JP3131941U6 - 暖房器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】設置工事が不要で、取り外しが簡単に行え、また、設置スペースが要らない暖房器具を提供する。
【解決手段】導電性を備えた溶液を塗布又は含浸させて抵抗発熱素子層を形成して、通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体100を構成し、可撓性発熱体100を着脱自在に固定する固定部15を設ける。可撓性発熱体100を暖簾2のような部屋の調度品に着脱自在に固定する。
【選択図】図8

Description

本考案は、薄型で可撓性があり、工事が不要で手軽に扱える平面型の暖房器具に関する。
例えば、特許文献1及び特許文献2に示すようなPTC(Positive Temperature Coefficient)特性をもつ発熱体を用いた暖房器具が注目されている。このような発熱体は、肌理の細かい布状の基材にPTC特性を有する感温素子あるいは導電性溶液を塗布又は含浸したものである。PTC特性は、通電することで、発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり、電流が減少し温度を一定に保つことができるものである。また、このような面状発熱体では、遠赤外線による輻射放熱となり、空気を暖める対流暖房に比べて、体の中から暖めることができる。そこで、このような発熱体を用いて、平面型の暖房器具を実現することが検討されている。かかる平面型の暖房器具としては、従来、壁や天井に固定するものが知られている。
特公平7−22035号公報 特公平7−48396号公報
しかしながら、壁や天井に固定する従来の暖房器具では、設置工事が必要で、手軽に使用できないという問題がある。また、従来の暖房器具は厚さがあり、壁や天井に固定するためのスペースが必要である。特に、壁に固定するタイプの暖房器具では、暖房を利用しない夏場は、邪魔になるという問題がある。
本考案は、上述の課題を鑑み、設置工事が不要で、取り外しが簡単に行え、また、設置スペースが要らない暖房器具を提供することを目的とする。
上述の課題を鑑み、本考案は、通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体と、可撓性発熱体を部屋の暖簾や屏風等の調度品に着脱自在に固定する固定部とを備えるようにしたことを特徴とする。
好ましくは、可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、横繊維素材は、前記網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続されることを特徴とする。
また、好ましくは、可撓性発熱体の片面に、均熱板を被装したことを特徴とする。
また、好ましくは、可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、横繊維素材は、網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続され、縦繊維素材は、導電体素材からなることを特徴とする。
また、好ましくは、可撓性発熱体に、透明の素材を被装したことを特徴とする。
本考案によれば、通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体と、可撓性発熱体を部屋の暖簾や屏風等の調度品に対向させて着脱自在に固定する固定部とを備えるようにしているので、暖簾、カーテン、垂れ幕等の布製の部材や、掛け軸、屏風、絵画、スライドスクリーン等の紙製の部材にも固定することができる。そして、可撓性発熱体がPTC特性を有するため、遠赤外線の輻射により暖房が行え、また、布や紙等の可燃性の部材に取り付けても、安心して使用できる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、横繊維素材は、網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続されるようにしているので、面状発熱体を設計及び製造するときの煩雑さを解消するとともに、発熱体の面積によらずに熱効率を安定して向上させ、消費電力の軽減を実現することが可能となる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体の片面に、均熱板を被装しているので、局部発熱や局部加熱の問題を回避できる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、横繊維素材は、網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続され、縦繊維素材は、導電体素材からなるようにしているので、面状発熱体を設計及び製造するときの煩雑さを解消するとともに、発熱体の面積によらずに熱効率を安定して向上させ、消費電力の軽減を実現することが可能となると共に、局部発熱や局部加熱の問題を回避できる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体に、透明の素材を被装しているので、両方向への遠赤外線の放射が可能になる。
第1実施形態.
