JP3131096B2 - 移相装置 - Google Patents

移相装置

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JP3131096B2
JP3131096B2 JP06143834A JP14383494A JP3131096B2 JP 3131096 B2 JP3131096 B2 JP 3131096B2 JP 06143834 A JP06143834 A JP 06143834A JP 14383494 A JP14383494 A JP 14383494A JP 3131096 B2 JP3131096 B2 JP 3131096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアンテナの指向
性制御用給電装置又は複数個の送信機を並列運転して高
出力を得る送信装置等に用いられる移相装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えばアレイアンテナを形成する複数個
の放射素子の各励振位相を適宜制御して、アレイアンテ
ナの最大放射方向又はサイドロ−ブ特性を変化させよう
とする場合、或は複数個の送信機を並列運転し、各送信
機の出力位相が同位相となるように制御して高出力の送
信装置を実現しようとする場合等には、従来は、信号の
伝送線路長を機械的に変化させるように構成したライン
ストレッチャ−又は導波管内に誘電体板を挿入して形成
した導波管形移相器が用いられている。図14(a)
は、従来の導波管形移相器を示す平面図、図14(b)
は側面図、図14(c)は、図14(b)のB−B断面
図、図14(d)は、図14(a)のA−A断面図で、
11は矩形導波管、121 及び122 はこの導波管形移相器を
矩形導波管回路に割り込み接続するためのフランジ、13
は誘電体板で、その板面が導波管内における電界と平行
となるように設け、その輪郭形状を例えば図14(d)
に示すように平行四辺形に形成して、即ち、電波の入射
側の縁部及びその反対側の縁部に傾斜を持たせて、これ
らの縁部における電波の反射特性を改善するように形成
してある。誘電体板13における電波の入射側の縁部及び
その反対側の縁部に傾斜を持たせる代わりに、電波の入
射部及びその反対側の部分の板厚が漸次変化するように
形成する場合もある。141 及び142 は誘電体板13の支持
金具で、矩形導波管11の対向短辺及び誘電体板13を貫
き、矩形導波管11の対向短辺の貫通部分においては支持
金具141 及び142 が滑動自在で、誘電体板13の貫通部分
においては誘電体板13に支持金具141 及び142 を固着し
てある。15は支持金具141 及び142 の連結金具で、この
連結金具15を把手として支持金具141 及び142 を、支持
金具141 及び142 の各軸方向に前進又は後退させること
により、誘電体板13を、図14(d)に示すような姿勢
を保たせながら、図14(c)に示すように、誘電体板
13の板面が矩形導波管11の長手方向の中心軸に一致する
位置から対向短辺の何れか一方の短辺に近い位置まで移
動させることができ、この位置変化に応じて、矩形導波
管11内を伝播する電波の位相変化の割合を変えることが
できる。即ち、この移相器は、矩形導波管11内における
電波の伝播速度が、誘電体板13の誘電率、厚さ及び電波
の伝播方向における長さに応じて変化することを利用し
たもので、誘電体板13が矩形導波管11の長手方向の中心
軸に一致する箇所にある場合には、この部分における電
界強度が強く、誘電体板13の挿入によって電波の伝播速
度に与える影響が大であるに対して、矩形導波管11の長
手方向の中心軸から短辺に近付くにしたがって電界強度
が弱くなるので、誘電体板13の挿入箇所が矩形導波管11
の中心軸から離れて何れかの側の短辺に近付くにしたが
って、電波の伝播速度に及ぼす影響が小となるから、誘
電体板13の挿入位置を変えることによって移相量を変え
ることができる。尚、支持金具141 及び142 は互いに平
行に保ち、相互の間隔(矩形導波管11の長手方向の間
