JP3113280B2 - アンチセンスオリゴヌクレオチドの標的rna二次構造へのハイブリダイゼーションによるシュード−ハーフ−ノットrnaの形成 - Google Patents

アンチセンスオリゴヌクレオチドの標的rna二次構造へのハイブリダイゼーションによるシュード−ハーフ−ノットrnaの形成

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はRNA活性を調節するための組成物及び方法に
関する。オリゴヌクレオチドは、新規な方法に従ってRN
Aとハイブリダイズし、RNA活性の調節に影響する。
発明の背景 RNAの機能を特異的に阻害するためにアンチセンスオ
リゴヌクレオチドあるいはリボザイムをデザインする多
くの研究者は、ハイブリダイゼーションを容易にするた
めに、強固な二次構造をとっている領域を標的とするこ
とは避けるのが一般的である(E.Wickstrom,W.S.Simone
t,K.Medlook,I.Ruiz−Robles,Biophys.J.49,15(198
6))。しかしながら、二次構造をとったRNAは一般に塩
基対の形成に利用できる一重鎖の部分を有している。こ
うした領域を標的とすることは、熱力学的、動力学的、
あるは機能的に利点があるかも知れない。例えば、E.Co
liにおける天然のアンチセンス認識システムには、ハイ
ブリダイゼーション速度の速い2個の高次構造を有する
ヘアピンループの2分子間相互作用が関わっている(Y.
Eguchi,T.Itoh,J.Tomizawa,Annu.Rev.Biochem.60,631
(1991))。
特異的な調節蛋白質は、例えばHIV TARやRREエレメ
ント(C.Dingwall,I.Ernberg,M.J.Gait,et al,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA 86,6925(1989);C.Dingwall,I.Ernber
g,M.J.Gait,et al,EMBO J.9,4145(1990);S.Roy,U.Del
ling,C.−H.Chen,C.A.Rosen,N.Sonenberg,Genes Dev.4,
1365(1990);C.A.Rosen,G.N.Pavlakis,AIDS 4,499(19
90);K.M.Weeks,C.Ampe,S.C.Schutz,T.A.Steitz,D.M.Cr
others,Science 249,1281(1990))、哺乳動物細胞に
おける鉄応答性エレメント(J.L.Casey,M.W.Hentze,D.
M.Koeller,et al,Science 240,924(1988))、R17ファ
ージのコート蛋白質(G.W.Witherell,H.−N.Wu,O.C.Uhl
enbeck,Biochemistry 29,11051(1990))のように、し
ばしば二次構造をとったRNA領域を認識する。
RNAウイルスは、二次構造をとったRNA領域に結合する
ことによってウイルスのゲノムのみを特異的に包み込む
カプシド蛋白質を有している(M.Junker−Niepmann,R.B
artenschlager,H.Schaller,EMBO J.9,3389(1990))。
これらの領域を標的とすることにより、生物学的な特異
性を高めることができる。細胞には、アンチセンス化合
物が密接にあるいは正確に相補的な多くの非標的RNA配
列があるであろう。リボザイムは標的RNAに結合してこ
れを切断するが、他のアンチセンス分子は標的を切断せ
ず、標的部位において生体分子と効果的に競合しない場
合には意味のある生物学的効果を引き起こさないかもし
れない。今のところ、近付きやすい標的部位を決定する
信頼のおける方法は得られていない。
二次構造をとったRNAに結合することに潜在的な有効
性があるとの観点から、二次構造を有する領域に結合す
る組成物及び方法が望まれていた。
発明の目的 本発明の目的は、RNA活性を調節するための組成物、
及びそれらの設計と製造のための方法を提供することで
ある。
さらにはRNA活性を調節するための方法を提供するこ
とである。
これらの目的及び他の目的は、本発明の明細書及び請
求の範囲の記載から、この分野の通常の技術を有する者
には明らかになるであろう。
発明の要約 RNA活性を調節するための組成物及び方法を提供す
る。オリゴヌクレオチドを特定のRNAの二次構造とハイ
ブリダイズさせて、オリゴヌクレオチドの結合後はもは
やRNAが調節蛋白質によって認識されないようにする。
オリゴヌクレオチド及びRNA構造は、標的の構造、複合
体の安定性、及び熱力学的な分析によって選択し、機能
的なアンチセンスオリゴヌクレオチドの設計及び最適化
をする。オリゴヌクレオチドを、ヘアピンループのよう
なRNA二次構造の3′あるいは5′側にハイブリダイズ
することにより、いくつかの対のないヌクレオチドがで
き、ヘアピンの元のステムに戻る。オリゴヌクレオチド
は7−25個の塩基数のものが好ましい。ヌクレオシドユ
ニットの2′−デオキシフラノシル部の少なくとも1個
が修飾されているオリゴヌクレオチドが好ましい。主鎖
が修飾されたオリゴヌクレオチドもまた好ましい。
図面の説明 図1Aはシュード−ハーフ−ノット(pseudo−half−kn
ot)の構造を示している。図に示すように、ヘアピン構
造のループの5′または3′側のいずれかに結合するこ
とができ、いくつかの対のないヌクレオチドができ、ヘ
アピンの元のステムに戻る。5′または3′側のどちら
を選ぶかによって、三次構造の異なるものができる。シ
ュードノット(pseudoknot)の慣習的な命名法は、ステ
ム及びループに5′から3′に向かって構造中に現れる
順に番号をつけるものである。ループ1(L1)はステム
2(S2)と交差し、ループ2(L2)はステム1(S1)と
交差することに留意せよ。二次元で描くと明らかではな
いが、L1とL2は位相学的に異なる。すなわち、L1はRNA
