JP3117306U - 発光ダイオード - Google Patents

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龍彦 山田
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Abstract

【課題】表現範囲の広い高輝度な白色光を容易に得ることのできるLEDの実現を目的とする。また、蛍光体で波長変換された光の取出し効率を向上させることができると共に蛍光体の量及び表面積を増大させることのできる高輝度な発光ダイオードの実現を目的とする。
【解決手段】絶縁材料より成る基板12上にLEDチップ14を接続・固定し、該LEDチップ14の一方の電極と一方の外部電極16aとを接続すると共に、LEDチップ14の他方の電極と他方の外部電極16aとを接続し、また、上記LEDチップ14を、ドーム状の不織布22で覆うと共に、黄色系蛍光体20aの表面に赤色系顔料20bを付着して成る顔料付き蛍光体20を、上記不織布22を構成する繊維24の表面に担持させた。
【選択図】図1


Description

この考案は、青色系可視光を発光する発光ダイオードチップ(LEDチップ)と、該LEDチップの発光を黄色系可視光に変換する黄色系蛍光体を備え、上記LEDチップから発せられる青色系可視光と黄色系蛍光体から発せられる黄色系可視光との混色により白色系可視光(以下、白色光という)を得ることのできる発光ダイオード(LED)に関する。
LEDチップから発せられる青色系可視光と、YAG蛍光体等の黄色系蛍光体から発せられる黄色系可視光とを混色させて白色光を放射することのできるLEDが従来より用いられている。
しかしながら、上記LEDで得られる白色光には、青色系可視光中の青色成分と、黄色系可視光中の黄色成分しか含まれていないため、白色光の表現範囲が非常に狭かった。
例えば、上記LEDが照明として用いられる場合、赤色成分の入った電球色等の暖色系白色光が消費者には好まれているが、LEDチップの青色系可視光と黄色系蛍光体の黄色系可視光とを混色して得られる白色光には赤色成分が含まれていない。
そこで、本出願人は、先に、赤色成分の不足を補うことができるよう、青色系の可視光を発光するLEDチップと、黄色系の可視光を発光するYAG蛍光体と、赤色系の可視光を発光する赤色蛍光体とを備え、上記青色系可視光、黄色系可視光、赤色系可視光とを混色させて白色光を放射するよう構成した発光ダイオードを提案した(特開2004−152993号)。
この発光ダイオード60は、図8に示すように、発光ダイオードチップ搭載用の第1のリードフレーム62に、その底面から上方に向かって孔径が徐々に拡大する略漏斗形状の凹部を設けると共に該凹部内面を反射面と成してリフレクタ64を形成し、該リフレクタ64の底面に、青色系の可視光を発光する発光ダイオードチップ(以下、LEDチップと称する)66をダイボンドすることにより、上記第1のリードフレーム62と、LEDチップ66底面の一方の電極(図示せず)とを電気的に接続している。また、第2のリードフレーム68と、上記LEDチップ66上面の他方の電極(図示せず)とをボンディングワイヤ70を介して電気的に接続して成る。
上記LEDチップ66の上面及び側面は、リフレクタ64内に充填された透光性エポキシ樹脂等のコーティング材72によって被覆・封止されている。
また、上記コーティング材72中には、LEDチップ66の発光を黄色系の可視光に変換するYAG蛍光体73と、LEDチップ66の発光を赤色系の可視光に変換する赤色系蛍光体74が分散状態で多数混入されている。
さらに、コーティング材72で被覆された上記LEDチップ66、第1のリードフレーム62の先端部62a及び端子部62bの上端、第2のリードフレーム68の先端部68a及び端子部68bの上端は、先端に凸レンズ部76を有する外囲器78によって被覆・封止されている。
而して、上記第1のリードフレーム62及び第2のリードフレーム68を介してLEDチップ66に電圧が印加されると、LEDチップ66が発光して青色系可視光が放射される。また、LEDチップ66の発光を受けてYAG蛍光体73から黄色系可視光が放射されると共に、赤色系蛍光体74から赤色系可視光が放射される。
そして、LEDチップ66から放射された青色系可視光、YAG蛍光体73から放射された黄色系可視光、赤色系蛍光体74から放射された赤色系可視光が混色することにより白色光が得られ、該白色光が外囲器78の凸レンズ部76によって集光されて外部へ放射されるようになっている。
上記LED60は、YAG蛍光体73と共に赤色系蛍光体74を備えているので、上記赤色系蛍光体74から放射される赤色系可視光によって、赤色成分の不足を補うことができ、暖色系白色光を得ることができる。
