JP3113155B2 - 画像形成装置およびその製造方法 - Google Patents

画像形成装置およびその製造方法

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JP3113155B2 JP06215863A JP21586394A JP3113155B2 JP 3113155 B2 JP3113155 B2 JP 3113155B2 JP 06215863 A JP06215863 A JP 06215863A JP 21586394 A JP21586394 A JP 21586394A JP 3113155 B2 JP3113155 B2 JP 3113155B2
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子を画像形成部材に
衝突させることで生じる発光や帯電を利用して画像を形
成する画像形成装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子から放出された電子
を、蛍光体等の画像形成部材に衝突させることで生じる
発光や帯電を利用して画像を形成する画像形成装置が知
られている。
【0003】この種の画像形成装置に用いられる電子放
出素子として、従来からCRT等で用いられてきた熱陰
極の他に冷陰極が知られている。冷陰極には電界放出型
(以下「FE型」と略す)、金属/絶縁層/金属型(以
下「MIM型」と略す)や表面伝導型電子放出素子(S
urface Conductive Emitte
r)等がある。
【0004】FE型の例としてはW.P.Dyke&
W.W.Dolan、“Fieldemissio
n”、Advance in Electron Ph
ysics、8、89(1956)あるいはC.A.S
pindt、“PhysicalProperties
of Thin−film Field Emiss
ion Cathodes with Molybde
nium Cones”、J.Appl.Phys.、
47、5248(1976)等が知られている。MIM
型の例としてはC.A.Mead、“The tunn
el−emission amplifier”、J.
Appl.Phys.、32、646(1961)等が
知られている。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、
M.I.Elinson、RadioEng.Elec
tron Phys.、10、1290,(1965)
等がある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は基板上に形成さ
れた小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにに
より、電子放出が生ずる現象を利用するものである。こ
の表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等
によるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:“Thin Solid Fi
lms”、9、317(1972)]、In23 /S
nO2 薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonstad:“IEEE Trans.
ED Conf.”、519(1975)]、カーボン
薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1
号、22頁(1983)]等が報告されている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図4に示す。同図においては絶縁性基板3001には、
H型形状のパターンに、スパッタで形成された金属酸化
物薄膜等からなる電子放出部形成用薄膜3002が形成
されている。電子放出部形成用薄膜3002には、後述
のフォーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部3
003が形成される。従来、これらの表面伝導型電子放
出素子においては、電子放出を行う前に電子放出部形成
用薄膜を予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって
電子放出部3003を形成するのが一般的であった。即
ち、フォーミングとは電子放出部形成用薄膜3002の
両端に電圧を印加通電し、電子放出部形成用薄膜300
2を局所的に破壊、変形もしくは変質させ、電気的に高
抵抗な状態にした電子放出部3003を形成することで
ある。以下、フォーミングにより形成した電子放出部3
003を含む電子放出素子形成用薄膜3002を、電子
放出部を含む薄膜3004と呼ぶ。そして、電子放出部
を含む薄膜に電圧を印加し、素子に電流を流すことによ
り、電子放出部3003から電子が放出される。
【0008】図5は、上述の表面伝導型電子放出素子か
ら放出される電子の放射特性評価装置の概略構成図であ
る。図5においては、図4で示した電子放出部形成用薄
膜3002を、一対の素子電極505aと、素子電極5
05aを連絡する薄膜505cとで構成し、この薄膜5
05cに電子放出部505bが形成されている。