の主溝(major groove)と交差するのに対し、L2は小溝
(minor groove)と交差する。図1Aはオリゴヌクレオチ
ドのRNAヘアピンの3′側(上図)または5′側(下
図)への結合によって、2個の重層したステムと、主溝
(上図)または小溝(下図)と交差する1本のループを
有する、シュードノットの異なる半分と位相学的に類似
の構造が作られることを描いている。図1B及び1CはL1
の、1D及び1EはL2のシュード−ハーフ−ノット及び同様
に向きを揃えたシュードノットのL1のリボン状図を示
す。
図2Aは1個のヌクレオチドがらせん構造に最小の影響
を与えるだけでA型らせんの主溝をまたぐことができる
ことを示している。標的となるループの大きさが増すに
つれて、ループ1とループ2とのループ長の差は小さく
なる。図2Bに示すように、ループ長が長くなるにつれ
て、通常これに続く主溝によって制限されるループ1
が、図2Cに示すように主溝からはみ出し、らせんの外側
のより短い経路をとる可能性がある。図2Aは8塩基のヘ
アピンループを標的とした7量体のオリゴヌクレオチド
により形成された1塩基のシュード−ハーフ−ノットル
ープ(ループ1)を示し、図2Bは17塩基のループを標的
とした12量体のオリゴヌクレオチドにより形成された
(ループ1)を示す。図2Cは23塩基のループを標的とし
た17量体のオリゴヌクレオチドにより幾何的にはみ出し
た部分を作った(ループ1)を示す。
図3はシュード−ハーフ−ノットの形になったTAR R
NAにおける核酸分解酵素感受性を有する部位を示してい
る。100pMのTARを100nMのループ1(12量体のオリゴヌ
クレオチド)、100nMのループ2(12量体のオリゴヌク
レオチド)、1mMの“不規則”オリゴヌクレオチド(ATW
A)と、またはオリゴヌクレオチドなしで、50mMNaCl、5
mMMgCl2、10mMTris、pH7.4中で37℃で30分間ハイブリダ
イズさせた後、核酸分解酵素と共にインキュベートし
た。RNAseT1及びAはそれぞれ一重鎖のG及びピリミジ
ン部分を切断し、RNAseV1は2重鎖の領域を切断する。A
TWA複合体についてはT1による切断のみを示す。
図4はゲル移動度シフトアッセイの結果を示してい
る。シュード−ハーフ−ノットオリゴヌクレオチドによ
るHIV tatペプチドの結合阻害が示されている。
図5は二次構造を有するRNAとのシュード−ハーフ−
ノット形成のエネルギー論を説明する熱力学的サイクル
を示す。RNAフォールディング規則を使って、標的ヘア
ピンの二次構造を破壊するための自由エネルギー、△G
を評価した。TARエレメントの3塩基のバルジが構
造を不安定化し、TARステムの最初の4塩基の対合を破
壊して17塩基のループを形成し、その結果5.2kcal/mol
という最も低い熱力学的消費で結合できる最大数の塩基
を作り出す。RNAフォールディング規則はまた、標的へ
の結合の前にオリゴヌクレオチドをほどくのに必要な自
由エネルギー、△G゜を評価するためにも使用した。
△G゜はほどかれたオリゴヌクレオチドの束縛された
ヘアピンループへの結合に関する。3つの成分が△G゜
に寄与する。すなわち、ヘテロ2本鎖によって形成さ
れる新しい塩基対、△G゜stem;ヘテロ2本鎖のステム
と標的のステムとの間の重層、△G゜stack;そして新し
いシュードノットループと元のRNAヘアピンループとの
ループペナルティーの差、△△G゜loopである。KD値は
ゲルシフト分析によって実験的に測定され、実験間で5
%以下で再現可能である。
図6は、シュード−ハーフ−ノットオリゴヌクレオチ
ド上の適当な切断部をつなぐことによってTARが切断さ
れ得ることを示している。
図7はシュード−ハーフ−ノットを形成するオリゴヌ
クレオチドによるHIV遺伝子の発現の阻害を示してい
る。遺伝子発現の阻害は、リポーター遺伝子としてアル
カリ性脱リン酸化酵素の代わりにルシフェラーゼを用い
た以外はVickersらの方法(Nuc Acids Res 19(12):33
59−3368(1991))で測定した。実験で用いたオリゴヌ
クレオチドは、表2に示すように2′−O−メチルの17
量体であった。細胞を、オリゴヌクレオチドで3時間前
処理し、プラスミドでトランスフェクトしてから所定の
濃度で後処理した。対照のオリゴヌクレオチドはL1−12
に合わせた組成及び長さであるが、ランダムな配列のも
のとした。
発明の詳細な説明 シュード−ハーフ−ノット形成と薬剤設計 最近、治療の目的のために、RNAを特異的に標的とす
ることを目指す多くの努力がなされている。mRNAの標的
配列が与えられると、アンチセンスまたはリボザイムの
標的となる相補的な領域を選択できる。しかしながら、
標的として効果的な領域を決定することはより複雑であ
り、現時点において、与えられたメッセージ上の近付き
得る標的部位を決定する信頼性のある方法は得られてい
ない。ある意味で、全てのmRNAは高次構造をとってい
る。コンピューターによるRNAフォールディングプログ
ラムは、いかなる長さのRNAに対しても複雑な折り返し
パターンを常に予想するが、どの領域が真に結合のため
に近付けるかを決定するためには更なる実験が必要であ
る。例えば、HIVのLTR RNAの3つの異なる領域を標的
とするリボザイムは、RNAの二次構造のために、対応す
る短い合成オリゴリボヌクレオチド基質よりも1,000倍
も切断効率が悪いことが報告されている(O.Heidenreic
h,F.Eckstein,J.Biol.Chem.267,1904(1992))。ヘア
ピンループのような短く、比較的簡単なRNA構造を選択
することによって、結合前後の標的の構造の予想の信頼
性がより高まることは良く理解できるであろう。一般
に、二次構造を有するRNAへの結合は、存在する塩基対
のある程度の破壊及び再配置、そして新しい構造との三
次元的相互作用を必要とする。最も重要な生物学的標的
部位は二次構造を有する可能性があることから、理論的
