JP3108562B2 - 加熱、冷却用処理装置 - Google Patents

加熱、冷却用処理装置

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JP3108562B2
JP3108562B2 JP05108767A JP10876793A JP3108562B2 JP 3108562 B2 JP3108562 B2 JP 3108562B2 JP 05108767 A JP05108767 A JP 05108767A JP 10876793 A JP10876793 A JP 10876793A JP 3108562 B2 JP3108562 B2 JP 3108562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品、医薬品等の加
熱、冷却用処理装置に関するものであり、更に詳しく
は、本発明は、釜状、タンク状等の形状を有する容器の
まわりの壁面もしくは内壁部位に、更に、必要に応じ
て、当該容器を覆う蓋のまわりの壁面もしくは内壁部位
に、加熱及び/又は冷却用のジャケットを形成してなる
加熱、冷却用処理装置であって、当該ジャケットを、加
熱又は冷却用の媒体が内部を流れる複数のジャケットユ
ニットを高さ方向に多段に設けた構造に形成し、かつ、
当該全部のジャケットユニットごと、あるいは高さ方向
の特定部位にある一部のジャケットユニットごとに、加
熱又は冷却用の媒体を独立して流すことができるように
形成したことを特徴とする微細な加熱、冷却条件を定常
的に達成することが可能な食品、医薬品等の加熱、冷却
用処理装置に係るものであって、加熱時に、内容物の焦
げつき等の発生がなく、加熱、冷却の全処理期間中、安
定な加熱、冷却条件を定常的に達成することが可能な各
種食品、医薬品等の加熱、冷却用処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、カレールウ、シチュー等の調理
食品を工業的に製造する場合は、小麦粉、油脂等の必要
とされる多種類の原料を配合し、均一に混合し、これを
焙煎釜で加熱処理する等の処理を施して製造するが、こ
のうち、特に、焙煎釜による加熱処理は、その条件によ
り、食品の品質自体に重大な影響を与えるものであるた
め、当該加熱処理装置は、食品に最適な加熱条件を微細
に設定し、当該微細な加熱条件を確実に達成できると共
に、当該食品を過度に加熱して焦がしたりすることな
く、安定に、かつ全体にわたって均一に加熱することが
できる機能を有するものであることが必要とされる。
【0003】このようなことから、従来、微細な加熱条
件が必要とされる調理食品、医薬品等の加熱処理装置に
ついては、加熱条件を適正なものとするための種々の方
法が提案されており、例えば、加熱処理装置の温度を制
御するための手段に関するものとしては、ジャケット蒸
気温度の検出値及びデータ記録部の目標値を比較し、比
較部による制御動作信号に基づいて、調節部から調節信
号を操作部に送り、これによって操作部を動作する蒸気
加熱式二重底釜の温度制御装置が提案されている(実開
平4−103826号公報参照)。
【0004】しかしながら、このような技術を用いて、
ジャケットに送り込む蒸気温度を制御しても、実際に
は、ジャケットにおける蒸気入口部と出口部では蒸気温
度が著しく異なること等により、蒸気釜全体を一定の加
熱条件で加熱すること、あるいは微細な加熱条件を達成
することは必ずしも容易なことではなく、また、実際
に、このような条件を達成することはきわめて難しいと
言う問題があった。また、加熱処理中に内容物が突沸し
て、これが内容物の上方の釜内壁面にふれた場合には、
内容物は容易に焦げてしまうと言う問題があり、また、
一旦、加熱が終了して、次に加熱する内容物を釜に投入
した際に、内容物がはねて釜内壁面にふれた場合にも、
同様の問題が生起する。
【0005】また、その他の例として、例えば、食品の
醗酵タンクのような容器胴のまわりに加熱又は冷却用の
