JP3132792U - 棺桶 - Google Patents
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Abstract
【課題】 団地やマンションなどの集合住宅に容易に運ぶことができる棺桶を提供する。
【解決手段】 遺体の胸部は、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体が前に倒れないように、腋の下を通るベルト11によって本体1に固定されている。また、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体の首から上の部分が下がらないように、顎当て部材12が顎の部分を覆っており、本体1に取り付けられたフック13にベルト14によって固定されている。さらに、遺体の足首は、棺桶を縦にした状態で搬送しても脚部が揺れ動かないように、ベルト16によって本体1に固定されている。棺桶の本体1には、棺桶を縦にした状態で搬送するためのキャスタ4が取り付けられている。
【選択図】 図2
【解決手段】 遺体の胸部は、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体が前に倒れないように、腋の下を通るベルト11によって本体1に固定されている。また、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体の首から上の部分が下がらないように、顎当て部材12が顎の部分を覆っており、本体1に取り付けられたフック13にベルト14によって固定されている。さらに、遺体の足首は、棺桶を縦にした状態で搬送しても脚部が揺れ動かないように、ベルト16によって本体1に固定されている。棺桶の本体1には、棺桶を縦にした状態で搬送するためのキャスタ4が取り付けられている。
【選択図】 図2
Description
本考案は、遺体を収容する棺桶に関するものである。
遺体を収容する棺桶に関する提案の中には、運搬や保管を考慮したものがいくつか知られている(特許文献1ないし特許文献4参照)。これらの提案においては、棺桶自体の運搬や保管の利便性を図るために、組み立て式の構造が開示されている。
特表平9−508051号公報
特開平9−173395号公報
特開2001−315755号公報
特開2005−102906号公報
上記特許文献1ないし特許文献4の提案の棺桶は、組み立て式の構造を採ることによって、遺体を収容する前の棺桶の容積を小さくして、運搬や保管の利便性を図るものであった。しかしながら、遺体を収容した後の棺桶は、所定の幅、長さ、および深さを有する容積を小さくすることはできない。したがって、団地やマンションなどの集合住宅に遺体を収容した棺桶を運んで、故人の死を悼むことができないという問題があった。例えば、エレベータがないような階数が少ない集合住宅の場合には、階段を使って棺桶を運ぶことになるが、踊り場のところで棺桶を回転することが困難である。また、エレベータのある高層の集合住宅の場合には、エレベータの扉とそれに対面する壁などとの距離、あるいは、エレベータの奥行きが棺桶の長さより小さいと、エレベータに入れることができない。このため、棺桶の載せた車を集合住宅の回りをゆっくりと走るという極めてお粗末な葬儀が行われており、自宅で故人を偲びたいという遺族の願いを叶えることができなかった。
本考案は、上記従来の課題を解決するためのものであり、団地やマンションなどの集合住宅に容易に運ぶことが可能な棺桶を提供することを目的とする。
本考案の棺桶は、遺体を収容する本体および当該本体に装着する蓋を有する棺桶であって、
収容された遺体の頭部を上にして直立した状態を維持するために、遺体の腋の下を通って胸部を前記本体の内部に係止する第1の係止手段(実施形態においては、図2のベルト11に相当する)と、直立した状態の遺体の頭部が下方に傾斜するのを防止するために、収容された遺体の首から上の部分を前記本体の内部に係止する第2の係止手段(実施形態においては、図2の顎当て部材12、フック13、ベルト14に相当する)と、搬送の際に蓋を本体に一時的に係止する着脱可能な第3の係止手段(実施形態においては、図1のベルト7に相当する)と、を備えたことを特徴とする。
収容された遺体の頭部を上にして直立した状態を維持するために、遺体の腋の下を通って胸部を前記本体の内部に係止する第1の係止手段(実施形態においては、図2のベルト11に相当する)と、直立した状態の遺体の頭部が下方に傾斜するのを防止するために、収容された遺体の首から上の部分を前記本体の内部に係止する第2の係止手段(実施形態においては、図2の顎当て部材12、フック13、ベルト14に相当する)と、搬送の際に蓋を本体に一時的に係止する着脱可能な第3の係止手段(実施形態においては、図1のベルト7に相当する)と、を備えたことを特徴とする。
