JP3116949B2 - 加工プロセス終了点実時間判定方法 - Google Patents

加工プロセス終了点実時間判定方法

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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変動を含みながら
も、加工プロセスの進行に伴って一旦信号が大きく上
昇、或いは下降してから、加工プロセス終了に伴い信号
が定常状態に移行するような加工プロセス計測信号を用
いて、加工プロセスの終了点を加工プロセス進行中に実
時間で判定する加工プロセス終了点実時間判定方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体プロセス装置等の加工プロセス装
置には、加工プロセスの進行状態をモニタリングするた
めの加工プロセス計測装置が設けられているものがあ
る。
【0003】加工プロセス計測装置から得られる加工プ
ロセス計測信号として、加工プロセスが進行して一定時
間経過後、加工プロセスの進行に伴って一旦大きく上
昇、或いは下降し、その後所定の加工プロセスが完了す
るとともに定常状態に移行するような時間変化を示す信
号がある。この場合の定常状態とは、信号変化がほとん
どない状態のことであり、具体的には、単位時間当たり
の信号の変化量が0に近い小さい値になった状態のこと
を示す。
【0004】この加工プロセス計測信号には、加工プロ
セスの進行に空間的位置によるムラがある等の理由から
計測位置を一定周期で走査したり、計測位置は同一だが
加工プロセス側に周期的な動作があることにより、周期
的な変化が含まれており、加工プロセスの進行状態は、
この周期的な変化を除去した信号変化に現れる。従っ
て、加工プロセスが終了したことの判定は、変動を有す
る加工プロセス計測信号から、信号が定常状態に移行し
終わった点を判定することになる。
【0005】特に図示しないが、上述のような変化を示
す加工プロセス計測信号からプロセス終了点を判定する
方法としては、加工プロセス計測信号が所定値以下、或
いは所定値以上になった時点を加工プロセス終了点とし
て判定する方法が一般的に行われている。
【0006】この方法は、加工プロセス計測信号が一旦
上昇或いは下降してから定常状態になることから、予め
設定してある所定のしきい値と加工プロセス計測信号と
を比較し、加工プロセス計測信号が所定値以上、或いは
所定値以下になった時点を加工プロセス終了点であると
判定する方法で、半導体ウェハの化学的機械的研磨(C
MP)を行うCMPプロセスにおける加工プロセス終了
点判定に適用できる。
【0007】図7は、加工対象物(研磨対象物)である
半導体ウェハ1(以下、単にウェハとも呼ぶ)の一例を
示す断面図である。検査光での反射率が低い基板面4の
上に、検査光での反射率が低い或いは検査光を透過する
絶縁層2が膜付けされ、絶縁層2を覆うように、検査光
での反射率が高い金属層3が全面に膜付けされている。
CMP工程では、CMP装置により金属層3を絶縁層2
が露出するまで研磨することで金属配線を形成する。従
って、金属配線が完全に形成された時点が研磨終了点と
なる。
【0008】このようなCMPプロセスへの適用例とし
て、特許第2561812号公報に記載された技術があ
る。図19はその一例のフローチャートである。この加
工プロセス終了点実時間判定方法は、反射光量測定方式
の研磨状態モニタリング装置にて測定された反射光量の
所定時間間隔毎の平均値を、測定光量平均化データとし
て算出する第1ステップA1と、第1ステップA1で算
出された測定光量平均化データを、ウェハ上に形成され
る材料に対する検査光の反射率や、パターン密度等のウ
ェハの構造で決定される所定のしきい値と比較し、測定
光量平均化データが該しきい値を下回った時点を、研磨
終了点として判定する第2ステップA2とを含む。
【0009】第1ステップA1で算出された測定光量平
均化データの時間変化は、研磨初期においては、図7に
おける検査光での反射率が高い金属層3がウェハ1の最
上層全面に膜付けされているため、測定光量平均化デー
タは高い値を示す。次に研磨が進行していくと、金属層
3が除去されていき、検査光での反射率が低い絶縁層2
が露出し始めるため、或いは絶縁層2が検査光を透過す
る場合には、検査光は露出し始めた絶縁層2を透過して
反射率が低い基板面4で反射されるため、反射光量は低
下していく。更に研磨が進行し、金属配線が完全に形成
されて、研磨が進行しても絶縁層2と金属層3との面積
比が変化しなくなると、測定光量平均化データは変化し
なくなり一定の値を示すようになる。
【0010】従って、金属配線が完全に形成された時点
が研磨終了点であるから、測定光量平均化データが変化
しなくなり一定の値になる点が研磨終了点を示すことに
なる。
【0011】この研磨終了時点での測定光量平均化デー
タは、ウェハ上に形成される材料の検査光での反射率や
パターン密度等のウェハの構造が同一であれば、ウェハ
毎に同一の値を示す。
【0012】そこで第2ステップA2では、第1ステッ
プA1で算出された測定光量平均化データを、ウェハ上
に形成される材料の検査光での反射率やパターン密度等
のウェハの構造から決定される所定のしきい値と比較
し、測定光量平均化データがしきい値を下回った時点
を、研磨終了点として判定する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように所定しきい値と比較して加工プロセス終了点を判
定する方法は、加工プロセス計測信号の変動が大きい場
合に、加工プロセス終了点の判定を精度良く行うことが
できないという問題があった。
【0014】加工プロセス計測信号の変動が大きい場合
には、信号を平均化する際の時間間隔を大きくしないと
十分に平滑化できない。図19に示した従来技術におい
ては、第1ステップA1で反射光量を平均化する際の時
間間隔を大きくしないと十分に平滑化できない。
【0015】しかし、平均化の時間間隔を大きくした場
合、過去のデータの影響を多く含むことになり、計測信
号平均化データの変化に遅れが生じるため、加工プロセ
ス終了点の判定に遅れが生じる。この場合、図19に示
した従来技術によると、研磨終了点の判定が遅れてしま
い、過剰研磨を招くことになる。
【0016】また、この遅れを防止するために平均化の
時間間隔を小さくすると、変動が十分に平滑化されない
ため、加工プロセス終了点の判定精度が劣化する。この
場合、図19に示した従来技術によると、研磨終了点の
判定がばらつき、研磨量不足や過剰研磨が発生すること
になる。
【0017】本発明は、以上の問題を解決し、加工プロ
セス計測信号の変動が大きくて平均化しても変動が残る
ような場合でも、誤判定せずに精度良く加工プロセス終
了点の判定ができる加工プロセス終了点実時間判定方法
を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の視点の加
工プロセス終了点実時間判定方法は、加工プロセスの進
行状態を示す、変動を含んだ加工プロセス計測信号か
ら、加工プロセスが進行し大きな加工プロセス信号の変
化を一旦経てから加工プロセス計測信号が定常状態に移
行し終わった点を、加工プロセスの終了点であると加工
プロセス進行中に実時間で判定する。
【0019】加工プロセス計測装置から得られる加工プ
ロセス計測信号は、加工プロセスの進行に空間的位置に
よるムラがある等の理由から計測位置を一定周期で走査
したり、計測位置は同一だが加工プロセス側に周期的な
動作があることにより、周期的な変化を有する信号とな
る。加工プロセスの進行状態は、この周期的な変化を除
去した信号変化に現れるため、第1のステップでは、こ
の変動周期の整数倍間隔で平均化を行い、周期の整数倍
間隔毎に離散的に平均化データを算出する。
【0020】また、加工プロセス前の初期状態は一定で
はないため、加工プロセス初期の加工プロセス計測信号
は、第1のステップで周期的変化を除去しても加工プロ
セスの進行とは異なる変化を示す。この加工プロセス初
期の加工プロセス計測信号の変化は加工プロセス毎に異
なり、また、極めて大きな変化を示す場合もある。そこ
で第2のステップでは、この時間を越える一定時間まで
は加工プロセス計測信号による終了点判定を行わない。
【0021】更に、加工プロセス速度のばらつきによる
加工プロセス計測信号の初期変動期間のばらつきに対応
するため、第3のステップでは、加工プロセスの進行に
伴う大きな変化、例えば、加工プロセス計測信号が所定
値又は所定倍数に達するまで加工プロセス計測信号によ
る終了点判定を行わない。
【0022】次に、加工プロセス終了点の判定を行う
が、加工プロセス計測信号を第1のステップで平均化し
て周期的変動を除去しても、加工プロセスのムラ、計測
手段の精度、ノイズの混入のため、第1のステップで得
られる加工プロセス計測信号の平均化データにはノイズ
成分が残る。従って、加工プロセスが定常状態に移行す
るのを、加工プロセス計測信号の平均化データの現測定
時点の傾き(微分値)が0近傍になることにより判定す
ることはできず、加工プロセス終了点の判定にはノイズ
成分を十分平滑化したデータを使用する必要がある。
【0023】そこで第4のステップでは、この平滑化処
理として、第1のステップで得られる加工プロセス計測
信号の平均化データにおける、現測定時点の値を含んで
所定数過去に遡った複数データを更に平均した値と、更
に所定数過去に遡った複数のデータを更に平均した値と
を算出し、双方の値を結んでその変化量から平均的傾き
を算出することが可能である。
【0024】しかし、第4のステップで得られる平均的
傾きが0近傍になるのを検出することで加工プロセスの
終了を判定したのでは、過去のデータを使用することに
よる時間遅れがあるため、加工プロセス終了判定が遅れ
る。
【0025】そこで、第5のステップでは、加工プロセ
ス計測信号の平均化データの平均的傾きの絶対値が所定
以上の値をとった以降に、現測定時点での平均的傾き値
と少し過去に遡った平均的傾き値とを結んで未来へ外挿
して、平均的傾きが0となる、加工プロセスが終了する
までの時間の予測値を算出する。
【0026】このとき、この予測値は過去のデータを使
うことによる時間遅れを含んでいるため、第6のステッ
プで、この時間遅れ分を加工プロセス終了までの予測時
間から引いて、その時刻が現測定時点以前であれば加工
プロセス終了であると仮に判定する。
【0027】この加工プロセス終了までの時間の予測値
には、ノイズの混入等により誤差が含まれており、誤判
定の要因となる。そこで第7のステップでは、多少の誤
差を見越して、第1のステップで算出された加工プロセ
ス計測信号の平均化データにおける現測定時点の値と直
近の過去の値のみから加工プロセス計測信号の平均化デ
ータの短時間の傾きを算出し、この短時間の傾きが、連
続して所定回数以上所定範囲以内の値になること、平均
的傾きの絶対値が所定以上の値をとってからの通算で所
定回数以上所定範囲以内の値になること、又は、この短
時間の傾きが所定範囲以内になる割合が所定割合以上に
なることと、加工プロセス終了までの予測値から過去の
データを使うことによる時間遅れ分を引いた時刻が現測
定時点以前であることという第6のステップでの判定結
果との論理積により、加工プロセスが終了したと判定す
る。
【0028】また、加工プロセス対象品や加工プロセス
装置の特性等により、加工プロセス計測信号の平均化デ
ータが加工プロセス終了点で急激に変化し、加工プロセ
ス終了点の外挿による予測を行う時間的余裕がない、或
いは、加工プロセス毎に加工プロセス計測信号の平均化
データの時間変化のしかたが異なるため外挿ができない
加工プロセスでは、まず、加工プロセス計測信号の平均
化データの平均的傾きの絶対値が所定値以上になること
で現在が加工プロセス終了点に近いことを判定した後、
加工プロセス計測信号の平均化データにおける現測定時
点の値と直近の過去の値のみから加工プロセス計測信号
の平均化データの短時間の傾きを算出し、この短時間の
傾きが、連続して所定回数以上所定範囲以内の値になっ
た場合、平均的傾きの絶対値が所定値以上になってから
の通算で所定回数以上所定範囲以内の値になった場合、
又は、この短時間の傾きが所定範囲以内になる割合が所
定割合以上になった場合に、加工プロセスが終了したと
判定する。
【0029】また、本発明の第2の視点の加工プロセス
終了点実時間判定方法は、前記第4のステップに後続し
て、第4のステップで算出された加工プロセス計測信号
の平均化データの平均的傾きの絶対値が、予め設定して
ある第1のしきい値以上になるまで次のステップに移行
しない第8のステップと、第4のステップで算出され
た、加工プロセス計測信号の平均化データの平均的傾き
の絶対値が第1のしきい値以上になった以降に、第1の
ステップで算出された加工プロセス計測信号の平均化デ
ータにおける現測定時点の値と直近の過去の値のみから
加工プロセス計測信号の平均化データの短時間の傾きを
算出し、この短時間の傾きが、予め設定してある第2の
しきい値以内の値に連続して所定回数以上達した場合、
平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上になってから
の通算で所定回数以上第2のしきい値以内の値になった
場合、又は、この短時間の傾きが第2のしきい値以内に
なる割合が所定割合以上になった場合に、加工プロセス
が終了したと判定する第9のステップとを含む。
【0030】更に、本発明の第3の視点の加工プロセス
終了点実時間判定方法は、前記第4のステップに後続し
て、加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定
時間が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな
変化を開始するまでの間に得られた平均化データの最大
値、最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値を
第1及び第2のしきい値として算出する第23のステッ
プと、平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしき
い値以上になった時点から、現測定時点の平均的傾き値
と若干過去に遡った平均的傾き値とを結んで未来へ外挿
し、平均的傾きが将来0になる時間を加工プロセス終了
時間の予測値として算出する第24のステップと、加工
プロセス終了時間の予測値から、過去のデータを使うこ
とによる時間遅れ分を減じた時刻が現測定時点以前であ
る場合に加工プロセス終了であると仮に判定する第25
のステップと、平均化データにおける現測定時点の値と
直近の過去の値のみから平均化データの短時間の傾きを
算出し、該短時間の傾きが連続して所定回数以上第2の
しきい値以内の値になった場合、平均的傾きの絶対値が
第1のしきい値以上になってからの通算で所定回数以上
第2のしきい値以内の値になった場合、又は、短時間の
傾きが第2のしきい値以内になる割合が所定割合以上に
なった場合の結果と、第25のステップの判定結果との
論理積により、加工プロセスが終了したと判定する第2
6のステップとを含む。
【0031】この加工プロセス終了までの時間の予測値
には、ノイズの混入等により誤差が含まれており、誤判
定の要因となる。そこで、第26のステップでは、多少
の誤差を見越して、第1のステップで算出された加工プ
ロセス計測信号の平均化データにおける現測定時点の値
と直近の過去の値のみから加工プロセス計測信号の平均
化データの短時間の傾きを算出し、この短時間の傾き
が、連続して所定回数以上第2のしきい値以内の値にな
ること、平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上にな
った若しくは極大値をとってからの通算で所定回数以上
第2のしきい値以内の値になること、又は、この短時間
の傾きが第2のしきい値以内になる割合が所定割合以上
になることと、加工プロセス終了までの予測値から過去
のデータを使うことによる時間遅れ分を引いた時刻が現
測定時点以前であることという第25のステップでの判
定結果との論理積により、加工プロセスが終了したと判
定する。
【0032】第24のステップ及び第26のステップで
用いる第1及び第2のしきい値は、第2のステップにお
いて加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定
時間が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな
変化を開始するまでの間に得られた加工プロセス計測信
号平均化データの最大値、最小値及び平均値の内のいず
れか1に、相互に異なる所定値をそれぞれに乗じた相対
値として、第23のステップで算出しておく。