媒体の流路となるジャケットを設けたジャケット付き容
器の加熱又は冷却方法が提案されている(特開平2−1
09887号公報参照)。しかしながら、当該ジャケッ
ト付き容器の加熱又は冷却方法は、容器胴のまわりに加
熱又は冷却用の媒体をジャケット内を螺旋状に流して容
器を加熱又は冷却することにより、圧力損失を低減し、
媒体速度を向上させ、熱効率を上げることを特徴とする
ものであり、ジャケットは、コルゲートプレートを容器
胴のまわりに傾斜して配置し、巻回して形成された単一
の流路からなる構造を有しているに過ぎない。
【0006】また、その他の装置の例として、例えば、
反応容器と、当該容器のまわりに設けられた熱交換液循
環用ジャケット及び当該ジャケット中の熱交換液の高さ
を調整する手段からなる反応シュミュレーターが提案さ
れている(特開昭54−137483号公報参照)。し
かしながら、当該反応器シュミュレーターは、ジャケッ
ト内の熱交換液の高さを調整し得るオーバーフロー系に
より反応器の加熱/冷却能力を変化させるものであり、
独立した複数のジャケットユニットを有するものではな
い。
【0007】また、容器を囲繞して配設されるジャケッ
トを具備した放射性廃液貯蔵容器等からなる放射性廃液
貯蔵装置が提案されている(特開昭58−223799
号公報参照)。しかしながら、当該ジャケットは、加熱
流体、及び冷却流体を循環させるタイプの通常のジャケ
ットを使用するものであり、複数のジャケットユニット
からなるものではない。
【0008】また、加熱、冷却を行なう反応容器の内面
壁に半割スパイラルコイルを設け、更に、当該半割スパ
イラルコイル間を平板で接続したことを特徴とするイン
ナージャケットを有する反応容器が提案されている(特
開平3−262528号公報参照)。しかしながら、当
該反応容器は、半割スパイラルコイルを容器内に直接溶
接し、更に、当該半割スパイラルコイル間を平板で接続
し、熱源の流路を2条巻流路として熱伝導効率を上げる
ことを目的とするものであり、あくまでも単一の熱源を
利用し、その熱伝導効率を向上させることを目的とする
ものである。
【0009】更に、加熱ジャケットを備えた容器上部
と、冷却ジャケットを備えた容器下部からなる混練装置
中に、磁性粉、結合剤樹脂、有機溶剤等を投入し、常に
容器上部を容器下部よりも高い温度で混合混練を行い、
高分散な磁性塗料を製造する方法が知られている。この
方法は、容器上部内壁温度を混練材料温度より高く設定
することで、容器上部内壁への凝結付着を防止し、混練
物中の溶剤の蒸発自体も抑えること、また、容器下部壁
面の冷却を強くし、上部壁面の温度を余り高くしなくて
も容器上部壁面と混練物の温度を大きくする調節ができ
ること、等を達成するために、容器上部に加熱ジャケッ
トを、また、容器下部に冷却ジャケットを具備した混練
装置を使用しているが、当該装置は、高分散な磁性塗料
を製造し、これを用いて電磁変換特性に優れたビデオテ
ープを得るために使用されるものであり、また、ジャケ
ットも、通常の加熱ジャケットと、冷却ジャケットを、
そのまま使用したものに他ならない。
【0010】このように、従来、ジャケットを具備した
加熱装置、反応装置等が、種々、開発されているもの
の、従来の通常のジャケットをそのまま利用したものが
ほとんどであり、食品、医薬品等の加熱装置において、
ジャケット自体の機能を根本的に改善するような提案
は、これまで、ほとんどなされていない状況にあった。
そして、一般に、食品、医薬品等を加熱、冷却処理する
方法において、当該方法に使用される加熱、冷却用処理
装置の加熱温度等を制御するための手段については、従
来、種々、その開発が試みられているものの、釜全体を
一定の加熱条件に安定に保つこと、及び微細な加熱条件
を自由に制御し、これを定常的に達成することは、実際
には必ずしも容易なことではなく、従って、このような
微細な加熱条件を簡便に達成し得る新しい加熱、冷却処
理手段の開発が強く要請されている状況にあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
