JP3127403B2 - セラミック静翼 - Google Patents

セラミック静翼

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JP3127403B2 JP02107798A JP10779890A JP3127403B2 JP 3127403 B2 JP3127403 B2 JP 3127403B2 JP 02107798 A JP02107798 A JP 02107798A JP 10779890 A JP10779890 A JP 10779890A JP 3127403 B2 JP3127403 B2 JP 3127403B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガスタービンにおける高温燃焼ガス流路を
形成するセラミック静翼に関する。
〔従来の技術〕
ガスタービンにおける高温燃焼ガス流路を形成するセ
ラミック静翼については、特開昭61−89904号公報に、
該静翼を翼芯のみで支持する技術が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ガスタービン用静翼は、円筒状のケーシング内に他数
の翼がリング状に配置された翼列により形成される。第
2図に、セラミック静翼々列の一部を燃焼ガス流の上流
側から見た外観の概略の一例を示す。
一枚のセラミック静翼は、最内周および最外周の金属
製内、外シュラウド4,5と、該内、外シュラウド4,5の間
に平板状の断熱板8,9を介して保持されたセラミックス
製の翼形をしたシエル1及び内外周2枚の平板状のセラ
ミックサイドウオール2,3とを含んで成り、前記内、外
シュラウド4,5は、前記セラミック部材及び前記断熱板
を貫通して設けられた、図示されていない金属製翼芯に
より、連結されている。
燃焼ガスは、前記内、外セラミックサイドウオール2,
3と、シエル1とで形成されるガス流路を流れる。セラ
ミック静翼の各部材は、ガス流路を流れる燃焼ガスによ
り発生する圧力分布のため、外力を受ける。1例とし
て、セラミックサイドウオールが受ける外力を半径方向
の力と半径方向に直角な力とに分けて考える。該セラミ
ックサイドウオールが半径方向に受ける力として、ガス
流路面への燃焼ガスの圧力があるが、この圧力は、断熱
板を介して金属製内、外シュラウドの対応する平面で一
様に支持されるので、セラミックサイドウオール各部に
生じる応力の値は小さく、かつ圧縮力であって、該セラ
ミックサイドウオールが破損する危険性は極めて低い。
次に該セラミックサイドウオールが受ける半径方向に
直角な外力について、内周側の内セラミックサイドウオ
ール2の例を第3図に示す。図は翼部が半径方向に直角
な平面で切断されたときの断面を、外周側から内周側に
向って見た状態を示す。隣接するセラミック静翼のサイ
ドウオール相互間には、熱変形による部材間の衝突を避
けるために、翼間ギャップXが設けられている。この翼
間ギャップXの値は、燃焼ガスの流入を防ぐため、必要
最小値に設定されている。セラミックサイドウオール2
は、図における上、下、左、右の各端面が圧力を受け、
また、セラミックシエル1からの力を受ける。それらの
外力は、スラスト力Fと回転モーメントΜに集約され
る。
一方、これらの外力に対する反力としては、断熱板8
あるいはシュラウド4との重ね合せ面に、面圧を比例し
て生ずる摩擦力および翼芯との嵌合部に生じる拘束力が
ある。重ね合せ面の面圧は、セラミック部材の破損を防
ぐため、大きな値にはできず、したがって上記の摩擦力
は大きな値ではないので、翼芯の拘束力のみが働くと考
えてよい。このような構造を持つセラミック静翼では、
内セラミックサイドウオールが外力によって大きく変位
する可能性が大きい。
前述の外力による変位と熱変形との和が翼間ギャップ
Xを越えて大きくなると、隣接する内セラミックサイド
ウオール同志が衝突する。外周側の外セラミックサイド
ウオール3においても全く同様の現象が生じる。内外サ
イドウオール2,3は、セラミックス製であって耐熱性に
は優れているものの、強度的には非常に脆い材料である
ため、上記のような衝突が生じると破損する可能性が高
く、信頼性が充分でない。
本発明の目的は、セラミック静翼のセラミックサイド