【0033】第3のステップで加工プロセス計測信号が
所定倍数に達するまで加工プロセス計測信号による終了
点判定を行わないことを含め、各しきい値を相対値とす
ることで、加工対象物やプロセス条件や計測条件等の違
いによって加工プロセス計測信号の大きさが全体的に変
わっても、正しく加工プロセス終了点を判定できる。な
お、加工プロセス計測信号の全体的な大きさの変化が殆
どないようなプロセスにおいては、各しきい値を固定値
することもできる。
【0034】また、第26のステップで、短時間の傾き
が、平均的傾きの絶対値が極大値をとってからの通算で
所定回数以上第2のしきい値以内の値になることを判定
する際に、加工プロセス終了までの間に平均的傾きの絶
対値が複数回極大値を持つような場合には、極大値を検
出する毎に通算の回数をリセットしカウントし直す。
【0035】また、加工プロセス対象品や加工プロセス
装置の特性等により、加工プロセス計測信号の平均化デ
ータが加工プロセス終了点で急激に変化し加工プロセス
終了点の外挿による予測を行う時間的余裕がない、或い
は、加工プロセス毎に加工プロセス計測信号の平均化デ
ータの時間変化のしかたが異なるため外挿ができない加
工プロセスでは、まず、加工プロセス計測信号の平均化
データの平均的傾きの絶対値が所定しきい値以上になる
ことで現在が加工プロセス終了点に近いことを判定す
る。その後、加工プロセス計測信号の平均化データにお
ける現測定時点の値と直近の過去の値のみから加工プロ
セス計測信号の平均化データの短時間の傾きを算出し、
この短時間の傾きが、連続して所定回数以上所定しきい
値以内の値になった場合、平均的傾きの絶対値が所定し
きい値以上になってからの通算で所定回数以上所定しき
い値以内の値になった場合、又は、この短時間の傾きが
所定しきい値以内になる割合が所定割合以上になった場
合に、加工プロセスが終了したと判定する。
【0036】更に、本発明の第4の視点の加工プロセス
終了点実時間判定方法は、前記第2の視点の加工プロセ
ス終了点実時間判定方法における第8のステップに先立
って、加工プロセス初期の信号変化を除外するための一
定時間が経過した時点から加工プロセス計測信号が大き
な変化を開始するまでの間に得られた平均化データの最
大値又は最小値と、平均値とにそれぞれ個別の所定値を
乗じた相対値を第1及び第2のしきい値として算出する
第23のステップを含む。
【0037】上記において好ましくは次のような構成と
する。加工プロセス計測信号を所定周期の整数倍間隔で
平均化し、平均化データとして所定周期の整数倍間隔毎
に離散的に平均値を算出する第1のステップでは、加工
対象物が1回転する時間間隔毎に平均化することができ
る。
【0038】加工プロセス計測信号を所定周期の整数倍
間隔で平均化し、平均化データとして所定周期の整数倍
間隔毎に離散的に平均値を算出する第1のステップで
は、加工対象物が整数回回転する時間間隔毎に平均化す
ることができる。
【0039】加工プロセス計測信号を所定周期の整数倍
間隔で平均化し、平均化データとして所定周期の整数倍
間隔毎に離散的に平均値を算出する第1のステップで
は、加工対象物が1回転する時間のうちの所定の時間間
隔のみの平均化を、加工対象物の回転周期毎に行うこと
ができる。
【0040】加工プロセス計測信号を所定周期の整数倍
間隔で平均化し、平均化データとして所定周期の整数倍
間隔毎に離散的に平均値を算出する第1のステップで
は、検査光が加工対象物を横切る時間間隔で平均化する
ことができる。
【0041】加工プロセス計測信号の平均化データにお
ける現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数の
データの平均的傾きを算出する第4のステップでは、現
測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数のデータ
を更に平均した値と、更に所定数過去に遡った複数のデ
ータを更に平均した値とを算出し、これら2つの平均値
間の単位時間当たりの変化量を平均的傾きとして算出す
ることができる。
【0042】加工プロセス計測信号の平均化データにお
ける現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数の
データの平均的傾きを算出する第4のステップでは、現
測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数の測定光
量平均化データを用いて最小二乗近似により直線の式を
求め、この直線の傾斜を平均的傾きとして算出すること
ができる。
【0043】現測定時点の平均的傾きと少し過去に遡っ
た平均的傾きを結んで未来へ外挿し、加工プロセスが終
了するまでの時間の予測値を算出する第5のステップで
は、平均的傾きデータにおける現測定時点の平均的傾き
と1つ前の平均的傾きとの2点間を通る直線の式を求
め、平均化データが一旦大きく下降してから定常状態に
移行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾斜が正
である場合にのみ、また、平均化データが一旦大きく上
昇してから定常状態に移行する時間変化を示す場合には
求めた直線の傾斜が負である場合にのみ、直線の式から
平均的傾き=0となる時間を算出することができる。
【0044】現測定時点の平均的傾きと少し過去に遡っ
た平均的傾きを結んで未来へ外挿し、加工プロセスが終
了するまでの時間の予測値を算出する第5のステップで
は、平均的傾きデータにおける現測定時点の平均的傾き
を含んで過去に遡った3点以上の平均的傾きを用いて最
小二乗近似により直線の式を求め、平均化データが一旦
大きく下降してから定常状態に移行する時間変化を示す
場合には求めた直線の傾斜が正である場合にのみ、ま
た、平均化データが一旦大きく上昇してから定常状態に
移行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾斜が負
である場合にのみ、直線の式から平均的傾き=0となる
時間を算出することができる。
【0045】過去に遡る点数を少なくした短時間の平均
的傾きを算出して、短時間の平均的傾き≧0となった回
数をカウントしていき、上記のような方法で算出された
終了点判定時間が現在の加工時間以下であり、かつ、短
時間の平均的傾き≧0のカウント回数が所定数以上であ
る場合に、加工終了点として判定することができる。
【0046】加工初期の平均化データの大きな変動が発
生している時間を越える分だけの所定時間を予め設定
し、この所定時間と現在までの加工経過時間を比較し
て、現在の加工経過時間が、予め設定してある所定時間
以上になるまで加工終了点判定動作を行わない。
【0047】平均化データの現測定時点までの最大値を
判定し、この最大値から所定の比率だけ平均化データが
低下した場合に、加工終了点付近の特徴である平均化デ
ータの低下が開始したと判断し、それまで加工終了点判
定動作を行わない。
【0048】終了点判定時間を算出する際に、平均的傾
きを算出する際に使用された最も過去の時点から現在ま
での加工時間に所定の時間を加算或いは減算した時間
を、平均的傾き=0となる時間から差し引き、終了点判
定時間として算出することで、加工終了点の判定を所定
時間遅らせ、又は早めることができる。
【0049】各しきい値は、加工プロセス初期の信号変
化を除外するための一定時間が経過した時点から加工プ
ロセス計測信号が大きな変化を開始するまでの間に得ら
れた加工プロセス計測信号の最大値、最小値及び平均値
の内のいずれか1に、異なる所定値をそれぞれに乗じて
算出した相対値であることが好ましい。
【0050】各しきい値を相対値とすることで、加工対
象物やプロセス条件や計測条件等の違いによって加工プ
ロセス計測信号の大きさが全体的に変わっても、加工プ
ロセス終了点の判定を適正に行うことができるという作
用効果が得られる。
【0051】短時間の傾きは、平均的傾きの絶対値が極
大値をとってからの通算で所定回数以上所定しきい値以
内の値になることを判定する際に、加工プロセス終了ま
での間に平均的傾きの絶対値が複数回極大値を持つよう
なプロセスにおいては、極大値を検出する毎に通算の回
数をリセットしてカウントし直すことが好ましい。
【0052】本発明を半導体ウェハの化学的機械的研磨
を行うCMP装置に適用する場合には、加工対象物がウ
ェハとなるので以下のようなステップ構成とすることが
好ましい。
【0053】CMP装置に取り付けられた、半導体ウェ
ハの研磨面に検査光を照射して得られる反射光量の変化
から研磨状態をモニタリングする、反射光量測定方式の
研磨状態モニタリング装置にて測定された反射光量の所
定時間間隔毎の平均値を、測定光量平均化データとして
算出する第10のステップ。第10のステップで算出さ
れた測定光量平均化データにおける現測定時点の値を含
んで所定数過去に遡った複数の測定光量平均化データの
平均的な変化率を平均的傾きとして算出する第11のス
テップ。第11のステップで算出された算出された測定
光量平均化データの平均的傾きの絶対値が所定以上の値
をとった以降に、現測定時点の平均的傾きと少し過去に
遡った平均的傾きを結んで未来へ外挿し、平均的傾き=
0となる時間を推定して算出する第12のステップ。第
11のステップで平均的傾きを算出する際に使用された
最も過去の時点から現在までの研磨時間を、平均的傾き
=0となる時間から差し引き、終了点判定時間として算
出する第13のステップ。第13のステップで算出され
た終了点判定時間と現在の研磨時間とを比較し、終了点
判定時間が現在の研磨時間以下になった時点を研磨終了
点として判定する第14のステップ。
【0054】また、以下のようなステップ構成とするこ
ともできる。半導体ウェハの化学的機械的研磨を行うC
MP装置に取り付けられた研磨状態モニタリング装置で
測定された反射光量の所定時間間隔毎の平均値を、測定
光量平均化データとして算出する第10のステップ。測
定光量平均化データにおける現測定時点の値を含んで所
定数過去に遡った複数の測定光量平均化データの平均的
な変化率を平均的傾きデータとして算出する第11のス
テップ。測定光量平均化データの平均的傾きの絶対値が
所定以上の値をとってから、現測定時点の平均的傾きと
少し過去に遡った平均的傾きとを結んで未来へ外挿し、
平均的傾き=0となる時間を推定して算出する第12の
ステップ。平均的傾きを算出する際に使用された最も過
去の時点から現在までの研磨時間を、平均的傾き=0と
なる時間から減算して終了点判定時間として算出する第
13のステップ。研磨初期の信号変化を除外するための
一定時間が経過した時点から測定光量平均化データが大
きく低下し始めるまでの間に得られた測定光量平均化デ
ータの最大値又は平均値に所定の値を乗じた相対値をカ
ウントしきい値として算出する第31のステップ。測定
光量平均化データにおける現測定時点の値を含んで若干
過去に遡った複数点の測定光量平均化データを更に平均
した第1の平均値と、更に若干過去に遡った複数点の測
定光量平均化データを更に平均した第2の平均値とを算
出し、第1及び第2の平均値の間の単位時間当たりの変
化量を短時間の平均的傾きとして算出する第32のステ
ップ。第11のステップで算出された平均的傾きデータ
が極小値をとったことを検出する第33のステップ。第
11のステップで算出された平均的傾きデータが極小値
をとったことが検出されてから、第32のステップで算
出された短時間の平均的傾きデータがカウントしきい値
以上となった回数の累積値をカウントする第34のステ
ップ。第33のステップで平均的傾きデータが極小値を
とったことが検出されてから、第11のステップで算出
された平均的傾きデータが極大値をとった場合には、第
34のステップでカウントされた累積値をリセットし、
第33のステップの極小値検出に復帰する第35のステ
ップ。終了点判定時間と現在の研磨時間とを比較し、終
了点判定時間が現在の研磨時間以下であり、かつ、カウ
ントされた短時間の平均的傾きが所定しきい値以内にな
った回数が所定数以上である場合に研磨終了点として判
定する第36のステップ。
【0055】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。
【0056】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例を示すフローチャートである。本実施例における
加工プロセス終了点実時間判定方法は、加工プロセス計
測装置から得られる加工プロセスの進行状態を示す加工
プロセス計測信号を、所定周期の整数倍間隔で平均化
し、平均化データとして所定周期の整数倍間隔毎に離散
的に平均値を算出する第1のステップS1と、予め設定
してある所定時間と現在までの加工プロセス経過時間と
を比較し、現在までの加工プロセス経過時間が予め設定
してある所定時間を越えるまでは次のステップに移行し
ない第2のステップS2と、第1のステップS1で算出
された加工プロセス計測信号の平均化データが、所定値
又は所定倍数に達するまで次のステップに移行しない第
3のステップS3と、第1のステップS1で算出された
加工プロセス計測信号の平均化データ(図3)におけ
る、現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数点
のデータを更に平均した値と、更に所定数過去に遡った
複数点のデータを更に平均した値とを算出し、この2つ
の平均値間の単位時間当たりの変化量を平均的傾き(図
4)として算出する第4のステップS4と、第4のステ
ップS4で算出された、加工プロセス計測信号の平均化
データの平均的傾きの絶対値が所定以上の値(第1のし
きい値)をとってから、現測定時点の平均的傾き値と少
し過去に遡った平均的傾き値を結んで未来へ外挿し、平
均的傾きが将来0になる時間を加工プロセス終了時間の
予測値として算出する第5のステップS5と、第5のス
テップS5で算出した加工プロセス終了までの予測値か
ら、過去のデータを使うことによる時間遅れ分を引い
て、その時刻が現時点以前であれば加工プロセス終了で
あると仮に判定する第6のステップS6と、第1のステ
ップS1で算出された加工プロセス計測信号の平均化デ
ータにおける現測定時点の値と直近の過去の値のみから
加工プロセス計測信号の平均化データ(図3)における
短時間の傾きを算出し、この短時間の傾きが、連続して
所定回数以上所定範囲以内の値(第2のしきい値)にな
ること、平均的傾きの絶対値が所定以上の値(第1のし
きい値)をとってからの通算で所定回数以上所定範囲以
内の値(第2のしきい値)になること、又は、この短時
間の傾きが所定範囲(第2のしきい値)以内になる割合
が所定割合以上になることと、加工プロセス終了までの
予測値から過去のデータを使うことによる時間遅れ分を
引いた時刻が現測定時点以前であることという第6のス
テップでの判定結果との論理積により、加工プロセスが
終了したと判定する第7のステップS7とを含む。
【0057】(第1の実施例の動作説明)半導体プロセ
ス装置等に設けられている加工プロセス計測装置から得
られる、加工プロセスの進行状態を示す加工プロセス計
測信号は、変動を有しながらも、加工プロセスの進行に
伴って一旦大きく変化し、その後所定の加工プロセスが
完了するとともに定常状態に移行する。従って、加工プ
ロセスが終了したことを判定するには、変動を有する加
工プロセス計測信号から、この定常状態に移行し終わっ
た点を判定することになる。
【0058】本発明の加工プロセス終了点実時間判定方
法は、要約すると、半導体プロセス装置等に設けられて
いる各種の加工プロセス計測装置から得られる、加工プ
ロセスの進行状態を示す、変動を含んだ加工プロセス計
測信号から、加工プロセスが進行し大きな加工プロセス
信号の変化を一旦経てから加工プロセス計測信号が定常
状態に移行し終わった点を、加工プロセスの終了点であ
ると加工プロセス進行中に実時間で判定する方法であ
る。
【0059】図2は、加工プロセス計測装置から得られ
る、加工プロセスの進行に伴う加工プロセス計測信号の
時間変化の一例を示すグラフである。加工プロセス計測
装置から得られる加工プロセス計測信号は、加工プロセ
スの進行に空間的位置によるムラがある等の理由から計
測位置を一定周期で走査したり、計測位置は同一だが加
工プロセス側に周期的な動作があることにより、周期的
な変化を有する信号となる。加工プロセスの進行状態
は、この周期的な変化を除去した信号変化に現れるた
め、第1のステップS1では、この変化周期に合わせて
予め設定してある所定周期の整数倍間隔で平均化を行
い、平均化データとして所定周期の整数倍間隔毎に離散
的に平均値を算出する。
【0060】図3は、第1のステップS1で算出された
平均化データの時間変化の一例を示すグラフである。加
工プロセス初期の加工プロセス計測信号は、加工プロセ
