JP3112349U - 空気圧式伸縮松葉杖 - Google Patents

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Abstract

【課題】 行動の不自由な者であっても安全で確実に立ち上がり又は座ることができ、且つ、使用者が立ち上がるときには使用者の体を持ち上げるという省力作用も有する空気圧式伸縮松葉杖を提供する。
【解決手段】 本体パイプ(23)と、その下端から入れ子式に挿入された支脚パイプ(40)と、これらのパイプ間に作用する空気圧式伸縮機構(30)とから構成され、使用者が立った状態から座った状態へ移行するときには、本体パイプ(23)に体重を掛けて体を支えながら本体パイプ(23)を押し下げることにより、杖を縮小させると共に、空気圧式伸縮機構(30)内の空気を圧縮して蓄圧状態とし、他方、座った状態から立った状態へ移行するときには、上記蓄圧力を利用して使用者の体を支えながら本体パイプ(23)を持ち上げ、杖を伸長させるように構成したことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本考案は、空気圧式伸縮松葉杖に係り、特に、行動の不自由な使用者が、安全、確実に立ち上がったり座ったりすることができ、且つ、省力作用も有する空気圧式伸縮松葉杖に関するものである。
従来、一般に知られている長さの調節が可能な松葉杖は、図11及び図12に示すように、全体としての松葉杖10が、杖本体11と、支脚パイプ15とから構成され、杖本体11は、その上端に軟質のパッド12が設けてあり、その下方に中空な本体パイプ13が設けてあり、当該パイプ13には、杖の長さを調整し固定するための留め孔14が設けてあり、前記支脚パイプ15には、その上端近くの内部に、本体パイプ13の留め孔14と係止し固定するための係止バネ16が設けてある。支脚パイプ15の下端には、滑り止めパッド17が嵌めてある。
使用者がこの従来の松葉杖10の長さを調整しようとする場合には、前記係止バネ16を直接指で押圧することにより係止バネ16を本体パイプ13の留め孔14から脱出させた上、支脚パイプ15を松葉杖本体11に対して引き出し又は押入れた後、係止バネ16が別の留め孔14に再び嵌合し固定されることにより、杖全体の長さを段階的に調整することができるようになっている。
しかしながら、これは次のような欠点があった。
(イ)松葉杖10は支脚パイプ15にある係止バネ16により松葉杖本体11にある留め孔14に嵌合、固定されることにより、一定の長さを形成するので、使用者が座ろうとする場合には、松葉杖10を斜めに傾けてゆっくりと腰を降ろしてゆく必要があり、このとき、松葉杖10の支持効果がなくなるので、元来足の不自由な使用者は倒れやすいという危険性があった。
(ロ)使用者が松葉杖10により立ち上がろうとする場合には、松葉杖10を傾斜させて、腕や足に力を入れながらゆっくりと立ち上がることが必要であり、この場合も、使用者の体にはかなりの力が掛かり且つ倒れる虞れがあった。
本考案は上記の問題点を解決するためなされたものであり、その主な目的は、行動の不自由な者であっても安全で確実に立ち上がり又は座ることができ、且つ、使用者が立ち上がるときには使用者の体を持ち上げるという省力作用も有する空気圧式伸縮松葉杖を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖は、
杖本体が、本体パイプとその下端から入れ子式に挿入された支脚パイプとから構成され、
本体パイプの上端には、使用者の腋下を支える腋下支持部が設けられ、本体パイプの上下方向中間位置には使用者が把持する取っ手が取り付けられ、
支脚パイプは、本体パイプと支脚パイプとの間に作用する空気圧式伸縮機構の一部を構成する気密なシリンダとして構成され、
当該シリンダ型支脚パイプ内には、空気圧式伸縮機構の一部を構成するピストンとそのピストンロッドとが収容され、
シリンダ型支脚パイプの上端からシリンダ外へ突出したピストンロッドの上端は、本体パイプ内において本体パイプに固定され、
上記ピストンには、当該ピストンによって分離されたシリンダの上側気室と下側気室とを互いに連通及び遮断せしめる開閉弁が設けられ、
当該開閉弁を開閉するための制御棒が上記ピストンロッド内に軸方向に沿って挿通され、その上端はピストンロッドの上端から突出すると共に、当該制御棒は、常態においては上記開閉弁を閉じる方向へバネ付勢され、
前記取っ手には、上記制御棒の上端に作用して上記開閉弁を開かせる操作レバーが取り付けられ、
