JP3123141B2 - 半導体装置のビアホール形成方法 - Google Patents

半導体装置のビアホール形成方法

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JP3123141B2 JP03240669A JP24066991A JP3123141B2 JP 3123141 B2 JP3123141 B2 JP 3123141B2 JP 03240669 A JP03240669 A JP 03240669A JP 24066991 A JP24066991 A JP 24066991A JP 3123141 B2 JP3123141 B2 JP 3123141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置のビアホー
ル形成方法に関し、特に微細ビアホールを形成する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置のビアホール形成工程
に於て、層間膜のビアホール形成は、図3に示したよう
にリソグラフィ工程により得られたレジストをマスクと
し、反応性ガスにフッ素系ガスと不活性ガス、多くの場
合アルゴンとの混合ガスを用い、ナローギャップのエッ
チング装置に於いて、プラズマモードを用いたエッチン
グにより行われている。
【0003】上記工程に於いて、一般に用いられるの
は、Ar+CHF3 +CF4 の混合ガスである。ここで
用いられる圧力領域は、1Torr〜0.5Torrの
範囲であり、高周波の電源としては、100kHz〜5
00kHzが用いられる。入力電力としては、500W
〜800W程度が用いられている。以上の様なエッチン
グ条件に於いて、本ガス系を用いることにより、熱酸化
膜のエッチング速度は、5000オングストローム/m
inが得られ、0.6μm径までのパターンでは、垂直
か、もしくは、順テーパービアホールが得られる。この
際、レジストとの選択比は、3程度、対ポリシリとの選
択比は、15程度が実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、反応性
ガスにAr+CHF3 +CF4 の混合ガスを用いた、ナ
ローギャップのエッチング装置に於いてプラズマモード
を用いることにより、0.6μm径までのビアホールエ
ッチングが可能である。
【0005】しかしながら、0.6μm径以下のビアホ
ールは、その径が小さくなるにしたがいエッチングが困
難となる。一般的に、パターン寸法が小さくなることに
より、エッチング速度が減少する現象は、マイクロロー
ディング効果として知られている。これは、ドライエッ
チング、特に酸化膜のエッチングに於いて、主な役割を
担うイオンの方向性が乱れていることにより、生じる現
象であるとされている。
【0006】このマイクロローディング効果を抑えエッ
チングを行うためには、イオンと中性ラジカルとの衝突
を極力抑えるために、低真空領域に於けるエッチングが
必要とされる。このため、低圧に於いても高密度プラズ
マの得られるマグネトロン反応性イオンエッチングが有
効である。しかしながら、0.6μm以下のビアホール
パターンでは、真空度を上げるだけではマイクロローデ
ィング効果が抑制できず、0.4μm程度のビアホール
ではエッチングが不可能になる問題がある。これは、当
方の研究により、エッチングプラズマ中に曝されたウェ
ハが正に帯電し、この電価から発生する電界にウェハに
入射されるイオンが反発力を受け、微細パターンではエ
ッチングが阻害されることが明らかと成った。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、半導体基板上の絶縁膜をプラズマを用いてエ
ッチングしてビアホールを形成する方法であって、前記
プラズマに曝された絶縁膜の表面が負に帯電するような
混合ガスのプラズマを用い、前記混合ガスはCHF
及びCOガスのみから構成され、不活性ガスを含まな
いことを特徴とする。
【0009】
【実施例】次に、本発明について詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の効果を示すための特性図で
ある。
【0011】図1には、マグネトロンRIE装置に於い
て、Ar+CHF3+CF4 の混合ガス及びCHF3
CF4 の混合ガスを用いた場合の、エッチング深さとパ
ターン径の関係を調査した結果を示した。この時使用し
た試料は、ウェハ上に成膜した厚さ1.5μmのボロ
ン,リン添加酸化膜を用い、厚さ1μmのレジストを用
い、0.35〜1.2μmの径のビアホールパターンを
形成した。これをマスクとして、深さ1μmのエッチン
グを行い、断面を反射電子顕微鏡により観察し、深さを
求めた。エッチング条件としては、エッチング圧力30
mTorr、ウェハ面上での印加磁場125ガウス、導
入高周波の周波数は13.56MHzとし、700Wの
電力を投入した。
【0012】更に、混合ガスの総流量を200sccm
とし、Ar+CHF3 +CF4 の混合ガスの場合には、
それぞれの流量を、75,20,5sccmとし、CH
3 +CF4 の混合ガスの場合には、それぞれの流量
を、80,20sccmとした。この時得られるエッチ
ング速度は、Arを添加した場合が6000オングスト
ローム/min、そうでない場合は7000オングスト
ローム/minである。
【0013】図1に於いて、Ar+CHF3 +CF4
たはCHF3 +CF4 の混合ガスを用いた場合どちらで
