JP3111323B2 - 電極板の入脱槽装置 - Google Patents
電極板の入脱槽装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛、銅、亜鉛等金属の
電解において、多数枚の陽極板及び陰極板を同時に電解
槽に装入し、または離脱するための装置に関する。
電解において、多数枚の陽極板及び陰極板を同時に電解
槽に装入し、または離脱するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉛の湿式製練法においては、溶
鉱炉で原料を処理して得られる粗鉛を陽極板に鋳造し、
この陽極板を電気鉛の薄板による陰極板と交互に電解槽
に装入し、電解液中において電解を行い、陰極板上に電
気鉛を折出させて回収するという精製電解を行ってい
る。
鉱炉で原料を処理して得られる粗鉛を陽極板に鋳造し、
この陽極板を電気鉛の薄板による陰極板と交互に電解槽
に装入し、電解液中において電解を行い、陰極板上に電
気鉛を折出させて回収するという精製電解を行ってい
る。
【0003】即ち、図7に示したように、鉛の精製電解
においては、方形の電解槽46の長壁上に、一対に共通
導電バー44A,44Bと絶縁バー45A,45Bとを
敷設し、電極板として陽極板11と陰極板15を交互に
左右の共通導電バー44A,44Bに載置する状態に電
解槽46内に懸吊させている。
においては、方形の電解槽46の長壁上に、一対に共通
導電バー44A,44Bと絶縁バー45A,45Bとを
敷設し、電極板として陽極板11と陰極板15を交互に
左右の共通導電バー44A,44Bに載置する状態に電
解槽46内に懸吊させている。
【0004】陽極板11は両肩部分に懸架部として耳1
1aを有する粗鉛鋳造板で、陰極板15には懸架材とし
て銅の細棒15aを用い、これに電気鉛を種板として巻
き付けて懸架したものが使用されており、陽極板11は
一方端側の耳11aをプラス側の共通導電バー44A
に、他端側の耳11aを絶縁バー45Bに載置させ、陰
極板15は、細棒15aの一端側を絶縁バー45Aに他
端側をマイナス側の共通導電バー44Bに載置させてあ
り、電解液47を通して陽極板11側から陰極板15側
に、鉛イオンを介して直流電流が流れ、電解が行われる
ようになっている。
1aを有する粗鉛鋳造板で、陰極板15には懸架材とし
て銅の細棒15aを用い、これに電気鉛を種板として巻
き付けて懸架したものが使用されており、陽極板11は
一方端側の耳11aをプラス側の共通導電バー44A
に、他端側の耳11aを絶縁バー45Bに載置させ、陰
極板15は、細棒15aの一端側を絶縁バー45Aに他
端側をマイナス側の共通導電バー44Bに載置させてあ
り、電解液47を通して陽極板11側から陰極板15側
に、鉛イオンを介して直流電流が流れ、電解が行われる
ようになっている。
【0005】通常このような電解槽46は電気的に多数
直列に連結され系列化されて操業されている。そして、
一定の電解期間を経た陰極板は電解槽毎に脱槽され、洗
滌された後、溶融されて製品インゴットに鋳造される。
同時に、消耗した陽極板も脱槽され、洗滌後、再溶融し
て陽極板に鋳造される。
直列に連結され系列化されて操業されている。そして、
一定の電解期間を経た陰極板は電解槽毎に脱槽され、洗
滌された後、溶融されて製品インゴットに鋳造される。
同時に、消耗した陽極板も脱槽され、洗滌後、再溶融し
て陽極板に鋳造される。
【0006】このような陽極板11と陰極板15の交換
は、例えば図8に示すような電極板の入脱槽装置Bを用
いて、電解槽毎にそれぞれ全数について行われている。
この入脱槽装置Bは、略電解槽の形状に合わせて形成し
た枠体48を天井走行クレーンの吊り具49により懸吊
され、昇降のほか、前後左右方向に任意に移動できるよ
うにしてある。
は、例えば図8に示すような電極板の入脱槽装置Bを用
いて、電解槽毎にそれぞれ全数について行われている。
この入脱槽装置Bは、略電解槽の形状に合わせて形成し
た枠体48を天井走行クレーンの吊り具49により懸吊
され、昇降のほか、前後左右方向に任意に移動できるよ
うにしてある。
【0007】枠体48上には、長手方向について、左右
1対に、所定間隔で固定バー50A,50Bと可動バー
51A,51Bを敷設し、この固定バー50A,50B
と可動バー51A,51Bを短冊状の連結板52で連結
してある。また、可動バー51A,51Bの一方端には
ラック53A,53Bを接続し、このラック53A,5
3Bに噛合するピニオン54A,54Bを、回転軸55
を介して、ハンドル56の手動操作で回転させるギャ装
置57を枠体48に配設してある。
1対に、所定間隔で固定バー50A,50Bと可動バー
51A,51Bを敷設し、この固定バー50A,50B
と可動バー51A,51Bを短冊状の連結板52で連結
してある。また、可動バー51A,51Bの一方端には
ラック53A,53Bを接続し、このラック53A,5
3Bに噛合するピニオン54A,54Bを、回転軸55
を介して、ハンドル56の手動操作で回転させるギャ装
置57を枠体48に配設してある。
【0008】またさらに、前記固定バー50A,50B
には、連結板52に上端を固定した極板保持棒58を回
転可能に保持させてあり、この極板保持棒58は、下端
に直角方向に屈曲させた鉤状のフック部58aを形成し
てある。
には、連結板52に上端を固定した極板保持棒58を回
転可能に保持させてあり、この極板保持棒58は、下端
に直角方向に屈曲させた鉤状のフック部58aを形成し
てある。
【0009】従って、この入脱槽装置Bにあっては、ギ
ャ装置57のハンドル56を回すことによりピニオン5
4A,54B、及びラック53A,53Bを介して可動
バー51A,51Bを長さ方向に前後動させることがで
き、この可動バー51A,51Bの前後動により、連結
板52を介して左右の極板保持棒58を対称的に回動さ
せることができ、そのフック部58aでもって、図示の
陰極板15にあっては、その細棒15aの端部を保持
し、図示しない陽極板にあっては、その耳の部分を保持
し、また、それらの保持状態からその保持を解除するこ
とができ、電極板の電解槽への装入あるいは離脱が行え
る。
ャ装置57のハンドル56を回すことによりピニオン5
4A,54B、及びラック53A,53Bを介して可動
バー51A,51Bを長さ方向に前後動させることがで
き、この可動バー51A,51Bの前後動により、連結
