JP3128836B2 - 画像読取装置におけるシェーディング補正装置 - Google Patents

画像読取装置におけるシェーディング補正装置

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JP3128836B2
JP3128836B2 JP03022364A JP2236491A JP3128836B2 JP 3128836 B2 JP3128836 B2 JP 3128836B2 JP 03022364 A JP03022364 A JP 03022364A JP 2236491 A JP2236491 A JP 2236491A JP 3128836 B2 JP3128836 B2 JP 3128836B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイメージスキャナ装置等
の画像読取装置に係り、詳しくはシェーディング補正
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、イメージスキャナ装置において
は、原稿の下地の濃度に合わせて入力信号のレベルを調
整する、いわゆるバックグランドコントロール(以下、
単にBGCという)機能を備えたものがある。このBG
Cについて図4に従って説明する。図4において、イメ
ージセンサ60は多数の光電変換素子が列設され、原稿
61に照射された光源62の反射光に基づいて1ランイ
分の画像信号を出力する。そして、原稿61の下地濃度
を検出するためにプリスキャンを行うと、イメージセン
サ60は該原稿61の下地濃度に基づく画像信号(白レ
ベル信号)を出力する。この1ライン分の白レベル信号
は増幅回路63にて増幅され、A/Dコンバータ回路6
4に入力される。A/Dコンバータ回路64はこの増幅
された白レベル信号のレベルに応じて0〜255段階
(256階調)にデジタル変換しビデオ処理回路65に
てビデオ処理を行う。そして、ゲイン設定回路66はビ
デオ処理回路65からのプリスキャンした1ライン中の
各画素ごとのデジタル値に基づいて原稿61の下地濃度
を判定し、その濃度に応じて前記増幅回路63の増幅率
を調整し、原稿の下地濃度に左右されず常に最適な画像
信号を生成している。つまり、例えば原稿61の下地濃
度が濃い(黒っぽい)場合、イメージセンサ60からの
白レベル信号の値は、下地濃度が薄い(白い)場合に比
べて小さい。即ち、白レベル信号のレンジ幅が小さい。
その結果、A/Dコンバータ回路64で256階調にデ
ジタル変換することができるにもかかわらず非常に狭い
レンジでの変換になる。そこで、増幅回路63において
白レベル信号のレンジ幅がA/Dコンバータ回路64で
256階調の最大の範囲でデジタル変換されるように予
め増幅して最適なレベルに調整するようにしたものであ
る。
【0003】また、この種の増幅回路のゲインを調整す
るケースとして以下の場合がある。即ち、このイメージ
スキャナにおいて、イメージセンサ60の持つ階調性を
最大限に利用するためにはA/Dコンバータ回路64に
入力される画像信号のレンジ幅がA/Dコンバータ回路
64が変換できる最大レンジと同じになるように大きく
取ることが望ましい。そこで、製品出荷時において増幅
回路63に備えた可変抵抗等を調整し、増幅回路63の
ゲインを制御して画信号のレンジ幅が最適な大きさにな
るように調整している。しかしながら、周囲温度の変化
で光源62の照度やイメージセンサ60の感度が変化す
る。また、光学系レンズの明るさのバラツキ、シェーデ
ィング補正のための白基準の補正板の反射濃度のバラツ
キがある。そのため、これら変動とバラツキを考慮し
て、A/Dコンバータ回路64に入力される画像信号の
レンジ幅にマージンを持たせていた。その結果、マージ
ンを考慮して増幅回路63のゲインを調整することか
ら、画像信号のレンジ幅が実質狭くなり、イメージセン
サの階調性を最大限に発揮することができない。そこ