これにより、支脚パイプが本体パイプの下端から伸び出した杖の伸長状態において、使用者が上記操作レバーを操作し上記開閉弁を開いてシリンダの上側気室と下側気室とを連通させた状態で、本体パイプに使用者の体重を掛けてこれを徐々に押し下げると、ピストンロッドを介してシリンダ内でピストンが押し下げられると共に、ピストンロッドが上記上側気室内へ進入することにより両気室の内圧が次第に上昇し、本体パイプを所望の位置まで押し下げた時点で、上記操作レバーを解除して上記開閉弁を閉じると、上側気室と下側気室とが遮断され、両気室内が蓄圧状態に保持されたままピストン及びピストンロッドが一定位置に保たれ、これにより、支脚パイプが本体パイプ内へ深く進入した杖の縮小状態が維持され、
次いで、上記縮小状態において、使用者が立ち上がる時、上記操作レバーを操作し上記開閉弁を開いてシリンダの上側気室と下側気室とを連通させると、両気室内に蓄圧された空気圧により上記ピストンが押し上げられ、これによりピストンロッドを介して本体パイプも押し上げられることにより、使用者の立ち上がり動作が補助されると共に、本体パイプが所望の位置まで持ち上げられた時点で、操作レバーを解除して上記開閉弁を閉じると、上側気室と下側気室とが遮断され、ピストン及びピストンロッドが一定位置に保たれ、これにより、支脚パイプが本体パイプから伸び出した杖の伸長状態が維持されるよう構成されたこと、
を特徴とするものである。
本体パイプの上端の腋下支持部には、軟質パッドを取り付けることが望ましく、また、支脚パイプの下端には、滑り止めパッドを取り付けることが推奨される。
上記の如き構成を有する本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖によれば、次のような効果が得られる。
(イ)使用者が立った状態から座ろうとするときには、図4に示すように、杖20の本体パイプ23に使用者の体重を掛けて体を支えながら、取っ手22の操作レバーを握って支脚パイプ40内のピストンの開閉弁を開いた状態にし、本体パイプ23を徐々に押し下げる。これにより、杖の支脚パイプ40は本体パイプ23内に押し入れられて杖が次第に縮小してゆくので、所望の位置まで押し下げ、椅子等に腰掛けた時点で、操作レバーを握るのを止めて上記開閉弁を閉じると、杖20は縮小されたままの状態が維持される。このとき、支脚パイプ40内の空気は圧縮された蓄圧状態に維持される。
このように、使用者が立った状態から座ろうとするときに、使用者の体を、次第に押し縮められてゆく杖によって常に支えることができるため、体の不自由な使用者であっても、安全かつ確実に椅子等に座ることができる。
(ロ)使用者が座った状態から立ち上がろうとするときには、図5に示すように、使用者は体を杖20に預け、取っ手22の操作レバーを握って支脚パイプ40内のピストンの開閉弁を開く。これにより、杖の支脚パイプ40内に蓄圧された空気圧によってピストンが押し上げられ、これによって本体パイプ23も押し上げられ、使用者の体が杖20によって持ち上げられる。本体パイプ23が所望の位置まで持ち上げられた時点で、操作レバーを握るのを止めて上記開閉弁を閉じると、杖20は長く伸びたままの状態が維持され、使用者はこの杖を用いて歩行することができる。
このように、使用者が座った状態から立ち上がろうとするときに、使用者の体を杖が持ち上げてくれるため、その省力効果により体の不自由な使用者であっても楽に立ち上がることができる。
以下、添付図面を参照しつつ本考案の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖の一実施例を示す外観斜視図、
図2は、図1に示した空気圧式伸縮松葉杖の一部拡大断面図、
図3は、図2に示した空気圧式伸縮松葉杖の伸縮機能を示す説明図、
図4は、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖を用いて、使用者が立った状態から椅子に腰掛けるときの状態を示す説明図、
図5は、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖を用いて、使用者が椅子に腰掛けた状態から立ち上がるときの状態を示す説明図、
図6は、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖の空気圧伸縮機構を、その支脚パイプが本体パイプの外側へ伸び出した状態(本体パイプが上側へ持ち上がり、杖が伸びた状態)において示す断面図、