【0009】また、絶縁性基板501には、ガラス基板
502aに、透明導電膜からなるアノード電極502b
と、電子の照射により発光する蛍光膜502cとを積層
した対向部材502が対向配置される。これら対向部材
502と絶縁性基板501とは、真空装置520内に設
置される。さらに、さらに、この特性評価装置は、素子
電極505a間に電圧を印加するための電源521と、
アノード電極502bに電圧を印加するための高圧電源
522とを有する。
【0010】上述の特性評価装置において、素子電極5
05a間に電圧を印加して電子放出部505bより電子
を放出させ、アノード電極502bに数百Vから数千V
の電圧を印加すると、放出電子はアノード電極502b
に向かって加速され、飛翔する。このときの放出電子の
飛翔軌道は、絶縁性基板501の面に対する電子放出部
505bからの法線(図中、1点鎖線で示す)に対し
て、素子電極505aに印加した電圧の正極側にずれ、
図中の矢印付破線の軌道をとる。このため、蛍光膜50
2cの発光部中心は前記法線上からずれる。
【0011】上述した放射特性は、絶縁性基板501に
平行な面内での電位分布が、電子放出部505bに対し
て非対称になることによるものと考えられ、表面伝導型
電子放出素子に固有の特性である(ただし、FE型、あ
るいはMIM型の電子放出素子でも、構成によってはこ
の特性を示す)。
【0012】このような表面伝導型電子放出素子を複数
個配置したマルチ素子およびパネル構成については、例
えば本出願人による米国特許第5066883号明細書
に記載がある。
【0013】上述したような電子放出素子は10-6To
rr程度以上の真空中で動作させていることから、この
種の電子放出素子を用いた画像形成装置としては、電子
放出素子が設けられたリアプレート(図5の絶縁性基板
501に対応)と、電子の衝突により発光する蛍光体等
を備えたフェースプレート(図5の対向部材502に対
応)とを外枠を介して対向配置し、これらリアプレート
とフェースプレートと支持枠とで構成される外囲器の内
部を真空にする必要がある。このため外囲器は耐大気圧
構造が必要となるが、特に大面積の画像形成装置で耐大
気圧支持を実現しようとすると、リアプレートやフェー
スプレートの板厚が非常に厚くなり、重量・コスト等の
点で実現性が乏しくなる。この問題を回避するために、
リアプレートとフェースプレートとの間に支柱としてス
ペーサを配置・固定し、耐大気圧構造とし、画像形成装
置の軽量化を図っている。また、上記スペーサは、リア
プレートとフェースプレートとの間隔を一定に保つ目的
で使用される場合もある。図6に従来の画像形成装置の
概略の構成を示す。図6において、複数の電子放出素子
105が設けられたリアプレート101には、外枠10
3を挟んでフェースプレート102が対向配置され、こ
れらリアプレート101と、外枠103と、フェースプ
レート102とで、内部が真空に保たれた外囲器を構成
している。そして、リアプレート101とフェースプレ
ート102との間には、耐大気圧構造体としてスペーサ
112が配置されている。ここではスペーサ112は格
子状のものを用い、各電子放出素子105ごとに1つの
セル空間を有するように配置されている。リアプレート
101と外枠103およびフェースプレート102と外
枠103の固着には、低融点粉末ガラス(フリットガラ
ス)等の固着材が用いられ、上記スペーサ112の固着
にも、同様の固着材が用いられる。
【0014】フェースプレート102は、ガラス基板の
内面に蛍光膜が形成されたものが用いられる。蛍光膜
は、カラー画像形成装置ではブラックストライプと呼ば
れる黒色材料と蛍光体とで構成され、さらにこの蛍光膜
はメタルバックでコートされている。ブラックストライ
プは、カラーの場合の三原色蛍光体の各蛍光体間の混色
を目立たなくすることと、蛍光膜での外光の反射により
生じるコントラストの低下を防ぐためのものである。一
方、メタルバックでコートする目的は、比抵抗が一般に
1010〜1012Ω・cmと高い蛍光体に電荷(電子)が
溜り電位の低下を防ぐこと、電子ビーム加速用の電圧を
印加するための電極として作用すること、蛍光体の発光
の内側への光を反射し輝度を向上させること、負イオン
の衝突から蛍光体を保護すること等である。
【0015】スペーサ112を画像形成装置内に配置す
る場合、電子放出素子105の邪魔にならない位置で、
かつ、フェースプレート102の蛍光体のないブラック
ストライプ上等の位置に固定すれば、画像を形成するう
えで問題はない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スペ
ーサはフリットガラス等の固着材によりリアプレートお
よびフェースプレートに固着されるが、固着材の量が多
すぎると、固着材が電子放出素子や蛍光体に流れ込み、
電子の放出特性や蛍光体の発光特性が劣化するおそれが
ある。一方、固着材の量が少なすぎると、スペーサの固
着が不十分となってしまう。したがって、固着材の量を
厳しく管理する必要があり、生産性および歩留りがよく
なかった。
【0017】また、リアプレートとフェースプレートと
の間を垂直に結ぶ方向に対してスペーサが傾斜している
と、スペーサにはリアプレートおよびフェイスプレート
からの加重が、スペーサの面に対して斜め方向に加わる
ので、スペーサに亀裂が入ったり、破壊してしまうおそ
れがあった。
