JP3125466B2 - 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置 - Google Patents

金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置

Info

Publication number
JP3125466B2
JP3125466B2 JP04266087A JP26608792A JP3125466B2 JP 3125466 B2 JP3125466 B2 JP 3125466B2 JP 04266087 A JP04266087 A JP 04266087A JP 26608792 A JP26608792 A JP 26608792A JP 3125466 B2 JP3125466 B2 JP 3125466B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
metal
crucible
induction heating
precision casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04266087A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06114532A (ja
Inventor
登 出向井
柳 信 吾 一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP04266087A priority Critical patent/JP3125466B2/ja
Publication of JPH06114532A publication Critical patent/JPH06114532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3125466B2 publication Critical patent/JP3125466B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属を効率良く溶解し
そして高精度で鋳造するのに利用される金属の精密鋳造
方法および精密鋳造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の精密鋳造を行うに際しては、ま
ず、原料となる金属を溶解することから始められるが、
この金属の溶解に際しては、キュポラ,低周波誘導炉,
高周波誘導炉,アーク炉,プラズマ炉などの各種の炉が
用いられる。
【0003】このうち、高周波誘導炉は、耐火物製るつ
ぼの周囲に高周波誘導加熱用コイルを配設した構造をな
すものであるが、通常の高周波誘導炉では、コイルをセ
メントで固めて保護し、その内側に耐火物ライニングを
施して耐火物よりなるるつぼに形成したものとしている
ことが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な高周波誘導炉では、耐火物製るつぼの交換が必要とな
ったときに、この耐火物製るつぼの交換が著しく煩雑な
ものとなり、重筋作業となって、溶解鋳造能率を阻害す
るという問題点があることから、このような問題点を解
消することが課題として存在していた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、耐火物製るつぼの交換を
著しく容易なものとすることが可能であると共に、鋳造
の際の湯回りを良好なものとすることが可能であって、
溶解鋳造能率の向上ならびに鋳造品精度の向上をはかる
ことが可能である金属の精密鋳造方法および精密鋳造装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる金属の精
密鋳造方法は、誘導加熱型コールドクルーシブルの内部
に耐火物製るつぼを装着して金属を誘導加熱により溶解
し、通気性を有する鋳型に前記金属の溶湯を吸引鋳造す
る構成としたことを特徴としている。
【0007】本発明に係わる金属の精密鋳造装置は、誘
導加熱型コールドクルーシブルの内部に耐火物製るつぼ
を装着した溶解部と、前記溶解部で溶解された金属の溶
湯を通気性を有する鋳型に吸引鋳造する鋳造部を備えた
構成としたことを特徴としており、実施態様において、
耐火物製るつぼが、アルミナ,ジルコニア,マグネシ
ア,石灰,イットリア等の酸化物、窒化ほう素、黒鉛等
の非酸化物のうちから選ばれる少なくとも1種よりなる
構成としたことを特徴としている。
【0008】また、本発明に係わる金属の精密鋳造装置
においては、誘導加熱型コールドクルーシブルとこのコ
ールドクルーシブルの内部に装着される耐火物製るつぼ
との間で抜き勾配を形成したものとして、耐火物製るつ
