JP3122487B2 - 都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方法 - Google Patents

都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方法

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JP3122487B2
JP3122487B2 JP03194296A JP19429691A JP3122487B2 JP 3122487 B2 JP3122487 B2 JP 3122487B2 JP 03194296 A JP03194296 A JP 03194296A JP 19429691 A JP19429691 A JP 19429691A JP 3122487 B2 JP3122487 B2 JP 3122487B2
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crusher
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alkaline earth
metal oxide
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利夫 門倉
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P10/20Recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、従来都市ごみ焼却炉
によって処理、処分されている都市ごみなどの可燃性の
廃棄物(以下、単に「廃棄物」という。)を物理・化学
反応処理することによって、再生資源として利用可能な
固形物を製造する都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般家庭あるいは事務所などから
排出される廃棄物は、この中にガラスびん、空き缶をは
じめさまざまな無機物が混入するばかりでなく、更に、
プラスチックなどの化学物質も多種多様に含むようにな
ってきた。このため、従来から廃棄物を処理してきた方
法の改良、改善が以下に説明するように急速に進められ
てきた。
【0003】第一に、焼却技術は廃棄物中のプラスチッ
クなどの化学物質を均一に燃焼させるため、例えば流動
化法を導入するなどして高度な燃焼技術に改良されるよ
うになった。これに関連し、排ガス処理技術も、新たに
NOx対策やダイオキシンなどの有害化学物質の除去技
術の開発などが進められている。
【0004】第二に、排出源からの分別収集システム
や、廃棄物の破砕選別システムの開発によって、焼却の
前でこれらの無機物や有害な化学物質を除く技術も開発
された。また、資源回収技術や燃焼ガスからの余熱回収
技術なども著しく進歩した。
【0005】この様に廃棄物処理システムが技術的に高
度なものとなるにつれて、廃棄物処理のために支払われ
る費用が増大し、地方公共団体における財政的負担が大
きな問題となってきた。その上、最近では地球環境の保
全対策課題に関連して、焼却炉から排出されるCO
抑制する必要が生じ、これまでの「焼却」と「埋立」に
頼ってきた可燃性廃棄物の処理方法を根本から造り変え
ていく必要に迫られるようになった。
【0006】実際に、新しい処理方法の一つとして、可
燃性廃棄物の燃料化技術の開発が世界的に注目されるよ
うになった。廃棄物を燃料化し、天然(化石)燃料に代
替することを目的に、広範な研究が各国で進められ、都
市ごみ問題の解決はもちろん、COの排出量の抑制、
化石燃料の使用量の削減などにより、地球環境保全に向
けての効果が期待されるようになった。廃棄物の燃料化
は、すでに1970年代当初から多く試みられ、特に石
油危機を契機に米国などでは大型プロジェクトが実施さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の試みのほとんどが次のような理由で成果をあげていな
いのである。
【0008】第一の理由は、廃棄物に含まれているガラ
ス屑や鉄屑などが燃料製造プラントの安定運転を妨げて