で、オートゲインコントロール(以下、単にAGCとい
う)機能を備えたイメージスキャナが提案されている。
このスキャナは図5に破線で示すAGC回路67を設け
たものであって、プリスキャンを行い、その時に得られ
た1ライン分の画信号に基づいて画像信号のレンジ幅が
A/Dコンバータ回路64が変換できる最大レンジと同
じになるように増幅回路63の増幅率を自動調整するよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AGC
機能を備えたイメージスキャナ及びBGC機能を備えた
イメージスキャナはそれぞれ増幅回路63のゲインを調
整する回路66,67が必要となり回路規模が大きくな
ってる。また、これら回路66,67はアナログ回路と
なるため、精度の高い回路素子及び部品が必要となって
いた。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的はゲインを調整するための
回路を用いずに従来と全く異なる構成でAGC機能やB
GC機能を実現することができる画像読取装置における
シェーディング補正装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、複数の光電変換素子を列設したイメージセ
ンサにて記録媒体に記録された画像を読み取る画像読取
装置におけるシェーディング補正装置であって、第1の
光量の光源を用いて前記記録媒体の下地の読み取りを行
下地読み取り手段と、前記下地読み取り手段によって
読み取った前記記録媒体の下地の画像信号に基づいて光
源の光量を前記第1の光量から第2の光量に調整する光
量調整手段と、前記光量調整手段によって前記第2の
調整された光源により補正板の面を読み取り、読み
取った補正板の面の画像信号に基づいてシェーディング
補正を行うシェーディング補正手段と、前記シェーディ
ング補正を行った後に前記光源の光量を前記第1の光量
に戻して前記記録媒体に記録された画像の読み取りを行
う画像読み取り手段とを備えたことを特徴とするシェー
ディング補正装置をその要旨とする。
【0007】
【作用】従って、例えばイメージセンサにて記録媒体の
下地を読み取り、その読み取った画像信号に基づいて記
録媒体の下地濃度を判定する。そして、その下地濃度に
応じてシェーデイング補正時に補正板に照射する光源の
光量を調整する。即ち、シェーデイング補正時におい
て、光源の光量を下地濃度が濃い(明度が低い)場合に
は相対的に少なくし、反対に下地濃度が薄い(明度が高
い)場合には相対的に多くすることにより、下地濃度に
応じたシェーデイング補正のための基準値が設定され
る。その結果、記録媒体から読み取った画像信号をシェ
ーデイング補正処理する場合、その記録媒体から読み取
られた画像信号の値がこの基準値によって濃い場合には
広げられ、薄い場合には狭められ、見掛け上、記録媒体
の下地濃度に応じてA/Dコンバータ回路の前段に設け
た増幅器のゲインを制御したことと同じになる。
【0008】又、例えばシェーディング補正のために設
けた補正板の面を読み取り、その読み取った画像信号の
レベルがA/Dコンバータ回路が変換できる最大レンジ
と同じかどうか判定する。そして、画像信号のレベルに
応じてシェーデイング補正時に補正板に照射する光源の
光量を調整する。即ち、シェーデイング補正時におい
て、光源の光量を画像信号のレベルがA/Dコンバータ
回路が変換できる最大レンジとなるように設定される。
その結果、光源の光量によって、記録媒体から読み取っ
た画像信号のレベルがA/Dコンバータ回路が変換でき
る最大レンジとなるように出力され、見掛け上、A/D
コンバータ回路の前段に設けた増幅器のゲインを制御し
てA/Dコンバータ回路が変換できる最大レンジするこ
とと同じになる。
【0009】
【実施例】[第一実施例] 以下、本発明をイメージスキャナーのBGC装置に具体
化した一実施例を図1に従って説明する。図1はイメー
ジスキャナーにおけるBGC装置の要部電気ブロック回