板52を介して左右の極板保持棒58を対称的に回動さ
せることができ、そのフック部58aでもって、図示の
陰極板15にあっては、その細棒15aの端部を保持
し、図示しない陽極板にあっては、その耳の部分を保持
し、また、それらの保持状態からその保持を解除するこ
とができ、電極板の電解槽への装入あるいは離脱が行え
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、所定の
電解期間を経過した陽極板と陰極板を脱槽して新しい陽
極板や陰極板と交換するとき、陽極板と陰極板はそれぞ
れ待機場所あるいは保管場所が異なるため、前記の入脱
槽装置では、陽極板と陰極板について、別々に脱槽と入
槽、また搬送を行わなければならず、この交換作業に
は、多くの時間を必要としていた。
電解期間を経過した陽極板と陰極板を脱槽して新しい陽
極板や陰極板と交換するとき、陽極板と陰極板はそれぞ
れ待機場所あるいは保管場所が異なるため、前記の入脱
槽装置では、陽極板と陰極板について、別々に脱槽と入
槽、また搬送を行わなければならず、この交換作業に
は、多くの時間を必要としていた。
【0011】さらに、陽極板または陰極板を全数脱槽す
ると、図7からもわかるように、その電解槽において
は、プラス側の共通導電バー44Aとマイナス側の共通
導電バー44B間の導通が断たれてしまうので、電気的
に直列に連結されている系列内の他の電解槽の電解操業
はできなくなる。
ると、図7からもわかるように、その電解槽において
は、プラス側の共通導電バー44Aとマイナス側の共通
導電バー44B間の導通が断たれてしまうので、電気的
に直列に連結されている系列内の他の電解槽の電解操業
はできなくなる。
【0012】このため、電極板の脱槽時には、この電解
槽端部の両側共通導電バー44A、44B間に短絡バー
を跨設する必要があったが、共通導電バー44A、44
B上に載置するのみで十分な導通性が得られる重い短絡
バーは、人力で扱うには危険が多く、また機械力で扱う
には独立した機械装置を必要とする等の問題があった。
槽端部の両側共通導電バー44A、44B間に短絡バー
を跨設する必要があったが、共通導電バー44A、44
B上に載置するのみで十分な導通性が得られる重い短絡
バーは、人力で扱うには危険が多く、また機械力で扱う
には独立した機械装置を必要とする等の問題があった。
【0013】従って、従来は、図7に示したように、例
えば約20kgという比較的軽い板状の銅製の短絡バー5
9を人力で共通導電バー44A、44B上に載置し、そ
の両端部にシャコ万力60を施して密着させるようにし
ており、このためにも電極板の交換作業には多くの時間
を必要としていた。
えば約20kgという比較的軽い板状の銅製の短絡バー5
9を人力で共通導電バー44A、44B上に載置し、そ
の両端部にシャコ万力60を施して密着させるようにし
ており、このためにも電極板の交換作業には多くの時間
を必要としていた。
【0014】上記のような状況に鑑み、本発明は、陽極
板と陰極板とを異なる待機場所や保管場所での受け渡し
に支障なく、同時に電解槽からの離脱ができ、また同時
に電解槽への装入ができるようにすると共に、これらの
電極板の離脱の際の短絡バーの設置、あるいは電極板の
装入の際の短絡バーの回収をも同時に連動的に行えるよ
うにして、電極板の入脱槽作業が迅速に行えるようにし
た入脱槽装置の提供を目的とする。
板と陰極板とを異なる待機場所や保管場所での受け渡し
に支障なく、同時に電解槽からの離脱ができ、また同時
に電解槽への装入ができるようにすると共に、これらの
電極板の離脱の際の短絡バーの設置、あるいは電極板の
装入の際の短絡バーの回収をも同時に連動的に行えるよ
うにして、電極板の入脱槽作業が迅速に行えるようにし
た入脱槽装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、下端に電極板の懸架部を保持できるフッ
ク部を備えた複数対の保持棒を、回動可能に枠体に取り
付け、該枠体を上下動させることによって前記電極板の
電解槽への装入及び該電解槽からの離脱を可能にした入
脱槽装置であって、前記複数対の保持棒を、フック部間
に高低レベル差のある陽極板用保持棒と陰極板用保持棒
を交互に配置した組合せからなるものにし、前記陽極板
用保持棒と陰極板用保持棒を別駆動により回動させると
共に、電解槽両側の共通導電バーに両端部を載置するの
みで十分な導通性を示すに十分な重量を有する短絡バー
を、前記複数対の保持棒に平行に保持できるフック部を
備えた1対の短絡バー保持部材を前記保持棒の回動に連
動して回動可能に前記枠体に付設し、該枠体の上下動に
より、前記共通導電バーとの間で、短絡バーの受け渡し
を可能とする電極板の入脱装置を提案するものである。
め、本発明は、下端に電極板の懸架部を保持できるフッ
ク部を備えた複数対の保持棒を、回動可能に枠体に取り
付け、該枠体を上下動させることによって前記電極板の
電解槽への装入及び該電解槽からの離脱を可能にした入
脱槽装置であって、前記複数対の保持棒を、フック部間
に高低レベル差のある陽極板用保持棒と陰極板用保持棒
を交互に配置した組合せからなるものにし、前記陽極板
用保持棒と陰極板用保持棒を別駆動により回動させると
共に、電解槽両側の共通導電バーに両端部を載置するの
みで十分な導通性を示すに十分な重量を有する短絡バー
を、前記複数対の保持棒に平行に保持できるフック部を
備えた1対の短絡バー保持部材を前記保持棒の回動に連
動して回動可能に前記枠体に付設し、該枠体の上下動に
より、前記共通導電バーとの間で、短絡バーの受け渡し
を可能とする電極板の入脱装置を提案するものである。
【0016】
【作 用】電極板を脱槽する場合、まず、陽極板用フッ
ク棒を回動して、その下端のフック部を陽極板面に平行
状態とし、陰極板用保持棒も同様に回動させて、フック
部を陰極板面に平行状態とした後、電解槽上方の所定位
置において枠体を下動させ、電極板の間に保持棒を挿入
させる。
ク棒を回動して、その下端のフック部を陽極板面に平行
状態とし、陰極板用保持棒も同様に回動させて、フック
部を陰極板面に平行状態とした後、電解槽上方の所定位
置において枠体を下動させ、電極板の間に保持棒を挿入
させる。
【0017】挿入した後、陽極板用保持棒と陰極板用保
持棒をそれぞれ90°回動させて、前記フック部をそれ
ぞれ陽極板面と陰極板面に直角方向になるようにしてか