え、本発明者らは、前記従来技術にみられる問題を根本
的に解消することができると共に、加熱容器全体にわた
って安定、かつ均一な加熱が可能であり、また、微細な
加熱条件を設定し、当該条件を定常的に達成することが
可能な全く新しいタイプの加熱、冷却用処理装置を開発
することを目標として鋭意検討を積み重ねた結果、容器
の壁面もしくは内壁部位等に特定の構造を有する複数の
ジャケットユニットを形成し、これに加熱媒体、及び冷
却媒体を適宜独立して流すことができるように形成する
ことによって所期の目的を達成し得ることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、前記従来技術にみら
れるような問題がなく、微細な加熱条件を定常的に達成
することができる加熱、冷却用処理装置を提供すること
を目的とするものである。
【0013】また、本発明は、内容物の焦げつき等の問
題を生起することがなく、容器全体にわたって安定な加
熱を達成することができる加熱、冷却用処理装置であっ
て、特に食品、医薬品等の加熱に好適に使用される装置
を提供することを目的とするものである。
【0014】また、本発明は、容器のまわりの壁面もし
くは内壁部位等に、加熱媒体又は冷却媒体を、逐次選択
し、これを独立して流すことにより加熱条件を微細に制
御することが可能な加熱、冷却用処理装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0015】更に、本発明は、内容物の液面、すなわち
その高さ方向のレベルに応じて、攪拌条件、温度条件、
圧条条件、エアー条件等の各要素を操作信号に基づいて
自動的に制御することが可能な加熱、冷却用処理装置を
提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、以下の(1)〜(11)の技術的手段から
構成されるものである。 (1)釜状、タンク状等の形状を有する容器のまわりの
壁面もしくは内壁部位に、更に、必要に応じて、当該容
器を覆う蓋のまわりの壁面もしくは内壁部位に、加熱
冷却用のジャケットを形成してなる加熱、冷却用処理
装置であって、当該ジャケットを、加熱又は冷却用の媒
体が内部を流れる複数のジャケットユニットを高さ方向
に少なくとも3段以上の多段に設けた構造に形成し、か
つ、当該全部のジャケットユニットごと、あるいは高さ
方向の特定部位にある一部のジャケットユニットごと
に、加熱又は冷却用の媒体を独立して流すことができる
ように形成したことを特徴とする微細な加熱、冷却条件
を定常的に達成することが可能な食品、医薬品等の加
熱、冷却用処理装置。
【0017】(2)全部あるいは一部のジャケットユニ
ットが、加熱又は冷却用の媒体を、逐次選択して流すこ
とができるように形成したものである前記(1)記載の
加熱、冷却用処理装置。
【0018】(3)ジャケットユニットが、加熱媒体を
流すことができるジャケットユニットと、冷却媒体を流
すことができるジャケットユニットとを、上下に交互に
設けたものである前記(1)記載の加熱、冷却用処理装
置。
【0019】(4)容器及び/又は蓋の内部に、容器内
の内容物の液面検出器を設け、当該液面検出器の検出信
号に基づいて、特定のジャケットユニットに加熱又は冷
却用の媒体を流すことができるように形成した前記
(1)、(2)又は(3)記載の加熱、冷却用処理装
置。
【0020】(5)全部のジャケットユニットあるいは
高さ方向の特定部位にある一部のジャケットユニットに
加熱又は冷却用の媒体を独立して流すための供給手段
と、液面検出器の検出信号に基づいて、特定の供給手段
を作動すべく操作信号を当該供給手段に送るためのコン
トローラーを設けた前記(4)記載の加熱、冷却用処理
装置。
【0021】(6)加熱又は冷却用の媒体の温度を制御
するための温度制御手段を設けた前記(1)記載の加
熱、冷却用処理装置。
【0022】(7)容器が、密閉可能なものである前記
(1)記載の加熱、冷却用処理装置。