ぼの誘導加熱型コールドクルーシブルに対する着脱性を
より一層向上させたものとすることもできる。
【0009】
【発明の作用】本発明に係わる金属の精密鋳造方法およ
び精密鋳造装置では、上記した構成としているので、耐
火物製るつぼは誘導加熱型コールドクルーシブルによっ
て補強されることになると共に、前記コールドクルーシ
ブル内への耐火物製るつぼの装着および前記コールドク
ルーシブル内からの耐火物製るつぼの取り出しが容易な
ものとなり、鋳造は減圧吸引によって行われるので、湯
回りが良好なものとなり、高精度の精密鋳造品が高能率
で得られることとなる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明に係わる金属の精密鋳造方法
の実施に使用される金属の精密鋳造装置の一実施例を示
すものであって、この金属の精密鋳造装置1は、定盤2
に設置されたものとなっており、溶解部3と鋳造部4を
主として備えたものとなっている。
【0011】このうち、溶解部3には、誘導加熱型コー
ルドクルーシブル31が設置してあり、この誘導加熱型
コールドクルーシブル31の内部に耐火物製るつぼ32
が装着してある。
【0012】誘導加熱型コールドクルーシブル31は、
水冷銅製磁気集中体311の外側に誘導加熱用コイル3
12を配設した構造をなしている。
【0013】この水冷銅製磁気集中体311は、図2に
も示すように、絶縁体310によって相互に絶縁状態に
して円環状に配設された複数の水冷銅製セグメント31
1a・・・311hにより構成されており、各水冷銅製
セグメント311a・・・311hには各々冷却水通路
313が形成してあって、図1の矢印W方向から供給
された冷却水が前記水冷水通路313を通過したあと、
図1の矢印W方向へと排出されうるものとしている。
【0014】この誘導加熱型コールドクルーシブル31
の内部に装着してある耐火物製るつぼ32は、例えば、
アルミナ,ジルコニア,マグネシア,石灰,イットリア
等の酸化物、窒化ほう素,黒鉛等の非酸化物のうちから
選ばれる少なくとも1種よりなる素材によって形成され
ており、これらの材質は、溶解する金属等によって選択
する(耐熱性,溶損性,汚染性などのほか、導電性,非
導電性の選択などをも含む。)のがよい。
【0015】この溶解部3には、溶解部チャンバー33
が設置してあり、ガス供給管34より矢印A方向に不
活性ガス、例えばArガスを供給することによって、溶
解雰囲気を非酸化性にすることができるようにしてあ
る。
【0016】他方、鋳造部4には、前記溶解部3の溶解
部チャンバー33と一体で形成された鋳造部スリーブ4
1を備えていると共に、この鋳造部スリーブ41内で矢
印C方向およびこの反対方向に昇降可能とした鋳造部チ
ャンバー42を備えており、鋳造部チャンバー42内に
通気性を有する鋳型43を設置することができるように
していると共に、通気性を有する鋳型43と一体で形成
したスノート用中空管44を鋳造部スリーブ41内に位
置させることができるようになっている。
【0017】そして、鋳造部スリーブ41と前記溶解部
チャンバー33との間にガス連通管46を接続して、鋳
造部スリーブ41内にも不活性なガス、例えばArガス
を供給して鋳造部スリーブ41の内部を非酸化性にする
ことができるようにしていると共に、ガス排出管47よ
り矢印A方向に排出することができるようにしてあ
る。
【0018】さらに、鋳造部チャンバー42の天板部分
には減圧用ガス吸引管48が取り付けてあって、鋳造時
において矢印D方向にガス吸引することができるように
してある。
【0019】さらにまた、前記一体で形成された溶解部
チャンバー33と鋳造部スリーブ41および鋳造部チャ
ンバー42は、通気性を有する鋳型43とともに、定盤
2上において、矢印B方向およびその反対方向に摺動可
能な構成としている。
【0020】このような構成を有する金属の精密鋳造装
置1によって、金属の溶解および鋳造を行うに際して
は、まず、耐火物製るつぼ32内に金属原料を装入する
と共に、ガス供給管34よりArガス等を供給すること
によって溶解部チャンバー33および鋳造部チャンバー
41の内部を非酸化性雰囲気とし、さらに水冷銅製磁気
集中体311の冷却水通路313内に冷却水を流した状
態にして、誘導加熱用コイル312に通電を行う。
【0021】この通電の結果、図2に示すように、誘導
加熱用コイル312のコイル電流Icによる高周波誘導
加熱によって、水冷銅製磁気集中体311の各水冷銅製
セグメント311a・・・311hにおいて渦電流Is
が形成され、この交番電流である渦電流によって耐火物
製るつぼ32内の金属原料に表皮電流Ifを誘起し、金
属原料を溶解することによって耐火物製るつぼ32内で
金属の溶湯35を得る。
【0022】次いで、溶解部チャンバー33、鋳造部ス
リーブ41および鋳造部チャンバー42を定盤2上にお
