JP3132310U - 縫製用針 - Google Patents
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Abstract
【課題】針の残留検出を縫製者による目視や手の感触に頼ることなく、機械で検出できるようにするとともに、残留する針だけを検出でき、かつ検出した針に対して固有に付されたデータから、針が混入した作業エリアや針の管理者等の諸データも得られる縫製用針を提供できるようにする。
【解決手段】衣服等の縫製に用いる例えば縫い針1に、針固有のデータを記憶させた電磁誘導式のマイクロチップ4を、縫い針1における針孔2bの近傍に形成した本体2を貫通する通孔3内に設け、この同通孔開口部を電波透過可能な素材で閉塞した。
【選択図】図1
【解決手段】衣服等の縫製に用いる例えば縫い針1に、針固有のデータを記憶させた電磁誘導式のマイクロチップ4を、縫い針1における針孔2bの近傍に形成した本体2を貫通する通孔3内に設け、この同通孔開口部を電波透過可能な素材で閉塞した。
【選択図】図1
Description
本考案は、縫製に用いる縫製用の針に関し、より詳しくは、所定の固有データを記憶させたマイクロチップを設けてなる縫製用針に関する。
従来、衣服や着物等の衣類を縫製する縫製工場等では、縫製を終えた衣類に対し電磁波式の金属探知機を用いて、衣類に付着したりまた衣類の中に取り残されたりしている縫い針やマチ針等の針が無いかを確認していた。
しかしながら、前記金属探知機を用いて針の残留確認を行った場合、金属探知機が衣類に残留する針以外にも衣類に付加した金属製のボタンやファスナー等の金属に反応してしまうため、残留確認作業の作業性が非常に悪く、また誤検出と思って針の残留を見落すこともある。
このため、金属探知機を用いた針の残留確認は次第に行われなくなっていて、縫製者による目視や手で触ることによって針の残留確認を行うことが多くなっているが、厚手の生地や裏地が付く冬物などを確認する場合、特に数を打つマチ針の残留が懸念されていた。
また針には、針本体に識別用のバーコードを設けた針が提案されているものもあり(例えば、特許文献1参照)、このような針は、出荷した製品(衣類)から針が発見された場合に、針に付されているバーコードから製造業者が特定できるとしている。しかしながら、出荷前において針が残留する製品(衣類)を検出することはできない。
本考案は、針の残留検出を縫製者による目視や手の感触に頼ることなく、機械で検出できるようにするとともに、残留する針だけを検出でき、かつ検出した針が混入した作業エリアや針の管理者等の諸データも得られる縫製用針を提供できるようにした。
上述した課題を解決するために、本考案に係る縫製用針は、衣服等の縫製に用いる縫製用の針に、所定の固有データを記憶させた電磁誘導式のマイクロチップを設けたものとしてある。
また前記針の本体を貫通する通孔内に前記マイクロチップを設置するとともに、同通孔開口部を電波透過可能な素材で閉塞したものとしてある。
また前記針における針孔を有する手縫い針に対し、手縫い針の針孔内に前記マイクロチップを設けたものとしてある。
さらに前記針孔内に設置した前記マイクロチップを、電波透過可能な素材で針孔内に固定したものとしてある。
また前記針における針孔の無いマチ針に対し、マチ針頭部のマーカ部材に前記マイクロチップを設けたものとしてある。
また前記針における針先端に針孔を有するミシン針に対し、ミシン針の布に挿通されない部分に前記マイクロチップを設けたものとしてある。
本考案の縫製用針によれば、縫製を終えた衣類に電磁誘導式のマイクロチップに記憶するデータを読み取るためのリーダ装置を近づけて、同リーダ装置によるデータ読み取りの有無を見ることで、前記衣類に対する針の残留確認を行うことができる。
したがって、針の残留確認を機械により行うことができ、かつ残留する針だけを検出できるので、従来に比して針の残留確認作業に掛かる時間を大に短縮できるとともに、誤検出による針の残留を見落としも防止できる。特に、厚手の生地や裏地が付く冬物などを確認する場合は、生地に潜り込んだ針や生地と裏地の間に入った針も確実に検出することができる。
また、前記リーダ装置によってデータが読み取られた場合は、縫製を終えた衣類に針が残留していることが分り、さらには、この読み取ったデータから針が混入した作業エリアや針の管理者等の諸データが分るので、縫製者等に対し針の取り扱いや管理方法等の改善を的確に指導できる。
以下、本考案の縫製用針を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す針は、縫い糸を通すための針孔2bを本体2頭部に備える手縫い針の代表的形態のものであり、この手縫い針1の場合は、固有データを記録する電磁誘導式のマイクロチップ4を、本体2径が大となる針孔2bの近傍に形成した本体2を貫通する通孔3(図2参照)内に設けている。
図1に示す針は、縫い糸を通すための針孔2bを本体2頭部に備える手縫い針の代表的形態のものであり、この手縫い針1の場合は、固有データを記録する電磁誘導式のマイクロチップ4を、本体2径が大となる針孔2bの近傍に形成した本体2を貫通する通孔3(図2参照)内に設けている。
マイクロチップ4は、図3に示すように、手縫い針1の本体2を貫通する通孔3内に挿置した後、電波透過可能な樹脂5を通孔3内に充填し、通孔3の両開口を閉塞するとともに、マイクロチップ4を通孔3内に固定している。また樹脂5は、樹脂系の接着剤にする場合もある。
またマイクロチップ4は、図4に示すように、手縫い針1における本体2の縫い糸を通すための針孔2b内に設ける場合もあり、この図4に示すものは、針孔2bを本体2の軸方向に拡張してこの拡張部分(図4参照)にマイクロチップ4を設置するとともに、電波透過可能な樹脂5によって固定しているものである。
しかしながら、手縫い針1における本体2の縫い糸を通すための針孔2bが大なるもので、縫い糸を通すスペースが充分に確保されているものは、針孔2bを本体2の軸方向に拡張しないで、既に設けられている針孔2b内に設置する場合もある。
