JP3130926U - 外壁施工構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ALC製壁パネルに縦胴縁を介して壁材を取り付ける施工に際し、施工効率よく、地震等の影響を受けない構造を得ること。
【解決手段】上下階にそれぞれ配されたALC製壁パネル3と、前記ALC製壁パネル3に固定された複数の縦胴縁5と、前記縦胴縁5に固定された壁材12とからなり、前記縦胴縁5は、前記ALC製壁パネル3の上階部分または下階部分にはみ出し、またがるように固定されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、ALC(軽量気泡コンクリートの一つ)からなる壁面の上に、縦胴縁を取り付け、この縦胴縁に化粧用外壁材を留め付けることにより、新たな化粧仕上げ壁面を構築するようにした外壁施工構造に関するものである。
一般に、鉄骨造の建築物では、ALC製外壁パネルを用い、該ALC製外壁パネル裏面に取り付けられた取り付け金具を介してこれを鉄骨躯(く)体に取り付けるようにしている。このALC製外壁パネルそのものを仕上げ外壁として用いた既存建築物においては、ALC製外壁パネルが、汚染、退色、変形、クラックなどの損傷を起こし、見栄えの悪いものとなった場合には、改修工事を行っていた。この改修工事においては、ALC製外壁パネルの全部を新しいものと交換する手法が取られている。ところが、この場合には、大がかりな改修工事となり、施工期間が長期化し、施工費用も増大するという欠点がある。
そこで、従来より、図11に示すように、鉄骨構造体1にL型のアングル材2等を用いてALC製壁パネル3を、各階層ごとに取り付け、該ALC製壁パネル3の表面に、専用のビス4を介して縦胴縁5を取り付け、さらに、この縦胴縁5の外側に壁パネル6を取り付けて内側の壁面(ALC製壁パネル3の壁面)を隠すように施工する手法(重ね張り工法)が採用されている。とくに、建物の階数が複数階である場合には、前記縦胴縁5は、上下の階のALC製壁パネル3,3間にまたがって取り付けられて、さらに、縦胴縁5,5どうしの上下の端面と端面は、隙間をあけずに、突き合わされて取り付けられている。
ところが、縦胴縁5を上下の階のALC製壁パネル3,3の表面にまたがって取り付けて、さらに、胴縁5,5どうしが突き合わされている状態でこれら縦胴縁5,5に壁パネル6,6を取り付けた前記従来の施工構造では、地震などの振動があると、建物の鉄骨構造体1に取り付けられたALC製壁パネル3,3自体は、各階層間においてそれぞれ独自の変形をするが、前記縦胴縁5およびこれに取り付けられた壁パネル6は建物自体の各階層間の動きとは異なる動きをする。そのため、壁パネル6,6の上下の階層間にまたがる接合部では、上層階の壁パネル6の下端と、下層階の壁パネル6の上端との間で異なる動きが生じ、該壁パネル6,6どうしの接合部が破損したり、縦胴縁5を取り付けているALC製壁パネル3のビス4の周辺が破損したり、縦胴縁5が破損や脱落するおそれがあるなどの問題があった。
さらに、縦胴縁5の上側および下側の端部において、縦胴縁5,5どうしの端面と端面が、隙間をあけずに突き合わされて取り付けられていると、隙間がないために、ALC製壁パネル3の収縮や、縦胴縁5,5自身の熱膨張などによる伸長によって縦胴縁5,5どうしがぶつかり合い、縦胴縁5が変形や破損するなどの問題もあった。とくに、アルミ製などの線膨張率の大きい(温度上昇による伸びる長さの割合が大きい)金属製胴縁だと、この問題の発生は顕著であった。
かかる問題の解決方法として、特開2000−274049号公報には、上下の各階のALC製既存外壁パネルにまたがらないように各階ごとに縦胴縁を取り付けることによって、地震などにより上下の階層のALC製既存外壁パネルが異なる動きをした場合には、上下の階層間で別個の動きをし、縦胴縁が損傷を受けることを防止しており、さらに、上下の階にまたがって配設される外壁パネルについては、その上下端の一方または双方がスライド自在な構造とすることで、その接合部が相互にスライドするため、各階層の動きの影響を受けて損傷すること等を防止する既存外壁面の外壁パネルによる改修構造が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、この改修構造の場合、上記した問題点を解決してはいるものの、実際の施工現場においては、さらに、下記4点の問題がある。