路図を示し、イメージセンサ11は多数の光電変換素子
が列設され、イメージスキャナー装置のトップカバー1
2に設けられたプラテンガラス13上に載置された記録
媒体としての原稿14に照射された光源としてのLED
15の反射光に基づいて1ランイ分の画像信号を出力す
る。尚、トップカバー12の裏面にはシェーデング補正
のための白色の補正板16が設けられ、同様に補正板1
6に照射されたLED15の反射光に基づいてイメージ
センサ11は1ランイ分の画像信号を出力する。又、L
ED15はカウンタ回路17からの駆動信号に基づくド
ライブ回路18のオン・オフ動作に基づいて発光時間が
制御(デューティ制御)されて光量調整される。そし
て、イメージセンサ11とLED15とでセンサユニッ
トを構成し、このセンサユニットを副走査方向に往復動
させて原稿14の画像を読み取るようになっている。
【0010】増幅回路19は前記画像信号を入力し、同
画像信号を増幅し次段のA/Dコンバータ回路20に入
力される。A/Dコンバータ回路20はこの増幅された
画像信号のレベルに応じて0〜255段階(256階
調)にデジタル変換する。A/Dコンバータ回路20の
デジタル変換可能のレンジは本実施例では0〜2.4ボ
ルトであって、この範囲においてアナログ画像信号を2
56階調にデジタル変換することになる。そして、デシ
タル変換された画像信号はシェーデイング補正回路、シ
ェーデング補正における明補正及び暗補正のための基準
値を記憶する記憶回路等で構成された公知のビデオ処理
回路21に入力され同処理回路21にてシェーデイング
補正等の処理が行われインターフェイス22を介して外
部装置に出力される。
【0011】マイクロコンピュータ23は前記ビデオ処
理回路21から原稿14の下地濃度をチェツクする前に
補正板16を使用して行うシェーディング補正の明補正
値FFA と、ビデオ処理回路21を介して前記A/Dコ
ンバータ回路20から出力された原稿14の下地のデジ
タル画像信号とを入力し、原稿14の下地濃度に対応し
たシェーディング補正時の明補正及び暗補正のための前
記LED15の光量を演算する。即ち、前記明補正値F
FA と前記原稿14の下地のデジタル画像信号の最大値
IMAX と先の明補正で求めた各画素(ピクセル)の明補
正値FFA においてその最大値IMAX となった画素(ピ
クセル)の明補正値FFAMAXの比(=IMAX /FFAMA
X)を演算し、その比をシェーディング補正における明
補正のためのLED15のデューティ比DH とする。さ
らに、明補正値FFA と原稿14の下地のデジタル画像
信号の最小値IMIN と先の明補正で求めた各画素(ピク
セル)の明補正値FFA においてその最小値IMIN とな
った画素(ピクセル)の明補正値FFAMINの比(=IMI
N /FFAMIN)を演算し、その比をシェーディング補正
における暗補正のためのLED15のデューティ比DL
とする。そして、マイクロコンピュータ23はこの演算
したデューティ比DH ,DL でLED15をデューティ
制御するために前記カウンタ回路17に駆動制御信号を
出力するようになっている。
【0012】又、マイクロコンピュータ23はこのシェ
ーデイング補正において原稿の下地濃度に応じたデュー
ティ比D,DL を前記カウンタ回路17に駆動制御信
号を出力する他に原稿14を読み取り際のLED15の
ディーティ制御(デューティ比100%)するための駆
動制御信号を出力するようになっている。次に、上記の
ように構成したイメージスキャナーに備えたBGC装置
の作用について説明する。さて、イメージセンサ11に
てプラテンガラス13上に載置した原稿14を読み取る
べく、まずセンサユニットを補正板16に案内し、シェ
ーディング補正を行う。このとき、マイクロコンピュー
タ23はカウンタ回路17にデューティ比0%の駆動制
御信号を出力し、カウンタ回路17及びドライブ回路1
8を介してLED15を消灯し暗補正する。この暗補正