ら、前記枠体を上動させると、各保持棒はそのフック部
で陽極板と陰極板を、その懸架部で保持し、レベル差を
もって懸吊した状態で電解槽外に離脱させることができ
る。
持棒をそれぞれ90°回動させて、前記フック部をそれ
ぞれ陽極板面と陰極板面に直角方向になるようにしてか
ら、前記枠体を上動させると、各保持棒はそのフック部
で陽極板と陰極板を、その懸架部で保持し、レベル差を
もって懸吊した状態で電解槽外に離脱させることができ
る。
【0018】陽極板または陰極板のみを離脱させる場合
は、陽極板用保持棒または陰極板用保持棒のみの回動で
何れか一方の電極板のみの離脱ができる。
は、陽極板用保持棒または陰極板用保持棒のみの回動で
何れか一方の電極板のみの離脱ができる。
【0019】電解槽に電極板を装入する場合、まず、陽
極板用フック棒と陰極板用フック棒のそれぞれのフック
部が電極板板面に直角となる状態で、陽極板と陰極板
を、それぞれの懸架部で高低差をもって懸吊させる。
極板用フック棒と陰極板用フック棒のそれぞれのフック
部が電極板板面に直角となる状態で、陽極板と陰極板
を、それぞれの懸架部で高低差をもって懸吊させる。
【0020】次いで、電解槽上方の所定位置において枠
体を下動させることにより、高低差のある陽極板と陰極
板を順次その懸架部で電解槽外部の共通導電バーに載置
することにより、電解槽内に懸吊させることができる。
体を下動させることにより、高低差のある陽極板と陰極
板を順次その懸架部で電解槽外部の共通導電バーに載置
することにより、電解槽内に懸吊させることができる。
【0021】懸吊後、各保持棒を回動させて各フック部
を電極板板面に平行状態にして枠体を上動させれば保持
棒のみを電解槽の上方に離脱させることができる。
を電極板板面に平行状態にして枠体を上動させれば保持
棒のみを電解槽の上方に離脱させることができる。
【0022】陰極板または陽極板のみを入槽する場合
は、陽極板用保持棒または陰極板用保持棒のみの回動で
操作ができる。
は、陽極板用保持棒または陰極板用保持棒のみの回動で
操作ができる。
【0023】以上のように、陽極板と陰極板を高低差を
つけて懸吊保持できるようにし、また、陽極板用保持棒
または陰極板用保持棒を必要に応じて回動させることに
より、当該電極板の保持姿勢または取外し姿勢をとらせ
ることができるので、陽極板及び陰極板について、電解
槽からの離脱または装入を同時に、または別個に行うこ
とができ、さらにまた、懸吊した陽極板及び陰極板につ
いて、電解槽外のそれぞれの待機場所あるいは保管場所
での受け渡しも連係的に行うことができる。
つけて懸吊保持できるようにし、また、陽極板用保持棒
または陰極板用保持棒を必要に応じて回動させることに
より、当該電極板の保持姿勢または取外し姿勢をとらせ
ることができるので、陽極板及び陰極板について、電解
槽からの離脱または装入を同時に、または別個に行うこ
とができ、さらにまた、懸吊した陽極板及び陰極板につ
いて、電解槽外のそれぞれの待機場所あるいは保管場所
での受け渡しも連係的に行うことができる。
【0024】さらに、短絡バーの保持部材を前記枠体に
付設したので、予め保持部材のフック部を前記保持棒の
並び方向(電極板板面方向)に直交する方向にして短絡
バーを保持させ、枠体の下動と共に短絡バーをその両端
部で電解槽両側の共通導電バーに載置させることによ
り、両共通導電バー間は電気的に短絡し、電極板の脱槽
に支障がなくなる。この短絡バーの載置後、保持部材
は、そのフック部が電極板の板面方向に平行する方向に
なるように電極板の保持棒の回動に連動して回動させれ
ば枠体の上動と共に上方に離脱させることができる。
付設したので、予め保持部材のフック部を前記保持棒の
並び方向(電極板板面方向)に直交する方向にして短絡
バーを保持させ、枠体の下動と共に短絡バーをその両端
部で電解槽両側の共通導電バーに載置させることによ
り、両共通導電バー間は電気的に短絡し、電極板の脱槽
に支障がなくなる。この短絡バーの載置後、保持部材
は、そのフック部が電極板の板面方向に平行する方向に
なるように電極板の保持棒の回動に連動して回動させれ
ば枠体の上動と共に上方に離脱させることができる。
【0025】即ち、載置するのみで十分な導通性を示す
十分な重量の短絡バーを電極板の入脱槽と連動して両共
通導電バー間から離脱でき、また、懸架させることがで
きる。
十分な重量の短絡バーを電極板の入脱槽と連動して両共
通導電バー間から離脱でき、また、懸架させることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を示す図面によって本発明の電
極板の入脱槽装置を説明する。図1は本発明の入脱槽装
置の側面図、図2は図1の入脱槽装置の平面図、図3は
図1の入脱槽装置における陽極板保持機構の要部斜視
図、図4は図1の入脱槽装置における陰極板保持機構の
要部斜視図である。
極板の入脱槽装置を説明する。図1は本発明の入脱槽装
置の側面図、図2は図1の入脱槽装置の平面図、図3は
図1の入脱槽装置における陽極板保持機構の要部斜視
図、図4は図1の入脱槽装置における陰極板保持機構の
要部斜視図である。
【0027】図に示す本発明の電極板の入脱槽装置A
は、鉛の精製電解工場において使用する入脱槽装置であ
って、電解槽1槽分の電極板即ち陽極板28枚と陰極板
29枚を入脱槽できるように構成した装置である。この
入脱槽装置Aは、図1及び図2に示したように、電解槽
の寸法に対応した枠体1を形成し、この枠体1に陽極板
保持機構2と陰極板保持機構3とを具備させると共に、
これらの保持機構2,3をそれぞれ別個に操作できるよ
うに2基のパワーシリンダ4,5を具設している。ま
た、中央上部には、掛け環6を有し、この掛け環6には
図示しない天井走行クレーンから懸吊したローターフッ
ク7を掛け、この入脱槽装置A全体を上下前後左右に移
動自在にしてあり、前記の保持機構2,3を操作する作
業員は、枠体1の外縁部に取り付けた拘持枠8を持って
枠体1を支え、手もとの操作器を操作して作業ができる
ようにしてある。
は、鉛の精製電解工場において使用する入脱槽装置であ
って、電解槽1槽分の電極板即ち陽極板28枚と陰極板
29枚を入脱槽できるように構成した装置である。この
入脱槽装置Aは、図1及び図2に示したように、電解槽
の寸法に対応した枠体1を形成し、この枠体1に陽極板
保持機構2と陰極板保持機構3とを具備させると共に、
これらの保持機構2,3をそれぞれ別個に操作できるよ