【0018】そこで本発明は、固着材が電子放出素子や
画像形成部材に流れ込むことなくスペーサを固定でき、
しかもスペーサを所定の位置および向きに容易に配置で
きる画像形成装置およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の画像形成装置は、電子を放出する電子放出素子
が設けられたリアプレートと、前記電子放出素子から放
出された電子が衝突することにより画像が形成される画
像形成部材が設けられ、外枠を介して前記リアプレート
に対向配置されたフェースプレートと、前記リアプレー
トと前記フェースプレートとの間に配置されたスペーサ
とを有する画像形成装置において、前記外枠および前記
スペーサは、前記リアプレートと前記フェースプレート
との対向方向の中間部嵌合し、前記嵌合する部分にお
いて、前記外枠と前記スペーサとが固着材により互いに
固着されていることを特徴とする。
【0020】また、前記外枠の嵌合部は、前記外枠の長
手方向に沿っていてもよい。
【0021】そして、前記固着材が、フリットガラスで
あるものや、前記画像形成部材が、電子が衝突すること
により発光する蛍光体であるものでもよいし、前記電子
放出素子が、冷陰極型電子放出素子であるものであって
もよい。この場合、特に、前記冷陰極型電子放出素子は
表面伝導型電子放出素子であることが好ましい。
【0022】本発明の画像形成装置の製造方法は、電子
が放出される電子放出素子が設けられたリアプレート
に、外枠およびスペーサを挟んで、電子放出素子から放
出された電子が衝突することにより画像が形成される画
像形成部材が設けられたフェースプレートを対向させ、
前記リアプレートと前記フェースプレートとの対向方向
の中間部で前記スペーサと前記外枠を嵌合し、前記外枠
と前記スペーサとを前記嵌合する部分で固着する工程を
有することを特徴とする。
【0023】
【作用】上記のとおり構成された本発明の画像形成装置
では、外枠およびスペーサに、それぞれ互いに嵌合する
嵌合部を有し、両者は嵌合部において互いに固着材によ
り固着される。この嵌合部は、リアプレートとフェース
プレートとの対向方向の中間部に位置するので、固着材
の量が多すぎても、固着材がリアプレートの電子放出素
子およびフェースプレートの画像形成部材に流れ込むこ
とがなくなる。その結果、固着材が電子放出素子や画像
形成部材に付着することによる電子放出素子や画像形成
部材の機能の低下が防止される。さらに、スペーサと外
枠とが互いに嵌合する構造となっているので、スペーサ
をリアプレートとフェースプレートとの対向方向に対し
て平行に設置し易くなり、スペーサの損傷も防止され
る。
【0024】また、前記嵌合部のうち、外枠の嵌合部を
外枠の長手方向に沿って形成することで、スペーサは、
その固着前には、外枠の長手方向に沿って移動可能とな
るので、スペーサの位置調整が容易になる。
【0025】本発明の画像形成装置の製造方法では、外
枠およびスペーサに、互いに嵌合する嵌合部を有するも
のを用い、この嵌合部において両者を固着することで、
スペーサはリアプレートとフェースプレートとの間に固
定される。嵌合部は、リアプレートとフェースプレート
との対向方向の中間部に位置するので、固着材の量が多
すぎても、固着材がリアプレートの電子放出素子および
フェースプレートの画像形成部材に流れ込むことがない
ので、固着材の量を厳密に管理しなくてもよくなる。ま
た、外枠とスペーサとは互いに嵌合部において嵌合する
ので、スペーサをリアプレーとフェースプレートとの対
向方向に対して平行に配置し易くなる。したがって、生
産性および歩留りが向上する。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0027】(第1実施例)図1は、本発明の画像形成
装置の第1実施例の一部を破断した概略斜視図である。
【0028】本実施例の画像形成装置は、電子放出素子
5から放出された電子を、画像形成部材としての蛍光膜
8に衝突させることで画像を表示する画像表示装置であ
り、電子放出素子5が設けられたリアプレート1と、電
子放出素子5から放出された電子が衝突されるフェース
プレート2とが、外枠3を介して対向配置されている。
外枠3は、X方向に沿って配置された2つの支持部材
10と、Y方向に沿って配置された2つの支持部材11
とで構成され、各支持部材10、11同士は、互いにフ
リットガラス13により固着されている。Y方向に沿っ
て配置された支持部材11のフェースプレート2との対
向面には、その支持部材11の長手方向に沿って、内側
が1段低くなるような段差部11aが形成されている。
【0029】外枠3とフェースプレート2および外枠3
とリアプレート1とは、互いにフリットガラス13によ
り気密固着されており、リアプレート1と外枠3とフェ
ースプレート2とで構成される外囲器15内は、1×1
-6Torr程度以下の真空に保たれている。
【0030】リアプレート1は、ガラスあるいはセラミ
ック等の絶縁性基板4と、この絶縁性基板4のフェース
プレート2との対向面にマトリックス状に配置された複
数の表面伝導型の電子放出素子5とを有する。各電子放
出素子5は、それぞれY方向に対向する一対の素子電極
5aと、素子電極5aの間を連絡する薄膜に形成された
電子放出部5bとで構成される。
【0031】表面伝導型の電子放出素子5は、素子電極
