JP3120624U - 光合分波器 - Google Patents

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光一 古澤
田中 宏和
伸基 山瀬
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Abstract

【課題】光信号の合波と分波とを行うことができて合波部分と分波部分との全体としてのサイズを小型化することができ、また、必要な部品点数を減らすことができる光合分波器を提供する。
【解決手段】光ファイバ53から入力された複数波長の光信号は、ミラー層46とフィルタ層41との間で反射を繰り返しながら導光し、異なる波長の光信号が順次フィルタ43a〜43dを透過することによって分波され、分波された各波長の光信号が各光ファイバ54aへ出力される。複数本の光ファイバ51a〜51dから入力された各波長の光信号は、ミラー層46とフィルタ層41との間で反射を繰り返しながら導光し、その途中で各波長の光信号が合波され、合波された光信号は光ファイバ52へ出力される。
【選択図】図5

Description

本考案は、多チャンネルで小型の光合分波器に関する。特に、1台で合波と分波とを同時に行なうことのできる光合分波器に関する。
近年、光ファイバケーブルを信号伝送媒体とする光通信が各家庭でも利用できるまで発達してきており、波長の異なる光信号を多重化して一本の光ファイバで伝送する波長多重伝送方式を利用した通信網の拡大が進んでいる。これに伴って、波長の異なる複数の光信号を多重化したり、波長多重化された光信号を各波長ごとに分波する光合波器や光分波器を小型化し、且つ、低コストで大量生産することが望まれている。
図1は、従来例の光合波器11の構造を示す概略断面図である。この光合波器11は、複数個のマイクロレンズ12a、12b、…、12fを下面に設けられたレンズアレイ13と、中間層に複数種類のフィルタ14a、14b、14c、14dを挟みこまれたフィルタブロック15とを重ね合わせたものであり、フィルタブロック15の下面にはミラー層16が形成されている。マイクロレンズ12a、12b、…、12fは、レンズ機能とプリズム機能とを備えていて透過光を平行光化すると同時に屈折させる傾斜レンズとなっている。また、フィルタ14aは、波長λ1の光信号を透過させる特性を有している。フィルタ14bは、波長λ1の光信号を反射させ、波長λ2の光信号を透過させる特性を有している。フィルタ14cは、波長λ1、λ2の光信号を反射させ、波長λ3の光信号を透過させる特性を有している。フィルタ14dは、波長λ1、λ2、λ3の光信号を反射させ、波長λ4の光信号を透過させる特性を有している。
この光合波器11にあっては、入力用の光ファイバによって導かれた波長λ1の光信号をマイクロレンズ12aに入射させると、マイクロレンズ12aを透過した波長λ1の光信号は、平行光となってフィルタブロック15内に斜めに入射してフィルタ14aを透過し、ミラー層16、フィルタ14b、ミラー層16、フィルタ14c、ミラー層16、フィルタ14d及びミラー層16で順次反射された後、マイクロレンズ12fに入射する。また、入力用の光ファイバによって導かれた波長λ2の光信号をマイクロレンズ12bに入射させると、マイクロレンズ12bを透過した波長λ2の光信号は、平行光となってフィルタブロック15内に斜めに入射してフィルタ14bを透過し、ミラー層16、フィルタ14c、ミラー層16、フィルタ14d及びミラー層16で順次反射された後、マイクロレンズ12fに入射する。また、入力用の光ファイバによって導かれた波長λ3の光信号をマイクロレンズ12cに入射させると、マイクロレンズ12cを透過した波長λ3の光信号は、平行光となってフィルタブロック15内に斜めに入射してフィルタ14cを透過し、ミラー層16、フィルタ14d及びミラー層16で順次反射された後、マイクロレンズ12fに入射する。また、入力用の光ファイバによって導かれた波長λ4の光信号をマイクロレンズ12dに入射させると、マイクロレンズ12dを透過した波長λ4の光信号は、平行光となってフィルタブロック15内に斜めに入射してフィルタ14dを透過し、ミラー層16で反射された後、マイクロレンズ12fに入射する。よって、4本の入力用光ファイバから入力されマイクロレンズ12fに到達した波長λ1、λ2、λ3及びλ4の光信号は共にマイクロレンズ12fを透過して重ね合わされて1本の出力用光ファイバに結合され、波長λ1、λ2、λ3、λ4の多重光信号として出力用光ファイバ内を伝送される。
図1に示したような構造の光合波器11は、入力側と出力側とを入れ替えることにより光分波器として用いることもできる。光分波器として用いた場合の動作を図2に示す。入力用の光ファイバによって伝送された波長λ1、λ2、λ3、λ4の多重光信号をマイクロレンズ12fに入射させると、マイクロレンズ12fを透過した波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号は、平行光となってフィルタブロック15内に斜め入射し、ミラー層16で反射された後、フィルタ14dに入射する。フィルタ14dに入射した波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号のうち波長λ4の光信号はフィルタ14dを斜めに透過し、マイクロレンズ12dを透過して出射方向を垂直方向に戻された後、出射用の光ファイバに結合される。また、フィルタ14dに入射した光信号のうち波長λ1、λ2、λ3の光信号はフィルタ14dで反射され、ミラー層16で反射された後にフィルタ14cに入射する。フィルタ14cに入射した波長λ1、λ2、λ3の光信号のうち波長λ3の光信号はフィルタ14cを斜めに透過し、マイクロレンズ12cを透過して出射方向を垂直方向に戻された後、出射用の光ファイバに結合される。また、フィルタ14cに入射した光信号のうち波長λ1、λ2の光信号はフィルタ14cで反射され、ミラー層16で反射された後にフィルタ14bに入射する。フィルタ14bに入射した波長λ1、λ2の光信号のうち波長λ2の光信号はフィルタ14bを斜めに透過し、マイクロレンズ12bを透過して出射方向を垂直方向に戻された後、出射用の光ファイバに結合される。また、フィルタ14bに入射した光信号のうち波長λ1の光信号はフィルタ14bで反射され、ミラー層16で反射された後、フィルタ14aを斜めに透過しさらにマイクロレンズ12aを透過して出射方向を垂直方向に戻された後、出射用の光ファイバに結合される。よって、入力用の光ファイバから入射した波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号は、互いに異なる波長の光信号に分解された後、4本の出力用光ファイバからそれぞれ出力される。
一方、局Aと局Bとの間で双方向通信を行なわせる場合には、図3に示すように、局Aから局Bへ光信号を伝送するための光ファイバ信号線17と、局Bから局Aへ光信号を伝送するための光ファイバ信号線18で局Aと局Bを結んでおく必要がある。そして、局Aにおいて光ファイバ信号線17の端末に光合波器11aを設け、局Bにおいて光ファイバ信号線17の端末に光分波器11bを設けておき、局A内の信号発生部19a、19b、…で発生した光信号を合波(多重化)して光ファイバ信号線17で局Bへ伝送し、局Bでこれを各波長の光信号に分波(分解)して信号受信部20a、20b、…へ送る必要がある。また、局Bにおいて光ファイバ信号線18の端末に光合波器11aを設け、局Aにおいて光ファイバ信号線18の端末に光分波器11bを設けておき、局B内の信号発生部21a、21b、…で発生した光信号を合波して光ファイバ信号線18で局Aへ伝送し、局Aでこれを各波長の光信号に分波して信号受信部22a、22b、…へ送る必要がある。
従来の光合波器(光分波器)は、図1及び図2に示したように、入力側と出力側とを入れ替えることによって光合波器としても光分波器としても用いることができるが、同時に光合波器としても光分波器としても用いることができない。そのため、図3に示したような形態で双方向通信を行なう場合には、両局で合計4個の光合波器又は光分波器が必要となり、また往復両方の光ファイバ信号線が必要となり、部品コストが高くつくと共に設置工事にも手間が掛かっていた。
本考案は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光信号の合波と分波とを同時に行なうことができて必要な部品点数を減らすことができる光合分波器を提供することにある。