いて矢印B方向に一体で摺動させ、通気性を有する鋳型
43に一体で設けた中空管44が耐火物製るつぼ32の
真上に来たところで停止させる。
【0023】続いて、鋳造部スリーブ41内で鋳造部チ
ャンバー42を矢印C方向に降下させ、中空管44の下
端側を金属の溶湯35に浸漬させると共に、減圧用ガス
吸引管48より矢印D方向にガス吸引することによっ
て、金属の溶湯35を中空管44から通気性を有する鋳
型43のキャビティ43a内に吸引し、通気性を有する
鋳型43に吸引された金属の溶湯35が凝固したあと
は、通気性を有する鋳型43と共に鋳造部チャンバー4
2を上昇させ、通気性を有する鋳型43の取り出しを行
うと共に、新規の通気性を有する鋳型43を設置し、こ
れと相前後して溶解部チャンバー33,鋳造部スリーブ
41および鋳造部チャンバー43を定盤2上において矢
印B方向とは反対の方向に摺動させて元の溶解位置に戻
し、溶解および鋳造をくり返す。
【0024】したがって、比較的頑丈でかつまた誘導加
熱能力を有する誘導加熱型コールドクルーシブル31の
内部に耐火物製るつぼ32を装着していることから、コ
ールドクルーシブル31によって耐火物製るつぼ32の
補強がなされると共に、耐火物製るつぼの交換の必要性
を生じたときには、古い耐火物製るつぼ32の取り出し
および新しい耐火物製るつぼ32の装着が著しく容易に
行えることとなる。
【0025】また、鋳造は減圧吸引によるものとしてい
るので、湯回りも良好であり、高品質の精密鋳造品を得
ることが可能となる。
【0026】
【発明の効果】本発明に係わる金属の精密鋳造方法は、
誘導加熱型コールドクルーシブルの内部に耐火物製るつ
ぼを装着して金属を誘導加熱により溶解し、通気性を有
する鋳型に前記金属の溶湯を吸引鋳造する構成とし、本
発明に係わる金属の精密鋳造装置は、誘導加熱型コール
ドクルーシブルの内部に耐火物製るつぼを装着した溶解
部と、前記溶解部で溶解された金属の溶湯を通気性を有
する鋳型に吸引鋳造する鋳造部を備えた構成としたか
ら、誘導加熱型コールドクルーシブルの内部に装着され
た耐火物製るつぼは、この誘導加熱型コールドクルーシ
ブルによって補強されることとなって、早期の破損等が
防止されると共に、耐火物製るつぼの交換が必要となっ
たときには、誘導加熱型コールドクルーシブルからの古
い耐火物製るつぼの取り出しが容易になされ、そしてま
た新しい耐火物製るつぼの装着が容易になされることと
なり、鋳造は減圧吸引により行われるので金属の溶湯の
湯回りが良好なものとなって高精度の精密鋳造品を得る
ことが可能となり、溶解鋳造作業能率の向上、精密鋳造
品の品質向上を実現することが可能であるという著しく
優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる金属の精密鋳造方法の実施に使
用する金属の精密鋳造装置の要部説明図である。
【図2】誘導加熱型コールドクルーシブルを構成する水
冷銅製磁気集中体の水平方向における説明図である。 1 金属の精密鋳造装置 3 溶解部 4 鋳造部 31 誘導加熱型コールドクルーシブル 32 耐火物製るつぼ 33 溶解部チャンバー 35 金属の溶湯 41 鋳造部スリーブ 42 鋳造部チャンバー 43 通気性を有する鋳型 311 水冷銅製磁気集中体 312 誘導加熱用コイル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導加熱型コールドクルーシブルの内部
    に耐火物製るつぼを装着して金属を誘導加熱により溶解
    し、通気性を有する鋳型に前記金属の溶湯を吸引鋳造す
    ることを特徴とする金属の精密鋳造方法。
  2. 【請求項2】 誘導加熱型コールドクルーシブルの内部
    に耐火物製るつぼを装着した溶解部と、前記溶解部で溶
    解された金属の溶湯を通気性を有する鋳型に吸引鋳造す
    る鋳造部を備えたことを特徴とする金属の精密鋳造装
    置。
  3. 【請求項3】 耐火物製るつぼが、アルミナ,ジルコニ
    ア,マグネシア,石灰,イットリア等の酸化物、窒化ほ
    う素、黒鉛等の非酸化物のうちから選ばれる請求項2に
    記載の金属の精密鋳造装置。
JP04266087A 1992-10-05 1992-10-05 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置 Expired - Fee Related JP3125466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04266087A JP3125466B2 (ja) 1992-10-05 1992-10-05 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04266087A JP3125466B2 (ja) 1992-10-05 1992-10-05 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06114532A JPH06114532A (ja) 1994-04-26
