JP3133889U - ノートパソコン用ラック - Google Patents

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均 門脇
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Abstract

【課題】 ノートパソコンの大きさにかかわらず、快適にノートパソコンを使用できる角度に調整可能であるとともに、パソコン本体からの熱を逃がし、且つ使い勝手の良いノートパソコン用ラックを提供する。
【解決手段】 基台2上に取り付けられる支持部材3は、左右両端に回動軸21を有する支持部27と、回動軸21を中心として回動可能な一対の後方支持脚22と、支持部27から連続して前方へ延びる前方支持脚23とを有する。後方支持脚22は、基端が回動軸21に取り付けられ先端に後方係止部24を備え、前方支持脚23は、先端に前方係止部(係止軸26)を備え面内方向に切り欠きが形成されている。略平板状の基台2には、後方係止部24を回動自在且つ着脱自在に係止する後方位置固定部4が、前後方向に複数個所設けられる。後方位置固定部4よりも前方に、前方係止部26を係止可能な被係止部(凹部13)が前後方向に複数形成された位置調整部材5が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本考案は、使用時のノートパソコンを支持するためのラックに関するものである。
ノートパソコンは、キーボードに傾斜が設けられていないため、使用時にキーボードを見る際には、上方からのぞき込む体勢となる。則ち上体を少し前傾させなければならないため、首などが疲れやすい。また、作業台と平行なキーボードの操作は、手首にも負担がかかるため、長時間作業を行うと疲労が蓄積しやすい。
そのため、例えば特許文献1において、角度調整板を備えたパソコン台が開示されている。これは、角度調整用の複数の溝を設けた板状の土台の上に、く字状に折り曲げ可能な板を配置し、板の一辺を土台の溝のうち適宜個所を選択して差し込むことにより、板の手前側の面に適宜傾斜を形成するものである。
実開平6−25916号公報
近年、ノートパソコンはさまざまな大きさのものが市販されており、それぞれの大きさのノートパソコンに応じた角度調整が要求される。ところが、前記特許文献1のパソコン台においては、パソコンを載置する板の大きさが決まっているため、汎用性に乏しい。
一方、ノートパソコンは、キーボードの下部にハードディスク等を備えた本体部が内蔵されており、長時間使用すると、ノートパソコンの底部に熱がこもる。このような過熱状態が継続すると、使用中に電源が切れるというトラブルが生じたり、本体部の寿命が短くなる場合がある。しかしながら、前記特許文献1のパソコン台は、平板状の板の上にノートパソコンを載せて使用するため、ノートパソコンのキーボード下部と板の間に熱がこもる。
さらに、前記パソコン台は、土台の後方に設けた溝に調整板を差し込んで角度調整を行うため、例えばノートパソコンを載置した後で角度を調整するのは極めて困難であり、使い勝手が良くない。
本考案は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、ノートパソコンの大きさにかかわらず、快適にノートパソコンを使用できる角度に調整可能であるとともに、パソコン本体からの熱を逃がし、且つ使い勝手の良いノートパソコン用ラックの提供を目的とする。
上記問題を解決するため、請求項1の考案は、略平板状の基台と、前記基台上に取り付けられる支持部材とからなり、前記支持部材は、左右両端に回動軸を有する支持部と、前記回動軸を中心としてそれぞれ回動可能な一対の後方支持脚と、前記支持部から連続して前方へ延びる前方支持脚とを有し、前記後方支持脚は基端が前記回動軸に取り付けられるとともに先端に後方係止部を備え、前記前方支持脚は先端に前方係止部を備えるとともに面内方向に切り欠きが形成され、前記基台には、前記後方係止部を回動自在且つ着脱自在に係止する後方位置固定部が、前記基台の前後方向に複数個所設けられ、前記後方位置固定部よりも前方に、前記前方係止部を係止可能な被係止部が前後方向に複数形成された位置調整部材が設けられていることを特徴とするノートパソコン用ラックを提供するものである。