ウオールの変位を防ぎ、翼間ギャップを増大させること
なく、隣接するサイドウオールとの衝突を回避するにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、リテーナリングに嵌合固定される外シ
ュラウドと、サポートリングに嵌合固定される内シュラ
ウドと、前記内外シュラウド間に断熱板を介して翼高さ
方向に重ね合わされて燃焼ガス流路を形成するセラミッ
クス製部品と、を含んで成るガスタービン用のセラミッ
ク静翼において、前記断熱板の前記セラミックス製部品
と重ね合わされる部分に、部品間の重ね合わせ面内での
相対変位を拘束する拘束手段を形成することによって達
成される。
上記の課題は、また、リテーナリングに嵌合固定され
る外シュラウドと、サポートリングに嵌合固定される内
シュラウドと、前記内外シュラウド間に断熱板を介して
翼高さ方向に重ね合わされて燃焼ガス流路を形成するセ
ラミックス製部品と、を含んでなるガスタービン用のセ
ラミック静翼において、前記断熱板は前記シュラウドに
より重ね合わせ面内での相対変位が拘束され、前記セラ
ミックス部品は前記断熱板に形成された拘束手段により
重ね合わせ面内での相対変位が拘束されるよう構成する
ことによっても達成される。
上記の課題は、また、内外シュラウドが金属製であ
り、前記セラミックス製部品と前記断熱板とを貫通して
金属製内外シュラウドを相互に連結する金属製翼芯と、
該金属製翼芯の外周面に当接して配置され該外周面と前
記セラミックス製部品の間に介在する断熱材とを有して
なり、前記外シュラウド内部に配置され、流入端が外シ
ュラウド外周面に開口して外シュラウドを冷却する第1
の冷却空気流路と、前記金属製翼芯内部及び内シュラウ
ド内部に配置され、流入端が外シュラウド外周面に開口
して内シュラウドを冷却する第2の冷却空気流路と、前
記金属製翼芯内部、該翼芯外周面及び前記断熱板内部に
配置され、流入端が外シュラウド外周面に開口して翼芯
を冷却する第3の冷却空気流路と、が設けられている請
求項1または2に記載のセラミック静翼によっても達成
される。
上記の課題は、さらに、リテーナリングに外シュラウ
ドを、サポートリングに内シュラウドをそれぞれ嵌合固
定して円環状に配置されたセラミック静翼を含んでなる
ガスタービン用の静翼翼列において、セラミック静翼を
請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック静翼とし、
該セラミック静翼間の翼間ギャップに柔軟な耐熱板を配
置することによっても達成される。
上記の課題は請求項1〜3記載のいずれかの項に記載
のセラミック静翼を有してなるガスタービンによっても
達成される。
〔作用〕
部品間の重ね合せ面内での相対移動を拘束する拘束手
段は、燃焼ガス流の流過に伴って燃焼ガス流路を形成す
るセラミックス製部品に加わるスラスト力Fと回転モー
メントΜに対抗して、各部品が相対的に変位するのを拘
束する。
また、金属製翼芯は、セラミックス製部品を貫通して
いて、該セラミックス製部品が受ける外力を、内外シュ
ラウドに伝達する。このため、セラミックス製部品が受
ける外力は、前記拘束手段と、金属製翼芯に分散され、
前記外力によって該拘束手段に発生する応力及び金属製
翼芯を介して内外シュラウドに発生する応力が低減さ
れ、部品の破損の恐れなく、変位が抑制される。
また、翼間ギャップに配置された柔軟な耐熱材は、サ
イドウオールの端部が、変位して隣接するサイドウオー
ルに衝突したときに、発生する応力を緩和して低い値に
おさえ、衝突時の損傷を軽減する。
さらに、翼がセラミックスで形成され、該セラミック
ス翼が、金属製内、外シュラウドにより挾持された場
合、燃焼ガス流路は、前記セラミック翼と金属製内外シ
ュラウドで形成される。この場合、金属製シュラウドの
寸法管理はセラミックサイドウオールの寸法管理よりも
容易であって、高精度の寸法保持が可能となって、寸法
誤差に基づく衝突が避けられると共に、衝突が生じたと
きも、金属相互の衝突であれば、破損することなく、局
部的な変形が生じるのみであり、静翼の機能が損われる
ことがない。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図を参照して説明