におけるイメージセンサ11が読み取った画像信号は増
幅回路19、A/Dコンバータ回路20によりデジタル
画像信号に変換され、ビデオ処理回路21にて暗補正値
が作成される。暗補正が終了すると、次に明補正を行
う。マイクロコンピュータ23はカウンタ回路17にデ
ューティ比100%の駆動制御信号を出力し、カウンタ
回路17及びドライブ回路18を介してLED15を全
灯し明補正する。明補正におけるイメージセンサ11が
読み取った画像信号は同様にデジタル画像信号に変換さ
れ、ビデオ処理回路21にて明補正値FFA が作成され
る。そして、この明補正値FFA がマイクロコンピュー
タ23に入力される。
【0013】次に、原稿14の下地濃度を検出するため
に、センサユニットを原稿14の端部に案内し、下地濃
度の検出を行う。このとき、マイクロコンピュータ23
は同様にカウンタ回路17にデューティ比100%の駆
動制御信号を出力し、カウンタ回路17及びドライブ回
路18を介してLED15を全灯して原稿14の端部下
地をスキャンして1ライン読み取る。そして、イメージ
センサ11にて読み取った1ライン分の画像信号は増幅
回路19、A/Dコンバータ回路20によりデジタル画
像信号に変換され、ビデオ処理回路21を介してその時
のデジタル画像信号からの最大値IMAX と最小値IMIN
を求めるとともに、先の明補正で求めた各画素(ピクセ
ル)の明補正値FFA においてその最大値IMAX と最小
値IMIN となった画素(ピクセル)の明補正値FFAMA
X,FFAMINを読み出す。
【0014】そして、マイクロコンピュータ23はこの
最大値IMAX 、最小値IMIN 及び明補正値FFAMAX,F
FAMINに基づいて明補正のためのデューティ比DH と暗
補正のためのデューティ比DL を演算する。デューティ
比DH (=IMAX /FFAMAX),DL (=IMIN /FF
AMIN)が求まると、この原稿14のためのシェーディン
グ補正を行うために、再度センサユニットを補正板16
に案内し、シェーディング補正を行う。まず暗補正すべ
く、マイクロコンピュータ23はカウンタ回路17に暗
補正のためのデューティ比DL の駆動制御信号を出力
し、カウンタ回路17及びドライブ回路18を介してL
ED15をデューティ比DL を点灯制御し暗補正する。
この暗補正におけるイメージセンサ11が読み取った画
像信号は増幅回路19、A/Dコンバータ回路20によ
りデジタル画像信号に変換され、ビデオ処理回路21に
て暗補正のための基準値が作成され記憶回路に記憶され
る。
【0015】続いて、明補正をすべく、マイクロコンピ
ュータ23はカウンタ回路17に明補正のためのデュー
ティ比DH の駆動制御信号を出力し、カウンタ回路17
及びドライブ回路18を介してLED15をデューティ
比DH を点灯制御し明補正する。この明補正におけるイ
メージセンサ11が読み取った画像信号は増幅回路1
9、A/Dコンバータ回路20によりデジタル画像信号
に変換され、ビデオ処理回路21にて明補正のための基
準値が作成され記憶回路に記憶される。
【0016】つまり、このシェーディング補正で得られ
た明補正及び暗補正のための基準値は全灯(100%デ
ューティ)でシェーディング補正するのと相違して、今
から読み取る原稿14の下地濃度に応じたデューティD
H ,DLで発光制御(光量調整)されたLED15から
の光量でシェーディング補正される。従って、図2に示
すようにデューティ比100%の行ったシェーデイング
補正に対する各画素の明補正及び暗補正のための基準値
FFA ,FFBが実線で示されるのに対して各画素のデ
ューティDH による明補正ための基準値FFABGC及びデ
ューティDL よる暗補正ための基準値FFBBGCは破線で
示す値となる。
【0017】デューティDH ,DL による明補正及び暗
補正のための基準値FFABGC,FFBBGCが求まると、セ
ンサユニットを原稿14の端部に案内し後に副走査方向
へ移動させながら原稿14の読み取りを開始する。この