隔)をλg/4(λg は使用周波数に対応する管内波長)
に選定して、電波の入射部に近い側の支持金具、例えば
141 において生ずる反射波と、支持金具142 において生
じて支持金具141 の位置まで逆行する反射波とが互いに
逆相となって打ち消し合うことによって、反射特性を改
善し得るように形成してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来用いられているラ
インストレッチャ−は、所要の移相量に応じて線路長を
変える必要があるから、所要の移相量が大なる場合に
は、機械的な構造が大型となるばかりでなく、移相量と
線路長とを精度高く対応させるためには比較的多くの時
間と労力を掛けて調整を行う必要がある。図14に示し
た従来の導波管形移相器においても、所要の移相量が大
なる場合には長さの長い誘電体板13を必要とするため、
移相器全体が大型となるばかりでなく、移相量を所要値
に正確に一致させるためには、誘電体板13の挿入位置の
調整に多くの時間と労力を必要とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互の位相差
が90度となるように、入力電力を2等分する分岐回路
と、前記分岐回路から出力されるそれぞれの出力電力
より励振されて、円偏波電磁界を発生させる第1の励振
器と、前記第1の励振器に近接して設けられ、前記第1
の励振器により発生された円偏波電磁界に結合するとと
もに、当該結合された円偏波電磁界により生じる2出力
電力を出力する第2の励振器と、前記第2の励振器から
出力される2出力電力を合成する合成回路と、内部に、
前記第1および第2の励振器が、前記第1および第2の
励振器の各中心を結ぶ軸の周りに相対的に回転可能に
けられるシールドケースとを備えたことを特徴とする。
【0005】
【作用】相互の位相差が90度となるように入力電力
2等分する分岐回路から出力されるそれぞれの出力電力
が第1の励振器に加えられると、第1の励振器の前面に
円偏波電磁界(以下、単に、円偏波と称する)が発生
し、この円偏波が第2の励振器に結合し、この結合円偏
波により生ずる第2の励振器の2出力電力が合成回路で
合成される。第1および第2の励振器の各中心を結ぶ軸
の周りに、第1および第2の励振器を相対的に回転させ
ると、この回転角に応じて、第1の励振器に励振電力を
加える分岐回路の入力電力と、合成回路の合成出力電力
との間の位相差が変化する。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す図で、1は
結合器、11及び12は有底円筒形のシ−ルドケ−ス、131
ないし134 は端子で、例えば同軸接栓より成る。2は方
向性結合器より成る90°3dBハイブリッド回路、21は入
力端子、22はアイソレ−ション端子、23及び24は出力端
子で、出力端子23及び24の各出力が入力端子21への入力
の各1/2 で、例えば出力端子23の出力の位相が出力端子
24の出力の位相に対して90°遅れたものとなっている。
3は無反射終端器、4もまた方向性結合器より成る90°
3dBハイブリッド回路、41は出力端子、42はアイソレ−
ション端子、43及び44は入力端子で、互いに大きさの等
しい入力が加えられ、例えば入力端子43に、入力端子44
の入力の位相に対して90°位相の進んだ入力が加えられ
る。5は無反射終端器である。61及び62は同軸ケ−ブル
で、90°3dBハイブリッド回路2の出力端子23の出力の
位相が出力端子24の出力の位相に対して90°遅れ、か
つ、両出力が互いに等しい関係にある状態を保持したま
ま結合器1の入力同軸接栓131 及び132 に加えられるよ
うに同軸ケ−ブル61及び62の各長さを調整してある。71
及び72もまた同軸ケ−ブルで、結合器1の出力同軸接栓
133 及び134 からの出力相互の位相差及び等振幅関係を
そのまま保持して90°3dBハイブリッド回路4の入力端
子43及び44に加えられるように同軸ケ−ブル71及び72
各長さを調整してある。
【0007】図2は、図1における結合器1の同軸接栓
131 及び132 と同軸ケ−ブル61及び62の接続を破ると共