特開2004−152993号
上記の如く、青色系可視光を発光するLEDチップと黄色系蛍光体を備えた白色発光のLEDにおいて、白色光の表現範囲を広げるためには、赤色等の所定色の可視光を放射する蛍光体を用いれば良いが、この場合、赤色等の所定色の可視光を放射する蛍光体を相当量用いる必要があり、その分、黄色系蛍光体の量が減少するため高輝度な白色光を得ることができなかった。
例えば、上記した従来のLED60において、赤色系蛍光体74として(Zn,Cd)S:Ag、(Zn,Cd)S:Ag,Cl、ZnS:Mn、CaS:Eu等の硫化物系蛍光体を用いた場合、赤色成分の不足を補って暖色系白色光を得るためには、赤色系蛍光体74をYAG蛍光体73に対する重量比で20〜30重量%程度も用いる必要があるが、その分コーティング材72中に混入されるYAG蛍光体73の量が減少するため高輝度な暖色系白色光を実現することができなかった。
また、上記従来のLED60にあっては、YAG蛍光体73、赤色系蛍光体74で波長変換された光は、コーティング材72中のYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74を透過する透過光となるため、コーティング材72内部を透過してコーティング材72外部へ出射するまでの間に、その一部がYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74によって吸収(自己吸収)されてしまい、光の取出し効率が良好ではなかった。
また、上記YAG蛍光体73、赤色系蛍光体74から放射される光の輝度は、一般に蛍光体の量及び表面積に略比例するものであるが、上記従来のLED60にあっては、リフレクタ64内に充填したコーティング材72中にYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74を混入していたことから、混入できる蛍光体の量には限界があった。
本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表現範囲の広い高輝度な白色光を容易に得ることのできるLEDを実現することにある。
また、本考案の他の目的は、蛍光体で波長変換された光の取出し効率を向上させることができると共に蛍光体の量及び表面積を増大させることのできる高輝度な発光ダイオードを実現することにある。
上記の目的を達成するため、本考案に係る発光ダイオードは、青色系可視光を発光するLEDチップと、黄色系可視光を発光する黄色系蛍光体と、所定色の着色剤とを備え、上記青色系可視光、黄色系可視光、着色剤の色成分とを混色させて白色系可視光を放射する発光ダイオードであって、上記黄色系蛍光体及び着色剤を繊維の集合体に担持させたことを特徴とする。
上記繊維の集合体としては、不織布が好ましく、この場合、不織布を構成する繊維に、上記黄色系蛍光体及び着色剤を担持させる。
上記着色剤の量は、黄色系蛍光体に対する重量比で0.001〜10重量%と成すのが好ましい。
尚、着色剤としては、例えば顔料が該当する。
本考案の発光ダイオードは、青色系可視光を発光するLEDチップ、黄色系可視光を発光する黄色系蛍光体と共に、所定色の着色剤を備えているので、当該着色剤の色成分が白色光中に加わり、発光ダイオードから発光される白色光の表現範囲を広げることができる。
また、本考案の発光ダイオードにあっては、黄色系蛍光体及び着色剤を繊維の集合体に担持せしめたことから、黄色系蛍光体で波長変換される光を、黄色系蛍光体で反射された反射光として取り出すことができる。このため、YAG蛍光体73、赤色系蛍光体74で波長変換された光を透過光として取り出していた従来のLED60に比べ、光の取出し効率が向上し、高輝度化を図ることができる。
さらに、本考案の発光ダイオードは、単位体積当たりの繊維の表面積が大きい繊維の集合体に、黄色系蛍光体及び着色剤を担持せしめたことから、従来の発光ダイオード60の如く、リフレクタ64内に充填したコーティング材72中にYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74を混入した場合に比べ、黄色系蛍光体の量及び表面積を増大させることができる。
多数の繊維が立体的に絡み合って形成された不織布を、上記繊維の集合体として用い、
該不織布を構成する繊維に、黄色系蛍光体及び着色剤を担持させた場合には、単位体積当たりの繊維の表面積が極めて大きいことから、従来の発光ダイオード60の如く、リフレクタ64内に充填したコーティング材72中にYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74を混入した場合に比べ、黄色系蛍光体の量及び表面積を飛躍的に増大させることができる。