とき、マイクロコンピュータ23はカウンタ回路17に
デューティ比100%の駆動制御信号を出力し、カウン
タ回路17及びドライブ回路18を介してLED15を
全灯して原稿14をスキャンしながら順次1ラインづつ
読み取る。そして、イメージセンサ11にて読み取った
1ライン分の画像信号は増幅回路19、A/Dコンバー
タ回路20によりデジタル画像信号に変換され、ビデオ
処理回路21に入力されてシェーディング補正される。
【0018】このシェーディング補正はデューティDH
,DL による明補正及び暗補正のための基準値FFABG
C,FFBBGCを使用して行われる。その結果、デューテ
ィ比100%で発光制御された光量で読み取ったデジタ
ル画像信号をデューティDH ,DL で発光制御された光
量による明補正及び暗補正のための基準値FFABGC,F
FBBGCを用いて補正されることから、シェーディング補
正されたデジタル画像信号の値は拡大されたことにな
る。つまり、デューティDH ,DL の光量での基準値F
FABGC,FFBBGCに基づく補正は、見掛け上、イメージ
センサ11が読み取った原稿14のアナログ画像信号を
増幅率β(=FFAMAX/(IMAX −IMIN ))で増幅し
たものをデューティ比100%の光量での求めた明補正
及び暗補正のための基準値を使用して補正したものと実
質同じとなる。従って、原稿14の下地濃度に応じてB
GCを行うべく増幅回路19の増幅率βを調整するのと
同じとなる。従って、読み取られた原稿14の画像信号
はその原稿14の下地濃度に応じたBGCが行われシェ
ーディング補正されてインターフェイス22に順次出力
される。
【0019】以上詳述したように、本実施例では原稿1
4の下地を読み取り、その下地濃度の応じてLED15
の光量を調整して明補正及び暗補正ための基準値FFAB
GC,FFBBGCを求め、デューティ比100%の光量で読
み取った原稿14の画像信号をこの基準値FFABGC,F
FBBGCにてシェーディング補正するようにしたので、見
掛け上、原稿14の下地濃度に応じて増幅回路19の増
幅率βを調整したのと同様のBGCが可能となり、高品
質な画像信号を得ることができる。しかも、従来のBG
C機能を備えたイメージスキャナのように、増幅回路に
ゲインを調整する回路が不要となるとともに、LED1
5を制御するカウンタ回路17等がデジタル回路である
ため、精度の高い素子を必要とせず回路規模を小さくす
ることができる。 [第二実施例]次に、本発明をイメージスキャナー装置
のAGC装置に具体化した一実施例を図3に従って説明
する。尚、説明の便宜上前記第一実施例と共通の部分は
符号を同じにしその詳細は省略する。
【0020】AGC制御回路30は最大値レベル検出回
路31及びマイクロコンピュータ32から構成され、そ
の検出回路31にて前記増幅回路19からのアナログ画
像信号を入力し、その時の画像信号のレベル(即ち、前
記A/Dコンバータ回路20へのA/D入力電圧)を検
出する。マイクロコンピュータ32はカウンタ回路17
及びドライブ回路18を介して前記LED15をデュー
ティ制御してその光量を調整するようになっている。
又、マイクロコンピュータ32は記憶装置を備え、A/
Dコンバータ回路20のA/D入力電圧レンジ(0〜
2.5ボルト)の最大値(2.5ボルト)及び基準デュ
ーティ比DX を記憶している。基準デューティ比DX は
補正板16にLED15の光を照射してA/Dコンバー
タ回路20に入力されるアナログ画像信号の最大値LK
がA/D入力電圧レンジ(0〜2.5ボルト)の最大値
(2.5ボルト)になるようにLED15をデューティ
制御し、そのアナログ画像信号の最大値LK がA/D入
力電圧レンジの最大値になったときのLED15のデュ
ーティ比であって、予め出荷時に試験し設定される。そ
して、マイクロコンピュータ32はこの基準デューテイ
比DX と検出回路31からの画像信号のレベルに基づい
て原稿14の画像を読み取る際、その画像信号の最大値