図5に示す針は、本体2に縫い糸を通すための針孔2bが無いマチ針の代表的形態のもので、このマチ針1aの場合は、固有データを記録するマイクロチップ4を、本体2の略球状のマーカ2c(図6参照)内に設けている。この図5に示すものは、マーカ2c成形の際にマイクロチップ4も同時埋設したものである。
また、本実施例には示していないが、マチ針1aのマーカ2cを円盤状のプレート体で形成しているものは、マイクロチップ4を電波透過可能な粘着テープによってプレート体の表面に押さえ付けて、プレート体の表面と粘着テープとの間にマイクロチップ4が介在するように設ける場合もある。
図7に示す針は、縫い糸を通すための針孔2bを本体2の針先端2aに備えるミシン針の代表的形態のもので、このミシン針1bの場合は、固有データを記録するマイクロチップ4を、本体2の針棒装着部分(図7参照)に設けている。またマイクロチップ4は、図1に示す手縫い針1に設けた形態と同じ形態(図3参照)で本体2の針棒装着部分に設けている。
このように、マイクロチップ4を本体2の針棒装着部分に設けることで、ミシンによる縫製の際、高速で被縫製布を挿通することにより摩擦熱が生じる布挿通部分(図7参照)に対し、ミシン本体に備える針棒装着部(図示は省略)に取り付ける針棒装着部分側にすることで、本体2の布挿通部分で生じた摩擦熱が針棒装着部分に伝熱した場合でも、この熱が針棒装着部からミシン本体内に拡散されるので、マイクロチップ4を摩擦熱による熱損から保護できる。
図8に示す針は、縫製の際に布地の織糸を1本すくい上げる際に用いるスクイ針の代表的形態のもので、このスクイ針1cの場合は、固有データを記録するマイクロチップ4を、本体2径が大となる部分に設けている。またマイクロチップ4は、図1に示す手縫い針1に設けた形態と同じ形態(図3参照)で本体2に設けている。
またマイクロチップ4の構成を図には示していないが、本考案に用いる電磁誘導式のマイクロチップは、一般に、ループアンテナ、受信部、発信部、データ記憶部、蓄電部等による回路構成のものが普通である。
そして、縫製が終了した衣服7に対する針の残留確認は、前記針に設けているマイクロチップ4が同調する電波を発射できるリーダ装置を用いて、例えばこのリーダ装置のループアンテナを縫製が終了した衣服に近づけたり、あるいは複数のリーダ装置側のループアンテナを複数備えるリング状のアンテナ部材に衣服を通したりすることによって針の残留確認を行う。
この針の残留確認の際、衣服に針が残っている場合は、リーダ装置に備えるループアンテナから発射された電波が、衣服に残留する針に設けているマイクロチップ4に備えるループアンテナに届くと、前記電波に有する電気エネルギーがこのループアンテナを介してマイクロチップ4に備える受信器を介して蓄電部材たるキャパシタ(図示は省略)に蓄電され、そして、このキャパシタに蓄電された電気エネルギーを基に、マイクロチップ4に備えるメモリに記憶する固有データが電波に変換されて前記リーダ装置に向けて発射され、前記リーダ装置は、電波に変換されて送信された固有データをリーダ装置に備えるループアンテナを介して受信し、この受信した固有データをリーダ装置の表示部に表示するようになっている。
また、衣服に針が残っていない場合は、リーダ装置の表示部には固有データが表示されることがなく、例えば安全を示すランプを点灯させるなどの適宜の表示によって確認を完了した旨を示すように構成するのが好適である。
1 手縫い針
1a マチ針
1b ミシン針
1c スクイ針
2 本体
2a 針先端
2b 針孔
2c マーカ
3 通孔
4 マイクロチップ
5 樹脂
1a マチ針
1b ミシン針
1c スクイ針
2 本体
2a 針先端
2b 針孔
2c マーカ
3 通孔
4 マイクロチップ
5 樹脂
Claims (6)
- 衣服等の縫製に用いる縫製用の針に、所定の固有データを記憶させた電磁誘導式のマイクロチップを設けてなる縫製針。
- 前記針の本体を貫通する通孔内に前記マイクロチップを設置するとともに、同通孔開口部を電波透過可能な素材で閉塞してなる請求項1に記載の縫製針。
- 前記針における針孔を有する手縫い針に対し、手縫い針の針孔内に前記マイクロチップを設けてなる請求項1に記載の縫製針。
- 前記針孔内に設置した前記マイクロチップを、電波透過可能な素材で針孔内に固定してなる請求項3に記載の縫製針。
- 前記針における針孔の無いマチ針に対し、マチ針頭部のマーカ部材に前記マイクロチップを設けてなる請求項1に記載の縫製針。
- 前記針における針先端に針孔を有するミシン針に対し、ミシン針の布に挿通されない部分に前記マイクロチップを設けてなる請求項1に記載の縫製針。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007001803U JP3132310U (ja) | 2007-03-19 | 2007-03-19 | 縫製用針 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007001803U JP3132310U (ja) | 2007-03-19 | 2007-03-19 | 縫製用針 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3132310U true JP3132310U (ja) | 2007-06-07 |
Family
ID=43283050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007001803U Expired - Lifetime JP3132310U (ja) | 2007-03-19 | 2007-03-19 | 縫製用針 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3132310U (ja) |
-
2007
- 2007-03-19 JP JP2007001803U patent/JP3132310U/ja not_active Expired - Lifetime
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