及び実験的な結果に基づき、オリゴヌクレオチドの単位
長さあたりの、標的に対する親和性が最も高くを達成さ
れるための方法が見いだされている。最適化は二次構造
を有する標的の分析から始まる。親和性は標的RNAの塩
基対を破壊することによって失われる。結合の戦略とし
ては、ループ領域、短いステム、バルジ塩基等の、熱力
学的に構造を不安定化させる最も弱いエレメントを利用
することによって、標的構造中で破壊する塩基対の数を
最小とするべきである。反対に、構造を安定化するのに
寄与している長い連続したステムを標的にすることは避
ける。ハイブリッド複合体における、結合に関与する総
数を最大にすることによって親和性は増大する。これ
は、オリゴヌクレオチドと標的間の塩基対、再配置され
た標的における新しい分子内塩基対、及び構造中のヘテ
ロ2本鎖と分子内ステムの間の三次元的相互作用を含
む。複合体中のステムの長さを最大にし、ループの長さ
を最小にするためには、位相学的な考察が必要である。
最も安定なヘテロ2本鎖は、RNA近傍の熱力学的パラ
メーターを用いて塩基の重層を最大にするような配列を
標的とすることにより形成されることが見いだされた。
表1に示すように、△G゜stemは、ハイブリダイゼーシ
ョン全体の主要な要素である。“線状"RNAと異なり、RN
Aの二次構造を標的とする場合、生産的に相補できる塩
基対の数は、しばしば制限される。従って、1塩基あた
りの親和性が最も高い型のオリゴヌクレオチドが用いら
れるべきである。2′−O−アルキルオリゴヌクレオチ
ドは、高い親和性をもったアナログである。これらは核
酸分解酵素による分解に抵抗性があり、培養細胞の実験
において利用することができる(S.M.Freier,W.F.Lima,
Y.S.Sanghvi et al.,Gene Regulation by Antisense Nu
cleic Acids,1991)。陰性荷電が減少するように主鎖を
修飾されたオリゴヌクレオチドも、RNAと結合したとき
に安定な構造を形成する。オリゴヌクレオチドにおける
潜在的な分子内構造も考慮しなければならない(△G゜
)。オリゴヌクレオチドは強い内部構造をもっていた
り、安定な2量体をつくってはならない。オリゴマー中
の全ての塩基は、標的と対になるか、三次元的な相互作
用を安定化するのにかかわるべきである。対をなさない
塩基は、非標的部位に対する親和性を増加させるため特
異性の喪失を引き起こす。更に、より長いオリゴヌクレ
オチドは、内部構造をとるポテンシャルがより大きい。
ハイブリダイゼーションは標的RNAの重層されやすい一
重鎖領域で始まり、続いて標的のより強い構造をもった
領域へとジッパーリング(zippering)しなければなら
ない。RNAとの結合の目的が調節蛋白質と競合すること
であれば、オリゴヌクレオチドの結合後、RNAはもはや
その調節蛋白質によって認識されてはならない。
薬剤/標的複合体の構造を知ることは、薬剤設計にお
いて重要な利点がある。本発明において、標的RNAの一
重鎖領域はオリゴヌクレオチド薬剤と非常に近接した位
置にある。一重鎖RNA標的を選択的に切断する試薬をオ
リゴヌクレオチドの様々な位置につなぎ、切断を達成す
ることができる。このようにして、標的と相互作用する
オリゴヌクレオチドに薬剤部分を結合することができ
る。
シュード−ハーフ−ノットのRNAへの結合 RNA二次構造の最も単純な例は、二重鎖のステム領域
と一重鎖のループからなるヘアピンである。ループ内の
対合していない塩基全てにハイブリダイズさせること
は、魅力的な標的戦略のように思われる。しかしなが
ら、ステムでの塩基対を維持したままで一重鎖のRNAヘ
アピンループの全ての塩基にハイブリダイズさせること
は、位相学的に不可能である。二重鎖ハイブリッドは比
較的堅く、コンホメーションがよりフレキシブルな一重
鎖RNAループと同じような環状経路をたどることができ
ない。シュードノットは、ヘアピンループ中の対合して
いない塩基に位相学的に安定な構造で結合する、自然に
見られる方法である。シュードノットは、RNAヘアピン
のループ領域の一重鎖の塩基がそのヘアピンに近接した
塩基と対になり、2番目のステムとループを形成するこ
とにより形成される(C.W.A.Pleij,TIBS 15,143(199
0);C.W.Pleij,L.Bosch,Methods.Enzymol.180,289(198
9);J.D.Puglisi,J.R.Wyatt,I.Tinoco,Jr.,Accounts Ch
em.Res.24,152(1991))。得られる構造は、互いに重
層した2個のステムと2本のループからなる。図1を参
照せよ。
本発明は、自然に生じるシュードノットの結合パター
ンを模倣するものである。自然に生じるシュードノット
のように、いくつかの対のないヌクレオチドを残してル
ープの5′または3′側のどちらにも結合し、元のステ
ムに戻ることが可能である(図1)。5′側に結合する
か3′側に結合するかの2通りによって、著しく異なる
三次構造が生じる。
シュードノットの慣習的な命名法は、ステム及びルー
プに5′から3′に向かって構造中に現れる順に番号を
つけるものである(C.W.Pleij,K.Rietveld,L.Bosch,Nuc
leic.Acids.Res.13,1717(1985))。図1に示すよう
に、ループ1(L1)はステム2(S2)と交差し、ループ
2(L2)はステム1(S1)と交差する。二次元で描くと
明らかではないが、L1とL2は位相学的に異なる。すなわ
ち、L1はRNAの主溝と交差するのに対し、L2は小溝と交
差する。このことは、それぞれのループが与えられた長
さのステムと交差するために必要な塩基の数に著しく影
響する。この関係は複雑である。すなわち、らせんの周
期数やそれぞれの溝をまたぐ距離によって変化する。
本発明は、RNA二次構造のループにハイブリダイズす
るオリゴヌクレオチドを用いる。本発明において、“オ
リゴヌクレオチド”の語は、自然に生じる塩基とリン酸