上記着色剤の量を、黄色系蛍光体に対する重量比で0.001〜10重量%と成すことにより、当該着色剤の色成分を十分に白色光中に加えることができると共に、輝度低下を生じることのない高輝度な白色光を得ることができる。
以下、図面に基づき、本考案に係るLED10の実施形態を説明する。
図1は、本考案に係るLED10を模式的に示す概略断面図であり、このLED10は、樹脂やセラミック等の絶縁材料より成る基板12上に、青色系可視光を発光するLEDチップ14を接続・固定して成る。該LEDチップ14は、約430nm〜500nmの波長の青色又は青紫等の青色系の可視光(以下、青色系可視光と称する)を発光し、例えば、窒化ガリウム系半導体結晶で構成されている。
また、上記基板12の表面から側面を経て裏面にまで延設された一対の外部電極16a,16bが相互に絶縁された状態で形成されている。
上記LEDチップ14上面の一方の電極(図示せず)は、ボンディングワイヤ18を介して、一方の外部電極16aに接続されると共に、LEDチップ14上面の他方の電極(図示せず)は、ボンディングワイヤ18を介して、他方の外部電極16bに接続されている。
上記LEDチップ14及びボンディングワイヤ18は、基板12上に載置され、顔料付き蛍光体20を担持して成るドーム状の繊維の集合体としての不織布22で覆われている。該ドーム状の不織布22は、接着等の手段で基板12上に接合・固定されている。
尚、上記不織布22は、ドーム状に限定されるものではなく、例えば内部が中空の直方体状であっても良く、要するに、LEDチップ14が不織布22で覆われていれば良い。
不織布22は、図2及び図3に示すように、多数の繊維24が立体的に絡み合って形成されるものであり、繊維24間には多数の空隙26(図3参照)が形成されており、また、多数の繊維24が立体的に絡み合っているため、単位体積当たりの繊維24の表面積が極めて大きいものである。
上記不織布22を構成する繊維24の繊維密度や、不織布22の厚さ、目付等を適宜調整することにより、不織布22を構成する繊維24の総表面積を任意に増減可能である。
上記繊維24は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂等の樹脂繊維、レーヨン等のセルロース系の化学繊維、ガラス繊維、アルミナ、ボロン等の金属繊維、天然繊維等の短繊維から成り、その直径は1〜20μm、長さは0.5〜20mm程度である。
尚、長さが50〜100mm程度の長繊維から成る繊維24を用いることも勿論可能である。
上記顔料付き蛍光体20は、図4に示すように、LEDチップ14の発光を黄色系可視光に変換する粒子状の黄色系蛍光体20aの表面に、着色剤としての赤色系顔料20bが付着されて成る。
顔料付き蛍光体20の粒子は、不織布22を構成する繊維24の表面に多数被着・担持されているものである。
上記黄色系蛍光体20aは、例えば、LEDチップ14の発光を約560nm〜約590nm程度の黄色系可視光に変換する(Y,Gd)Al12:Ce、YAl12:Ce等のYAG蛍光体(アルミン酸イットリウム系蛍光体)が該当する。
また、ZnS:Cu、(Zn,Cd)S:Cu,Al等の硫化物系蛍光体、一般式M(Si,Al)(N,O)で表されるシリケート系蛍光体を用いることができる。
上記赤色系顔料20bとしては、例えば、無機顔料である弁柄赤(Fe)、カドミウムレッド(CdS+CdSe)、アンチモン赤(2Sb・Sb)、鉛丹(Pb)等、有機顔料であるサアスラキノン系顔料、ジオキサン顔料等を用いることができる。
上記顔料付き蛍光体20は、例えば以下の方法で作製することができる。水に粉末状の黄色系蛍光体20aを分散させた蛍光体分散液と、水に赤色系顔料20bを分散した顔料分散液とを混合・撹拌した後、ゼラチンを添加して撹拌を続ける。その後、酢酸等を添加してpH4に調整すると、黄色系蛍光体20aの表面に赤色系顔料20bが付着し、その後、濾過、脱水することにより、上記顔料付き蛍光体20が得られる。
上記LEDチップ14及び不織布22は、基板12上に配置された所定高さを備えた枠部材28で囲繞されていると共に、該枠部材28内にエポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂等の透光性材料を充填して形成された透光性の蓋部材30によって封止されている。
以下、本考案のLED10において、不織布22に顔料付き蛍光体20を担持させる方法について説明する。