JP3125466B2 true JP3125466B2 (ja) 2001-01-15

Family

ID=17426159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04266087A Expired - Fee Related JP3125466B2 (ja) 1992-10-05 1992-10-05 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3125466B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7261433B2 (ja) 2016-11-11 2023-04-20 株式会社小泉製作所 飲用容器

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2871151B1 (fr) * 2004-06-07 2006-08-11 Centre Nat Rech Scient Cnrse Installation d'affinage de silicium
CN105834401B (zh) * 2015-01-16 2018-04-17 凤城市合鑫机械制造有限公司 增压器叶轮一管多模真空调压铸造新方法和专用装置
CN210359181U (zh) * 2018-03-08 2020-04-21 边仁杰 气缸压铸装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7261433B2 (ja) 2016-11-11 2023-04-20 株式会社小泉製作所 飲用容器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06114532A (ja) 1994-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0375657A1 (en) Melting furnace
KR20090054921A (ko) 고 반응성 티타늄 금속을 원심 주조하는 시스템
JP2010167495A (ja) 連続鋳造方法及びノズル加熱装置
JPH06200334A (ja) 高純度金属および合金の製造装置
JP3125466B2 (ja) 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置
US4583230A (en) Apparatus for induction heating of molten metal
US6217825B1 (en) Device and fireproof nozzle for the injection and/or casting of liquid metals
JP3728872B2 (ja) 金属の連続溶解鋳造装置および方法
JP4734180B2 (ja) 連続鋳造方法
CN210385765U (zh) 适用于熔体制备的永磁体搅拌设备
US4202997A (en) Atmospheric control of flux pre-melting furnace
JP2541341B2 (ja) Ti,Ti合金の精密鋳造方法および精密鋳造装置
JPH0711352A (ja) 高融点活性金属の連続溶解鋳造方法
JP3972390B2 (ja) 高周波誘導溶解用るつぼ炉
JP2573450Y2 (ja) ライニングレス誘導溶解炉
JPH0441062A (ja) 高融点金属,活性金属の鋳造方法および鋳造装置
JPH0531571A (ja) 鋳物の製造方法および製造装置
JPH059542A (ja) 溶融金属容器
JPH0318979B2 (ja)
JP2001183067A (ja) コールドクルーシブル誘導溶解装置
CN1031629C (zh) 一种金属精炼-连铸复合装置
JP2973487B2 (ja) 金属の鋳造方法
SU816678A2 (ru) Устройство дл подачи металлаВ КРиСТАллизАТОР
RU2172456C1 (ru) Агрегат для внепечной обработки металлического и шлакового расплавов
JP2889929B2 (ja) 磁気浮揚式連続鋳造装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees