JP3130505U - 研磨ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨ディスクの高速回転による被研磨部材の温度上昇を防止し、被研磨面が段差や突起を有した場合であっても良好な研磨を行うことができる研磨ディスクを提供する。
【解決手段】円盤状の基盤5の中心に、電動回転工具の回転軸に装着する軸穴6を設け、径方向13外側に向けて研削部8を設け、研削部8の盤面に研磨布紙を積層させて貼着した研磨ディスク1であって、研削部8は径方向内側端16を含まず、かつ少なくとも径方向外側端17を一部含むように切り欠いた切欠部9を有するよう構成する。
【選択図】図2
【解決手段】円盤状の基盤5の中心に、電動回転工具の回転軸に装着する軸穴6を設け、径方向13外側に向けて研削部8を設け、研削部8の盤面に研磨布紙を積層させて貼着した研磨ディスク1であって、研削部8は径方向内側端16を含まず、かつ少なくとも径方向外側端17を一部含むように切り欠いた切欠部9を有するよう構成する。
【選択図】図2
Description
本考案は、グラインダー等の電動回転工具に取り付けられる研磨ディスクに関し、特に、ディスクの高速回転による被研磨部材の温度上昇を防止することができると共に、段差や突起のある研磨面に対しても良好な研磨を行うことができる研磨ディスクに関する。
電動グラインダー等の電動回転工具は、航空機・造船・自動車などの機械部品、家具、皮革又は繊維など、幅広い技術分野における研磨・研削技術に使用されている。この電動グラインダーに用いられる研磨ディスクには、特許文献1に示すように、円盤状の基盤の中心に、電動回転工具の回転軸に装着する軸穴を設け、周方向に向けて研削部を設け、その研削部の盤面に研磨布紙を積層させて貼着した研磨ディスクを用い、更にその研削部が前記基盤の軸穴を中心として20度〜40度の角度をなす切欠部を等間隔に設けて構成されたものもある。この研磨ディスクを用いた電動グラインダーでは、研磨ディスクの高速回転に伴う被研磨部材との摩擦によって、被研磨部材や研磨布紙が焼けるという問題を上記の切欠部を設けたことにより回避できる。
実用新案登録第3119363号
特許文献1の研磨ディスクを用いた電動グラインダーは、その研削部が前記基盤の軸穴を中心として20度〜40度の角度をなす切欠部を等間隔に設けて構成された。しかしながら、被研磨面が段差や突起を有する場合には、電動グラインダーの角度や押さえつける強度によっては被研磨面での傷や損傷の発生、あるいは研磨ディスク自体を損傷するといった問題が生じていた。
また上記問題と共に、被研磨面の段差や突起と研磨ディスクの切欠部とが衝突を繰り返して振動を発生する問題、更に特に回転速度が遅い場合に切欠部において段差や突起が引っ掛かるという問題もあり、これら諸問題に起因する研磨ディスクの頻繁な交換等の保守に手間がかかり作業性を損なうという問題も生じていた。
そこで、本考案は、ディスクの高速回転による被研磨部材の温度上昇を防止すると共に、被研磨面が段差や突起を有していても作業性を損なうことなく良好な研磨を行うことができるグラインダー等の電動回転工具用の研磨ディスクの提供を目的とする。
上記課題を達成するため、本考案によって以下の研磨ディスクが提供される。
[1]円盤状の基盤の中心に、電動回転工具の回転軸に装着する軸穴を設け、径方向外側に向けて研削部を設け、研削部の盤面に研磨布紙を積層させて貼着した研磨ディスクであって、研削部は径方向内側端を含まず、かつ少なくとも径方向外側端を一部含むように切り欠いた切欠部を有した研磨ディスク。
[2]切欠部が、径方向外側に向かって広がる略扇形状又は略円弧形状である前記[1]に記載の研磨ディスク。
[3]切欠部の径方向の最大幅が、研削部の径方向の幅の40%から90%である前記[1]又は[2]に記載の研磨ディスク。
[4]切欠部は円周を3等分または4等分する位置に設けられた前記[1]から[3]のいずれかに記載の研磨ディスク。
上記[1]に係る考案によれば、円盤状の基盤の径方向内側端を含まず、かつ少なくとも径方向外側端を一部含むように切り欠いた切欠部を設けたので、被研磨部材と研磨布紙との継続的な接触による摩擦熱の上昇を防止することができる。また、この切欠部から空気が流通するので、被研磨部材及び研磨ディスクの温度上昇を抑制できる。これによって、被研磨部材の「焼け」が防止されると共に、研磨布紙の耐久性が向上される。また更に、上記[1]に係る考案によれば、切欠部を設けたことにより、この切欠部を通して被研磨部材の研磨状態を確認できる。
更に、径方向内側端を含まず、かつ少なくとも径方向外側端を一部含むように切り欠いた切欠部を設けたことにより、段差や突起のある研磨であっても径方向内側端においては切欠部がないために段差や突起に対して引っ掛かりや、振動が生じるのを防いで連続して安定した研磨を行うことができる。
上記[2]に係る考案によれば、切欠部を径方向外側に向かって広がる略扇形状又は略円弧形状とすることで、研磨ディスクが高速回転する際に、研磨時に生じた切粉が研磨面より効率良く排出される。また、切欠部が径方向外側に向かって略扇形状又は略円弧形状であるため、被研磨面上の段差や突起と切欠部とで生じる回転方向に対しての抵抗を低減することができる。
上記[3]に係る考案によれば、前記切欠部の径方向の最大幅が、前記研削部の径方向の幅の40%から90%であるため、温度上昇抑制効果と、段差や突起のある研磨面に対しての許容性能とを併せ持つことができる。切欠部の最大幅が大きいほど温度上昇抑制効果が大きいが、最大幅が大きすぎると段差や突起により生じる引っ掛かりや振動の抑制効果が減じるために条件や用途によって使い分けをすることが必要である。