に、同軸接栓133 及び134 と同軸ケ−ブル71及び72の接
続を破り、結合器1を取り外してその側面を見た図(図
1と同様の側面図)、図3は、取り外した結合器1のシ
−ルドケ−ス11側の底壁面を見た図で、図2及び図3の
各符号は、図1と同様である。
【0008】図4は、図2のA−A部分の拡大断面図、
図5は、図3のA−A部分の拡大断面図で、図4及び図
5において、11及び12は図1において説明した有底円筒
形シ−ルドケ−スで、両シ−ルドケ−ス11及び12の各開
口端部の側壁面に段部を設け、何れか一方のシ−ルドケ
−ス、例えば11の開口端部の内側にシ−ルドケ−ス12
開口端部を嵌入して一体に結合すると共に、シ−ルドケ
−ス11と12とが相対的に円筒軸の周りに回転し得るよう
に形成してある。シ−ルドケ−ス11及び12は金属ブロッ
クに切削加工を施すか、金属板にプレス加工を施して所
要形状に形成し、又は適当な合成樹脂で所要形状の基体
を形成し、その表面に金属皮膜を無電界メッキ或は蒸着
等の手段によって付着させて形成するか、或は、適当な
誘電率の誘電体板を多層に重ね、スネルの法則にしたが
って電磁エネルギを遮蔽するように形成してもよい。1
41 及び142 は同軸接栓131 及び132 の内部導体、151
は高周波特性の優れたポリエチレン又はフッ化エチレン
等の有機材或はセラミックス等の無機材から成り、伝送
波長に較べて厚さの薄い絶縁円板で、シ−ルドケ−ス11
の底壁の内表面に適当な接着剤を用いて固着してある。
161 は金属板で、例えば絶縁円板151 の表面に適当な接
着剤で固着すると共に、周辺部を同軸接栓131 及び132
の各内部導体141 及び142 に電気的に接続し、絶縁円板
151 を介して対向するシ−ルドケ−ス11が接地導体、金
属板161 が第1の励振素子、同軸接栓131 及び132 の各
内部導体141 及び142 と金属板161 との接続点が励振点
となるマイクロストリップアンテナより成る第1の励振
器を形成してある。尚、同軸接栓131 の内部導体141
金属板161 の接続点より成る励振点と金属板161 の中心
点とを結ぶ線と、同軸接栓132 の内部導体142 と金属板
161 の接続点より成る励振点と金属板161 の中心点とを
結ぶ線との交角が直角となるように形成してある。又、
同軸接栓131 及び132 の各外部導体はシ−ルドケ−ス11
に電気的に接続するが、各内部導体はシ−ルドケ−ス11
に電気的に接続されることのないように、図5に示すよ
うに、内部導体141 の周りにおけるシ−ルドケ−ス11
部分を一部取り除いて間隙を設けてある。図には現われ
ていないが、内部導体142 の周りにおけるシ−ルドケ−
ス11の部分にも同様に間隙を設けてある。金属板161
絶縁円板151 の表面に固着する手段として接着剤を用い
る代わりに、金属板161 の中心(電界の強さが零の部
分)を止め螺子で絶縁円板151 に固定するか、絶縁円板
151 を介して金属板161 の中心をシ−ルドケ−ス11の底
壁に螺子止めしてもよい。第1の励振器を形成するマイ
クロストリップアンテナの励振素子を金属板161で形成
する代わりに、絶縁円板151 の表面に蒸着等の手段によ
って付着させ、エッチング手法等によって所要の輪郭形
状に仕上げた金属皮膜によって励振素子を形成してもよ
い。励振素子を金属板又は金属皮膜の何れで形成する場
合でも、その輪郭形状を円形に形成する代わりに正方形
に形成し、正方形の隅部において同軸接栓131 及び132
の内部導体141 及び142 と電気的に接続するようにして
もよい。励振素子161 を基本モ−ドで励振する場合にお
ける励振素子161 の寸法について説明すると、その輪郭
形状を図4に示すように円形に形成した場合、絶縁円板
151 の比誘電率をεr 、設計周波数をfOとすると、励振
素子161 の半径をほぼ1.841/(2π・fO・εr 1/2) に選び、
励振素子161 の輪郭形状を正方形に形成した場合、励振
素子161 の一辺の長さをほぼC/(2fO・ εr 1/2) に選ぶこ
とが望ましい(Cは光速)。次に、図5において143
び144 は同軸接栓133 及び134 の内部導体、152 は絶縁