本考案による光合分波器は、透過波長域が互いに異なる複数の波長選択素子と光反射面とが対向して配置され、光反射面と各波長選択素子との間で光信号を反射させながら導光すると共に波長の異なる光信号を合波又は分波する導光部材と、互いに波長の異なる複数の光信号を同時に伝送して前記導光部材に入力させる分波用入力光ファイバと、前記分波用入力光ファイバから入力され前記導光部材で分波されて前記導光部材から出力される各波長の光信号と結合される複数の分波信号出力部と、互いに波長の異なる光信号を前記導波部材に入力させる複数の光信号入力部と、前記光信号入力部から入力され前記導光部材で合波されて前記導光部材から出力される複数の光信号を同時に伝送する合波用出力光ファイバとを有し、光軸方向が前記波長選択素子の配列されている面にほぼ垂直となるようにして前記分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバを前記導光手段に対して同じ側に配置し、分波用入力光ファイバ又は光信号入力部から入力された光の光軸方向を曲げて前記導光部材に入射させ、また、各波長選択素子を斜めに透過して分波信号出力部又は合波用出力光ファイバに向かう光の光軸方向をそれぞれ分波信号出力部又は合波用出力光ファイバの光軸方向と平行に曲げるための偏向素子を分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバと前記各波長選択素子との間に設けたことを特徴としている。
本考案の光合分波器は、導光部材に設けた各波長選択素子と光反射面との間で光信号を導光させながら各波長の光信号を分波し、あるいは合波するようにしているので、1台の光合分波器によって光信号の合波と分波を同時に行なわせることができる。従って、光合波器と光分波器とを1台ずつ別個に用いる場合に比べると、光合分器全体のサイズを小型化することができる。特に局間の双方向通信を行なう場合には、1台の光合分波器で同時に双方向通信を行なうことができ、必要な光合波器(光分波器)の台数を半減させることができ、設置スペースを小さくできる。また、光合波器と光分波器とを一体化させることで構成部品や構成材料を共用化できるので、コストも大幅に削減することができる。
また、分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバと前記各波長選択素子との間に偏向素子を設けているので、光軸方向が波長選択素子の配列されている面にほぼ垂直となるようにして分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバを導光手段に対して同じ側にまとめて配置することができ、光合分波器をより小型化できると共に光合分波器の取り扱いが容易になる。
本考案の実施態様においては、前記分波信号出力部は、分波された各波長の光信号を伝送する光ファイバであってもよく、あるいは、分波された各波長の光信号を受光する受光素子であってもよい。また、前記光信号入力部は、互いに波長の異なる光信号を伝送する光ファイバであってもよく、あるいは、互いに波長の異なる光信号を出射する発光素子であってもよい。このように分波信号出力部や光信号入力部の種類を適宜選択することにより本考案の光合分波器を種々の用途に適合させることができる。
また、本考案の別な実施態様においては、前記分波用入力光ファイバから入力された光信号を各波長の光信号に分解するための分波用の一組の波長選択素子と、前記光信号入力部から入力された各波長の光信号を多重化するための合波用の一組の波長選択素子とが互いに共用されている。かかる実施態様によれば、波長選択素子を分波側と合波側とで共用することができるので、波長選択素子の部品点数を減らすことができ、光合分波器をより小型化することができると共にコストも安価にすることができる。
本考案のさらに別な実施態様においては、前記分波用入力光ファイバから入力された光信号を各波長の光信号に分解するための分波用の一組の波長選択素子と、前記光信号入力部から入力された各波長の光信号を多重化するための合波用の一組の波長選択素子とが別々に設けられている。かかる実施態様によれば、合波側における光信号の各波長と分波側における光信号の各波長とを異ならせることができ、光合分波器の柔軟性が高くなり、用途が広くなる。
しかも、この実施態様においては、前記分波用入力光ファイバ、複数の前記分波信号出力部、分波用の前記波長選択素子及び前記偏向素子からなる分波部分と、複数の前記光信号入力部、前記合波用出力光ファイバ、合波用の前記波長選択素子及び前記偏向素子からなる合波部分とを、同一平面内に配置させることができる。よって、光信号の合波と分波とを同時に行なうことのできる光合分波器を薄型化することができる。さらに、前記分波部分における光信号の光路と前記合波部分における光信号の光路とを交差させるようにすれば、分波部分と合波部分とを接近させて配置することができるので、光合分波器をより小型化することができる。
また、本考案の光合分波器のさらに別な実施態様においては、前記偏向素子は、中心軸の周りに回転対称でない形状の傾斜レンズによって構成されていてもよく、あるいは、直進レンズとプリズムによって構成されていてもよい。前者によれば部品点数を減らすことができ、後者によれば設計を容易にすることができる。
また、本考案の光合分波器のさらに別な実施態様においては、前記分波用入力光ファイバと前記合波用出力光ファイバとが別個の光ファイバによって構成されている。かかる実施態様によれば、局間を双方向通信させる場合、往きの光信号と戻りの光信号とを別個の光ファイバで伝送させることができるので、往復の光信号どうしの干渉を防止することができる。
なお、本考案の以上説明した構成要素は、可能な限り任意に組み合わせることができる。
以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に説明する。但し、以下に示す実施例では、4つの波長の光信号を合波及び分波する場合を例にとって説明するが、本考案の光合分波器に用いられる光信号の波長の数は4種類に限るものでないことは勿論である。
図4は、本考案の実施例1による光合分波器31の構造を示す分解斜視図である。図5は図4に示す光合分波器31の各光ファイバのコアを通る面における概略断面図であって、光信号の分波及び合波を行なっている様子を説明している。実施例1の光合分波器31は、レンズアレイ32とフィルタブロック33とを重ね合わせることによって構成されている。
レンズアレイ32は、ガラス又はプラスチックからなる透明なレンズ基板34の下面に、一定ピッチ毎に一方から順に複数個(図では10個)のマイクロレンズ35a、35b、35c、35d、37、36、38a、38b、38c、38dを設けたものである。マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dは、いずれもプリズムの機能とコリメートレンズの機能を兼ね備えたレンズ(以下、傾斜レンズということがある。)であり、例えば球面レンズ又は非球面レンズの外周縁と内接するようにして球面レンズ又は非球面レンズの一部を丸く切り抜いた形状の非対称レンズである。
マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dは、紫外線硬化樹脂を用いたスタンパ法によりレンズ基板34の下面に一度に成形されていていずれも同一形状を有しており、かつ、マイクロレンズ35a、35b、35c、35d、37と、マイクロレンズ36、38a、38b、38c、38dとは互いに対称な向きで配置されている。
フィルタブロック33は、ガラス板やプラスチック板等からなる透明なカバー部材39と同じくガラス板やプラスチック板等からなる透明な導光部材40の間にフィルタ層41を挟み込んだものである。カバー部材39の表面には、ARコート層(反射防止膜)42を設けておくことが望ましい。
フィルタ層41は、2組のフィルタ43a、43b、43c、43d、透明フィルム44及びスペーサフィルム45からなる。図6は、フィルタ43a、43b、43c、43d、透明フィルム44及びARコート層42の透過率波長特性を示す図であって、横軸が波長、縦軸が光信号の透過率を示している。本実施例においては、光ファイバを通じて伝送しようとする光信号の波長は、λ1、λ2、λ3、λ4であるとする。フィルタ43a、43b、43c、43dはいずれも誘電体多層膜によって形成されており、図6に実線で示すような特性を有している。すなわち、フィルタ43aは、波長λ1を中心とする波長域の光信号を透過し、それ以外の波長域の光信号を反射する特性を有する。フィルタ43bは、波長λ2を中心とする波長域の光信号を透過し、それ以外の波長域の光信号を反射する特性を有する。フィルタ43cは、波長λ3を中心とする波長域の光信号を透過し、それ以外の波長域の光信号を反射する特性を有する。フィルタ43dは、波長λ4を中心とする波長域の光信号を透過し、それ以外の波長域の光信号を反射する特性を有する。また、透明フィルム44及びARコート層42は、例えば薄膜ガラス、石英、透明な樹脂フィルムなどを利用する部材であって、図6に破線で示すように、少なくとも伝送しようとする波長域(波長λ1、λ2、λ3及びλ4を含む波長域)の光信号を透過させる特性を有している。また、両端に設けられているスペーサフィルム45は、フィルタ43a、43b、43c、43dと同じ厚みを有するものであれば透明フィルムであっても不透明フィルムであっても差し支えない。よって、フィルタ層41は、全体が均一な厚みに形成されている。