がA/Dコンバータ回路20へのA/D入力電圧レンジ
の最大値となってA/Dコンバータ回路20が変換でき
る最大のレンジとなるLED15のデューティ比DZ を
求める。そして、この求めたデューティ比DZ にてマイ
クロコンピュータ32はLED15をデューティ制御す
る。
【0021】次に、上記のように構成したイメージスキ
ャナーに備えたAGC装置の作用について説明する。ま
ず、出荷時に行う基準デューテイ比DX の設定について
説明する。イメージセンサ11にてセンサユニットを補
正板16に案内し、シェーディング補正を行う。このと
き、マイクロコンピュータ32はカウンタ回路17にデ
ューティ比100%の駆動制御信号を出力し、カウンタ
回路17及びドライブ回路18を介してLED15を全
灯して白色の補正板16を読み取る。イメージセンサ1
1が読み取ったアナログ画像信号は最大値レベル検出回
路31に入力され、同検出回路31はその1ライン分の
アナログ画像信号中からレベルが最も大きい画素の値
(最大値)LK をマイクロコンピュータ32に出力す
る。マイクロコンピュータ32はこの最大値LK がA/
D入力電圧レンジの最大値(2.5ボルト)かどうか判
定する。そして、最大値LK がA/D入力電圧レンジの
最大値と一致すればこの時の基準ディユーティ比DK と
して記憶する。また、最大値LK がA/D入力電圧レン
ジの最大値より大きいとき、LED15のデューティ比
を下げて、再度補正板16を読み取り行う。そして、最
大値LK がA/D入力電圧レンジの最大値になるまでこ
の動作を繰り返して基準ディユーティ比DK を求める。
このとき、イメージセンサ11が読み取った画像信号は
増幅回路19、A/Dコンバータ回路20によりデジタ
ル画像信号に変換されていて、ビデオ処理回路21にて
明補正のための基準値が作成されている。そして、基準
ディユーティ比DK が求まるとマイクロコンピュータ3
2はこの基準デューティ比DK を記憶したのち、カウン
タ回路17にデューティ比0%の駆動制御信号を出力
し、カウンタ回路17及びドライブ回路18を介してL
ED15を消灯し暗補正する。この暗補正におけるイメ
ージセンサ11が読み取った画像信号は増幅回路19、
A/Dコンバータ回路20によりデジタル画像信号に変
換され、ビデオ処理回路21にて暗補正のための基準値
が作成される。このとき、本実施例ではビデオ処理回路
21においてこの1ライン分の各暗補正の基準値の中か
ら最大値を示す明補正の基準値と対応するピクセルの暗
補正のための基準値が求められ、基準暗補正値XD とし
てマイクロコンピュータ32の記憶装置に記憶される。
そして、基準ディユーティ比DK と基準暗補正値XD と
を設定することにより、出荷時におけるAGCの作業は
終了する。
【0022】次に、イメージセンサ11にてプラテンガ
ラス13上に載置した原稿14を読み取る場合について
説明すると、まずセンサユニットを補正板16に案内
し、シェーディング補正を行う。このとき、マイクロコ
ンピュータ32はカウンタ回路17に前記設定した基準
デューティ比DK の駆動制御信号を出力し、カウンタ回
路17及びドライブ回路18を介してLED15をデュ
ーティ制御して明補正する。このとき、イメージセンサ
11が読み取った1ライン分のアナログ画像信号は最大
値レベル検出回路31に入力され、同検出回路31はそ
の1ライン分のアナログ画像信号中からレベルが最も大
きい画素の値(最大値)LKMAXをマイクロコンピュータ
32に出力する。
【0023】マイクロコンピュータ32はこのアナログ
画像信号、即ち最大値LKMAXがA/D入力電圧レンジの
最大値(=LK =2.5)となるように、前記事前に設
定した前記基準ディユーティ比DK 及びA/D入力電圧
レンジの最大値(=LK =2.5)とで当該原稿14の
読み取りのためのLED15の光量(デューティー比D
AGC )を演算する。つまり、LED15の光量(デュー
ティー比DAGC )はアナログ画像信号のレベルに比例す