5a間にある程度(しきい値電圧)以上の電圧を印加す
ることにより急激に放出電流が増加して電子放出部5b
から電子を放出し、一方、上記しきい値電圧未満では放
出電流がほとんど検出されない非線形素子である。表面
伝導型の電子放出素子5の放出電流は素子電極5a間に
印加する電圧で制御でき、また、放出電荷はこの電圧の
印加時間により制御できる。
【0032】電子放出部5bは、先述したように素子電
極5a間にフォーミングと呼ばれる通電処理を施すこと
によって、素子電極5a間を連絡する薄膜を局所的に破
壊、変形もしくは変質させ、電気的に高抵抗な状態にし
たもので、粒径が数十オングストロームの導電性微粒子
からなる。素子電極5a間を連絡する薄膜のうち、電子
放出部5bを除く部位は、微粒子膜からなる。なお、こ
こで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜で
あり、その微細構造として、微粒子が個々に分散配置し
た状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あるいは重な
り合った状態(島状も含む)の膜をさす。また、これと
は別に、素子電極5a間を連絡する薄膜は、導電性微粒
子が分散されたカーボン薄膜等の場合がある。
【0033】本出願人は、表面伝導型の電子放出素子5
のなかでは電子放出部5bもしくはその周辺部を微粒子
膜から形成したものが特性上、あるいは大面積化する上
で好ましいことを見出している。
【0034】素子電極5a間を連絡する薄膜の具体例と
しては、Pd、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、
Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、P
dO、SnO2 、In2 3 、PbO、Sb2 3 等の
酸化物、HfB2 、ZrB2、LaB6 、CeB6 、Y
4 、GdB4 等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、
TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、H
fN、等の窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン、
AgMg、NiCu、Pb、Sn等が挙げられる。
【0035】電子放出素子5の表面には、絶縁材(不図
示)を介して、Au、Al、Cu等の金属からなる変調
電極6が形成されている。変調電極6には、電子放出素
子5の電子放出部5bから放出された電子が通過する孔
6aが形成されている。
【0036】一方、フェースプレート2は、ガラス基板
7の内面に蛍光体を塗布して蛍光膜8を形成し、さらに
蛍光膜8の表面に導電性を有するメタルバック9を形成
したもので、電子放出素子5から放出された電子を加速
するために、メタルバック9には高圧電源(不図示)に
より高電圧が印加される。
【0037】蛍光膜8は、モノクロームの場合は蛍光体
のみから成るが、カラーの場合は、三原色(R、G、
B)等の蛍光体と黒色部材の配列により構成される。こ
の黒色導電体はブラックストライプと呼ばれ、各蛍光体
間の塗り分け部を黒くすることで混色を目立たなくする
ことと、蛍光膜8における外光反射によるコントラスト
の低下を抑制するためのものである。黒色部材の材料と
しては、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材
料だけでなく、光の透過及び反射が少ない材料であれば
適用できる。また、ガラス基板7に蛍光体を塗布する方
法はモノクローム、カラーによらず、沈殿法や印刷法が
用いられる。
【0038】メタルバック9の目的は、蛍光膜8の発光
のうち内面側への光をフェースプレート2側へ鏡面反射
することにより輝度を向上すること、電子ビーム加速電
圧を印加するための加速電極として作用すること、外囲
器15内で発生した負イオンの衝突によるダメージから
の蛍光体の保護等である。メタルバック9は、蛍光膜8
を作製後、蛍光膜8の内側表面の平滑化処理(通常フィ
ルミングと呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等
で堆積することで作製できる。フェースプレート2に
は、さらに蛍光膜8の導電性を高めるため、蛍光膜8と
ガラス基板7との間にITO等の透明電極(不図示)を
設けてもよいが、メタルバック9のみで十分な導電性が
得られる場合には必ずしも必要ない。
【0039】また、外囲器15の内部は10-6Torr
程度の真空に保持されるので、大気圧や不意の衝撃など
による外囲器15の破壊を防止する目的で、耐大気圧構
造体として、外囲器15の内部には薄板状のスペーサ1
2が設けられている。スペーサ12の両端部には、それ
ぞれY方向に沿って配置された各支持部材11の段差部
11aに対応する段差部12aが形成されており、これ
ら各支持部材11の段差部11aとスペーサ12の段差
部12aとがフリットガラス13により互いに固着され
ることで、スペーサ12は固定されている。以上の説明
から明らかなように、スペーサ12の段差部12aと、
スペーサ12が固着される支持部材11の段差部11a
とで、リアプレート1とフェースプレート2との対向方