うに2基のパワーシリンダ4,5を具設している。ま
た、中央上部には、掛け環6を有し、この掛け環6には
図示しない天井走行クレーンから懸吊したローターフッ
ク7を掛け、この入脱槽装置A全体を上下前後左右に移
動自在にしてあり、前記の保持機構2,3を操作する作
業員は、枠体1の外縁部に取り付けた拘持枠8を持って
枠体1を支え、手もとの操作器を操作して作業ができる
ようにしてある。
【0028】前記の陽極板用保持機構2は、図3に示し
たように構成されている。枠体1の長手方向に且つ左右
一対に長尺の可動バー9A,9Bを、その両端が貫装材
10を介して、枠体1に摺動可動となるように取り付け
てある。この可動バー9A,9Bには、陽極板11の数
に見合う28枚の短冊状をなす連結板12の一端を所定
間隔即ち電解槽内の陽極板11同士の間隔で枢着してあ
り、可動バー9A,9Bから外側方向に張り出させた連
結板12の外端には、陽極板保持棒13の上端を固定し
てある。
たように構成されている。枠体1の長手方向に且つ左右
一対に長尺の可動バー9A,9Bを、その両端が貫装材
10を介して、枠体1に摺動可動となるように取り付け
てある。この可動バー9A,9Bには、陽極板11の数
に見合う28枚の短冊状をなす連結板12の一端を所定
間隔即ち電解槽内の陽極板11同士の間隔で枢着してあ
り、可動バー9A,9Bから外側方向に張り出させた連
結板12の外端には、陽極板保持棒13の上端を固定し
てある。
【0029】各陽極板保持棒13は、所定長さを有し、
枠体1にガイドリング14を介して回動可能に懸吊保持
され、中間部には突起部13aを突設すると共に、下端
に陽極板11の懸架部11aに掛合できるフック部13
bを形設している。前記の突起部13aは所定の突起高
さを有し、後記するように、この突起部13aを陽極板
11面に当接させることで電解槽内での陽極板11と陰
極板15間の間隔を一定にすることができ、またこの突
起部13aの下面は斜降面に形成し、前記間隔の設定即
ち陰極板15の位置決めが容易にできるようにしてあ
る。
枠体1にガイドリング14を介して回動可能に懸吊保持
され、中間部には突起部13aを突設すると共に、下端
に陽極板11の懸架部11aに掛合できるフック部13
bを形設している。前記の突起部13aは所定の突起高
さを有し、後記するように、この突起部13aを陽極板
11面に当接させることで電解槽内での陽極板11と陰
極板15間の間隔を一定にすることができ、またこの突
起部13aの下面は斜降面に形成し、前記間隔の設定即
ち陰極板15の位置決めが容易にできるようにしてあ
る。
【0030】そして前記突起部13aとこのフック部1
3bの突設方向は相互に直角方向をなしており、前記可
動バー9A,9Bが枠体1の長手方向に前後動すること
により、そのレバー機構で陽極板保持棒13が回動し、
その突起部13a及びフック部13bの突設方向が変る
ようにされている。即ち、陽極板11の入槽時、陽極板
11の共通導電バーへの懸架と陰極板15の位置決めが
連係して行えるようにしてある。
3bの突設方向は相互に直角方向をなしており、前記可
動バー9A,9Bが枠体1の長手方向に前後動すること
により、そのレバー機構で陽極板保持棒13が回動し、
その突起部13a及びフック部13bの突設方向が変る
ようにされている。即ち、陽極板11の入槽時、陽極板
11の共通導電バーへの懸架と陰極板15の位置決めが
連係して行えるようにしてある。
【0031】また、前記可動バー9A,9Bを前後動さ
せ、陽極板保持棒13を回動をさせるために左右両可動
バー9A,9Bの一端側にそれぞれ取付板16A,16
Bを固定し、この両取付板16A,16B間を連結横杆
17で連結し、またこの連結横杆17には、パワーシリ
ンダ4のピストンロッド18に連結ピン19で連結した
取付棒20を連結してあり、パワーシリンダ4の駆動に
より、連結横杆17を介して可動バー9A,9Bを前後
動できるようにしている。
せ、陽極板保持棒13を回動をさせるために左右両可動
バー9A,9Bの一端側にそれぞれ取付板16A,16
Bを固定し、この両取付板16A,16B間を連結横杆
17で連結し、またこの連結横杆17には、パワーシリ
ンダ4のピストンロッド18に連結ピン19で連結した
取付棒20を連結してあり、パワーシリンダ4の駆動に
より、連結横杆17を介して可動バー9A,9Bを前後
動できるようにしている。
【0032】さらに、この実施例の装置にあっては、停
電時等を考慮し、可動バー9A,9Bの手動操作手段と
して、前記連結横杆17の左右両端部に取り付けた拘持
体21と、基端部を枠体1に揺動可能に取り付けた門形
状の手動レバー22との間にリンク棒23を連結し、手
動レバー22の手動による揺動操作で前記連結横杆17
の前後動ができるようにしてある。なお、この手動操作
を行う場合は、ピストンロッド18先端の連結ピン19
を外して、パワーシリンダ4を切り離しておく。
電時等を考慮し、可動バー9A,9Bの手動操作手段と
して、前記連結横杆17の左右両端部に取り付けた拘持
体21と、基端部を枠体1に揺動可能に取り付けた門形
状の手動レバー22との間にリンク棒23を連結し、手
動レバー22の手動による揺動操作で前記連結横杆17
の前後動ができるようにしてある。なお、この手動操作
を行う場合は、ピストンロッド18先端の連結ピン19
を外して、パワーシリンダ4を切り離しておく。
【0033】さらに、可動バー9A,9Bの一方端部の
連結板12A,12Bは陽極板保持棒13の取付け位置
を挟んで延伸し、その外端部にリンク軸24を取り付
け、枠体1に保持された短絡バー保持部材25に連結し
てあり、陽極板保持棒13を回動させる可動バー9A,
9Bの前後動に連動して短絡バー保持部材25が回動
し、その下端に鉤状に屈折して形設したフック部25a
が、可動バー9A,9B方向に直角または平行になるよ
うにし、仮想線で示したようにフック部25aが可動バ
ー9A,9B方向に平行方向状態で短絡バー26を保持
でき、直角方向状態で脱荷できるようにしてある。ま
た、保持した短絡バー26が、短絡バー保持部材25の
フック部25aから前方にずれて落下しないように、こ
の短絡バー保持部材25に近接して上下方向のずれ止め
棒27を枠体1に固定してある。
連結板12A,12Bは陽極板保持棒13の取付け位置
を挟んで延伸し、その外端部にリンク軸24を取り付
け、枠体1に保持された短絡バー保持部材25に連結し
