JP3113586B2 - 食品用容器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の利用分野】この発明は、複数人のための汁、惣
菜（以下汁等という）を入れるための食品用容器（単に
容器と言う）に関するものである。 なお、本願におい
て、食品用容器とその蓋よりなるものを食缶と言う。

【０００２】

【従来の技術】従来の容器、特に学校給食や社員食堂等
で複数の人々のための汁等を入れる食缶は、角型、丸型
のものがあり、また、保温のために二重構造になったも
のや、保温を必要としない一重構造のものがある。そし
て、いずれの容器も内底面が平である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の容器は、底が平
らなために、汁等を入れた場合、各人に分配するに際し
て残り少なくなった時に、容器を持ち上げて傾けながら
容器内の汁等を取り出さなければならず、特に学校給食
においては低学年には負担が大きい。

【０００５】この発明は、容器の内底面の一または複数
の箇所に凹部を設けて、残り少なくなった汁等を掬い取
り易い容器を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

【０００７】食缶の容器または一般の食品用容器の内底
面のいずれかの位置に、少なくとも一つの、大きさ及び
形状が、汁物をすくい取るための杓子の大きさ及び形状
に対応した椀状の凹部を設けて、容器内の汁等が少なく
なったときに凹部で掬い取ることを容易にする。

【０００９】

【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面によ
り説明する。食缶は、金属またはプラスチックよりなる
角型または丸型の容器１とそのための蓋２とよりなる。

【００１０】保温用の食缶は、容器１および蓋２は二重
構造とし、好ましくはウレタン発泡樹脂等断熱材を内包
した構造とする。

【００１１】容器１の内底面のいずれかの箇所に凹部を
設ける。図１に示す容器１には、凹部３を内底面中央に
設けており、図２に示す容器１には、凹部４を内底面の
隅に設けている。

【００１２】凹部は、二またはそれ以上の箇所に設けて
もよい。図３に示す容器は、凹部５と６と二個連続して
設けたものである。

【００１３】それぞれの凹部の大きさは、凹部内の汁等
を、通常家庭で使用している径が７〜１０ｃｍの杓子で
掬い取ることが出来る位の大きさで、椀状の凹部とし、
凹部上縁にアールを設けるのが好ましい。

【００１４】上記の容器１に味噌汁、スープ等汁物や、
汁気のある惣菜を入れて、それらをその中から取り出し
て分配し、残り少なくなると、汁は凹部へ集まるので、
図５に示すように杓子１０で容易に掬い上げることがで
き、容器１を持ち上げて傾ける必要がない。

【００１５】容器１は角型、丸型の如何を問わず、上方
へ順次拡径するようにすれば、空の場合に積み重ねるこ
とができ、保管、移動に便利である。

【００１６】容器１の相対向する二辺の外面に把手７を
設ければ持ち運びに便利である。

【００１７】上記凹部は食缶に限らず、蓋のない一般の
食品用容器に上記の凹部を設けてもよい。

【００１８】 なお、図中、８は蓋２の内面の傾斜の頂点
であり、９は蓋２の把手である。

【００２５】

【発明の効果】この発明に係る食缶の容器またはその他
の食品用容器は、残り少なくなった汁等を取り出すため
に、容器を持ち上げて傾ける必要なく、内底面に設けた
凹部で杓子で汁等を容易に掬い取ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】食缶の断面図である。

【図２】他の実施の形態の食缶の断面図である。

【図３】他の実施の形態の食缶の断面図である。

【図４】食缶の側面図である。

【図５】容器の凹部の汁等を杓子で掬いとる状況の説明
図である。

【図６】他の実施の形態の食缶の断面図である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 蓋 ３、４、５、６ 凹部 ７、９ 把手 ８ 頂点 １０ 杓子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−202826（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭53−45961（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−58925（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−70239（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47J 41/00 301 A47J 36/00 A47J 47/14

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器内底面のいずれかの位置に、少なく
   とも一つの、大きさ及び形状が、汁物をすくい取るため
   の杓子の大きさ及び形状に対応した椀状の凹部を設けて
   なる食品用容器。