【0023】(8)容器が、攪拌装置を備えたものであ
る前記(1)記載の加熱、冷却用処理装置。
【0024】(9)攪拌装置が、加熱手段及び/又は冷
却手段を備えたものである前記(8)記載の加熱、冷却
用処理装置。
【0025】(10)加熱手段及び/又は冷却手段が、
前記(1)記載のジャケットユニットからなるものであ
る前記(9)記載の加熱、冷却用処理装置。
【0026】(11)容器が、これによって処理される
処理物中にエアーをブローするためのエアーブロー装置
を備えたものである前記(1)記載の加熱、冷却用処理
装置。
【0027】続いて、本発明について本発明の一実施例
を示す図面に基づいて詳細に説明する。本発明の加熱、
冷却用処理装置は、基本的には、図1に示すように、釜
状、タンク状等の形状を有する容器1、当該容器を覆う
蓋2、加熱又は冷却用の媒体が内部を流れるジャケット
3、から構成されるものであり、当該ジャケットは、前
記釜状、タンク状等の形状を有する容器1のまわりの壁
面もしくは内壁部位に、その高さ方向に多段に設けた複
数のジャケットユニットからなる構造に形成されてお
り、更に、必要に応じて、当該ジャケットユニットは、
当該容器を覆う蓋のまわりの壁面もしくは内壁部位に形
成されている。当該ジャケットユニットは、容器等のま
わりの壁面の内部もしくは外部に形成することができる
が、これに限らず、例えば、当該容器等のまわりの内壁
部位に形成したものが好適なものとして使用される。こ
れらのジャケットユニットは、容器の高さ方向に少なく
とも3段以上の多段構造に形成することが必要とされ
る。また、後記のように、当該ジャケットは、攪拌装置
に付加して設置することも適宜可能である。
【0028】本発明の加熱、冷却用処理装置は、このよ
うな複数の多段のジャケットユニット構造に形成したジ
ャケットを具備した容器を、基本構造として含むもので
あり、当該ジャケットは、その全部あるいは一部のジャ
ケットユニットが、加熱又は冷却用の媒体を、逐次選択
して独立して流すことができるように形成されており、
各ジャケットユニットの配置については、加熱媒体を流
すことができるジャケットユニットと、冷却媒体を流す
ことができるジャケットユニットとを、適宜の部位に設
けることが可能であり、例えば、上下に交互に設けるこ
とも可能である。また、当該各ジャケットユニットに
は、後記のように、制御ユニットが、各々、独立して設
置されており、適宜の温度条件に調節された加熱、又は
冷却用の媒体を適宜供給するようにすることも可能であ
る。図1において、aは、未稼動状態のジャケットユニ
ットを、bは、冷却媒体供給用のジャケットユニット
を、cは、加熱媒体供給用のジャケットユニットを、各
々、示す。
【0029】以上のような基本構造に加え、本発明の加
熱、冷却用処理装置は、図2に示すように、容器1及び
/又は蓋2の内部に容器内の処理物4の液面4′の高さ
レベルを検知する液面検出器5を有する。当該液面検出
器5の具体的構成は、特に限定されるものではなく、適
宜のタイプのものが使用可能であり、当該液面検出器5
の検出信号に基づいて、適宜のジャケットユニットに加
熱又は冷却用の媒体を流すことができるように、例え
ば、全部のジャケットユニットあるいは高さ方向の特定
部位にある一部のジャケットユニットに加熱又は冷却用
の媒体を流すための絞り弁等から構成される供給手段を
設置し、当該供給手段を作動すべく、前記液面検出器5
の検知信号を伝送するための伝送装置6、及び当該検知
信号に基づいて一定の操作信号を当該供給手段に送るた
めのコントローラー7を設置する。
【0030】加熱又は冷却用の媒体は、特にその種類は
限定されるものではないが、一般的には、蒸気(ste
am)又は冷水(water)が好適なものとして使用
される。当該加熱又は冷却用の媒体の供給量は、前記供
給手段、すなわち、図2に示される絞り弁8、9を、前
記コントローラー7の操作信号に基づいて適宜調節、制
御することにより、ジャケットユニットに供給される加
熱又は冷却用の媒体の供給量、及びその温度を制御す