透明フィルム44はフィルタ層41の長手方向中央部に設けられており、透明フィルム44を挟むようにして両側に順次フィルタ43d、フィルタ43c、フィルタ43b、フィルタ43aが配置され、その両端にスペーサフィルム45が設けられている。また、各フィルタ43a〜43d及び透明フィルム44は、いずれもマイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dの配列ピッチと等しい幅を有しており、互いに隙間無く配列されている。よって、フィルタ層41は、長手方向においては左右対称な構造を有している。
この結果、透明フィルム44はマイクロレンズ37及び36の中間に対向するように配置されている。一方のフィルタ43aはマイクロレンズ35d及び37の中間に対向するように配置され、他方のフィルタ43aはマイクロレンズ36及び38aの中間に対向するように配置されている。一方のフィルタ43bはマイクロレンズ35c及び35dの中間に対向するように配置され、他方のフィルタ43bはマイクロレンズ38a及び38bの中間に対向するように配置されている。一方のフィルタ43cはマイクロレンズ35b及び35cの中間に対向するように配置され、他方のフィルタ43cはマイクロレンズ38b及び38cの中間に対向するように配置されている。一方のフィルタ43dはマイクロレンズ35a及び35bの中間に対向するように配置され、他方のフィルタ43dはマイクロレンズ38c及び38dの中間に対向するように配置されている。
また、導光部材40の下面にはミラー層46が形成されている。ミラー層46は、導光部材40の下面に反射率の高い誘電体多層膜や金属蒸着膜などを直接に成膜したものであってもよく、導光部材40の下面に金属ミラーを貼り付けたものであってもよい。
しかして、この実施例にあっては、下面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39との間にフィルタ層41を挟みこんで接合一体化することによってフィルタブロック33が形成されている。レンズアレイ32の下面にはマイクロレンズ35a、35b、…と同時に所定厚みのスペーサ47が形成されており、フィルタブロック33の上面にスペーサ47を介してレンズアレイ32を載置し、レンズアレイ32とフィルタブロック33を一体化することによって光合分波器31が作製されている。この結果、レンズアレイ32、ARコート層42、フィルタ層41及びミラー層46は、互いに平行となり、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dやフィルタ43a〜43dなどは所定の位置関係を満たすように配置される。また、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dはARコート層42とできるだけ近接するようにして設置される。
上記光合分波器31には、光ファイバアレイ50が接続される。光ファイバアレイ50は、一方から順に光ファイバ(ファイバ素線)51a、51b、51c、51d、53、52、54a、54b、54c、54dを一定ピッチで隙間なく平行に並べ、先端部を樹脂製のコネクタ部55により一体化したものである。なお、前記マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dは、光ファイバ51a〜51d、53、52、54a〜54dと同じピッチで配列されている。
光ファイバ51a〜51d及び52は、合波動作を行なわれる光信号が伝送される光ファイバであって、光ファイバ51a〜51dは入力用のシングルモード光ファイバ(single mode fiber)であり、光ファイバ52は合波された光信号を出力するためマルチモード光ファイバ(multimode fiber)である。また、光ファイバ53及び54a〜54dは、分波動作を行なわれる光信号が伝送される光ファイバであって、光ファイバ53は入力用のマルチモード光ファイバであり、光ファイバ54a〜54dは分波された各光信号を出力するためのマルチモード光ファイバである。ここで、シングルモード光ファイバ51a〜51dとマルチモード光ファイバ52、53及び54a〜54dが混在しているのは、光信号の損失を小さくするためである。すなわち、シングルモード光ファイバからマルチモード光ファイバへは光信号が損失無く伝送されるが、マルチモード光ファイバからシングルモード光ファイバへの伝送ではその結合部分で光信号に大きな損失が発生するので、合波部の光ファイバ51a〜51dとしてシングルモード光ファイバを使用し、それ以外の光ファイバ52、53及び54a〜54dではマルチモード光ファイバを使用することによって光信号の損失を低減させている。
光ファイバアレイ50は、光合分波器31のレンズアレイ32上面に接合され、各光ファイバ51a〜51d、53、52、54a〜54dは、レンズアレイ32に対して各光ファイバの光軸が垂直となるように配置され、その光軸が各マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dの中心を通過するように配置される。
光ファイバアレイ50を接続された光合分波器31においては、光ファイバ51a〜51d、52、マイクロレンズ35a〜35d、36、一組のフィルタ43a〜43d(図上向かって左側のフィルタ)、透明フィルム44及びミラー層46によって合波部が構成されており、また、光ファイバ53、54a〜54d、マイクロレンズ37、38a〜38d、一組のフィルタ43a〜43d(図上向かって右側のフィルタ)、透明フィルム44及びミラー層46によって分波部が構成されている。
次に、本考案の光合分波器31での光信号の合波動作と分波動作を図5により説明する。この光合分波器31では、片側の合波部で合波動作(光信号の多重化)を行ない、もう片側の分波部で同時に分波動作(各波長の光信号への分解)を行なうことができる。まず、合波動作から説明する。波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号が、それぞれ光ファイバ51a、51b、51c、51dを伝送され、各光ファイバ51a〜51dの端面から出射されているとする。このとき、光ファイバ51aから出射された波長λ1の光信号は、マイクロレンズ35aを通過することによって平行光化されると共に光線方向を所定角度曲げられ、カバー部材39に向けて斜めに入射させられる。カバー部材39に斜め入射した波長λ1の光信号は、フィルタ43a及び導光部材40を透過してミラー層46で反射される。ミラー層46で反射された波長λ1の光信号はフィルタ43bに入射し、フィルタ43bで反射される。
ここで、光ファイバ51aのコア端から出射される光信号の拡がり角は光ファイバの種類によって決まるので、その拡がり角をもって光ファイバ51aのコア端から出射された光束の断面がマイクロレンズ35aの大きさよりも大きく広がる前にマイクロレンズ35aに入射するよう、レンズ基板34の厚みを決めれば、光ファイバ51aから出射した光信号のほぼ全てをマイクロレンズ35aに入射させることができ、光信号の損失を小さくすることができる。そして、この配置に合わせてマイクロレンズ35aの焦点距離を設計することにより、マイクロレンズ35aを透過した光信号を平行光にすることができる。なお、この点は他の入力用の光ファイバ51b〜51d、53とマイクロレンズ35b〜35d、37の関係についても同様である。
一方、光ファイバ51bから出射された波長λ2の光信号は、マイクロレンズ35bを通過することによって平行光化されると共に光線方向を所定角度曲げられ、カバー部材39及びフィルタ43bを透過する。こうしてフィルタ43bで反射された波長λ1の光信号と、フィルタ43bを透過した波長λ2の光信号は、導光部材40内を同じ方向に進んでミラー層46で反射される。ミラー層46で反射された波長λ1及びλ2の光信号は、フィルタ43cに入射し、フィルタ43cで反射される。