第1の問題は、下記の不陸の影響に関する2つの問題である。
・上下の階のALC製壁パネルの外側表面の相互間に段差状の不陸がある場合、そのまま胴縁を取り付けると、壁パネル相互の表面にも不陸が発生し、仕上がりの美観上好ましくないこと。
・さらに、上記と同様に不陸がある場合、ALC製壁パネルの上側または下側において、縦胴縁の端面と、対面するALC製壁パネルの端面と、が非常に近接していると、地震などにより上下の階層のALC製既存外壁パネルが異なる動きをした場合には、縦胴縁の端面と対面するALC製壁パネルの端面とが互いに接触し、縦胴縁が破壊されたり、脱落したりするおそれがあること。
第2の問題は、縦胴縁をALC製壁パネルに取り付ける前に、ALC製壁パネルの縦方向の寸法を1枚ごとに正確に測定し、さらに縦胴縁の縦方向の長さを厳密に正確な寸法で切断し、ALC製壁パネルの割り付けに応じてALC製壁パネルの縦方向の正確な位置に縦胴縁を取り付けなければならず、寸法測定や加工、取り付けに時間がかかるなど、余分な時間がかかり、施工能率が劣るという問題である。
第3の問題は、ビスの代わりに、一般的な貫通型のALC用はさみ固定式のあと施工アンカーを用いる場合、縦胴縁の強度が不足したり変形量が大きくなってしまうことを解消するために、縦胴縁の材料費が上昇する問題である。
さらに、第4の問題として、上記と同様の貫通型のALC用はさみ固定式のあと施工アンカーを用いるとき、縦胴縁の形状や孔(あな)があらかじめ工場にて加工される場合、あと施工アンカーによって固定される縦胴縁の孔部分に関しては、一本の縦胴縁の上側および下側の孔の位置を、上下端部からそれぞれ別々の寸法に設定して、孔を加工しなければならない問題がある。つまり、上下の孔の位置を共通化して胴縁の上下端部から同じ寸法位置に設定して加工するよりも、加工に余分に手間がかかり、加工費の上昇につながってしまう、という問題である。
特開2000−274049号
本考案は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、ALC製壁パネルに対して、壁材によって美観よく、かつ施工効率よく外壁を構築することが可能な外壁施工構造を提供することを目的としている。
本考案の上記目的は、上下階にそれぞれ配されたALC製壁パネルと、前記ALC製壁パネルに固定された複数の縦胴縁と、前記縦胴縁に固定された壁材とからなり、前記縦胴縁が、前記ALC製壁パネルの上階部分または下階部分にはみ出し、またがるように固定されていることを特徴とする外壁施工構造により達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記縦胴縁が、前記ALC製壁パネルへのまたがり部分の略対面位置に切欠部が形成されていることを特徴とする外壁施工構造により、より効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記縦胴縁が、前記ALC製壁パネルとの間に所定幅の空隙を形成する空隙形成部材を挟持して固定されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらに効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記空隙形成部材が、前記縦胴縁の前記ALC製壁パネルへのはみ出し位置に挟持されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記空隙形成部材が、前記縦胴縁の前記ALC製壁パネルへのはみ出し位置以外の位置に挟持されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記縦胴縁が、前記ALC製壁パネルとの間に所定幅の空隙を保って固定されるために使用される固定部材によって、該ALC製壁パネルに固定されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、前記縦胴縁のまたがり部分の端部において、縦胴縁の端面と対面する一方の縦胴縁の端面との間に隙間(すきま)が形成されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、上下階にまたがって配設される壁材が、壁材の上下端の一方または双方が水平方向にスライド自在な状態で縦胴縁に固定されていることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、ALC製壁パネルが、ALC製の既存壁であることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
また、本考案の上記目的は、さらに、ALC製壁パネルが、外壁または内壁であることを特徴とする外壁施工構造により、さらにより効果的に達成される。
本考案にかかる外壁施工構造によれば、壁体として組み付けられた上下の各階のALC製壁パネルに、またがるように各階ごとに縦胴縁が取り付けられ、しかも、上下の各階のALC製壁パネルにまたがる縦胴縁のまたがり部分については、各階のALC製壁パネルに対してビスなどで固定せずに滑動自由な状態となっているので、地震などによって、上下の階層のALC製壁パネルが異なる動きをした場合であっても、縦胴縁はそれぞれの階層のALC製壁パネルごとに独立した個別の動きをし、縦胴縁などが損傷を受けるということはなくなる。
また、上記の縦胴縁の取り付け構造に加えて、上下の階にまたがって配設される壁材についても、壁材の上下端の一方または双方が水平方向にスライド自在な状態に取り付けられているので、上下の階層にまたがる壁材は各階層の影響を受けることがなくなり、その損傷などがなくなる。
さらに、上下の各階のALC製壁パネルに、またがるように各階ごとに縦胴縁が取り付けられるため、上下のALC製壁パネルどうしの相互の不陸の影響を緩和し、壁パネルの仕上がり美観を向上させることができる。また、同様に不陸があり、かつ、地震時の場合、縦胴縁の端面と対面するALC製壁パネルの端面との接触がないため、縦胴縁の破損を防ぐことができる。
さらに、縦胴縁の上側および下側の端部において、縦胴縁どうしの端面と端面との間に隙間を設けた状態で、縦胴縁が取り付けられているので、ALC製壁パネルの収縮や、縦胴縁自身の熱膨張などによる伸長によって縦胴縁どうしがぶつかり合い、縦胴縁が変形や破損することをなくすことができる。
また、ALC製壁パネルの縦方向の寸法を1枚ごとに正確に測定しなくてもよく、さらに縦胴縁の縦方向の長さを厳密に正確な寸法で切断しなくてもよいので、多少長めに切断するだけでよく、ALC製壁パネルの割り付けに応じた縦方向の正確な位置に縦胴縁を取り付けることが不要となるので、寸法測定や加工、取り付けの時間を短縮し、施工能率を向上させることができる。
さらに、貫通型のALC用はさみ固定式のあと施工アンカーを用いる場合であっても、またがるように各階ごとに縦胴縁が取り付けられることによって、縦胴縁の材端とアンカーまでの距離を適切に設定できるので、縦胴縁の材料費の増加を最小限にすることができる。
一般的に、図8に示すように、あと施工アンカー17が床などの主要構造部と干渉して、施工不良をまねくという問題がある(図は、壁パネル6およびアンカーを構成するバネ部分、ボルトを省略している)。この問題の原因は、アンカーの施工手順を図9に示すように、アンカーの施工構造、固着構造が回転式のロールプレートによるため、ロールプレート部が自重で回転するための空間が必要とされるからである。
この問題を解決する方法の一つとして、図10に示すように、上層階のALC製壁パネル3の下側に位置するあと施工アンカー17の位置を上方に移動して、それを主要構造部と干渉しない位置に設ける方法が考えられる。しかし、前記改修構造を適用しても、今度は、上層階のALC製壁パネル3に固定される縦胴縁5の下側の端部とあと施工アンカー17との距離Lが長くなってしまい、縦胴縁5の強度が不足したり変形量が大きくなってしまうおそれがある。風圧力などの外力に抗するためには、片持ち梁状になっている縦胴縁5の部分自身の曲げに対する強度を上げる必要があり、ひいては縦胴縁5の材料費の上昇をまねく。しかし、このような場合であっても、上下の各階のALC製壁パネルに、またがるように各階ごとに縦胴縁を取り付けて、縦胴縁の材端とアンカーまでの距離を適切に設定することによって、縦胴縁の材料費の増加を最小限にすることができる。