上記構成によれば、後方支持脚は、基台の後方位置固定部と支持部材の支持部の両方に対して回動自在なので、後方支持脚の先端を後方位置固定部に位置固定した状態で、支持部から連続する前方支持脚の先端位置を前後方向に移動させることにより、支持部材が基台上で起伏自在となる。したがって、前後方向に複数の被係止部が形成された位置調整部材の適宜被係止部を選択して前方支持脚の前方係止部を係止し、支持部の高さを調整することができる。この支持部にノートパソコン後部を載せ、ノートパソコン前端を基台上に載せることにより、ノートパソコンを所望する傾斜に載置できる。また、後方支持脚を後方位置固定部に係止したままで前方支持脚を前方に引き寄せることにより、支持部材全体が基台上に伏せた状態で収納される。
さらに、前方支持脚に面内方向の切り欠きが形成されていることにより、支持部材とノートパソコン底部との接触部が少なくなり、パソコン本体から発生する熱を逃がすことができる。
また、後方位置固定部を複数個所設けることにより、大型のノートパソコンだけでなく、小型のモバイル用のノートパソコンでも、所望する角度に調整できる。また、後方位置固定部の間隔と位置調整部材の被係止部の間隔とを適宜設定することにより、傾斜角の微調整を行うことが可能となる。
請求項2の考案は、請求項1の考案において、前記位置調整部材に隣接して、前記前方係止部の端部を内接させて前後方向に案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする。
この構成により、前方係止部をガイド部材に沿って円滑に移動させることができる。
請求項3の考案は、請求項1または2の考案において、前記前方係止部が係止軸であるとともに前記被係止部が凹部であり、前記前方支持脚の先端部に、前記凹部間に形成される凸部を挿通可能な通孔が形成されていることを特徴とする。
この構成により、係止軸を凹部にはめこむだけで、容易に係止される。しかも、凹部間に形成される凸部が通孔に挿通されるので、凸部が邪魔になることなく、係止軸が凹部の底部に確実に係止される。
請求項4の考案は、請求項1乃至3のいずれかの考案において、前記基台の下面にターンテーブルが軸支されていることを特徴とする。
この構成により、基台を持ち上げることなく360度任意の方向に向けることができる。
請求項1の考案によると、さまざまな大きさのノートパソコンに応じて、容易な操作で傾斜を調整することができ、ノートパソコンを楽な姿勢で使用することができる。したがって、長時間の作業でも疲労が軽減する。また、支持部材は基台上に平面状に伏せることができるので、使用しないときに多くのスペースを必要とせず、持ち運びにも便利である。さらに、ノートパソコン本体が発生する熱を逃がすことができるため、例えば電源が切れる等のトラブルを防ぐ効果を有する。
請求項2の考案によると、前方係止部を移動させやすく、前後方向の調整がさらに容易になる。
請求項3の考案によると、前方支持脚の先端を位置調整部材に容易に係止させることができる。
請求項4の考案によると、例えば会議等の際に複数人数でモニタを見る場合、ノートパソコンを持ち上げることなくモニタを所定の方向に向けることができる。
以下、本考案の実施の形態を、図を参照して説明する。
図1〜図8は、本考案の実施の形態を示す。図1は本考案に係るノートパソコン用ラックの分解斜視図であり、図2は使用時の例を示す斜視図である。図3〜図5は、各部の機構を示す。図6はノートパソコンを載置した使用例を示す側面図である。図7は本考案のノートパソコン用ラックの未使用時の状態を示す。図8は基台の裏面を示す。尚、本明細書中において、使用時における使用者の手前側を前方、奥側を後方と記す。
本考案のノートパソコン用ラック1は、基台2と基台2に起伏自在に取り付けられる支持部材3とからなる。基台2および支持部材3は、例えばABS樹脂等の合成樹脂の薄板により形成され、外周や適宜個所にリブを形成することにより、強度が保持されている。
図1に示すように、基台2は、略平板状であり、前方側の一辺に、上方へ突出する立ち上がり部7が設けられる。立ち上がり部7の内側、則ちノートパソコンを載置したときにノートパソコンの前面と接する保持面16の適宜位置に、滑り止め材8が貼り付けられる。滑り止め材8は、例えば天然ゴム等からなる薄いシート状のものが用いられる。
基台2の後部には、左右対称位置に、後方位置固定部4が前後方向に複数個所、例えば図示するように3個所ずつ設けられている(4a,4b,4c)。各後方位置固定部4a,4b,4cには、軸11が基台2の表面よりも少し上方に位置するように取り付けられている。また、後述する支持部材3の後方係止部24を軸11に係止した際に、後方係止部24が軸11を中心として回動するのを妨げないように、軸11の下部に、それぞれ孔12があけられている。