また、光ファイバ51cから出射された波長λ3の光信号は、マイクロレンズ35cを通過することによって平行光化されると共に光線方向を所定角度曲げられ、カバー部材39及びフィルタ43cを透過する。こうしてフィルタ43cで反射された波長λ1及びλ2の光信号と、フィルタ43cを透過した波長λ3の光信号は導光部材40内を同じ方向に進んでミラー層46で反射される。ミラー層46で反射された波長λ1、λ2及びλ3の光信号はフィルタ43dに入射し、フィルタ43dで反射される。
また、光ファイバ51dから出射された波長λ4の光信号は、マイクロレンズ35dを通過することによって平行光化されると共に光線方向を所定角度曲げられ、カバー部材39及びフィルタ43dを透過する。こうしてフィルタ43dで反射された波長λ1、λ2及びλ3の光信号と、フィルタ43dを透過した波長λ4の光信号は導光部材40内を同じ方向に進んでミラー層46で反射される。ミラー層46で反射された波長λ1、λ2、λ3及びλ4の光信号は、導光部材40、透明フィルム44及びカバー部材39を透過してマイクロレンズ36に入射する。
マイクロレンズ36に入射した波長λ1、λ2、λ3及びλ4の平行光は、マイクロレンズ36によって光ファイバ52の光軸方向と平行となるように光線方向を曲げられると共にマイクロレンズ36によって集光され、合波された波長λ1、λ2、λ3及びλ4の光信号は光ファイバ52に結合されて光ファイバ52内を伝搬する。よって、この光合分波器31によれば、光ファイバ51a〜51dから入力された波長λ1〜λ4の各光信号は、光合分波器31で合波されて光ファイバ52から出力される。
次に、分波動作について説明する。波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号からなる多重光信号が光ファイバ53から入力されると、光ファイバ53から入力された光信号はマイクロレンズ37に入射し、マイクロレンズ37によって光線方向を所定角度曲げられて平行光となり、ARコート層42、カバー部材39を透過してフィルタ層41の透明フィルム44に入射する。
透明フィルム44を透過した光信号は、さらに導光部材40を透過してミラー層46で反射し、再び導光部材40を透過して、フィルタ層41に到達する。フィルタ層41のこの位置には、フィルタ43dを配置しているので、フィルタ43dに入射した波長λ1、λ2、λ3及びλ4の光信号のうち波長λ4の光信号はフィルタ43dを透過してマイクロレンズ38aに入射し、光線方向を垂直方向に曲げられて光ファイバ54aに結合される。従って、光ファイバ54aには波長λ4の光信号のみを伝搬させることができる。
一方、フィルタ43dで反射された波長λ1、λ2、λ3の光信号は、ミラー層46で再度反射して、フィルタ層41に入射する。フィルタ層41のこの位置にはフィルタ43cを配置しているので、フィルタ43cに入射した波長λ1、λ2及びλ3の光信号のうち波長λ3の光信号はフィルタ43cを透過してマイクロレンズ38bに入射し、光線方向を垂直方向に曲げられて光ファイバ54bに結合される。従って、光ファイバ54bには波長λ3の光信号のみを伝搬させることができる。
同様に、フィルタ43cで反射された波長λ1、λ2の光信号は、さらにミラー層46で反射してフィルタ層41に入射する。フィルタ層41のこの位置にはフィルタ43bを配置しているので、フィルタ43bに入射した波長λ1及びλ2の光信号のうち波長λ2の光信号は波フィルタ43bを透過してマイクロレンズ38cに入射し、光線方向を垂直方向に曲げられて光ファイバ54cに結合される。従って、光ファイバ54cには波長λ2の光信号のみを伝搬させることができる。
同様に、フィルタ43bで反射された波長λ1の光信号は、さらにミラー層46の表面で反射して、フィルタ層41に入射する。フィルタ層41のこの位置には、フィルタ43aを配置しているので、フィルタ43aを透過した波長λ1の光信号はマイクロレンズ38dに入射し、光線方向を垂直方向に曲げられて光ファイバ54dに結合される。従って、光ファイバ54dには波長λ1の光信号のみを伝搬させることができる。よって、この光合分波器31によれば、光ファイバ53から入力された波長λ1、λ2、λ3及びλ4の多重光信号は、光合分波器31によって各波長の光信号に分解されてそれぞれ異なる光ファイバ54a〜54dへ出力される。
なお、上記動作説明では、各フィルタ43d、43c、43b、43a及び透明フィルム44を透過した光信号がそれぞれマイクロレンズ38a、38b、38c、38d及び36に入射するとしたが、そのためにはフィルタ層41が各マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dの主面を含む平面とミラー層46とのほぼ中間に位置するようにし、さらに、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dによる光線方向の曲げ角度(偏向角)に応じてカバー部材39や導光部材40の厚みを調整すればよい。よって、カバー部材39の厚みと導光部材40の厚みとはほぼ等しくなる。
また、マイクロレンズを透過した光信号のミラー層46への入射角度は10°以下の適当な角度になるようにマイクロレンズを設計することが望ましい。ミラー層46の入射角度は、そのままフィルタ層41への入射角度となるが、この角度が大きすぎると、P偏光とS偏光の入射角による透過率の違い(波長依存性損失)が大きくなって、フィルタを透過した光信号と透過前の光信号の性質が変わってしまい、光信号の再現性が悪化するからである。したがって、ミラー層46への入射角度は大き過ぎてはならないが、逆にミラー層46への入射角度が小さすぎると、導光部材40とカバー部材39の厚みを厚くして光路長を長くしなければ、マイクロレンズに光信号を入射させられなくなり、光合分波器31が大型化し、光信号の減衰も大きくなる。これらを考慮した計算及び実験結果より、ミラー層46への入射角は10°以下の最適な角度にすることが望ましい。
しかして、この光合分波器31によれば、合波部と分波部とが一体に形成されているので、1台の光合分波器31によって光信号の合波動作と分波動作とを同時に行なわせることができる。しかも、この光合分波器31は構造が簡単であるために小型化が容易であり、基本的には基板を積層した構造を有しているので、量産性にも優れている。特に、従来例で説明したような構造の光合波器(光分波器)でも小型になるとハンドリングのための部分が必要となってある程度以上には小型化することができないので、同時に合波と分波を行えるようにした場合でも、この光合分波器31のような構造であれば、従来例に比べてサイズが若干大きくなるに過ぎない。
また、この光合分波器31にあっては、入力用の光ファイバ51a〜51d及び53と出力用の光ファイバ52及び54a〜54dを光合分波器31の同一面に接続することができ、しかも、各光ファイバ51a〜51d、53、52、54a〜54dの端部を平行に揃えることができるので、すべての光ファイバ51a〜51d、53、52、54a〜54dを束ねて1つの光ファイバアレイ50(コネクタ)を構成することができ、光合分波器31と光ファイバアレイ50との接続作業が容易になる。また、光ファイバ51a〜51d、53、52、54a〜54dが光合分波器31に対して一方側にのみ位置しているので、機器への組み込みも容易になる。
図7は上記のような光合分波器31を用いて局Aと局Bとの間で双方向通信を行なわせる場合の構成を表わしている。局Aには1台の光合分波器31が設置されており、局Aの光合分波器31はシングルモードの光ファイバ51a〜51dを介して信号発生部61a、61b、…に接続され、マルチモードの光ファイバ54a〜54dを介して信号受信部62a、62b、…に接続されている。また、局Bにも1台の光合分波器31が設置されており、局Bの光合分波器31はシングルモードの光ファイバ51a〜51dを介して信号発生部63a、63b、…に接続され、マルチモードの光ファイバ54a〜54dを介して信号受信部64a、64b、…に接続されている。
局Aの光合分波器31と局Bの光合分波器31とは、マルチモードの光ファイバ信号線65、66によって双方向で接続されている。ここで、光ファイバ信号線65は、局A側では出力用の光ファイバ52となっており、局B側では入力用の光ファイバ53となっている。また、光ファイバ信号線66は、局A側では入力用の光ファイバ53となっており、局B側では出力用の光ファイバ52となっている。
