JP3127728U - 教室 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁力で黒板等に吸着するマグネット掲示具の利用において、利用者の無駄な移動を減少させ、且つ、児童にも利用しやすくマグネット掲示具を整理して係留することが可能なマグネット係留具を提供する。
【解決手段】磁石が吸着する材質の鋼製の薄板を、黒板Bの下方に設置可能な寸法および形状に折り曲げて形成された滑らかな平坦面である被吸着面2を具備し、磁石を備えていて磁性体に吸着させることが可能な板書用定規や名札等のマグネット掲示具Gを被吸着面2に吸着させて係留可能であり、教室の黒板Bの下方の壁面W上にあってチョーク受皿部Tよりも下方に隙間5を設けた位置に、被吸着面2を室内に向けて設置される。
【選択図】図1
【解決手段】磁石が吸着する材質の鋼製の薄板を、黒板Bの下方に設置可能な寸法および形状に折り曲げて形成された滑らかな平坦面である被吸着面2を具備し、磁石を備えていて磁性体に吸着させることが可能な板書用定規や名札等のマグネット掲示具Gを被吸着面2に吸着させて係留可能であり、教室の黒板Bの下方の壁面W上にあってチョーク受皿部Tよりも下方に隙間5を設けた位置に、被吸着面2を室内に向けて設置される。
【選択図】図1
Description
本考案は、黒板に吸着させて掲示物を掲示する磁石や、磁石を備えた板書用補助具等のマグネット掲示具を、使用していない時に吸着させて係留しておくためのマグネット係留具に関するものである。
一般に、会議室や学校の教室等では、板書面が鉄等を含む材質で形成され、磁石が吸着可能である黒板が使用されている。そして、掲示物を留めるための磁石、磁石を備えて黒板に吸着可能となっている定規、及び磁石を用いて形成された名札等の様々なマグネット掲示具が、黒板の板書の補助や、黒板上の各種掲示に用いられている。こうしたマグネット掲示具は、一般に、使用されていない時は、黒板に隣接して設置された補助掲示板、または黒板の端部に吸着させられて係留されている。
なお、上記従来技術は、一般的な事項であり、本出願人は、本出願時において、この従来技術を特定する文献を知見していない。
ところで、従来、マグネット掲示具は、補助掲示板に係留されている場合には、教師が必要に応じてマグネット掲示具を補助掲示板から黒板へと移して使用していた。これにより、教師が補助掲示板と黒板との間を頻繁に移動を繰り返すことで時間的な無駄が生じていた。また、定規などの大型のマグネット掲示具や、名札等は補助掲示板に係留されているが、補助掲示板は背の低い児童が使用するには高過ぎる位置にあり、背の低い児童にとっては利用が困難であった。
また、マグネット掲示具は、使用していない時に黒板の端部に係留されている場合もあるが、使用していないマグネット掲示具を黒板上に係留すると板書の邪魔になりがちであり、特に大型のマグネット掲示具や多数の名札等が黒板に吸着させられて係留されると、板書に使用可能な面積が不足する虞があった。
一方、黒板の下端には板書にともなって落下したチョークの粉を受けるとともに、使用していないチョークや黒板消しを載置することが可能なチョーク受皿部が一般に装着されているが、使用していないマグネット掲示具を、チョーク受皿部に載置したり、箱などに収納してまとめて保管すると、互いに吸着し合ってしまい、次に使用する時に不便であった。特に名札などを重ねて保管すると、吸着し合っている物同士を引き離したり、必要な物を探すのに時間がかかってしまい、利便性の大幅な低下を招いていた。
そこで、本考案は、上記の実状に鑑み、マグネット掲示具の利用に伴う利用者の無駄な移動を減少させ、且つ、児童にも利用しやすくマグネット掲示具を整理して係留することが可能なマグネット係留具の提供を課題とするものである。
本考案に係るマグネット係留具は、「磁石が吸着する材質で形成され、磁石を備えた板書用補助具等のマグネット掲示具を吸着させて係留可能な被吸着面を備え、
黒板が壁面に設置された教室内の、前記黒板の下方の壁面に、前記被吸着面を室内側に向けて着設される」ものである。
黒板が壁面に設置された教室内の、前記黒板の下方の壁面に、前記被吸着面を室内側に向けて着設される」ものである。
本考案によれば、マグネット係留具の吸着面が黒板の下方に配設されるため、マグネット掲示具を運搬するために黒板と補助掲示板の間を移動する必要がなくなる。また、マグネット係留具は黒板の下方に設置されるので、補助掲示板では位置が高すぎて手が届かない低学年の児童等の背の低い人にも、係留されたマグネット掲示具が容易に利用可能となる。