る。これらの絞り弁8、9等の供給手段、伝送装置6、
コントローラー7等からなる制御ユニットの具体的構成
は、特に限定されるものではなく、適宜のものを使用す
ることができる。これらの加熱又は冷却用の媒体の供給
手段、温度制御機構は、独立した制御ユニットとして、
各ジャケットユニットごとに設置され、各ジャケットユ
ニットごとに独立して制御するように設置する。
【0031】本発明の加熱、冷却用処理装置は、前記構
成に加え、次のような構成を付加的に設置することがで
きる。すなわち、前記釜状、タンク状等の形状を有する
容器1、及び当該容器を覆う蓋2は、両者の組み合わせ
を密閉可能な構造に形成し、容器全体を密閉構造とする
ことができる。また、図3に示すように、当該容器1
に、容器内の処理物4を攪拌するための攪拌装置10、
及び図4に示すように、容器1の内部を適宜のガスでガ
ス置換するためにガス体dを供給するエアーブロー装置
11、及び容器1の全体を一定方向に移動するための移
動装置12を設置することができる。この場合、図3に
示されるように、攪拌装置自体に、複数のジャケットユ
ニットを設備することができる。また、エアーブロー装
置は、容器内の適宜の部位に設備することが可能であ
る。これらの攪拌装置10、エアーブロー装置11、及
び移動装置12の具体的構成は、特に限定されるもので
はなく、適宜のものを使用することができる。
【0032】
【作用】続いて、本発明の加熱、冷却用処理装置の作用
について図面に基づいて説明する。先ず、請求項1〜3
の発明の場合について、説明すると、図1に示されるよ
うに、カレールウ、シチュー等の調理食品からなる処理
物4が、処理容器1内に一定量(例えば容量A)投入さ
れ、加熱処理されるが、この場合には、容器内における
処理物4の液面4′が、容器全体の高さからみて比較的
低い状態となっているので、加熱処理は次のようにして
行われる。
【0033】すなわち、カレールウ、シチュー等の調理
食品からなる処理物4の液面4′に応じた高さにあるジ
ャケットユニットあるいは一定単位のユニットcに、加
熱媒体を流すようにする。これにより、処理物4の容量
(容量A)に応じて、有効なジャケットユニットだけを
稼働するようにし、効率的に処理物4を加熱処理するこ
とが可能である。また、当該加熱処理に直接的には有効
でない液面4′の上部に位置する他のジャケットユニッ
トa、bに、加熱媒体を無駄に流すことがないので効率
よく、かつ経済的に加熱処理を行うことができる。
【0034】また、カレールウ、シチュー等の調理食品
を加熱処理する場合には、一般に、加熱処理中に、処理
物4が液面4′で沸騰して上方に飛散し、容器壁面に付
着することを避けられないが、この場合に、容器1の壁
面が高温であると、付着した内容物が焦げて、しかも強
固に付着してしまい好ましくない。この点、本発明にお
いては、前記のように、液面4′より上部のジャケット
ユニットa、bに加熱媒体を流しておらず、この部分が
高温ではないので、前記のような飛散した内容物の焦げ
つきの問題は低減され、ほとんど問題になることはな
い。
【0035】更に、前記の問題に関して、本発明は、全
部あるいは一部のジャケットユニットが、加熱又は冷却
用の媒体を、逐次選択して独立して流すことができるよ
うに形成してあるので、次のように操作して加熱処理す
ることができる。
【0036】すなわち、前記の加熱処理において、容器
の処理物4の沸騰物が付着する部分で、この部分のジャ
ケットユニットbに冷却用の媒体を流すようにする。こ
のようにすれば、飛散して壁面に付着した内容物の焦げ
つき等の問題が回避され、内容物4を高品質に保持して
安定に加熱処理することが可能となる。尚、図1の場合
において、処理物4の液面4′が図示のものを下回るよ
うなことがない場合は、当該液面4′の下方のジャケッ
トユニットに、加熱媒体を流し、当該液面4′の上方の
ジャケットユニットにのみ、加熱媒体/冷却媒体を選択
的に循環できるように形成すればよい。
【0037】前記の操作は、冷却処理をする場合、すな