従って、局Aにおいては、各信号発生部61a、61b、…で生成された波長λ1、λ2、…の光信号は、局Aの光合分波器31によって多重化され、多重化された光信号は光ファイバ信号線65を通じて局Bの光合分波器31へ送られる。局Bへ送られた光信号は、局Bの光合分波器31によって各波長λ1、λ2、…の光信号に分解され、各波長の光信号がそれぞれの信号受信部64a、64b、…へ送信される。同様に、局Bにおいては、各信号発生部63a、63b、…で生成された波長λ1、λ2、…の光信号は、局Bの光合分波器31によって多重化され、多重化された光信号は光ファイバ信号線66を通じて局Aの光合分波器31へ送られる。局Aへ送られた光信号は、局Aの光合分波器31によって各波長λ1、λ2、…の光信号に分解され、各波長の光信号がそれぞれの信号受信部62a、62b、…へ送信される。よって、局Aと局Bとの間で光信号による双方向通信が可能になると共に、局A及び局Bにおいていずれも1台の光合分波器31があればよく、設備コストが安価になり、設置工事も簡略になる。
図8は実施例1の変型例による光合分波器71を示す概略断面図である。実施例1の光合分波器31では、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、マイクロレンズ38a〜38dとしてコリメートレンズの機能とプリズムの機能とを兼ね備えた傾斜レンズが用いられていたが、この変型例による光合分波器71ではコリメートレンズの機能とプリズムの機能とを分離している。すなわち、この変型例では、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dとしては、透過する光信号を平行光にするための一般的なコリメート用の球面レンズ又は非球面レンズ(以下、直進レンズという。)を用いている。一方、マイクロレンズ35a、35b、35c、35d、37、36、38a、38b、38c、38dと対向させてカバー部材39の上面には、それぞれプリズム72a、72b、72c、72d、74、73、75a、75b、75c、75dを設けている。そして、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dによって透過する光信号を平行光に変換すると共にプリズム72a〜72d、74、73、75a〜75dによって平行光の光線方向を所定角度曲げており、あるいは、斜め方向からプリズム72a〜72d、74、73、75a〜75dに入射した平行光をプリズム72a〜72d、74、73、75a〜75dで光ファイバの光軸に平行な方向に戻すと共にマイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dによって平行光を光ファイバの端面に集光させている。このために、プリズム72a〜72d及び74と、プリズム73及び75a〜75dでは傾きが互いに対称となるように配置されている。よって、この変型例においても、実施例1の光合分波器31と同様にして光信号の合波と分波とを行なわせることができる。
また、上記実施例では、シングルモードの光ファイバとマルチモードの光ファイバとを用いたが、すべての光ファイバをシングルモード光ファイバとしてもよい。
図9は本考案の実施例2による光合分波器81の構造を示す概略断面図である。実施例1の光合分波器31においては、合波動作を行なって光ファイバ52へ出力される光信号の光路と、分波動作を行なわせるために光ファイバ53から入力された光信号の光路とがフィルタブロック33内で交差していた。これに対し、実施例2の光合分波器81では、合波部の構成要素(光ファイバ51a〜51d、52、マイクロレンズ35a〜35d、36a、36b、向かって左のフィルタ43a〜43d)と分波部の構成要素(光ファイバ53、54a〜54d、マイクロレンズ37a、37b、38a〜38d、向かって右のフィルタ43a〜43d)とを離して光ファイバ52と光ファイバ53の位置関係が入れ替わるようにしている。
このような構造の光合分波器81にあっても、図9から分かるように、実施例1の光合分波器31と同様にして光信号の合波動作と分波動作を同時に行なわせることができる。もっとも、光合分波器のコンパクトさでは実施例1の光合分波器31が優っている。なお、光ファイバ51dと52の間及び光ファイバ53と54aとの間には、それぞれ光ファイバ1本分の隙間が生じているが、ここに対向するマイクロレンズ36a及び37bは無くてもよい。
図10は実施例2の変型例による光合分波器82を示す概略断面図である。この実施例2の変型例の光合分波器82は、実施例1の変型例による光合分波器71と同様なものである。すなわち、この変型例による光合分波器82もコリメートレンズの機能とプリズムの機能とを分離したものであり、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dとしては、透過する光信号を平行光にするための一般的なコリメート用の直進レンズを用い、マイクロレンズ35a〜35d、37、36、38a〜38dと対向させてカバー部材39の上面に、それぞれプリズム72a〜72d、74、73、75a〜75dを設けている。
図11は本考案の実施例3による光合分波器91を示す分解斜視図である。この光合分波器91にあっては、合波側と分波側とで1組のフィルタ43a〜43dを共用すると共に、合波部の構成要素と分波部の構成要素とを互いに平行になるようにして2列に構成している。
この光合分波器91では、光ファイバ54a〜54d、93、53と光ファイバ51a〜51d、92、52の二組の平行な光ファイバ束の先端部がコネクタ部55に保持されて光ファイバアレイ50が構成されている。ここで、光ファイバ54a〜54d、93、53と光ファイバ51a〜51d、92、52とが図11に示すように反対側から順に並んでいるとすると、光ファイバ93と光ファイバ51aとが前後方向に対向し、光ファイバ54dと光ファイバ51bとが前後方向に対向し、光ファイバ54cと光ファイバ51cとが前後方向に対向し、光ファイバ54bと光ファイバ51dとが前後方向に対向し、光ファイバ54aと光ファイバ92とが前後方向に対向している。レンズアレイ32には、光ファイバ54a〜54d、53の各端面に対応してマイクロレンズ38a〜38d、37が設けられ、光ファイバ51a〜51d、52の各端面に対応してマイクロレンズ35a〜35d、36が設けられている。フィルタブロック33は、裏面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39との間に、フィルタ43a〜43dからなるフィルタ層41を挟み込んだものである。
図12は光ファイバ54a〜54d、93、53を含む平面で断面した図である。光合分波器91は、この断面では分波器として働いており、光ファイバ53から出射された波長λ1、λ2、λ3、λ4の多重化光信号は光合分波器91により分波され、波長λ1の光信号が光ファイバ54dへ入射し、波長λ2の光信号が光ファイバ54cへ入射し、波長λ3の光信号が光ファイバ54bへ入射し、波長λ4の光信号が光ファイバ54aへ入射する。この際の分波動作は、実施例1で説明した通りである。
また、図13は光ファイバ51a〜51d、92、52を含む平面で断面した図である。光合分波器91は、この断面では合波器として働いており、光ファイバ51aから出射された波長λ1の光信号と、光ファイバ51bから入射した波長λ2の光信号と、光ファイバ51cから入射した波長λ3の光信号と、光ファイバ51dから入射した波長λ4の光信号は光合分波器91により合波され、光ファイバ52には多重化された波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号が入射する。この際の合波動作は、実施例1で説明した通りである。
従って、この光合分波器91では、図14に示すように、光ファイバ54a〜54d、93、53、マイクロレンズ38a〜38d、37及びフィルタ層41によって分波部が構成されており、光ファイバ51a〜51d、92、52、マイクロレンズ35a〜35d、36及びフィルタ層41によって合波部が構成されており、分波部と合波部とでフィルタ43a〜43dを共用している。
図15は上記光合分波器91の使用状態を説明する模式図である。一方の局Aに設置されている光合分波器91と他方の局Bに設置されている光合分波器91とが2芯の光ファイバ信号線65、66によって接続されている。すなわち、局Aに設置されている光合分波器91の合波部の光ファイバ52とB局に設置された光合分波器91の分波部の光ファイバ53とが光ファイバ信号線65によって接続されており、局Bに設置されている光合分波器91の合波部の光ファイバ52と局Aに設置されている光合分波器91の分波部の光ファイバ53とが光ファイバ信号線66によって接続されている。