ジエステル結合によってつながれたペントフラノシル基
からなるポリヌクレオチドを意味する。この語は自然に
生じた種、あるいは自然に生じたサブユニットまたはこ
れらに非常によく類似したものから合成した種を指す。
“オリゴヌクレオチド”の語はまた、自然にはない部分
を有するが、自然に生じるオリゴヌクレオチドと同じよ
うに機能するものをもいう。このように、オリゴヌクレ
オチドは、異なった糖部分あるいは糖間結合を有してい
ても良い。これらの中で典型的なものは、当該分野で用
いることの知られているホスホロチオエート及び他の硫
黄含有種である。いくつかの好ましい具体例に従って、
少なくともオリゴヌクレオチドのホスホジエステル結合
のいくつかが、組成物の安定性を高めたり、あるいは活
性を調節しようとするRNAまたはDNAの存在する細胞内領
域に組成物が到達する能力を高めたりするように機能す
る構造と置換された。このような置換は、ホスホロチオ
エート結合、ホスホトリエステル、メチルホスホネート
結合、短鎖のアルキルまたはシクロアルキル構造、短鎖
のヘテロ原子または複素環構造を含むことが好ましい。
最も好ましいものは、CH2−NH−O−CH2、CH2−N(C
H3)−O−CH2、CH2−O−N(CH3)−CH2、CH2−N(C
H3)−N(CH3)−CH2、及びO−N(CH3)−CH2−CH2
の構造である(ここでホスホジエステルはO−P−O−
CH2である)。モルホリノ構造もまた好ましい(例え
ば、米国特許5,034,506号を参照せよ)。蛋白−核酸(P
NA)主鎖等の、他の好ましい具体例としては、オリゴヌ
クレオチドのホスホジエステル主鎖がポリアミド主鎖と
置き変わったもの、塩基がポリアミド主鎖のアザ窒素原
子に直接あるいは間接的に結合したものがある(P.E.Ni
elsen,M.Egholm,R.H.Berg,O.Buchardt,Science 254,149
7(1991))。他の好ましい具体例に従えば、ホスホジ
エステル結合は実質上非イオン及び非キラルな他の構
造、あるいはキラルでエナンチオマー特異性のある構造
で置換される。この分野で通常の技術を有する者は、本
発明を実施するために他の結合を選択することができる
であろう。
オリゴヌクレオチドはまた少なくともいくつかの修飾
された塩基形を含む種をも含む。すなわち、自然界で通
常見られる以外のプリン及びピリミジンを使用しても良
い。同様に、本発明の本質的主義が維持されている限
り、ヌクレオチドサブユニットのペントフラノシル部分
を修飾してもよい。こうした修飾の例としては2′−O
−アルキル−及び2′−ハロゲン−置換ヌクレオチドが
ある。本発明に有用な糖の2′位の修飾の具体例として
は、OH、SH、SCH3、F、OCN、O(CH2nNH2またはO
(CH2nCH3(ここでnは1から約10までである);C1
らC10の低級アルキル、置換低級アルキル、アルカリル
またはアラルキル;Cl;Br;CN;CF3;OCF3;O−、S−、また
はN−アルキル;O−、S−、またはN−アルケニル;SOC
H3;SO2CH3;ONO2;NO2;N3;NH2;ヘテロシクロアルキル;ヘ
テロシクロアルカリル;アミノアルキルアミノ;ポリア
ルキルアミノ;置換シリル;RNA切断基;コンジュゲー
ト;リポーター基;インターカレーター;オリゴヌクレ
オチドの薬物動態学的な性質を改善するための基;オリ
ゴヌクレオチドの薬効学的な性質を改善するための基及
び同様の性質を有する他の置換基が挙げられる。ペント
フラノシル基の代わりにシクロブチル等の糖模倣物を用
いることもできる。
このようなオリゴヌクレオチドは、天然のオリゴヌク
レオチドあるいは天然のものと類似であるが、天然の構
造と1つまたはそれ以上の違いがある合成オリゴヌクレ
オチドと機能的に交換できるものとしてよく記載され
る。これら全てのオリゴヌクレオチドは、RNAとハイブ
リダイズする上で効果的に機能する限り本発明に用いら
れる。本発明に従うオリゴヌクレオチドは、好ましくは
約5から約50の核酸塩基ユニットを含む。約7から25核
酸塩基ユニットを含むオリゴヌクレオチドがより好まし
く、約12から25核酸ユニットを有するものが更に好まし
い。
本発明に従って用いられるオリゴヌクレオチドは、よ
く知られた固相合成技術で簡単にかつ日常的に作ること
ができる。このような合成法のための装置は、Applied
Biosystems(Foster City,CA)を含むいくつかの業者に
よって販売されている。合成のために他の手段を用いる
ことも可能であるが、オリゴヌクレオチドの実際の合成
はルーチンな技術者の能力の範囲内である。ホスホロチ
オエート及びアルキル化された誘導体等の他のオリゴヌ
クレオチドを製造するために同様の技術を用いることも
よく知られている。
アンチセンスオリゴリボヌクレオチドをヘアピン構造
のループとハイブリダイズさせる場合、得られる複合体
のトポロジーはシュードノットの半分に似ており、シュ
ード−ハーフ−ノットと命名される。ループの3′側に
ハイブリダイズすると、シュードノットのステム2と同
等の構造が形成され、ループとしてはみ出したRNAはシ
ュードノットのループ1と同等である(図1、上段)。
ループの5′側にハイブリダイズすると、シュード−ハ
ーフ−ノットのステム1が形成され、ループとしてはみ
出したRNAはループ2である(図1、下段)。2分子の
シュード−ハーフ−ノットは、形成されたループまたは
ステムの型によって定義することができる。我々は、勝
手ながらシュード−ハーフ−ノットをループの型によっ
て定義することを選択した。すなわちループ1(L1)ま
たはループ2(L2)シュード−ハーフ−ノットである。
天然のRNAシュードノットと同様に、シュード−ハー
フ−ノットのステム及びループの長さは三次元構造の束
縛によって制限されている。A型らせんの主溝及び小溝
をまたぐ距離が異なるため、ループ1がループ2よりず
っと短くなることが可能である。1個のヌクレオチドか
らなるループ1をもつシュードノットが報告された(D.