ス前の初期状態が一定ではないため、第1のステップS
1で周期的変化を除去しても加工プロセスの進行とは異
なる変化を示し、誤判定の要因となる。そこで、第2の
ステップS2と第3のステップS3との併用で、加工プ
ロセス初期における、加工プロセス進行とは異なる変化
を示す信号による加工プロセス終了点の誤判定を防止す
る。
【0061】第2のステップS2では、予め設定してあ
る所定時間と現在までの加工プロセス経過時間とを比較
し、現在までの加工プロセス経過時間が予め設定してあ
る所定時間を越えるまでは次のステップに移行しない処
理を行う。
【0062】第3のステップS3では、第1のステップ
S1で算出された加工プロセス計測信号の平均化データ
における最大値或いは最小値を検出し、現時点までに検
出された最大値或いは最小値と現在の加工プロセス計測
信号の平均化データとの差或いは比を算出し、その差、
又は比が、予め設定してある所定値(所定のしきい値)
に達するまで或いは所定倍数に達するまでは、次のステ
ップに移行しない処理を行う。例えば、検出された最大
値が比の算出基準であり、所定倍数が0.7に設定され
ている場合には、現在の加工プロセス計測信号の平均化
データが最大値に対する70%に低下するまでは次のス
テップに移行しないことになる。これら第2のステップ
S2と第3のステップS3とを併用することが重要であ
る。
【0063】加工プロセス初期の加工プロセス計測信号
の変化は、加工プロセス最初期においては変化が大きく
徐々に変化は小さくなっていく。また、加工プロセス速
度は毎回ばらつく。
【0064】このとき、第2のステップS2だけで誤判
定を防止しようとした場合、第2のステップS2は所定
時間だけ判定動作をしないようにしているので、加工プ
ロセス速度にばらつきがある場合には、加工プロセス終
了までの時間がばらつくため加工プロセス終点の誤判定
が発生する。例えば、加工プロセス終了までの時間が早
いと、加工プロセス終了点判定動作開始前に加工プロセ
スが終了してしまう。逆に、加工プロセス終了までの時
間が遅いと、加工プロセス初期の加工プロセス進行とは
異なる信号変化があるうちに加工プロセス終了点判定動
作を開始してしまい、誤判定することになる。
【0065】また、第3のステップS3だけで誤判定を
防止しようとした場合、第3のステップS3は、信号が
大きく変化したことを検出して加工プロセス終了点判定
動作を開始するステップのため、加工プロセスの最初期
の大きな変化を加工プロセス終了点として誤判定してし
まう。
【0066】従って、第2のステップS2と第3のステ
ップS3とは併用し、まず、加工プロセス最初期の大き
な信号変化を越える時間分だけ第2のステップS2で誤
判定の防止を行い、その後の小さな信号変化での誤判定
の防止を第3のステップS3により行う。
【0067】次に、第1のステップS1で算出された加
工プロセス計測信号の平均化データを用いて、加工プロ
セスの定常状態への移行を判定し、加工プロセス終了の
判定を行う。
【0068】変化していた信号が定常状態に移行する点
を判定する一般的な方法としては、現測定時点での信号
の傾き(微分値)を算出し、その傾きが0近傍になった
時点を判定する方法が挙げられる。しかし、第1のステ
ップS1で加工プロセス計測信号を平均化して周期的変
動を除去しても、加工プロセスのムラ、計測手段の精
度、ノイズの混入により、第1のステップS1で得られ
る加工プロセス計測信号の平均化データにはノイズ成分
が残るため、加工プロセスの定常状態への移行を加工プ
ロセス計測信号の平均化データの現測定時点での傾きが
0近傍になることにより判定する方法では、加工プロセ
ス終了点の誤判定が発生する。そのため、加工プロセス
終了点の判定にはノイズ成分を十分に平滑化したデータ
を使用する必要がある。
【0069】そこで第4のステップS4では、この平滑
化処理として、第1のステップS1で算出された加工プ
ロセス計測信号の平均化データにおける、現測定時点の
値を含んで所定数過去に遡った複数のデータの平均的傾
きを算出する。
【0070】具体的には、第1のステップS1で算出さ
れた加工プロセス信号の平均化データにおける、現測定
時点の値を含んで所定数過去に遡った複数点のデータを
更に平均した値と、更に所定数過去に遡った複数点のデ
ータを更に平均した値とを算出し、この2つの平均値間
の単位時間当たりの変化量を平均的傾きとして算出す
る。
【0071】また、第1のステップS1で算出された加
工プロセス信号の平均化データにおける現測定時点の値
を含んで所定数過去に遡った複数点のデータを用いて、
最小二乗法により近似直線の式を求め、求めた直線の傾
斜を平均的傾きとして算出することもできる。要は、過
去のデータを含めて十分平均化することで短期変動を除
去し、検出したい大きな信号変化のみを取り出せば良
く、特に手法にはこだわらない。
【0072】これにより、第1のステップS1で得られ
る加工プロセス計測信号の平均化データの変動は平滑化
され、第4のステップS4で算出される平均的傾きは、
ほとんど変動のないデータとなる。
【0073】図4は、第4のステップS4で算出された
平均的傾きの時間変化の一例を示すグラフである。この
平均的傾きの時間変化は、加工プロセス終点の少し手前
で最小(絶対値が最大)になってから、その後0に近づ
いていく。これは、加工プロセス対象品の初期ばらつき
や、加工プロセス装置に起因する加工プロセス進行速度
の空間的位置のばらつき等により、加工プロセス対象品
上での加工プロセス進行状態にムラがあり、加工プロセ
ス終点近傍でも一部に加工プロセスが終了していない領
域が残っているため、加工プロセス計測信号は、残った
一部の領域の加工プロセスが完全に終了するまでなだら
かに変化していく。
【0074】但し、第4のステップS4で得られる平均
的傾きが0近傍になる時点を加工プロセス終了点と判定
したのでは、過去のデータを使用することによる時間遅
れがあるため、加工プロセス終了判定が遅れる。そこで
第5のステップS5では、第4のステップS4で算出さ
れた加工プロセス計測信号の平均化データの平均的傾き
の絶対値が所定以上の値をとった以降に、現測定時点の
平均的傾き値と少し過去に遡った平均的傾き値を用いて
未来へ外挿し、平均的傾きが将来0になる時間を加工プ
ロセス終了時間の予測値として算出する。
【0075】この外挿は、例えば第4のステップS4で
算出された加工プロセス計測信号の平均化データの平均
的傾きの絶対値が所定以上の値(第1のしきい値)をと
ってから直線的に変化するのであれば、現測定時点の平
均的傾き値と少し過去に遡った平均的傾き値との2点間
を通る直線の式を求め、この直線の式から平均的傾き=
0となる時間を算出することによって行う。
【0076】また、現測定時点を含む3点以上の平均的
傾きを用いて、最小二乗法により2次関数等の近似式を
求め、求めた近似式から平均的傾き=0となる時間を算
出することもできる。
【0077】このとき、第5のステップS5で算出した
予測値は過去のデータを使うことによる時間遅れを含ん
でいるため、判定したい実際の加工プロセス終了時間か
ら平均的傾きを算出するにあたって使用したデータ数に
対応する時間分だけ遅れていることになる。そこで第6
のステップS6では、第5のステップS5で算出した加
工プロセス終了までの予測時間から第4のステップS4
で平均的傾きを算出する際に使用したデータ数に対応す
る時間を差し引いた加工プロセス時間が、現在の加工プ
ロセス時間以前であれば加工プロセスが終了したと仮に
判定する。
【0078】また、第5のステップS5で算出した加工
プロセス終了までの時間の予測値には、ノイズの混入等
による誤差が含まれており、第6のステップS6におい
て誤判定の要因となる。そこで第7のステップS7で
は、多少の誤差を見越して、第1のステップS1で算出
された加工プロセス計測信号の平均化データにおける現
測定時点の値と直近の過去の値のみから加工プロセス計
測信号の平均化データの短時間の傾きを算出し、この短
時間の傾きが、連続して所定回数以上所定範囲以内の値
になること、平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上
の値をとってからの通算で所定回数以上所定範囲(第2
のしきい値)以内の値になること、又は、この短時間の
傾きが所定範囲(第2のしきい値)以内になる割合が所
定割合以上になることと、加工プロセス終了までの予測
値から過去のデータを使うことによる時間遅れ分を引い
た時刻が現測定時点以前であることという第6のステッ
プS6での判定結果との論理積により、加工プロセスが
終了したと判定する。
【0079】この短時間の傾きは過去に遡る時間を少な
くして算出しており、実際の加工プロセス終了点との時
間遅れは生じないため、短時間の傾きが所定範囲以内の
値になれば、加工プロセス終了点近傍にあると判定でき
る。また、この短時間の傾きは変動が大きいため、現測
定時点以前であることという第6のステップS6での判
定結果との論理積により加工プロセスが終了したと判定
することで、短時間の傾きの変動による誤判定を防止す
る。
【0080】なお、この第7のステップS7において、
短時間の傾きが0近傍にあり加工プロセス終了点近傍に
あることを判定する方法は、上記手段のみに限定されな
い。要は、短時間の傾きが有している変動の影響を最小
限にする判定方法であれば良い。
【0081】また、第5のステップでは、現測定時点の
平均的傾きを含んで過去に遡った3点以上の平均的傾き
を用いて最小二乗近似により直線の式を求め、平均化デ
ータが一旦大きく下降してから定常状態に移行する時間
変化を示す場合には求めた直線の傾斜が正である場合に
のみ、又は、平均化データが一旦大きく上昇してから定
常状態に移行する時間変化を示す場合には求めた直線の
傾斜が負である場合にのみ、直線の式から平均的傾き=
0となる時間を算出することも可能である。
【0082】(第2の実施例)図5は、本発明の第2の
実施例を示すフローチャートである。本実施例における
加工プロセス終了点実時間判定方法は、加工プロセス計
測装置から得られる加工プロセスの進行状態を示す加工
プロセス計測信号を、所定周期の整数倍間隔で平均化
し、平均化データとして所定周期の整数倍間隔毎に離散
的に平均値を算出する第1のステップS1と、予め設定
してある所定時間と現在までの加工プロセス経過時間と
を比較し、現在までの加工プロセス経過時間が予め設定
してある所定時間を越えるまでは次のステップに移行し
ない第2のステップS2と、第1のステップS1で算出
された加工プロセス計測信号の平均化データが、所定値
又は所定倍数に達するまでは次のステップに移行しない
第3のステップS3と、第1のステップS1で算出され
た加工プロセス計測信号の平均化データにおける、現測
定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数点のデータ
を更に平均した値と、更に所定数過去に遡った複数点の
データを更に平均した値とを算出し、この2つの平均値
間の単位時間当たりの変化量を平均的傾きとして算出す
る第4のステップS4と、第4のステップS4で算出さ
れた加工プロセス計測信号の平均化データの平均的傾き
の絶対値が、予め設定してある所定値(第1のしきい
値)以上になるまで次のステップに移行しない第8のス
テップS8と、第4のステップS4で算出された加工プ
ロセス計測信号の平均化データの平均的傾きの絶対値
が、第1のしきい値以上になった以降に、第1のステッ
プS1で算出された加工プロセス計測信号の平均化デー
タにおける現測定時点の値と直近の過去の値のみから加
工プロセス計測信号の平均化データの短時間の傾きを算
出し、この短時間の傾きが、連続して所定回数以上所定
範囲(第2のしきい値)以内の値になった場合、平均的
傾きの絶対値が第1のしきい値以上になってからの通算
で所定回数以上所定範囲以内の値(第2のしきい値)に
なった場合、又は、この短時間の傾きが所定範囲(第2
のしきい値)以内になる割合が所定割合以上になった場
合に、加工プロセスが終了したと判定する第9のステッ
プS9とを含む。
【0083】本実施例は、加工プロセス対象品や加工プ
ロセス装置の特性により加工プロセス計測信号の平均化
データが加工プロセス終了点で急激に変化するため、第
1の実施例で示した加工プロセス終了点の外挿による予
測を行う時間的余裕がない、或いは、加工プロセス毎に
加工プロセス計測信号の平均化データの時間変化のしか
たが異なるため外挿ができない加工プロセスに適用し得
る実施例であり、第4のステップS4で、第1のステッ
プS1で算出された加工プロセス計測信号の平均化デー
タにおける現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った
複数のデータの平均的傾きを算出するまでは、原理、動
作とも第1の実施例と同様である。従って、以下には、
第8のステップS8以降の動作についてのみ説明する。
【0084】上記のように、加工プロセス終了点の外挿
による予測を行う時間的余裕がない、或いは、平均化デ
ータの時間変化のしかたが異なり外挿ができない加工プ
ロセスの場合、第1の実施例では加工プロセス終了点を
精度良く判定することができない。そこで、本第2の実
施例では、加工プロセス計測信号の平均化データにおけ
る、現測定時点の値と直近の過去の値のみから算出した
加工プロセス計測信号の平均化データを結んだ短時間の
傾きを用いて、加工プロセス終了点を判定する。
【0085】この短時間の傾きは過去に遡る時間を少な
くして算出するため、時間遅れは生じないが、変動が大
きく、これだけで加工プロセス終了点を判定すると誤判
定が発生する。そこでまず、誤判定を防止するため、加
工プロセス終了点の近くになるまでは短時間の傾きを用
いた加工プロセス終了点の判定を行わないようにする。
【0086】第1の実施例で説明したように、第4のス
テップS4で算出される加工プロセス計測信号の平均化
データの平均的傾きの絶対値は加工プロセス終了点の近
くで最大値をとる。従って、加工プロセス計測信号の平
均化データの平均的傾きの絶対値が所定値以上になれ
ば、現在が加工プロセス終了点の近くであることが判定
できる。そこで、第8のステップS8では、第4のステ
ップS4で算出された加工プロセス計測信号の平均化デ
ータの平均的傾きの絶対値が、予め設定してある所定値
(第1のしきい値)以上になるまで次のステップに移行
しないようにする。
【0087】次に、第9のステップS9では、第1のス
テップS1で算出された加工プロセス計測信号の平均化
データにおける現測定時点の値と直近の過去の値のみか
ら加工プロセス計測信号の平均化データの短時間の傾き
を算出し、この短時間の傾きが、連続して所定回数以上
所定範囲(第2のしきい値)以内の値になった場合、平
均的傾きの絶対値が所定値(第1のしきい値)以上にな
ってからの通算で所定回数以上所定範囲(第2のしきい
値)以内の値になった場合、又は、この短時間の傾きが
所定範囲(第2のしきい値)以内になる割合が所定割合
以上になった場合に、加工プロセスが終了したと判定す
る。
【0088】短時間の傾きが0近傍になる時間と実際の
加工プロセス終了点との差は小さいため、短時間の傾き
が所定範囲以内の値になれば、加工プロセス終了点近傍
にあると判定できる。また、この短時間の傾きは変動が
大きいため、短時間の傾きが所定範囲以内の値になる回
数又は割合が、連続して或いは通算で所定回数以上又は
所定割合以上になった場合にのみ、加工プロセスが終了
したと判定することで、変動による誤判定を防止する。
【0089】(第3の実施例)本実施例は、反射光量測
定方式の研磨状態モニタリング装置での研磨終了点判定
に本発明を適用したものである。この研磨状態モニタリ
ング装置は、半導体ウェハの化学的機械的研磨(CM
P)を行うCMP装置において、半導体ウェハの研磨面
に検査光を照射して得られる、研磨の進行に伴う反射光
量の変化から研磨状態をモニタリングする。このような
研磨状態モニタリング装置は、例えば特許256181
2号公報等に記載されている。
【0090】図6は、本発明の第3の実施例を示すフロ
ーチャートである。本実施例における加工プロセス終了
点実時間判定方法は、反射光量測定方式の研磨状態モニ
タリング装置にて測定された反射光量の所定時間間隔毎
の平均値を、測定光量平均化データとして算出する第1
0のステップS10と、第10のステップS10で算出
された測定光量平均化データにおける、現測定時点の値
を含んで所定数過去に遡った複数のデータを更に平均し
た値と、更に所定数過去に遡った複数のデータを更に平
均した値とを算出し、これら2つの平均値間の単位時間
当たりの変化量を平均的傾きデータとして算出する第1
1のステップS11と、第11のステップS11で算出
された平均的傾きデータにおける現測定時点の平均的傾