向の中間部に位置する嵌合部が構成される。
【0040】スペーサ12は、上記目的を達成するのに
必要な数だけ、必要な間隔をおいて、電子放出素子5か
らの電子放出による蛍光体の発光現象を妨げない位置に
配置される。具体的には、リアプレート1側では電子放
出素子5が占有していない位置で、かつ、フェースプレ
ート2側では蛍光体ターゲットの隙間(特に、カラーの
場合にはブラックストライプ上)に配置される。
【0041】スぺーサ12としては、リアプレート1と
メタルバック9間に印加される高電圧に耐えるだけの絶
縁性を有するものであればどのようなものであっても構
わないが、例えば石英ガラス、Na等の不純物含有量を
減少したガラス、青板ガラス、アルミナ等のセラミック
ス部材等が挙げられる。ただし、その熱膨張率が外囲器
15を成す部材と近いものが好ましい。
【0042】次に、本実施例の画像形成装置の製造工程
について説明する。
【0043】まず、絶縁性基板4を洗剤、純水および有
機溶剤により十分に洗浄後、真空蒸着法、スパッタ法等
により素子電極材料を堆積後、フォトリソグラフィー技
術により絶縁性基板4の面上に素子電極5aを形成す
る。本実施例では、リフトオフ法によって、間隙幅2μ
m、間隙長さ400μm、厚さ1000オングストロー
ムのAuの素子電極5aを600×400対作製した。
【0044】次いで、絶縁性基板4上に設けられた素子
電極5aの間に、素子電極5aを連絡する薄膜を形成す
る。この薄膜は、真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相
堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピナー法等に
よって形成される。本実施例では、絶縁性基板4上に有
機Pd溶液(奥野製薬(株)製 CCP4230)を塗
布し、300℃で15分間焼成した後、レジストパター
ンをパターニングし、エッチングを行なうことで形成し
た。この薄膜の大きさは、素子電極5aの間隙方向の長
さが280μm、幅が30μmである。
【0045】さらに、各電子放出素子5の外部との電気
的接続のために、絶縁性基板4上にレジストをパターニ
ングしエッチングを行ない、例えば厚さ1μmのAu配
線を形成する。
【0046】その後、電子放出素子5上に絶縁材とし
て、例えばSiO2 膜をスパッタ等により形成し、さら
に絶縁材上にAu、Al、Cu等の金属を蒸着して所定
の部位をエッチングにより除去し、孔6aを有する変調
電極6を形成する。これにより、リアプレート1が作製
される。
【0047】一方、ガラス基板7の内側表面に、蛍光体
を塗布して蛍光膜8を形成し、さらに蛍光膜8の表面に
導電性を持たせたメタルバック9を形成してフェースプ
レート2を作製する。
【0048】また、リアプレート1と各支持部材10、
11との互いの固着部位にフリットガラス13(日本電
気硝子(株)製 LS−3081)を塗布してリアプレ
ート1上の所定の位置に各支持部材10、11を配置す
る。さらに、Y方向に沿って配置された支持部材11の
段差部11aのスペーサ12が固着されるべき部位と、
スペーサ12の段差部12aとにもフリットガラス13
を塗布し、スペーサ12を配置する。スペーサ12の配
置位置は、上述したように、電子放出素子5からの電子
放出による蛍光体の発光現象を妨げない位置とする。ス
ペーサ12が固着される支持部材11の段差部11a
は、その支持部材11の長手方向に沿って形成されてい
るので、スペーサ12の配置位置の調整は容易である。
そして、フェースプレート2と各支持部材10、11と
の互いの固着部位にフリットガラス13を塗布してフェ
ースプレート2を各支持部材10、11上に載置し、外
囲器15とする。
【0049】このとき、リアプレート1、各支持部材1
0、11およびフェースプレート2は互いに固定されて
いないので、それぞれが互いに位置ずれしないように全
体を治具等で固定する。また、これによりスペーサ12
も、リアプレート1、Y方向に沿って配置された支持部
材11およびフェースプレート2に挟持され、固定され
る。
【0050】フリットガラス13には、結晶性のものや
非結晶性のもの、さらには成分の違いにより数種類あ
り、固着温度や使用部材の熱膨張係数に応じて適宜選択
することができる。フリットガラス単体は粉体なので、
塗布する場合は有機溶剤あるいはニトロセルロースやア
クリル等のバインダーで粘度を調製した有機溶剤と混合
させてペースト状とし、少なくとも塗布作業温度では粘
着性を持たせる。また、フリットガラス13の塗布方法
としては、印刷法、スプレー法、ディスペンサ法による
注入法等を用いることができる。
【0051】次いで、外囲器15を、外囲器15全体を
加熱できる容器を備えた電気炉(不図示)に入れる。こ
のとき、必要に応じてフェースプレート2側もしくはリ
アプレート1側から加圧してもよい。そして、電気炉を
フリットガラス13の固着熱処理温度、例えば300〜
650℃まで上昇させてフリットガラス13を溶融させ
る。本実施例では、410℃で1時間加熱した。
【0052】その後、電気炉をゆっくり冷却して室温に
戻し、外囲器15を電気炉から取り出す。これによりフ
リットガラス15が固化し、各支持部材10、11同
士、フェースプレート2と各支持部材10、11および
リアプレート1と各支持部材10、11とは、真空漏れ
