JP3131336B2 - 飛翔体 - Google Patents

飛翔体

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JP3131336B2
JP3131336B2 JP05235157A JP23515793A JP3131336B2 JP 3131336 B2 JP3131336 B2 JP 3131336B2 JP 05235157 A JP05235157 A JP 05235157A JP 23515793 A JP23515793 A JP 23515793A JP 3131336 B2 JP3131336 B2 JP 3131336B2
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賀 川 一 郎 那
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株式会社アイ・エイチ・アイ・エアロスペース
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、初速を得て飛翔し、
目標到達時に、このときの運動エネルギーにより目標を
貫徹するようにした飛翔体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記した飛翔体としては、例え
ば、図3に示すように、尾部52に安定翼53を具備し
たロケット型飛翔体51がある。このロケット型飛翔体
51は、初速を与えられて目標まで弾道飛翔し、目標に
到達した段階において、このときの運動エネルギーによ
り目標を貫徹するものとなっている。
【0003】このロケット型飛翔体51の場合、飛翔中
に受ける空気抵抗により減速して運動エネルギーが減少
する一方であることから、最近では、ロケット型飛翔体
51をラムジェット化することにより、飛翔中に加速し
て運動エネルギーを維持ないし増加させる試みがなされ
ている。
【0004】なお、上記したロケット型飛翔体に関して
は、例えば、「最新防衛技術大成」昭和60年2月11
日、株式会社 R&Dプランニング 発行の第163頁
〜第164頁に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来のロケット型飛翔体51において、上述したように、
目標に到達した段階では、運動エネルギーが大幅に減少
していることから、目標を貫徹する率が高いとはいえな
い。
【0006】また、ロケット型飛翔体51をラムジェッ
ト化して、飛翔中に運動エネルギーを維持ないし増加さ
せようとする場合には、設計上の制約により、燃料を大
量に搭載することができないため、燃料の燃焼時間が短
いものとなる。つまり、燃料の燃焼終了後には、空気取
り入れ口,燃焼器,ラムノズルなどのラムジェット構成
部分が受ける空気抵抗により急激な減速を招いてしま
い、結局、目標到達時における運動エネルギーを目標貫
徹に十分なものとすることができず、上記と同じく目標
の貫徹率が高いとは言い難いという問題を有しており、
この問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上記した従来の課題に着目
してなされたもので、飛翔中における運動エネルギーの
維持ないし増加を図り、目標を確実に貫徹することが可
能である飛翔体を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる飛翔体
は、中空状をなし頭部には空気取り入れ口を有している
と共に尾部にはラムノズルを有したラムジェット燃焼器
と、前記ラムジェット燃焼器内に設けられて固体燃料を
嵌装した弾芯と、前記弾芯をラムジェット燃焼器の軸心
上に支持するストラットを備え、前記空気取り入れ口か
ら流入して圧縮されて高温となった空気流により前記固
体燃料の燃焼終了とともに溶融する硬ろう部を介して前
記弾芯とストラットとを連結した構成としたことを特徴
としており、このような飛翔体の構成を前述した従来の
課題を解決するための手段としている。
【0009】そして、一実施態様において、弾芯には、
軸心方向のストラット摺動溝が設けてある構成としてい
る。
【0010】この場合、空気取り入れ口から流入して圧
縮された空気流の温度は、高度0km、マッハ数5で約
1700Kであるため、弾芯とストラットとを連結する
硬ろう部は、900K〜1100Kで溶融する銀ろう部
とすることが望ましい。
【0011】
【発明の作用】この発明に係わる飛翔体では、初速を与
えられて飛翔を開始すると、空気取り入れ口から流入す
る空気がラム圧により圧縮されて高温となり、この高温
の空気流により固体燃料が発火して燃焼し、この燃焼に
よって生じた燃焼ガスがラムノズルから噴出することに
より推進力が発生するので、飛翔中の空気抵抗による運
動エネルギーの損失が補われることとなり、飛翔体の運
動エネルギーは維持ないし増加することとなる。
【0012】この間、弾芯とストラットとを連結する硬
ろう部は固体燃料に覆われているので、硬ろう部は高温
の空気流から保護されることとなる。
【0013】次いで、固体燃料の燃焼が終了すると、固
体燃料に覆われていた硬ろう部が露出するようになり、
この硬ろう部が空気取り入れ口から流入して圧縮されて
高温となった空気流に晒されて溶融するので、弾芯とス
トラットとは分離することとなる。
【0014】このとき、空気取り入れ口およびラムノズ
ルを有したラムジェット燃焼器は、空気抵抗を受けて急
激に減速するが、弾芯とストラットとは既に分離してい
るので、この弾芯のみがラムジェット燃焼器から離間し
て、離間以前の運動エネルギーをほとんど維持したまま
目標まで飛翔することとなり、したがって、目標を貫徹
する率は極めて高いものとなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。