円板、162 は第2の励振素子で、これらの部品個々の材
質、製作法、各部品相互の電気的、機械的関係等は、シ
−ルドケ−ス11側の同軸接栓131 及び132 、内部導体1
41 及び142 、絶縁円板151 、第1の励振素子161 の個
々の材質、製作法、各部品相互の電気的、機械的関係と
同様である。
【0009】図6は、本発明移相装置の作動説明のため
の図で、90°3dBハイブリッド回路2の入力端子21に加
えられた入力Eは、2等分されて出力端子23及び24から
出力されるが、出力端子23の出力E1の位相は、出力端子
24の出力E2の位相に対して90°遅れた位相となる。アイ
ソレ−ション端子22には、出力端子23から負荷側を見た
インピ−ダンスと出力端子24から負荷側を見たインピ−
ダンスとの違いに応じた出力が出力され、この出力は無
反射終端器3に吸収されるが、出力端子23と負荷との整
合が取れ、出力端子24と負荷との整合が取れた状態にお
いては、アイソレ−ション端子22に出力する出力は極め
て小となるため、無反射終端器3の許容電力は極めて小
なるもので足りる。90°3dBハイブリッド回路2の出力
端子23の出力E1は、同軸ケ−ブル62を介して、結合器1
の同軸接栓132 の内部導体142 が第1の励振素子161
接続される励振点に加えられるが、この励振点からZ方
向(図4に示すようにX軸及びY軸を定め、X軸及びY
軸に各直角となる方向をZ方向とする)に伝播する電界
の瞬時値をEXとし、又、同軸ケ−ブル61を介して結合器
1の同軸接栓131 の内部導体141 が第1の励振素子161
に接続される励振点に、90°3dBハイブリッド回路2の
出力端子24の出力E2が加えられ、この励振点からZ方向
に伝播する電界の瞬時値をEYとすると、
【数1】Z方向に伝播する電界は、絶縁円板152 及び第
2のシ−ルドケ−ス12の底壁と共に第2の励振器を形成
する第2の励振素子162 に結合するが、結合器1の同軸
接栓131 (又は132 )の内部導体141 (又は142 )が第
1の励振素子161 に接続される励振点と第1の励振素子
161 の中心点とを結ぶ線と、結合器1の同軸接栓134
(又は133 )の内部導体144 (又は143 )が第2の励振
素子162 に接続される励振点と第2の励振素子162 の中
心点とを結ぶ線との交角をφ、同軸接栓134の出力を
E3、同軸接栓133 の出力をE4で表わすと、 E3=EY cosφ−EX sinφ E4=EY sinφ−EX cosφ 同軸接栓134 の出力E3は入力端子43を介して90°3dBハ
イブリッド回路4に加えられ、同軸接栓133 の出力E4
入力端子44を介して90°3dBハイブリッド回路4に加え
られるが、90°3dBハイブリッド回路4のアイソレ−シ
ョン端子42の出力をE5、出力端子41の出力を E6で表わ
すと、
【数2】即ち、本発明移相装置は、シ−ルドケ−ス11
は12を相対的に角度φだけ回転させると、90°3dBハイ
ブリッド回路2の入力端子21への入力の位相に対して、
90°3dBハイブリッド回路4の出力端子41の出力の位相
をφだけ変化させることができる。
【0010】図7は、結合器1におけるシ−ルドケ−ス
11及び12を形成する有底円筒体の内径を 0.285λO (λ
O は設計周波数fOに対応する自由空間波長)に、シ−ル
ドケ−ス11の底壁とシ−ルドケ−ス12の底壁との対向間
隔を 0.089λO に、絶縁円板151 及び152 の各比誘電率
を10に、絶縁円板151 及び152 の各誘電正接を0.0055
に、絶縁円板151 及び152 の各厚さを 0.023λO に、第
1及び第2の励振素子16 1 及び162 の各輪郭形状を円形
に形成して各直径を0.21λO に、それぞれ選定した場合
に、同軸接栓131 における反射特性を示す図で、横軸は
設計周波数fOに対する比周波数、縦軸は反射減衰量(dB)
である。図8は、結合器1の各部の寸法等を図7につい
て説明した値と同様に選定した場合における、同軸接栓
131 と134 の間の伝送特性を示す図で、横軸は図7と同
じで、縦軸は伝送減衰量(dB)である。図7及び図8から
