JP3121960B2 - クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置 - Google Patents
クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置Info
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Description
クリーンルーム内の汚染物質の濃度を分析するために汚
染物質を捕集するクリーンルーム用汚染物質モニタリン
グ装置に関する。
は、製品の歩留り向上のために高い清浄度(超清浄)が
求められる。従って、クリーンルーム内の汚染度のモニ
タリングを行うことが必要になる。
リングする簡便な方法として、シリコンウェーハ(以
下、ウェーハという。)そのものをクリーンルーム内の
環境に放置する(曝露する)方法がある。すなわち、ウ
ェーハをプラスチックの容器に入れ、容器の蓋を開けて
ウェーハをクリーンルーム内で曝露し、そのウェーハに
付着した汚染物質の数や径を検査装置で計測する方法で
ある。あるいは、IC試験片を曝露して、その電気的特
性を試験することにより汚染の程度を知る方法がとられ
ている。また、フィルタに汚染物質を吸引捕集させた
後、そのフィルタを溶液で洗浄し、その溶液中の汚染物
質濃度を計測する方法もある。
浄な空間であり、そのような汚染物質の自然付着を待つ
方法では、測定に長時間を要する。また、ウェーハの帯
電状況やクリーンルーム内の気流状況が変化するとウェ
ーハへの汚染物質の捕捉割合が変わる。よって、そのよ
うな方法は簡便ではあるが誤差を含み正確性に欠ける。
染度をモニタリングする方法として、ノズルで環境中の
大気を高速に衝突板に衝突させる方法がある。その際、
ノズル径と流速とを調節することにより、大気中の粒子
を、粒径に応じて分級し分離捕捉する。衝突板として、
小さなシリコンプレートが用いられる。そして、衝突板
に捕捉された汚染物質について、電子顕微鏡やX線によ
る分析が行われる。しかし、このような方法によると、
捕捉されるのは粒子のみである。また、衝突板の帯電状
況が全く制御されていず、帯電の程度が変わると捕捉割
合が変わってしまう。よって、そのような方法をそのま
まクリーンルーム内の汚染度のモニタリングに用いるの
は妥当でない。
てクリーンルーム内の汚染度のモニタリングを行う方法
によると、上述したように、モニタリングの正確性に欠
けるという問題がある。また、そのような方法による
と、環境中の汚染物質がウェーハ表面において均一に捕
捉されるので、単位面積当たりの濃度が低くなる。よっ
て、ウェーハに捕捉された汚染物質の定性分析や定量分
析を行う場合に、その濃度が分析装置等の分解能よりも
小さいと分析を行うことができないという問題もある。
さらに、ウェーハを取り扱うときに、人為的にウェーハ
を汚染してしまうこともあり、そのような場合に、やは
り、モニタリングの正確性を低下させてしまう。また、
フィルタを用いる場合には、検査装置にかける前に前処
理が必要になり検査に要する工程が増えてしまう。
なされたもので、クリーンルーム内の汚染度をより正確
に、かつ、より短時間で容易にモニタリングするため
に、効率よく、しかも、人為的な汚染の影響を受けず環
境中の汚染物質をを捕集することができるクリーンルー
ム用汚染物質モニタリング装置を提供することを目的と
する。
ーム用汚染物質モニタリング装置は、汚染物質を捕集す
る捕集用プレートを設置する設置空間を内部に有する外
囲部と、設置空間に設置された捕集用プレート表面の中
央部に外部空気を集中的に衝突させるとともに汚染物質
を捕集用プレート表面の中央部に集中的に捕集させる吸
引ノズルと、外部空気を吸引ノズルに吸引させるための
排気口と、捕集用プレートのみを直流電圧で印加し、捕
集用プレートを所定の電位に保ち、静電気力によって沈
着速度を大きくする電位設定部と、吸引ノズルを塞ぐた
めの汚染防止キャップと、排気口を塞ぐための汚染防止
キャップとを備えたものである。
内の大気を捕集用プレートの狭い領域に集中的に衝突さ
せ、捕集用プレートにおける汚染物質の捕集領域を一定
箇所に集中させる。電位設定部は、捕集用プレートの電
位を一定に保ち、時と場所とが変化しても捕集条件が変
わらないようにする。そして、汚染防止キャップは、ク
リーンルームから検査装置のある場所への移動に際し
て、捕集用プレートがクリーンルーム内の汚染物質以外
のもので汚染されるの防止する。
ム用汚染物質モニタリング装置の構成を示す断面部であ
る。図に示すように、このモニタリング装置は、例えば
偏平な円柱状の外囲部21の上部に吸引ノズル1が設け
られ、下部に排気口22が設けられた構造となってい
る。
4,5を設置するための設置空間31,32が設けられ
ている。図1には、2つの設置空間31,32が設けら
れた場合を示しているが、上方に位置する設置空間31
の上部は、吸引ノズル1の出口側に接続される。設置空
間31の下部は下方に位置する設置空間32の上部に接
続され、設置空間32の下部は排気口22に接続されて
いる。
12が設置されている。捕集用プレート4は、その捕集
用プレート支持台12に載置される。設置空間32に
は、捕集用プレート支持台14が設置されている。捕集
用プレート5は、その捕集用プレート支持台14に載置
される。
4,5に所定の電位を与えるための電位設定端子6,7
が引き出されている。電位設定端子6は、外囲部21の
中側において、カーボン製のO−リング11を介して捕
集用プレート支持台12に結線されている。また、電位
設定端子7は、外囲部21の中側において、カーボン製
のO−リング13を介して捕集用プレート支持台14に
結線されている。そして、外囲部21には、外囲部21
を接地電位に保つための接地端子8が接続されている。
2に示す移動用汚染防止キャップ3をそのねじ部にねじ
止めし、吸引ノズル1の突出部の基部に設けられたテフ
ロン製のO−リング10によって設置空間31,32を
密閉することができる構造になっている。また、排気口
22の出口側も、移動用汚染防止キャップ9で塞がれる
構造になっている。
質捕捉方法について説明する。モニタリング装置はクリ
ーンルーム内の所定の場所に設置されるが、その際、捕
集用プレート支持台12,14には、捕集用プレート
4,5を載置しておく。捕集用プレート4,5として、
そのクリーンルーム内で扱われるウェーハそのものを用
いることができる。以下、捕集用プレート4,5とし
て、ウェーハを用いる場合について説明する。