先ず、ポリプロピレン等の高融点材料より成る繊維24を、ポリエチレン等の低融点材料より成る繊維32で被覆した所定長さの複合繊維34(図5参照)を多数準備し、カード法やエアレイ法等を用いて、これら多数の複合繊維34より成るシート状の集積体(ウェブ)を形成する。
次に、シート状の集積体を、上記複合繊維34を構成する低融点材料より成る繊維32の融点より高く、且つ、高融点材料より成る繊維24の融点より低い温度で加熱し、低融点材料より成る繊維32のみを溶融させると共に、粒子状の顔料付き蛍光体20を上記集積体に吹き付ける。
この結果、高融点材料より成る繊維24の交差部分が、溶融した低融点材料より成る繊維32を介して接着することにより、シート状の不織布22が形成されると共に、粒子状の顔料付き蛍光体20が、溶融した低融点材料より成る繊維32を介して、不織布22を構成する繊維24の表面に、略均一に接着・担持される。
上記方法にあっては、高融点材料より成る繊維24を低融点材料より成る繊維32で被覆した複合繊維34を用い、低融点材料より成る繊維32のみを溶融させて接着剤として機能させることにより、不織布22の形成と、不織布22を構成する繊維24の表面への顔料付き蛍光体20の担持を略同時に行うことができるので、極めて製造容易である。
上記方法で製造されたシート状の不織布22を型抜き等して、上記ドーム状の不織布22は形成される。
上記方法以外にも、粒子状の顔料付き蛍光体20を分散させた樹脂液中に上記不織布22を浸漬したり、顔料付き蛍光体20を分散させた樹脂液を不織布22に吹付塗布することによっても、不織布22を構成する繊維24の表面に顔料付き蛍光体20を被着・担持させることができる。
また、不織布22を加熱して、該不織布22を構成する繊維24の表面を溶融させた状態で、粒子状の顔料付き蛍光体20を吹き付けることにより、不織布22を構成する繊維24の表面に顔料付き蛍光体20を被着・担持させることもできる。
さらに、粒子状の顔料付き蛍光体20を高温加熱した状態で不織布22に吹きつけ、不織布22を構成する繊維24を一部溶融させることにより、不織布22を構成する繊維24の表面に顔料付き蛍光体20を被着・担持させることもできる。
本考案のLED10にあっては、一対の外部電極16a,16bを介してLEDチップ14に電圧が印加されると、LEDチップ14が発光して青色系可視光が放射される。
そして、LEDチップ14から放射された青色系可視光、不織布22に担持された顔料付き蛍光体20の黄色系蛍光体24aから放射された黄色系可視光及び赤色系顔料24bの赤色成分が混色することにより暖色系白色光が得られ、該暖色系白色光が透光性の蓋部材30を透過して外部へ放射されるのである。
本考案のLED10にあっては、赤色系顔料24bによって赤色成分を加えることができ、暖色系白色光を容易に得ることができる。
尚、上記赤色系顔料20bの量は、黄色系蛍光体20aに対する重量比で0.001〜10重量%、好ましくは0.03〜0.20重量%と成される。すなわち、0.001重量%の赤色系顔料20bの量で暖色系白色光を実現できると共に、LED10の輝度低下を生じないよう赤色系顔料20bの量は10重量%以下とするのが適当である。このように、赤色系顔料20bの量を、黄色系蛍光体20aに対する重量比で0.001〜10重量%と成すことにより、黄色系蛍光体20aの量を十分に確保することができ、高輝度な暖色系白色光を実現できる。また、0.03〜0.20重量%とした場合には、赤色系顔料20bの色成分をより十分に加えることができると共に、黄色系蛍光体20aの量を一層確保することができ輝度の低下を生じることがない。
尚、赤色系顔料24bとして弁柄赤を用いた場合には、0.01〜0.20重量%の範囲が適当である。
図6は従来のLED60の色度図、図7は本考案のLED10の色度図である。図6及び図7において、Dは昼光色の領域、Nは昼白色の領域、Wは白色の領域、WWは温白色の領域、Lは電球色の領域を示し、左側のDの領域から右側のLの領域に向かって暖色系の白色光となっていく。
従来のLED60は、YAG蛍光体73としてYAl12:Ce、赤色系蛍光体74としてMgOMgFGeO:Mnを用い、図6において、[1]はYAG蛍光体73が90重量%、赤色系蛍光体74が10重量%の場合の色度、[2]はYAG蛍光体73が85重量%、赤色系蛍光体74が15重量%の場合の色度、[3]はYAG蛍光体73が80重量%、赤色系蛍光体74が20重量%の場合の色度、[4]はYAG蛍光体73が100重量%の場合の色度を示している。