るため、以下の関係が成立する。
【0024】 即ち、DK :DAGC =LKMAX:LK (LK =2.5) 従って、DAGC =DK ・LK /LKMAXとなる。 マイクロコンピュータ32は上記演算を行いデューティ
ー比DAGC を求める。そして、マイクロコンピュータ3
2はこのカウンタ回路17にデューティ比DAGC の駆動
制御信号を出力し、カウンタ回路17及びドライブ回路
18を介してLED15をデューティ制御して明補正す
る。従って、LED15がデューティ比DAGC で光量調
整された明補正において、イメージセンサ11から出力
される1ランイ分の画像信号の最大値LKMAXがA/D入
力電圧レンジの最大値となる。
【0025】次に、マイクロコンピュータ32はカウン
タ回路17にデューティ比0%の駆動制御信号を出力
し、カウンタ回路17及びドライブ回路18を介してL
ED15を消灯し暗補正する。この暗補正におけるイメ
ージセンサ11が読み取った1ライン分の画像信号は増
幅回路19、A/Dコンバータ回路20をデジタル画像
信号に変換され、ビデオ処理回路21にて暗補正のため
の基準値FFBAGCが作成され、同処理回路21の記憶装
置に記憶される。この暗補正値FFBAGCの作成は各画素
に対応するデジタル画像信号の値と上記LK /LKMAXと
の積によって求められる。これは、次に行われる明補正
及び原稿14の読み取りがデューティ比DAGC にてデュ
ーティ制御されたLED15の光量にて行われることか
ら、これに合わせて暗補正のための基準値FFBAGCも相
対的に変換する必要があるからである。
【0026】次に、補正板16を使用して明補正を行
う。このとき、マイクロコンピュータ32はカウンタ回
路17に前記演算したデューティ比DAGC の駆動制御信
号を出力し、カウンタ回路17及びドライブ回路18を
介してLED15をデューティ制御して明補正する。こ
のとき、デューティ比DAGC にてLED15がデューテ
ィ制御されているため、イメージセンサ11から読み取
られ、A/Dコンバータ回路20に入力されるアナログ
画像信号の最大値は同回路32のA/D入力電圧レンジ
の最大値と一致するようになるため、アナログ画像信号
はA/Dコンバータ回路20の最大のレンジで、即ち高
分解能でもってデジタル変換される。つまり、アナログ
画像信号のレベルが全体上昇しA/Dコンバータ回路
20のA/D入力電圧レンジを超える周囲温度の変化に
基づくLED15の光量増加やイメージセンサ11の感
度上昇が生じていることは勿論、LED15及びイメー
ジセンサ11が変動していないときも、A/D入力電圧
レンジの最大値と一致することから、イメージセンサ1
1が読み取った原稿14のアナログ画像信号を増幅回路
にて増幅率で調整する従来のAGCと実質同じとなる。
そして、デシタル変換されたデジタル画像信号は明補正
のための基準値FFAAGCとしてビデオ処理回路21の記
憶装置に記憶される。
【0027】明補正のための基準値FFAAGCが求まる
と、センサユニットを原稿14の端部に案内し、原稿1
4の読み取りに移る。このとき、マイクロコンピュータ
32はカウンタ回路17に前記演算したデューティ比D
AGC の駆動制御信号を出力し、カウンタ回路17及びド
ライブ回路18を介してLED15をデューティ制御し
て原稿14をスキャンして1ライン読み取る。そして、
イメージセンサ11にて読み取った1ライン分の画像信
号は増幅回路19、A/Dコンバータ回路20により
ジタル画像信号に変換される。このとき、デューティ比
DAGC にてLED15がデューティ制御されているた
め、イメージセンサ11から読み取られ、A/Dコンバ
ータ回路20に入力されるアナログ画像信号の最大値は
同回路20のA/D入力電圧レンジの最大値と一致する
ため、アナログ画像信号はA/Dコンバータ回路20の
最大のレンジで、即ち高分解能でもってデジタル変換さ
れる。つまり、この場合でも前記と同様にイメージセン
サ11が読み取った原稿14のアナログ画像信号を増幅