以下、本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本考案の第1実施形態の暖房器具1を示すものである。図1において、100は可撓性発熱体である。可撓性発熱体100は、織り込んで形成した繊維素材に導電性を備えた溶液を塗布又は含浸させて形成したもので、薄型、軽量で、自由に折り曲げることができる。可撓性発熱体100の一方の面には、図2にその断面図で示すように、均熱板としてアルミ箔16が被装される。均熱板は、熱を分散させて、局部発熱や局部加熱による異常を起こすことを回避するためのものである。
図1に示すように、可撓性発熱体100の上部には、基台12が配置されている。基台12から、電源コード13が導出されている。電源コード13の先端には、プラグ18が取り付けられている。可撓性発熱体100の下部には、基台14が配置されている。基台12及び14には、固定部材15が設けられる。固定部材15としては、例えば面ファスナが用いられる。なお、固定部材15としては、面ファスナに限らず、クリップやスナップ、ボタン等、各種のものを用いることができる。また、固定部材15として、粘着テープや紐を用いても良い。
次に、本考案の第1実施形態における可撓性発熱体100について、図3〜図7を用いて説明する。
図3に示すように、可撓性発熱体100を構成する網状基材110は、横繊維素材111および縦繊維素材112が網状に織り込まれ、平面を構成する網状基材110の両端に導電体116が設けられる。通常、導電体116としては複数の導電体を平行に形成し、電流容量を確保している。
図4は、本考案の第1実施形態における網状基材110を拡大した図であり、網状基材110が、横繊維素材111と縦繊維素材112によって網状に織り込まれている様子を示している。横繊維素材111と縦繊維素材112は、それぞれ単芯の繊維でもよく、より糸で構成された繊維でも良い。横繊維素材111と縦繊維素材112の太さは、例えば、#40(40番手)双糸程度の繊維素材を用いることができる。もちろん、その繊維素材の太さは、必要に応じて選択することができる。また、材質としては、綿や麻やプラスチック繊維、シリカ、ガラス繊維等が用いられる。横繊維素材111および縦繊維素材112間間は、5mm〜100mm程度の間隔があけられる。従来の面状発熱体は布で構成されているので、これらの間隔は非常に小さいものが多い。なお、ここでいう間隔は、図4および図5(A)に示すように、糸の中心から糸の中心までの垂直距離をいうものとする。
図5は、本考案の第1実施形態における網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図である。図5(A)は、網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図であり、図5(B)は、横繊維素材111に導電性溶液を塗布したときの横発熱体121の拡大図である。図5(C)は、縦繊維素材112に導電性溶液を塗布したときの縦発熱体122の拡大図である。このように、横繊維素材111および縦繊維素材112に導電性溶液を塗布し乾燥すると、周囲には導電性溶液が塗布された横発熱体121および縦発熱体122が形成される。導電体116に接続された電極端子130に交流または直流の電源が供給されると、横発熱体121に電流が流れ、横発熱体121の温度が上昇する。縦発熱体122にも電流が流れるが、後述するように、実際には無視できるオーダである。
図6は、本考案の第1実施形態における可撓性発熱体100の外観を示す図である。図6の可撓性発熱体100は、図3に示す網状基材110に導電性溶液を塗布又は含浸させたものであり、図面としては、横繊維素材111および縦繊維素材112が、横発熱体121および縦発熱体122に変わってだけであり、他は図3と同じである。
この可撓性発熱体100においては、互いに隣接する横発熱体121および縦発熱体122の縦方向および横方向の間隔は、5mm〜100mmとなるように構成されているので、横発熱体121および縦発熱体122が発熱するときに、横発熱体121および縦発熱体122間の間隔が狭過ぎるために過度に放熱したり、横発熱体121および縦発熱体122間の間隔が広過ぎるために期待していた熱量が得られなかったりといった不具合の発生を防止し、さらに導電性溶液が過度に塗布されるために生じる電力の浪費を容易に防止することができる。
図7は、本考案の第1実施形態の発熱部120の等価回路図を示している。図7において、121−1,121−2、…(以下、総称して121ともいう)は、横方向に張られた横発熱体を示し、122−1,122−2、…(以下、総称して122ともいう)は、縦方向に張られた縦発熱体を示す。