きた。更に、製品自体がごみ質の変化に伴って、時間的
に、地域的に変化し、安定した品質を確保することが困
難であった。選別などの前処理を設けているが、この場
合でもコスト高や工場の作業環境が悪いなどの問題が技
術の普及を妨げてきた。
【0009】第二の理由は、廃棄物の中に含まれている
有機物が生物学的に不安定であり、燃料として用いられ
る場合に、悪臭の発生、メタンガスの発生、生成物の崩
壊などの原因となり、工場内外の環境に悪影響を与え、
輸送や貯蔵の過程でもトラブルを生じた。そればかりで
はなく、メタンガスが原因で火災・爆発事故を惹起した
りした。
【0010】第三の理由は、化石燃料の市場価格が安値
安定化する傾向の中で、廃棄物を燃料化した場合でもこ
れを受け入れていく発電所のボイラー、セメントキルン
などの技術開発が遅延し、燃料の安定した市場を確保す
ることを妨げられていた。特に従来の燃料化技術では、
発熱量3500kcal/kg前後のものが多く、単独
で燃料として用いる場合には、ボイラーなどの効率を下
げるというマイナスもあった。
【0011】この発明の目的は、これまでの「焼却」と
「埋立」に頼ってきた廃棄物処理の方法を改め、いわゆ
る廃棄物を再生資源として活用しうる物質に転換するこ
とにあり、廃棄物中に含まれる炭水化物、蛋白質、脂肪
などを主体とする腐敗しやすい有機物を物理・化学的に
処理し、生物学的に安定した状態の固形物を製造する都
市ごみ廃棄物からの固化体の製造方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を鋭意検討、研究した結果、アルカリ土類金属酸化物
と、吸着性を有する粘土鉱物あるいは微粉炭を添加し
て、物理・化学反応処理を行う方法を見い出し、本発明
を完成した。即ち、本発明は、都市ごみ廃棄物を受入槽
(1)、第1破砕機(3)、第2破砕機(7)、加熱し
た混合反応器(13)を経て圧縮成形機(15)で圧縮
成形を行った後、ついで、乾燥固化器(17)で乾燥固
化して固形物を製造する製造方法において、受入槽
(1)、第1破砕機(3)、第2破砕機(7)、加熱し
た混合反応器(13)の各工程のいずれかにおいてアル
カリ土類金属酸化物と、吸着性を有する粘土鉱物あるい
は微粉炭のいずれか一方を添加して、物理・化学反応処
理を行うことを特徴とする都市ごみ廃棄物からの固化体
の製造方法である。
【0013】また、本発明は、加熱した混合反応器の温
度が60〜100℃であること、吸着性を有する粘土鉱
物または微粉炭のいずれか一方を、アルカリ土類金属酸
化物に対して重量で10〜100%で添加すること、さ
らに、アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウムであ
り、吸着性を有する粘土鉱物がベントナイトであること
が望ましい物である。
【0014】
【作用】本発明の都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方
法により、都市ごみなどの収集された廃棄物は、先ず廃
棄物受入槽に入れられる。次いで第1破砕機で粗破砕さ
れ、第2破砕機で細破砕される。細破砕された廃棄物は
混合反応器で混合反応され、圧縮成形機で圧縮成形を行
った後、ついで、乾燥固化器で乾燥固化され安定した固
形物が得られる。
【0015】この受入槽、第1破砕機、第2破砕機、加
熱した混合反応器の各工程のいずれかにおいて、アルカ
リ土類金属酸化物と、吸着性を有する粘土鉱物あるいは
微粉炭を添加して処理することにより、物理・化学反応
が促進され、臭気が低下されると共に反応物の成形性が
高められ、物理的・化学的・生物学的に安定された固形
物が得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0017】図1を参照するに、例えば一般家庭あるい
は事務所から排出されるごみなどの廃棄物Gは、紙類、
ダンボール類、繊維類、厨芥類などの可燃物と、鉄、ア
ルミ、ガラス、土、石などの不燃物並びにこれらに含ま
れる水分などで構成されており、例えばトラック、パッ
カー車などの運搬車などで運ばれてきて、一旦ピットな
どからなる受入槽1に入れられ貯えられ、処理時に適量