明らかなように、結合器1の反射特性及び伝送特性は、
広帯域に亙って良好である。尚、結合器1における絶縁
円板151 及び152 の厚さは、これを伝送周波数帯域に応
じて選択し、選択した厚さから厚さを増すことによって
帯域幅を増大させることができる。図9は、結合器1の
各部の寸法等を図7について説明した値と同様に選定
し、図1に示すように、同軸ケ−ブル61及び62を介して
90°3dBハイブリッド回路2を結合器1に接続すると共
に、同軸ケ−ブル71及び72を介して90°3dBハイブリッ
ド回路4を結合器1に接続して成る本発明移相装置にお
いて、結合器1を形成するシ−ルドケ−ス11又は12を共
通の円筒軸の周りに相対的に回転させた場合における回
転角φと、90°3dBハイブリッド回路2の入力端子21
の入力の位相に対する90°3dBハイブリッド回路4の出
力端子41からの出力の位相変化を観測した結果を示すも
ので、横軸は設計周波数fOに対する比周波数、縦軸は回
転角φに対する移相量(°)である。図から明らかなよ
うに、結合器1を形成するシ−ルドケ−ス11及び12の共
通の円筒軸の周りにおける相対的な回転角φと移相量と
の関係は、伝送周波数に関係なく常に一致している。図
10は、図9に 結果を示した観測の場合と同一条件
で、90°3dBハイブリッド回路2の入力端子21と90°3
dBハイブリッド回路4の出力端子41間の伝送減衰量を観
測した結果を示す図で、横軸は図9と同じで、縦軸は伝
送減衰量(dB)である。図10から明らかなように、図8
に示した結合器1のみの場合における伝送減衰量に比べ
て、90°3dBハイブリッド回路2及び4、同軸ケ−ブル
61及び62並びに71及び72を付加したことによって伝送損
失は増加するが、角度φの変化に対する移相量の変化
は、結合器1のみの場合と同様である。
【0011】以上は、結合器1のシ−ルドケ−ス11及び
12を金属で形成し、結合器1に内装する第1の励振器
を、接地導体となるシ−ルドケ−ス11、絶縁円板151
励振素子161 より成るマイクロストリップアンテナで形
成し、第2の励振器を、接地導体となるシ−ルドケ−ス
12、絶縁円板152 、励振素子162 より成るマイクロスト
リップアンテナで形成した場合を例示したが、シ−ルド
ケ−ス11及び12を適当な合成樹脂より成る基体の外表面
に金属皮膜を付着させて形成した場合には、シ−ルドケ
−ス11の基体の外表面に付着させた金属皮膜を接地導体
とし、シ−ルドケ−ス11の基体を絶縁円板151 として利
用することができるから、シ−ルドケ−ス11の底壁の内
表面に励振素子161 を取り付けることによってマイクロ
ストリップアンテナより成る第1の励振器を形成するこ
とができ、シ−ルドケ−ス12の底壁の内表面に励振素子
162 を取り付けることによってマイクロストリップアン
テナより成る第2の励振器を形成することができる。シ
−ルドケ−ス11及び12を多層に重ねた誘電体板で形成し
た場合には、シ−ルドケ−ス11の底壁の内表面に励振素
子161 を取り付けると共に底壁の外表面に接地導体を取
り付けることによってマイクロストリップアンテナより
成る第1の励振器を形成することができ、シ−ルドケ−
ス12の底壁の内表面に励振素子162 を取り付けると共に
底壁の外表面に接地導体を取り付けることによってマイ
クロストリップアンテナより成る第2の励振器を形成す
ることができる。励振器をマイクロストリップアンテナ
で形成する代わりに、図11に、図4と同様の断面図を
示すように、励振素子を形成する金属板又は金属皮膜1
61 の中心部に十字型のスロット171 を設けて成るスロ
ットアンテナで形成しても本発明を実施することができ
る。図11において他の符号及び構成は、図4と同様で
ある。図12は、図5と同様の断面図で、171 は十字型
のスロット、172 もまた171と同様に励振素子を形成す
る金属板又は金属皮膜162 の中心部に設けた十字型のス
ロットで、他の符号及び構成は図5と同様である。この
実施例においても、シ−ルドケ−ス11及び12を、適当な
合成樹脂より成る基体の外表面に金属皮膜を付着させて