横方向に張られた各横発熱体121−1において、縦繊維素材と横繊維素材との交点であるノードと隣接するノード間は抵抗成分R11,R12、…で表現できる。同様に、横方向に張られた各横発熱体121−2,121−3、…においても同様である。一方、縦方向に張られた各縦発熱体122−1において、縦繊維素材と横繊維素材との交点であるノード間は抵抗成分R111,R212、…で表現できる。同様に、縦方向に張られた各縦発熱体122−2,122−3、…においても同様である。
横発熱体121−1,121−2、…の両端には、電極端子130から電圧が印加されるので、各抵抗成分を介して電流が流れこの抵抗成分が発熱する。一方、本考案の第1実施形態の発熱部120においては、縦方向に張られた縦発熱体122−1,122−2、…にも理論上は電流が流れるが、各ノードにキルヒホッフの法則を適用すると、縦方向の抵抗には隣接する横発熱体121からの電流でお互いに打ち消され、現実には縦発熱体122−1,122−2、…に流れる電流は非常に小さいので無視できる。
したがって、本考案の第1実施形態では、横発熱体121による発熱のみを考慮すればよい。例えば、横発熱体121−2、…の各抵抗成分は、それぞれ、縦発熱体122−1,122−2、…上のノードにより分割された抵抗成分R21,R22,〜R2nとなる。このときに、PTC特性は、2つの導電体116間の抵抗R21,R22,R23,R2n…等全体で実現されるため、各発熱体層の不均一が生じれば、局所的発熱が生じる。
例えば、抵抗成分R22の発熱が大きくなったとする。PTC特性では、発熱体の温度が上昇すると、その抵抗値が大きくなるが、この場合には、PTC特性は、上述のように、個々の抵抗成分ではなく、抵抗成分R21,R22,〜R2n全体の抵抗に対して働く。したがって、抵抗成分R22の発熱量が大きくなったときに、その抵抗成分R22の抵抗値は大きくなるが、PTC特性は抵抗成分R22だけには働かない。したがって、抵抗成分R22に流れる電流のみの減少はないので、抵抗成分R22の温度は、さらに高温になる。
全ての抵抗成分R11〜Rmnについても、同様に、導電体116間で、PTC特性が働くので、温度が上昇した発熱体の温度はますます高くなっていく。このため、局所的に温度が上昇することになる。このような局所発熱や局部加熱のおそれがあるので、局部発熱や局所加熱を抑えるための、図2に示したように、アルミ箔16を貼り付けて熱の分散を行って局部の発熱の問題を状解決している。
導電性溶液を塗布又は含浸させる導電性溶液は、導電性黒鉛またはカーボンブラックを架橋型高分子と、線状高分子化合物とによって結合した発熱体に、更にアルカンなどの低分子量有機化合物を複合したものである。このように構成したことにより、抵抗発熱素子層の導電抵抗を自由にコントロールできるばかりでなく、抵抗の安定性を著しく向上させることが可能となっている。更に、導電性溶液は、導電材料としての黒鉛またはカーボンブラックに、架橋型高分子、線状高分子を主体とする低次元物質および無機化合物を複合させても良い。
かかる可撓性発熱体100では、通電させることで、発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つようなPTC特性が実現できる。また、かかる可撓性発熱体100では、赤外線や遠赤外線が放射され、輻射放熱となり、健康的な暖かさを提供できる。輻射放熱は、物体から放射される赤外線や遠赤外線により物体の中から暖めるもので、空気を暖める対流暖房に比べて、体の中から暖めることができる。
図8は、本考案の第1実施形態の暖房器具1の使用時の説明図である。本考案の第1実施形態の暖房器具1は、各種の部屋の暖簾や屏風等の調度品に着脱自在に固定して使用される。部屋の調度品としては、暖簾、カーテン、垂れ幕等の布製の部材であっても良いし、掛け軸、屏風、絵画、スライドスクリーン等の紙製の部材で合っても良い。勿論、壁や天井に固定しても良い。この例では、本考案の第1実施形態の暖房器具1を、暖簾2に取り付けるようにしている。
図8に示すように、使用時には、暖簾2の布に面して可撓性発熱体100の部分が取り付けられ、本考案の第1実施形態の暖房器具1が固定部材15により暖簾2の布に着脱自在に付けられる。固定部材15として面ファスナを使った場合には、本考案の第1実施形態の暖房器具1を、暖簾2に簡単に固定することができ、また、簡単に外すことができる。
このように、本考案の第1実施形態の暖房器具1は、薄型、軽量の可撓性発熱体100からなるので、暖簾、カーテン、垂れ幕等の布製の調度品や、掛け軸、屏風、絵画、スライドスクリーン等の紙製の調度品にも固定することができる。そして、可撓性発熱体100としてPTC特性を有するものが用いられており、遠赤外線の輻射により暖房を行っている。このため、布や紙等の可燃性の部材に取り付けても、安心して使用できる。
第2実施形態.