もなく強固に固着される。また、スペーサ12も、Y方
向に沿って配置された支持部材11に強固に固着され
る。
【0053】次いで、外囲器15に取り付けられた排気
管(不図示)から、真空ポンプにより外囲器15の内部
を10-6Torr以下に真空排気する。その後、配線を
通して素子電極5a間に数V〜十数Vの電圧を印加して
フォーミングと呼ばれる通電処理を施し、電子放出素子
5に電子放出部5bを形成する。
【0054】続いて、ホットプレートによって外囲器1
5を約130℃に加熱して外囲器15内の脱ガスを行な
い、上記排気管をガスバーナーで加熱して封じ切る。最
後に、外囲器15の封止後の真空度を維持するために、
ゲッター処理を行なう。これは、抵抗加熱あるいは高周
波加熱等により、外囲器15内の所定の位置に配置され
たゲッター(不図示)を加熱し、蒸着膜を形成する処理
である。ゲッターは通常Baが主成分であり、該蒸着膜
の吸着作用により外囲器15の真空度が維持される。
【0055】以上説明したように、スペーサ12および
Y方向に沿って配置された支持部材11にそれぞれ段差
部11a、12aを設け、これら段差部11a、12a
において、スペーサ12をY方向に沿って配置された支
持部材11に固着することで、フリットガラス13をリ
アプレート1およびフェースプレート2に塗布すること
なくスペーサ12を固着することができる。その結果、
フリットガラス13が電子放出素子5や蛍光体に流れ込
むこともなくなるので、フリットガラス13の付着によ
る電子放出素子5や蛍光体の機能の劣化を防止すること
ができる。また、フリットガラス13が電子放出素子5
や蛍光体に流れ込むおそれがなくなることから、フリッ
トガラス13の使用量を厳密に管理しなくてもよくな
り、生産性および歩留りを向上させることができる。さ
らに、リアプレート1とフェースプレート2との間を垂
直に結ぶ方向に対してスペーサ12を平行に設置するこ
とが容易になるので、リアプレート1とフェースプレー
ト2との加重によりスペーサ12に亀裂が入ったり、破
壊することを防止できる。
【0056】本実施例では、4つの支持部材10、11
で外枠3を構成した例を示したが、それに限らず、1つ
の部材で外枠3を構成してもよい。また、スペーサ12
を外枠3に直接固着した例を示したが、スペーサ12の
外枠3への固着は、例えば、外枠3にブロック(不図
示)を固着し、このブロックにスペーサ12を固着する
など、強度的に十分であり、かつ、設置値精度が十分で
あれば、どのような方法をとっても構わない。さらに、
各部材の固着材としてフリットガラス13を用いたが、
これについても、リアプレート1とフェースプレート2
とが外枠3を介して気密固着でき、しかも、少なくとも
塗布作業温度では粘着性があるものであれば、どのよう
な材料で構成されていても構わない。上述したフリット
ガラス13は、このような各部材の固着に特に適してい
るものである。
【0057】また、本実施例では表面伝導型の電子放出
素子5を用いた例を示したが、それに限らず、熱陰極を
用いた熱電子源、あるいは、電界放出型(FE型)電子
放出素子、金属/絶縁層/金属型(MIM型)電子放出
素子といった、表面伝導型の電子放出素子5以外の冷陰
極素子を用いてもよい。
【0058】冷陰極素子は、たとえばフォトリソグラフ
ィーやエッチングのような製造技術を用いれば基板上に
精密に位置決めして形成できるため、微小な間隔で多数
個を配列することが可能である。しかも、従来からCR
T等で用いられてきた熱陰極と比較すると、陰極自身や
周辺部が比較的低温の状態で駆動できるため、より微細
な配列ピッチのマルチ電子放出素子を容易に実現するこ
とができる。
【0059】また、冷陰極素子のなかでもとりわけ好ま
しいのは、表面伝導型の電子放出素子5である。すなわ
ち、前記MIM型素子は絶縁層や上部電極の厚さを比較
的精密に制御する必要があり、またFE型は針状の電子
放出部の先端形状を精密に制御する必要がある。そのた
め、これらの素子は比較的製造コストが高くなったり、
製造プロセス上の制限から大面積のものを作製するのが
困難となる場合があった。これに対して表面伝導型の電
子放出素子5は、構造が単純で製造が簡単であり、大面
積のものを容易に作製できる。近年、特に大画面で安価
な表示装置が求められている状況においては、とりわけ
好適な冷陰極素子であるといえる。
【0060】(第2実施例)図2は、本発明の画像形成
装置の第2実施例の一部を破断した概略斜視図である。
【0061】本実施例では、スペーサ32が固着される
支持部材31の段差部31aに、Y方向に沿って凹溝3
1bを形成する一方、スペーサ32の段差部32aに、
上記凹溝31bに嵌合する凸部32bを形成し、支持部
材31とスペーサ32との接触面積が、第1実施例に比
較して大きくなっている。そして、支持部材31の凹溝
31bおよびスペーサ32の凸部32bにフリットガラ
スを塗布し、支持部材31にスペーサ32を固着する。
その他の構成および製造工程については、第1実施例と
同様であるので、その説明は省略する。
【0062】本実施例のように、スペーサ32が固着さ
れる支持部材31に凹溝31bを形成するとともに、こ
の凹溝31bに嵌合する凸部32bをスペーサ32に形
成し、凹溝31bと凸部32bにおいて支持部材31と
スペーサ32とを固着することで、フリットガラスの使
