JP3116909B2 - レーザテクスチャ加工エネルギー制御装置 - Google Patents

レーザテクスチャ加工エネルギー制御装置

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JP3116909B2
JP3116909B2 JP10185238A JP18523898A JP3116909B2 JP 3116909 B2 JP3116909 B2 JP 3116909B2 JP 10185238 A JP10185238 A JP 10185238A JP 18523898 A JP18523898 A JP 18523898A JP 3116909 B2 JP3116909 B2 JP 3116909B2
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  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザテクスチャ
加工エネルギー制御装置に関し、特に、電気光学変調器
を駆動する電圧にバイアス電圧を重畳してレーザテクス
チャ加工エネルギを一定に保つレーザテクスチャ加工エ
ネルギー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザテクスチャ加工では、レーザ光の
エネルギーの安定性が加工精度に非常に大きな影響を及
ぼしている。従来、レーザテクスチャ加工装置において
加工エネルギーの制御は、アテネータによる調整とパル
ス幅のON時間により行っていた。アテネータによる調
整は減光板を機械的な歯車により回転させレーザ光の入
射角度によりエネルギーの調整を行っていた。
【0003】図7は、従来の機械式アテネータの平面図
である。図7に示すように、このアテネータは、YAG
レーザ等の光量を光学素子の回転によって連続的に変化
させるものである。光学素子としては、誘電体多層膜コ
ートを施したバリアブルアテネータと、無反射コートを
行ったコンペンセータを採用しており、これらの回転を
同期させることで、ビームシフトを防止している。又、
バリアブルアテネータからの反射光は、筐体内部に設け
られたダンパにより吸収され、外部への漏れ光をなくし
ている。又、バリアブルアテネータの制御は駆動歯車の
手動又はモータ駆動により行い、更に、モータをコンピ
ュータ制御することもできる。又、図7中のフォトイン
タラプタは、バリアブルアテネータの回転角度の下限と
上限を検出するためのセンサである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の技術では、バリアブルアテネータの回転に歯車を用い
ているために、レーザエネルギーを微妙に調節すること
ができなかった。
【0005】又、レーザ光の入射角に依存してバリアブ
ルアテネータでの照射面積が異なるため、減光板の傾き
により減光率が変化するという問題があった。
【0006】又、バリアブルアテネータの回転角度は約
45度の角度範囲であり、この範囲で0%から100%
の減光を行っているため、制御分解能が粗いという問題
があった。
【0007】そこで、本発明は、非機械的にテクスチャ
加工エネルギーを一定に保つレーザテクスチャ加工エネ
ルギー制御装置を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、電気光学変調器を駆動する基準電圧にオフ
セット電圧を加えてレーザテクスチャ加工エネルギーを
一定に保持するレーザテクスチャ加工エネルギー制御装
置であって、前記基準電圧と、前記オフセット電圧とを
記憶するコンピュータと、前記コンピュータから前記基
準電圧を受け取り、前記基準電圧で発振するパルス信号
を出力するパルス発振器と、前記コンピュータからD/
A変換器を介してオフセット電圧を受け取るオフセット
回路とを備え、前記オフセット回路は、前記D/A変換
器の出力を入力する演算増幅器と、前記演算増幅器の出
力と前記パルス発振器の出力とを入力してオフセットパ
ルスを出力するアナログスイッチとを備え、前記オフセ
ットパルスを前記基準電圧パルスに同期させるようにし
ている。
【0009】又、本発明においては、上記の構成に加え
て、前記電気光学変調器で変調された変調レーザ光を、
前記変調レーザ光の偏光方向に応じてテクスチャ加工を
行う加工光路と前記テクスチャ加工を行わない非加工光
路とに分離する偏向素子と、前記加工光路及び非加工光
路に導かれた前記変調レーザ光をそれぞれ検出するセン
サと、前記それぞれのセンサの出力を入力する比較回路
とを備え、前記オフセット回路は、前記D/A変換器の
出力と前記比較回路の出力とを入力する差動増幅器と、
前記差動幅器の出力と前記パルス発振器の出力とを入力
してオフセットパルスを出力するアナログスイッチとを
備え、前記比較器は、前記センサのいずれか一方の出力
と所定値との差を出力し、前記オフセット回路は、前記
オフセットパルスを前記基準電圧パルスに同期させるよ
うにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0011】図1は、本発明のレーザテクスチャ加工エ
ネルギー制御装置の構成を示すブロック図である。図1
に示すように、本発明のレーザテクスチャ加工エネルギ
ー制御装置は、コンピュータ(CPU)2により制御さ
れたパルス発振器3及びD/A変換器4と、パルス発振
器3の出力Vp及びD/A変換器4の出力とを入力して
オフセット信号Vofを出力するオフセット回路5と、