上記[4]に係る考案によれば、切欠を、円周を3等分または4等分する位置に設け、その残余の部分をもって研削部を構成したので、研磨ディスクの研削力を低下させることなく、温度上昇抑制効果を発揮させることができる。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本考案の一実施形態に係る研磨ディスク1が取り付けられたハンディタイプの電動グラインダー2である。研磨ディスク1は、この電動グラインダー2のスピンドル3に、取り付けナット4によって固定されている。
この研磨ディスク1は、図2に示すように、強固なプラスチック素材、又は特殊ネットを固定材で固めたベース素材によって構成された円盤状のディスク基盤5の中心に、電動グラインダー2のスピンドル3が挿通される軸穴6を設け、その径方向13外側に研削部8を設けたものである。研削部8の盤面には、図3の(a)、(b)又は(c)に示す形状の研磨布紙8aが、ディスクの回転方向14が下面になるように、側縁部をずらしながら順次積層させて貼り付けられている。
以下、この研削部8の形状を詳述する。研削部8は、研磨ディスク1の軸穴6を中心として、ディスク基盤5を3等分又は4等分した線を基準として、その基準線上に径方向内側端16を含まず、かつ少なくとも径方向外側端17を一部含むように切り欠いた切欠部9を有している。
研磨ディスク1に、このような形状の切欠部9を設けることで、研磨ディスク1が高速回転した際に、切欠部9を介して研磨時に生じた切り粉を排出することができる。また、切欠部9を3つ設けるか4つ設けるかは、研磨ディスク1の大きさに応じて適宜選択するものとする。
このように、研磨ディスク1の大きさに応じて切欠部9の数と角度を適宜調節することによって、研磨ディスク1の用途及び形状に応じた研削部8を構成することができる。
また、本実施形態のように、複数の略円弧形状の切欠部9を設けた研磨ディスク1とすることで、回転方向14に沿って回転方向下手に向かう気流の流れが生じ、切粉を外方に排出させることができる。これによって、被研磨部材10と研磨布紙8aとの摩擦熱による温度上昇が抑制されるという効果に加え、研磨布紙8aに切粉が付着することによる研磨能力の低下を防止できるという効果が発揮される。
また、本実施形態のように、複数の略円弧形状の切欠部9を設けた研磨ディスク1とすることで、回転方向14に沿って回転方向下手に向かう気流の流れが生じ、切粉を外方に排出させることができる。これによって、被研磨部材10と研磨布紙8aとの摩擦熱による温度上昇が抑制されるという効果に加え、研磨布紙8aに切粉が付着することによる研磨能力の低下を防止できるという効果が発揮される。
なお、本考案に係る研磨ディスク1は、従来型の切欠部を有しない研磨ディスクに比べて、1回転における研削面積が少なくなるので研削力が劣るように思われがちだが、研磨布紙の目詰まりが防止されることによって、長時間にわたって研削力が維持され、かえって研磨効率が向上されるといった使用結果が得られた。
なお、本実施形態に係る研磨ディスク1は、切欠部9の形状も、扇形状や、四角形状、又は三角形状でもよい。図4に示すように切欠部9の回転方向14に向かう側の端15が、径方向13に対して90度を超えない範囲で傾斜を有している場合には段差や突起に対しての抵抗を抑制することができるため好ましい。
1:研磨ディスク、2:電動グラインダー、3:スピンドル、4:取り付けナット、5:基盤、6:軸穴、8:研削部、8a:研磨布紙、9:切欠部、10:被研磨部材、13:径方向、14:回転方向、15:切欠部の回転方向に向かう側の端、16:径方向内側端、17:径方向外側端。
Claims (4)
- 円盤状の基盤の中心に、電動回転工具の回転軸に装着する軸穴を設け、径方向外側に向けて研削部を設け、前記研削部の盤面に研磨布紙を積層させて貼着した研磨ディスクであって、
前記研削部は径方向内側端を含まず、かつ少なくとも径方向外側端を一部含むように切り欠いた切欠部を有した研磨ディスク。 - 前記切欠部が、径方向外側に向かって広がる略扇形状または略円弧形状である請求項1に記載の研磨ディスク。
- 前記切欠部の径方向の最大幅が、前記研削部の径方向の幅の40%から90%である請求項1又は2に記載の研磨ディスク。
- 前記切欠部は円周を3等分または4等分する位置に設けられた請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨ディスク。
Priority Applications (1)
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JP2007000146U JP3130505U (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 研磨ディスク |
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JP2007000146U JP3130505U (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 研磨ディスク |
Publications (1)
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2007
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