【0016】図1および図2はこの発明に係わる飛翔体
の一実施例を示している。
【0017】図1(a)に示すように、この飛翔体1
は、中空状をなすラムジェット燃焼器10を備えてお
り、その頭部(図示左側部)には空気取り入れ口11を
具備していると共に尾部(図示右側部)にはラムノズル
12が設けてあって、このラムノズル12の周囲には複
数枚の安定翼13が設けてある。
【0018】また、この飛翔体1は、ラムジェット燃焼
器10内に収容されるペネトレータ(弾芯)2を備えて
おり、このペネトレータ2の中間部分には固体燃料3が
嵌装してあると共に、頭部側には保炎用ステップ4が設
けてある。
【0019】さらに、この飛翔体1は、ペネトレータ2
をラムジェット燃焼器10の軸心上に支持するストラッ
ト5を備えている。このストラット5は、空気取り入れ
口11の近傍部分およびラムノズル12の近傍部分にそ
れぞれ複数本ずつ設けてあり、図1(b)に示すよう
に、ペネトレータ2と各ストラット5とは、この実施例
において、銀ろう6部を介して連結してある。つまり、
ペネトレータ2とストラット5とを連結する各銀ろう6
部は、固体燃料3(図1(b)では仮想線で示す)に覆
われた状態となっており、固体燃料3の燃焼が終了した
際に、ラムジェット燃焼器10の空気取り入れ口11か
ら流入して圧縮されて高温となった空気流によって溶融
するものとなっている。
【0020】この場合、ペネトレータ2には、図1
(c)にも示すように、その軸心方向に沿ってストラッ
ト摺動溝2aが設けてあり、各銀ろう6部が高温となっ
た空気流によって溶融した際に、図2に示すように、ペ
ネトレータ2とラムジェット燃焼器10とを互いに干渉
することなく円滑に離間させることができるようにして
ある。
【0021】次に、この飛翔体1の動作を説明する。
【0022】まず、初速を与えられて飛翔を開始する
と、空気取り入れ口11から流入する空気がラム圧によ
り圧縮されて高温となり、この高温の空気流により固体
燃料3が発火して燃焼し、この燃焼によって生じた燃焼
ガスがラムノズル12から噴出することにより推進力が
発生する。このため、飛翔中の空気抵抗による運動エネ
ルギーの損失が補われることとなり、飛翔体1の運動エ
ネルギーは維持ないし増加する。
【0023】この間、ペネトレータ2と各ストラット5
とを連結する銀ろう部6は固体燃料3に覆われているこ
とから、これらの銀ろう部6は高温の空気流から保護さ
れることとなる。
【0024】次いで、固体燃料3の燃焼が終了すると、
各銀ろう6部が露出するようになり、これらの銀ろう6
部が、空気取り入れ口11から流入して圧縮されて高温
となった空気流に晒されて溶融することから、ペネトレ
ータ2と各ストラット5とが互いに分離する。
【0025】そして、空気取り入れ口11およびラムノ
ズル12を有したラムジェット燃焼器10は空気抵抗に
より急減速状態に陥るため、図2に示すように、ペネト
レータ2がラムジェット燃焼器10から離間する。
【0026】このとき、ペネトレータ2のストラット摺
動溝2aと各ストラット5とが相互に摺動することか
ら、ペネトレータ2はラムジェット燃焼器10の軸心上
をラムジェット燃焼器10に干渉することなく移動し、
続いてこのラムジェット燃焼器10から円滑に離間する
こととなる。
【0027】したがって、ペネトレータ2は離間以前の
運動エネルギーをほとんど維持したまま目標まで飛翔す
ることになるので、目標を貫徹する率は極めて高いもの
となる。
【0028】この実施例では、ペネトレータ2にその軸
心方向のストラット摺動溝2aを設けたことから、ペネ
トレータ2をラムジェット燃焼器10から干渉なくそし
て円滑に離間させることが可能である。
【0029】なお、この発明に係わる飛翔体の詳細な構
成は、上記した実施例に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係わる
飛翔体では、上記した構成としたため、飛翔中における
運動エネルギーの損失を補って運動エネルギーの維持な
いし増加を図ることができ、目標に到達した段階では、
目標を確実に貫徹することが可能であるという極めて優
れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明に係わる飛翔体の一実施例を示
す断面説明図である。 (b)図1(a)に示した飛翔体のペネトレータとスト
ラットとの連結部分における拡大断面説明図である。 (c)図1(a)の飛翔体を頭部側から見た部分拡大断
面説明図である。
【図2】図1の飛翔体におけるペネトレータ離間動作を
示す断面説明図である。
【図3】従来の飛翔体を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 飛翔体 2 ペネトレータ(弾芯) 2a ストラット摺動溝 3 固体燃料 5 ストラット 6 銀ろう部(硬ろう部) 10 ラムジェット燃焼器 11 空気取り入れ口 12 ラムノズル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状をなし頭部には空気取り入れ口を
    有していると共に尾部にはラムノズルを有したラムジェ
    ット燃焼器と、前記ラムジェット燃焼器内に設けられて
    固体燃料を嵌装した弾芯と、前記弾芯をラムジェット燃
    焼器の軸心上に支持するストラットを備え、前記空気取
    り入れ口から流入して圧縮されて高温となった空気流に
    より前記固体燃料の燃焼終了とともに溶融する硬ろう部
    を介して前記弾芯とストラットとを連結したことを特徴
    とする飛翔体。
  2. 【請求項2】 弾芯には、軸心方向のストラット摺動溝
    が設けてある請求項1に記載の飛翔体。
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