も、0.6μm〜1.2μmの範囲で、エッチング深さ
は90%以上が得られる。しかし、これ以下の径では、
両ガス径に於いて違いが生じる。Ar+CHF3+CF
4 を用いた場合には0.6μm以下で、エッチング深さ
が急激に減少する。これに対し、CHF3 +CF4 の混
合ガスを用いた場合には、0.35μm径に於いても8
0%以上の深さが確保されることが分かる。従って、微
細なビアホールを開口するためには、Arを添加しない
ほうがより好ましい。
【0014】Arの有無により、微細ビアホールのエッ
チング特性が異なる原因を検討することを目的とし、同
ガスプラズマに曝されたウェハの帯電状態を調査した。
この研究には、図2に示した様なポリシリの2層電極に
より構成される不揮発性メモリーセルを用いた。この素
子をプラズマに曝すことにより、フローティングゲート
ポリシリ電極201に帯電した電価に対応した電価がゲ
ートポリシリ電極202に蓄積し、後に、フラットバン
ド電圧を測定することにより、この蓄積電価量をフラッ
トバンド電圧の変動値として求めることができる。この
測定に用いた素子は、フローティングゲート酸化膜20
3とゲート酸化膜204との厚さ150オングストロー
ムであり、ゲートの面積とフローティングゲートポリシ
リ電極の面積は、2.5×105 μm2 である。Ar+
CHF3 +CF4 の混合ガスを用いたプラズマに曝した
場合には、フラットバンド電圧は正方向に2から5ボル
ト程度シフトし、プラズマに曝された表面が正に帯電す
ることが分かった。これに対し、CHF3 +CF4 の混
合ガスを用いた場合には、フラットバンド電圧は若干負
方向にシフトし、プラズマに曝された表面が負に帯電す
ることが分かった。
【0015】この帯電から、絶縁膜エッチングで主導的
役割を演じる正イオンが電気力を受けることが考えられ
る。微細ビアホールでは、図4に示すようにこの電価か
ら生じる電気力線が密となり、上記帯電がビアホールエ
ッチングに大きな影響をおよぼすことが考えられる。A
r+CHF3 +CF4 の混合ガスを用い正に帯電が生じ
た場合には、正イオンが反発力を受け、微細ビアホール
ではエッチングが阻害される。これに対し、CHF3
CF4 の混合ガスを用いた負に帯電した場合には、正イ
オンはむしろ引力を受け、エッチングは阻害されない。
即ち、この研究をとうして、微細ビアホールエッチング
に於いては、正に帯電を生じないプラズマを用いること
が明らかとなった。
【0016】次に、本願発明の実施例について概要を説
明する。
【0017】本実施例は、反応ガスにCHF3 +CO混
合ガスを用いた場合について説明を行う。
【0018】本実施例に於いては、マグネトロン反応性
イオンエッチング装置を用いた。13.56MHzの高
周波を用い、700Wの電力を投入し、磁界としては、
ウェハ表面上に於いて150Gaussの磁場を印加し
た。混合ガスの総流量を150cc/分とし、CHF3
を50cc/分、COを100cc/分とした。この条
件に於いては、プラズマに曝された表面が負に帯電し、
0.35μm径で、深さ2μmまでのビアホール形成が
可能であった。この時のボロン,リン添加酸化膜のエッ
チング速度は、4000オングストローム/分が得ら
れ、更に、ポリシリコンとの選択比45が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、半導体装
置のビアホール形成に於て、そのプラズマに曝された絶
縁物の表面が負に帯電するような混合ガスもしくはガス
プラズマを用い、微細ビアホールのエッチングを可能と
する。具体的には、混合ガスに、炭素とフッ素を含有し
たフロロカーボンガスの単体ガスもしくは複数の種類を
用いた混合ガスもしくはこれに酸素,窒素または水素を
含有したガスを添加した混合ガスを用い、不活性ガスを
混合しないことにより、このプラズマに曝された絶縁物
の表面は負に帯電し、微細ビアホールのエッチングが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マグネトロンRIE装置に於いて、Ar+CH
3 +CF4 の混合ガス及びCHF3 +CF4 の混合ガ
スを用いた場合の、エッチング深さとパターン径の関係
を示すグラフである。
【図2】ガスプラズマに曝されたウェハの帯電状態を調
査するために用いたポリシリの2層電極により構成され
る不揮発性メモリーセルの構造を示した断面図である。
【図3】従来技術についての工程順説明図である。
【図4】チャージッアップがビアホールエッチングに与
える影響についての説明図である。
【符号の説明】
201 フローティングゲートポリシリ電極 202 ゲートポリシリ電極 203 フローティングゲート酸化膜 204 ゲート酸化膜 301 酸化膜 302 レジスト 401 レジスト 402 酸化膜 403 帯電電価 405 イオン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の絶縁膜をプラズマを用いて
    エッチングしてビアホールを形成する方法であって、前
    記プラズマに曝された絶縁膜の表面が負に帯電するよう
    な混合ガスのプラズマを用い、前記混合ガスはCHF
    ガス及びCOガスのみから構成され、不活性ガスを含ま
    ないことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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