また、黒板の下方の壁面は、板書や掲示に利用しても教壇から遠方の席からでは見えないため、従来は特に利用されることがなかったが、本考案のマグネット係留具によれば、黒板の下方の壁面をマグネット掲示具を係留するために活用することができる。これにより、利用されていなかった教室壁面を有効に活用し、使用していないマグネット掲示具の黒板及び補助掲示板における係留を不要とし、黒板及び補助掲示板を板書や掲示のためにより有効に利用することが可能となる。
また、本考案に係るマグネット係留具は、「前記被吸着面の上端が、前記黒板のチョーク受皿部の下端に対して隙間を設けて設置されている」構成とすることもできる。
本構成によれば、被吸着面が黒板のチョーク受皿部の下端に対して隙間を設けて下方に設置されているため、被吸着面の上端部が黒板のチョーク受皿部によって視覚的に遮蔽されて、係留されているマグネット掲示具が発見しづらくなる虞を減少させることができる。
また、本考案に係るマグネット係留具は、「前記被吸着面の端部は、壁面に対する突出寸法が前記被吸着面の中心部から縁部へと向かって漸次小さくなる勾配を有する」構成とすることもできる。
マグネット係留具は壁面に接着されるので、壁面から若干突出して設置されるが、本構成によれば、被吸着面の端部が中心部から縁部へと向かって壁面に摺り付けられるように勾配が設けられており、室内への鋭利な角の突出がない。これにより、マグネット係留具に対して児童の手足が接触した場合に、マグネット係留具の端部の角で児童が怪我をしたり、マグネット係留具が衝撃で剥がれたりする虞を減少させることができる。また、教室内では多数の椅子や机などを移動する場合もあるが、机や椅子を動かした時にも、マグネット係留具と当接して何れかの器具が破損する虞を減少させることができる。
このように、本考案のマグネット係留具によれば、マグネット掲示具を黒板の下方の利用しやすい位置にまとめて整理することができるので、マグネット掲示具を運搬するために黒板と補助掲示板の間を移動する必要を無くすことができる。また、身長の低い人にもマグネット掲示具を利用しやすくすることが可能である。また、従来黒板や補助掲示板に係留されていたマグネット掲示具をマグネット係留具に係留して整理できるので、黒板や補助掲示板の利便性の低下を防ぐことができる。
以下、本考案の実施形態であるマグネット係留具について、図1及び図2に基づき説明する。図1はマグネット係留具の使用状態を示す斜視図であり、図2はマグネット係留具の構成を示す斜視図及び拡大図である。
図1及び図2に示すように、マグネット係留具1は、正面視において略矩形の板状の外観を呈する。マグネット係留具1の全体の寸法は、黒板Bの下方の壁面Wに設置可能な寸法である。すなわち、高さ方向においては黒板Bに備えられたチョーク受皿部Tの下端から既設幅木Mの上端までの間に収まる高さであり、幅方向においては黒板Bの幅よりも若干狭い幅である。マグネット係留具1は、磁石に吸着される性質を有する鉄等を材質とする薄板を材料とし、周縁部が裏側に折り曲げられ、板の端部が室内に向けて露出しない形状に形成されている。マグネット係留具1の正面には、平滑な被吸着面2が全面的に形成されており、被吸着面2は、教室の壁の色に近いオフホワイトの焼付塗装にて仕上げられている。壁取付面3は、マグネット係留具1を形成する薄板の端部が被吸着面2の裏側へと折り曲げられて形成されている。マグネット係留具1は、壁取付面3において壁面Wに両面テープや接着剤で固定可能となっている。被吸着面2の摺付部4は、壁面Wに設置された時に、マグネット係留具1の端部が壁面Wから鋭く突出しないよう、壁面Wに対して摺り付けるために、マグネット係留具1の中心側から各辺の縁部へと向けてなだらかに勾配がつけられて厚みが薄くなっている。被吸着面2には、マグネット掲示具Gを吸着させて係留することが可能である。
以下、マグネット係留具1の設置について説明する。本実施形態のマグネット係留具1は、被吸着面2を表側にして板書用掲示板Bの下方の壁面Wに設置される。マグネット係留具1の設置方法は、壁取付面3を接着面とし、両面テープ及び接着剤を使用して黒板Bの下方の壁面Wに対して接着する方法を用いる。このとき、マグネット係留具1の上端と黒板Bの下端との間には隙間5が設けられており、且つ、マグネット係留具1は、マグネット係留具1の下端が壁面Wの下端に既設の幅木Mよりも若干上方になる位置に設置される。使用者が黒板B付近に立っている場合に、チョーク受皿部Tによって視覚的に遮蔽されてチョーク受皿部Tの下方近傍は死角となるが、マグネット係留具1はチョーク受皿部Tの下端から若干離れて設置されているので、マグネット係留具1に係留されたマグネット掲示具Gが死角部分に隠れてしまって見失うことがないようにすることができる。また、マグネット係留具1が幅木Mから若干離れて設置されることにより、既存の幅木Mと干渉することを防ぐことができる。また、黒板Bと、幅木Mとに対して隙間を設けることで、マグネット係留具1の設置時に既設の黒板Bや幅木Mの寸法のばらつきに対応することが可能である。