する。図は第2図に示したガスタービン静翼翼列を形成
する一枚のセラミック静翼の基本構造を示すものであ
り、燃焼ガスの流れに平行な面での縦断面図である。図
示されたセラミック静翼は、図示されていないリテーナ
リングに嵌合固定される金属製の外シュラウド5と、該
外シュラウド5に対向して配置され同じく図示されてい
ないサポートリングに嵌合固定される内シュラウド4
と、該内シュラウド4の前記外シュラウド5に対向する
面に形成されている段差部に嵌合され重ね合わされた内
断熱板8と、前記外シュラウド5の前記内シュラウド4
に対向する面に形成されている段差部に嵌合され重ね合
わされた外断熱板9と、前記内断熱板8の前記外断熱板
9と対向する面に形成されている段差部に嵌合され重ね
合わされている内セラミックサイドウオール2と、前記
外断熱板9の前記断熱板8と対向する面に形成されてい
る段差部に嵌合され重ね合わされている外セラミックサ
イドウオール3と、前記内、外セラミックサイドウオー
ル2,3の互いに対向する面に形成されている段差部に両
端を嵌合され、該内、外セラミックサイドウオール2,3
に挾持されている。翼形断面を持つセラミックシエル1
と、前記金属製外シュラウド5の段差部が形成されてい
る側の面に突出して一体に形成され、前記内、外断熱板
8,9、内、外セラミックサイドウオール2,3、シエラミッ
クシエル1を貫通して内シュラウド4に連結されている
金属製の翼芯6と、該翼芯6と前記シエラミックシエル
1の間に介在する断熱材7と、を含んで形成されてい
る。内断熱板8と内シュラウド4の間、及び外断熱板9
と外シュラウド5の間には、それぞれ、耐熱性の柔軟材
10が、装着されている。また、内、外シュラウド4,5及
び翼芯6には冷却用気体の流路が形成されている。
燃焼ガス流路は、内周及び外周の円筒状壁面をなす内
及び外セラミックサイドウオール2,3と、前記セラミッ
クシエル1により形成され、燃焼ガスは該燃焼ガス流路
の中を図の矢印の方向に流れ、下流に設けられた動翼に
導かれる。内外セラミックサイドウオール2,3の互いに
対向する面に形成されている段差部は、セラミックシエ
ル1の断面形状の溝となっており、セラミックシエル1
は、該溝に両端を嵌合させて前記内外セラミックサイド
ウオールに重ね合わされている。セラミックシエル1
は、前記溝の嵌合面で内、外セラミックサイドウオール
2,3に保持されると共に、セラミックシエル1の内部を
貫通している翼芯6に断熱材7を介して保持されてい
る。
内、外シュラウド4,5、内、外断熱板8,9、及び内外セ
ラミックサイドウオール2,3はいずれも燃焼ガス流から
見ての下流側に形成されている前記段差部を互いに嵌合
させて重ね合わされ、緊密に連結されている。
上述の構造により、内、外セラミックサイドウオール
2,3、内外断熱板8,9では加えられるスラスト力F及び回
転モーメントMの負荷が重ね合せ面の拘束手段をなす段
差部及び貫通する翼芯6の2個所の保持部に分散され、
各保持部の局所的変形や破損を招くことなく、セラミッ
クサイドウオール2,3、あるいは内、外断熱板8,9の変位
が安定して抑止される。
内断熱板8と内シュラウド4の間、及び外断熱板9と
外シュラウド5の間には、各々、柔軟な耐熱材10が圧縮
変形した状態で装着されており、内、外シュラウド4,5
間に保持された各部材には静翼の半径方向の圧縮力が働
いている。このため、セラミックサイドウオール2,3
の、燃焼ガス流路面の圧力による半径方向の負荷による
変形量が低減され、また半径方向の熱膨張量が各部材の
総和と翼芯6との間で異なるときにも、その差が前記柔
軟な耐熱材10の弾性変形によって自動的に調整され、各
部材がその間に隙間を生じることなく、密着して保持さ
れる。
内および外シュラウド4,5は金属製であり、従来と同
じ方法で固定される。例えば、ガスタービンのケーシン
グ内周に固定されたリテーナリングに外シュラウド5が
嵌合され、同時に内シュラウド4はサポートリングに嵌
合、固定され、第2図に示された環状の翼列が形成され
る。
次に金属部品の冷却法について説明する。第1図に示
されたセラミック静翼は、ガスタービンの第1段目の静
翼を対象とした例であり、冷却空気の流路が、内シュラ
ウド4の内周および外シュラウド5の外周から、矢印で