本考案のLED10は、黄色系蛍光体20aとして、従来のLED60と同じYAl12:Ceより成るYAG蛍光体、赤色系顔料20bとして弁柄赤(Fe)を用い、図7において、(1)は黄色系蛍光体20aに対する赤色系顔料20bの割合が0.003重量%の場合の色度、(2)は黄色系蛍光体20aに対する赤色系顔料20bの割合が0.01重量%の場合の色度、(3)は黄色系蛍光体20aに対する赤色系顔料20bの割合が0.06重量%の場合の色度、(4)は黄色系蛍光体20aに対する赤色系顔料20bの割合が0.13重量%の場合の色度、(5)は黄色系蛍光体20aに対する赤色系顔料20bの割合が0.20重量%の場合の色度、(6)は比較例として、黄色系蛍光体20aのみ使用した場合の色度を示している。
図6に示される通り、従来のLED60の場合、10〜20重量%の赤色系蛍光体74を用いても、左側のD又はNの領域に留まっており十分な暖色系白色光が得られていない。
これに対し、図7に示される通り、本考案のLED10の場合には、0.003〜0.20重量%の範囲の少量の赤色系顔料20bを用いるだけで、右側のWWやLの領域に達する暖色系白色光が得られている。
また、本考案のLED10にあっては、LEDチップ14をドーム状の不織布22で覆い、該不織布22を構成する繊維24の表面に顔料付き蛍光体20を担持せしめたことから、黄色系蛍光体20aで波長変換される光を、黄色系蛍光体20aで反射された反射光として取り出すことができる。このため、YAG蛍光体73、赤色系蛍光体74で波長変換された光を透過光として取り出していた従来のLED60に比べ、光の取出し効率が向上し、高輝度化を図ることができる。しかも、LEDチップ14が不織布22で覆われているので、LEDチップ14から放射されたほぼ全ての光を、顔料付き蛍光体20を担持した不織布22に照射することができる。
さらに、本考案のLED10は、単位体積当たりの繊維24の表面積が極めて大きい不織布22を構成する繊維24の表面に顔料付き蛍光体20を担持せしめたことから、従来の発光ダイオード60の如く、リフレクタ64内に充填したコーティング材72中にYAG蛍光体73、赤色系蛍光体74を混入した場合に比べ、黄色系蛍光体20aの量及び表面積が飛躍的に増大し、高輝度化を実現できる。
上記においては、不織布22に顔料付き蛍光体20を担持させた場合を例に挙げて説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、粒子状の黄色系蛍光体20aと粒子状の赤色系顔料20bとを混合させた状態で不織布22に担持しても良い。
この場合、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bを混合分散させた樹脂液中に上記不織布22を浸漬したり、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bを混合分散させた樹脂液を不織布22に吹付塗布すれば良い。また、不織布22を加熱して、該不織布22を構成する繊維24の表面を溶融させた状態で、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bとの混合粒子を吹き付けることにより、不織布22を構成する繊維24の表面に、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bとを混合状態で担持できる。
尚、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bとは粒径や比重が異なるが、本考案のLED10は、多数の繊維24が立体的に絡み合って形成された不織布22の繊維24表面に、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bを担持させたので、黄色系蛍光体20aと赤色系顔料20bとが偏在することなく、不織布22の繊維24表面に略均一に分散配置することができる。従って、黄色系蛍光体20aから放射される黄色系可視光と、赤色系顔料20bの赤色成分とを十分に混色させることができ、色ムラの発生を抑制することができる。
また、上記においては、青色系可視光を発光するLEDチップ14と黄色系蛍光体20aを備えた白色発光のLED10において、着色剤としての赤色系顔料20bにより赤色成分を加えて暖色系白色光を得る場合を例に挙げて説明したが、本考案はこれに限定されるものではない。すなわち、所定色の顔料(着色剤)を用いることにより、当該顔料(着色剤)の色成分が加わり、LED10から発光される白色光の表現範囲を広げることができる。
例えば、緑系色の無機顔料である酸化クロム(Cr)、ピリジアン(CrO(OH))、コバルトグリーン(CoO・ZnO・MgO)等、緑系色の有機顔料であるフタロシアニングリーン等を用いれば、緑色成分の含まれた白色光を得ることができる。
