JP3126991B2 - い草苗の上下切断機構 - Google Patents

い草苗の上下切断機構

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JP3126991B2 JP03034510A JP3451091A JP3126991B2 JP 3126991 B2 JP3126991 B2 JP 3126991B2 JP 03034510 A JP03034510 A JP 03034510A JP 3451091 A JP3451091 A JP 3451091A JP 3126991 B2 JP3126991 B2 JP 3126991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、畳表の原料となるい草
を植付ける、い草移植機に適用可能ない草苗とする為
に、い草苗の根切りと茎切りを行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、い草苗を植えつける為のい草
移植機に関する技術は公知とされているが、い草苗の上
下切断機構に関する技術は無かったのである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】これは、特にい草苗が苗マッ
トとして育苗することが困難であり、また水稲の苗マッ
トの如く、稚苗による植付けが困難であり、相当に伸び
た状態で移植するので、根が伸び過ぎており、また茎も
伸び過ぎており、これを切断する必要があったからであ
る。また、い草苗は密植することが困難であり、い草移
植機による植付けを可能とする為には、い草苗の根の部
分から土を落として、揃えて、かつ根の長さや、茎の長
さを整えて、い草移植機の苗載台に載置する必要がある
為であった。本発明は、従来は手作業で行われていた根
切りや茎切りを、機械的な作業で行うことが出来るい草
苗の上下切断機構を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明の解決すべき課題は以上
の如くであり、次に該課題を解決する手段を説明する。
請求項1においては、い草苗1の根切りと茎切りを同時
に行う上下切断機構において、い草苗1を切断機構まで
搬送する苗搬送機構を上部搬送ベルト3と下部搬送ベル
ト2により構成し、該上部搬送ベルト3を下部搬送ベル
ト2よりも短く構成し、い草苗1を載置する下部搬送ベ
ルト2を、苗供給側と、切断苗の搬出側の両方におい
て、上部搬送ベルト3よりも突出したものである。請求
項2においては、請求項1記載のい草苗の上下切断機構
において、上部搬送ベルト3を巻回するベルトローラ2
0・23と、下部搬送ベルト2を巻回するベルトローラ
19・21とを、上下に重複しないように配置したもの
である。
【0005】
【作用】次に本発明の作用を説明する。オペレーターが
苗載置作業台8にい草苗1を載置し、下部搬送ベルト2
の進行方向と直行する方向に、両ベルトの間にい草苗1
を挟持させるのである。そして、両ベルトの間に挟持さ
れた状態で、切断根部1bと切断茎部1cの部分が切断
される。そして切断屑や泥は、泥屑落下樋27・27の
部分と泥屑落下樋12から落下し、切断移植苗1aは切
断移植苗排出樋11から落下する。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。図1は本発
明のい草苗の上下切断機構の斜視図、図2は同じく平面
図、図3は同じくい草苗の上下切断機構の排出口部分の
側面図、図4は同じく正面図、図5は苗切断機構部分の
側面図、図6は苗切断機構部分の正面図、図7は苗搬送
機構の正面図、図8はい草苗1が挟持搬送される状態の
正面図、図9は苗切断機構部分の切刃4部分の正面図、
図10はベルト間隔調節板30の構造を示す正面図、図
11は切断する前のい草苗1の正面図、図12は本発明
のい草苗の上下切断機構により切断後のい草苗1の正面
図である。本発明のい草苗の上下切断機構は、図11と
図12において示す如く、移植に必要な成育状態まで苗
床で成長し、掘り上げて、い草移植機に装着する場合に
おいて、い草苗1が根の点においても、茎の点において
も、伸び過ぎた状態であり、い草移植機の苗載台に載置
しにくい。また、植付爪による挟持・搬送も困難である
ので、い草移植機において切取り・搬送・植付けが可能
なシンプルな形状にまで、い草苗1を根切りと茎切りを
