JP3132767U

JP3132767U - 水素・酸素ガス生成装置

Info

Publication number: JP3132767U
Application number: JP2007002188U
Authority: JP
Inventors: 文章林
Original assignee: 林文章
Priority date: 2007-02-08
Filing date: 2007-03-29
Publication date: 2007-06-21
Anticipated expiration: 2017-03-29
Also published as: CN201003074Y

Abstract

【課題】その陰・陽両極が腐食され易いという従来の不具合が解消され、稼動中の水素・酸素生成効率を高く確保することができ、且つ装置全体の使用寿命が長くなる水素・酸素ガス生成装置を提供する。
【解決手段】電解液Ａを収容する電解槽１内に該電解液に浸るように間隔をあけて並んでいる電極対を有する上、直流給電手段１４から前記電極対にそれぞれ陰・陽電圧が印加されて前記電解液を電気分解して水素及び酸素を生成する水素・酸素ガス生成装置であって、前記電極対の直前に前記直流給電手段からの陰・陽電圧を切換えにより逆転させるスイッチ手段１６が備わっていることを特徴とする水素・酸素ガス生成装置。
【選択図】図１

Description

本考案は、電解液を電気分解して水素及び酸素を生成する水素・酸素ガス生成装置に関し、特にその陰・陽両極乃至その装置全体の使用寿命が長く且つ稼動中に水素・酸素ガスの生成効率をいつも高く確保できる水素・酸素ガス生成装置に関する。

従来の水素・酸素ガス生成装置は、図３に示すように、水を主成分としての電解液Ａを収容する電解槽３１内に該電解液Ａに浸るように間隔をあけて並んでいる電極３２、３３を有する上、直流電源または図中の交流電源Ｂからの交流電圧を受けてから陰・陽電圧に分けて給電する整流手段などの直流給電手段３４から電極３２、３３にそれぞれ陰・陽電圧が印加されて電解液Ａを電気分解して水素及び酸素を生成するように構成されている。その生成した水素及び酸素ガスは、通常、混合ガスとして図中の排出路３５からボイラーや、バーナー、湯沸し器などの燃焼や動力機器に燃料ガスとして供給され利用されている。

しかしながら、この水素・酸素ガス生成装置を使用する時、その陰極としての電極３２においては、下記（１）式の化学反応が起こるので、水素ガスと共にＯＨ⁻イオンも発生する。
２Ｈ_２Ｏ＋２ｅ⁻＝２ＯＨ⁻＋Ｈ_２・・・（１）
一方、その陽極としての電極３３においては、下記（２）式の化学反応が起こるので、酸素ガスと共にＨ^＋イオンも発生する。
Ｈ_２Ｏ＝２Ｈ^＋＋１／２・Ｏ_２＋２ｅ⁻ ・・・（２）
従って、一定時間の稼動後、陰極としての電極３２の周りの電解液Ａは段段とＯＨ⁻イオンが溜まって高アルカリ性になり、陽極としての電極３３の周りの電解液Ａは段段とＨ^＋イオンが溜まって高酸性になるため、稼動中の電気分解効率がそれによって悪くなる上、両電極３２、３３乃至それらの周りにある電解槽３１も前記高アルカリ性や高酸性によりどんどん腐食され、頻りに補修や交換されなければならない現状である。

本考案は、前記欠点に鑑みてなされたものであり、即ち、その陰・陽両極が腐食され易いという従来の不具合が解消され、稼動中の水素・酸素生成効率を高く確保することができ、且つ装置全体の使用寿命が長くなる水素・酸素ガス生成装置を提供することを目的とする。

前記目的を達成するために、本考案は、電解液を収容する電解槽内に該電解液に浸るように間隔をあけて並んでいる電極対を有する上、直流給電手段から前記電極対にそれぞれ陰・陽電圧が印加されて前記電解液を電気分解して水素及び酸素を生成する水素・酸素ガス生成装置であって、前記電極対の直前に前記直流給電手段からの陰・陽電圧を切換えにより逆転させるスイッチ手段が備わっていることを特徴とする水素・酸素ガス生成装置を提供する。