示される経路で形成されている。外シュラウド5の外周
から有孔板19を通って流入した冷却空気は、該外シュラ
ウド5の外周壁に衝突し、該外周壁を冷却する。つぎ
に、冷却空気の一部は外シュラウド5の内部に設けられ
た流路17を通り、該外シュラウド5を冷却して外部に排
出される。残りの冷却空気は、翼芯6の内部に設けられ
流路12を通り、該翼芯6を冷却した後に、該翼芯6の外
周部に設けられた流路13を通りつつ該翼芯6を更に冷却
し、次いで、内、外断熱板8,9内に設けられた流路14,15
を通って外部に排出される。
内シュラウド4の内周から導入される冷却空気の作用
は、前述の外シュラウド5の外周から導入される冷却空
気の場合と同じである。
高温の燃焼ガスに直接、接するセラミックシエル(以
下シエルという)1及び内外セラミックサイドウオール
(以下内、外サイドウオールという)2,3は、セラミッ
クス製で耐熱性に優れ、冷却は不必要である。また、金
属部品である翼芯6及び内、外シュラウド4,5に流入す
る熱量は断熱性に優れた、断熱材7あるいは内、外断熱
板8,9により遮られるため、本セラミック静翼は、従来
の金属静翼に比べ、約1/10の冷却空気量によって、所要
の低温に保たれる。この冷却空気量の低減により、本実
施例のセラミック静翼は、ガスタービンの効率向上の効
果がある。
直接、高温の燃焼ガスに曝されるシエル1及び内、外
サイドウオール2,3は、耐熱性に優れたセラミックスで
製造される。素材は、高温強度、耐酸化性に優れた炭化
けい素が適し、特に複雑形状であることから、常圧焼結
炭化けい素が適する。他に、耐熱性、耐酸化性がやや劣
るが、使用条件によっては、強度、靭性に優れるサイア
ロン、窒化けい素あるいはセラミック複合材などでもよ
い。内、外断熱板8,9は、耐熱性、断熱性に優れた無機
系の材料、たとえば繊維強化セラミックスで製造され
る。繊維強化セラミックスとしては、例えば、SiCのセ
ラミック繊維とSiCが混合されたもの、Si3N4のセラミッ
ク繊維とSi3N4が混合されたもの、Al2O3のセラミック繊
維とAl2O3が混合されたもの、さらに上述のセラミック
繊維のうちのいずれかとセラミックが混合されたもの等
がある。
断熱材7は、耐熱性、断熱性が良好であることと共
に、狭い隙間に充填できることが必要なため、無機材質
充填材、たとえば、アルミナ系充填材で製造される。
柔軟な耐熱材10は、耐熱性と同時に、弾性変形能に優
れていることが必要であり、柔軟な無機材料、たとえば
セラミック繊維による織物で製造される。
翼芯6及び内、外シュラウド4,5は、耐熱合金で製造
されるが、従来の金属製静翼に比べ、耐熱温度の低い普
及形のグレード、たとえばステンレス鋼でよい。このた
め製造が容易である。
なお、本セラミック静翼が環状に固定され、第2図に
示されるような翼列が形成されるとき、各翼間ギャップ
に柔軟な耐熱材25、例えばセラミック繊維の織物などが
設置され、万一、サイドウオールが変位して相互に衝突
するときの衝撃力が緩和されて、破損の恐れを少くす
る。
変位を拘束する拘束手段の他の実施例を、第4図、第
5図、及び第6図を参照して説明する。いずれの図も、
一例として外サイドウオール3と外断熱板9の間の拘束
手段を示す側面図及び平面図であって、該外サイドウオ
ール3と外断熱板9を貫通する翼芯は省略してある。
第4図の例は、外サイドウオール3に凹溝、外断熱板
9に該凹溝と嵌合する凸部が形成され、両者の係合によ
り、重ね合せ面内での相対変位が抑止される。
第5図の例では、外サイドウオール3、外断熱板9に
各々凹溝が形成され、いずれの溝にも同時に嵌合する連
結棒20により両者が係合されて、両者の重ね合せ面内で
の相対変位が抑止される。連結棒20は、耐熱性に優れた
無機材料、たとえば繊維強化セラミックスなどで製造さ
れる。
第6図の例では、外サイドウオール3に貫通しない穴
が形成され、該外サイドウオール3に重ね合される外断
熱板9には、外サイドウオール3の前記貫通しない穴に
対向する位置に貫通穴が設けられている。両者の穴と嵌
合する断面形状をもつ連結棒21により、外サイドウオー
ル3と外断熱板9が連結され、両者間の相対変位が防止
される。連結棒21の材質は前記連結棒20と同じものであ
る。
なお、外シュラウドの前記外断熱板9の貫通穴と対向