きと1つ前の平均的傾きとの2点間を通る直線の式を求
め、この直線の傾斜が正である場合に、直線の式から平
均的傾き=0となる時間を算出する第12のステップS
12と、第11のステップS11で平均的傾きを算出す
る際に使用された測定光量平均化データの最も過去の時
点から現在までの研磨時間を、第12のステップS12
で算出された平均的傾き=0となる時間から差し引き、
終了点判定時間として算出する第13のステップS13
と、第13のステップS13で算出された終了点判定時
間と現在の研磨時間とを比較し、終了点判定時間が現在
の研磨時間以下になった時点を研磨終了点として判定す
る第14のステップS14とを含む。
【0091】本発明を適用する反射光量測定方式の研磨
状態モニタリング装置は、図7において研磨中のウェハ
1の研磨面に検査光を照射し、研磨の進行に伴う反射光
量の変化から研磨状態をモニタリングするものである。
【0092】第1の実施例でも示したように、加工プロ
セス計測信号は周期的な変動を有する。反射光量測定方
式の研磨状態モニタリング装置から得られる、研磨の進
行に伴う反射光量信号も、研磨中のウェハ1が回転して
おりウェハ1上に照射される検査光のビーム径内のパタ
ーン密度及びパターンの向きが次々に変化するため、次
々に変化する信号となり、そのままでは研磨状態の変化
がパターン密度及び向きの変化による変動に埋もれてし
まう。
【0093】そこで、第10のステップS10では、測
定された反射光量を所定時間間隔内で平均化し、測定光
量平均化データとして算出する。
【0094】このとき、検査光はウェハ1の1周毎に同
一点を通過し、ウェハ1上の配線密度の変化はウェハ1
の1回転で1周期となるため、平均化する時間間隔を、
ウェハ1が1回転する時間間隔とし、或いは、ウェハ1
が整数回回転する時間間隔とすることができる。また、
ウェハ1が1回転する時間内における所定の時間間隔
(例えば半周分の時間等)のみの平均化を、ウェハ1の
回転周期毎に行うこともできる。更に、ウェハ1上には
同一のチップが多数個形成されているため、検査光がチ
ップを横切る時間間隔で平均化を行うこともできる。
【0095】第10のステップS10で算出された測定
光量平均化データのグラフは、第1の実施例で示した図
3と同様の時間変化を示す。研磨初期においては、検査
光での反射率が高い金属層3がウェハ1の最上層全面に
膜付けされているため、測定光量平均化データは高い値
を示す。次に研磨が進行していくと、金属層3が除去さ
れていき、検査光での反射率が低い絶縁層2が露出し始
めるため、或いは絶縁層2が検査光を透過する場合に
は、検査光は露出し始めた絶縁層2を透過して反射率が
低い基板面4で反射される。このため、反射光量は低下
していく。更に研磨が進行し、金属配線が完全に形成さ
れて研磨が進行しても絶縁層2と金属層3との面積比が
変化しなくなると、測定光量平均化データは変化しなく
なり定常状態に移行する。
【0096】従って、金属配線が完全に形成された時点
が研磨終了点であるから、測定光量平均化データが定常
状態に移行し終わった点が研磨終了点を示すことにな
る。
【0097】第1の実施例でも述べたように、変化して
いた測定値が定常状態に移行し終わった点を判定する一
般的な方法としては、現測定時点での信号の傾き(微分
値)を算出し、その傾きが0近傍になった時点を判定す
る方法が挙げられる。しかし、第10のステップS10
で得られる測定光量平均化データは、ウェハ1回転毎に
平均化してはいても、ウェハ1回転毎のサンプリング位
置の変動による反射光量変動や、測定系のノイズや測定
精度による測定値変動を含んでいるため、現測定時点で
の傾きにより判定する方法では研磨終了点の誤判定が発
生する。
【0098】そこで、第11のステップS11では、第
10のステップS10で算出された測定光量平均化デー
タの時系列データにおける、現測定時点の値を含んで所
定数過去に遡った複数点の測定光量平均化データを更に
平均した値と、更に所定数過去に遡った複数点の測定光
量平均化データを更に平均した値とを算出し、この2つ
の平均値間の単位時間当たりの変化量を平均的傾きとし
て算出する。
【0099】第11のステップS11では、現測定時点
から過去に遡った複数点の傾きを平均化していることに
なるため、第10のステップS10で得られた測定光量
平均化データの変動が平滑化され、第11のステップS
11で算出される平均的傾きは、研磨の進行による大き
な変化以外は、ばらつきやノイズ等に起因する変動がほ
とんどないデータとなる。
【0100】しかし、第11のステップS11で算出さ
れる平均的傾きを用いて研磨終了点の判定を行う場合、
平均的傾きは過去のデータの影響を含んでいるため、平
均的傾きが0近傍になった時点を判定する一般的な方法
では判定に遅れが生じる。
【0101】測定光量平均化データの時間変化は、第1
の実施例でも述べたように、低下を開始した以降、ある
時点で傾きが最大となった後、傾きは緩やかになってい
き研磨終了点では傾きは0近傍になる変化を示す。これ
は、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨ヘッドの加圧力
分布の変動、スラリー量のムラ等により、ウェハの円周
方向に研磨ムラがあり、研磨終点近傍でも一部に研磨さ
れていない領域が残っているために、残った一部の領域
が完全に研磨されるまで反射光量がなだらかに低下して
いくためである。
【0102】従って、第1の実施例の図4でも示したよ
うに、第11のステップS11で算出された平均的傾き
の時間変化は、反射光量の低下が開始してから所定の時
点で極小となり、その後0に近づいていく。
【0103】そこで、第12のステップS12では、第
11のステップS11で算出される平均的傾きの変化の
しかたから、外挿によって平均的傾き=0となる点を推
定算出する。この外挿は、第11のステップS11で算
出された平均的傾きが極小値をとった以降に直線的に変
化するのであれば、現測定時点の平均的傾きと1つ前の
平均的傾きとの2点間を通る直線の式を求め、この直線
の傾斜が正である場合にのみ、直線の式から平均的傾き
=0となる時間を算出する方法を使用する。また、平均
的傾き値の変化が2次関数的に変化する傾向がある場合
には、その曲率を既存のデータで決めておき、これをも
とに2次曲線で外挿を行うこともできる。
【0104】但し、極小点より前の時点で算出される時
間は、測定光量平均化データが低下し始める時間の推定
値を示すことになる。従って、算出された直線の傾斜が
負である場合には、平均的傾き=0となる時間の算出は
行わない。このとき、平均的傾きは、現在を含んで過去
に遡った所定数と、更に過去に遡った所定数との過去の
データを用いて算出しているので、第12のステップS
12で算出された平均的傾きが0になる時間は、判定し
たい研磨終了点時間から平均的傾きを算出するにあたっ
て使用した点数分だけ遅れていることになる。
【0105】また、平均的傾き値の変化が2次関数的に
変化する傾向がある場合には、その曲率を既存のデータ
で決めておき、これを基に2次曲線で外挿を行うことも
できる。但し、極小点より前の時点で算出される時間
は、測定光量平均化データが低下し始める時間の推定値
を示していることになる。
【0106】従って、算出された直線の傾斜が負である
場合には、平均的傾き=0となる時間の算出は行わな
い。このとき、平均的傾きは、現在を含んで過去に遡っ
た所定数と、更に過去に遡った所定数との過去のデータ
を用いて算出しているため、第12のステップS12で
算出された平均的傾きが0になる時間は、判定したい研
磨終了点時間から平均的傾きを算出するにあたって使用
した点数分だけ遅れていることになる。
【0107】このため、第13のステップS13では、
第12のステップS12で算出した時間から、第11の
ステップS11で平均的傾きを算出する際に使用したデ
ータ数に対応する研磨時間を差し引いた時間を、終点判
定時間として算出する。つまり、第11のステップS1
1で平均的傾きを算出する際に使用された測定光量平均
化データの最も過去の時点から現在までの研磨時間を、
第12のステップS12で算出された平均的傾き=0と
なる時間から減算し、終了点判定時間として算出する。
【0108】最後に、第14のステップS14では、第
13のステップS13で算出された終点判定時間と現在
の研磨時間とを比較し、終点判定時間が現在の研磨時間
以下になった時点を研磨終了点として判定する。
【0109】なお、第12のステップでは、平均的傾き
データにおける現測定時点の平均的傾きを含んで過去に
遡った3点以上の平均的傾きを用いて、最小二乗近似に
より直線の式を求め、測定光量平均化データが一旦大き
く下降してから定常状態に移行する時間変化を示す場合
には求めた直線の傾斜が正である場合にのみ、又は、測
定光量平均化データが一旦大きく上昇してから定常状態
に移行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾斜が
負である場合にのみ、直線の式から平均的傾き=0とな
る時間を算出することも可能である。
【0110】(第4の実施例)図8は、本発明の第4の
実施例を示すフローチャートである。本実施例における
加工プロセス終了点実時間判定方法は、図6に示した第
3の実施例の第11のステップS11に代えて、第10
のステップS10で算出された測定光量平均化データに
おける現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数
の測定光量平均化データの最小二乗近似直線を求め、求
めた直線の傾斜を平均的傾きとして算出する第15のス
テップS15を実施する。本実施例は、この点以外、原
理、動作とも第3の実施例と同様である。
【0111】第15のステップS15では、まず、第1
0のステップS10で算出された測定光量平均化データ
における現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複
数の測定光量平均化データを用いて、最小二乗法により
近似直線の式を求める。この近似直線の傾斜は、算出に
使用した複数点の平均的な変化率を示すことになるの
で、求めた直線の傾斜を平均的傾きとして算出する。
【0112】(第5の実施例)図9は、本発明の第5の
実施例を示すフローチャートである。本実施例における
加工プロセス終了点実時間判定方法は、第3の実施例
(図6)の第12のステップS12に代えて第16のス
テップS16を実施する点以外は、原理、動作とも第3
の実施例と同様である。
【0113】本実施例は、研磨対象であるウェハ1上に
形成された膜の反射率が第2の実施例とは逆で、初め全
面に膜付けされている金属層3の反射率よりも、研磨の
進行に伴って露出してくる絶縁層2或いは基板面4の反
射率の方が高い場合に適用し得る。この実現のため、本
実施例では、平均的傾きの変化のしかたから外挿によっ
て平均的傾き=0となる点を推定算出する際に、第12
のステップS12に代えて第16のステップS16を実
施する。
【0114】初め全面に膜付けされている金属層3の反
射率よりも、研磨の進行に伴って露出してくる絶縁層2
或いは基板面4の反射率の方が高い構造のウェハ1を研
磨する場合、第10のステップS10で算出される測定
光量平均化データの時間変化は、第3の実施例で示した
図6とは逆に、研磨初期においては、検査光での反射率
が低い金属層3がウェハ1の全面に膜付けされているた
め測定光量平均化データは低い値を示し、検査光での反
射率が高い絶縁層2が露出し始めると、或いは、絶縁層
2が検査光を透過する場合には検査光が露出し始めた絶
縁層2を透過して反射率が高い基板面4で反射され始め
ると、反射光量が増加していき、研磨終了点以降は変化
しなくなる。
【0115】よって、第11のステップS11で算出さ
れる平均的傾きデータは、測定光量平均化データの増加
が開始してから所定の時点で極大となり、その後0に近
づいていく変化を示し、平均的傾きの符号は第3の実施
例の場合と逆になる。
【0116】そこで、平均的傾きの変化のしかたから外
挿によって平均的傾き=0となる点を推定算出する第1
6のステップS16では、第11のステップS11で算
出された平均的傾きデータにおける現測定時点の平均的
傾きと1つ前の平均的傾きとの2点間を通る直線の式を
求め、この直線の傾斜が負である場合にのみ、直線の式
から平均的傾き=0となる時間を算出し、直線の傾斜が
正である場合には、平均的傾き=0となる時間の算出は
行わない。
【0117】このようなことは、検査光の波長の選択に
よっても起こる。ウェハ1上の各層はそれぞれ異なる分
光反射率を有しており、単一の所定波長における各層の
反射率は異なる。従って、検査光にレーザ等の単色光を
使用した場合には、選択した波長によって、第3の実施
例のように、初め全面に膜付けされている金属層3の反
射率の方が研磨の進行に伴って露出してくる絶縁層2或
いは基板面4の反射率よりも高い場合もあれば、この第
5の実施例のように、初め全面に膜付けされている金属
層3の反射率よりも研磨の進行に伴って露出してくる絶
縁層2或いは基板面4の反射率の方が高い場合もある。
【0118】(第6の実施例)図10は、本発明の第6
の実施例を示すフローチャートである。本実施例におけ
る加工プロセス終了点実時間判定方法は、特に、研磨終
了点付近での研磨速度が遅く、平均的傾きが研磨終了点
付近で平均的傾き=0になだらかに近づいていくため
に、平均的傾き=0になる時間を直線の式で推定算出す
ると実際よりも早く研磨終了点を判定してしまう場合に
適用し得る。本実施例は、第3の実施例の第14のステ
ップS14に代えて、第17〜第19のステップS17
〜S19を実施する点以外は、原理、動作とも第3の実
施例と同様である。
【0119】ウェハの構造やCMP装置の研磨特性によ
っては、第11のステップS11で算出された平均的傾
きの変化のしかたから外挿によって平均的傾き=0とな
る点を推定算出する際に、直線の式では正しく推定算出
できない場合もある。特に、研磨終了点付近での研磨速
度が遅く、平均的傾きが研磨終了点付近で平均的傾き=
0になだらかに近づいていくような場合には、直線の式
で推定すると実際よりも早く研磨終了点を判定してしま
う。本実施例は、この誤判定を防止した研磨終了点判定
方法である。
【0120】まず、第17のステップS17では、第1
1のステップS11と同様にして平均的傾きを算出する
が、このとき、現測定時点の値と直近の過去の値のみか
ら測定光量平均化データの短時間の傾きを算出する。こ
の短時間の平均的傾きは、算出に使用する過去に遡った
点数を少なくしているため、変動が大きく、これだけで
研磨終了点を判定すると誤判定が発生するが、短時間の
平均的傾き=0になる時間と実際の研磨終了時間との差
は小さい。
【0121】そこで、第18のステップS18におい
て、第17のステップS17で算出された短時間の平均
的傾きデータ≧0となった回数の累積値をカウントする
と、短時間の平均的傾き=0になる時間と実際の研磨終
了時間との差は小さく、実際の研磨終了時間の近傍でカ
ウントされ始めるので、カウントが所定数以上あれば、
研磨終了点近傍にあると判断できる。
【0122】最後に、第19のステップS19では、第
13のステップS13で算出された終了点判定時間と現
在の研磨時間とを比較し、終了点判定時間が現在の研磨
時間以下であり、かつ、第18のステップS18でカウ
ントされた短時間の平均的傾き≧0の回数が所定数以上
である場合に、研磨終了点として判定する。この第19
のステップS19では、第3の実施例で示した研磨終了
点の判定条件と、短時間の平均的傾き≧0のカウント数
が所定数以上である条件との論理積により、研磨終了点
を判定していることになる。
【0123】従って、研磨終了点付近での研磨速度が遅
く、平均的傾きが研磨終了点付近で平均的傾き=0にな
だらかに近づいていくような場合には、第3の実施例の
判定条件のみでは実際よりも早く研磨終了点を判定して
しまうが、この時点では、短時間の平均的傾き≧0のカ
ウント数が所定数以上にならないため、誤判定を防止で
きる。
【0124】(第7の実施例)図11は、本発明の第7
の実施例を示すフローチャートである。本実施例におけ
る加工プロセス終了点実時間判定方法は、図6に示した
第3の実施例の第10のステップS10と第11のステ
ップS11との間に、予め設定してある所定時間と現在
までの研磨経過時間を比較し、現在の研磨経過時間が、
予め設定してある所定時間以上になるまで第11のステ
ップS11に移行しない第20のステップS20を設け
ている。
【0125】この第7の実施例は、特に、研磨の初期段
階において第10のステップS10で算出される測定光
量平均化データが大きく変動し、研磨終了点を誤判定し
てしまう場合に適用し得る実施例であり、第3の実施例
の第10のステップS10と第11のステップS11と