てあり、陽極板保持棒13を回動させる可動バー9A,
9Bの前後動に連動して短絡バー保持部材25が回動
し、その下端に鉤状に屈折して形設したフック部25a
が、可動バー9A,9B方向に直角または平行になるよ
うにし、仮想線で示したようにフック部25aが可動バ
ー9A,9B方向に平行方向状態で短絡バー26を保持
でき、直角方向状態で脱荷できるようにしてある。ま
た、保持した短絡バー26が、短絡バー保持部材25の
フック部25aから前方にずれて落下しないように、こ
の短絡バー保持部材25に近接して上下方向のずれ止め
棒27を枠体1に固定してある。
【0034】陰極板保持機構3は、前記の陽極板保持機
構2とは類似の構成を有するが、それぞれ別個のパワー
シリンダまたは手動レバーで操作されるようにしてある
と共に、特に、陽極板保持機構2が懸吊保持する陽極板
保持棒13のフック部13bと、陰極板保持機構3が懸
吊保持する陰極板保持棒28のフック部28aとは所定
の高低レベル差を有するように構成してある。
構2とは類似の構成を有するが、それぞれ別個のパワー
シリンダまたは手動レバーで操作されるようにしてある
と共に、特に、陽極板保持機構2が懸吊保持する陽極板
保持棒13のフック部13bと、陰極板保持機構3が懸
吊保持する陰極板保持棒28のフック部28aとは所定
の高低レベル差を有するように構成してある。
【0035】図4に示すように、陰極板保持機構3にお
ける左右一対の長尺の可動バー29A、29Bは、前記
陽極板保持機構2の可動バー9A,9Bよりも外側位置
で、高レベル位置に配置され、同様に、その両端が貫装
材30を介して枠体1に摺動可能に保持されている。
ける左右一対の長尺の可動バー29A、29Bは、前記
陽極板保持機構2の可動バー9A,9Bよりも外側位置
で、高レベル位置に配置され、同様に、その両端が貫装
材30を介して枠体1に摺動可能に保持されている。
【0036】この可動バー29A,29Bに枢着される
短冊状の連結板31は、陰極板15と同数の1連29枚
であり、内方に張り出したその内端部には陰極板保持棒
28の上端を固定してある。
短冊状の連結板31は、陰極板15と同数の1連29枚
であり、内方に張り出したその内端部には陰極板保持棒
28の上端を固定してある。
【0037】この陰極板保持棒28は所定長さを有し、
枠体1にガイドリング32を介して回動可能に懸吊保持
され、下端に陰極板15の懸架部15aに掛合できるフ
ック部28aを突設してある。この陰極板保持棒28の
フック部28aは前記陽極板保持棒13のフック部13
bより所定の高レベル位置となるようにしてある。ま
た、このフック部28aは、後記するように、装入時の
近接陽極板11への引っ掛かり防止のため、逆三角形状
に底面を傾斜面に形成してある。この陰極板保持棒28
は可動バー29A,29Bがその長手方向に前後動する
ことにより、そのレバー機構で回動し、フック部28a
の突設方向が変り、陰極板15の懸架部15aに掛合
し、あるいはその脱着ができるようにされている。
枠体1にガイドリング32を介して回動可能に懸吊保持
され、下端に陰極板15の懸架部15aに掛合できるフ
ック部28aを突設してある。この陰極板保持棒28の
フック部28aは前記陽極板保持棒13のフック部13
bより所定の高レベル位置となるようにしてある。ま
た、このフック部28aは、後記するように、装入時の
近接陽極板11への引っ掛かり防止のため、逆三角形状
に底面を傾斜面に形成してある。この陰極板保持棒28
は可動バー29A,29Bがその長手方向に前後動する
ことにより、そのレバー機構で回動し、フック部28a
の突設方向が変り、陰極板15の懸架部15aに掛合
し、あるいはその脱着ができるようにされている。
【0038】また、前記可動バー29A,29Bの一端
部下面にそれぞれ取付板33A,33Bを固定し、左右
の取付板33A,33B間を連結横杆34で連結し、こ
の連結横杆34には、パワーシリンダ5のピストンロッ
ド35に連結ピン36で連結した取付棒37を取り付
け、パワーシリンダ5の駆動により連結横杆34を介し
て前記可動バー29A,29Bを前後動させ、陰極板保
持棒28を回動させることができるようにしてある。
部下面にそれぞれ取付板33A,33Bを固定し、左右
の取付板33A,33B間を連結横杆34で連結し、こ
の連結横杆34には、パワーシリンダ5のピストンロッ
ド35に連結ピン36で連結した取付棒37を取り付
け、パワーシリンダ5の駆動により連結横杆34を介し
て前記可動バー29A,29Bを前後動させ、陰極板保
持棒28を回動させることができるようにしてある。
【0039】さらに、この実施例の装置においては、前
記連結横杆34の左右両端部に拘持体38を取り付け、
この拘持体38と、枠体1に揺動可能に取り付けた門形
状の手動レバー39との間にリンク棒40を連結してあ
り、停電等の場合には、ピストンロッド35の先端の連
結ピン36を外してパワーシリンダ5を切り離し、手動
レバー39の手動操作で、前記連結横杆34の前後動、
即ち可動バー29A,29Bの前後動ができるようにし
てある。
記連結横杆34の左右両端部に拘持体38を取り付け、
この拘持体38と、枠体1に揺動可能に取り付けた門形
状の手動レバー39との間にリンク棒40を連結してあ
り、停電等の場合には、ピストンロッド35の先端の連
結ピン36を外してパワーシリンダ5を切り離し、手動
レバー39の手動操作で、前記連結横杆34の前後動、
即ち可動バー29A,29Bの前後動ができるようにし
てある。
【0040】さらにまた、可動バー29A,29B両端
部の連結板31A,31Bは、陰極板保持棒28の取付
け位置を挟んで延伸し、その先端部にリンク軸41を取
り付け、枠体1に保持された短絡バー保持部材42に連
結してあり、陰極板保持棒28を回動させる可動バー2
9A,29Bの前後動に連動して短絡バー保持部材42
が回動し、下端に鉤状に屈折して形設したフック部42
aが回動して可動バー29A,29B方向に直角または
平行になるようにしてある。即ち仮想線で示したよう
に、フック部42aが可動バー29A,29Bに平行方
向状態で短絡バー26を保持でき、直角方向状態で脱荷
できるようにしてある。また、保持した短絡バー26が
短絡バー保持部材42から前方にずれて落下しないよう
に近接して上下方向のずれ止め棒43を枠体1に固定し
てある。
部の連結板31A,31Bは、陰極板保持棒28の取付