の廃棄物Gが第1破砕機3に投入される。
【0018】第1破砕機3は、例えば油圧低速駆動型の
引き裂き粗破砕機で、回転数がそれぞれ異なる2または
3軸を有し、各軸の外周にはそれぞれ複数の刃が備えら
れている。
【0019】投入された廃棄物Gは、回転引き裂き刃に
よりくわえ込まれ、引き裂かれ、排出口から排出され
る。例示した油圧低速駆動型は、可変吐出アキシャルピ
ストンポンプが使用され、通常負荷時は、高速・低トル
ク運転、負荷増大時には低速・高トルク運転と常時最適
状態での運転制御ができる。
【0020】第1破砕機3で粗破砕された第1廃棄物G
1は、例えばベルトコンベアなどからなる第1選別機5
に送られビン、ブロックなどの中型無機物が選別除去さ
れる。この第1選別機5には磁選機が備えられて、鉄、
非鉄などの金属が除去されると共に有害な危険物なども
除去される。
【0021】第1選別機5で処理された第2廃棄物G2
は第2破砕機7に送られる。第2破砕機7は、例えばハ
ンマーミルなどからなっており、第2廃棄物G2は更に
細かく破砕され第3廃棄物G3となる。
【0022】第3廃棄物G3は、例えば磁選機、篩分
器、比重差分離機などからなる第2選別機9に送られ、
第1選別機5で除去しきれなかった細かな金属や無機物
が除去された第4廃棄物G4となり、第3破砕機11に
送られる。第3破砕機11は、例えば、リンググライン
ダーミルなどからなり、第4廃棄物G4をさらに細破砕
する。この第3破砕機11の工程は、第2破砕機7で必
要な破砕粒度が得られる場合には省略してもよい。第3
破砕機11で細破砕された廃棄物G5は、加熱した混合
反応器13に投入される。混合反応器13は、例えば回
転式6角ミキサ、リボンミキサあるいは移動スクリュウ
式攪拌機などからなっていて、貯留されながら一定時間
混合される。この混合反応器13においては、熱風や加
熱チューブを用いて加熱し、加熱により物理・化学反応
処理の反応速度を上げることができる。この混合反応器
13での処理時間は、密閉状態下、60℃以上100℃
以下で、1時間以上行うのが好ましいが1時間以内であ
っても構わない。
【0023】混合反応器13で反応された第6廃棄物G
6は、次いで圧縮成形機15に入れ、圧縮作用で密度を
高め、押出して粒状に成形される。成形された第7廃棄
物G7は乾燥固化器17で、例えば130〜230℃
で、殺菌し、熱化学変化を完了させ、水分を除去すると
同時にアルカリ土類金属酸化物から由来するアルカリC
a(OH)などを乾燥ガス中に含まれるCOガスで
中和し炭酸カルシウムとして固化させ固形物Sが得られ
る。
【0024】得られた固形物Sは、篩分器で篩分されて
固形化燃料として取り出されたり、あるいは土木建築資
材として取り出され、産業界に広く使用、適用され得
る。
【0025】尚、乾燥固化器17で粉化した固形物など
は混合反応器13に再投入し、再成形することもでき
る。
【0026】混合反応器13によって、廃棄物中のアン
モニア分を除去する効果も高まり、製造した固形物を燃
料として使用する場合、燃料自体に含まれるNOx等の
発生負荷を下げ、クリーンエネルギーとしての品質向上
を図ることができる。
【0027】圧縮成形機15で圧縮成形された中間生成
物に要求される性状は、固形物の用途が燃料の場合と土
木建築素材の場合では異なる。これは圧縮成形機15の
機械的な調整または部品の交換によって対応することが
容易にできる。燃料とする場合でも、石炭との混焼など
により流動式ボイラーに投入する場合とストーカー型ボ
イラーに投入する場合とでは、その性状を選択すること
が必要となる。
【0028】本実施例では、特に流動式ボイラーに適し
た5mm〜10mmの粒状の燃料を製造することが機械
的に負荷が少なく燃焼特性からみても効果的であること
を確認している。
【0029】上述した本発明の廃棄物Gを受入槽1から
乾燥固化器17迄の処理工程を経て、固形物Sを製造す
る際に、受入槽1にアルカリ土類金属酸化物と、吸着性
を有する粘土鉱物あるいは微粉炭のいずれか一方からな
る添加剤を添加して、脱臭及び腐敗発酵の抑制等の物理
・化学反応処理が行われる。この場合の添加量は、全添
加量の30%(重量基準、以下同じ)程度迄を添加する
ことが好ましい。30%を超えてもあまり効果を発揮す