の間に、第20のステップS20を設けた点以外は、原
理、動作とも第3の実施例と同様である。
【0126】研磨前のウェハ1の表面に汚れがある場合
や、CMP装置の振動や、検査光照射位置でのスラリー
の厚さの変動がある場合、また、CMP装置やパターン
配置の特徴により単位時間当たりの研磨量変動がある場
合には、特に研磨の初期段階において第10のステップ
S10で算出される測定光量平均化データが大きく変動
する。
【0127】第10のステップS10で算出された測定
光量平均化データに研磨初期の変動がある場合、研磨終
了点付近の特徴である、測定光量平均化データが低下を
開始した以降、ある時点で変化率が最大となった後、変
化率は緩やかになっていき研磨終了点では変化率は0近
傍になるという変化は、研磨終了までに複数回現れる。
従って、第3の実施例をそのまま適用すると、研磨終了
点の誤判定が発生する。
【0128】そこで、第20のステップS20では、予
め設定してある所定時間と現在までの研磨経過時間を比
較し、現在の研磨経過時間が予め設定してある所定時間
以上になるまでは第11のステップS11に移行しない
処理を行う。この第20のステップS20は、研磨初期
に発生する測定光量平均化データの大きな変動による研
磨終了点の誤判定を防止するものであるため、予め設定
しておく所定時間は、研磨初期の測定光量平均化データ
の大きな変動が発生している時間を越えるように設定し
ておく。
【0129】本実施例では、第20のステップS20を
設けることにより、研磨初期の測定光量平均化データの
変動がある時間では、第11のステップS11以降の研
磨終了点判定動作を行わないことで、誤判定を防止す
る。
【0130】(第8の実施例)図12は、本発明の第8
の実施例を示すフローチャートである。本実施例におけ
る加工プロセス終了点実時間判定方法は、第3の実施例
(図6)の第10のステップS10と第11のステップ
S11との間に、測定光量平均化データの最大値を検出
し、検出された最大値と現測定時点の測定光量平均化デ
ータとの比を算出して、その比が予め設定してあるしき
い値以下になるまで第11のステップS11に移行しな
い第21のステップS21を有している。
【0131】本第8の実施例は、特に、研磨の初期段階
において第10のステップS10で算出される測定光量
平均化データが大きく変動し、研磨終了点を誤判定して
しまう場合で、かつ、ウェハ毎に初期膜厚のばらつきや
単位時間当たりの研磨量にばらつきがあり、研磨終了点
までの時間がばらつく場合に適用し得る。本実施例で
は、第21のステップS21を設けた点以外は、原理、
動作とも第3の実施例と同様である。
【0132】第7の実施例でも述べたように、研磨前の
ウェハ1の表面に汚れがある場合や、CMP装置の振動
や、検査光照射位置でのスラリーの厚さの変動がある場
合、また、CMP装置やパターン配置の特徴により単位
時間当たりの研磨量変動がある場合には、特に研磨の初
期段階において第10のステップS10で算出される測
定光量平均化データが大きく変動する。このため、第2
の実施例をそのまま適用すると、研磨終了点の誤判定が
発生する。
【0133】この研磨初期の測定光量平均化データの変
動に加えて、更に、ウェハ毎に初期膜厚のばらつきや単
位時間当たりの研磨量にばらつきがあり、研磨終了点ま
での時間がばらつく場合もある。この場合には、上述し
た第7の実施例では、研磨終了点判定動作を開始するま
での時間が固定されているため、研磨終了までの時間が
早いと、研磨終了点判定動作開始前に研磨終了点になる
ことがある。また、研磨終了までの時間が遅いと、まだ
研磨初期の測定光量平均化データの変動があるうちに研
磨終了点判定動作を開始してしまい、誤判定することが
ある。
【0134】上記誤判定を防止するため、本実施例で
は、測定光量平均化データの最大値から所定の比率だけ
測定光量平均化データが低下した場合に、研磨終了点付
近の特徴である測定光量平均化データの低下が開始した
と判断し、それまでは第11のステップS11以降の研
磨終了点判定動作を行わない。
【0135】具体的には、第21のステップS21で、
現時点までの測定光量平均化データの最大値を検出し、
検出された最大値と現測定時点の測定光量平均化データ
との比を算出し、その比が予め設定してあるしきい値以
下になるまで第11のステップS11に移行しない処理
を行う。
【0136】但し、研磨初期での誤判定は、研磨初期に
おいて反射光量信号が極めて大きな変化を示す場合に
は、第21のステップS21だけでも防止はできないた
め、第7の実施例に示した第20のステップS20と第
21のステップS21とを併用する。
【0137】(第9の実施例)図13は、本発明の第9
の実施例を示すフローチャートである。本実施例におけ
る加工プロセス終了点実時間判定方法は、第3の実施例
(図6)の第13のステップS13に代えて、第11の
ステップS11で平均的傾きを算出する際に使用された
最も過去の時点から現在までの研磨時間に所定の時間を
加算或いは減算した時間を、第12のステップS12で
算出された平均的傾き=0となる時間から差し引き、終
了点判定時間として算出する第22のステップS22を
実施する。
【0138】本第9の実施例は、研磨終了点の判定を、
実際の研磨終了点の所定時間前、或いは所定時間後とし
たい場合に適用し得る方法であり、終了点判定時間を算
出する際に、第13のステップS13に代えて第22の
ステップS22を用いる以外は、原理、動作とも第3の
実施例と同様である。
【0139】本発明を適用する反射光量測定方式の研磨
状態モニタリング装置は、ウェハ全面からの反射光を測
定しているのではなく、所定半径の円周上にある所定領
域のみの反射光を測定している。このため、ウェハの半
径方向に研磨ムラがあってもその判定はできない。ま
た、半径位置が異なる複数の位置で反射光量を測定すれ
ばある程度の研磨ムラは知ることができるが、CMP装
置の機構配置上、反射光量を測定できない位置も存在す
る。
【0140】従って、ウェハの半径方向に研磨ムラがあ
る場合、ウェハ上の全面で完全に研磨を終了させるに
は、研磨終了点の判定を、最も研磨速度が遅い部分に合
わせて所定時間遅らせる必要がある。また、ウェハ上の
全面で平均的に研磨を終了させたい場合で、反射光量の
測定領域での研磨速度が平均よりも遅い場合には、研磨
終了点の判定を、平均的な研磨速度の部分に合わせて所
定時間早める必要がある。
【0141】そこで、本実施例では、終了点判定時間を
算出する際に、第22のステップS22により、第11
のステップS11で平均的傾きを算出する際に使用され
た最も過去の時点から現在までの研磨時間に所定の時間
を加算或いは減算した時間を、第12のステップS12
で算出された平均的傾き=0となる時間から差し引き、
終了点判定時間として算出する。
【0142】所定時間を加算したときには、第12のス
テップS12で算出された平均的傾き=0になると予想
された時間から差し引く時間が多くなるため、第14の
ステップS14で判定される研磨終了点は実際よりも早
くなる。
【0143】また、所定時間を減算したときには、第1
2のステップS12で算出された平均的傾き=0になる
と予想された時間から差し引く時間が少なくなるため、
第14のステップS14で判定される研磨終了点は実際
よりも遅くなる。
【0144】(第10の実施例)図14は、本実施例の
加工プロセス終了点実時間判定方法を示すフローチャー
トである。本実施例では、第1の実施例における第5〜
第7のステップS5〜S7に代えて第23〜第26のス
テップS23〜S26を実施する点以外は、原理、動作
とも第1の実施例と同様である。
【0145】第23のステップS23では、加工プロセ
ス初期の信号変化を除外するための一定時間が経過した
時点から加工プロセス計測信号が大きな変化を開始する
までの間に得られた平均化データの最大値、最小値又は
平均値に別々の所定値を乗じた相対値を、第1及び第2
のしきい値として算出する。
【0146】第24のステップS24では、平均化デー
タの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上になった
時点から、現測定時点の平均的傾き値と若干過去に遡っ
た平均的傾き値とを結んで未来へ外挿し、平均的傾きが
将来0になる時間を加工プロセス終了時間の予測値とし
て算出する。
【0147】第25のステップS25では、加工プロセ
ス終了時間の予測値から、過去のデータを使うことによ
る時間遅れ分を減じた時刻が現測定時点以前である場合
に加工プロセス終了であると仮に判定する。
【0148】第26のステップでは、平均化データにお
ける現測定時点の値と直近の過去の値のみから平均化デ
ータの短時間の傾きを算出し、該短時間の傾きが連続し
て所定回数以上第2のしきい値以内の値になり、平均的
傾きの絶対値が第1のしきい値以上になってからの通算
で所定回数以上第2のしきい値以内の値になり、又は、
短時間の傾きが第2のしきい値以内になる割合が所定割
合以上になることと、第25のステップの判定結果との
論理積により、加工プロセスが終了したと判定する。
【0149】ここで、本実施例における第24のステッ
プS24で算出した加工プロセス終了までの時間の予測
値には、ノイズの混入等による誤差が含まれており、こ
れが第25のステップS25での誤判定の要因となる。
【0150】そこで、第26のステップS26では、多
少の誤差を見越して、第1のステップS1で算出された
加工プロセス計測信号の平均化データにおける現測定時
点の値と直近の過去の値のみから加工プロセス計測信号
の平均化データの短時間の傾きを算出し、この短時間の
傾きが、所定回数以上連続して第2のしきい値以内の値
になること、平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上
になってからの通算で所定回数以上第2のしきい値以内
の値になること、又は、この短時間の傾きが第2のしき
い値以内になる割合が所定割合以上になることと、加工
プロセス終了までの予測値から過去のデータを使うこと
による時間遅れ分を減算した時刻が現測定時点以前であ
ること(ステップS25の判定結果)との論理積によ
り、加工プロセスが終了したと判定する。
【0151】上記短時間の傾きは、過去に遡る時間を少
なくして算出されており、実際の加工プロセス終了点と
の時間遅れが生じないので、短時間の傾きが所定しきい
値以内の値になれば加工プロセス終了点近傍にあると判
定できる。また、上記短時間の傾きは変動が大きいの
で、現測定時点以前であることという第25のステップ
S25の判定結果との論理積によって加工プロセスの終
了を判定することで、短時間の傾きの変動による誤判定
が防止できる。なお、第26のステップS26におい
て、上記短時間の傾きが0近傍にあり加工プロセス終了
点近傍にあることを判定する方法は、上記手段のみに限
定されない。要は、短時間の傾きが有している変動の影
響を最小限にする判定方法であれば良い。
【0152】一方、第26のステップS26では、短時
間の傾きが平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上に
なってからの通算で所定回数以上第2のしきい値以内の
値になることを判定することに代えて、平均的傾きの絶
対値が極大値をとってからの通算で所定回数以上第2の
しきい値以内の値になることを判定することもできる。
この場合、加工プロセス終了までの間に平均的傾きの絶
対値が複数回極大値を持つようなときには、極大値を検
出する毎に通算の回数をリセットしてカウントし直す。
【0153】また、第24及び第26のステップS2
4、S26で用いる第1及び第2のしきい値は、第2の
ステップS2で加工プロセス初期の信号変化を除外する
ための一定時間が経過した時点から加工プロセス計測信
号が大きな変化を開始するまでの間に得られた加工プロ
セス計測信号の平均化データの最大値、最小値及び平均
値の内のいずれか1に、別々の所定値をそれぞれに乗じ
た相対値として、第23のステップS23で算出してお
く。
【0154】加工プロセス計測信号の全体的な大きさの
変化が殆どないようなプロセスでは、各しきい値は固定
値としてもよい。各しきい値を算出する基準として加工
プロセス計測信号の平均化データを使用するのは、以下
の理由による。
【0155】つまり、加工プロセス計測信号の平均化デ
ータの大きさが全体的に小さい場合には、加工プロセス
の進行に伴う変化量も小さいので、加工プロセス終点の
判定を加工プロセス計測信号の平均化データの大きさが
全体的に大きい場合と同一の判定基準で行うと、検出精
度が劣化する。従って、加工プロセス計測信号の平均化
データの大きさが全体的に変化しても同一精度で加工プ
ロセス終点の判定を行うためには、加工プロセス計測信
号の平均化データの全体的な大きさが小さくなるに従っ
て、加工プロセス終点の判定基準をより厳しくする必要
がある。
【0156】この場合に、加工プロセス計測信号の平均
化データの変化は、全体的な大きさが変化するのみであ
り、信号形状は相似である。そこで、傾き値を判定する
しきい値を加工プロセス計測信号の平均化データの最大
値、最小値又は平均値に別々の所定値を乗じて相対値と
して算出する。これにより、加工プロセス計測信号の平
均化データが大きいときには判定しきい値も大きく、平
均化データが小さいときには判定しきい値も小さく(厳
しく)なるようにする。従って、短時間の傾きデータの
しきい値を、加工プロセス計測信号平均化データを基に
相対値として算出することができ、しきい値を算出する
係数としての所定値を以下のように決定することができ
る。
【0157】まず、標準的な加工プロセスを行って、そ
のときのデータから加工プロセス終了点が正しく判定で
きるしきい値を基準しきい値として定める。次いで、こ
の基準しきい値を、その基準しきい値を得たときの加工
プロセス計測信号平均化データの最大値、最小値又は平
均値で除することにより、所定値を得る。
【0158】このようにして所定値を定めることで、加
工プロセス計測信号平均化データの全体的な大きさが、
所定値を定めたときの加工プロセス計測信号平均化デー
タに対して変わった場合に、変わった量に応じて、傾き
値を判定するしきい値の大きさを変更することができ
る。
【0159】なお、本実施形態例における第23ステッ
プS23を、図5の第2実施形態例における第4ステッ
プS4と第8ステップS8との間に挿入して、第8及び
第9ステップS8、S9で用いる第1及び第2のしきい
値を夫々相対値とすることができる。この場合、各しき
い値を相対値とすることで、加工対象物やプロセス条件
や計測条件等の違いによって加工プロセス計測信号の大
きさが全体的に変わっても、加工プロセス終了点の判定
を適正に行うことができるという効果が得られる。
【0160】(第11の実施例)図15は、本実施形態
例の加工プロセス終了点実時間判定方法を示すフローチ
ャートである。この判定方法は、図6に示した第11の
ステップS11に代えて第29のステップS29を実施
する点以外は第3の実施例と同様である。
【0161】第29のステップS29では、第10のス
テップS10で算出された測定光量平均化データにおけ
る、現測定時点の値を含んで所定数過去に遡った複数の
測定光量平均化データを用いて、最小二乗法により近似
直線の式を求める。この近似直線の傾斜は、算出に使用
した複数点の平均的な変化率を示すことになるので、求
めた直線の傾斜を平均的傾きとして算出する。
【0162】(第12の実施例)図16は、本実施例の
加工プロセス終了点実時間判定方法を示すフローチャー
トである。この判定方法は、平均的傾きの変化の仕方か
ら外挿によって平均的傾き=0となる点を推定算出する
際に、図6に示した第12のステップS12に代えて第
30のステップS30を実施する以外は、原理、動作と
も第3の実施例と同様である。
【0163】第30のステップS30では、第11のス
テップS11で算出された平均的傾きデータにおける現
測定時点の平均的傾きと1つ前の平均的傾きとの2点間
を通る直線の式を求め、この直線の傾斜が負である場合
に、直線の式から平均的傾き=0となる時間を算出す
る。
【0164】本実施例は、研磨対象であるウェハ1(図
7)上に形成された膜の反射率が第3の実施例とは逆
で、初め全面に形成された金属層3の反射率よりも、研
磨の進行に伴って露出する絶縁層2又は基板面4の反射
率の方が高い場合に適用される。
【0165】本実施例においては、ステップS10で算
出される測定光量平均化データの時間変化が第3の実施
例とは逆に、研磨初期では検査光の反射率が低い金属層
3がウェハ1の全面に形成されているので、測定光量平
均化データは低い値を示す。そして、検査光での反射率
が高い絶縁層2が露出し始め、或いは、絶縁層2が検査
光を透過する場合に、検査光が絶縁層2を透過して反射