前記直流給電手段として、直接に電池など直流電源が使用されても良く、交流電源からの交流電圧を受けてから陰・陽電圧に分けて給電する整流手段などが使用されても良い。

前記構成の水素・酸素ガス生成装置によると、稼動時に、前記スイッチ手段の切換えにより前記電極対に印加するそれぞれの陰・陽電圧を逆転することができるので、単一の電極は専ら陰極または陽極とされることなく間欠に交換し、ＯＨ⁻イオンとＨ^＋イオンとの生成を交替に行うため、それらの電極の周囲の電解液のｐＨを程よく中和することができ、従来の電極に対する腐食という不具合を解決して水素・酸素の生成効率を向上させる上、陰・陽両極乃至装置全体の使用寿命を延長させることもできる。

以下、図面を参照しながら本考案にかかる水素・酸素ガス生成装置の好適な実施形態の一例を説明する。図１及び図２は、該実施形態例の構成と共にその稼動時の、電極対に印加されている電圧の極性が逆になった二の異なる時期の状態を対照的に示している説明図である。

図１に示すように、この水素・酸素ガス生成装置は、水を主成分としての電解液Ａを収容する電解槽１１内に該電解液Ａに浸るように間隔をあけて並んでいる電極１２、１３を有する上、図中の外部交流電源Ｂからの交流電圧を受けてから陰・陽電圧に分けて給電する整流手段などの直流給電手段１４からスイッチ手段１６を経由して電極１２、１３に陰・陽電圧または陽・陰電圧が交換できるように印加されて電解液Ａを電気分解して水素及び酸素を生成するように構成されている。

前記スイッチ手段１６は、直流給電手段１４と電極１２、１３との間の電極１２、１３の直前に設けられていて、直流給電手段１４からの陰・陽電圧を切換えにより逆転させる上、所定時間ごとに前記切換えを自動的に行うように設置・設定されているので、この水素・酸素ガス生成装置の稼動中、電極１２と電極１３とは、交替で図１のような陰・陽極性となったり図２のような陽・陰極性となったりすることができる。即ち、電極１２、１３のいずれにも、水素ガスと共にＯＨ⁻イオンも発生する時もあり、酸素ガスと共にＨ^＋イオンも発生する時もある。なお、前記切換えの所定時間は、使用需要に応じて好適に調整すればよい。

また、この実施形態例の水素・酸素ガス生成装置は、その生成した水素及び酸素ガスを混合ガスとして図中の排出路１５からボイラーや、バーナー、湯沸し器などの燃焼や動力機器に燃料ガスとして供給するものであるが、必要があれば水素・酸素ガスを分けて供給する配管が付け加えられても良い。

以上、本考案の好適な実施形態例について説明したが、本考案は前記実施形態例に限定して狭義に解釈されるものではなく、本考案の思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。

以上、実施形態例で詳細に説明したように、本考案の水素・酸素ガス生成装置は、従来の電極に対する腐食という不具合を解決して水素・酸素の生成効率を向上させる上、陰・陽両極乃至装置全体の使用寿命を延長させることもできる。

本考案にかかる水素・酸素ガス生成装置の好適な実施形態例の構成と共にその稼動時の、電極対に印加されている電圧の極性の一状態を示している模式図。図１に対照して電極対に印加されている電圧の極性が逆になった状態を示している模式図。従来の水素・酸素ガス生成装置例の構成図。

符号の説明

１１…電解槽、１２，１３…電極、１４…直流給電手段、１５…排出路、１６…スイッチ手段、Ａ…電解液、Ｂ…外部交流電源。

Claims

電解液を収容する電解槽内に該電解液に浸るように間隔をあけて並んでいる電極対を有する上、直流給電手段から前記電極対にそれぞれ陰・陽電圧が印加されて前記電解液を電気分解して水素及び酸素を生成する水素・酸素ガス生成装置であって、
前記電極対の直前に前記直流給電手段からの陰・陽電圧を切換えにより逆転させるスイッチ手段が備わっていることを特徴とする水素・酸素ガス生成装置。
前記スイッチ手段は、所定時間ごとに前記切換えを自動的に行うように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の水素・酸素ガス生成装置。
前記直流給電手段は、外部電源の交流電圧を受けてから陰・陽電圧に分けて給電する整流手段であって、前記外部電源と前記スイッチ手段との間に設置されていることを特徴とする請求項２に記載の水素・酸素ガス生成装置。