図7は、上記支脚パイプが本体パイプの内側へ後退した状態(本体パイプが下側へ押し下げられ、杖が縮んだ状態)において示す断面図、
図8は、杖が縮んでゆくときに、ピストンに設けた開閉弁を通過する空気の流れを示す拡大断面図、
図9は、上記支脚パイプが本体パイプの外側へ伸び出し、図6に示した状態(本体パイプが上側へ持ち上がり、杖が伸びた状態)に復帰する様子を示す断面図、
図10は、杖が伸びてゆくときに、ピストンに設けた開閉弁を通過する空気の流れを示す拡大断面図である。
これらの図中、20は杖本体、21はその腋下支持部、210は軟質パッド、22は取っ手、221は取っ手の内部空間、222はバネ保持溝、223は保持爪、23は上下動式本体パイプ、231は固定フランジ、30は空気圧式伸縮機構、31は制御棒、32は操作レバー、321は保持溝、322は軸支ピン、33は押出しバネ、34は制御棒押上げバネ、35はピストンロッド、36はピストン、40はシリンダ型支脚パイプ、41は滑り止めパッド、42は開閉弁、421は弁座、422は弁体、43は上側気室、44は下側気室である。
図1に示すように、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖の杖本体20は、本体パイプ23と、その下端から入れ子式に挿入された支脚パイプ40とから構成され、杖本体20の内部には、図2及び図3に示すように、空気圧式伸縮機構30が設けられている。
本体パイプ23の上端には、使用者の腋下を支える腋下支持部21が設けられ、当該腋下支持部21の上面もしくは外周面には軟質パッド210が取り付けられている。また、支脚パイプ40の下端には滑り止めパッド41が取り付けられている。
本体パイプ23の上下方向中間位置には使用者が把持する取っ手22が取り付けられ、当該取っ手22には操作レバー32が取り付けられている。
即ち、図2及び図3に示すように、操作レバー32の大部分は取っ手22の内部空間221内に収容され、軸支ピン322(図2参照)によって回動可能なよう保持されると共に、押出しバネ33により当該バネに当接せしめられた操作レバー32の後端側が取っ手22の外側へ向けて押されるようになっている。押出しバネ33の基端部は、取っ手22の内面に形成したバネ保持溝222により一定位置に保持されるようになっている。操作レバー32の後端外面には保持溝321が形成されると共に、取っ手22に取り付けた保持爪223がこの保持溝321に嵌合することにより、操作レバー32は常態において図2及び図3に示すような一定位置に保持されるようになっている。
使用者が、取っ手22を掴んだ状態で指を握り締めることにより、押出しバネ33の押出し力に抗して操作レバー32を取っ手22の内部空間221内に押し込むように操作すると、操作レバー32の先端が制御棒31を押し下げ、これにより、図7〜図10に示すように、制御棒31の下端に設けた弁体422が弁座421から離れ、ピストン36に設けた開閉弁42が開くようになっている。
使用者が、操作レバー32を握り締める操作を止めると、押出しバネ33の押出し力により操作レバー32は元の状態に復帰し、制御棒31は、ピストン36内の制御棒押上げバネ34の作用で上方向へ押し上げられ、これにより、弁体422は再び弁座421に密着して、ピストン36に設けた開閉弁42が閉じるようになっている。
図6、図7、図9に示すように、支脚パイプ40は気密なシリンダとして構成され、本体パイプ23と支脚パイプ40との間に作用する空気圧式伸縮機構30の一部を構成するようになっている。
空気圧式伸縮機構30は、当該シリンダ型支脚パイプ40と、その内部に収容されるピストン36と、そのピストンロッド35と、ピストン36に設けた開閉弁42と、当該開閉弁42を開閉制御する制御棒31、等々により構成される。
ピストンロッド35の上端は、シリンダ型支脚パイプ40の上端からシリンダ外へ突出すると共に、図2及び図3に示す如く、本体パイプ23内において、固定フランジ231によって本体パイプ23に固定される。
上記ピストン36には、当該ピストンによって分離されたシリンダの上側気室43と下側気室44とを互いに連通及び遮断せしめる開閉弁42が設けられる。当該開閉弁42は、ピストン36に固着された弁座421と、これに接離する弁体422とから構成され、図示した実施例においては、当該弁体422は前記制御棒31の下端に制御棒31と一体的に設けられるようになっている。また、制御棒31は、押上げバネ34によって上方向に押し上げられ、常態においては弁体422が弁座421に当接して、開閉弁42が閉じられるようになっている。