次に、本考案の第2実施形態について、説明する。図9は、本考案の第2実施形態を示すものである。前述の第1実施形態では、図2に示したように、可撓性発熱体100にアルミ箔16が被装されている。これに対して、この実施形態では、図10に示すように、可撓性発熱体100が透明部材17で被覆されている。このため、可撓性発熱体100は殆ど透明となっている。
図11〜図15は、本考案の第2実施形態の可撓性発熱体に関するものである。本考案の第2実施形態は、網状基材110の構造が第1実施形態と異なっている。
すなわち、本考案の第1実施形態では、図3、図4に示したように、網状基材110は、横繊維素材111および縦繊維素材112が縦横に直交するように、網目格子状に編み込まれて形成されている。これに対して、この第2実施形態における網状基材110は、図11、図12に示すように、横方向には横繊維素材111を用い、縦方向には導電体素材115を用いるようにしている。図11、図12における網状基材110は、縦方向には導電体素材115を用いる以外は、図4の網状基材110と同様であるので、詳細な説明は省略する。このように、縦方向には導電体素材115を用いるようにしているので、局部発熱が回避できる。このことについて、以下に説明する。
図13は、本考案の第2実施形態における網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図である。図13(A)は、網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図であり、図13(B)(C)は、それぞれ縦繊維素材112と導電体素材115に導電性溶液を塗布したときの横発熱体121および縦発熱体125の拡大図である。このように、縦繊維素材112と導電体素材115に導電性溶液を塗布し乾燥すると、縦繊維素材112と導電体素材115の周囲には発熱体が塗布された横発熱体121および縦発熱体122が製造される。導電体116に接続された電極端子130に交流または直流の電源が供給されると、横発熱体121および縦発熱体122に電流が流れ、横発熱体121および縦発熱体122の温度が上昇する。図13における発熱部120は、縦方向に導電体素材115を用いる以外は、図5の発熱部120と同様であるので、詳細な説明は省略する。
図14は、本考案の第2実施形態における面状発熱体の外観を示す図である。図14の可撓性発熱体100は、図6に示す可撓性発熱体100と同様であり、図6においては、縦発熱体122は縦繊維素材112に導電性溶液を塗布又は含浸させたものであるが、図14における縦発熱体125は導電体素材115に導電性溶液を塗布又は含浸させたものである点のみが異なっているだけで、他は図6と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図15は、本考案の第2実施形態の発熱部120の等価回路図を示している。図15において、121−1,121−2、…(以下、総称して121ともいう)は、横方向に張られた横発熱体を示し、125−1,125−2、…(以下、総称して125ともいう)は、縦方向に張られた縦発熱体を示す。
横方向に張られた各横発熱体121−1,121−2、…において、縦繊維素材と横繊維素材との交点であるノード間は抵抗成分R11,R12、…で表現できる。横発熱体121−1,121−2、…の両端には、電極端子130から電圧が印加されるので、各抵抗を介して電流が流れこの抵抗が発熱する。本考案の第2実施形態の発熱部120においては、縦方向に張られた縦発熱体125−1,125−2、…は、内部が導電体素材115で構成されているので、各縦発熱体125−1,125−2、…は等電位面を形成する。
本考案の第2実施形態では、縦方向に導電体素材115、…を用いているため、横発熱体121−1,121−2、…の各抵抗成分は、それぞれ、縦発熱体125−1,125−2、…上のノードにより分割された抵抗成分R11〜Rmnとなる。発熱部120においては、各抵抗成分R11〜Rmnを単位として発熱が生じる。このときに、PTC特性は、例えば、2つの縦発熱体125―1と縦発熱体125―2間の抵抗R12,R22,R32,R42,…等で実現されるため、各発熱体層の不均一が生じても、局所的発熱が起こらない。
つまり、縦方向に張られた縦発熱体125−1,125−2、…は内部が導電体素材115で構成されるので、それぞれ、どのノードも同電位となり、同一列の抵抗成分には、同一の電圧が印加される。例えば、同一列に並ぶ抵抗R12、R22、R32、…は、縦発熱体125−1と縦発熱体125−2との間に接続されており、縦発熱体125−1の電位をV1、縦発熱体125−2の電位をV2とすると、全ての抵抗R12、R22、R32、…に電圧差(V1−V2)が印加される。
ここで、例えば、抵抗成分R22の発熱が大きくなったとする。PTC特性では、図11に示すように、発熱体の温度が上昇すると、その抵抗値が大きくなるため、抵抗成分R22の発熱量が大きくなると、その抵抗成分R22が大きくなり、抵抗成分R22に流れる電流が減少する。よって、抵抗成分R22の温度は、所定の温度に抑えられる。
全ての抵抗成分R11〜Rmnについても、同様に、2つの縦発熱体間で、PTC特性が働き、所定の温度に抑えられる。このため、集中して温度が高くなるような局所的な発熱が生じることがなくなる。
以上説明したように、第2実施形態では、縦方向に縦発熱体125を用いているので、局所発熱や局部加熱のおそれがなくなる。よって、局部発熱や局所加熱を抑えるためのアルミ箔16が不要になる。
このように、アルミ箔16等の均熱板が不要になったことから、図10に示すように、可撓性発熱体100を透明部材17で被覆することで、可撓性発熱体100を殆ど透明とすることができる。このようにすると、可撓性発熱体100の両面から遠赤外線を放射することが可能になる。
本考案は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