する位置に形成された穴に、延長された前記連結棒が同
時に嵌合し、各部材間の相対変位が防止されるものでも
よい。この場合は、連結棒21は、外サイドウオール3と
外断熱板9に嵌合する第1の部分と、外断熱板9と外シ
ュラウド5に嵌合する第2の部分に分割されたものでも
よい。さらに第7図に示されるように、外断熱板9に貫
通しない穴が、形成され、この穴と外サイドウオール3
に形成された貫通しない穴とが、連結棒21によって連結
されるようにしてもよい。同様に、外断熱板9に形成さ
れた貫通しない穴と、外シュラウドに形成された貫通し
ない穴が、連結棒21により、連結されるものでもよい。
また、第7図に示された例において、外サイドウオール
3、外断熱板9、外シュラウド5が、たがいに重ね合わ
されたときに、前記貫通しない穴によって形成される空
洞部に、前記連結棒21の代わりに、硬化剤が注入され、
該空洞部の形状に硬化した、硬化剤が、各部品の相対変
位を防ぐものでもよい。
上述の拘束手段は、外サイドウオール3と外断熱板9
の間についてのものであるが、外シュラウドと外断熱板
の間、内サイドウオールと内断熱板の間、内断熱板と内
シュラウドの間、の構造として、上述の構造の内の一つ
以上が組み、合わされたものが用いられても、各部品の
相対変位の防止が可能である。
内、外シュラウド及び翼芯の冷却法の他の実施例を第
8図に示す。図示のセラミック静翼は、ガスタービンの
第2段目以降の静翼にも適用出来るように、冷却空気が
外シュラウド5の外周のみから導入される構造となって
いる。外シュラウド5の外周から、矢印で示される方向
に導入された冷却空気の一部が、該外シュラウド5内に
設けられた流路17を通りつつ外シュラウドを冷却し、そ
の後、外部に排出されるのは、第1図の実施例と同じで
ある。残りの冷却空気は、翼芯6の内部の流路12及び22
を通り、該翼芯6を冷却したのち、流路12を通った冷却
空気は該翼芯6の表面に形成された流路13を通り、さら
に該翼芯6を表面から冷却した後、内および外断熱板に
設けられた流路14,15を通って外部へ排出される。流路2
2を通った冷却空気は、内シュラウド4内に設けられた
流路16を通りつつ、該内シュラウド4を冷却した後に外
部に排出される。
また、第8図には、翼芯6と内シュラウド4との連結
の他の例として、該翼芯6の先端部に形成されたネジ23
と、該ネジ23に螺合するナット24が用いられている構造
が示されている。本実施例によれば、静翼の分解、組立
が容易になり、保守点検の時間短縮の効果がある。
セラミック静翼の他の構造例を第9図に示す。図は第
1図と同様にガスタービンの第1段目静翼の実施例を示
す半径方向の略示縦断面図であり、燃焼ガス流路が、金
属製の内、外シュラウド4,5の互いに対向する壁面と、
翼形断面をしたセラミック製のシエル1とから形成され
ている。その他の構造は基本的に第1図と同様である。
本実施例では、内、外シュラウド4,5の温度が第1図
よりも高温となるため、該内、外シュラウド4,5の材料
として、耐熱温度の高い耐熱合金が使用され、冷却空気
量も多量に流される必要がある。しかし、第1図に示さ
れた内、外セラミックサイドウオール2,3がない為、コ
ストが低減される効果があり、かつ、破損しやすいセラ
ミック部品の点数が減るため、信頼性が向上する効果が
ある。なお、シュラウドの冷却構造は、従来の技術の適
用が可能である。したがって、本実施例によるセラミッ
ク静翼は、燃焼ガス温度の比較的低いガスタービンある
いは、第1段静翼に第1図に示された構造のセラミック
静翼などを用いた超高温ガスタービンの第2段以降の静
翼に用いることによって、ガスタービンの効率が向上
し、信頼性が高まる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、部品が相互に重ね合せられて組立て
られるセラミック静翼において、重ね合わされる部品間
に、両部品の相対変位を拘束する拘束手段が設けられた
ので、部品の相対変位に起因するセラミック部品相互間
の衝突が回避されて、それらセラミック部品の破損の恐
れが少くなり、セラミック静翼の信頼性向上の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す縦断面図、第2図
