JP3108582U - 装飾用面状素材とそれを用いた装飾品 - Google Patents
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Abstract
【課題】
高級服飾用、カバン用、靴用などの素材として使用し得る高級感を有し、しかも、経年変化により色落ちしたり色褪せすることのない装飾用面状素材を提供する.
【解決手段】
連結用折曲片(2a)が十字状に形成された多数のチタン面材(2…)と、多数のチタンリング(3)からなる装飾用面状素材(1)であって、多数のチタン面材(2…)が、その裏面側に折り曲げた折曲片(2a)をチタンリング(3)に挿通してさらに折り曲げることにより、チタンリング(3)を介してメッシュ状に連結可能に形成され、少なくともチタン面材(2)の表面側となる装飾面(2b)に光透過性被膜(5)を形成することとした。
【選択図】図1
高級服飾用、カバン用、靴用などの素材として使用し得る高級感を有し、しかも、経年変化により色落ちしたり色褪せすることのない装飾用面状素材を提供する.
【解決手段】
連結用折曲片(2a)が十字状に形成された多数のチタン面材(2…)と、多数のチタンリング(3)からなる装飾用面状素材(1)であって、多数のチタン面材(2…)が、その裏面側に折り曲げた折曲片(2a)をチタンリング(3)に挿通してさらに折り曲げることにより、チタンリング(3)を介してメッシュ状に連結可能に形成され、少なくともチタン面材(2)の表面側となる装飾面(2b)に光透過性被膜(5)を形成することとした。
【選択図】図1
Description
本考案は、高級服飾用、カバン用、靴用の素材として用いられる装飾用面状素材と、それを用いて製造した装飾品に関する。
洋服、カバン、靴などの高級素材として用いられる金属光沢を有する生地は、布地に金属光沢を有する顔料を塗布したものが多い。
しかし、布地に顔料を塗布した場合は、布地の伸縮やその他の経年変化により、その塗膜が剥がれやすいという問題があった。
また、顔料を塗布することにより金属光沢を付与する技術は、周知のプリント技術であるため、素材としての斬新性・面白味に欠ける。
しかし、布地に顔料を塗布した場合は、布地の伸縮やその他の経年変化により、その塗膜が剥がれやすいという問題があった。
また、顔料を塗布することにより金属光沢を付与する技術は、周知のプリント技術であるため、素材としての斬新性・面白味に欠ける。
このため、金属光沢を有するフィルムの片面又は両面に任意の隙間を有するメッシュ布を貼り付けた生地が提案されている。
これによれば、メッシュ布の隙間からフィルムの金属光沢が見え、柔らかい光沢を有して外観上良好であり、布地にプリントする場合に比して色褪せしにくいというメリットがある。
特開平8−90728
これによれば、メッシュ布の隙間からフィルムの金属光沢が見え、柔らかい光沢を有して外観上良好であり、布地にプリントする場合に比して色褪せしにくいというメリットがある。
しかしながら、この種の生地は、一枚の金属光沢フィルム(例えばアルミホイルのようなフィルム)の上にメッシュを貼り付けただけの構造であり、本出願人が試作した結果、金属光沢に重厚さがなく、高級服地として使用し得るほどの高級感を有するものではなかった。
そこで本考案は、高級服飾用、カバン用、靴用などの素材として使用し得る高級感を有し、しかも、経年変化により色落ちしたり色褪せすることのない装飾用面状素材及び装飾品を提供することを技術的課題としている。
この課題を解決するために、本考案は、連結用折曲片が十字状に形成された多数のチタン面材と、多数のチタンリングからなる装飾用面状素材であって、前記多数のチタン面材が、その裏面側に折り曲げた折曲片を前記チタンリングに挿通して折り曲げることにより、前記チタンリングを介してメッシュ状に連結可能に形成され、少なくとも前記チタン面材の表面側となる装飾面に光透過性被膜が形成されたことを特徴としている。
また、本考案は、連結用折曲片が形成された多数のチタン面材と多数のチタンリングとからなる装飾用面状素材を用いて製造した装飾品であって、前記多数のチタン面材が、その裏面側に折り曲げた折曲片を前記チタンリングに挿通して折り曲げることにより縦横に連結されて任意形状のメッシュ地に形成され、少なくとも前記チタン面材の表面側となる装飾面に光透過性被膜が形成されたことを特徴としている。
なお、本明細書中で「装飾品」とは、装身具、身飾品、服飾品を含む概念とする。
なお、本明細書中で「装飾品」とは、装身具、身飾品、服飾品を含む概念とする。
本考案の装飾用面状素材は、チタン面材がチタンリングを介して縦横に連結されてメッシュ状に連結可能に形成されている。