また、基台2には、前後方向に多数の凹部13が形成された位置調整部材5が、左右対称位置に設けられている。凹部13は、側面形状が半円弧状である。左右の位置調整部材5の外側には、それぞれ庇部15を有するガイド部材6が形成されている。ガイド部材6は、例えば基台2の裏面からの型押しにより容易に形成することができる。位置調整部材5及びガイド部材6は、後方位置固定部4よりも前方寄りの位置に設けられる。尚、図示の形態においては、後方位置固定部4が位置調整部材5よりも左右方向の外側に配設されているが、位置調整部材5の方を外側に配設しても構わない。
支持部材3は、左右両端に回動軸21を有する支持部27と、左右の回動軸21を中心としてそれぞれ回動可能な一対の後方支持脚22と、支持部27から連続して前方へ延びる前方支持脚23とを有する。
後方支持脚22は、基端部22aが回動軸21に回動可能に取り付けられ、先端には、基台2の後方位置固定部4の軸11に回動可能に係止される後方係止部24を備える。
支持部27は、半円形の断面形状を有し、適宜個所、例えば図示するように左右両端付近に、前述の滑り止め材8と同様の滑り止め材28が貼付されている。
前方支持脚23は、後方支持脚22よりも内側に形成され、基端は、支持部27の左右方向のほぼ全長部分から連続して成形されている。前方支持脚23は先端部25が左右両端側へ分岐し、前方中央に切り欠きが形成されている。先端部25は、さらに先端が二股に分かれていて、その先端に係止軸26を備えている。係止軸26は、円形断面の半分を、先端部25よりも突出させ、左右両側の先端部25,25よりもそれぞれ左右外側方向に突出した端部26aを有する。先端部25の先端側中央には、通孔25aが形成されている。
上記の構成で、支持部材3の後方支持脚22の両端部がそれぞれ回動可能に取り付けられることにより、後方支持脚22の先端を後方係止部24に位置固定して前方支持脚23を前後方向に移動させると、支持部材3全体が起伏し、ノートパソコンを支持する支持部27の高さが上下動する。
尚、基台2の後方位置固定部4と後方係止部24との係止手段は、上記の例に限らず、図示した例とは逆に後方係止部が軸状であっても構わない。また、前方支持脚23の先端と位置調整部材5との係止手段も、上記の形状に限らない。
以下、本考案のノートパソコン用ラック1の使用方法について説明する。
先ず、前方支持脚23の両側の係止軸26の端部26aが、左右両側のガイド部材6の庇部15の下方に収納されていることを確認する。外れている場合には収納する。
次に、載置するノートパソコンの大きさに応じて、後方支持脚22の後方係止部24を取り付ける基台2の後方位置固定部4を選択する。図2に示す例は、最前列の後方位置固定部4cに取り付けた場合であり、小型のノートパソコンを載置する場合に適する。
図3は、図2のA部の係止機構を示す拡大断面図であり、基台2の側方から見たものである。後方係止部24は断面方向に適宜弾性を有し、取り付けおよび取り外しの際には、図3(A)に示すように、開放部を広げて軸11に係止する。後方係止部24は、軸11に係止されると、図3(B)に示すように、軸11の外周に沿って回動することができる。
このようにして後方係止部24を所定位置の後方位置固定部4に取り付けた状態で、例えば支持部27に設けられた取っ手29及び前方支持脚23の切り欠き部の側面30等を指でつまんで、前方支持脚23を少し上方に引き上げる(図4(A))。図4(B)に示すように、係止軸26の端部26aがガイド部材6の庇部15に接触したところで、そのまま庇部15に沿って前後方向にスライドさせる。支持部27の高さが所望する位置になるように、係止軸26を係止させる凹部13の位置を適宜選択し、その凹部13の位置で前方支持脚23を離すと(図4(C))、係止軸26が所定の凹部13に係止される。係止軸26に隣接して、図5に示すように通孔25aが設けられているため、凹部13と凹部13の間に形成される凸部14は通孔25a内に納まる。したがって、係止軸26は凹部13内に確実に係止される。支持部27の高さを変更したい場合には、係止軸26が凹部13から外れるように軽く引き上げ、端部26aをガイド部材6に内接させた状態で庇部15に沿って前後方向にスライドさせ、適宜位置の凹部13に再び係止すれば、容易に再調整することができる。この作業は、支持部材3の手前側で行うため、例えばノートパソコンを載置したままでも、容易に行うことができる。このように、極めて簡単な操作を行うだけで、ノートパソコンを所望する傾斜角に載置するノートパソコン用ラック1が得られる。
また、係止軸26の端部26aが、ガイド部材6の庇部15よりも下方に収納されていることにより、例えばノートパソコンを載せる際に衝撃力が生じた場合等に、前方支持脚23の先端部25が上方へ跳ね上がるのを防ぐことができる。