形成した場合には、基体の外表面に付着させた金属皮膜
を接地導体とし、基体を図12における絶縁円板151
び152 として利用し、シ−ルドケ−ス11及び12を、多層
に重ねた誘電体板で形成した場合には、シ−ルドケ−ス
11及び12の各底壁の内表面に十字型のスロットを設けた
金属板又は金属皮膜より成る励振素子161 及び162 を取
り付け、各底壁の外表面に接地導体を設けることによっ
てスロットアンテナより成る第1及び第2の励振器を形
成することができる。又、図4又は図11に示した同軸
接栓131 及び132 の内部導体141 及び142 に、プロ−ブ
を接続し、両プロ−ブの各長手方向が、金属板又は金属
皮膜161 と平行となると共に、両プロ−ブの長手方向の
延長部分が金属板又は金属皮膜161 の中心点において交
差し、その交差角が直角となるように形成し、シ−ルド
ケ−ス12側にも11側と同様のプロ−ブより成る励振器を
設けることによって本発明を実施することができる。シ
−ルドケ−ス11及び12に各内装する励振器を、以上何れ
の構成とした場合においても、シ−ルドケ−ス11及び12
の相対的な回転角に応じて入出力間の移相量が定まる
が、シ−ルドケ−ス11及び12を相対的に回転させるため
に、同軸ケ−ブル61、62、71及び72を可撓性を有するケ
−ブルで形成するか、シ−ルドケ−ス12側を固定し、シ
−ルドケ−ス11、同軸ケ−ブル61及び62、90°3dBハイ
ブリッド回路2を一体にして回転させるか、シ−ルドケ
−ス11側を固定し、シ−ルドケ−ス12、同軸ケ−ブル71
及び72、90°3dBハイブリッド回路4を一体にして回転
させるか、又は、シ−ルドケ−ス11、同軸ケ−ブル61
び62、90°3dBハイブリッド回路2を一体にして回転可
能に形成すると共に、シ−ルドケ−ス12、同軸ケ−ブル
71及び72、90°3dBハイブリッド回路4を一体にして回
転可能に形成してもよい。以上は、シ−ルドケ−ス11
び12をそれぞれ有底円筒体で形成した場合について説明
したが、シ−ルドケ−ス11又は12の何れかを有底円筒体
で形成して第1又は第2の励振器を内装し、他方を、即
ち、12又は11を円板状の蓋体で形成し、その内面に第2
又は第1の励振器を取り付け、有底円筒体の開口端部に
蓋体を回転可能に嵌合するように形成しても本発明を実
施することができる。
【0012】以上の説明から明らかなように、本発明移
相装置は、図13における結合器1の中間部A−A部分
を横断する面に対して、同軸ケ−ブル61及び62、90°3
dBハイブリッド回路2側と同軸ケ−ブル71及び72、90°
3dBハイブリッド回路4側とが対称となるように構成さ
れているから、90°3dBハイブリッド回路4の端子41
入力端子とし、90°3dBハイブリッド回路2の端子21
出力端子とした場合にも、図6について説明した作動と
全く同様の作動を営ませることができる。図13におけ
る他の符号は、図1と同様である。
【0013】以上は、入力の2分回路及び出力の合成回
路として90°3dBハイブリッド回路及び無反射終端器を
用いた場合を例示したが、伝送周波数帯域幅が比較的狭
い場合には、入力側及び出力側の90°3dBハイブリッド
回路及び無反射終端器を2分岐端子回路で置き換え、入
力側の2分岐端子回路の2個の出力端子と結合器1の同
軸接栓131 及び132 を接続する同軸ケ−ブル61及び62
うち、例えば同軸ケ−ブル62の長さを同軸ケ−ブル61
長さに比し伝送波長の1/4 だけ長く形成すると共に、結
合器1の同軸接栓133 及び134 と出力側の2分岐端子回
路の2個の入力端子を接続する同軸ケ−ブル71及び72
うち、例えば同軸ケ−ブル71の長さを同軸ケ−ブル72
長さに比し伝送波長の1/4 だけ長く形成することによっ
て本発明を実施することができる。本実施例においては
同軸ケ−ブル61と62の長さを伝送波長の1/4 だけ異なら
せると共に、同軸ケ−ブル71と72の長さを伝送波長の1/
4 だけ異ならせる必要があるが、同軸ケ−ブル相互の長
さの差は、伝送波長の1/4 で一定であるから製作は容易
である。尚、同軸ケ−ブル61と62の長さの差及び71と72