わち、加熱媒体と冷却媒体を逆にして冷却処理を行う場
合にも、同様に達成されるものであり、本発明の加熱、
冷却用処理装置は、加熱処理、冷却処理を、その処理物
に応じて、適宜使い分けて適用することができるもので
ある。
【0038】また、加熱媒体を流すことができるジャケ
ットユニットと、冷却媒体を流すことができるジャケッ
トユニットとを、上下に交互に設けた場合にも、前記の
場合と同様に、特定のジャケットユニットには加熱媒体
を流し、他の特定のジャケットユニットには冷却媒体を
流して、安定な加熱、冷却処理をなし得るものである。
【0039】次に、請求項4、請求項5の発明の場合に
ついて、説明すると、図2に示されるように、加熱処理
は、次のようにして行われる。すなわち、図2に示され
るように、処理物4の液面4′を検出する液面検出器5
の検出信号を伝送装置6に伝送し、伝送装置6で特定の
信号に変換してコントローラー7に伝送する。
【0040】伝送装置6からの信号は、コントローラー
7で解析、比較し、これに基づく特定の操作信号を、各
ジャケットユニットごとに設置された加熱又は冷却媒体
の供給手段、すなわち、各ジャケットユニットごとに加
熱媒体を供給する経路に設置された絞り弁8、あるいは
各ジャケットユニットごとに冷却媒体を供給する経路に
設置された絞り弁9に送る。
【0041】すなわち、例えば、液面検出器5からの信
号が、図示の液面4′を指示するものであれば、当該液
面4′が当接する高さのジャケットユニットc′と、こ
れより下の各ジャケットユニットに加熱媒体を供給し、
ジャケットユニットc′より一つ上及び二つ上のジャケ
ットユニットb′及びa′に冷却媒体を供給すべく操作
信号を、各ジャケットユニットに作用する絞り弁8及び
絞り弁9に送る。
【0042】そして、液面4′が上昇すれば、前記のジ
ャケットユニットの制御を上方にスライドして実施し、
液面4′が下降すれば、これを下方にスライドして実施
すればよい。この場合、加熱あるいは冷却を必要としな
いユニットは、未稼動状態とする。
【0043】以上のような制御を行うことにより、処理
物4の投入量に応じて、あるいは処理中に液面4′が変
化した場合にも、適宜有効なジャケットユニットのみ
を、加熱あるいは冷却用に稼動し、これによって、処理
物4を安定、かつ効率的に加熱あるいは冷却処理するこ
とができる。このように各ジャケットユニットごとに、
独立して制御することによって、加熱あるいは冷却処理
の微細な条件を自動的に制御することができる。
【0044】次に、請求項6〜11の発明の場合につい
て、説明すると、図3に示すように、加熱処理は、次の
ようにして行われる。すなわち、前記請求項1の発明に
おいては、前記のように、処理物4の量に応じて、適宜
有効なジャケットユニットのみを、加熱あるいは冷却用
に稼動し、処理物4を安定、かつ効率的に加熱あるいは
冷却処理することができるが、これに加えて、加熱媒体
及び/又は冷却媒体を温度制御するようにすれば、より
広範な種類の物品の加熱/冷却処理を可能にすることが
できる。
【0045】すなわち、容器の大きさ、形状等を考慮
し、処理物4を絶えず一定の条件で処理するべく、予じ
め処理物4の容量に応じて、加熱媒体/冷却媒体の温
度、及びジャケットユニットの作動条件を設定し、以
降、処理段階でこの設定値と比較しながら、処理物4の
容量に応じて、加熱媒体/冷却媒体の温度、及びジャケ
ットユニットの作動状態を二次元的に操作する。このよ
うにすれば、処理量にかかわらず、処理物4を絶えず一
定の極めて均質な条件で加熱あるいは冷却処理すること
ができる。ジャケットユニットの温度条件は、加熱又は
冷却用媒体の温度を制御することにより、適宜制御でき
るが、例えば、図2において示したように、加熱媒体を
流す経路に設置した絞り弁8、及び冷却媒体を流す経路
に設置した絞り弁9を、適宜調節することにより、加熱
媒体、及び冷却媒体の流量を調節し、これにより特定の
ジャケットユニットに流れる媒体の温度を所定のものに
制御することができる。