オフセット信号Vofとパルス発振器3の出力Vpとを
重畳した出力信号VdでEO変調器8を駆動するドライ
バ6と、EO変調器8から出力されるレーザ光を加工用
レーザ光10と非加工用レーザ光11に分離する偏向素
子9とを有している。
【0012】まず、CPU2は、EO変調器8を駆動す
るための基準電圧とオフセット電圧の入出力・記憶を行
うためのものであり、パーソナルコンピュータ等が好適
に用いられる。
【0013】又、パルス発振器3は、CPU2から基準
電圧を受け取り、レーザテクスチャ加工において所望の
微少突起をハードディスク基板表面に形成するのに適し
た時間間隔で基準電圧を出力する。
【0014】又、D/A変換機4は、CPU2からデジ
タル値のオフセット電圧Vosを受け取り、これをアナ
ログ変換して出力する。
【0015】又、オフセット回路5は、アナログ値のオ
フセット電圧を、基準電圧パルスの持続時間に同期して
出力する。このようなオフセット回路5は、図2に示す
ように演算増幅器とアナログスイッチによって構成する
ことができる。
【0016】図2は、演算増幅器20とアナログスイッ
チオ21で構成したオフセット回路の一例である。
【0017】演算増幅器20はD/A変換器より入力さ
れたオフセット電圧を、ドライバ6の入出力信号レベル
に適合するレベルまで増幅する。そして、これらの増幅
されたオフセット電圧と基準電圧パルスVpがアナログ
スイッチ21に入力されている。アナログスイッチ21
の開閉はパルス発振器3の出力である基準電圧パルス信
号Vpにより行われる。すなわち、Vpが基準電圧のと
きは、アナログスイッチ21はオフセット電圧Vofを
出力するが、Vpがゼロボルトのときは、アナログスイ
ッチ21はゼロボルトを出力する。
【0018】ドライバ6はパルス発振器3からの基準電
圧パルス信号Vpとオフセット回路5からのオフセット
パルス電圧Vofを入力し、これらの和の電圧Vd(=
Vp+Vof)を出力する。
【0019】従って、電気光学変調器(EO変調器)8
は基準電圧Vpにオフセット電圧Vofを重畳した変調
電圧Vdにより駆動される。
【0020】ところで、EO変調器に電圧が印加されて
いないときは、入射レーザ光の偏光方向は回転されな
い。このような無変調光は、偏光素子9により非加工用
レーザ光11として、非加工光路11に偏向される。こ
こで、偏光素子9には、偏光ビームスプリッタが好適に
用いられる。一方、EO変調器8に電圧Vdが印加され
ているときは、入射レーザ光の偏光方向は回転され、こ
の偏光回転量に応じた光量が偏光素子9により加工用レ
ーザ光として加工光路10に導かれる。
【0021】図3はオフセット電圧Vofがゼロのとき
に、偏光素子9から出力される光量を説明するためのタ
イムチャートである。
【0022】CPU2のオフセット電圧Vosがゼロの
ときは、D/A変換器4の出力電圧はゼロであり、従っ
て、オフセット回路5の出力Vofは常にゼロとなる。
この時、ドライバ6の出力Vdは、基準電圧Vpに等し
い。
【0023】この基準電圧Vpで変調された光は、所定
の偏光回転を受け、偏光素子9により入射光量のすべて
(100%)が加工光路(A)10に導かれる。ここ
で、偏光素子9が偏光ビームスプリッタであるときは、
所定の偏光回転が90°となるように基準電圧を設定す
る。
【0024】一方、ドライバ出力電圧Vdがゼロのとき
は、入射レーザ光はなんら偏光回転を受けず、入射光量
のすべて(100%)が偏光素子9により非加工光路
(B)11に導かれる。
【0025】次に、図4はオフセット電圧Vosがゼロ
でないときに、偏光素子9から出力される光量を説明す
るためのタイムチャートである。
【0026】オフセット電圧Vosがゼロでないときに
は、ドライバ出力電圧がVdがVst+Vosとなり、
100%変調時の電圧Vstと異なる。したがって、こ
のようなドライバ出力Vdでレーザ光を変調すると、加
工光路(A)10に導かれる光量は100%変調時より
も減少し、その減少分が非加工光路(B)11に導かれ
ることになる。
【0027】従って、オフセット電圧Vosを変化させ
ることにより加工光路(A)に導かれるレーザエネルギ
ーを制御することができる。
【0028】すなわち、本発明においては、レーザ発振
器からのレーザ光の出力変動を検出し、その変動値に基
づいて、CPU2からの制御により、バイアス電圧Vo
sを発生させ、EO変調器8に印加する基準電圧Vst
に重畳させることにより、テクスチャ加工エネルギーを
常に一定に保つことができる。
【0029】一方、レーザ発振器からのレーザ光の出力
が変動せず安定しているときでも、光学系の汚れ等のた
め、加工エネルギーが低下することがある。このような
場合には、CPU2に、基準電圧Vst、バイアス電圧
Vos、その他を入力し直して、テクスチャ加工エネル
ギーを一定に維持することができる。
【0030】以上、本発明の一つの実施形態について説
明した。本発明の実施形態は、これにとどまらず、図5
に示すように、偏光素子9の出力をモニタし、オフセッ
ト回路にフィードバックしてもよい。
【0031】図5に示すように、加工光路10と非加工
光路11のエネルギーを検出するセンサ50,51とこ
れらのセンサの出力を入力する比較回路31が設けられ
ている。そして、比較回路31はセンサ50,51の出
力の一方と所定値との差をバイアス電圧補正信号として
出力する。センサを2つ備えているのは、センサの感
度、ノイズ特性、表面の汚染等を考慮しいずれかを使用