の長さの差を伝送帯域の中心周波数において伝送波長の
1/4 となるように選定した場合、中心周波数以外の周波
数については同軸ケ−ブルの長さの差が正確には1/4
長に一致しないが、本実施例は伝送周波数帯域が比較的
狭い場合に実施するのであるから、1/4 波長に一致しな
いために生ずる作動誤差は、実用上差し支えない程度に
微小である。
【0014】以上は、立体的な構成部品を組み合わせて
本発明移相装置を構成した場合について説明したが、90
°3dBハイブリッド回路2及び4、無反射終端器3及び
5を、プリント配線手法によってプリント基板上に形成
し、同軸ケ−ブル61、62、71及び72をマイクロストリッ
プ線路で形成することによって、全体を小型化すること
ができる。又、結合器1のシ−ルドケ−ス11及び12の各
外表面に誘電体層を設け、シ−ルドケ−ス11の外表面に
設けた誘電体層の上に、プリント配線手法によって、90
°3dBハイブリッド回路2、無反射終端器3、同軸ケ−
ブル61及び62に代わるマイクロストリップ線路を形成
し、シ−ルドケ−ス12の外表面に設けた誘電体層の上
に、プリント配線手法によって、90°3dBハイブリッド
回路4、無反射終端器5、同軸ケ−ブル71及び72に代わ
るマイクロストリップ線路を形成することにより、全体
を極めて小型簡潔に構成することができる。90°3dBハ
イブリッド回路2及び4、無反射終端器3及び5の代わ
りに2分岐端子回路を用いた場合にも、これらをプリン
ト基板上又はシ−ルドケ−ス11及び12の各外表面に設け
た誘電体層の上に形成することによって全体の小型化が
可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明移相装置は、移相量を0°から 3
60°の広範囲に亙って変化させることが可能で、小型か
つ簡潔に構成することができ、製作時の調整操作、使用
時における取扱い操作の何れもが極めて容易で、シ−ル
ドケ−ス11及び12の相対的回転角と移相量の関係が比例
関係であるから、シ−ルドケ−ス11又は12の何れかの周
面に角度目盛りを付し、他のシ−ルドケ−ス12又は11
周面に矢印等を付することによって、移相量を直読する
ことができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の要部の側面図である。
【図3】本発明の要部の平面図である。
【図4】本発明の要部の断面図である。
【図5】本発明の要部の断面図である。
【図6】本発明装置の作動説明のための図である。
【図7】本発明装置における要部素子の反射減衰特性を
示す図である。
【図8】本発明装置における要部素子の伝送減衰特性を
示す図である。
【図9】本発明装置の移相特性を示す図である。
【図10】本発明装置の伝送減衰特性を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例における要部の断面図で
ある。
【図12】本発明の他の実施例における要部の断面図で
ある。
【図13】本発明の一実施例を示すブロック線図であ
る。
【図14】従来の導波管型移相器を示す図である。
【符号の説明】
1 結合器 11、12 シ−ルドケ−ス 131 〜134 同軸接栓 141 〜144 同軸接栓の内部導体 151 、152 絶縁円板 161 、162 励振素子 171 、172 十字型のスロット 2 90°3dBハイブリッド回路 21 入力端子 22 アイソレ−ション端子 23、24 出力端子 3 無反射終端器 4 90°3dBハイブリッド回路 41 出力端子 42 アイソレ−ション端子 43、44 入力端子 5 無反射終端器 61、62 同軸ケ−ブル 71、72 同軸ケ−ブル 11 矩形導波管 121 、122 フランジ 13 誘電体板 141 、142 支持金具 15 連結金具
【化1】
【化2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 徹 神奈川県座間市相模が丘5−8−3 (56)参考文献 特開 昭63−9301(JP,A) 特開 平3−259603(JP,A) 特公 昭59−27522(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/18 H01P 1/17