は静翼翼列を示す断面斜視図、第3図は第1図のIII−I
II線矢視一部断面平面図、第4図〜第7図は拘束手段の
実施例を示す側面図と平面図、第8図及び第9図は、本
発明の第2,第3の実施例を示す縦断面図である。 1……セラミックス製部品(セラミックシエル)、2,3
……セラミック部品(内、外セラミックサイドウオー
ル)、4,5……内、外シュラウド、6……翼芯、7……
断熱材、8,9……断熱板、10……耐熱材
フロントページの続き (72)発明者 宮田 寛 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 久松 暢 神奈川県藤沢市湘南台4―6―10 シヤ ングリラ湘南303 (72)発明者 阿部 俊夫 東京都狛江市和泉本町1―36―3―901 (72)発明者 石川 浩 神奈川県座間市ひばりが丘1―5336―3 (56)参考文献 特開 昭62−41903(JP,A) 特開 昭58−174105(JP,A) 実開 昭59−11101(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 9/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リテーナリングに嵌合固定される外シュラ
    ウドと、サポートリングに嵌合固定される内シュラウド
    と、前記内外シュラウド間に断熱板を介して翼高さ方向
    に重ね合わされて燃焼ガス流路を形成するセラミックス
    製部品と、を含んでなるガスタービン用のセラミック静
    翼において、前記断熱板の前記セラミックス製部品と重
    ね合わされる部分に、部品間の重ね合わせ面内での相対
    変位を拘束する拘束手段が形成されていることを特徴と
    するセラミック静翼。
  2. 【請求項2】リテーナリングに嵌合固定される外シュラ
    ウドと、サポートリングに嵌合固定される内シュラウド
    と、前記内外シュラウド間に断熱板を介して翼高さ方向
    に重ね合わされて燃焼ガス流路を形成するセラミックス
    製部品と、を含んでなるガスタービン用のセラミック静
    翼において、前記断熱板は前記シュラウドにより重ね合
    わせ面内での相対変位が拘束され、前記セラミックス部
    品は前記断熱板に形成された拘束手段により重ね合わせ
    面内での相対変位を拘束されるよう構成されていること
    を特徴とするセラミック静翼。
  3. 【請求項3】内外シュラウドが金属製であり、前記セラ
    ミックス製部品と前記断熱板とを貫通して金属製内外シ
    ュラウドを相互に連結する金属製翼芯と、該金属製翼芯
    の外周面に当接して配置され該外周面と前記セラミック
    ス製部品の間に介在する断熱材とを有してなり、 前記外シュラウド内部に配置され、流入端が外シュラウ
    ド外周面に開口して外シュラウドを冷却する第1の冷却
    空気流路と、 前記金属製翼芯内部及び内シュラウド内部に配置され、
    流入端が外シュラウド外周面に開口して内シュラウドを
    冷却する第2の冷却空気流路と、 前記金属製翼芯内部、該翼芯外周面及び前記断熱板内部
    に配置され、流入端が外シュラウド外周面に開口して翼
    芯を冷却する第3の冷却空気流路と、が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック
    静翼。
  4. 【請求項4】リテーナリングに外シュラウドを、サポー
    トリングに内シュラウドをそれぞれ嵌合固定して円環状
    に配置されたセラミック静翼を含んでなるガスタービン
    用の静翼翼列において、セラミック静翼が請求項1乃至
    3のいずれかに記載のセラミック静翼であることと、該
    セラミック静翼間の翼間ギャップに柔軟な耐熱板が配置
    されていることを特徴とする静翼翼列。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかの項に記載のセラ
    ミック静翼を有してなるガスタービン。
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