しかして、局Aでは、光合分波器91によって波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号を合波して多重化された波長λ1〜λ4の光信号を1本の光ファイバ信号線65によって局Bへ伝送する。この多重化された光信号を受信した局Bの光合分波器91では、多重化された光信号を光合分波器91で分波し、各波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号を個別に取り出す。同時に、局Bでは、光合分波器91によって波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号を合波して多重化された波長λ1〜λ4の光信号を1本の光ファイバ信号線66によって局Aへ伝送する。この多重化された光信号を受信した局Aの光合分波器91では、多重化された光信号を光合分波器91で分波し、各波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号を個別に取り出す。
図11に示す実施例3の光合分波器91では、合波部の光ファイバ51a〜51d、92、52及びマイクロレンズ35a〜35d、36は、分波部の光ファイバ54a〜54d、93、53及びマイクロレンズ38a〜38d、37とは反対方向に向けて順次配置され、波長λ1の光信号に順次波長λ2の光信号、波長λ3の光信号、波長λ4の光信号という順に合波している。これとは逆に、合波部の光ファイバ51a〜51d、92、52及びマイクロレンズ35a〜35d、36を、分波部の光ファイバ54a〜54d、93、53及びマイクロレンズ38a〜38d、37と同じ方向に向けて順次配置し、波長λ4の光信号に順次波長λ3の光信号、波長λ2の光信号、波長λ1の光信号という順に合波するように構成することも可能である。
図16(a)は前者のように構成された光合分波器91を用いて、局Aの光合分波器91の合波部の光ファイバ52と局Bの光合分波器91の分波部の光ファイバ53とを光ファイバ信号線65によって接続した様子を表している。また、図16(b)は後者のように構成された光合分波器91を用いて、局Aの光合分波器91の合波部の光ファイバ52と局Bの光合分波器91の分波部の光ファイバ53とを光ファイバ信号線65によって接続した様子を表している。図16(a)の場合と図16(b)の場合とを比較すると、図16(b)の場合には、波長λ4の光信号を始めに導入して、そこに波長λ3の光信号を合波させ、次に波長λ2の光信号を合波させ、次に波長λ1の光信号を合波させて光ファイバ61で局Bへ送り、局Bでは受信した光信号から波長λ1の光信号を分波して取り出し、次に波長λ2の光信号を分波して取り出し、次に波長λ3の光信号を分波して取り出し、最後に波長λ4の光信号を取り出している。従って、このような構成によれば、局Aで最初に入射した波長λ4の光信号が局Bでは最後に取り出され、局Aで最後に合波された波長λ1の光信号が局Bでは最初に取り出されており(FILO)、局Aの光合分波器91に入射してから局Bの光合分波器91から出射するまでの光路長が波長によって異なってしまう。そのため、光信号の波長によって減衰の度合いが異なったり、位相が異なったりすることになり、波長によって特性が変化する恐れがある。
これに対し、図11のような実施例にあたる図16(a)の場合には、波長λ1の光信号を始めに導入して、そこに波長λ2の光信号を合波させ、次に波長λ3の光信号を合波させ、次に波長λ4の光信号を合波させて光ファイバ信号線65で局Bへ送り、局Bでは受信した光信号から波長λ1の光信号を分波して取り出し、次に波長λ2の光信号を分波して取り出し、次に波長λ3の光信号を分波して取り出し、最後に波長λ4の光信号を取り出している。従って、図11及び図16(a)のような構成によれば、局Aで最初に入射した波長λ1の光信号が局Bでは最初に取り出され、局Aで最後に合波された波長λ4の光信号が局Bでは最後に取り出されており(FIFO)、局Aの光合分波器91に入射してから局Bの光合分波器91から出射するまでの光路長が波長によらずほぼ一定となる。そのため、波長によって光信号の減衰の度合いが異なったり、位相が異なったりすることがなく、波長によらず伝送特性を均一化することができる。
図17は本考案の実施例3の変型例による光合分波器96の構造を示す分解斜視図である。この光合分波器96では、レンズアレイ32の表面には、コリメート用の直進レンズで構成されたマイクロレンズ35a〜35d、37と、集光用の直進レンズで構成されたマイクロレンズ38a〜38d、36とが2列に配列されている。また、下面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39との間にフィルタ層41を挟み込んでフィルタブロック33が構成されている。カバー部材39の上面には、プリズム97a〜97d、98a、98bとプリズム99a〜99d、100a、100bとが2列に配列されている。そして、マイクロレンズ35a〜35d、36とプリズム97a〜97d、98a、98bによって、図11の光合分波器91におけるマイクロレンズ35a〜35d、36の働きをしており、マイクロレンズ38a〜38d、37とプリズム99a〜99d、100a、100bによって図11の光合分波器91におけるマイクロレンズ38a〜38d、37の働きをしている。
図18は本考案の実施例3の別な変型例による光合分波器102の構造を示す分解斜視図である。この光合分波器102にあっては、図19(a)に示すように、レンズアレイ32の表面に、直進レンズで構成されたマイクロレンズ35a〜35d、36と、直進レンズで構成されたマイクロレンズ38a〜38d、37とが2列に配列されている。また、レンズアレイ32の裏面には、図19(b)に示すように、プリズム97a〜97d、98a、98bとプリズム99a〜99d、100a、100bとが2列に配列されている。また、下面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39との間にフィルタ層41を挟み込んでフィルタブロック33が構成されている。そして、マイクロレンズ35a〜35d、36とプリズム97a〜97d、98a、98bによって、図11の光合分波器91におけるマイクロレンズ35a〜35d、36の働きをしており、マイクロレンズ38a〜38d、37とプリズム99a〜99d、100a、100bによって図11の光合分波器91におけるマイクロレンズ38a〜38d、37の働きをしている。
図20は本考案の実施例4による光合分波器111を示す断面図である。実施例1等による光合分波器では、光合分波器どうしを結ぶのに2本の光ファイバが必要であったが、実施例4では1本の光ファイバで光合分波器どうしを結ぶことができるようにしている。
実施例4の光合分波器111にあっては、分波部における入力用の光ファイバと合波部における出力用の光ファイバとが共用されている。分波部は、光ファイバアレイ50に保持された光ファイバ114、54a〜54d、マイクロレンズ37a、38a〜38d及びフィルタ112、43a〜43dによって構成されている。ここで、フィルタ43aは波長λ1の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ43bは波長λ2の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ43cは波長λ3の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ43dは波長λ4の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有する。
光合分波器111の合波部は、光ファイバアレイ50に保持された光ファイバ114、115、51a〜51d、マイクロレンズ37a、37b、36b、35a〜35d及びフィルタ112、113a〜113dによって構成されている。ここで、フィルタ113aは波長λ5の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ113bは波長λ6の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ113cは波長λ7の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有し、フィルタ113dは波長λ8の光信号を透過させ他の波長域の光信号を反射させる特性を有する。
合波部の光ファイバ115は、端面をマイクロレンズ36bと37bに対向させるように接続されている。また、フィルタ層41内のフィルタ43dと隣接する位置には、波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号を透過させ、波長λ5、λ6、λ7、λ8の光信号を反射させる特性を有するフィルタ112が配置されている。