また、あらかじめ工場にて縦胴縁の形状や孔を加工する場合、縦胴縁の上下端部の孔の位置寸法を共通化して孔を加工することができるため、加工効率を向上させることができる。
したがって、本考案にかかる外壁施工構造によれば、地震などによって縦胴縁や壁材が振動によって損傷を受けることがないうえに、不陸の影響を緩和して壁パネルの仕上がり美観を向上させ、縦胴縁の端面と対面するALC製壁パネルの端面との接触することによる破損が回避でき、胴縁の切断、取り付けといった施工面での能率を高めることができ、貫通型のALC用はさみ固定式のあと施工アンカーを用いる場合であっても、縦胴縁の材料費を増加させることがなく、縦胴縁の加工能率を向上することができるため、その有用性はきわめて高い。
図1から図7に従って、本考案の最適な実施態様について説明する。
図1から図5と、図7に、本考案の実施の形態にかかる外壁施工構造の例をそれぞれ示す縦断面図である。
図6は、本考案の外壁施工構造の部分斜視図をであって、図7における縦胴縁のALC製壁パネルへの固定状態を示す。
[実施例1]
図1に示すように、ALC製壁パネル3,3が、内側の壁面として、上下の階層の鉄骨構造体1のL型アングル材2にそれぞれ独立して取り付けられている。このALC製壁パネル3,3に重ね張り工事を行うに際し、縦胴縁5の一方が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように取り付けられ、またがり部分についてはビスなどで固定せずに滑動自由な状態でもって、各階層ごとのALC製壁パネル3,3に取り付けられている。そして、この縦胴縁5,5に対して、重ね張りのために準備した壁材12が上下の階層にまたがって取り付けられている。
壁材12の上端面には下実(したざね)7が形成されており、下端面には前記下実7に対応する上実(うわざね)8が形成されている。壁材12の上端面は、下実7に留め付け金具9を係合し、この留め付け金具9を金具用ビス10でもって縦胴縁5へ固定するようにしている。下実7は、留め付け金具9が係合されるだけであり、水平方向に自由にスライドすることが可能である。またこの上端面の下実7に対して、上位の階層の壁材12の下端面の上実8が嵌合装着されており、上下の壁材12,12どうしは、下実7と上実8とが相互にスライド自在である。
このような壁面の施工構造であれば、縦胴縁5,5のそれぞれが各階層の壁面であるALC製壁パネル3,3のそれぞれに独立して個別に取り付けられているので、地震等があっても上下の階層間における縦胴縁5,5は、鉄骨構造体1およびALC製壁パネル3,3の各階ごとの動きに対応してそれぞれが独立した挙動をする。つまり、縦胴縁5,5は、各階ごとのALC製壁パネル3,3と同じ挙動をするので、縦胴縁5,5を取り付けているビス4,4のALC製壁パネル3,3の周囲が損傷したり、クラックが発生する等の不具合は起こらない。また重ねて取り付けた外側の壁材12,12は、上下の壁材12,12の上下端(接合部分)が水平方向にスライド自在な嵌合状態にあるため、地震などがあっても接合部分が損傷するなどの不具合をまねくことはない。
また、上下の各階のALC製壁パネル3,3の表面どうしの相互間に不陸がある場合であっても、縦胴縁5の一方が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように取り付けられているため、縦胴縁5が、連続的に変形することによって、ALC製壁パネル3,3の双方の表面に馴染ませられながら取り付けられる。これにより、縦胴縁5,5の表面どうしの不陸や、壁材12,12どうしの不陸を緩和し、壁材12の仕上がり美観を向上させることができる。
さらに、上記と同様であったとしても、縦胴縁5の一方が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように取り付けられているため、地震時の、縦胴縁5の端面とALC製壁パネル3の端面との接触のおそれを回避できるため縦胴縁5の破損を防止することができる。
