JP3131060U - 皮張り打楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価に製作できる構造の皮張り打楽器を提供する。
【解決手段】円筒状の胴1の両端開口部に2枚の皮を張って紐締めする打楽器であって、円形の皮をそれぞれ保持する一対のフランジセット2を備え、各フランジセット2は、皮の周縁部を挟持するための内側フランジ3および外側フランジ4とからなり、内側フランジ3および外側フランジ4には、皮を締付けるためのボルトを通すボルト孔と、紐締め用の調緒8を通す紐通し孔が形成されている。本考案では皮張りの固定作業と、張力の最適化を別工程でできるので、その作業は容易である。このように、製作が容易なので低コストで製作が出来、広く普及させることができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、皮張り打楽器に関する。さらに詳しくは、胴の両端に皮が紐締めによって張られた打楽器であり、鞨鼓や鼓、和太鼓などを含む和楽器に関する。
上記の鞨鼓は、管絃の左方の舞楽で用いられる和楽器であり、演奏の速度を決めたり、終わりの合図をする役目を担っている。演奏は先端が棗(なつめ)の実の形に模した2本の桴(ばち)を両手に持って、ポンと1回だけ打ったり、片手で連続的に打ったりする。
この鞨鼓の外、鼓や紐締めの太鼓等を総称する皮張り打楽器は、いずれも木製の筒状の胴の両端に皮を張った構造である点で共通している。
鞨鼓をはじめとする皮張り打楽器は、伝統的な和楽器であり、1000年以上にわたる伝統的な構造を受け継いでいる。その伝統的な構造は、中央の膨らんだ木材の胴の両端に竹輪または鉄輪に皮を張ったものを当て、両端の竹輪または鉄輪の間を皮の調緒(しらべお)で締めるもので、いわゆる紐締め構造と称されてきたものである。(特許文献1、非特許文献1)。
ところで、上記の紐締め構造は製作に非常な熟練を要する作業である。図8〜図9に伝統的な紐締め構造の鞨鼓を示す。この鞨鼓の場合であると、胴101の両端に2枚の皮102を張るのに竹製の輪103を2本作り、それぞれの竹製の輪103に皮102を円形に切り接着しなければならない。ところが、この接着構造は秘伝とされていて、代々その秘技を受け継いできた職人しか知ることができず、外観からは推測することも困難なため、一般にはその構造は分っていない。それはともかくとして、竹製の輪103に皮102を固定した後は、皮102の周辺において等間隔に小さな補強用の飾皮104を当てて接着する。接着にはにかわなどが用いられる。飾皮104が強く接着されると孔をあけ、はとめによって孔を補強し、皮製の調緒106を通せるようにする。この竹製の輪103と皮102のセットを木製胴101の両側に対置させ、1本の長い調緒106を、一方の皮102の孔に通しながら一方の竹製の輪103にくくりつけ、つぎに胴の他端に伸ばして他方の皮102の孔に通して他方の竹製の輪103にくくりつけ、この手順を繰り返しながら、円周方向で等間隔に調緒106を通していく。このようにしながら胴101の両端においた皮102に適度な張力を与えるように張っていく。そして、最後に隣り合う調緒106を数本の短い締め紐107でくくって、調緒106の張力を調整する。
このような手法によると、皮102に皺が寄らないように平坦な状態で竹製の輪103に固定する作業は竹製の輪103自体が完全な円形でないこともあり、秘伝の奥儀を知ったものでないとできない。また、胴両端の一対の皮102に必要な張力を与える張力の最適化については、調緒106と締め紐107を使うという、これも大変な熟練を要する困難な作業である。
このように、多大な困難があって、それを克服するには非常な熟練を要するうえ、現在、熟練した秘技を有する職人は京都に数名しか居ないので、大量生産することができない。そのため楽器自体が相当高価なものとなっており、雅楽を楽しみたい人が多くいるにも拘らず、普及を妨げているのが現状である。本格的な雅楽演奏をするには、いくら高価でも伝統的製法で作られた鞨鼓を用いなければならないが、普段の練習用には、もっと安価な鞨鼓が望ましい。そのためには、製作が容易な構造とする必要がある。
特開2004−299537号 平凡社大百科事典3巻404頁
本考案は上記事情に鑑み、安価に製作できる構造の皮張り打楽器を提供することを目的とする。
第1考案の皮張り打楽器は、円筒状の胴の両端開口部に2枚の皮を張って紐締めする打楽器であって、円形の皮をそれぞれ保持する一対のフランジセットを備え、各フランジセットは、前記皮の周縁部を挟持するための内側フランジおよび外側フランジとからなり、前記内側フランジおよび前記外側フランジには、前記皮を締付けるためのボルトを通すボルト孔と、前記紐締め用の調緒を通す紐通し孔が形成されていることを特徴とする。