この光合分波器111の分波部においては、波長λ1、λ2、λ3、λ4の多重化された光信号が光ファイバ114から入力されると、この光信号はマイクロレンズ37aで平行光化されると共に光軸方向を曲げられ、フィルタ112に入射する。波長λ1、λ2、λ3、λ4の光信号はフィルタ112を透過し、ミラー層46で反射した後、波長λ4の光信号のみがフィルタ43dを透過し、マイクロレンズ38aによって光ファイバ54aに結合させられる。また、フィルタ43dで反射した波長λ1、λ2、λ3の光信号は、再びミラー層46で反射した後、波長λ3の光信号のみがフィルタ43cを透過し、マイクロレンズ38bによって光ファイバ54bに結合させられる。また、フィルタ43cで反射した波長λ1、λ2の光信号は、再びミラー層46で反射した後、波長λ2の光信号のみがフィルタ43bを透過し、マイクロレンズ38cによって光ファイバ54cに結合させられる。また、フィルタ43bで反射した波長λ1の光信号は、再びミラー層46で反射した後、フィルタ43aを透過してマイクロレンズ38dによって光ファイバ54dに結合させられる。
また、この光合分波器111の合波部においては、各光ファイバ51a、51b、51c、51dから波長λ5、λ6、λ7、λ8の光信号が入力されると、光ファイバ51aから入力された波長λ5の光信号がマイクロレンズ35aで光軸方向を曲げられた後、フィルタ113aを透過した後にミラー層46で反射され、フィルタ113bに入射する。一方、光ファイバ51bから入力された波長λ6の光信号はマイクロレンズ35bで光軸方向を曲げられた後にフィルタ113bを透過する。そして、フィルタ113bを透過した波長λ6の光信号とフィルタ1113bで反射した波長λ5の光信号は、ミラー層46で反射した後、フィルタ113cに入射する。一方、光ファイバ51cから入力された波長λ7の光信号はマイクロレンズ35cで光軸方向を曲げられた後にフィルタ113cを透過する。そして、フィルタ113cを透過した波長λ7の光信号とフィルタ113cで反射した波長λ5及びλ6の光信号は、ミラー層46で反射した後、フィルタ113dに入射する。一方、光ファイバ51dから入力された波長λ8の光信号はマイクロレンズ35dで光軸方向を曲げられた後にフィルタ113dを透過する。そして、フィルタ113dを透過した波長λ8の光信号とフィルタ113dで反射した波長λ5、λ6及びλ7の光信号は、ミラー層46で反射した後、マイクロレンズ36bに入射して光ファイバ115に結合される。
こうして光ファイバ115に入射した波長λ5、λ6、λ7及びλ8の光信号は、光ファイバ115を伝搬して光ファイバ115の他端から出射される。光ファイバ115の他端から出射された波長λ5、λ6、λ7及びλ8の光信号は、マイクロレンズ37bで曲げられた後にフィルタ112に入射し、フィルタ112で反射してマイクロレンズ37aに入射し、光ファイバ114に結合されて外部へ出力される。
この光合分波器111は、図21に示すように、局Aに設置された光合分波器111と局Bに設置された光合分波器111とを1本の光ファイバ114で接続して双方向で通信する。
ただし、局Aの光合分波器111とつながれる局Bの光合分波器111は、局Aの光合分波器111とはフィルタ113a〜113d、43a〜43dの配置が異なっており、かつ、合波部と分波部とが入れ替わっている。すなわち、局Bの光合分波器111では、光ファイバ114、54a〜54d、マイクロレンズ37a、38a〜38d及びフィルタ43a〜43dによって合波部が構成されており、フィルタ43a〜43dの配列が局Aの光合分波器111とは逆になっている。
また、局Bの光合分波器111では、光ファイバ115、51a〜51d、マイクロレンズ35a〜35d、36b、37b及びフィルタ113a〜113d、112によって分波部が構成されており、フィルタ113a〜113dの配列が局Aの光合分波器111とは逆になっている。
しかして、局Aの光合分波器111で波長λ5〜λ8の光信号が合波された後、その多重光信号は光ファイバ114によって局Bの光合分波器111へ送られ、光合分波器111で各波長λ5〜λ8に分波され、各波長λ5〜λ8の光信号が取り出される。ここで、例えば波長λ5の光信号は局Aの光合分波器111で最初に合波されて局Bの光合分波器111で最初に分波され、また、波長λ8の光信号は局Aの光合分波器111で最後に合波されて局Bの光合分波器111で最後に分波されており、各波長λ5〜λ8の光信号の伝送距離(光路長)は互いに等しくなっている。
同様に、局Bの光合分波器111で波長λ1〜λ4の光信号が合波された後、その多重光信号は同じ光ファイバ114によって局Aの光合分波器111へ送られ、局Aの光合分波器111で各波長λ1〜λ4に分波され、各波長λ1〜λ4の光信号が取り出される。ここで、例えば波長λ4の光信号は局Bの光合分波器111で最初に合波されて局Aの光合分波器111で最初に分波され、また、波長λ1の光信号は局Bの光合分波器111で最後に合波されて局Aの光合分波器111で最後に分波されており、各波長λ1〜λ4の光信号の伝送距離(光路長)は互いに等しくなっている。
なお、局A及び局Bの光合分波器111の合波部と分波部とは、図20では直列に配置されているが、横に並べて並列に配置してもよい。
図22は実施例4の変型例による光合分波器116である。実施例4の光合分波器111では、合波部と分波部とを光ファイバ115でつないでいたが、図22の光合分波器116では、2つの直角三角形状の凹部117、118を用いて合波部と分波部とを結んでいる。すなわち、この変型例では、カバー部材39の上面に断面直角三角形状をした凹部117、118が設けられており、合波部で合波された波長λ5、λ6、λ7、λ8の光信号は、凹部117及び118で全反射されることによってフィルタ112に入射し、フィルタ112で反射した後に光ファイバ114に結合される。
図23は実施例4の別な変型例による光合分波器121の構造を示す概略断面図である。この光合分波器121にあっては、次のような構成によって図20の光合分波器111と同様な光合分波器を作製している。レンズアレイ32の下面で光ファイバ114、54a〜54dの端面に対向させて直進レンズからなるマイクロレンズ37a、35a〜35dを設け、光ファイバ51a〜51dの端面に対向させて直進レンズからなるマイクロレンズ35a〜35dを設け、逆U字状に曲げた光ファイバ115の両端に対向させてマイクロレンズ36b及び37bを設けている。また、下面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39の間にフィルタ層41を挟み込んでフィルタブロック33を構成している。カバー部材39の上面には、マイクロレンズ37a、37b、38a〜38dに対向させてプリズム100a、100b、99a〜99dを形成してあり、マイクロレンズ35a〜35d、36a、36bに対向させてプリズム97a〜97d、98a、98bを形成している。なお、マイクロレンズ36a及びプリズム98aは無くてもよいものである。
上記各実施例では、光ファイバを用いて光合分波器に各波長の光信号を入力させ、光ファイバを用いて光合分波器から各波長の光信号を取り出している。しかし、光ファイバを用いないで半導体レーザー素子(LD)等の発光素子を光合分波器の光入射箇所に実装し、あるいは、フォトダイオード(PD)やフォトトランジスタ等の受光素子を光合分波器の光出射箇所に実装してもよい。
例えば、図24に示す光合分波器(トランスポンダ)126は、図20に示した光合分波器111を基にしたものである。この実施例5の場合であれば、局間をつなぐ光ファイバ114と、合波部及び分波部を結ぶ光ファイバ115だけを残し、マイクロレンズ38a〜38dに対向させてレンズアレイ32の上にそれぞれ受光素子128a〜128d(例えば、受光素子を一体化した受光素子アレイ)を実装し、マイクロレンズ35a〜35dに対向させてレンズアレイ32の上にそれぞれ発光波長λ1、λ2、λ3、λ4の発光素子127a〜127d(例えば、発光素子を一体化した発光素子アレイ)を実装すればよい。受光素子128a〜128dは、その光軸方向(受光素子の最大感度方向、もしくは受光素子の受光面に垂直な方向)がフィルタ層41に垂直な方向を向くように配置されており、発光素子127a〜127dは、その光軸方向(発光強度が最大の方向、もしくは発光素子の発光面に垂直な方向)がフィルタ層41に垂直な方向を向くように配置されている。