率が高い基板面4で反射され始めると反射光量が増加
し、研磨終了点以降は変化しなくなる。従って、第11
のステップS11で算出される平均的傾きは、測定光量
平均化データの増加が開始してから所定の時点で極大と
なり、その後0に近づいていく変化を示し、平均的傾き
の符号は第3の実施例の場合と逆になる。
【0166】そこで、平均的傾きの変化の仕方から外挿
によって平均的傾き=0となる点を推定算出する第30
のステップS30では、現測定時点の平均的傾きと1つ
前の平均的傾きとの2点間を通る直線の式を求め、この
直線の傾斜が負である場合にのみ、直線の式から平均的
傾き=0となる時間を算出する。直線の傾斜が正である
場合には、平均的傾き=0となる時間の算出は行わな
い。
【0167】このようなことは、検査光の波長の選択に
よっても引き起こされる。ウェハ1上の各層はそれぞれ
異なる分光反射率を有しており、単一の所定波長におけ
る各層の反射率は異なる。従って、検査光にレーザ等の
単色光を使用した場合には、選択した波長によって、第
3の実施例のように、初め全面に膜付けされている金属
層3の反射率の方が研磨の進行に伴って露出してくる絶
縁層2又は基板面4の反射率よりも高い場合もあれば、
本実施例のように、初め全面に膜付けされている金属層
3の反射率よりも研磨の進行に伴って露出してくる絶縁
層2又は基板面4の反射率の方が高い場合もある。
【0168】(第13の実施例)図17は、本実施例の
加工プロセス終了点実時間判定方法を示すフローチャー
トである。この判定方法は、図6に示した第14のステ
ップS14に代えて、第31〜第36のステップS31
〜S36を実施する点以外、第3の実施例と同様であ
る。
【0169】ウェハの構造やCMP装置の研磨特性によ
っては、第11のステップS11で算出された平均的傾
きデータの変化の仕方から、外挿によって平均的傾き=
0となる点を推定算出する際に、直線の式では正しく推
定算出できない場合もある。特に、研磨終了点付近での
研磨速度が遅く、平均的傾きが研磨終了点付近で平均的
傾き=0になだらかに近づいていくような場合には、直
線の式で推定すると実際よりも早く研磨終了点を判定し
てしまう。本実施例は、この誤判定を防止した研磨終了
点判定方法である。
【0170】まず、第13のステップS13に続く第3
1のステップS31では、研磨初期の信号変化を除外す
るための一定時間が経過した時点から測定光量平均化デ
ータが大きく低下し始めるまでの間に得られた測定光量
平均化データの最大値又は平均値に、所定の値を乗じた
相対値をカウントしきい値として算出しておく。
【0171】第32のステップS32では、ステップS
10で算出された測定光量平均化データにおける、現測
定時点の値を含んで若干過去に遡った複数点の測定光量
平均化データを更に平均した値と、更に若干過去に遡っ
た複数点の測定光量平均化データを更に平均した値とを
算出し、双方の平均値の間の単位時間当たりの変化量を
短時間の平均的傾きとして算出する。つまり、第11の
ステップS11と同様にして平均的傾きを算出するが、
このとき、現測定時点の値及び直近の過去の値のみから
測定光量平均化データの短時間の傾きを算出する。この
短時間の平均的傾きは、算出に使用する過去に遡った点
数を少なくしているので、変動が大きく、これだけで研
磨終了点を判定すると誤判定が発生し易いが、短時間の
平均的傾き=0になる時間と実際の研磨終了時間との差
は小さく、誤判定は発生し難い。
【0172】第33のステップS33では、第11のス
テップS11で算出された平均的傾きデータが極小値を
とったことを検出する。
【0173】第34のステップS34では、第33のス
テップS33において第11のステップS11で算出さ
れた平均的傾きデータが極小値をとったことが検出され
てから、第32のステップS32で算出された短時間の
平均的傾きデータが、第31のステップS31で算出さ
れたカウントしきい値以内となった回数の累積値をカウ
ントする。短時間の平均的傾き=0になる時間と実際の
研磨終了時間との差は小さく、実際の研磨終了時間の近
傍でカウントが開始されるので、カウントが所定数以上
あれば、研磨終了点近傍にあると判断できる。
【0174】但し、研磨対象である半導体ウェハの構造
や研磨条件によっては、第11のステップS11で算出
された平均的傾きデータが研磨終了までに複数回極小値
をとることがあるが、実際にカウントを開始したいのは
研磨終了直前の極小値の時点である。そこで、第35の
ステップS35では、第33のステップS33において
第11のステップS11で算出された平均的傾きデータ
が極小値をとったことが検出されてから、この平均的傾
きデータが極大値をとった場合には、第34のステップ
S34でカウントされた累積値をリセットして、第3の
ステップS33の極小値検出に再び戻る。
【0175】最後に、第36のステップS36では、第
13のステップS13で算出された終了点判定時間と現
在の研磨時間とを比較し、終了点判定時間が現在の研磨
時間以下であり、かつ、第34のステップS34でカウ
ントされた短時間の平均的傾きがカウントしきい値以内
になった回数が所定数以上である場合に、研磨終了点と
して判定する。
【0176】第36のステップS36では、第3の実施
例で示した研磨終了点の判定条件と、短時間の平均的傾
きがカウントしきい値以内になった回数が所定数以上で
ある条件との論理積で、研磨終了点を判定していること
になる。研磨終了点付近での研磨速度が遅く、平均的傾
きが研磨終了点付近で平均的傾き=0になだらかに近づ
いていくような場合には、第3の実施例の判定条件のみ
では実際よりも早く研磨終了点を判定してしまう。つま
り、平均的傾き=0になる時間を直線の式で推定算出す
ると実際よりも早く研磨終了点を判定してしまうが、こ
の時点では、短時間の平均的傾きがカウントしきい値以
内になる回数が所定数以上にならないので、誤判定を防
止できる。
【0177】なお、カウントしきい値を、研磨初期の信
号変化を除外するための一定時間が経過した時点から測
定光量平均化データが大きく低下し始めるまでの間に得
られた測定光量平均化データの最大値又は平均値に所定
の値を乗じた相対値として算出するのは、第10の実施
例でも説明したように、しきい値を相対値とすること
で、半導体ウェハの種類やプロセス条件の相違、及び、
光源光量や計測光路の劣化等に起因する計測条件の相違
により、反射光量信号の大きさが全体的に変わっても研
磨終了点を正しく判定するためである。
【0178】(第14の実施例)図18は、本実施例の
加工プロセス終了点実時間判定方法を示すフローチャー
トである。この判定方法は、図6に示した第10のステ
ップS10と第11のステップS11との間に第38の
ステップS38を挿入した点以外は第3の実施例と同様
である。
【0179】本実施例は、特に、研磨の初期段階におい
て第10のステップS10で算出される測定光量平均化
データが大きく変動し、研磨終了点を誤判定する場合
で、ウェハ毎に初期膜厚のばらつきや単位時間当たりの
研磨量にばらつきがあり、研磨終了点までの時間がばら
つく場合に適用し得る。
【0180】第7の実施例でも述べたように、研磨前の
ウェハ1の表面に汚れがある場合、CMP装置の振動や
検査光照射位置でのスラリーの厚さの変動がある場合、
又は、CMP装置やパターン配置の特徴により単位時間
当たりの研磨量変動がある場合には、特に研磨の初期段
階において第10のステップS10で算出される測定光
量平均化データが大きく変動する。このため、第3の実
施例をそのまま適用すると、研磨終了点の誤判定が発生
するおそれがある。
【0181】研磨初期の測定光量平均化データの変動に
加えて、ウェハ毎に初期膜厚のばらつきや単位時間当た
りの研磨量にばらつきがあり、研磨終了点までの時間が
ばらつく場合もある。この場合、第3の実施例では、研
磨終了点判定動作を開始するまでの時間が固定されてい
るので、研磨終了までの時間が早いと、研磨終了点判定
動作開始前に研磨終了点になることがある。また、研磨
終了までの時間が遅いと、まだ研磨初期の測定光量平均
化データの変動があるうちに研磨終了点判定動作を開始
して、誤判定するおそれがある。
【0182】誤判定を防止するため、本実施例では、測
定光量平均化データの最大値から所定の比率だけ測定光
量平均化データが低下した場合に、研磨終了点付近の特
徴である測定光量平均化データの低下が開始されたと判
断し、それまでは第11のステップS11以降の研磨終
了点判定動作を行わない。
【0183】具体的には、第38のステップS38で、
現時点までの測定光量平均化データの最大値を検出し、
この最大値と現測定時点の測定光量平均化データとの比
を算出し、その比が予め設定してあるしきい値以下にな
るまでは第11のステップS11に移行しない。但し、
研磨初期での誤判定は、研磨初期において反射光量信号
が極めて大きな変化を示す場合には、第38のステップ
S38だけでは防止が困難である。その場合には、第7
の実施例における第37のステップS37を第38のス
テップS38と併用することが好ましい。
【0184】第1〜第14の実施例では、加工プロセス
計測装置から得られる加工プロセス計測信号は、変動を
有しながらも、加工プロセスの進行に伴って一旦大きく
変化し、その後、所定の加工プロセスが完了すると共に
定常状態に移行する。従って、加工プロセス終了の判定
は、変動を有する加工プロセス計測信号から上記定常状
態への移行が終了した点を検出することで得られる。
【0185】以上のように、本加工プロセス終了点実時
間判定方法では、各種の加工プロセス計測装置から得ら
れる変動を含んだ加工プロセス計測信号に基づき、加工
プロセスの進行に伴う大きな加工プロセス信号の変化を
経過してから加工プロセス計測信号が定常状態に移行し
終わった点を加工プロセスの終了点であると、加工プロ
セス進行中に実時間で判定することができる。
【0186】以上、本発明をその好適な実施形態例及び
実施例に基づいて説明したが、本発明の加工プロセス終
了点実時間判定方法は、上記実施形態例及び実施例の構
成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例及び
実施例の構成から種々の修正及び変更を施した加工プロ
セス終了点実時間判定方法も、本発明の範囲に含まれ
る。
【0187】
【発明の効果】本発明の加工プロセス終了点実時間判定
方法は、加工プロセス計測信号の所定周期での平均化デ
ータの平均的傾きの変化の仕方から外挿によって加工プ
ロセス終了点を予測して終了点判定を行い、或いは、外
挿ができないような加工プロセスでは加工プロセス計測
信号の平均化データの平均的傾きの絶対値を基に現在が
加工プロセス終了点に近いことを判定してから加工プロ
セス計測信号の平均化データの現測定時点の値及び直近
の過去の値のみから算出した短時間の傾きを用いて加工
プロセス終了点を判定するので、加工プロセス計測信号
の変動が大きく、平均化しても変動が残るような場合に
おいても、誤判定することなく精度良く加工プロセス終
了点の判定ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図2】加工プロセス計測装置から得られる、加工プロ
セスの進行に伴う加工プロセス計測信号の時間変化の一
例を示すグラフである。
【図3】算出された平均化データの時間変化の一例を示
すグラフである。
【図4】算出された平均的傾きの時間変化の一例を示す
グラフである。
【図5】本発明の第2の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図6】本発明の第3の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図7】研磨対象となるウェハの一例を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第4の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図9】本発明の第5の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図10】本発明の第6の実施例を示すフローチャート
である。
【図11】本発明の第7の実施例を示すフローチャート
である。
【図12】本発明の第8の実施例を示すフローチャート
である。
【図13】本発明の第9の実施例を示すフローチャート
である。
【図14】本発明の第10の実施例を示すフローチャー
トである。
【図15】本発明の第11の実施例を示すフローチャー
トである。
【図16】本発明の第12の実施例を示すフローチャー
トである。
【図17】本発明の第13の実施例を示すフローチャー
トである。
【図18】本発明の第14の実施例を示すフローチャー
トである。
【図19】従来の加工プロセス終了点実時間判定方法の
一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:半導体ウエハ 2:絶縁層 3:金属層 4:基板面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−40680(JP,A) 特開 平11−33901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 23/02 302 G05B 23/02 B24B 49/04 H01L 21/304 622 H01L 21/3065

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が予め設定された第1
    のしきい値以上の値をとってから、現測定時点の平均的
    傾きと少し過去に遡った平均的傾きとを結ぶ近似直線式
    あるいは近似曲線式を求め、この近似直線式あるいは近
    似曲線式において平均的傾き=0となる時間を、加工プ
    ロセスが終了するまでの時間の予測値として算出する第
    5のステップと、 第5のステップで算出した加工プロセス終了までの予測
    値から過去のデータを使うことによる時間遅れ分を引い
    て、その時刻が現測定時点以前であれば加工プロセス終
    了であると仮に判定する第6のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける現測定時点の値と直近の過去のデー
    タのみから、加工プロセス計測信号の平均化データの短
    時間の傾きを算出し、短時間の傾きが、予め設定され
    た第2のしきい値以下の値に連続して所定回数以上達す
    ること、該短時間の傾きが、平均的傾きが最大値をとっ
    てからの通算で所定回数以上第2のしきい値以下の値に
    なること、又は、短時間の傾きが第2のしきい値以下
    になる割合が所定割合を超えることと、加工プロセス終
    了までの予測値から過去のデータを使うことによる時間
    遅れ分を引いた時刻が現測定時点以前であることとの論
    理積により、加工プロセスが終了したと判定する第7の
    ステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  2. 【請求項2】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が予め設定された第1
    のしきい値以上の値をとってから、現測定時点の平均的
    傾きと少し過去に遡った平均的傾きとを結ぶ近似直線式
    あるいは近似曲線式を求め、この近似直線式あるいは近
    似曲線式において平均的傾き=0となる時間を、加工プ
    ロセスが終了するまでの時間の予測値として算出する第
    5のステップと、 第5のステップで算出した加工プロセス終了までの予測
    値から過去のデータを使うことによる時間遅れ分を引い
    て、その時刻が現測定時点以前であれば加工プロセス終
    了であると仮に判定する第6のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける現測定時点の値と直近の過去のデー
    タのみから、加工プロセス計測信号の平均化データの短
    時間の傾きを算出し、該短時間の傾きが、予め設定され
    た第2のしきい値以上の値に連続して所定回数以上達す
    ること、該短時間の傾きが、平均的傾きが最大値をとっ
    てからの通算で所定回数以上第2のしきい値以上の値に
    なること、又は、該短時間の傾きが第2のしきい値以上
    になる割合が所定割合を超えることと、加工プロセス終
    了までの予測値から過去のデータを使うことによる時間
    遅れ分を引いた時刻が現測定時点以前であることとの論
    理積により、加工プロセスが終了したと判定する第7の
    ステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  3. 【請求項3】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を、所
    定周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所
    定周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1
    のステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が、予め設定してある
    第1のしきい値以上になるまで次のステップに移行しな
    い第8のステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上
    になってから、第1のステップで算出された加工プロセ
    ス計測信号の平均化データにおける現測定時点の値と直
    近の過去の値のみから加工プロセス計測信号の平均化デ
    ータの短時間の傾きを算出し、短時間の傾きが、予め
    設定してある第2のしきい値以下の値に連続して所定回
    数以上達した場合、該短時間の傾きが、平均的傾きの絶
    対値が第1のしきい値以上になってからの通算で所定回
    数以上第2のしきい値以下の値になった場合、又は、
    短時間の傾きが第2のしきい値以下になる割合が所定割
    合以上になった場合に、加工プロセスが終了したと判定
    する第9のステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  4. 【請求項4】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を、所
    定周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所
    定周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1
    のステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が、予め設定してある
    第1のしきい値以上になるまで次のステップに移行しな
    い第8のステップと、 第4のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上
    になってから、第1のステップで算出された加工プロセ
    ス計測信号の平均化データにおける現測定時点の値と直
    近の過去の値のみから加工プロセス計測信号の平均化デ
    ータの短時間の傾きを算出し、該短時間の傾きが、予め
    設定してある第2のしきい値以上の値に連続して所定回
    数以上達した場合、該短時間の傾きが、平均的傾きの絶
    対値が第1のしきい値以上になってからの通算で所定回
    数以上第2のしきい値以上の値になった場合、又は、該
    短時間の傾きが第2のしきい値以上になる割合が所定割
    合以上になった場合に、加工プロセスが終了したと判定
    する第9のステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  5. 【請求項5】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定時間
    が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな変化
    を開始するまでの間に得られた平均化データの最大値、
    最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値を第1
    及び第2のしきい値として算出する第23のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になった時点から、現測定時点の平均的傾き値と若干
    過去に遡った平均的傾き値とを結ぶ近似直線式あるいは
    近似曲線式を求め、この近似直線式あるいは近似曲線式
    において平均的傾き=0となる時間を、加工プロセスが
    終了するまでの時間の予測値として算出する第24のス
    テップと、 加工プロセス終了時間の予測値から、過去のデータを使
    うことによる時間遅れ分を減じた時刻が現測定時点以前
    である場合に加工プロセス終了であると仮に判定する第
    25のステップと、 平均化データにおける現測定時点の値と直近の過去の値
    のみから平均化データの短時間の傾きを算出し、該短時
    間の傾きが連続して所定回数以上第2のしきい値以下
    値になること、該短時間の傾きが、平均的傾きの絶対値
    が第1のしきい値以上になってからの通算で所定回数以
    上第2のしきい値以下の値になること、又は、短時間
    の傾きが第2のしきい値以下になる割合が所定割合を越
    えることと、第25のステップの判定結果との論理積に
    より、加工プロセスが終了したと判定する第26のステ
    ップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  6. 【請求項6】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データが、所定値又は所定倍数に達するまで次のス
    テップに移行しない第3のステップと、 第1のステップで算出された加工プロセス計測信号の平
    均化データにおける、現測定時点の値を含んで所定数過
    去に遡った複数のデータの平均的傾きを算出する第4の
    ステップと、 加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定時間
    が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな変化
    を開始するまでの間に得られた平均化データの最大値、
    最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値を第1
    及び第2のしきい値として算出する第23のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になった時点から、現測定時点の平均的傾き値と若干
    過去に遡った平均的傾き値とを結ぶ近似直線式あるいは
    近似曲線式を求め、この近似直線式あるいは近似曲線式
    において平均的傾き=0となる時間を、加工プロセスが
    終了するまでの時間の予測値として算出する第24のス
    テップと、 加工プロセス終了時間の予測値から、過去のデータを使
    うことによる時間遅れ分を減じた時刻が現測定時点以前
    である場合に加工プロセス終了であると仮に判定する第
    25のステップと、 平均化データにおける現測定時点の値と直近の過去の値
    のみから平均化データの短時間の傾きを算出し、該短時
    間の傾きが連続して所定回数以上第2のしきい値以上
    値になること、該短時間の傾きが、平均的傾きの絶対値
    が第1のしきい値以上になってからの通算で所定回数以
    上第2のしきい値以上の値になること、又は、該短時間
    の傾きが第2のしきい値以上になる割合が所定割合を越
    えることと、第25のステップの判定結果との論理積に
    より、加工プロセスが終了したと判定する第26のステ
    ップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  7. 【請求項7】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 加工プロセス計測信号の平均化データが、所定値又は所
    定倍数に達するまで次のステップに移行しない第3のス
    テップと、 加工プロセス計測信号の平均化データにおける、現測定
    時点の値を含んで所定数過去に遡った複数のデータの平
    均的傾きを算出する第4のステップと、 加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定時間
    が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな変化
    を開始するまでの間に得られた平均化データの最大値、
    最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値を第1
    及び第2のしきい値として算出する第23のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になるまで次のステップに移行しない第8のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になってから、平均化データにおける現測定時点の値
    と直近の過去の値のみから平均化データの短時間の傾き
    を算出し、該短時間の傾きが、連続して所定回数以上第
    2のしきい値以下の値になった場合、該短時間の傾き
    が、平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上になって
    からの通算で所定回数以上第2のしきい値以下の値にな
    った場合、又は、短時間の傾きが第2のしきい値以下
    になる割合が所定割合以上になった場合に、加工プロセ
    スが終了したと判定する第9のステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  8. 【請求項8】 加工プロセス計測装置から得られる加工
    プロセスの進行状態を示す加工プロセス計測信号を所定
    周期の整数倍間隔で平均化し、平均化データとして所定
    周期の整数倍間隔毎に離散的に平均値を算出する第1の
    ステップと、 予め設定してある所定時間と現在までの加工プロセス経
    過時間とを比較し、現在までの加工プロセス経過時間が
    予め設定してある所定時間を越えるまでは次のステップ
    に移行しない第2のステップと、 加工プロセス計測信号の平均化データが、所定値又は所
    定倍数に達するまで次のステップに移行しない第3のス
    テップと、 加工プロセス計測信号の平均化データにおける、現測定
    時点の値を含んで所定数過去に遡った複数のデータの平
    均的傾きを算出する第4のステップと、 加工プロセス初期の信号変化を除外するための一定時間
    が経過した時点から加工プロセス計測信号が大きな変化
    を開始するまでの間に得られた平均化データの最大値、
    最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値を第1
    及び第2のしきい値として算出する第23のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になるまで次のステップに移行しない第8のステップ
    と、 平均化データの平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以
    上になってから、平均化データにおける現測定時点の値
    と直近の過去の値のみから平均化データの短時間の傾き
    を算出し、該短時間の傾きが、連続して所定回数以上第
    2のしきい値以上の値になった場合、該短時間の傾き
    が、平均的傾きの絶対値が第1のしきい値以上になって
    からの通算で所定回数以上第2のしきい値以上の値にな
    った場合、又は、該短時間の傾きが第2のしきい値以上
    になる割合が所定割合以上になった場合に、加工プロセ
    スが終了したと判定する第9のステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  9. 【請求項9】 第1のステップでは、加工対象物が1回
    転する時間間隔毎に平均化することを特徴とする請求項
    1〜の何れかに記載の加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  10. 【請求項10】 第1のステップでは、加工対象物が整
    数回回転する時間間隔毎に平均化することを特徴とする
    請求項1〜の何れかに記載の加工プロセス終了点実時
    間判定方法。
  11. 【請求項11】 第1のステップでは、加工対象物が1
    回転する時間のうちの所定の時間間隔のみの平均化を、
    加工対象物の回転周期毎に行うことを特徴とする請求項
    1〜の何れかに記載の加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  12. 【請求項12】 第1のステップでは、検査光が加工対
    象物を横切る時間間隔で平均化することを特徴とする請
    求項1〜の何れかに記載の加工プロセス終了点実時間
    判定方法。
  13. 【請求項13】 第4のステップでは、現測定時点の値
    を含んで所定数過去に遡った複数のデータを更に平均し
    た値と、更に所定数過去に遡った複数のデータを更に平
    均した値とを算出し、これら2つの平均値間の単位時間
    当たりの変化量を平均的傾きとして算出することを特徴
    とする請求項1〜の何れかに記載の加工プロセス終了
    点実時間判定方法。
  14. 【請求項14】 第4のステップでは、現測定時点の値
    を含んで所定数過去に遡った複数の測定光量平均化デー
    タを用いて最小二乗近似により直線の式を求め、この直
    線の傾斜を平均的傾きとして算出することを特徴とする
    請求項1〜の何れかに記載の加工プロセス終了点実時
    間判定方法。
  15. 【請求項15】 第5のステップでは、現測定時点の平
    均的傾きと1つ前の平均的傾きとの2点間を通る直線の
    式を求め、平均化データが一旦大きく下降してから定常
    状態に移行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾
    斜が正である場合にのみ、又は、平均化データが一旦大
    きく上昇してから定常状態に移行する時間変化を示す場
    合には求めた直線の傾斜が負である場合にのみ、直線の
    式から平均的傾き=0となる時間を算出することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の加工プロセス終了点実時
    間判定方法。
  16. 【請求項16】 第5のステップでは、現測定時点の平
    均的傾きを含んで過去に遡った3点以上の平均的傾きを
    用いて最小二乗近似により直線の式を求め、平均化デー
    タが一旦大きく下降してから定常状態に移行する時間変
    化を示す場合には求めた直線の傾斜が正である場合にの
    み、又は、平均化データが一旦大きく上昇してから定常
    状態に移行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾
    斜が負である場合にのみ、直線の式から平均的傾き=0
    となる時間を算出することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  17. 【請求項17】 過去に遡る点数を少なくした短時間の
    平均的傾きを算出して、短時間の平均的傾き≧0となっ
    た回数をカウントしていき、算出された終了点判定時間
    が現在の加工時間以下であり、かつ、短時間の平均的傾
    き≧0のカウント回数が所定数以上である場合に、加工
    終了点として判定することを特徴とする請求項1〜
    何れかに記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  18. 【請求項18】 加工初期の平均化データの大きな変動
    が発生している時間を越える分だけの所定時間を予め設
    定し、この所定時間と現在までの加工経過時間を比較し
    て、現在の加工経過時間が、予め設定してある所定時間
    以上になるまで加工終了点判定動作を行わないことを特
    徴とする請求項1〜の何れかに記載の加工プロセス終
    了点実時間判定方法。
  19. 【請求項19】 平均化データの現測定時点までの最大
    値を判定し、この最大値から所定の比率だけ平均化デー
    タが低下した場合に、加工終了点付近の特徴である平均