け位置を挟んで延伸し、その先端部にリンク軸41を取
り付け、枠体1に保持された短絡バー保持部材42に連
結してあり、陰極板保持棒28を回動させる可動バー2
9A,29Bの前後動に連動して短絡バー保持部材42
が回動し、下端に鉤状に屈折して形設したフック部42
aが回動して可動バー29A,29B方向に直角または
平行になるようにしてある。即ち仮想線で示したよう
に、フック部42aが可動バー29A,29Bに平行方
向状態で短絡バー26を保持でき、直角方向状態で脱荷
できるようにしてある。また、保持した短絡バー26が
短絡バー保持部材42から前方にずれて落下しないよう
に近接して上下方向のずれ止め棒43を枠体1に固定し
てある。
【0041】本発明で使用する短絡バー26は、図6に
示すように、電解槽の両側に敷設された両共通導電バー
44A,44Bに跨設できる脚部26aを両端部に有す
る銅製の門形の横杆に形成し、上部を鋼製の補強部材2
6bで被覆状に補強してある。45A,45Bは絶縁バ
ーである。短絡バー26の重量は従来の約20kgに対
し、約70kgとし、共通導電バー上に載置するのみで十
分な導通が得られるものであり、この重量物は、上記の
本発明の入脱槽装置により、電極板の入脱槽作業に連係
して機械的に脱着懸架できるものである。
示すように、電解槽の両側に敷設された両共通導電バー
44A,44Bに跨設できる脚部26aを両端部に有す
る銅製の門形の横杆に形成し、上部を鋼製の補強部材2
6bで被覆状に補強してある。45A,45Bは絶縁バ
ーである。短絡バー26の重量は従来の約20kgに対
し、約70kgとし、共通導電バー上に載置するのみで十
分な導通が得られるものであり、この重量物は、上記の
本発明の入脱槽装置により、電極板の入脱槽作業に連係
して機械的に脱着懸架できるものである。
【0042】以上のように構成したこの入脱槽装置につ
いて、図5の陽極板及び陰極板の入槽操作を示す略側面
図を併せて説明する。電解槽46に陽極板11と陰極板
15が装入されておらず、電解槽46の両端部分で共通
導電バー44に短絡バー26が施されている場合、この
入脱槽装置Aを操作し、陰極板待機場所で陰極板15を
その陰極板保持棒28で懸吊保持し、次いで陽極板待機
場所で陽極板11をその陽極板保持棒13で懸吊保持し
た後、図示しない天井走行クレーンを操作し、電解槽4
6の上方の所定位置まで搬送し、ローターフック7を操
作して、陽極板11及び陰極板15と共に枠体1を下動
させる。
いて、図5の陽極板及び陰極板の入槽操作を示す略側面
図を併せて説明する。電解槽46に陽極板11と陰極板
15が装入されておらず、電解槽46の両端部分で共通
導電バー44に短絡バー26が施されている場合、この
入脱槽装置Aを操作し、陰極板待機場所で陰極板15を
その陰極板保持棒28で懸吊保持し、次いで陽極板待機
場所で陽極板11をその陽極板保持棒13で懸吊保持し
た後、図示しない天井走行クレーンを操作し、電解槽4
6の上方の所定位置まで搬送し、ローターフック7を操
作して、陽極板11及び陰極板15と共に枠体1を下動
させる。
【0043】図5(a)は、枠体1の下動による電解槽
46への装入途中の陽極板11及び陰極板15の懸吊状
態を示した図で、陽極板11は、陽極板保持棒13のフ
ック部13bによって懸吊され、陰極板保持棒28のフ
ック部28aによって懸吊された陰極板15より低レベ
ル位置に保持されている。
46への装入途中の陽極板11及び陰極板15の懸吊状
態を示した図で、陽極板11は、陽極板保持棒13のフ
ック部13bによって懸吊され、陰極板保持棒28のフ
ック部28aによって懸吊された陰極板15より低レベ
ル位置に保持されている。
【0044】さらに、枠体1を下動させると、陽極板1
1の懸架部11aの一端が共通導電バー44に、他端が
絶縁バー45に懸架された状態になり、この状態で、前
記のように、陽極板保持機構2のパワーシリンダ4また
は手動レバー22を操作し、可動バー9A,9Bを前進
させて陽極板保持棒13を90°回動させると、図5
(b)のように、フック部13bが陽極板11と平行に
なり、突起部13aが陽極板11と直交する状態になる
と共に、短絡バー保持部材25のフック部25aも可動
バー9A,9B方向に平行になる。
1の懸架部11aの一端が共通導電バー44に、他端が
絶縁バー45に懸架された状態になり、この状態で、前
記のように、陽極板保持機構2のパワーシリンダ4また
は手動レバー22を操作し、可動バー9A,9Bを前進
させて陽極板保持棒13を90°回動させると、図5
(b)のように、フック部13bが陽極板11と平行に
なり、突起部13aが陽極板11と直交する状態になる
と共に、短絡バー保持部材25のフック部25aも可動
バー9A,9B方向に平行になる。
【0045】さらに枠体1を下動させると、陽極板保持
棒13の突起部13aは、その下側斜降面が陽極板11
の懸架部11a上を滑るように、斜降し、斜降後、スペ
ーサとして突起高さ及び陽極保持棒幅分の間隔を保持す
るようになる。図5(c)は、この状態で下動し、陰極
板15の懸架部15aが、共通導電バー44及び絶縁バ
ー45に懸架された状態を示しており、また図5(d)
は、この状態で陰極板保持機構3のパワーシリンダ5ま
たは手動レバー39を操作し、可動バー29A,29B
を後退させて陰極保持棒28を90°回動させることに
より、そのフック部28aが陰極板15と平行となり、
陰極板15を外れた状態になっているところを示してい
る。この状態で、短絡バー保持部材42のフック部42
aは可動バー29A,29B方向に平行となり、短絡バ
ー26の懸架が可能となる。
棒13の突起部13aは、その下側斜降面が陽極板11
の懸架部11a上を滑るように、斜降し、斜降後、スペ
ーサとして突起高さ及び陽極保持棒幅分の間隔を保持す
るようになる。図5(c)は、この状態で下動し、陰極
板15の懸架部15aが、共通導電バー44及び絶縁バ
ー45に懸架された状態を示しており、また図5(d)
は、この状態で陰極板保持機構3のパワーシリンダ5ま
たは手動レバー39を操作し、可動バー29A,29B
を後退させて陰極保持棒28を90°回動させることに
より、そのフック部28aが陰極板15と平行となり、
陰極板15を外れた状態になっているところを示してい
る。この状態で、短絡バー保持部材42のフック部42
aは可動バー29A,29B方向に平行となり、短絡バ
ー26の懸架が可能となる。