用量を厳密に管理しなくても、電子放出素子25や蛍光
体へのフリットガラスの流れ込みのおそれがなくスペー
サ32を固着することができる。また、それぞれの段差
部31a、32aに凹溝31bあるいは凸部32bを形
成しているので、支持部材31とスペーサ32との固着
面積も大きくなり、スペーサ32をより確実に固着する
ことができる。
【0063】本実施例では特に、スペーサ32の凸部3
2bを支持部材31の凹溝31bに嵌合させることによ
ってスペーサ32が配置されるので、両者の嵌合により
スペーサ32はX方向に平行に配置されるとともに、支
持部材31の凹溝31bに沿ってスペーサ32を移動さ
せることができ、スペーサ32の位置決めおよび位置調
整が容易になる。また、支持部材31とスペーサ32と
の接触面積が大きくなっているので、第1実施例に比較
してスペーサ32が倒れにくく、リアプレート21とフ
ェースプレート22との間を垂直に結ぶ方向に対してス
ペーサ32を平行に設置することがより容易になる。
【0064】本実施例では、スペーサ32に凸部32b
を形成し、支持部材31に凹溝31bを形成した例を示
したが、その逆に、スペーサ32に凹溝を形成するとと
もに、支持部材31に凸部を形成しても、同様の効果が
得られる。また、凸部32bおよび凹溝31bの形状に
ついては、両者が互いに嵌合する関係にあれば、どのよ
うな形状でも構わない。
【0065】(第3実施例)図3は、本発明の画像形成
装置の第3実施例の一部を破断した概略斜視図である。
【0066】本実施例では、スペーサ52として、両端
面に、X方向に突出する凸部52bが形成されたスペー
サ52を用い、さらに、スペーサ52が固着される支持
部材51として、互いの対向面に、スペーサ52の凸部
52bが嵌合する凹溝51bがY方向に沿って形成され
た支持部材51を用いている。すなわち、支持部材51
の凹溝51bおよびスペーサ52の凸部52bで、嵌合
部が構成されている。これにより、スペーサ52は、X
方向およびZ方向(リアプレート41とフェースプレー
ト42との対向方向)の動きが規制されている。スペー
サ52と支持部材51とは、凸部52bと凹溝51bに
おいて、フリットガラスにより互いに固着される。その
他の構成および製造工程にてついては、第1実施例と同
様であるので、その説明は省略する。
【0067】本実施例のように、スペーサ52が固着さ
れる支持部材51の互いの対向面に凹溝51bを形成す
るとともに、この凹溝51bに嵌合する凸部52bをス
ペーサ52に形成し、凹溝51bと凸部52bにおいて
支持部材51とスペーサ52とを固着することで、フリ
ットガラスの使用量を厳密に管理しなくても、電子放出
素子45や蛍光体へのフリットガラスの流れ込みのおそ
れがなくスペーサ52を固着することができる。また、
スペーサ52は支持部材51に対してはめ込み構造とな
っているので、スペーサ52が倒れにくくなり、リアプ
レート41とフェースプレート42との間を垂直に結ぶ
方向に対してスペーサ52を平行に設置することがより
容易になる。
【0068】特に、図3に示したように、凹溝51bの
形状を、凹溝51bの底壁に向かうにしたがって次第に
幅が広くなる形状とし、凸部52bの形状を、それに対
応する形状とすることで、スペーサ52はX方向に平行
に配置されるとともに、スペーサ52を凹溝51bに沿
って沿って移動させることができ、スペーサ52の位置
決めおよび位置調整が容易になる。
【0069】本実施例では、スペーサ52に凸部52b
を形成し、支持部材51に凹溝51bを形成した例を示
したが、その逆に、スペーサ52に凹溝を形成するとと
もに、支持部材51に凸部を形成しても、同様の効果が
得られる。また、凸部52bおよび凹溝51bの形状に
ついては、両者が互いに嵌合する関係にあれば、どのよ
うな形状でも構わない。
【0070】上述した各実施例では、本発明の画像形成
装置を画像表示装置に応用した例で示したが、本発明は
この範囲に限られるものではなく、光プリンタの画像形
成用発光ユニットとして用いるなど、記録装置への応用
も可能である。この場合、通常の形態としては1次元的
に配列された画像形成ユニットを用いることが多いが、
m本の行方向配線とn本の列方向配線を、適宜選択する
ことで、ライン状発光源だけでなく、2次元状の発光源
としても応用できる。また、画像形成部材としては、以
上の実施例で用いた蛍光体のように直接発光する物質を
有するものに限らず、電子の帯電による潜像画像が形成
されるような部材等を有するものであってもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおり構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。
【0072】本発明の画像形成装置は、外枠およびスペ
ーサに、それぞれ互いに嵌合部を有し、この嵌合部にお
いて互いに固着されるので、スペーサの固定に際し、電
子放出素子や画像形成部材への固着材の流れ込みを防止
することができる。これにより、電子放出素子や画像形
成部材へ固着材が付着せず、固着材の電子放出素子や画
像形成部材への付着による電子放出素子や画像形成部材
の機能の低下を防止することができる。特に、固着材と
してフリットガラスを用いた場合、フリットガラスは固
着時には液状化し、周囲に流れ込み易くなるので、この