そして、その装飾面には光透過性被膜が形成されており、単なる金属光沢による反射ではなく、光透過性被膜の表面で反射した光と、光透過性被膜を透過してチタン表面で反射してきた光の光路差により二つの光が干渉して極めて幻想的な干渉色を呈し、このような装飾用面状素材を用いて洋服、カバン製品、靴製品その他の装飾品を製造した場合、高級感のある輝きが得られる。
また、光透過性被膜を形成する装飾面は金属面であるので、布地に塗布膜を形成する場合に比して強固に固定され、経年変化による劣化も少ない。
そして、その装飾面には光透過性被膜が形成されており、単なる金属光沢による反射ではなく、光透過性被膜の表面で反射した光と、光透過性被膜を透過してチタン表面で反射してきた光の光路差により二つの光が干渉して極めて幻想的な干渉色を呈し、このような装飾用面状素材を用いて洋服、カバン製品、靴製品その他の装飾品を製造した場合、高級感のある輝きが得られる。
また、光透過性被膜を形成する装飾面は金属面であるので、布地に塗布膜を形成する場合に比して強固に固定され、経年変化による劣化も少ない。
さらに、光透過性被膜は、その膜厚に応じて反射光の色が変化するので、予め所定膜厚の光透過性被膜を形成した複数色のチタン面材を用意し、これを用いて任意の色のチタン面材を連結していけば任意の色柄を表わすことができる。
また、光透過性皮膜が形成されていないチタン面材を連結してメッシュ地を形成した後、一括して光透過性被膜を形成するようにしても良い。この場合、全体的に色調が変化するようなグラデーション模様や、左右で色が異なる色分け模様などを表わすことができる。
また、光透過性皮膜が形成されていないチタン面材を連結してメッシュ地を形成した後、一括して光透過性被膜を形成するようにしても良い。この場合、全体的に色調が変化するようなグラデーション模様や、左右で色が異なる色分け模様などを表わすことができる。
本例では、高級感のある金属光沢を有し、しかも、経年変化により色落ちしたり色褪せすることのない装飾用面状素材を提供するという目的を、チタン面材とチタンリングを連結してメッシュ地に形成し、光透過性被膜により色付けをするという全く斬新な手法により達成した。
図1は本考案に係る装飾用面状素材の一例を示す説明図、図2は装飾品を示す説明図である。
本例の装飾用面状素材1は、連結用折曲片2aが十字状に形成された多数のチタン面材2…と、その折曲片2aを挿通してチタン面材2…を連結させるチタンリング3…からなる。
チタン面材2の折曲片2aは、略正方形の装飾面2bの四隅から対角線上外側に伸びるように形成され、装飾面2bの裏面側に折り曲げてチタンリング3に挿通し、反対側で折り曲げることにより互いに連結されるようになっている。
チタンリング3の内径は、四方向から連結される4つのチタン面材2の夫々の折曲片2aが挿通可能な大きさに形成され、このチタンリング3を介してチタン面材2を縦横方向に連結することによりメッシュ地4を形成することができる。
なお、本例では、チタン面材2として、装飾面2bの大きさが4〜5mm程度、折曲片2aの長さが2mm程度、厚さ1mm弱のものを用い、チタンリング3として外径が4〜5mm程度、内径が2〜3mm程度、厚さ1mm弱のものを用いた。
なお、本例では、チタン面材2として、装飾面2bの大きさが4〜5mm程度、折曲片2aの長さが2mm程度、厚さ1mm弱のものを用い、チタンリング3として外径が4〜5mm程度、内径が2〜3mm程度、厚さ1mm弱のものを用いた。
チタン面材2の少なくとも装飾面2bには光透過性被膜5が形成されている。
本例では、チタン面材2…及びチタンリング3…を陽極として、無機酸、有機酸、無機塩基などの溶液からなる電解液を貯留した処理液槽に浸漬し、処理液槽内の陰極との間に直流電圧を印加して、陽極酸化処理を施す。
これにより、チタン面材2…及びチタンリング3…の表面に光透過性被膜5として二酸化チタンTiO2からなる陽極酸化被膜が形成される。
本例では、チタン面材2…及びチタンリング3…を陽極として、無機酸、有機酸、無機塩基などの溶液からなる電解液を貯留した処理液槽に浸漬し、処理液槽内の陰極との間に直流電圧を印加して、陽極酸化処理を施す。
これにより、チタン面材2…及びチタンリング3…の表面に光透過性被膜5として二酸化チタンTiO2からなる陽極酸化被膜が形成される。
このようにして光透過性被膜5を形成すると、その表面で反射した光と、光透過性被膜5を透過してチタン表面で反射してきた光の光路差により二つの光が干渉して、極めて幻想的な干渉色を呈するので、高級感のある輝きが得られ、装飾用面状素材としての利用価値も一層広がる。