S.McPheeters,G.D.Stormo,L.Gold,J.Mol.Biol.201,517
(1988))。分子モデルの研究から、1個のヌクレオチ
ドがらせん構造に最小の影響しか与えずにA−型らせん
の主溝をまたぐことが可能であることが示された(図2
A)。標的のループサイズが大きくなると、ループ1モ
チーフとループ2モチーフのループ長の差が小さくな
る。17塩基のループでは、12塩基のオリゴヌクレオチド
が3′または5′側のどちらにもハイブリダイズし、ら
せんの周期性のために5塩基のループを残すことができ
ることが見いだされた。ループ長が更に大きくなると、
ループ1は、通常主溝に沿うように制限されている(図
2B)が、主溝から“はみ出す”可能性があり、らせんの
外側のより短い経路をたどる(図2C)。
シュード−ハーフ−ノット形成によるHIV TARへの結合 HIV TARエレメントは、ウイルスの調節蛋白質tatの
レセプターである重要なRNAヘアピン構造である。tat蛋
白質のTAR構造への結合は、ウイルスのライフサイクル
において必須のできごとである。異なる様式のシュード
−ハーフ−ノット結合、及び、既知の調節蛋白質の結合
を阻害することが細胞の遺伝子発現に与える影響を調べ
る例としてTAR構造を用いた。
理想的には、標的構造の他の場所には最小限の影響の
みで調節蛋白質の結合部位に結合し、破壊することが好
ましい。標的構造の塩基対を壊すことは熱力学的に好ま
しくない。しかしながら、TARの場合には、ループは6
塩基を有するのみであり、tat蛋白質の結合部位は3塩
基のバルジ及び隣接するステム部分を含む。シュード−
ハーフ−ノットTAR結合全体の熱力学は、熱力学的サイ
クルを用いて評価することができる(図5)。二次構造
を破壊する自由エネルギーは直接測定できないが、RNA
フォールディング規則(S.M.Freier,R.Kierzek,J.A.Jae
ger,N.Sugimoto,M.H.Caruthers,T.Neilson,Proc.Natl.A
cad.Sci.U.S.A.83,9373(1986))を用いて△G゜
評価することができる。TARエレメント(図3)はそれ
ぞれ4.3及び6.0kcal/molで構造を不安定化する6塩基の
ループと3塩基のバルジを含み、これらは9.1kcal/mol
で構造を安定化する4塩基対を囲んでいる。もしも4塩
基対が破壊されて17塩基のループが形成されると、結合
のために17個の連続したフリーの塩基を有するループを
作るための総熱力学的消費は5.2kcal/molに過ぎない。
このように、ループとバルジの間の塩基対を破壊するこ
とにより、最低の熱力学的消費量で結合に利用できる最
大数の塩基を生み出す。
標的への結合前に熱力学的値(△G゜)でほどかれ
なければならないオリゴリボヌクレオチドの二次構造も
また考慮されなければならない。この因子は、ステムル
ープ標的に結合する場合、特に重要である。ステムルー
プRNAのまわりを対称的に標的とした相補的なオリゴヌ
クレオチドはそれ自体ステム−ループを形成することが
できる。オリゴリボヌクレオチド及び類似構造のアナロ
グに対しても、△G゜を評価するためにRNAフォール
ディング規則を用いることができる。
オリゴヌクレオチドを束縛されたヘアピンループに結
合させてシュード−ハーフ−ノットを形成させるために
評価すべき最も複雑なパラメーターは△G゜である。
3つの成分が△G゜に寄与する。すなわち、ヘテロ2
本鎖によって形成される新しい塩基対の△G゜stem;ヘ
テロ2本鎖のステムと標的のステムとの間の重層を示す
△G゜stack;そして新しいシュードノットループと元の
RNAヘアピンループとのループペナルティーの差を示す
△△G゜loopである。このように、△G゜は二次構造
を有するRNAに結合する上で好ましくない熱力学的パラ
メーターであり、△G゜stackは典型的なアンチセンス
相互作用で利用できない好ましい寄与であり、△△G゜
loopはループのサイズによって好ましい場合と好ましく
ない場合がある。
これらのパラメーターはループ1、ループ2、及び
“不規則”(ATWA)結合剤(図4)を用いて不自然なTA
R塩基のループを標的とした3つのオリゴヌクレオチ
ド、及びバルジの下のステムの塩基対をさらに3個破壊
する2つのオリゴヌクレオチドに対して評価された。計
算値はゲルシフトによって実験的に求めた親和性と比較
し、表1に示す。△G゜、標的ヘアピンの二次構造を
破壊するための自由エネルギーを評価するためにRNAフ
ォールディング規則を用いた。構造を不安定化するTAR
エレメントの3塩基の膨出のために、TARステムの最初
の4塩基対が破壊され、その結果17塩基のループを形成
し、わずか5.2kcal/molという最小の熱力学的消費量
で、結合できる最大数の塩基を生み出す。RNAフォール
ディング規則は△G゜、標的への結合前にオリゴヌク
レオチドをほどくために必要な自由エネルギーを評価す
るためにも用いられた。△G゜はほどかれたオリゴヌ
クレオチドの不自然なヘアピンループへの結合に関す
る。3つの成分が△G゜に寄与する。すなわち、ヘテ
ロ2本鎖によって形成される新しい塩基対、△G
stem;ヘテロ2本鎖のステムと標的のステムとの間の
重層、△G゜stack;そして新しいシュードノットループ
と元のRNAヘアピンループとのループペナルティーの
差、△△G゜loopである。KD値はゲルシフト分析によっ
て実験的に求められ、実験間で5%以下で再現可能であ
った。
これらの評価が妥当であることは、RNAフォールディ
ング規則が1Mのナトリウムイオンから生理的条件まで適
用できることによっている。表1に示すように、予想値
と実験値が一致したことから、規則は少なくとも低イオ
ン強度では理にかなっていることが示唆される。ループ
1の12量体及びループ2の12量体オリゴリボヌクレオチ
ドは共に予想値に近い親和性が実験的に測定された。
不規則(ATWA)17量体オリゴヌクレオチドはループ中
に結合できる塩基を多く有しているが、その親和性を測
定すると、ループ1またはループ2の12量体よりも1桁
低い値が得られ、このことは“不規則”と結合すること
は位相学的に不可能であるという考えと一致する。さら
に、不規則17量体オリゴヌクレオチドは、結合には好ま
しくない有意な内部構造(△G゜)を有している。し
かしながら、もし17量体のオリゴヌクレオチドがシュー
ド−ハーフ−ノット(L1−17及びL2−17)を形成するや
り方でTARを標的とすると、結合親和性は2桁大きくな
る。17量体のシュード−ハーフ−ノットオリゴヌクレオ
チドは12量体よりも大きな親和性でTARへ結合すること
が計算される。しかしながら、これはオリゴヌクレオチ
ドと標的との間に形成される塩基対の数が増大すること
に直接起因するものではない。標的に結合する塩基の数
を増すことで得られる親和性(△G゜stem)は標的にお
ける塩基対の好ましくない破壊(△G゜)によって相
殺されるため、より長いことは必ずしも良いことではな
い。
これが正味増大になるか減少になるかは、どの近隣の
塩基対がヘテロ2本鎖の1部になるか、ループ長による
△△G゜loopの違い、長くなることによりより多くの内
部構造がオリゴヌクレオチド中に形成されるか否かに依
存する。表1に示すように、シュード−ハーフ−ノット
17量体オリゴヌクレオチドの観察された結合親和性は12
量体より1桁高く、予想された親和性の順序とほぼ一致
していた。絶対値における不一致は、ループペナルティ
ーの不確実性及び1MNa+で計算した予想値と生理的塩濃
度での測定値の違いによるかも知れない。
1塩基対あたりの結合親和性及び形成されるらせんの
構造は、シュード−ハーフ−ノット結合戦略において考
察すべき重要な点である。近傍のハイブリダイゼーショ
ンパラメーターはRNA−RNAまたはDNA−DNAヘテロ2本鎖
に対してのみ利用できる(K.J.Breslauer,R.Frank,H.Bl
ocker,L.A.Marky,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83,3746
(1986))が、RNA−DNAヘテロ2本鎖には利用できな
い。RNA−RNAヘテロ2本鎖はA−型らせんを形成し(W.