ような場合に有効である。さらに、スペーサと外枠とが
互いに嵌合する構造となっているので、スペーサをリア
プレートとフェースプレートとの対向方向に対して平行
に設置し易くなり、スペーサの損傷も防止することがで
きる。
【0073】また、前記嵌合部のうち、外枠の嵌合部を
外枠の長手方向に沿って形成することで、スペーサの固
着前の位置調整を容易にすることができる。
【0074】さらに、画像形部材として蛍光体を用いる
ことで、本発明の画像形成装置を画像表示装置として利
用することができる。
【0075】加えて、電子放出素子として冷陰極型電子
放出素子を用いることで、省電力で応答速度が速く、し
かも大型の画像形成装置を構成することができる。その
中でも特に表面伝導型電子放出素子は、素子構造が簡単
で、かつ複数の素子を容易に配置することができるの
で、表面伝導型電子放出素子を用いることによって、構
造が簡単で、しかも大型の画像形成装置が達成できる。
【0076】本発明の画像形成装置の製造方法は、外枠
およびスペーサに、互いに嵌合する嵌合部を有するもの
を用い、この嵌合部において両者を固着することで、固
着材の量を厳密に管理しなくても固着材の電子放出素子
や画像形部材への付着を防止することができるととも
に、スペーサをリアプレートとフェースプレートとの対
向方向に対して平行に配置し易くなるので、生産性およ
び歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施例の一部を破
断した概略斜視図である。
【図2】本発明の画像形成装置の第2実施例の一部を破
断した概略斜視図である。
【図3】本発明の画像形成装置の第3実施例の一部を破
断した概略斜視図である。
【図4】表面伝導型電子放出素子の典型的な素子構成を
示す平面図である。
【図5】表面伝導型電子放出素子の特性評価装置の概略
構成図である。
【図6】従来の画像形成装置の一部を破断した概略斜視
図である。
【符号の説明】
1、21、41 リアプレート 2、22、42 フェースプレート 3 外枠 4 絶縁性基板 5、25、45 電子放出素子 5a 素子電極 5b 電子放出部 6 変調電極 6a 孔 7 ガラス基板 8 蛍光膜 9 メタルバック 10、11、31、51 支持部材 11a、31a 段差部 12、32、52 スペーサ 12a、32a 段差部 13 フリットガラス 15 外囲器 31b、51b 凹溝 32b、52b 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−302642(JP,A) 特開 昭55−76555(JP,A) 特開 平1−126623(JP,A) 特開 平1−302642(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/12 H01J 9/24 H01J 29/86 H01J 29/87

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を放出する電子放出素子が設けられ
    たリアプレートと、前記電子放出素子から放出された電
    子が衝突することにより画像が形成される画像形成部材
    が設けられ、外枠を介して前記リアプレートに対向配置
    されたフェースプレートと、前記リアプレートと前記フ
    ェースプレートとの間に配置されたスペーサとを有する
    画像形成装置において、 前記外枠および前記スペーサは、前記リアプレートと前
    記フェースプレートとの対向方向の中間部嵌合し、 前記嵌合する部分において、前記外枠と前記スペーサと
    が固着材により互いに固着されていることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記外枠の嵌合部は、前記外枠の長手方
    向に沿っている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記固着材は、フリットガラスである請
    求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成部材は、電子が衝突するこ
    とにより発光する蛍光体である請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記電子放出素子は、冷陰極型電子放出
    素子である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記冷陰極型電子放出素子は表面伝導型
    電子放出素子である請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 電子が放出される電子放出素子が設けら
    れたリアプレートに、外枠およびスペーサを挟んで、電
    子放出素子から放出された電子が衝突することにより画
    像が形成される画像形成部材が設けられたフェースプレ
    ートを対向させ、前記リアプレートと前記フェースプレ
    ートとの対向方向の中間部で前記スペーサと前記外枠を
    嵌合し、前記外枠と前記スペーサとを前記嵌合する部分
    固着する工程を有することを特徴とする画像形成装置
    の製造方法。
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