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子と、第1出力端子と、第2出力
    端子とを有し、前記入力端子から供給される入力電力
    を、それぞれの位相差が90度なるように2等分し
    て、前記第1および第2出力端子から出力する分岐回路
    と、 前記分岐回路の第1出力端子と接続される第1励振点
    と、前記分岐回路の第2出力端子と接続される第2励振
    点とを有する円形状、または矩形形状の励振素子を備
    え、前記第1励振点および前記第2励振点から供給され
    る、前記分岐回路の第1および第2出力端子からの出力
    電力により励振されて、円偏波電磁界を発生させる第1
    の励振器と、 前記第1の励振器に近接して設けられるとともに、第1
    励振点と、第2励振点とを有する円形状、または矩形形
    状の励振素子を備え、前記第1の励振器により発生され
    た円偏波電磁界に結合し、当該結合された円偏波電磁界
    により生じる2つの出力電力を、前記第1および第2励
    振点から出力する第2の励振器と、 前記第2の励振器の第1励振点と接続される第1入力端
    子と、前記第2の励振器の第2励振点と接続される第2
    入力端子と、出力端子とを有する合成回路と、 内部に、前記第1および第2の励振器が、前記第1およ
    び前記第2励振器の円形状、または矩形形状の励振素子
    各中心を結ぶ軸の周りに相対的に回転可能に設けられ
    るシールドケースとを備える移相装置であって、 前記合成回路は、前記第1入力端子から供給される前記
    第2の励振器の第1励振点からの出力電力と、前記第2
    入力端子から供給される前記第2の励振器の第2励振点
    からの出力電力を90°遅延した電力とを合成して、移
    相が前記第1および第2の励振器の相対的回転に応じた
    移相量だけ変化した出力電力を、前記出力端子から出力
    する ことを特徴とする移相装置。
  2. 【請求項2】 前記シールドケースは、内部に前記第1
    の励振器が設けられる第1の有底円筒体と、 内部に前記第2の励振器が設けられる第2の有底円筒体
    とを有し、 前記第1および第2の有底円筒体の開口端部は互いに嵌
    合され、前記第1および第2の有底円筒体が、円筒軸の
    周りに相対的に回転可能であることを特徴とする 請求項
    1に記載の移相装置。
  3. 【請求項3】 前記シールドケースは、内部に前記第1
    の励振器(または第2の励振器)を有する有底円筒体
    と、 内面に第2の励振器(または第1の励振器)が取り付け
    られるとともに、前記有底円筒体の開口端部に嵌合され
    る円板状の蓋部とを有し、 前記有底円筒体と前記円板状の蓋体とが、有底円筒体の
    円筒軸の周りに相対的に回転可能であることを特徴とす
    請求項1に記載の移相装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の励振器は、マイク
    ロストリップアンテナで構成されることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の移相装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の励振器は、スロッ
    トアンテナで構成されることを特徴とする請求項1ない
    し請求項3のいずれか1項に記載の移相装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の励振器は、それぞ
    れ同一平面内において直交するように設けられる2個の
    プローブで構成されることを特徴とする請求項1ないし
    請求項3のいずれか1項に記載の移相装置。
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