また、青系色の無機顔料である群青(3NaAl・SiO・Na)、 紺青(Fe[Fe(CN)]・nHO)、コバルトブルー(CoO・nAl)、セルリアンブルー(CoO・nSnO・MgO)等を用いれば、青色成分が一層強調された白色光を得ることができる。
尚、所定色の顔料(着色剤)の量は、上記赤色系顔料20bの場合と同様に、黄色系蛍光体に対する重量比で0.001〜10重量%と成される。
すなわち、0.001重量%の顔料(着色剤)の量で、当該顔料(着色剤)の色成分を十分に加えることができると共に、LED10の輝度低下を生じないよう顔料(着色剤)の量は10重量%以下とするのが適当である。
着色剤としては、上記した赤色系顔料20b等の顔料の他に、耐候性を有する染料等を用いることもできる。
上記においては、ドーム状の不織布22でLEDチップ14を覆った場合を例に挙げて説明したが、LEDチップ14上に不織布22を載置したり、LEDチップ14を不織布22で囲繞しても良く、要するに、不織布22を構成する繊維24に顔料付き蛍光体20が担持されていれば良い。
また、繊維の集合体としては、上記不織布22の他に、多数の繊維を織り込んで形成した織布を用い、該織布を構成する繊維に蛍光体を担持させても良い。この織布も、不織布22には及ばないものの、単位体積当たりの繊維の表面積が大きいものである。
また、上記においては、不織布22を構成する繊維24の「表面」に顔料付き蛍光体20を担持せしめた場合を例に挙げて説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、透明樹脂等より成る透光性の繊維24に顔料付き蛍光体20を練り混むことにより、不織布22を構成する繊維24に顔料付き蛍光体20を担持させても良い。
この場合、例えば、未硬化状態の透明樹脂中に、顔料付き蛍光体20を所定量混合した後、透明樹脂を延伸、硬化させ、その後、所定の長さに切断することにより、顔料付き蛍光体20が練り混まれた多数の繊維を形成し、斯かる顔料付き蛍光体20が練り混まれた多数の繊維を用いて不織布22を形成すれば良い。
本発考案に係る発光ダイオードを模式的に示す概略断面図である。 不織布を模式的に示す部分拡大図である。 不織布を構成する繊維を模式的に示す拡大図である。 顔料付き蛍光体を模式的に示す断面図である。 複合繊維を示す概略断面図である。 従来のLEDの色度図である。 本考案のLEDの色度図である。 従来のLEDの概略断面図である。
符号の説明
10 発光ダイオード
12 基板
14 LEDチップ
16a外部電極
16b外部電極
18 ボンディングワイヤ
20 顔料付き蛍光体
20a黄色系蛍光体
20b赤色系顔料
22 不織布
24 繊維
28 枠部材
30 蓋部材
34 複合繊維

Claims (4)

  1. 青色系可視光を発光するLEDチップと、黄色系可視光を発光する黄色系蛍光体と、所定色の着色剤とを備え、上記青色系可視光、黄色系可視光、着色剤の色成分とを混色させて白色系可視光を放射する発光ダイオードであって、上記黄色系蛍光体及び着色剤を繊維の集合体に担持させたことを特徴とする発光ダイオード。
  2. 上記繊維の集合体が不織布であり、該不織布を構成する繊維に、上記黄色系蛍光体及び着色剤を担持させたことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
  3. 上記着色剤の量は、黄色系蛍光体に対する重量比で0.001〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光ダイオード。
  4. 上記着色剤が顔料であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の発光ダイオード。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009016779A (ja) * 2007-06-05 2009-01-22 Sharp Corp 発光装置、発光装置の製造方法、電子機器および携帯電話機
JP2011014697A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置
JP2012222005A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Mitsubishi Chemicals Corp 発光装置、繊維複合体、及び繊維複合体の製造方法

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