請求項1の棺桶において、第2の係止手段は、収容された遺体の顎の下側を支えて、首から上の部分を本体の内部に係止することを特徴とする。
本考案の棺桶によれば、団地やマンションなどの集合住宅に容易に運ぶことができるという効果が得られる。
以下、本考案の棺桶およびその棺桶を搬送する棺桶搬送装置の実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、実施形態における棺桶に遺体(図示せず)を収容した後の外観を示す斜視図である。図1において、棺桶の本体1には蓋2が装着され、本体1の側面には搬送するための取手3が設けられている。棺桶の蓋2の一部には、遺体の顔が見られるような窓2aが設けられている。本体1の一方の側面には、キャスタ4を有する搬送部材5がネジ6によって固定されている。この搬送部材5は一時的に固定されており、ネジ6を外すことで簡単に本体1から取り外すことができる。本体1および蓋2には2本のベルト7が巻かれており、装着された蓋2が搬送中に外れないようになっている。なお、本体1および蓋2を固定するのは搬送中の一時的な場合であるので、ベルト7の代わりに丈夫なひもで結ぶだけでもよいし、他の方法で固定してもよい。
図1は、実施形態における棺桶に遺体(図示せず)を収容した後の外観を示す斜視図である。図1において、棺桶の本体1には蓋2が装着され、本体1の側面には搬送するための取手3が設けられている。棺桶の蓋2の一部には、遺体の顔が見られるような窓2aが設けられている。本体1の一方の側面には、キャスタ4を有する搬送部材5がネジ6によって固定されている。この搬送部材5は一時的に固定されており、ネジ6を外すことで簡単に本体1から取り外すことができる。本体1および蓋2には2本のベルト7が巻かれており、装着された蓋2が搬送中に外れないようになっている。なお、本体1および蓋2を固定するのは搬送中の一時的な場合であるので、ベルト7の代わりに丈夫なひもで結ぶだけでもよいし、他の方法で固定してもよい。
図2は、本体1内に遺体(2点鎖線)を収容した状態を示す平面図である。図2において、遺体は頭を右側、足を左側にして収容されている。遺体の胸部は、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体が前に倒れないように、腋の下を通るベルト11によって本体1に固定されている。図には示していないが、ベルト11の内側には、遺体を傷つけないように柔らかな布などが設けられている。また、棺桶を縦にした状態で搬送しても遺体の首から上の部分が下がらないように、顎当て部材12が顎の部分を覆っており、本体1に取り付けられたフック13にベルト14によって固定されている。顎当て部材12にも、遺体を傷つけないように柔らかな布などが設けられている。さらに、遺体の頭部の下には、適度な凹部を有する弾性部材15が設けられ、棺桶を縦にした状態で搬送しても頭部が揺れ動かないようになっている。また、必ずしも必要ではないが、遺体の足首は、棺桶を縦にした状態で搬送しても脚部が揺れ動かないように、ベルト16によって本体1に固定されている。ベルト16にも、遺体を傷つけないように柔らかな布などが設けられている。さらに、遺体の足の下には、適度な凹部を有する弾性部材17が設けられている。なお、ベルト11、顎当て部材12、およびベルト16の材料としては、革や布のように容易に焼却できるものが望ましい。
図3は、図1に示した棺桶を縦にして搬送する状態を示す図である。図2の示したように、本体1内に収容された遺体は前に倒れないように固定されているので、ベルト7によって本体1と蓋2とを固定して、棺桶の両側の取手3を持って、床などの平面10の上をキャスタ4の回転によって移動することができる。したがって、団地やマンションなどの集合住宅において、エレベータ、階段、廊下などで容易に棺桶を運ぶことができる。
なお、棺桶のキャスタ4は、集合住宅に搬送して故人の家に入った際には取り外され、その後に外に搬送する際に再び取り付けられる。ただし、キャスタの取り付けおよび取り外しの作業を省略するために、棺桶にキャスタを設けずに、台車等に乗せて棺桶を縦にした状態で搬送してもよい。この場合にも、図2に示したように、遺体を本体1に固定しているので、遺体が倒れたり、揺れ動く心配はない。