本考案の第1実施形態の暖房器具の構成を示す図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における可撓性発熱体の構成を示す断面図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における可撓性発熱体の外観を示す図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における網状基材を拡大した図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における面状発熱体の外観を示す図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具における発熱部の電気的等価図である。 本考案の第1実施形態の暖房器具の使用時の説明図である。可撓性発熱体 本考案の第2実施形態の暖房器具の構成を示す図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における可撓性発熱体の構成を示す断面図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における面状発熱体の外観を示す図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における網状基材を拡大した図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における網状基材に導電性溶液を塗布したときの拡大図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における面状発熱体の外観を示す図である。 本考案の第2実施形態の暖房器具における発熱部の電気的等価図である。
符号の説明
1 暖房器具
2 暖簾
12 基台
13 電源コード
14 基台
15 固定部材
16 アルミ箔
17 透明部材
18 プラグ
100 可撓性発熱体
110 網状基材
111 横繊維素材
112 縦繊維素材
115 縦導電体素材
116 導電体
120 発熱部
121,121−1,121−2、… 横発熱体
122,121−1,121−2、… 縦発熱体
125,125−1,125−2、… 縦発熱体
130 電極端子
上述の課題を鑑み、本考案は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体で構成され、通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体と、可撓性発熱体の上部および下部に設けられた可撓性発熱体を把持する基台の表面に設けられ、その基台を部屋の暖簾や屏風等の調度品に着脱自在に固定する固定部とを備えるようにしたことを特徴とする。
好ましくは、可撓性発熱体における横繊維素材は、網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続されることを特徴とする。
また、好ましくは、可撓性発熱体における縦繊維素材は、導電体素材からなることを特徴とする。
本考案によれば、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体で構成され、通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体と、可撓性発熱体の上部および下部に設けられた可撓性発熱体を把持する基台の表面に設けられ、その基台を部屋の暖簾や屏風等の調度品に対向させて着脱自在に固定する固定部とを備えるようにしているので、暖簾、カーテン、垂れ幕等の布製の部材や、掛け軸、屏風、絵画、スライドスクリーン等の紙製の部材にも固定することができる。そして、可撓性発熱体がPTC特性を有するため、遠赤外線の輻射により暖房が行え、また、布や紙等の可燃性の部材に取り付けても、安心して使用できる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体における横繊維素材は、網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続されるようにしているので、面状発熱体を設計及び製造するときの煩雑さを解消するとともに、発熱体の面積によらずに熱効率を安定して向上させ、消費電力の軽減を実現することが可能となる。
また、本考案によれば、可撓性発熱体における縦繊維素材は、導電体素材からなるようにしているので、面状発熱体を設計及び製造するときの煩雑さを解消するとともに、発熱体の面積によらずに熱効率を安定して向上させ、消費電力の軽減を実現することが可能となると共に、局部発熱や局部加熱の問題を回避できる。

Claims (5)

  1. 通電することで発熱し、温度が高くなると抵抗値が高くなり電流が減少し温度を一定に保つような特性を有する可撓性発熱体と、
    前記可撓性発熱体を部屋の暖簾や屏風等の調度品に着脱自在に固定する固定部と
    を備えるようにしたことを特徴とする暖房器具。
  2. 前記可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、
    前記横繊維素材は、前記網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の暖房器具。
  3. 前記可撓性発熱体の片面に、均熱板を被装したことを特徴とする請求項2に記載の暖房器具。
  4. 前記可撓性発熱体は、縦繊維素材と横繊維素材を所定間隔で網状に織り込んでなる網状基材に導電性溶液を塗布又は含浸させて構成される面状発熱体であって、
    前記横繊維素材は、前記網状基材の縦の端に設けられた導電体に接続され、
    前記縦繊維素材は、導電体素材からなることを特徴とする請求項1に記載の暖房器具。
  5. 前記可撓性発熱体に、透明の素材を被装したことを特徴とする請求項4に記載の暖房器具。
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