Saenger,Principles of Nucleic Acid Structure(Spri
nger−Verlag,New York,1983))、これは全ての位相学
的測定のための構造モデルとして使われた。2′−O−
メチルオリゴヌクレオチドはRNAとほとんど同じハイブ
リダイゼーション親和性を有し、RNAに結合したときに
A型2重らせん構造を形成し、核酸分解酵素による分解
に抵抗性を有するRNAの近似構造アナログである(B.S.S
proat,A.I.Lamond,B.Beijer,P.Neuner,U.Ryder,Nuclei
c.Acids.Res.17,3373(1989))。TAR結合における2′
−O−メチルオリゴヌクレオチド及びオリゴリボヌクレ
オチドを比較したゲルシフト実験は、小さな違いを示し
たのみであった。後に記載する構造マッピング実験にお
いても、2′−O−メチルオリゴヌクレオチドとオリゴ
リボヌクレオチドを区別することはできなかった。
対照的に、DNAオリゴヌクレオチド及びホスホロチオ
エートDNAオリゴヌクレオチドでは、ループ1及びルー
プ2の12量体オリゴヌクレオチドによる結合は見られ
ず、ループ1及びループ2の17量体オリゴヌクレオチド
と非常に弱い結合を示した。2′−O−メチルホスホロ
チオエートオリゴヌクレオチドは、2′−O−メチルホ
スホジエステルよりも約10倍低い親和性でTARと結合し
た。表2を参照せよ。
結合は100mM NaCl中で5′末端を標識したTARを用い
て行い、ゲルシフトで分析した。TARの標的部位の数字
は図3Aに示した。
シュード−ハーフ−ノット構造の同定 5個のハイブリッド複合体の構造について、酵素及び
ケミカルプローブを用いて性状解析を行なった。図3に
示すシュード−ハーフ−ノット12量体のオルゴヌクレオ
チド及び17量体のオリゴヌクレオチドは、共に予想され
た構造と一致した切断パターンを示した。一重鎖に特異
的な核酸分解酵素であるRNAse A及びRNAse T1に感受
性のあったTARのループ及びバルジは、シュード−ハー
フ−ノットオリゴヌクレオチドの結合によって保護され
た。元は切断されない場所であるが新たにシュード−ハ
ーフ−ノットで一重鎖であると予想された領域に相当す
る所は感受性が現れた。同様に、TARにおける2重鎖の
領域は、2重鎖に特異的なRNAse V1に感受性を有して
いた。オリゴヌクレオチド結合後、新たなV1切断パター
ンは、予想されたシュード−ハーフ−ノット構造に一致
していた。図3に示すように、V1切断パターンによって
決定された全てのケースにおいて、バルジの下部のステ
ム領域の完全さは維持されていた。不規則な17量体のオ
リゴヌクレオチドの切断パターンもまた、17個の塩基対
形成可能な塩基のうち12個のみが塩基対を形成し、構造
からオリゴヌクレオチドの結合してない断片がぶら下が
ったシュード−ハーフ−ノット構造と一致していた。V1
切断パターンからは、ステムがバルジの下部で破壊され
たという証拠は得られなかった。不規則17量体はループ
1モチーフまたはループ2モチーフを介しての結合を選
択できるが、切断パターンからは、不規則17量体オリゴ
ヌクレオチドはHIV TARに結合してループ1及びループ
2シュード−ハーフ−ノットの混合集団を形成すること
が示唆される。これは、12量体のループ1及びループ2
のオリゴヌクレオチドがTARに対してほとんど同じ親和
性を有するという観察と一致する。
シュード−ハーフ−ノットにおける機能配置 17量体のシュード−ハーフ−ノットのループ1の構造
を、オルトフェナントロリン(OP)を結合したオリゴヌ
クレオチドにより得られる切断パターンによって更に性
状解析した。OP−オリゴヌクレオチドは、銅と還元剤の
存在下、OPの近くでRNAを切断することが示されている
(D.S.Sigman,Acc.Chem.Res.19,180(1986))。OPはL1
−17量体のオリゴヌクレオチドの5′末端のリボースの
5′の位置にチオールリンカーを用いてつながっていた
(C.B.Chen,D.S.Sigman,J.Am.Chem.Soc.110,6570(199
2))(図6)。ゲルシフト分析ではOP−L1−17量体と
つながっていないL1−17量体の結合親和性の違いは観察
されず、酵素マッピングパターンで変化が観察されない
ことから、OPの結合はL1−17シュード−ハーフ−ノット
構造に影響を与えないことが示唆された。
L1−17量体シュード−ハーフ−ノット構造の分子モデ
ルでは、OPはL1−17量体シュード−ハーフ−ノットの3
本鎖が交差する所で主溝中に置かれる。OP切断を開始す
る還元剤の添加によって、HIV TARではC−19とU−42
で主に2つの切断が観察される。
L1−17ループが構造の頂点に戻るには、実験的に区別
することが難しい2つの可能な経路がある。1つは図2B
に示すように主溝をたどる経路である。これはより短い
シュードノットループ1にとっては位相学的に可能な唯
一の経路である。他の経路は図2Cに示すようにらせんか
ら“はみ出した”ものである。分子モデルによると、17
塩基のステムとらせんの周期性から二重らせんの同じ面
に連結部位が生じるため、はみ出し経路の方が短いこと
が示される(図2C)。主溝の中よりもらせんの外側の方
が好ましくないリン酸の混雑が少ないことからも、はみ
出し経路であるように思われる。実験の結果より、主溝
中につながったOP部はL1−17複合体の結合親和性や構造
に影響しないことが示された。さらに、RNAse T1は、
ループが主溝の内側にあれば切断されなかったであろう
L1−17複合体のG−21を強く切断した。
シュード−ハーフ−ノットモチーフのRNAに結合する
大きな利点は、標的RNAの一重鎖ループ領域に反応性部
位を直接作用させられることである。OPの例に示すよう
に、切断試薬は特に有効である。
光学的融解 シュード−ハーフ−ノット構造を調べるもう1つの方
法は光学的融解である。TAR RNAについて温度に対する
吸収を測定すると、70℃で強い熱吸収を示す相転移が示
され、(らせんの)巻いたモデルとほどけたモデルの2
つの状態であることが示唆された。対照的に、L1−17及
びL2−17シュード−ハーフ−ノット構造は70℃と82℃の
2つの転移を示した。相補的な二次構造を有しないRNA
に対するL1−17及びL2−17オリゴヌクレオチドの光学的
融解では、約80℃で転移が示された。光学的融解のデー
タは、まずTARの低級ステム構造が分子内でほどけ、次
にオリゴヌクレオチドの高温による解離が生じるとい
う、高度に構造化した複合体の化学的及び酵素的切断モ
デルと一致する。3つの構造全てに70℃の融解転移があ
ることから、シュード−ハーフ−ノットは低級ステムを
共同的に安定化することに寄与しないことが示唆され
る。
tatペプチド結合の破壊 シュード−ハーフ−ノットの形成は、tat蛋白質によ
って特異的に認識される領域のTARの天然の構造を破壊
する。TAR結合ドメインを含有するtatのペプチドフラグ
メントは、TARのバルジに2番目及び3番目の結合部位
よりも約5倍大きな親和性で特異的に結合することが示
された(K.M.Weeks,C.Ampe,S.C.Schultz,T.A.Steitz,D.