    化データの低下が開始したと判断し、それまで加工終了
    点判定動作を行わないことを特徴とする請求項1〜
    何れかに記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  20. 【請求項20】 終了点判定時間を算出する際に、平均
    的傾きを算出する際に使用された最も過去の時点から現
    在までの加工時間に所定の時間を加算又は減算した時間
    を、平均的傾き=0となる時間から差し引き、終了点判
    定時間として算出することで、加工終了点の判定を所定
    時間遅らせ又は早めることを特徴とする請求項1〜
    何れかに記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  21. 【請求項21】 短時間の傾きは、平均的傾きの絶対値
    が極大値をとってからの通算で所定回数以上所定しきい
    以下又は以上の値になることを判定する際に、加工プ
    ロセス終了までの間に平均的傾きの絶対値が複数回極大
    値を持つようなプロセスにおいては、極大値を検出する
    毎に通算の回数をリセットしてカウントし直すことを特
    徴とする請求項5〜8の何れかに記載の加工プロセス終
    了点実時間判定方法。
  22. 【請求項22】 半導体ウェハの化学的機械的研磨を行
    うCMP装置において、CMP装置に取り付けられた、
    半導体ウェハの研磨面に検査光を照射して得られる反射
    光量の変化から研磨状態をモニタリングする、反射光量
    測定方式の研磨状態モニタリング装置にて測定された反
    射光量の所定時間間隔毎の平均値を、測定光量平均化デ
    ータとして算出する第10のステップと、第10のステ
    ップで算出された測定光量平均化データにおける現測定
    時点の値を含んで所定数過去に遡った複数の測定光量平
    均化データの平均的な変化率を平均的傾きデータとして
    算出する第11のステップと、 第11のステップで算出された測定光量平均化データの
    平均的傾きの絶対値が所定以上の値をとってから、現測
    定時点の平均的傾きと少し過去に遡った平均的傾きとを
    結ぶ近似直線式あるいは近似曲線式を求め、この近似直
    線式あるいは近似曲線式において平均的傾き=0となる
    時間を、加工プロセスが終了するまでの時間の予測値と
    して算出する第12のステップと、 第11のステップで平均的傾きを算出する際に使用され
    た最も過去の時点から現在までの研磨時間を、平均的傾
    き=0となる時間から差し引き、終了点判定時間として
    算出する第13のステップと、 第13のステップで算出された終了点判定時間と現在の
    研磨時間とに基づいて研磨終了点を判定する第14のス
    テップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  23. 【請求項23】 第10のステップでは、半導体ウェハ
    が1回転する時間間隔毎に平均化することを特徴とする
    請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方
    法。
  24. 【請求項24】 第10のステップでは、半導体ウェハ
    が整数回回転する時間間隔毎に平均化することを特徴と
    する請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  25. 【請求項25】 第10のステップでは、半導体ウェハ
    が1回転する時間のうちの所定の時間間隔のみの平均化
    を、半導体ウェハの回転周期毎に行うことを特徴とする
    請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方
    法。
  26. 【請求項26】 第10のステップでは、検査光が半導
    体ウェハ上のチップを横切る時間間隔で平均化すること
    を特徴とする請求項22に記載の加工プロセス終了点実
    時間判定方法。
  27. 【請求項27】 第11のステップでは、現測定時点の
    値を含んで所定数過去に遡った複数のデータを更に平均
    した値と、更に所定数過去に遡った複数のデータを更に
    平均した値とを算出し、これら2つの平均値間の単位時
    間当たりの変化量を平均的傾きとして算出することを特
    徴とする請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間
    判定方法。
  28. 【請求項28】 第11のステップでは、現測定時点の
    値を含んで所定数過去に遡った複数の測定光量平均化デ
    ータを用いて最小二乗近似により直線の式を求め、この
    直線の傾斜を平均的傾きとして算出することを特徴とす
    る請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方
    法。
  29. 【請求項29】 第11のステップでは、算出された測
    定光量平均化データにおける現測定時点の値を含んで所
    定数過去に遡った複数の測定光量平均化データを用いて
    最小二乗法により近似直線の式を求め、該近似直線の傾
    斜を平均的傾きとして算出することを特徴とする請求項
    22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  30. 【請求項30】 第11のステップに先立って、予め設
    定してある所定時間と現在までの研磨経過時間とを比較
    し、現在の研磨経過時間が予め設定してある所定時間以
    上になるまで第11のステップに移行しないステップを
    更に含むことを特徴とする請求項22に記載の加工プロ
    セス終了点実時間判定方法。
  31. 【請求項31】 第11のステップに先立って、現時点
    までの測定光量平均化データの最大値を検出し、該最大
    値と現測定時点の測定光量平均化データとの比を算出
    し、該比が予め設定してあるしきい値以下となるまで第
    11のステップに移行しないステップを更に含むことを
    特徴とする請求項22に記載の加工プロセス終了点実時
    間判定方法。
  32. 【請求項32】 第12のステップでは、平均的傾きデ
    ータにおける現測定時点の平均的傾きと1つ前の平均的
    傾きとの2点間を通る直線の式を求め、測定光量平均化
    データが一旦大きく下降してから定常状態に移行する時
    間変化を示す場合には求めた直線の傾斜が正である場合
    にのみ、又は、測定光量平均化データが一旦大きく上昇
    してから定常状態に移行する時間変化を示す場合には求
    めた直線の傾斜が負である場合にのみ、直線の式から平
    均的傾き=0となる時間を算出することを特徴とする請
    求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  33. 【請求項33】 第12のステップでは、平均的傾きデ
    ータにおける現測定時点の平均的傾きを含んで過去に遡
    った3点以上の平均的傾きを用いて最小二乗近似により
    直線の式を求め、測定光量平均化データが一旦大きく下
    降してから定常状態に移行する時間変化を示す場合には
    求めた直線の傾斜が正である場合にのみ、又は、測定光
    量平均化データが一旦大きく上昇してから定常状態に移
    行する時間変化を示す場合には求めた直線の傾斜が負で
    ある場合にのみ、直線の式から平均的傾き=0となる時
    間を算出することを特徴とする請求項22に記載の加工
    プロセス終了点実時間判定方法。
  34. 【請求項34】 第12のステップでは、現測定時点の
    平均的傾きと1つ前の平均的傾きとの2点間を通る直線
    の式を求め、該直線の傾斜が負である場合に、直線の式
    から平均的傾き=0となる時間を算出することを特徴と
    する請求項22に記載の加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
  35. 【請求項35】 第13のステップでは、平均的傾きを
    算出する際に使用された最も過去の時点から現在までの
    研磨時間に所定の時間を加算又は減算した時間を、平均
    的傾き=0となる時間から減算し、終了点判定時間とし
    て算出することを特徴とする請求項22に記載の加工プ
    ロセス終了点実時間判定方法。
  36. 【請求項36】 第13のステップでは、終了点判定時
    間が現在の研磨時間以下になった時点を研磨終了点とし
    て判定することを特徴とする請求項22に記載の加工プ
    ロセス終了点実時間判定方法。
  37. 【請求項37】 過去に遡る点数を少なくした短時間の
    平均的傾きを算出して、短時間の平均的傾き≧0となっ
    た回数をカウントしていき、算出された終了点判定時間
    が現在の研磨時間以下であり、かつ、短時間の平均的傾
    き≧0のカウント回数が所定数以上である場合に、研磨
    終了点として判定することを特徴とする請求項22に記
    載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  38. 【請求項38】 研磨初期の測定光量平均化データの大
    きな変動が発生している時間を越える分だけの所定時間
    を予め設定し、この所定時間と現在までの研磨経過時間
    を比較して、現在の研磨経過時間が、予め設定してある
    所定時間以上になるまで研磨終了点判定動作を行わない
    ことを特徴とする請求項22に記載の加工プロセス終了
    点実時間判定方法。
  39. 【請求項39】 測定光量平均化データの現測定時点ま
    での最大値を判定し、この最大値から所定の比率だけ測
    定光量平均化データが低下した場合に、研磨終了点付近
    の特徴である測定光量平均化データの低下が開始したと
    判断し、それまで研磨終了点判定動作を行わないことを
    特徴とする請求項22に記載の加工プロセス終了点実時
    間判定方法。
  40. 【請求項40】 終了点判定時間を算出する際に、平均
    的傾きを算出する際に使用された最も過去の時点から現
    在までの研磨時間に所定の時間を加算或いは減算した時
    間を、平均的傾き=0となる時間から差し引き、終了点
    判定時間として算出することで、研磨終了点の判定を所
    定時間遅らせる、或いは早めることを特徴とする請求項
    22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  41. 【請求項41】 終了点判定時間の外挿による推定に用
    いる平均的傾きデータが極小値をとってから、過去に遡
    る点数を少なくした短時間の平均的傾きを算出して、短
    時間の平均的傾きが所定しきい値以内となった回数をカ
    ウントしていき、算出された終了点判定時間が現在の研
    磨時間以下であり、かつ、短時間の平均的傾きが所定し
    きい値以上であるカウント回数が所定数以上である場合
    に、研磨終了点として判定することを特徴とする請求項
    22に記載の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  42. 【請求項42】 短時間の平均的傾きをカウントするか
    否かの判定値である別のしきい値を有し、該別のしきい
    値が、研磨初期の信号変化を除外するための一定時間が
    経過した時点から測定光量平均化データが大きく低下し
    始めるまでの間に得られた測定光量平均化データの最大
    値、最小値又は平均値に別々の所定値を乗じた相対値か
    ら成ることを特徴とする請求項41に記載の加工プロセ
    ス終了点実時間判定方法。
  43. 【請求項43】 短時間の平均的傾きをカウントするか
    否かの判定値である別のしきい値を有し、該別のしきい
    値が固定値から成ることを特徴とする請求項41に記載
    の加工プロセス終了点実時間判定方法。
  44. 【請求項44】 短時間の平均的傾きが所定しきい値以
    上になった回数をカウントする際に、終了点判定時間の
    外挿による推定に用いる平均的傾きデータが研磨終了ま
    でに複数回極小値を持つ場合においては、極大値を検出
    する毎に通算の回数をリセットしてカウントし直すこと
    を特徴とする請求項41に記載の加工プロセス終了点実
    時間判定方法。
  45. 【請求項45】 研磨初期の測定光量平均化データの大
    きな変動が発生している時間を越える分だけの所定時間
    を予め設定し、該所定時間と現在までの研磨経過時間と
    を比較して、現在の研磨経過時間が、予め設定してある
    所定時間以上になるまで研磨終了点の判定動作を行わな
    いことを特徴とする請求項22に記載の加工プロセス終
    了点実時間判定方法。
  46. 【請求項46】 測定光量平均化データの現測定時点ま
    での最大値を判定し、該最大値から所定の比率だけ測定
    光量平均化データが低下した場合に、研磨終了点付近の
    特徴である測定光量平均化データの低下が開始したと判
    断し、該判断を得るまでは研磨終了点の判定動作を行わ
    ないことを特徴とする請求項22に記載の加工プロセス
    終了点実時間判定方法。
  47. 【請求項47】 半導体ウェハの化学的機械的研磨を行
    うCMP装置に取り付けられた研磨状態モニタリング装
    置で測定された反射光量の所定時間間隔毎の平均値を、
    測定光量平均化データとして算出する第10のステップ
    と、 測定光量平均化データにおける現測定時点の値を含んで
    所定数過去に遡った複数の測定光量平均化データの平均
    的な変化率を平均的傾きデータとして算出する第11の
    ステップと、 測定光量平均化データの平均的傾きの絶対値が所定以上
    の値をとってから、現測定時点の平均的傾きと少し過去
    に遡った平均的傾きとを結ぶ近似直線式あるいは近似曲
    線式を求め、この近似直線式あるいは近似曲線式におい
    て平均的傾き=0となる時間を、加工プロセスが終了す
    るまでの時間の予測値として算出する第12のステップ
    と、 平均的傾きを算出する際に使用された最も過去の時点か
    ら現在までの研磨時間を、平均的傾き=0となる時間か
    ら減算して終了点判定時間として算出する第13のステ
    ップと、 研磨初期の信号変化を除外するための一定時間が経過し
    た時点から測定光量平均化データが大きく低下し始める
    までの間に得られた測定光量平均化データの最大値又は
    平均値に所定の値を乗じた相対値をカウントしきい値と
    して算出する第31のステップと、 測定光量平均化データにおける現測定時点の値を含んで
    若干過去に遡った複数点の測定光量平均化データを更に
    平均した第1の平均値と、更に若干過去に遡った複数点
    の測定光量平均化データを更に平均した第2の平均値と
    を算出し、第1及び第2の平均値の間の単位時間当たり
    の変化量を短時間の平均的傾きとして算出する第32の
    ステップと、 第11のステップで算出された平均的傾きデータが極小
    値をとったことを検出する第33のステップと、 第11のステップで算出された平均的傾きデータが極小
    値をとったことが検出されてから、第32のステップで
    算出された短時間の平均的傾きデータがカウントしきい
    値以上となった回数の累積値をカウントする第34のス
    テップと、 第33のステップで平均的傾きデータが極小値をとった
    ことが検出されてから、第11のステップで算出された
    平均的傾きデータが極大値をとった場合には、第34の
    ステップでカウントされた累積値をリセットし、第33
    のステップの極小値検出に復帰する第35のステップ
    と、 終了点判定時間と現在の研磨時間とを比較し、終了点判
    定時間が現在の研磨時間以下であり、かつ、カウントさ
    れた短時間の平均的傾きが所定しきい値以内になった回
    数が所定数以上である場合に研磨終了点として判定する
    第36のステップと、 を含むことを特徴とする加工プロセス終了点実時間判定
    方法。
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