るものではない。また、上述したように吸着性を有する
粘土鉱物または微粉炭を、アルカリ土類金属酸化物に対
して重量で10〜100%で添加することが好ましい。
【0030】実際に、受入槽1に上記添加剤を投入する
ことにより、これまでこの種の施設が克服しなけらばな
らなかった廃棄物受入貯留施設からの悪臭の発生等を防
ぐことができ、また添加剤の作用によって腐敗・発酵、
昆虫の発生などを抑制する効果がある。
【0031】アルカリ土類金属酸化物と、吸着性を有す
る粘土鉱物あるいは微粉炭のいずれか一方からなる添加
剤を投入した際における作用を詳細に説明すると、厨芥
類を含み、臭気の強い廃棄物にアルカリ土類金属酸化
物、例えば酸化カルシウムCaOを添加して反応させる
と、生じたCa(OH)のアルカリ性によってアンモ
ニアなどのアルカリ性臭気成分が気化して除去され、硫
化水素などの酸性臭気成分は中和されるので、臭気は著
しく減少するが、弱い臭気は残る。CaOと共に吸着性
を有する粘土鉱物としてのベントナイトまたは微粉炭を
添加して反応させると、残っている臭気成分が吸着され
るので、反応物の臭気はさらに低下する。
【0032】物理・化学反応処理された廃棄物は、続く
工程で圧縮成形されるが、アルカリ土類金属酸化物とし
て例えばCaOだけを添加した反応物は、弱い結合性し
か有せず、高圧で圧縮成形しても100%の成形率を得
ることは難しく、一部は崩れてバラ粒子が生じる。これ
に対し、CaOと共に吸着性を有する粘土鉱物としての
ベントナイトまたは微粉炭を添加すると、ベントナイト
や微粉炭は可塑性、粘着性並びに結合性が強く、圧縮成
形の際結合剤として働くので、成形が容易となり、成形
率が高められる。
【0033】また、廃棄物の破砕を行う第1破砕機3に
おいても、事前にアルカリ土類金属酸化物と、吸着性を
有する粘土鉱物あるいは微粉炭のいずれか一方からなる
添加剤を投入させることによって、悪臭の防止、さらに
は嫌気性発酵物の付着によるプラントの腐食などを防止
することができる。この場合の添加量は、全添加量の1
0〜20%の範囲で添加することが好ましい。また、上
述したように吸着性を有する粘土鉱物または微粉炭は、
アルカリ土類金属酸化物に対して重量で10〜100%
で添加することが好ましい。
【0034】また、第1選別機5で選別された第2廃棄
物G2を第2破砕機7に投入する際に、事前にアルカリ
土類金属酸化物と、吸着性を有する粘土鉱物あるいは微
粉炭のいずれか一方からなる添加剤を一緒に投入させる
ことによって、上記で引用したCaOとベントナイトあ
るいは微粉炭による物理・化学反応処理を行うこともで
きる。この場合の添加量は、全添加量の50%迄を添加
することが好ましい。また、上述したように吸着性を有
する粘土鉱物または微粉炭を、アルカリ土類金属酸化物
に対して重量で10〜100%で添加することが好まし
い。
【0035】第2破砕機7に添加する目的は、第2破砕
機7内においてCaOと、ベントナイトあるいは微粉炭
と廃棄物を均一に混合し、固体と固体の機械的接触によ
り添加剤と廃棄物の物理・化学反応処理を促進するため
である。また、従来この種の破砕工程から発生する廃棄
物の粉塵は、生物的に活性であり、病原菌による環境へ
の影響が少なからず認められている。この点でも、第2
破砕機7内にCaOとベントナイトあるいは微粉炭を投
入することによって、工場内における労働環境の改善に
著しい効果を上げることができる。
【0036】CaOは廃棄物に含まれている水分(H
O)と反応して、Ca(OH)となり、このCa(O
H)が固体である廃棄物中に分散される。
【0037】混合反応器13に、第3破砕機11で破砕
された第5廃棄物G5を投入する際に、アルカリ土類金
属酸化物と、吸着性を有する粘土鉱物あるいは微粉炭の
いずれか一方からなる添加剤を一緒に投入させてもよ
い。この場合の添加量は、全添加量の20〜100%を
添加することが好ましい。混合反応器13で、CaOと
ベントナイトあるいは微粉炭による反応を完結させる。
【0038】場合によっては、受入槽1、第1破砕機
3、第2破砕機7、第3破砕機11並びに混合反応器1
3のすべての工程、あるいは複数の工程に、アルカリ土