【0046】陽極板11と陰極板15がそれぞれの共通
導電バー44に懸架された後、枠体1を上動させると、
図5(e)のように、陽極板保持棒13及び陰極板保持
棒28は電解槽46を離れる。この上動途中、前記短絡
バー保持部材25,42はそのフック部25a,42a
で電解槽46の両端部の短絡バー26を懸架して持ち上
げるので、正常な電解作業が始まり、陽極板11及び陰
極板15の入槽作業は終了する。
導電バー44に懸架された後、枠体1を上動させると、
図5(e)のように、陽極板保持棒13及び陰極板保持
棒28は電解槽46を離れる。この上動途中、前記短絡
バー保持部材25,42はそのフック部25a,42a
で電解槽46の両端部の短絡バー26を懸架して持ち上
げるので、正常な電解作業が始まり、陽極板11及び陰
極板15の入槽作業は終了する。
【0047】次に、電解操業中の電極板脱槽の場合は、
前記の入槽の場合と略逆の順序で行われるので、図5を
援用して説明する。予め、短絡バー保持部材25,42
に短絡バー26を保持させた状態で、図5(e)のよう
に、陽極板保持棒13と陰極板保持棒28を、そのフッ
ク部13b,28aが陽極板11と陰極板15とにそれ
ぞれ平行な状態にして電解槽46の電極板間に挿入す
る。
前記の入槽の場合と略逆の順序で行われるので、図5を
援用して説明する。予め、短絡バー保持部材25,42
に短絡バー26を保持させた状態で、図5(e)のよう
に、陽極板保持棒13と陰極板保持棒28を、そのフッ
ク部13b,28aが陽極板11と陰極板15とにそれ
ぞれ平行な状態にして電解槽46の電極板間に挿入す
る。
【0048】さらに、図5(d)のように、陽極板保持
棒13と陰極板保持棒28が陽極板11と陰極板15に
接触または最接近した位置で、陰極板保持棒28のフッ
ク部28aの位置が陰極板15の懸架部15aより低い
設定位置になるまで挿入する。この下動の途中で、短絡
バー保持部材25,42に保持されていた短絡バー26
は共通導電バー44に懸架され、短絡状態になる。
棒13と陰極板保持棒28が陽極板11と陰極板15に
接触または最接近した位置で、陰極板保持棒28のフッ
ク部28aの位置が陰極板15の懸架部15aより低い
設定位置になるまで挿入する。この下動の途中で、短絡
バー保持部材25,42に保持されていた短絡バー26
は共通導電バー44に懸架され、短絡状態になる。
【0049】その後、図5(c)のように、陰極板保持
棒28を90°回動させ、そのフック部28aで陰極板
15の懸架を可能にすると共に、一方の短絡バー保持部
材42のフック部42aが短絡バー26と平行になるよ
うにする。
棒28を90°回動させ、そのフック部28aで陰極板
15の懸架を可能にすると共に、一方の短絡バー保持部
材42のフック部42aが短絡バー26と平行になるよ
うにする。
【0050】また、図5(b)のように、陰極板15を
懸吊して枠体1を上動させ、陽極板11の懸架位置で一
旦停止させ、陽極板保持棒13を回動させてフック部1
3bを懸架可能位置にすると共に他方の短絡バー保持部
材25のフック部25aも短絡バー26と平行にする。
そして、そのまま、図5(a)に示すように引き上げる
ことにより、陽極板11と陰極板15の脱槽作業は終了
する。
懸吊して枠体1を上動させ、陽極板11の懸架位置で一
旦停止させ、陽極板保持棒13を回動させてフック部1
3bを懸架可能位置にすると共に他方の短絡バー保持部
材25のフック部25aも短絡バー26と平行にする。
そして、そのまま、図5(a)に示すように引き上げる
ことにより、陽極板11と陰極板15の脱槽作業は終了
する。
【0051】このあと、高低のレベル差をもって陽極板
11と陰極板15とを懸吊した入脱槽装置Aを天井走行
クレーンにより陽極板処理場所まで搬送し、先ず陽極板
11を渡し、次いで陰極板処理場所まで搬送して陰極板
15を渡すようにすることで1サイクルの脱槽作業は終
了する。
11と陰極板15とを懸吊した入脱槽装置Aを天井走行
クレーンにより陽極板処理場所まで搬送し、先ず陽極板
11を渡し、次いで陰極板処理場所まで搬送して陰極板
15を渡すようにすることで1サイクルの脱槽作業は終
了する。
【0052】次に、鉛の電解精製工場における実際操業
において、電解前重量294kg/枚の鉛陽極板を28
枚、電解前重量13kg/枚の鉛陰極板を29枚装入する
電解槽について、上記の本発明の入脱槽装置を用い、鉛
陽極板と鉛陰極板の入脱槽作業を行い、その所要時間を
測定した。入脱槽槽数は308槽であった。なお、作業
は走行クレーン操作員1名と入脱槽装置を操作するいわ
ゆる玉掛員2名とで行った。結果を表1に示した。ま
た、比較例として、図8に示した従来の入脱槽装置を用
い、同じ条件のもとで、陽極板と陰極板の入脱槽作業を
行った。その所要時間を表1に併記した。
において、電解前重量294kg/枚の鉛陽極板を28
枚、電解前重量13kg/枚の鉛陰極板を29枚装入する
電解槽について、上記の本発明の入脱槽装置を用い、鉛
陽極板と鉛陰極板の入脱槽作業を行い、その所要時間を
測定した。入脱槽槽数は308槽であった。なお、作業
は走行クレーン操作員1名と入脱槽装置を操作するいわ
ゆる玉掛員2名とで行った。結果を表1に示した。ま
た、比較例として、図8に示した従来の入脱槽装置を用
い、同じ条件のもとで、陽極板と陰極板の入脱槽作業を
行った。その所要時間を表1に併記した。
【0053】
【表1】
【0054】この結果から明らかなように、本発明の入
脱槽装置を使用することにより、従来の入脱槽装置を使
用した場合に比べ2倍以上の作業能率が達成できる。
脱槽装置を使用することにより、従来の入脱槽装置を使
用した場合に比べ2倍以上の作業能率が達成できる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は次の効果を奏する。 (1)金属の電解操業において、陽極板群と陰極板群と
を、同時にあるいは別個に、電解槽から離脱することが
でき、また電解槽に装入することができる。
は次の効果を奏する。 (1)金属の電解操業において、陽極板群と陰極板群と
を、同時にあるいは別個に、電解槽から離脱することが
でき、また電解槽に装入することができる。
【0056】(2)前記陽極板群と陰極板群とを、同時
に搬送して、それぞれの待機場所あるいは保管場所との
連係的な受け渡しを行うこと、あるいは陽極板群または
陰極板群を別個に搬送して単独の受け渡しを行うことが