行うものである。そして切断移植苗1aを得るために、
切断根部1bと、切断茎部1cを切り取るものである。
【0007】図1・図2・図3において、い草苗の上下
切断機構の全体的な構成を説明する。苗載置作業台8が
構成されており、該苗載置作業台8の上に苗床より掘り
上げたい草苗1が載置される。該苗載置作業台8の部分
にオペレーターが常置されており、該オペレーターが一
定量づつのい草苗1を下部搬送ベルト2に載置し、下部
搬送ベルト2と上部搬送ベルト3の間に挟持させて、切
刃4と受刃5により構成した苗切断機構部分まで搬送す
るのである。該苗切断機構部分と上部搬送ベルト3の部
分の上部は、切断部安全カバー10により被覆されてい
る。該切断部安全カバー10の内部において、切刃4と
受刃5により切断された切断移植苗1aが切断移植苗排
出樋11から、切断移植苗箱6内に投入される。また切
断部安全カバー10の内部において、苗切断機構部分に
より切断時において出てくる切断屑や泥土が、切断部安
全カバー10の裾の部分から落下し、左右の泥屑落下樋
27・27の部分から、い草苗の上下切断機構の左右に
落下する。該泥屑落下樋27の下方に保護された状態
で、駆動モータ13が配置されている。またい草苗1か
ら切断された切断根部1bや切断茎部1cの部分は、泥
屑落下樋27・27からも落下するが、泥屑落下樋12
からも落下して、泥屑落下箱7に投入される。
【0008】次に図4において、具体的な構成について
説明する。い草苗の上下切断機構の下部に配置された駆
動モータ13から、下部搬送ベルト2と上部搬送ベルト
3と切刃4を駆動している。即ち、駆動モータ13のモ
ータ軸にプーリ25・24が固設されており、該プーリ
24よりクランクプーリ15が駆動されている。該クラ
ンクプーリ15にクランクロッド9がピンにより枢支さ
れており、該クランクプーリ15の回転に伴いクランク
ロッド9が往復動を切刃4に伝達している。そして、該
切刃4の中央部は単独で、また上下の端部は受刃5との
挟持作業により、い草苗1の切断根部1bと切断茎部1
cを切断するのである。また駆動モータ13のプーリ2
5により、減速プーリ16・14を駆動し、該減速後の
回転が、プーリ14からプーリ17に伝達されている。
該プーリ17より下部搬送ベルト2のベルトローラ19
が駆動されている。
【0009】該下部搬送ベルト2は上部搬送ベルト3よ
りも長く構成されており、駆動側はベルトローラ19に
より駆動されており、従動側はベルトローラ21により
駆動されている。また、プーリ17より上部搬送ベルト
3のプーリ18が回転されて、プーリ18によりベルト
ローラ20が駆動されている。該上部搬送ベルト3は2
本の主要なベルトローラ20・23により、下部搬送ベ
ルト2と対向する面を支持すると共に、い草苗1の搬送
投入を案内するガイドベルト面を設ける為のガイドベル
トローラ22を設けている。該構成によりベルトローラ
23とガイドベルトローラ22の間に、い草苗1が入り
易いような傾斜案内面を構成している。
【0010】切刃4と受刃5により構成した、苗切断機
構は、ベルトローラ20・23の間の位置で、下部搬送
ベルト2と上部搬送ベルト3の側方の位置に、左右一対
が配置されている。故に、下部搬送ベルト2と上部搬送
ベルト3に挟まれた状態のい草苗1が、該上下のベルト
の間ではみ出した部分のみが、苗切断機構部分により切
断される。図5・図6・図9により、苗切断機構部分の
切刃4と受刃5について説明する。通常の切刃4と受刃
5により構成される苗切断機構部分については、切断部
分の全域に渡り、受刃5と切刃4が設けられるのが通常
であるが、本発明においては、受刃5は上下の中央部だ
けを省略している。故に該上下の中央部は、切刃4によ
り切断するのである。これにより、切断したい草苗1
が、受刃5の部分により引っ掛かって搬送の抵抗となる
ということが無くなったのである。切刃4については全
幅に渡って設けられているが、受刃5による切断補助が
受けられないので、刃の鋭利性が要求されることとな
る。
【0011】図7・図8においては、下部搬送ベルト2
と上部搬送ベルト3の長さの関係を図示している。即ち
上部搬送ベルト3の搬送面長aと、下部搬送ベルト2の
搬送面長bを比較すると、aの方をbよりも小に構成し
ているのである。そして、下部搬送ベルト2は載置台を
兼用しているので、載置作業をするスペースが必要であ