第2考案の皮張り打楽器は、第1考案において、前記フランジセットが、前記内側フランジと前記外側フランジの間に挟み込まれる第1摩擦リングを備えており、前記内側フランジまたは前記外側フランジには、前記皮を挟んだ状態で前記第1摩擦リングを収容する第1環状溝が形成されていることを特徴とする。
第3考案の皮張り打楽器は、第1考案において、前記胴の両端開口部に紐締めによって取付けられた皮に対して接触する第2摩擦リングと、前記両端開口部の端面に形成された該第2摩擦リングを収容する第2環状溝とを備えていることを特徴とする。
第1考案によれば、皮の保持をフランジセットで行うが、フランジセットは工業的に生産され必要な真円度を有しているうえに、内側フランジと外側フランジで挟んでボルト止めするだけで皮を固定できる。このため、皮に皺を寄らせないで平らに張った状態で簡単に皮をフランジセットに固定できる。この段階では、皮に与えるべき張力調整をする必要がない。ついで、皮を固定したフランジセット2個を胴の両端開口部に置いて紐締めすることになるが、この際に皮は既にフランジセットに固定されているため張力調整のみを行えばよい。このように、本考案では皮張りの固定作業と、張力の最適化を別工程でできるので、その作業は容易である。このように、製作が容易なので低コストで製作が出来、広く普及させることができる。
第2考案によれば、内側フランジセットと外側フランジの間に挟まれた皮が、第1摩擦リングによって高い摩擦力が生じた状態で保持されるので、張力調整時や製作後の使用時において、皮の張力に緩みが生じない。このため製作が容易であり、かつ使用中に同じ音色を長期にわたって奏することができない。
第3考案によれば、フランジセットで保持された皮が第2摩擦セットの摩擦によって胴の開口端部に対しズレ動きにくくなる。このため、皮を胴に取付ける作業が容易となる。また、使用中にも皮の中心が胴の中心に対しズレ動きに行くいので、使用中に同じ音色を長期にわたって保つことができる。
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本考案における皮張り打楽器の一実施形態である鞨鼓の側面図である。
同図において、1は胴、2はフランジセット、8は調緒、9は張力調整用の締め紐である。胴1は、円筒形で両端が開口している。胴1の素材は特に制限されず、木製や合成樹脂製などを任意に採用できるが、製作コストを低減する観点からは合成樹脂製が望ましい。
フランジセット2は、内側フランジ3と外側フランジ4とから構成され、皮(図5の5参照)を保持するために使用される。このフランジセット2の素材は特に制限されないが、製作コストを低減する観点からは合成樹脂を用いるのが好ましい。このフランジセット2は胴の両端に配置できるよう2個で一対となっている。
図2は図1の鞨鼓の部品図である。図3は内側フランジの内面図と断面図である。図4は外側フランジの内面図と断面図である。
図2はフランジセット2を構成する内側フランジ3と外側フランジ4、皮5、第1摩擦リング6を示している。
まず、内側フランジ3を図3に基づき説明すると、この内側フランジは公知のフランジと同様のリング状の部材であり、その内周面には第1環状溝31が形成されている。この第1環状溝31は第1摩擦リング6と皮5を収容するための凹溝である。その大きさは、組立てた状態で第1摩擦リング6が圧縮され、摩擦力が生じる程度でなければならない。
また、内側フランジ3には、等間隔にボルト孔32と紐通し孔33が交互に穿孔されている。
前記第1摩擦リングは、弾性と摩擦性を有する素材で作られたリング状部材であり、例えば、ゴム製のOリングなどが用いられる。
図4に基づき外側フランジ4を説明する。この外側フランジ4も公知のフランジと同様のリング状の部材であり、その内面は平坦に仕上げられ、ボルト孔42と紐通し孔43が円周方向において等間隔に穿孔されている。
図5に基づき胴1の端部の構造を説明する。
同図には胴1の一端しか示していないが、同様の構成であるため一方のみ説明する。この胴1の端部には、リング状の保持部11が形成されており、その外表面には第2摩擦リング7を収容する第2環状溝12が形成されている。この第2環状溝12は、第2摩擦リング7と皮5を収容する凹溝であり、その大きさは、組立てた状態で、第2摩擦リング7が圧縮され、摩擦力が生じる程度でなければならない。また、保持部11の外端部は、皮5を痛めないように丸みのある形に仕上げられている。