図4は、本考案の棺桶搬送装置の第1実施形態における棺桶搬送装置21の構成を示す平面図であり、遺体(図示せず)の頭を右側に足を左側にして収容した本体1に、蓋2を装着した棺桶を載置した状態を示している。図4において、棺桶搬送装置21の左側面21aには、キャスタ22が取り付けられている。また、棺桶搬送装置21の一方の枠21bには、2つのフック23が設けられている。そして、棺桶搬送装置21の対応する他方の枠21cには、2つのアーム24が軸25によって回動可能に設けられている。アーム24は、回動させて対応するフック23に係止することができる。また、棺桶搬送装置21の上側面21dおよび下側面21eには、それぞれ2箇所に取手26が設けられている。図4に示すように、棺桶を収納した後、2つのアーム24を対応するフック23に係止すると、キャスタ22が下になるように、棺桶搬送装置21を直立させることができる。
図5は、図4の状態から棺桶搬送装置21を直立させて搬送する状態を示す側面図である。図5に示すように、棺桶の両側の取手26を持って、床などの平面10の上をキャスタ22の回転によって移動することができる。したがって、団地やマンションなどの集合住宅において、エレベータ、階段、廊下などで容易に棺桶を運ぶことができる。
図6は、本考案の第2実施形態における棺桶搬送装置を直立させて搬送する状態を示す側面図である。図6において、図4および図5に示した第1実施形態の構成と同じものは同一の符号で示し、重複する説明は割愛する。図6の棺桶搬送装置21は、キャスタの代わりに4個の電動車輪27が取り付けられている。さらに、図には示していないが、棺桶搬送装置21の内部には、電池から供給される電力によって搬送駆動を行うエンジンが設けられている。このエンジンを駆動又は停止するために、スイッチ28が設けられている。したがって、棺桶が重たい場合でも、団地やマンションなどの集合住宅において、エレベータ、階段、廊下などで容易に棺桶を運ぶことができる。集合住宅内で搬送する時間は短い上、搬送速度も極めて遅いので、電池の形状も比較的小さなものでよい。
第1および第2実施形態の棺桶搬送装置21は、図1ないし図3に示した搬送型の棺桶と比較すると、棺桶とは別に葬儀会社が用意する必要はあるものの、全ての葬儀に共通に使用できる上、棺桶にキャスタを取り付ける作業やそれを外す作業が必要でない。
1 棺桶の本体
2 棺桶の蓋
3、26 取手
4、22 キャスタ
7、11、14、16 ベルト
13 顎当て部材
21 棺桶搬送装置
2 棺桶の蓋
3、26 取手
4、22 キャスタ
7、11、14、16 ベルト
13 顎当て部材
21 棺桶搬送装置
Claims (2)
- 遺体を収容する本体および当該本体に装着する蓋を有する棺桶であって、
収容された遺体の頭部を上にして直立した状態を維持するために、遺体の腋の下を通って胸部を前記本体の内部に係止する第1の係止手段と、
直立した状態の遺体の頭部が下方に傾斜するのを防止するために、収容された遺体の首から上の部分を前記本体の内部に係止する第2の係止手段と、
搬送の際に前記蓋を前記本体に一時的に係止する着脱可能な第3の係止手段と、
を備えたことを特徴とする棺桶。 - 前記第2の係止手段は、前記収容された遺体の顎の下側を支えて、前記首から上の部分を前記本体の内部に係止することを特徴とする請求項1に記載の棺桶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007002309U JP3132792U (ja) | 2007-04-03 | 2007-04-03 | 棺桶 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007002309U JP3132792U (ja) | 2007-04-03 | 2007-04-03 | 棺桶 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006272418 Continuation | 2006-10-04 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3132792U true JP3132792U (ja) | 2007-06-21 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007002309U Expired - Fee Related JP3132792U (ja) | 2007-04-03 | 2007-04-03 | 棺桶 |
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JP (1) | JP3132792U (ja) |
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2007
- 2007-04-03 JP JP2007002309U patent/JP3132792U/ja not_active Expired - Fee Related
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