本考案では、後方位置固定部4が、基台2の前後方向に複数個所設けられていることにより、例えば図6(A)に示すように、A4サイズ等の大型のノートパソコン41の場合には、後方係止部24を最後列の後方位置固定部4aに取り付け、また、図6(B)に示すように、小型のモバイル用ノートパソコン42の場合には、後方係止部24を最前列の後方位置固定部4cに取り付けて、それぞれ支持部27の高さを調整することができる。したがって、ノートパソコンのサイズにかかわらず使用できる。
また、各後方位置固定部4a,4b,4cの間隔と、位置調整部材5の凹部13の間隔を適宜設定することにより、さらに傾斜角度の微調整を行うこともできる。このように、複数個所の後方位置固定部4a,4b,4cと位置調整部材5とを組合せて選択することにより、ノートパソコンの大きさや使用者の好み等に合わせて傾斜角度を調整できるので、汎用性に富み、快適な使用環境を実現できる。したがって、ノートパソコンの使用時における肉体的負担を軽減させることができる。
しかも、図6に示すように、ノートパソコン41,42の底面と基台2との間に十分な隙間ができるうえ、支持部材3とノートパソコン41,42との接触部が少ないので、ノートパソコン本体部が発生する熱を放出することができる。
また、本考案のノートパソコン用ラック1は、図7に示すように、後方係止部24を基台2の最後列の後方位置固定部4aに係止して前方支持脚23を手前側に倒すことにより、支持部材3全体が略平板状に基台2上に伏せられる。これにより、使用しないときには小さいスペースに収納することができ、邪魔にならない。また、持ち運びにも便利である。
さらに、基台2の裏側には、図8に示すように、ターンテーブル9が軸支されている。ターンテーブル9の裏面には、複数個所、例えば図示するように4個所に、前述の滑り止め材8,28(図1)と同様の素材からなる滑り止め材18が貼り付けられて、基台2の作業台に対する位置ずれを防止する。このターンテーブル9により、ノートパソコンを載置したままで、持ち上げることなく、基台2が360度回転可能となる。
本考案は、さまざまな大きさのノートパソコンを使用する際のラックとして適用できる。また、底部が発熱する携帯型DVDプレーヤ等の機器のラックとしても利用可能である。
本考案に係るノートパソコン用ラックを示す分解斜視図。 図1の使用時の状態を示す斜視図。 図2のA部の機構を示す説明図。 図2のB部の機構を示す説明図。 図2のC部の拡大図。 本考案の使用時の状態を示す側面図。 本考案の未使用時の収納状態を示す斜視図。 図1の基台の底面図。
符号の説明
1 ノートパソコン用ラック
2 基台
3 支持部材
4 後方位置固定部
5 位置調整部材
6 ガイド部材
7 立ち上がり部
8,18,28 滑り止め材
9 ターンテーブル
11 軸
13 凹部
14 凸部
15 庇部
21 回動軸
22 後方支持脚
23 前方支持脚
24 後方係止部
25 先端部
26 係止軸
27 支持部
41,42 ノートパソコン

Claims (4)

  1. 略平板状の基台と、前記基台上に取り付けられる支持部材とからなり、
    前記支持部材は、左右両端に回動軸を有する支持部と、前記回動軸を中心としてそれぞれ回動可能な一対の後方支持脚と、前記支持部から連続して前方へ延びる前方支持脚とを有し、前記後方支持脚は基端が前記回動軸に取り付けられるとともに先端に後方係止部を備え、前記前方支持脚は先端に前方係止部を備えるとともに面内方向に切り欠きが形成され、
    前記基台には、前記後方係止部を回動自在且つ着脱自在に係止する後方位置固定部が、前記基台の前後方向に複数個所設けられ、前記後方位置固定部よりも前方に、前記前方係止部を係止可能な被係止部が前後方向に複数形成された位置調整部材が設けられていることを特徴とするノートパソコン用ラック。
  2. 前記位置調整部材に隣接して、前記前方係止部の端部を内接させて前後方向に案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のノートパソコン用ラック。
  3. 前記前方係止部が係止軸であるとともに前記被係止部が凹部であり、前記前方支持脚の先端部に、前記凹部間に形成される凸部を挿通可能な通孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のノートパソコン用ラック。
  4. 前記基台の下面にターンテーブルが軸支されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のノートパソコン用ラック。
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