この陽極酸化被膜5は、印加時間に応じて膜厚を調整することができ、印加時間を長くすれば厚い被膜5が形成され、短くすれば薄い被膜5が形成され、これによってチタン面材2…及びチタンリング3…の表面、特に装飾面2bからの反射光の色を任意に設定することができる。
複数色のチタン面材2…を予め用意しておけば、装飾用面状素材1上に表わそうとする模様に沿って、任意の色のチタン面材2…を配列し、チタンリングを介して縦横に連結することにより、任意の色柄を表わすことができる。
複数色のチタン面材2…を予め用意しておけば、装飾用面状素材1上に表わそうとする模様に沿って、任意の色のチタン面材2…を配列し、チタンリングを介して縦横に連結することにより、任意の色柄を表わすことができる。
以上が本考案に係る装飾用面状素材1であって、次に本考案に係る装飾品について洋服を例にとって説明する。
図2に示す洋服(装飾品)11は、装飾用面状素材1を用いて製造したもので、
多数のチタン面材2…が、その裏面側に折り曲げた折曲片2aをチタンリング3に挿通して折り曲げることにより縦横に連結して、前身頃12と後身頃13の形状にメッシュ地4を形成し、これを左右両脇及び左右両肩部分で連結させている。
図2に示す洋服(装飾品)11は、装飾用面状素材1を用いて製造したもので、
多数のチタン面材2…が、その裏面側に折り曲げた折曲片2aをチタンリング3に挿通して折り曲げることにより縦横に連結して、前身頃12と後身頃13の形状にメッシュ地4を形成し、これを左右両脇及び左右両肩部分で連結させている。
そして、少なくともチタン面材2の表面側となる装飾面2aには前述と同様の陽極酸化被膜からなる膜光透過性被膜5が形成されている。
なお、光透過性被膜5は、予め個々のチタン面材2やチタンリング3について形成しておき、これらを連結してメッシュ地4を形成する場合であっても、また、メッシュ地4を形成した後にその全体に光透過性被膜5を形成する場合であってもよい。
なお、光透過性被膜5は、予め個々のチタン面材2やチタンリング3について形成しておき、これらを連結してメッシュ地4を形成する場合であっても、また、メッシュ地4を形成した後にその全体に光透過性被膜5を形成する場合であってもよい。
前述したように、複数色のチタン面材2…を用意しておけば、任意の色柄を表わすことができる。
また、メッシュ地4を形成した後にその全体に光透過性被膜5を形成する場合は、処理液槽に一部だけ長時間浸漬させて場所に応じて膜厚の異なる光透過性被膜5を形成することにより色分模様としたり、処理液槽に全没させた状態から引き上げることにより印加時間を徐々に変化させてグラデーション模様を表わすことができる。
また、メッシュ地4を形成した後にその全体に光透過性被膜5を形成する場合は、処理液槽に一部だけ長時間浸漬させて場所に応じて膜厚の異なる光透過性被膜5を形成することにより色分模様としたり、処理液槽に全没させた状態から引き上げることにより印加時間を徐々に変化させてグラデーション模様を表わすことができる。
以上述べたように、本考案の装飾用面状素材は、服飾、カバン、靴その他の装飾品の素材として用いることができ、これを用いて幻想的な輝きを有する高級感溢れる装飾品を製造できる。
1 装飾用面状素材
2 チタン面材
2a 連結用折曲片
2b 装飾面
3 チタンリング
4 メッシュ地
5 光透過性被膜
2 チタン面材
2a 連結用折曲片
2b 装飾面
3 チタンリング
4 メッシュ地
5 光透過性被膜
Claims (5)
- 連結用折曲片が十字状に形成された多数のチタン面材と、多数のチタンリングからなる装飾用面状素材であって、
前記チタン面材が、その裏面側に折り曲げた折曲片を前記チタンリングに挿通して折り曲げることにより、前記チタンリングを介してメッシュ状に連結可能に形成され、少なくとも前記チタン面材の表面側となる装飾面に光透過性被膜が形成されたことを特徴とする装飾用面状素材。 - 前記光透過性被膜が陽極酸化被膜である請求項1記載の装飾用面状素材。
- 連結用折曲片が十字状に形成された多数のチタン面材と多数のチタンリングとからなる装飾用面状素材を用いて製造した装飾品であって、
前記多数のチタン面材が、その裏面側に折り曲げた折曲片を前記チタンリングに挿通して折り曲げることにより縦横に連結されて任意形状のメッシュ地に形成され、少なくとも前記チタン面材の表面側となる装飾面に光透過性被膜が形成されたことを特徴とする装飾品。 - 前記装飾面に所定膜厚の光透過性被膜を形成することによりその膜厚に応じて異なる色を呈する複数色のチタン面材が用いられ、該チタン面材により色柄が形成されてなる請求項3記載の装飾品。
- 前記光透過性被膜が陽極酸化被膜である請求項3又は4記載の装飾品。
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