前記第2摩擦リング7は前記第1摩擦リング6と同様に弾性と摩擦性を有する素材製のリングであり、例えばゴム製のOリングなどが用いられる。
つぎに、本実施形態の鞨鼓の組立要領を説明する。
図2に示すように、内側フランジ3と外側フランジ4の間に、皮5と第1摩擦リング6を配置する。皮5は第1摩擦リング6と内側フランジ3の間である。また、第2摩擦リング7を胴1の端部へ取付けるため用意しておく。
そして、図6に示すように、内側フランジ3と外側フランジ4で皮5と第1摩擦リング6を挟んだ状態で、ボルト13とナット14により互いに固定する。
このとき、第1摩擦リング6は外側フランジ4で押されて変形し、皮5を内側フランジ3の第1環状溝31に押し付けるので、皮5はしっかりとフランジセット2内に固定される。
また、このとき皮5は外力が加わらない自然な状態でフランジセット2に取付けられるので、皮5にしわが寄ることもない。換言すれば、皮5の全ての部分において、全ての方向に対し均一な状態が保たれている。
ついで、図7に示すように、胴1における保持部11の第2環状溝12に第2摩擦リング7を嵌め、そのうえからフランジセット2で保持された皮5を置く。
この作業は、胴1の両端で同時に行い、両方のフランジセット2,2の紐通し孔32,42に調緒8を通して、互いに固定する。全ての紐通し孔32,42に調緒8を通して軽く締めると、胴1の両端にフランジセット2で保持された皮5が取付けられた状態となる。
このとき、図7に示すように、皮5は第2摩擦リング7により胴1へ密着され、第1摩擦リング6によりフランジセット2に密着されるので、製作中に皮5がズレることもない。また、使用中の打撃によっても皮5がズレたり、張力が不均等になることがない。
ついで、図1に示すように、隣り合う調緒8を短い締め紐9で締めていくと、胴1両端の皮5に加わる張力を自在に調整して最適化することができる。そして、この張力調整は、皮5のフランジセット2への取付けとは別に行うので、さほどの熟練を要せずに行える。
前記実施形態では、内側フランジ3に第1摩擦リング6を収容する第1環状溝31を設けたが、この代わりに外側フランジ4の内面に、前記第1環状溝31を形成してもよい。
この場合、皮5を外側フランジ4側に、第1摩擦リング6を内側フランジ3側に置いて、両フランジ3,4で挟んで保持するとよい。
以上のように、本考案の皮張り打楽器では、フランジセット2の皮5の取付けと、その後の皮5への張力付与を別工程で行える構造となっているので、熟練を要することなく製造でき、大量生産が可能である。
本考案における皮張り打楽器の一実施形態である鞨鼓の側面図である。 図1の鞨鼓の部品図である。 内側フランジ3の内面図と断面図である。 外側フランジ4の内面図と断面図である。 図1の鞨鼓の胴の端部の断面図である。 図1の鞨鼓の組立て中の説明図である。 図1の鞨鼓の組立て完了後の説明図である。 従来の鞨鼓の側面図である。 従来の鞨鼓の正面図である。
符号の説明
1 胴
2 フランジセット
3 内側フランジ
4 外側フランジ
5 皮
6 第2摩擦リング
7 第2摩擦リング
8 調緒
9 締め紐

Claims (3)

  1. 円筒状の胴の両端開口部に2枚の皮を張って紐締めする打楽器であって、
    円形の皮をそれぞれ保持する一対のフランジセットを備え、
    各フランジセットは、前記皮の周縁部を挟持するための内側フランジおよび外側フランジとからなり、
    前記内側フランジおよび前記外側フランジには、前記皮を締付けるためのボルトを通すボルト孔と、前記紐締め用の調緒を通す紐通し孔が形成されている
    ことを特徴とする皮張り打楽器。
  2. 前記フランジセットが、前記内側フランジと前記外側フランジの間に挟み込まれる第1摩擦リングを備えており、
    前記内側フランジまたは前記外側フランジには、前記皮を挟んだ状態で前記第1摩擦リングを収容する第1環状溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の皮張り打楽器。
  3. 前記胴の両端開口部に紐締めによって取付けられた皮に対して接触する第2摩擦リングと、
    前記両端開口部の端面に形成された該第2摩擦リングを収容する第2環状溝とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の皮張り打楽器。
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