上記制御棒31は、図示する如く、前記ピストンロッド35内にその軸方向に沿って摺動可能なよう挿通され、制御棒31の上端はピストンロッド35の上端から突出して、前記操作レバー32の先端に当接し、使用者が前記の如く操作レバー32を操作することにより、制御棒31が上下に移動し、開閉弁42が開閉操作可能なようになっている。
以下、上記の如き構成を有する本考案の空気圧式伸縮松葉杖の使用方法について説明する。
図6に示すように杖が伸びた通常の状態においては、シリンダ型支脚パイプ40内においてピストン36は上側に位置し、ピストンロッド35は支脚パイプ40の上端から長く伸び出ている。そのため、前記の如く、ピストンロッド35の上端と固定された本体パイプ23も支脚パイプ40から上側へ高く持ち上がり、長く伸び上がった状態にある。換言すれば、支脚パイプ40が本体パイプ23の下端から伸び出した状態にある。
このとき、制御棒31は、ピストン36内の前記押上げバネ34の作用で押し上げられ、これにより弁体422が弁座421に圧接し、開閉弁42は閉じられた状態になっている。そのため、シリンダ型支脚パイプ40内の上側気室43と下側気室44とは遮断され、両気室間での空気の流通は行われず、これにより、杖が伸びた状態が維持され、使用者はこの杖を使い、通常の松葉杖と同様に自由に歩行ができるようになっている。
次に、使用者が、図4に示すように、立った状態から座ろうとするときには、腋の下に松葉杖の腋下支持部21を当てがい、前記操作レバー32を握り締めて制御棒31を押し下げることにより、前記開閉弁42を開いた状態にする。このように開閉弁42を開き、シリンダ40の上側気室43と下側気室44とを連通させた状態で、使用者が本体パイプ23に体重を掛け、これを徐々に押し下げると、本体パイプ23に固定されたピストンロッド35も同時に押し下げられ、これにより、図7に示す如くピストン36がシリンダ内で押し下げられる。このとき同時に、支脚パイプ40は本体パイプ23内へ進入してゆき、杖は次第に縮小してゆく。
この期間中、開閉弁42は上記の如く開かれた状態にあり、シリンダ40の上側気室43と下側気室44とは連通した状態にあるため、図8に示すように、下側気室44内の空気は開閉弁42を通じて上側気室43内へと移動する。一方、ピストンロッド35が上記の如く押し下げられ、当該ピストンロッド35が上側気室43内へ進入することにより、上側気室43と下側気室44の合計内部容積は次第に減少し、そのため内部の空気は圧縮されて、両気室の内圧は次第に上昇する。シリンダ40の内径に比べてピストンロッド35が太いほど、この圧縮率は高くなる。
このようにして使用者が次第に腰を低くして行き、本体パイプ23が所望の位置まで押し下げられ、使用者が椅子等に腰掛けた時点で、上記操作レバー32を握る力を解除する。そのときは、操作レバー32は前記押出しバネ33の作用で元の状態に復帰し、制御棒31は押上げバネ34の作用で持ち上げられ、これにより弁体422が再び弁座421に圧接して、開閉弁42が閉じられる。
このとき、それまで連通していた上側気室43と下側気室44の気圧は等しいが、ピストン36の上側気室43側の受圧面積は、下側気室44側の受圧面積に比べてピストンロッド35の軸直角断面積の分だけ少ないため、ピストン36は、その下側から受ける力の方が上側から受ける力よりも大きく、従って、ピストン36は若干上方向へ移動し、これにより、上側気室43の内容積が若干減少して気圧が高まり、他方、下側気室44の内容積は若干増加して気圧が若干低下し、ピストン36が上側から受ける力と下側から受ける力とが等しくなった位置でピストン36は停止する。
この状態で、開閉弁42は上記の如く閉じられた状態にあり、上側気室43と下側気室44との間での空気の流通は遮断されているため、杖は縮小した状態に保たれる。
即ち、上側気室43と下側気室44は開閉弁42によって遮断され、両気室内は蓄圧状態に保持されたままピストン36及びピストンロッド35が一定位置に保たれ、これにより、支脚パイプ40が本体パイプ23内へ深く進入した杖の縮小状態が維持される。