そのうえ、縦胴縁5の上側および下側の端部において、縦胴縁5,5どうしの端面と端面と間に、隙間18を設けている。これは、ALC製壁パネル3が縦方向に収縮することによって縦胴縁5,5どうしがぶつかり合い、縦胴縁5が変形しないようにするため、さらに、縦胴縁5,5自身の熱膨張などによる伸長によって縦胴縁5,5どうしがぶつかり合い、縦胴縁5が変形しないようにするために設けている。これにより、縦胴縁5の破損を防止することができる。
さらに、隙間18は、空気層13内の横方向の空気の流れを確保することができるため、空気層13の縦方向の空気の流れとあわせて通気空間を形成することにより、雨水が空気層13内に浸入したときの湿気の排出を向上させることができる。
図2に示す例は、図1の変形例であり、ここでは、ビス4の代わりにあと施工アンカー17を用いて、縦胴縁5、5がALC製壁パネル3,3に取り付けられている。その他の構成や効果は、図1と同様である。
[実施例2]
図3に示す例は、図1に示す実施例1と同様に、縦胴縁5,5が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるようになっており、さらに、またがり部分のALC製壁パネル3に対してはビスなどで固定せずに滑動自由な状態で、各階層ごとのALC製壁パネル3,3に取り付けられ、縦胴縁5,5に留め付け金具9を介して壁材12を取り付けるようにしてある。ここでは、縦胴縁5は、ALC製壁パネル3の一方へのまたがり部分の対面位置に切り欠き部11が設けられ、またがり部分において、ALC製壁パネル3の一方との間に空隙14が設けられている。この空隙14を設けることによって、実施例1よりも、さらに滑動自由な状態になっている。また、切り欠き部11と空隙14とを設けることにより、ALC製壁パネル3自身の不陸やALC製壁パネル3,3どうしの不陸による縦胴縁5,5の不陸を調整することができ、さらに、壁材12,12の不陸を低減し、仕上がり美観を向上させることができる。その他は、実施例1と同様である。
[実施例3]
図4に示す例は、縦胴縁5,5とALC製壁パネル3との間の一部に空隙形成部材15を設け、縦胴縁5,5が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように、各階層ごとのALC製壁パネル3,3に取り付けられ、縦胴縁5,5に留め付け金具9を介して壁材12を取り付けるようにしたものである。ここでは、ALC製壁パネル3の一方にまたがる縦胴縁5のまたがり部分とALC製壁パネル3の一方との間には空隙形成部材15と空隙14が設けられている。この空隙14を設けることによって、実施例1よりも、さらに滑動自由な状態になっている。
また、ALC製壁パネル3の一方にまたがる縦胴縁5のまたがり部分とALC製壁パネル3の一方との間には空隙形成部材15と空隙14とが設けられているため、実施例2にくらべ、より安定した状態で縦胴縁5をALC製壁パネル3に取り付けることができる。
さらに、空隙形成部材15と空隙14とを設けることにより、ALC製壁パネル3自身の不陸やALC製壁パネル3,3どうしの不陸による縦胴縁5,5の不陸を調整することができ、さらに、壁材12,12の不陸を低減し、仕上がり美観を向上させることができる。その他は、実施例1と同様である。
[実施例4]
図5に示す例は、縦胴縁5,5とALC製壁パネル3,3との間の一部に空隙形成部材15を設け、縦胴縁5,5が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように、各階層ごとのALC製壁パネル3,3に取り付けられ、縦胴縁5,5に留め付け金具9を介して壁材12を取り付けるようにしたものである。ここでは、ALC製壁パネル3の一方にまたがる縦胴縁5のまたがり部分とALC製壁パネル3の一方との間には空隙形成部材15を設けずに空隙14のみが設けられている。この空隙14を設けることによって、実施例1より、さらに滑動自由な状態になっている。また、実施例3と同様に、空隙形成部材15と空隙14とを設けることにより、ALC製壁パネル3自身の不陸やALC製壁パネル3,3どうしの不陸による縦胴縁5,5の不陸を調整することができ、さらに、壁材12,12の不陸を低減し、仕上がり美観を向上させることができる。その他は、実施例1と同様である。