このようにして構成された光合分波器126によれば、発光素子127a〜127dを駆動して直接光信号を多重送信させることができ、また、受光素子128a〜128dによって光信号を直接受光させることができる。ここで、受光素子128a〜128dとして受光素子アレイを用いれば、個別の素子を用いるよりもコストを抑えることができ、その場合には、本考案のように受光素子アレイを傾けることなく実装できれば、光路長の長くなる素子でインサーションロスが大きくなったり、光合分波器のサイズが大きくなったりするのを防止できる。発光素子127a〜127dについても同様である。
図25は実施例5の変型例による光合分波器131の構造を示す概略断面図である。この光号分波器131にあっては、次のような構成によって図24の光合分波器126と同様なトランスポンダを作製している。レンズアレイ32の下面には、光ファイバ114及び受光素子128a〜128dに対向させて直進レンズからなるマイクロレンズ37a、38a〜38dを設け、発光素子127a〜127dに対向させて直進レンズからなるマイクロレンズ35a〜35dを設け、逆U字状に曲げた光ファイバ115の両端に対向させてマイクロレンズ36b及び37bを設けている。また、下面にミラー層46を形成された導光部材40とカバー部材39の間にフィルタ層41を挟み込んでフィルタブロック33を構成している。カバー部材39の上面には、マイクロレンズ37a、37b、38a〜38dに対向させてプリズム100a、100b、99a〜99dを形成してあり、マイクロレンズ35a〜35d、36a、36bに対向させてプリズム97a〜97d、98a、98bを形成している。
図1は、従来例の光分波器を示す概略断面図である。 図2は、同上の光分波器を光合波器として用いた様子を示す概略断面図である。 図3は、従来例の光分波器(光合波器)を用いて2つの局間で双方向通信を行なわせるときの構成を説明する図である。 図4は、本考案の実施例1による光合分波器の分解斜視図である。 図5は、実施例1による光合分波器の概略断面図である。 図6は、実施例1の光合分波器に用いられているフィルタ、透明フィルム及びARコート層の透過率特性を示す図である。 図7は、実施例1の光合分波器を用いて2つの局間で双方向通信を行なわせるときの構成を説明する図である。 図8は、本考案の実施例1の変型例を説明する概略断面図である。 図9は、本考案の実施例2による光合分波器の概略断面図である。 図10は、本考案の実施例2の変型例を説明する概略断面図である。 図11は、本考案の実施例3による光合分波器の分解斜視図である。 図12は、同上の光合分波器の作用説明のための断面図である。 図13は、同上の光合分波器の作用説明のための別な断面における断面図である。 図14は、同上の光合分波器の作用説明のための斜視図である。 図15は、同上の光合分波器のリンク状態を示す概略図である。 図16(a)及び図16(b)は上記リンク状態と異なるリンク状態とを比較して、作用を説明する図である。 図17は、本考案の実施例3の変型例を示す分解斜視図である。 図18は、本考案の実施例3の別な変型例を示す分解斜視図である。 図19(a)は図18の変型例による光合分波器に用いられているマイクロレンズアレイの表面側からの斜視図、図19(b)はそのマイクロレンズアレイの裏面側からの斜視図である。 図20は、本考案の実施例4による光合分波器の概略断面図である。 図21は、同上の光合分波器のリンク状態を示す概略図である。 図22は、本考案の実施例4の変型例を示す概略断面図である。 図23は、本考案の実施例4の別な変型例を示す概略断面図である。 図24は、本考案の実施例5による光合分波器の概略断面図である。 図25は、本考案の実施例5の変型例を示す概略断面図である。
符号の説明
31 光合分波器
32 レンズアレイ
33 フィルタブロック
34 レンズ基板
35a〜35d、36、37、38a〜38d マイクロレンズ
41 フィルタ層
42 ARコート層
43a〜43d フィルタ
44 透明フィルム
46 ミラー層
50 光ファイバアレイ
51a〜51d、52、53、54a〜54d 光ファイバ
61a、61b、…、63a、63b、… 信号発生部
62a、62b、…、64a、64b、… 信号受信部
65、66 光ファイバ信号線
71 光合分波器
72a〜72d、73、74、75a〜75d プリズム
114 光ファイバ
115 光ファイバ
117、118 凹部
A、B 局

Claims (12)

  1. 透過波長域が互いに異なる複数の波長選択素子と光反射面とが対向して配置され、光反射面と各波長選択素子との間で光信号を反射させながら導光すると共に波長の異なる光信号を合波又は分波する導光部材と、
    互いに波長の異なる複数の光信号を同時に伝送して前記導光部材に入力させる分波用入力光ファイバと、
    前記分波用入力光ファイバから入力され前記導光部材で分波されて前記導光部材から出力される各波長の光信号と結合される複数の分波信号出力部と、
    互いに波長の異なる光信号を前記導波部材に入力させる複数の光信号入力部と、
    前記光信号入力部から入力され前記導光部材で合波されて前記導光部材から出力される複数の光信号を同時に伝送する合波用出力光ファイバとを有し、
    光軸方向が前記波長選択素子の配列されている面にほぼ垂直となるようにして前記分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバを前記導光手段に対して同じ側に配置し、
    分波用入力光ファイバ又は光信号入力部から入力された光の光軸方向を曲げて前記導光部材に入射させ、また、各波長選択素子を斜めに透過して分波信号出力部又は合波用出力光ファイバに向かう光の光軸方向をそれぞれ分波信号出力部又は合波用出力光ファイバの光軸方向と平行に曲げるための偏向素子を分波用入力光ファイバ、分波信号出力部、光信号入力部及び合波用出力光ファイバと前記各波長選択素子との間に設けたことを特徴とする光合分波器。
  2. 前記分波信号出力部は、分波された各波長の光信号を伝送する光ファイバであることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  3. 前記分波信号出力部は、分波された各波長の光信号を受光する受光素子であることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  4. 前記光信号入力部は、互いに波長の異なる光信号を伝送する光ファイバであることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  5. 前記光信号入力部は、互いに波長の異なる光信号を出射する発光素子であることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  6. 前記分波用入力光ファイバから入力された光信号を各波長の光信号に分解するための分波用の一組の波長選択素子と、前記光信号入力部から入力された各波長の光信号を多重化するための合波用の一組の波長選択素子とが互いに共用されていることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  7. 前記分波用入力光ファイバから入力された光信号を各波長の光信号に分解するための分波用の一組の波長選択素子と、前記光信号入力部から入力された各波長の光信号を多重化するための合波用の一組の波長選択素子とが別々に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  8. 前記分波用入力光ファイバ、複数の前記分波信号出力部、分波用の前記波長選択素子及び前記偏向素子からなる分波部分と、複数の前記光信号入力部、前記合波用出力光ファイバ、合波用の前記波長選択素子及び前記偏向素子からなる合波部分とが、同一平面内に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の光合分波器。
  9. 前記分波部分における光信号の光路と前記合波部分における光信号の光路とが交差していることを特徴とする、請求項8に記載の光合分波器。
  10. 前記偏向素子は、中心軸の周りに回転対称でない形状の傾斜レンズによって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  11. 前記偏向素子は、直進レンズとプリズムによって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
  12. 前記分波用入力光ファイバと前記合波用出力光ファイバとが別個の光ファイバによって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光合分波器。
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