次に、使用者が、図5に示すように、椅子に座った状態から立ち上がろうとするときには、前記操作レバー32を再び握り締めて制御棒31を押し下げることにより、前記開閉弁42を開いた状態にする。このように開閉弁42を開き、シリンダ40の上側気室43と下側気室44とを連通させると、両気室内の圧力は等しくなるが、ピストン36の上側気室43側の受圧面積は、前記の如く、下側気室44側の受圧面積に比べてピストンロッド35の軸直角断面積の分だけ少ないため、ピストン36は、その下側から受ける力の方が上側から受ける力よりも大きく、従って、開閉弁42が開かれている間、ピストン36は上方向へ移動し続ける。換言すれば、使用者が座るときに、本体パイプ23を押し下げてシリンダ内を蓄圧状態にした当該蓄圧力によってピストン36は上へ押し上げられ、これにより本体パイプ23も押し上げられて、図9に示す如く、杖は次第に元の伸長状態に復帰する。この期間中、図10に示すように、上側気室43内の空気は開閉弁42を通じて下側気室44内へと移動する。
このように、圧縮空気の圧力により本体パイプ23が押し上げられることにより、使用者の体は持ち上げられ、その立ち上がり動作が補助される。
本体パイプ23が所望の位置まで持ち上げられた時点で、操作レバー32を握る力を解除し、押上げバネ34の作用で制御棒31を上方向へ移動させ上記開閉弁42を閉じると、上側気室43と下側気室44との連通が遮断される。これにより、ピストン36及びピストンロッド35が一定位置に保たれ、支脚パイプ40が本体パイプ23から伸び出した杖の伸長状態が維持される。
これによって、杖は図6に示したような元の伸長状態に復帰し、使用者の歩行のために利用可能な状態となる。
なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、例えば空気圧式伸縮機構30等の構成は適宜設計変更可能であり、従って、本考案はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
以上のように、本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖によるときは、使用者が立った状態から座ろうとするときには、使用者の体を、次第に押し縮められてゆく杖によって常に支えることができるため、体の不自由な使用者であっても、安全かつ確実に椅子等に座ることができる。
また、使用者が座った状態から立ち上がろうとするときには、使用者の体を杖が持ち上げてくれるため、その省力効果により体の不自由な使用者であっても楽に立ち上がることができる。
従って、本考案によるときは、行動の不自由な者であっても安全で確実に立ち上がり又は座ることができ、且つ、使用者が立ち上がるときには使用者の体を持ち上げるという省力作用も有する産業上有用な空気圧式伸縮松葉杖を提供し得るものである。
本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖の一実施例を示す外観斜視図である。 図1に示した空気圧式伸縮松葉杖の一部拡大断面図である。 図2に示した空気圧式伸縮松葉杖の伸縮機能を示す説明図である。 本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖を用いて、使用者が立った状態から椅子に腰掛けるときの状態を示す説明図である。 本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖を用いて、使用者が椅子に腰掛けた状態から立ち上がるときの状態を示す説明図である。 本考案に係る空気圧式伸縮松葉杖の空気圧伸縮機構を、その支脚パイプが本体パイプの外側へ伸び出した状態(本体パイプが上側へ持ち上がり、杖が伸びた状態)において示す断面図である。 上記支脚パイプが本体パイプの内側へ後退した状態(本体パイプが下側へ押し下げられ、杖が縮んだ状態)において示す断面図である。 杖が縮んでゆくときに、ピストンに設けた開閉弁を通過する空気の流れを示す拡大断面図である。 上記支脚パイプが本体パイプの外側へ伸び出し、図6に示した状態(本体パイプが上側へ持ち上がり、杖が伸びた状態)に復帰する様子を示す断面図である。 杖が伸びてゆくときに、ピストンに設けた開閉弁を通過する空気の流れを示す拡大断面図である。 従来公知の伸縮式松葉杖の全体図である。 従来公知の伸縮式松葉杖の本体パイプと支脚パイプの継ぎ目部分の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 従来の伸縮式松葉杖
11 杖本体
12 軟質パッド
13 本体パイプ
14 留め孔
15 支脚パイプ
16 係止バネ
17 滑り止めパッド
20 杖本体
21 腋下支持部
210 軟質パッド
22 取っ手
221 取っ手の内部空間
222 バネ保持溝
223 保持爪
23 上下動式本体パイプ