[実施例5]
図6、図7に示す例は、縦胴縁5,5の外側とALC製壁パネル3,3との間の一部に固定部材16を設け、縦胴縁5,5が、上下の各階のALC製壁パネル3,3のすくなくとも一方にまたがるように、固定部材16により、各階層ごとのALC製壁パネル3,3に取り付けられ、縦胴縁5,5に留め付け金具9を介して壁材12を取り付けるようにしたものである。ALC製壁パネル3の一方にまたがる縦胴縁5のまたがり部分とALC製壁パネル3の一方との間には空隙14が設けられている。ここでは、固定部材16は、縦胴縁5,5の側面とALC製壁パネル3,3との間の一部に設けられており、縦胴縁5,5の側面に当接して固着されている。また、ビス4の代わりに、あと施工アンカー17を用いて、縦胴縁5,5は、固定部材16を介してALC製壁パネル3,3に取り付けられている。このように、固定部材16と空隙14とを設けることにより、ALC製壁パネル3自身の不陸やALC製壁パネル3,3どうしの不陸による縦胴縁5,5の不陸を調整することができ、さらに、壁材12,12の不陸を低減し、仕上がり美観を向上させることができる。その他は、実施例1と同様である。
なお、本考案は上述した実施例の各形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。一例をあげれば、上下の壁材12,12の接合部は、各階層において独立した動きができるように、少なくともその一方がスライド自在となっておればよく、必ずしも両方がスライド自在となっている必要はない。
また、この実施例1〜5では、留め付け金具9を用いて壁材12を浮かして取り付けることにより、壁材12の裏面とALC製壁面との間に空気層13を形成することができ、空気の流れを形成することにより、結露の防止及び断熱性を向上させることが可能である。
また、縦胴縁の材質は、木製、金属製、樹脂製などがあげられ、風圧力などに対する強度が充分であり、容易に変形しない固体状のものであれば、いかなるものでもよいが、金属製もしくは木製のものが望ましい。
また、縦胴縁の上側および下側の端部において、縦胴縁どうしの端面と端面の間に設ける隙間は、縦胴縁の長さ、および縦胴縁の材質から得られる線膨張率、温度差によって求まる任意の寸法数値であってよい。縦胴縁が木質系材料の場合、線膨張率に変えて湿潤乾燥による膨張率を、温度差に変えて含水率など、を用いて求まる任意の寸法数値であってもよい。なお、縦胴縁の材質によっては支配的要素ではないが、ALC製壁パネル自身の温度差に起因する伸縮などや、鉄骨構造物自身のそれをも考慮して、任意寸法数値を決定することはいうまでもない。
また、縦胴縁の断面形状は、長方形断面などがあげられ、風圧力などに対する強度が充分であり、容易に変形しない形状のものであれば、いかなる形状でもよいが、縦胴縁が木製にあっては長方形断面が、金属製にあっては中空長方形断面やリップ付きの溝型断面(C型)が、望ましい。
また、縦胴縁をALC製壁パネルに留め付けるビスは、一例であり、他に、釘(くぎ)、接着剤を介した固定用ネジ、ボルトやナットなどと併用するあと施工アンカー、ナットとともに接着剤を併用するケミカルアンカー、などのファスナー類も使用可能である。
さらに、空隙形成部材の材質としては、木製、金属製、樹脂製などがあげられ、空隙形成部材については、ALC製壁パネルの表面の不陸や、各階層ごとのALC製壁パネルどうしの不陸などを調整するために、厚さを変えたものや、複数枚のそれを重ねて厚さを調整するとともに厚さを確保したものであってもよい。
また、固定部材の形状については、L型以外に、種々の形状があるが、空隙空間を保持でき、かつ、強度が充分なものであれば、いかなる形状であってもよい。またそれの材質も、強度が充分なものであれば、固体状のいかなるものであってもよい。一例をあげれば、日本工業規格 JIS G 3136 建築構造用圧延鋼材 に規定される等辺山形鋼や不等辺山形鋼に不陸調整用の長穴を設け、ボルトおよびナット、平座金を組み合わせたものが望ましい。また、固定部材と縦胴縁とは、溶接により接合されても良い。