【0046】また、容器を密閉可能なものとすることに
より、加圧や減圧下での処理も可能となり、前記請求項
1の発明における基本的な処理に、これらの処理条件を
適宜付加する形で、より広範な種類の物品を特殊な条件
下で加熱あるいは冷却処理することができる。
【0047】また、容器の密閉化に併せて容器内部に設
置したエアーブロー装置11により、例えば、窒素ガス
置換等のガス体を使用し、エアー置換することが可能で
あり、当該機能を作用させながら、食品や医薬品等を適
宜のガス環境条件下において安定に加熱あるいは冷却処
理することができる。
【0048】また、本発明の加熱、冷却用処理装置にお
ける容器に設置した攪拌装置10を使用することによ
り、適宜の攪拌作用を付加した状態で、均一な加熱処理
が可能となり、図3に示されるように、特に、当該攪拌
装置10に、更に、前記請求項1の基本的な発明と同様
のジャケットユニットを付加したものは、更に効率的な
加熱/冷却処理が達成できる。
【0049】また、図4に示されるように、本発明の加
熱、冷却用処理装置における容器1に処理物4の中にエ
アーをブローするためのエアーブロー装置11を付加す
ることにより、加熱/冷却処理の際に、処理物4の中に
加熱あるいは冷却エアーをブローして、加熱/冷却処理
の効率化と均一化を促進することができる。当該エアー
ブロー装置11は、前記攪拌装置10と一体化して設置
してもよい。
【0050】更に、本発明においては、以上の処理物4
の容量の如何を問わず、多機能、かつ安定な加熱あるい
は冷却処理機能を有する本発明の装置を、移動可能に設
置することができ、これにより、適宜の場所、及び適宜
の製造工程で生じる各種原料や仕掛り品を、これらに最
適な処理条件を設定することにより、当該最適な場面に
おいて処理することを可能とすることができる。
【0051】本発明の加熱、冷却用処理装置は、食品、
医薬品等を微細な加熱、冷却処理条件下で定常的に処理
することが可能であり、特に、カレールウ、シチュー等
の調理食品の加熱処理に好適なものとして使用される
が、これらに限定されるものではなく、適宜の食品、医
薬品等の加熱、冷却処理に好適に使用し得るものであ
る。
【0052】
【発明の効果】
(1)以上詳述したとおり、本発明の加熱、冷却用処理
装置によれば、処理物4の投入量に応じて、あるいは処
理中に液面4′が変化した場合にも、適宜有効なジャケ
ットユニットのみを、加熱あるいは冷却用に稼動し、こ
れによって、処理物を安定、かつ効率的に加熱あるいは
冷却処理することができる。
【0053】(2)また、容器の大きさ、形状等を考慮
し、処理物を絶えず一定の条件で処理するべく、予じめ
処理物の量に応じて、加熱媒体/冷却媒体の温度、及び
ジャケットユニットの作動状態を二次元的に操作するこ
とにより、処理量にかかわらず、処理物を絶えず一定の
極めて均質な条件で加熱あるいは冷却処理することがで
きる。
【0054】(3)また、容器を密閉可能なものとする
ことにより、加圧や減圧下での処理も可能となり、より
広範な種類の物品を特殊な圧力条件下で加熱あるいは冷
却処理することができる。
【0055】(4)また、容器に設置した攪拌装置を使
用することにより、適宜の攪拌作用を付加した状態で、
均一な処理が可能となり、特に、攪拌装置に、更に、複
数のジャケットユニットを付加したものは、更に効率的
な加熱/冷却処理ができる。
【0056】(5)また、容器に設置したエアーブロー
装置を使用することにより、加熱/冷却処理の際に、処
理物中に加熱あるいは冷却エアーをブローして、加熱/
冷却処理の効率化と均一化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱、冷却用処理装置のジャケットユ
ニットの説明図を示す。
【図2】ジャケットユニットに設けられた制御ユニット
の説明図を示す。
【図3】攪拌装置を備えたジャケットユニットの説明図
を示す。
【図4】エアーブロー装置を備えたジャケットユニット
の説明図を示す。
【符号の説明】