231 固定フランジ
30 空気圧式伸縮機構
31 制御棒
32 操作レバー
321 保持溝
322 軸支ピン
33 押出しバネ
34 制御棒押上げバネ
35 ピストンロッド
36 ピストン
40 シリンダ型支脚パイプ
41 滑り止めパッド
42 開閉弁
421 弁座
422 弁体
43 上側気室
44 下側気室

Claims (3)

  1. 杖本体(20)が、本体パイプ(23)とその下端から入れ子式に挿入された支脚パイプ(40)とから構成され、
    本体パイプ(23)の上端には、使用者の腋下を支える腋下支持部(21)が設けられ、本体パイプ(23)の上下方向中間位置には使用者が把持する取っ手(22)が取り付けられ、
    支脚パイプ(40)は、本体パイプ(23)と支脚パイプ(40)との間に作用する空気圧式伸縮機構(30)の一部を構成する気密なシリンダ(40)として構成され、
    当該シリンダ型支脚パイプ(40)内には、空気圧式伸縮機構(30)の一部を構成するピストン(36)とそのピストンロッド(35)とが収容され、
    シリンダ型支脚パイプ(40)の上端からシリンダ外へ突出したピストンロッド(35)の上端は、本体パイプ(23)内において本体パイプに固定され、
    上記ピストン(36)には、当該ピストンによって分離されたシリンダの上側気室(43)と下側気室(44)とを互いに連通及び遮断せしめる開閉弁(42)が設けられ、
    当該開閉弁(42)を開閉するための制御棒(31)が上記ピストンロッド(35)内に軸方向に沿って挿通され、その上端はピストンロッド(35)の上端から突出すると共に、当該制御棒は、常態においては上記開閉弁(42)を閉じる方向へバネ付勢(34)され、
    前記取っ手(22)には、上記制御棒(31)の上端に作用して上記開閉弁(42)を開かせる操作レバー(32)が取り付けられ、
    これにより、支脚パイプ(40)が本体パイプ(23)の下端から伸び出した杖の伸長状態において、使用者が上記操作レバー(32)を操作し上記開閉弁(42)を開いてシリンダ(40)の上側気室(43)と下側気室(44)とを連通させた状態で、本体パイプ(23)に使用者の体重を掛けてこれを徐々に押し下げると、ピストンロッド(35)を介してシリンダ内でピストンが押し下げられると共に、ピストンロッド(35)が上記上側気室(43)内へ進入することにより両気室の内圧が次第に上昇し、本体パイプ(23)を所望の位置まで押し下げた時点で、上記操作レバー(32)を解除して上記開閉弁(42)を閉じると、上側気室(43)と下側気室(44)とが遮断され、両気室内が蓄圧状態に保持されたままピストン(36)及びピストンロッド(35)が一定位置に保たれ、これにより、支脚パイプ(40)が本体パイプ(23)内へ深く進入した杖の縮小状態が維持され、
    次いで、上記縮小状態において、使用者が立ち上がる時、上記操作レバー(32)を操作し上記開閉弁(42)を開いてシリンダ(40)の上側気室(43)と下側気室(44)とを連通させると、両気室内に蓄圧された空気圧により上記ピストン(36)が押し上げられ、これによりピストンロッド(35)を介して本体パイプ(23)も押し上げられることにより、使用者の立ち上がり動作が補助されると共に、本体パイプ(23)が所望の位置まで持ち上げられた時点で、操作レバー(32)を解除して上記開閉弁(42)を閉じると、上側気室(43)と下側気室(44)とが遮断され、ピストン(36)及びピストンロッド(35)が一定位置に保たれ、これにより、支脚パイプ(40)が本体パイプ(23)から伸び出した杖の伸長状態が維持されるよう構成されたこと、
    を特徴とする空気圧式伸縮松葉杖。
  2. 本体パイプ(23)の上端の腋下支持部(21)に、軟質パッド(21)が取り付けられた請求項1に記載の空気圧式伸縮松葉杖。
  3. 支脚パイプ(40)の下端に滑り止めパッド(41)が取り付けられた請求項1に記載の空気圧式伸縮松葉杖。
JP2005002974U 2005-05-09 2005-05-09 空気圧式伸縮松葉杖 Expired - Fee Related JP3112349U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101270368B1 (ko) * 2011-05-13 2013-06-05 김동호 기립보조기
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