なお、壁材については、金属サイディング、複合金属サイディング、窯業系サイディング、押出成形セメント板、焼成板(陶板、セラミックボード)、など、地震や台風などの外力に耐える板状のものならば、いかなるものでもよい。また、窯業系サイディングや金属サイディングなどを基板として、それに陶磁器質タイルや石材などを貼着または結合したものであってもよい。
本考案の実施例1にかかる外壁施工構造の例を示す壁面の縦断面図。 本考案の実施例1にかかる外壁施工構造の変形例を示す壁面の縦断面図。 本考案の実施例2にかかる外壁施工構造の例を示す壁面の縦断面図。 本考案の実施例3にかかる外壁施工構造の例を示す壁面の縦断面図。 本考案の実施例4にかかる外壁施工構造の例を示す壁面の縦断面図。 図7に示す外壁施工構造の一部を示す斜視図。 本考案の実施例5にかかる外壁施工構造の例を示す壁面の縦断面図。 ALC用あと施工アンカーを用いた場合の従来の壁面の縦断面図。 ALC用あと施工アンカー(はさみ固定式)の施工手順を示す図。 ALC用あと施工アンカーを用いた場合の従来の壁面の縦断面図。 従来の壁面の縦断面図。
符号の説明
1…鉄骨構造体(主要構造部)
2…L型アングル材
3…ALC製壁パネル
4…ビス
5…縦胴縁
6…壁パネル
7…下実
8…上実
9…留め付け金具
10…金具用ビス
11…切り欠き部
12…壁材
13…空気層
14…空隙
15…空隙形成部材
16…固定部材
17…あと施工アンカー
18…隙間

Claims (10)

  1. 上下階にそれぞれ配されたALC製壁パネルと、前記ALC製壁パネルに固定された複数の縦胴縁と、前記縦胴縁に固定された壁材と、からなり、前記縦胴縁は、前記ALC製壁パネルの上階部分または下階部分にはみ出し、またがるように固定されていることを特徴とする外壁施工構造。
  2. 前記縦胴縁は、前記ALC製壁パネルへのまたがり部分の略対面位置に切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の外壁施工構造。
  3. 請求項1に記載の外壁施工構造であって、
    さらに前記縦胴縁は、前記ALC製壁パネルとの間に所定幅の空隙を形成する空隙形成部材を挟持して固定されていることを特徴とする外壁施工構造。
  4. 請求項3に記載の外壁施工構造であって、
    前記空隙形成部材は、前記縦胴縁の前記ALC製壁パネルへのはみ出し位置に挟持されていることを特徴とする外壁施工構造。
  5. 請求項3に記載の外壁施工構造であって、
    前記空隙形成部材は、前記縦胴縁の前記ALC製壁パネルへのはみ出し位置以外の位置に挟持されていることを特徴とする外壁施工構造。
  6. 請求項1に記載の外壁施工構造であって、
    さらに、前記縦胴縁は、前記ALC製壁パネルとの間に所定幅の空隙を保って固定されるために使用される固定部材によって、該ALC製壁パネルに固定されていることを特徴とする外壁施工構造。
  7. 前記縦胴縁のまたがり部分の端部において、縦胴縁の端面と対面する一方の縦胴縁の端面との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の外壁施工構造。
  8. 上下階にまたがって配設される壁材は、壁材の上下端の一方または双方が水平方向にスライド自在な状態で縦胴縁に固定されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の外壁施工構造。
  9. ALC製壁パネルは、ALC製の既存壁であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の外壁施工構造。
  10. ALC製壁パネルは、外壁または内壁であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の外壁施工構造。
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