M.Crothers,Science 249,1281(1990))。25個のアミ
ノ酸からなるtat断片(tat蛋白質配列の48−72番、tat2
5)は、TARエレメントに1:1の量比で結合すると、RNAas
e Aによる酵素的切断からバルジを特異的に保護し
た。非変性系アクリルアミドゲルにおいて、tat25とTAR
の1:1の複合体は、競合しないTAR及びシュード−ハーフ
−ノットに結合したTARのいずれとも異なる位置に移動
した。
オリゴヌクレオチドがTARに対してtat25と競合できる
かどうか決定するために、予め結合させたtat25とTARの
1:1の複合体をループ1を形成する12量体のオリゴヌク
レオチド500nMとインキュゲートした。ゲルシフト実験
から、オリゴヌクレオチドはTARに対してtatペプチドと
完全に置き変わり(図4、第4列)、シュード−ハーフ
−ノットを形成することが示された。ペプチドをより高
濃度にすると、予想通り第二の結合(非バルジ)が生
じ、シュード−ハーフ−ノット複合体はゲルのより高い
位置にシフトした(図4、第6列)。アンチセンスオリ
ゴヌクレオチドまたはtat25の添加順序は、最初の30分
間のインキュベーション後に形成される複合体の性質及
び濃度依存性に影響しなかった。同様の結果がループ2
を形成する12量体で得られた。ランダムな構造の対照の
オリゴマーは、tat25またはアンチセンス化合物によるT
ARの滴定に効果がなかった。
これらの結果から、L1−12及びL2−12がTARのtat結合
部位に結合してこれを破壊すること、及び、オリゴヌク
レオチドはおそらくは最初にループ位置でハイブリダイ
ゼーションをした後、分枝点移動をしてバルジ構造を破
壊し、ペプチドと置き変わることにより、予め形成され
たtat25−TARの1:1の複合体に結合することができるこ
とが更に確認される。
細胞培養中におけるTAR/tat トランスアクティベーシ
ョンの阻害 HIV TAR/tat トランスアクティベーションにおける
分子レベルのできごとは、容易に定量できるリポーター
遺伝子に融合させたHIVの長末端反復(LTR)を含有する
プラスミドと、tat蛋白質を細胞中で発現させるプラス
ミドとをコトランスフェクトすることにより広く研究さ
れている(C.Dingwall,I.Ernberg,M.J.Gait,et al,EMBO
J.9,4145(1990);S.Roy,U.Delling,C.−H.Chen,C.A.R
osen,N.Sonenberg,Genes Dev.4,1365(1990);C.A.Rose
n,G.N.Pavlakis,AIDS 4,499(1990);M.−C.Hsu,A.D.Sc
hutt,M.Holly,et al,Science 254,1799(1991))。後
者のプラスミドから生産されるtat蛋白質は、TARエレメ
ントに結合し、リポーターを測定することにより定量し
て、HIV LTRからの遺伝子発現を100倍以上増強させる
だろう。我々はHIV LTRルシフェラーゼプラスミドを作
成し、シュード−ハーフ−ノットオリゴヌクレオチドが
細胞中におけるTAR/tat トランスアクティベーション
を特異的に阻害することができるかどうか調べるために
コトランスフェクトする方法を用いた。
2′−O−メチル L1−17量体及びL2−17量体オリゴ
ヌクレオチドをプラスミドと共に細胞中にコトランスフ
ェクトすると、双方とも配列に依存してトランスアクテ
ィベーションを阻害した(図7)。
治療または予防の目的で、本発明に従ってオリゴヌク
レオチドを投与する。オリゴヌクレオチドはオリゴヌク
レオチドの他に担体、シックナー、希釈剤、緩衝剤、防
腐剤、界面活性剤等を含有する医薬組成物として処方す
ることができる。医薬組成物はまた殺菌剤、消炎剤、麻
酔薬等の1種またはそれ以上の活性成分をオリゴヌクレ
オチドに加えて含有しても良い。
医薬組成物は、局所的治療が望まれているか、全身的
治療かによって、あるいは治療すべき場所によって様々
な方法で投与できる。投与は、局所的(目、膣、直腸、
鼻を含む)、経口的、吸入、非経口的、例えば静脈内滴
注、皮下、腹腔内または筋肉注射を行なってもよい。
局所的投与のための処方としては、軟膏、ローショ
ン、クリーム、ゲル、球薬、坐薬、噴霧剤、液剤、散剤
が含まれる。一般的な薬用担体としては、液状、粉状、
油状のベース、シックナー等が必須あるいは望まれる。
コートされたコンドームもまた用いられる。
経口的投与のための組成物としては、散剤、顆粒剤、
懸濁剤、水性または非−水性の溶媒による溶液、カプセ
ル剤、香粉、錠剤が含まれる。シックナー、香料、希釈
剤、乳化剤、分散助剤または結合剤も望ましい。
非経口的投与のための処方としては、緩衝剤、希釈剤
他の適当な添加剤をも含有する無菌の水溶液が含まれ
る。
投与は、治療すべき状態の重さ及び反応性に依存する
が、数日から数カ月続く治療期間の間または、治癒また
は疾患の縮小が達せられるまで、通常1日に1回または
数回であろう。通常の技術を有する者であれば、最適の
投与量、投与方法及び反復速度を容易に決定できる。
次の実施例は本発明を説明するものであるが、本発明
を限定するものではない。
実施例 実施例1 シュード−ハーフ−ノットオリゴヌクレオチドによるta
tペプチドの阻害 オリゴヌクレオチドがTARに対してtat25と競合するこ
とができるか否かを決定するために、32Pで標識したTAR
をtat25及び/またはL1−12オリゴヌクレオチドとイン
キュベートした。tat25:TARが1:1の複合体が優位を占め
るペプチド濃度では、オリゴヌクレオチドが完全にtat
ペプチドに置きかわる(図4、第4列)。ペプチド濃度
が高濃度になると、第二の(非バルジ)部位の結合が生
じ、シュード−ハーフ−ノット複合体はオリゴヌクレオ
チドがついたままの状態でゲルの高い位置にシフトした
(図4、第6列)。L2−12量体でも同一の結果が得ら
れ、これは添加順序によらなかった。
使用したN−アセチル化tat25はUCSF Biotechnology
Resource Core facilityより得た。ゲル移動度シフトア
ッセイは10mM tris−HCl pH7.5、70mM NaCl、0.2mM ED
TA、5%(V/V)グリセロール、500nM BSA、40ng pdI
dCを含有する10μlの反応液中に、5′−P32−TAR RN
A及びTat25を500nM、0.02nM、12.5nMの濃度でそれぞれ
添加して行った。それぞれの混合物は4℃で30分間イン
キュベートし、15%の非変性系PAGEの上に直接のせた。
結果は図4に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Nucleic Acids Res earch,Vol.19(12)(1991) p.3359−3368

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも12個の連続するヌクレオチドユ
    ニットを有し、少なくとも1個のステム−ループ構造を
    有する選択されたRNAとハイブリダイズしうるオリゴヌ
    クレオチドを製造する方法であって、 a. 該ステム−ループ構造の3′側または5′側のいず
    れかのループおよびステム部分と相補的なオリゴヌクレ
    オチド配列を選択し; b. 選択されたオリゴヌクレオチドが該ステム−ループ
    構造とシュード−ハーフ−ノットを形成する能力を決定
    し;そして c. 選択されたオリゴヌクレオチドが該ステム−ループ
    構造とシュード−ハーフ−ノットを形成することができ
    ると決定された場合に、選択されたオリゴヌクレオチド
    を合成する; ことを含む方法。
  2. 【請求項2】ステム−ループ構造がHIV TARエレメント
    またはrev応答性エレメントである請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】該選択されたオリゴヌクレオチドが、その
    5′末端、3′末端、糖の2′位、リン酸または複素環
    に連結された反応性部分を有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】該ステム−ループ構造の3′側または5′
    側のいずれかのループおよびステム部分に相補的な複数
    のオリゴヌクレオチドが選択され、該複数のそれぞれに
    ついて該ステム−ループ構造とシュード−ハーフ−ノッ
    トを形成する能力を決定し、そして、オリゴヌクレオチ
    ドが該シュード−ハーフ−ノット構造を形成する最大の
    能力を有するように合成される請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】少なくとも12個の連続するヌクレオチドユ
    ニットを有し、少なくとも1個のステム−ループ構造を
    有する選択されたRNAとハイブリダイズしうるオリゴヌ
    クレオチドを製造する方法であって、 a. 該ステム−ループ構造の3′側または5′側のいず
    れかのループおよびステム部分と相補的なオリゴヌクレ
    オチド配列を選択し、該選択は該RNA配列が選択されたR
    NAとシュード−ハーフ−ノットを形成しうるか否かをRN
    Aフォールディング規則により予想することを含み、;
    そして b. 該配列を有するオリゴヌクレオチドを合成する; ことを含む方法。
  6. 【請求項6】少なくとも1個のステム−ループ構造を有
    する選択されたRNAの発現を調節する方法であって、 a. 該ステム−ループ構造の3′側または5′側のいず
    れかのループおよびステム部分と相補的なオリゴヌクレ
    オチド配列を選択し、該オリゴヌクレオチドは少なくと
    も12個の連続するヌクレオチドユニットを含み; b. 選択されたオリゴヌクレオチドが該ステム−ループ
    構造とシュード−ハーフ−ノットを形成する能力を決定
    し;そして c. 選択されたオリゴヌクレオチドが該ステム−ループ
    構造とシュード−ハーフ−ノットを形成することができ
    ると決定された場合に、RNAを選択されたオリゴヌクレ
    オチドと接触させる; ことを含む方法。
  7. 【請求項7】少なくとも1個のステム−ループ構造を有
    する選択されたRNAの発現を調節する方法であって、 a. 該ステム−ループ構造の3′側または5′側のいず
    れかのループおよびステム部分と相補的であり、かつ選
    択されたRNAとシュード−ハーフ−ノットを形成しうる
    ことがRNAフォールディング規則により予想されるオリ
    ゴヌクレオチド配列を選択し、該オリゴヌクレオチドは
    少なくとも12個の連続するヌクレオチドユニットを含
    み;そして b. オリゴヌクレオチドをRNAと接触させる; ことを含む方法。
  8. 【請求項8】オリゴヌクレオチドがRNAとハイブリダイ
    ズする能力を改良する方法であって、 a. 少なくとも12個の連続するヌクレオチドユニットを
    含み、該RNAの少なくとも1個のステム−ループ構造の
    3′側または5′側のいずれかのループおよびステム部
    分と相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドを同定
    し; b. 選択されたオリゴヌクレオチドが該ステム−ループ
    構造とシュード−ハーフ−ノットを形成する能力を決定
    し;そして c. 該オリゴヌクレオチドとして、選択されたRNAとシ
    ュード−ハーフ−ノットを形成しうることがRNAフォー
    ルディング規則により予想されるものを選択する; ことを含む方法。
  9. 【請求項9】複数のオリゴヌクレオチドが同定される請
    求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】少なくとも12個の連続するヌクレオチド
    ユニットを含み、少なくとも1個のステム−ループ構造
    を有する選択されたRNAとハイブリダイズしうるオリゴ
    ヌクレオチドのための配列を選択する方法であって、 a. ステム−ループ構造の3′側または5′側のいずれ
    かのループおよびステム部分と相補的な配列を有するオ
    リゴヌクレオチドを選択し;そして b. 選択されたRNAとシュード−ハーフ−ノットを形成
    しうることがRNAフォールディング規則により予想され
    る相補的なオリゴヌクレオチドを選択する; ことを含む方法。
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