可能である。
に搬送して、それぞれの待機場所あるいは保管場所との
連係的な受け渡しを行うこと、あるいは陽極板群または
陰極板群を別個に搬送して単独の受け渡しを行うことが
可能である。
【0057】(3)従って、電極板の入脱槽即ち交換作
業が能率的、且つ経済的に行うことができる。
業が能率的、且つ経済的に行うことができる。
【0058】(4)さらに、短絡バー保持部材を備え、
該短絡バーの共通導電バーへの脱着及び懸架を前記電極
板の入脱槽に連動させて行えるようにしたので、同系列
の他の電解槽の操業を殆ど妨げることなく、電極板の交
換作業をさらに能率的に行うことができる。
該短絡バーの共通導電バーへの脱着及び懸架を前記電極
板の入脱槽に連動させて行えるようにしたので、同系列
の他の電解槽の操業を殆ど妨げることなく、電極板の交
換作業をさらに能率的に行うことができる。
【図1】本発明の電極板の入脱槽装置の側面図である。
【図2】図1の入脱槽装置の平面図である。
【図3】図1の入脱槽装置における陽極板保持機構の要
部斜視図である。
部斜視図である。
【図4】図1の入脱槽装置における陰極板保持機構の要
部斜視図である。
部斜視図である。
【図5】図1の入脱槽装置において陽極板及び陰極板の
入槽操作を示す略側面図である。
入槽操作を示す略側面図である。
【図6】図1の入脱槽装置で取り扱う短絡バーの斜視図
である。
である。
【図7】金属精製電解槽を示す斜視図である。
【図8】従来の電極板の入脱槽装置の略斜視図である。
A 入脱槽装置 1 枠体 2 陽極板保持機構 3 陰極板保持機構 4 パワーシリンダ 5 パワーシリンダ 9A,9B 可動バー 11 陽極板 11a 懸架部 12 連結板 13 陽極板保持棒 13a 突起部 13b フック部 15 陰極板 15a 懸架部 17 連結横杆 19 連結ピン 22 手動レバー 23 リンク棒 24 リンク軸 25 短絡バー保持部材 25a フック部 26 短絡バー 27 ずれ止め棒 28 陰極板保持棒 28a フック部 29A、29B 可動バー 31 連結板 34 連結横杆 36 連結ピン 39 手動レバー 40 リンク棒 41 リンク軸 42 短絡バー保持部材 42a フック部 43 ずれ止め棒 44A、44B 共通導電バー 45A、45B 絶縁バー 46 電解槽 47 電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾 池 薫 広島県豊田郡東野町5562番地の1 株式 会社ティー・ディー・イー契島支店内 (56)参考文献 特開 平1−149984(JP,A) 実開 昭63−64773(JP,U) 実開 昭52−168905(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25C 7/02
Claims (1)
- 【請求項1】 下端に電極板の懸架部を保持できるフッ
ク部を備えた複数対の保持棒を、回動可能に枠体に取り
付け、該枠体を上下動させることによって前記電極板の
電解槽への装入及び該電解槽からの離脱を可能にした入
脱槽装置であって、前記複数対の保持棒を、フック部間
に高低レベル差のある陽極板用保持棒と陰極板用保持棒
を交互に配置した組合せからなるものにし、前記陽極板
用保持棒と陰極板用保持棒を別駆動により回動させると
共に、電解槽両側の共通導電バーに両端部を載置するの
みで十分な導通性を示すに十分な重量を有する短絡バー
を、前記複数対の保持棒に平行に保持できるフック部を
備えた1対の短絡バー保持部材を前記保持棒の回動に連
動して回動可能に前記枠体に付設し、該枠体の上下動に
より、前記共通導電バーとの間で短絡バーの受け渡しを
可能とすることを特徴とする電極板の入脱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03129665A JP3111323B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 電極板の入脱槽装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03129665A JP3111323B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 電極板の入脱槽装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04354892A JPH04354892A (ja) | 1992-12-09 |
JP3111323B2 true JP3111323B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=15015127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03129665A Expired - Lifetime JP3111323B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 電極板の入脱槽装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3111323B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6337740B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2018-06-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 電解槽用の短絡器及びそれを用いた電解精錬の非定常操業方法 |
CN109972169B (zh) * | 2019-04-22 | 2023-12-01 | 江苏晨力环保科技有限公司 | 定位精确的极板出槽插板装置及方法 |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP03129665A patent/JP3111323B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH04354892A (ja) | 1992-12-09 |
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