回路にて増幅率で調整する従来のAGCと実質同じとな
る。そして、このデジタル画像信号はビデオ処理回路2
1にて前記明補正及び暗補正の基準値とでシェーディン
グ補正されてインターフェイス22に出力される。
【0028】以上詳述したように、本実施例では白色の
補正板16を読み取り、その画像信号のレベルに応じて
LED15の光量(デューティ比DAGC )を調整してA
/Dコンバータ回路20にて高分解能で画像信号をデジ
タル変換して明補正及び暗補正ための基準値FFAAGC,
FFBAGCを求めるとともに、同じくデューティ比DAGC
の光量で読み取った原稿14の画像信号をA/Dコンバ
ータ回路20にて高分解能でデジタル変換させ、その原
稿14のデジタル画像信号を前記基準値FFAAGC,FF
BAGCにてシェーディング補正するようにしたので、見掛
け上、A/Dコンバータ回路からの画像信号に応じてイ
メージセンサ11が読み取った原稿14のアナログ画像
信号がA/Dコンバータ回路20にて高分解能にデジタ
ル変換されるように増幅回路の増幅率を調整したのと同
様のAGCが可能となり、高品質な画像信号を得ること
ができる。しかも、従来のAGC機能を備えたイメージ
スキャナのように、増幅回路にゲインを調整する回路が
不要となるとともに、LED15を制御するカウンタ回
路17等がデジタル回路であるため、精度の高い素子を
必要とせず回路規模を小さくすることができる。
【0029】尚、本発明は前記各実施例に限定されるも
のではなく、例えばCG装置及びAGC装置の二つの
装置を併せ持ったイメージスキャナーに具体化してもよ
い。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のシェーディ
ング補正装置によれば、ゲインを調整するための回路を
用いずに従来と全く異なる構成でAGC機能やBGC機
能を実現することができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化したBGC装置の電気ブロック
回路図。
【図2】下地濃度に応じてデューティ制御された光量に
基づく基準値とデューティ比100%で制御された光量
に基づく基準値との関係を示す説明図。
【図3】本発明を具体化したAGC装置の電気ブロック
回路図。
【図4】従来のBGC装置の電気ブロック回路図。
【図5】従来のAGC装置の電気ブロック回路図。
【符号の説明】 11…イメージセンサ、14…記録媒体としての原稿、
15…光源としてのLED、16…補正板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−107360(JP,A) 特開 平3−16365(JP,A) 特開 平3−29467(JP,A) 特開 昭62−111562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光電変換素子を列設したイメージ
    センサにて記録媒体に記録された画像を読み取る画像読
    取装置におけるシェーディング補正装置であって、第1の光量の光源を用いて 前記記録媒体の下地の読み取
    りを行う下地読み取り手段と、 前記下地読み取り手段によって読み取った前記記録媒体
    の下地の画像信号に基づいて光源の光量を前記第1の光
    量から第2の光量に調整する光量調整手段と、前記光量
    調整手段によって前記第2の光量調整された光源によ
    り補正板の面を読み取り、読み取った補正板の面の画像
    信号に基づいてシェーディング補正を行うシェーディン
    グ補正手段と 前記シェーディング補正を行った後に前記光源の光量を
    前記第1の光量に戻して前記記録媒体に記録された画像
    の読み取りを行う画像読み取り手段と を備えたことを特
    徴とするシェーディング補正装置。
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