を介して所定の電圧が印加される。よって、帯電粒子が
ウェーハに到達しうる状態となる。また、ウェーハを常
に所定の電位に保つことで、モニタリング装置の設置場
所や設置時間が異なったとしても、ウェーハの捕捉環境
が常に一定に保たれることになる。また、印加される電
圧を意図的に上げることで、汚染物質の捕集速度を意図
的に上げ、モニタリング所要時間の短縮を図ることがで
きる。
計とに接続する。そして、流量計によって所定の流速に
保ちつつ、吸引ポンプを駆動して大気の吸引を行う。す
ると、クリーンルーム内の大気が吸引ノズル1に引き込
まれ、吸引ノズル1の出口側からウェーハの表面に大気
が衝突する。そして、ウェーハの表面に大気中の汚染物
質が付着する。吸引ノズル1の出口側はウェーハの中央
部に向かって絞り込まれているので、ウェーハの表面に
おいて、汚染物質は狭い領域に集中的に付着する。すな
わち、単位面積当たりの捕集量が増大する。
汚染物質の粒径を分級しつつ、汚染物質をウェーハの中
央部に集中して捕捉させることができる。また、図1に
は、吸引ノズル1として、カスケード型インパクター吸
引ノズルを示したが、そのカスケード型インパクター吸
引ノズルに代えて、例えば、図3に示すアンダーセン型
インパクター吸引ノズル2を用いることもできる。
ズル1に移動用汚染防止キャップ3を嵌め込み、排気口
22に移動用汚染防止キャップ9を嵌め込む。そして、
このモニタリング装置を電子顕微鏡やX線装置のような
検査装置まで移動する。この場合には、ウェーハにおけ
る汚染物質の単位面積当たりの捕集量が多いので、汚染
物質の分析は容易になっている。また、X線等で定量分
析する場合に、検出限界は、従来の場合よりも下がる。
として、ウェーハを用いた場合には、クリーンルーム内
での作業対象となるものをセンサとして使用しているこ
とになり、実際の製造管理により近いモニタリングが実
行されることになる。しかも、従来のモニタリングに比
べてモニタリング時間は短い。
5として、ウェーハを用いる場合について説明したが、
銀板などの金属材料やガスに反応する試験紙を用いても
よい。その場合には、粒子以外のガス状汚染物質を捕集
することができ、金属材料や試験紙をそのまま分析計に
かけることができる。
クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置が、捕集用
プレートに外部空気を集中的に衝突させる吸引ノズル
と、外部空気を吸引ノズルに吸引させるための排気口
と、捕集用プレートを所定の電位に保つ電位設定部と、
吸引ノズルおよび排気口を塞ぐための各汚染防止キャッ
プとを備えた構成であるから、捕集用プレートの中央部
等に集中的に汚染物質を捕捉させることができ、捕集濃
度が上がって微量物質の検出が可能になるという効果が
ある。また、検査の前処理が不要になり、直ちに検査装
置にかけることができるようになるとともに、前処理に
おける捕集用プレートの汚染の可能性がなくなる。
れるので、汚染物質の捕捉割合を安定させることがで
き、汚染物質モニタリングの正確性が増すという効果も
ある。そして、汚染防止キャップを装着することによっ
て、移動の際に捕集用プレートが再汚染されることがな
くなるという効果もある。
物質モニタリング装置の構成を示す断面部である。
ある。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 クリーンルーム内に設置され、クリーン
ルーム内の汚染物質を捕集するクリーンルーム用汚染物
質モニタリング装置において、 汚染物質を捕集する捕集用プレートを設置する設置空間
を内部に有する外囲部と、前記設置空間に設置された 前記捕集用プレート表面の中
央部に外部空気を集中的に衝突させるとともに前記汚染
物質を該記捕集用プレート表面の中央部に集中的に捕集
させる吸引ノズルと、 外部空気を吸引ノズルに吸引させるための排気口と、 前記捕集用プレートのみを直流電圧で印加し、該捕集用
プレートを所定の電位に保ち、静電気力によって沈着速
度を大きくする電位設定部と、 前記吸引ノズルおよび前記排気口を塞ぐ各汚染防止キャ
ップとを備えたことを特徴とするクリーンルーム用汚染
物質モニタリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12759793A JP3121960B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12759793A JP3121960B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06341679A JPH06341679A (ja) | 1994-12-13 |
JP3121960B2 true JP3121960B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=14964026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12759793A Expired - Fee Related JP3121960B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | クリーンルーム用汚染物質モニタリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3121960B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3845359B2 (ja) * | 2002-10-25 | 2006-11-15 | 株式会社堀場製作所 | 浮遊粒子状物質濃度測定装置 |
JP6030353B2 (ja) * | 2012-03-23 | 2016-11-24 | シャープ株式会社 | 粒子捕集装置およびそれを備えた粒子検出装置 |
JP7115819B2 (ja) * | 2017-03-06 | 2022-08-09 | テックプロジェクトサービス株式会社 | 粉体の吸引除去装置と粉体の吸引除去方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP12759793A patent/JP3121960B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
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