り、その部分だけ、い草苗1の投入側を長くし、また切
断移植苗1aの排出側においても長くして、切断移植苗
1aが上部搬送ベルト3と共に連れ回りをすることの無
いように構成している。またベルトローラ19・21の
位置の内側で、該ベルトローラ19・21と上下に重複
しない位置に、上部搬送ベルト3の側のベルトローラ2
0・23が配置されている。このように、ベルトローラ
20・23の位置とベルトローラ19・21の位置をず
らしたことにより、ベルトの弾性で苗を傷めることが無
く、小さな株でも大きな株でも、傷めずに搬送すること
ができるのである。図10においては、下部搬送ベルト
2の部分の高さを調節可能とした実施例が開示されてい
る。該ベルト間隔調節板30を上下に調節することによ
り下部搬送ベルト2と上部搬送ベルト3の間隔を調節す
ることが出来るのである。
【0012】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するものである。請求項1の如く、い草
苗1の根切りと茎切りを同時に行う上下切断機構におい
て、い草苗1を切断機構まで搬送する苗搬送機構を上部
搬送ベルト3と下部搬送ベルト2により構成し、該上部
搬送ベルト3を下部搬送ベルト2よりも短く構成し、い
草苗1を載置する下部搬送ベルト2を、苗供給側と、切
断苗の搬出側の両方において、上部搬送ベルト3よりも
突出したことにより、ガイドベルトローラ22とベルト
ローラ23の間に、ベルトによりガイド面を構成するこ
とが出来たので、オペレーターがい草苗1を供給して、
い草苗1と下部搬送ベルト2の間に挟持させるという作
業が容易となったのである。また、排出側の下部搬送ベ
ルト2が上部搬送ベルト3よりも長く構成されているの
で、該下部搬送ベルト2に連続して、他の搬送ベルトを
連結し、苗載台に受継ぎ、次行程までの排出を行うこと
が出来るのである。請求項2の如く、上部搬送ベルト3
を巻回するベルトローラ20・23と、下部搬送ベルト
2を巻回するベルトローラ19・21とを、上下に重複
しないように配置したので、下部搬送ベルト2と上部搬
送ベルト3の間でい草苗1を傷めることがなく、小さな
株から大きな株まで傷めずに保持搬送することが出来る
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のい草苗の上下切断機構の斜視図であ
る。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じくい草苗の上下切断機構の排出口部分の側
面図である。
【図4】同じく正面図である。
【図5】苗切断機構部分の側面図である。
【図6】苗切断機構部分の正面図である。
【図7】苗搬送機構の正面図である。
【図8】い草苗1が挟持搬送される状態の正面図であ
る。
【図9】苗切断機構部分の切刃4部分の正面図である。
【図10】ベルト間隔調節板30の構造を示す正面図で
ある。
【図11】切断する前のい草苗1の正面図である。
【図12】本発明のい草苗の上下切断機構のより切断後
のい草苗1の正面図である。
【符号の説明】
1 い草苗 1a 切断移植苗 1b 切断根部 1c 切断茎部 2 下部搬送ベルト 3 上部搬送ベルト 4 切刃 5 受刃 6 切断移植苗箱 7 泥屑落下箱 8 苗載置作業台 9 クランクロッド 10 切断部安全カバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 い草苗1の根切りと茎切りを同時に行う
    上下切断機構において、い草苗1を切断機構まで搬送す
    る苗搬送機構を上部搬送ベルト3と下部搬送ベルト2に
    より構成し、該上部搬送ベルト3を下部搬送ベルト2よ
    りも短く構成し、い草苗1を載置する下部搬送ベルト2
    を、苗供給側と、切断苗の搬出側の両方において、上部
    搬送ベルト3よりも突出したことを特徴とするい草苗の
    上下切断機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のい草苗の上下切断機構に
    おいて、上部搬送ベルト3を巻回するベルトローラ20
    ・23と、下部搬送ベルト2を巻回するベルトローラ1
    9・21とを、上下に重複しないように配置したことを
    特徴とするい草苗の上下切断機構。
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