このように、本例のマグネット係留具1によれば、マグネット掲示具Gを、黒板Bの下方に係留しておくことが可能となるので、補助掲示板Sにマグネット掲示具Gを係留しておいて、使用する時に運搬する手間を省くことができる。また、補助掲示板Sでは設置高さが高すぎて、係留されたマグネット掲示具Gを利用しづらかった背の低い児童等にも、マグネット係留具1は黒板Bの下方に設置されるため、係留されたマグネット掲示具Gを利用しやすくすることができる。
また、マグネット係留具1は、摺付部4において中央部から端へと向けて勾配がつけられ、壁面Wに対して摺り付けられた形状であるため、マグネット係留具1が壁から剥がれたり、マグネット係留具1に対して接触した人が負傷する虞が低くなっている。
また、被吸着面2は、黒板Bの下方を広く覆う形状であるため、黒板用定規など大型のマグネット掲示具Gであっても使用者の手近な箇所に係留することが可能である。また、多数のマグネット掲示具Gを係留した場合にも、被吸着面2の面積が不足する虞が小さい。また、多数の名札等を整理して係留しておく場合にも、利用しやすい箇所にまとめて係留しておくことが可能である。これにより、補助掲示板Sにマグネット掲示具Gを係留しておいて、使用する時に補助掲示板Sから黒板Bへと運搬する必要に伴う不便さを解消することができる。
また、マグネット係留具1は、薄板を折り曲げた中空状の形状であるので、摺付部4の勾配を形成するにあたって加工が容易である。さらに、設置時においても比較的軽量であるため、壁面Wに接着した時にも自重による剥離や落下の虞が低減されている。接着に要する両面テープや接着剤等も節約することができる。
また、被吸着面2は、教室の壁面Wの仕上色に近い色で焼付塗装がされているため、教室における視覚的な調和を乱す虞がなく、落ち着いた学習環境を保つことができる。また、被吸着面2に落書きがなされた場合にも水拭き等の清掃で汚れを除去できる。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、マグネット係留具1の壁面Wへの着設方法は、両面テープまたは接着剤によるものには限定されず、例えば木ネジ等を使用するのであってもよい。また、壁面Wに固定されるのではなく、着脱可能に取設されてもよい。着脱可能であると、被吸着面2が破損した場合にも容易に交換または修理を行うことができる。
また、被吸着面2の仕上は、焼付塗装によるものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば塗装面の上にガラスを焼き付けたホーロー仕上であってもよい。ホーローの場合には、より耐久性を高めることが可能である。
また、マグネット係留具1の端部は、裏側に折り曲げた形状のものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば、板の切口が面取り等の加工を施されているものであってもよい。これにより、児童がマグネット係留具1の端部に触れた場合にも手を切ったりして負傷する恐れを防ぐことができる。
また、マグネット係留具1は、全体が一体に形成されているが、複数の部分に分割されて形成されていてもよい。複数の部分に分割されていると、マグネット係留具1の破損時にも、破損箇所のみを交換すればよいので交換作業が容易になる。また、各部材が小形になるので加工性が向上する。
B 黒板
G マグネット掲示具
T チョーク受皿部
W 壁面
1 マグネット係留具
2 被吸着面
5 隙間
G マグネット掲示具
T チョーク受皿部
W 壁面
1 マグネット係留具
2 被吸着面
5 隙間
Claims (3)
- 磁石が吸着する材質で形成され、磁石を備えた板書用補助具等のマグネット掲示具を吸着させて係留可能な被吸着面を備え、
黒板が壁面に設置された教室内の、前記黒板の下方の壁面に、前記被吸着面を室内側に向けて着設されることを特徴とするマグネット係留具。 - 前記被吸着面の上端が、前記黒板のチョーク受皿部の下端に対して隙間を設けて設置されていることを特徴とする請求項1に記載のマグネット係留具。
- 前記被吸着面の端部は、壁面に対する突出寸法が前記被吸着面の中心部から縁部へと向かって漸次小さくなる勾配を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマグネット係留具。
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP3127728U true JP3127728U (ja) | 2006-12-14 |
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