類金属酸化物と、吸着性を有する粘土鉱物あるいは微粉
炭のいずれか一方からなる添加剤を添加することもでき
る。
【0039】アルカリ土類金属酸化物の添加量は、廃棄
物に対して2〜5%、好ましくは3%程度を投入する。
また、吸着性を有する粘土鉱物または微粉炭は、アルカ
リ土類金属酸化物に対して重量で10〜100%で添加
することが好ましい。
【0040】圧縮成形機15で成形された粒状の中間生
成物は、混合反応器13による加熱およびCaOと水分
による発熱反応により50℃以上の温度を持っている。
【0041】これを次の乾燥工程において水分を除き、
かつカルシウムと燃焼ガスからなる乾燥ガス中の炭酸ガ
スとの反応によって、炭酸カルシウムとして固化し、取
り扱いやすい固形物ができる。これはこのまま燃料とし
て用いることができる。
【0042】日本の都市ごみを用いた実施例では、得ら
れた固形物の発熱量は4000kcal/kg近くにな
り、ヨーロッパのごみを用いた実施例では3500kc
al/kgとなり、いずれにしても石炭ボイラーで混焼
するのに最適な物理・化学的性状と生物学的に安定した
貯留特性を持つ燃料となった。
【0043】なお、本発明は、前述した実施例に限定さ
れることなく、適宜の変更を行うことにより、その他の
態様で実施し得るものである。例えば、吸着性を有する
粘土鉱物として、ベントナイトを例示し説明したが、酸
性白土、活性白土またはゼオライトであっても構わな
い。これらはいずれも含水珪酸アルミニウムを主体と
し、少量の鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウ
ム、カリウムなどが含まれているものである。また、セ
ピオライトを使用してもよい。セピオライトは、含水珪
酸マグネシウムを主体とし、少量の鉄、マグネシウム、
カルシウム、ナトリウム、カリウムなどが含まれている
ものである。
【0044】アルカリ土類金属酸化物として、CaOを
例示し説明したが、このCaOにMgOを混入したもの
でもよく、またMgOだけであってもよい。
【0045】また、アルカリ土類金属酸化物と微粉炭を
添加することによって、積極的に高発熱量のごみ燃料を
製造することもできる。以下に、ごみにCaOのみを添
加して処理したものを比較例とし、CaOとベントナイ
トを添加したものを実施例1、CaOとセピオライト添
加したものを実施例2とした実験結果を示す。
【0046】[比較例] 水分約50%を含む家庭系の可燃ごみを約15cm以下
に粗破砕し、不燃物を除去した。この前処理済みごみ2
0kgを回分式混合反応器に入れ、粉末生石灰(純度9
8%)800gを添加し、5分間攪拌した。この間アン
モニアを含む臭気が激しく発生し、温度が30℃から4
0℃に上昇した。
【0047】その後1時間静置したところ、温度は30
分後に約50℃まで上昇し、その後はゆっくりと低下し
た。1時間後のごみの臭気は近づかないと感じない程度
になったが、反応器上部の空気中のアンモニア濃度を測
定したところ、5ppmであった。このごみを更に平均
2cm程度に破砕し、圧縮押出成形テストを行ったとこ
ろ、成形率は約60%であった。
【0048】[実施例1] 比較例で使用したと同じ前処理済みごみ20kgを回分
式混合反応器に入れ、粉末生石灰(純度98%)800
grとベントナイト粉(標準組成:SiO65〜78
%、Al 13.5〜15.0%、Fe
1.2〜2.4%、MgO 1.3〜2.4%、Ca
O 1.0〜3.3%、KO 0.5〜1.3%、N
0 1.6〜3.5%)800gを混合したもの添
加し、5分間攪拌した後、静置した。混合時の臭気の発
生状況、混合後の温度変化は比較例とほとんど同様であ
ったが、1時間後のごみの臭気は、比較例より明らかに
低かった。反応器上部の空気中のアンモニア濃度を測定
したところ、2ppmであった。
【0049】このごみを更に平均2cm程度に破砕した
ところ、比較例に比較して明らかに結合性があり、圧縮
押出成形テストを行ったところ、成形率は約90%であ
った。
【0050】[実施例2] 実施例1のベントナイト粉800gの代わりに、セピオ
ライト粉(標準組成:SiO2 56.0%、Al2
4.0%、Fe 1.0%、MgO 2
0.0%、CaO 1.0%、KO 1.4%、Na