するためである。このようなセンサの切り替えは、CP
U2により行うようにしてもよい。
【0032】上記のバイアス電圧補正信号は、オフセッ
ト回路51に入力される。
【0033】図6は、オフセット回路51の一例のブロ
ック図である。
【0034】図6によれば、オフセット回路51は、D
/A変換器4の出力とと比較回路31の出力とを入力す
る差動増幅器25と、アナログスイッチ21とで構成さ
れている。
【0035】この回路においては差動増幅器25の出力
が補正されたバイアス値となっており、この差動増幅器
25の出力をアナログスイッチ21に入力することによ
り、バイアス回路5と同様に、基準電圧パルス信号Vp
に同期したバイアス信号Vofが得られる。
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、機械式ア
テネータが不要となる。
【0037】すなわち、本発明によれば、オフセット電
圧の大きさ、分解能を変化させることにより、レーザテ
クスチャ加工エネルギーの制御範囲を任意に設定出来
る。
【0038】又、本発明によれば、パルス周期を変化さ
せるともにバイアス電圧を変化させることができるた
め、テクスチャ加工条件を最適にして、微少突起形状を
変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザテクスチャ加工エネルギー制御
装置のブロック図。
【図2】バイアス回路の一例のブロック図。
【図3】オフセット電圧がゼロの場合のテクスチャ加工
エネルギーを示すタイムチャート。
【図4】オフセット電圧がゼロでない場合のテクスチャ
加工エネルギーを示すタイムチャート。
【図5】オフセット電圧を自動補正する本発明のレーザ
テクスチャ加工エネルギー制御装置のブロック図。
【図6】バイアス電圧を自動補正するためのオフセット
回路のブロック図。
【図7】従来の機械式アテネータの平面図。
【符号の説明】
2 CPU 3 パルス発振器 4 D/A変換器 5、51 オフセット回路 6 ドライバ 8 EO変調器 9 偏光素子 10 加工光路A 11 非加工光路B 20 演算増幅器 21 アナログスイッチ 25 差動増幅器 31 比較回路 61、62 センサ Vp 基準電圧パルス Vof オフセット電圧パルス Vd ドライバ出力 Vst 基準電圧レベル Vos オフセット電圧レベル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/84 B23K 26/00 G02F 1/03

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学変調器を駆動する基準電圧にオ
    フセット電圧を加えてレーザテクスチャ加工エネルギー
    を一定に保持するレーザテクスチャ加工エネルギー制御
    装置であって、 前記基準電圧と、前記オフセット電圧とを記憶するコン
    ピュータと、 前記コンピュータから前記基準電圧を受け取り、前記基
    準電圧で発振するパルス信号を出力するパルス発振器
    と、 前記コンピュータからD/A変換器を介してオフセット
    電圧を受け取るオフセット回路とを備え、 前記オフセットパルスを前記基準電圧パルスに同期させ
    ることを特徴とするレーザテクスチャ加工エネルギー制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記オフセット回路は、前記D/A変換
    器の出力を入力する演算増幅器と、前記演算増幅器の出
    力と前記パルス発振器の出力とを入力してオフセットパ
    ルスを出力するアナログスイッチとを備えることを特徴
    とする請求項1記載のレーザテクスチャ加工エネルギー
    制御装置。
  3. 【請求項3】 電気光学変調器を駆動する基準電圧にオ
    フセット電圧を加えてレーザテクスチャ加工エネルギー
    を一定に保持するレーザテクスチャ加工エネルギー制御
    装置であって、 前記基準電圧と、前記オフセット電圧とを記憶するコン
    ピュータと、 前記コンピュータから前記基準電圧を受け取り、前記基
    準電圧で発振するパルス信号を出力するパルス発振器
    と、 前記コンピュータからD/A変換器を介してオフセット
    電圧を受け取るオフセット回路と、 前記電気光学変調器で変調された変調レーザ光を、前記
    変調レーザ光の偏光方向に応じてテクスチャ加工を行う
    加工光路と前記テクスチャ加工を行わない非加工光路と
    に分離する偏向素子と、 前記加工光路及び非加工光路に導かれた前記変調レーザ
    光をそれぞれ検出するセンサと、 前記それぞれのセンサの出力を入力する比較回路とを備
    え、 前記比較器は、前記センサのいずれか一方の出力と所定
    値との差を出力し、 前記オフセット回路は、前記オフセットパルスを前記基
    準電圧パルスに同期させることを特徴とするレーザテク
    スチャ加工エネルギー制御装置。
  4. 【請求項4】 前記オフセット回路は、前記D/A変換
    器の出力と前記比較回路の出力とを入力する差動増幅器
    と、前記差動幅器の出力と前記パルス発振器の出力とを
    入力してオフセットパルスを出力するアナログスイッチ
    とを備えることを特徴とする請求項3記載のレーザテク
    スチャ加工エネルギー制御装置。
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