1 容器 2 蓋 3 ジャケット 4 処理物(容量A) 4′ 液面 5 液面検出器 6 伝送装置 7 コントローラー 8 絞り弁(加熱媒体流路に設置) 9 絞り弁(冷却媒体流路に設置) 10 攪拌装置 11 エアーブロー装置 12 移動装置 a ジャケットユニット(未稼動状態) b ジャケットユニット(冷却媒体供給) c ジャケットユニット(加熱媒体供給) d ガス体 a′ ジャケットユニット(冷却媒体供給) b′ ジャケットユニット(冷却媒体供給) c′ ジャケットユニット(加熱媒体供給)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−166815(JP,A) 実開 平3−62519(JP,U) 実開 平6−46494(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釜状、タンク状等の形状を有する容器の
    まわりの壁面もしくは内壁部位に、更に、必要に応じ
    て、当該容器を覆う蓋のまわりの壁面もしくは内壁部位
    に、加熱及び冷却用のジャケットを形成してなる加熱、
    冷却用処理装置であって、当該ジャケットを、加熱又は
    冷却用の媒体が内部を流れる複数のジャケットユニット
    を高さ方向に少なくとも3段以上の多段に設けた構造に
    形成し、かつ、当該全部のジャケットユニットごと、あ
    るいは高さ方向の特定部位にある一部のジャケットユニ
    ットごとに、加熱又は冷却用の媒体を独立して流すこと
    ができるように形成したことを特徴とする微細な加熱、
    冷却条件を定常的に達成することが可能な食品、医薬品
    等の加熱、冷却用処理装置。
  2. 【請求項2】 全部あるいは一部のジャケットユニット
    が、加熱又は冷却用の媒体を、逐次選択して流すことが
    できるように形成したものである請求項1記載の加熱、
    冷却用処理装置。
  3. 【請求項3】 ジャケットユニットが、加熱媒体を流す
    ことができるジャケットユニットと、冷却媒体を流すこ
    とができるジャケットユニットとを、上下に交互に設け
    たものである請求項1記載の加熱、冷却用処理装置。
  4. 【請求項4】 容器及び/又は蓋の内部に、容器内の内
    容物の液面検出器を設け、当該液面検出器の検出信号に
    基づいて、特定のジャケットユニットに加熱又は冷却用
    の媒体を流すことができるように形成した請求項1、請
    求項2又は請求項3記載の加熱、冷却用処理装置。
  5. 【請求項5】 全部のジャケットユニットあるいは高さ
    方向の特定部位にある一部のジャケットユニットに加熱
    又は冷却用の媒体を独立して流すための供給手段と、液
    面検出器の検出信号に基づいて、特定の供給手段を作動
    すべく操作信号を当該供給手段に送るためのコントロー
    ラーを設けた請求項4記載の加熱、冷却用処理装置。
  6. 【請求項6】 加熱又は冷却用の媒体の温度を制御する
    ための温度制御手段を設けた請求項1記載の加熱、冷却
    用処理装置。
  7. 【請求項7】 容器が、密閉可能なものである請求項1
    記載の加熱、冷却用処理装置。
  8. 【請求項8】 容器が、攪拌装置を備えたものである請
    求項1記載の加熱、冷却用処理装置。
  9. 【請求項9】 攪拌装置が、加熱手段及び/又は冷却手
    段を備えたものである請求項8記載の加熱、冷却用処理
    装置。
  10. 【請求項10】 加熱手段及び/又は冷却手段が、請求
    項1記載のジャケットユニットからなるものである請求
    項9記載の加熱、冷却用処理装置。
  11. 【請求項11】 容器が、これによって処理される処理
    物中にエアーをブローするためのエアーブロー装置を備
    えたものである請求項1記載の加熱、冷却用処理装置。
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