0 1.4%)270gを用いて、実施例1と同様の
実験を行った。1時間後のごみの臭気は、比較例より明
らかに低かった。反応器上部の空気中のアンモニア濃度
を測定したところ、2.5ppmであった。このごみを
更に平均2cm程度に破砕し、圧縮押出成形テストを行
ったところ、成形率は約90%で、実施例1とほぼ同様
であった。
【0051】尚、上記比較例、実施例1、2で用いた粉
末生石灰、ベントナイト粉並びにセピオライト粉の分析
値を、参考のため表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、廃棄物を受入槽、第1
破砕機、第2破砕機、加熱した混合反応器、圧縮成形機
並びに乾燥固化器で処理して固形物を製造する都市ごみ
廃棄物の固化体の製造方法において、前記受入槽、第1
破砕機、第2破砕機、加熱した混合反応器の各工程のい
ずれかにおいて、アルカリ土類金属酸化物と、吸着性を
有する粘土鉱物あるいは微粉炭のいずれか一方を添加し
て、物理・化学反応処理を行うことにより、廃棄物中に
含まれる炭水化物、蛋白質、脂肪などの腐敗しやすい有
機物を処理し、生物学的に安定した固形物が製造でき、
かつ固形物を圧縮成形する際に成形性が高められ、ま
た、燃料として使用する場合は、NOx等の発生負荷を
下げクリーンな燃料や土木建築材料として有用な固形物
を得ることができる。
【0054】また、得られた固形物は、物理的・化学的
・生物学的に安定化されているので、臭気の発生無く長
期貯蔵することができ、火災・爆発事故の発生しない固
形物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する一実施例であり、収集された
廃棄物から固形物を得る概念的な工程を示す図である。
【符号の説明】
1 受入層 3 第1破砕機 5 第1選別機 7 第2破砕機 9 第2選別機 11 第3破砕機 13 混合反応器 15 圧縮成形機 17 乾燥器 G 廃棄物 S 固形物 CaO アルカリ土類金属酸化物 BN 吸着性を有する粘土鉱物 BT 微粉炭
フロントページの続き (72)発明者 田上 博章 東京都中央区銀座8−12−13 株式会社 プランド研究所内 (56)参考文献 特開 平1−151983(JP,A) 特開 昭61−64387(JP,A) 特開 昭55−134687(JP,A) 特開 昭58−27699(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 5/00 B09B 3/00 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 都市ごみ廃棄物を受入槽(1)、第1破
    砕機(3)、第2破砕機(7)、加熱した混合反応器
    (13)を経て圧縮成形機(15)で圧縮成形を行った
    後、ついで、乾燥固化器(17)で乾燥固化して固形物
    を製造する製造方法において、受入槽(1)、第1破砕
    機(3)、第2破砕機(7)、加熱した混合反応器の各
    工程のいずれかにおいてアルカリ土類金属酸化物と、吸
    着性を有する粘土鉱物あるいは微粉炭のいずれか一方を
    添加して、物理・化学反応処理を行うことを特徴とする
    都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱した混合反応器の温度が60〜10
    0℃であることを特徴とする請求項1に記載の都市ごみ
    廃棄物からの固化体の製造方法。
  3. 【請求項3】 吸着性を有する粘土鉱物または微粉炭の
    いずれか一方を、アルカリ土類金属酸化物に対して重量
    で10〜100%で添加することを特徴とする請求項1
    または2に記載の都市ごみ廃棄物からの固化体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウ
    ムであり、吸着性を有する粘土鉱物がベントナイトであ
    ることを特徴とする請求項1記載の都市ごみ廃棄物から
    の固化体の製造方法。
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