JP3108095B2 - Hrsvワクチン - Google Patents

Hrsvワクチン

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JP3108095B2
JP3108095B2 JP03513097A JP51309791A JP3108095B2 JP 3108095 B2 JP3108095 B2 JP 3108095B2 JP 03513097 A JP03513097 A JP 03513097A JP 51309791 A JP51309791 A JP 51309791A JP 3108095 B2 JP3108095 B2 JP 3108095B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はヒト呼吸器合胞体ウイルス(Human Respirat
ory Syncytial Virus)(HRSV)からヒトを保護するワ
クチンにおいて有用な免疫原性ペプチドおよびHRSVから
ヒトを保護する方法に関する。
発明の背景 HRSVは1956年に発見され、世界中で見つかっている。
HRSVは、特に乳幼児にて上および下気道疾患を引き起こ
す。急性呼吸器疾患で入院している乳児の約30%はHRSV
感染症を有している。小児および大人の場合、該疾患は
より緩和である。
HRSVでの感染症は気道のあらゆる区分に属しており、
通常、発熱、咳、鼻かぜおよび疲労に伴い、臨床的には
気管支炎、毛細気管支炎、肺炎、クループまたはウイル
ス感染症と診断される。小児および大人の場合、該ウイ
ルスは、一般に、上気道における複製に制限される。該
ウイルスが肺にまで広がると、乳児はより激しく影響を
受けうる。肺障害は永久不変的であるとすることができ
る。
HRSVでの主要感染は、初期に、通常、2才までに生じ
る。子供の間で、このウイルスにより引き起こされる病
気は、数カ月の持続期間、かなりはっきりと定められる
急激な発生にて、毎年、少なくとも1回起こる傾向にあ
る。流行病は、一般に3ないし5カ月間と明確に制限さ
れる。家族研究において、低学年の子供がそのウイルス
を頻繁に家庭内に導入し、他の家族よりもより年下の家
族がより重度に感染する。感染症の臨床結果は、最初ま
たは2回目の体験者で最も重度であり、免疫学的に経験
した個人ではより緩和されるようになる。
HRSVの従属的効果は、不明瞭な感染から重度の肺炎お
よび死まで変化しうる。気道炎症が大部分の徴候に関係
している。たいていの場合、完全な回復が、一生を通じ
て存続すると思われる抗体の生成と共に1〜3週間で生
じる。アメリカ合衆国においては、1才の乳児の約30
%、5才の子供の95%が循環HRSV抗体を有する。抗体を
有する年長の乳児、子供および大人の場合、再感染は風
邪の形態であって、ほとんど緩和な上部呼吸器疾患であ
る。
細胞培養中におけるウイルスの収率の低さがHRSVの研
究を妨げているが、該ウイルスはすでに十分に研究され
ている。HRSVは、10モノシストロン性メッセンジャーに
転写される1本負鎖RNAを含有するパラミクソウイルス
である。該メッセンジャーはイン・ビトロにて単離さ
れ、翻訳されている。その生成物は、ゲル電気泳動法、
ペプチド地図作製および免疫沈降法により、ビリオンか
ら単離された構造蛋白質と同様であると特徴付けられ
た。その構造蛋白質は、主要ヌクレオカプシド蛋白質
(N;MW約42,000);ヌクレオカプシドリン蛋白質(P;MW
約34,000);大型ヌクレオカプシド蛋白質(L;MW約200,
000);エンベロープマトリックス蛋白質(M;MW約26,00
0);第2のマトリックス蛋白質(MW約22,000);およ
び2つのエンベロープ糖蛋白質、融合糖蛋白質(F;MW約
68,000〜70,000)および第2のメチオニン欠乏糖蛋白質
(G;MW約84,000〜90,000)を包含する。加えて、1A蛋白
質と称される別の蛋白質は約9,500ダルトンの蛋白質で
あり、精製されたHRSVの膜フラクションおよびウイルス
感染細胞の膜において見つかっている。加えて、他の小
型蛋白質が感染細胞中に存在することが知られている,
コリンス・ピー・エル(Collins,P.L.)らのジャーナル
・オブ・バイロロジー(J.Virol.)49:572−578(198
4)およびその中に挙げる引例参照。モーガン・エル・
エイ(Morgan,L.A.)らは、ジャーナル・オブ・ジェネ
ラル・バイオロロジー(J.gen.Virol.)68:2781〜2788
(1987)において株変異およびHRSVに言及している。
HRSVを攻撃するのに、目下のところ入手可能な効果的
なワクチンは存在しない。HRSVに対する効果的なワクチ
ンを得るのに多くの試みがなされてきた。フリードワル
ド(Friedewald)らは、ジェイ・アム・メド・アッソ
(J.Am.Med.Asso.),204:690〜694(1968年5月20日)
において、ウシ胎児腎組織培養中におけるHRSVの増殖を
記載している。34℃または28℃で増殖させたウイルスは
感染力または菌力が減少しなかった。26℃で増殖させた
HRSVは感染力が制限されており、免疫原性が乏しいた
め、大人の場合の感染力の減少に伴い、該ウイルスを大
人の感染の予防に用いると考えることはできなかった。
キム(Kim)らは、ペディアトリックス(Pediatrics),
48:745〜755(1971年11月)において、26℃で増殖させ
たウイルスから製造した不活性HRSVワクチンが、6カ月
から13才の年令の乳児および子供において高レベルの血
清抗体の発展を刺激するが、感染を予防しなかったと開
示している。マックイントッシュ(McIntosh)らは、ペ
ディアトリック・リサーチ(Pediatr.Res.),8:689〜69
6(1974)において、2種類の実験用生HRSVワクチン、2
6℃で増殖させたウイルスから製造したワクチンと、32
℃でよく増殖し、37℃またはそれ以上では全く増殖しな
い温度感受性変異体から製造したワクチンを論じてい
る。第1のワクチンは、ワクチン処置と攻撃の間隔が4
カ月以上であると、該ワクチンは感染に対する保護を示
さないために不十分なものであった。さらに第2のワク
チンもまた数人のワクチン接種を受けた人でその温度感
受性を明らかに喪失している点で不十分であった。クラ
イヘッド(Craighead)は、ジャーナル・オブ・インフ
ェクシャス・ディシーズ(J.Infect.Dis.),131:749〜7
53(1975年6月)において、1966年に行われた試験を論
じており、その試験では数群の研究者が乳児および幼児
において組織培養中にて増殖させたホルムアルデヒド処
理のミョウバン−沈降ウイルスを試験している。その
後、野生ウイルスに暴露させると、該ワクチン受容者は
悪化した気道疾患様式を示した。クライヘッド(Craigh
ead)は、ホルムアルデヒドで処理したウイルスによる
免疫処置が該疾患の激しさを増大させたと結論してい
る。ライト(Wright)らは、ジャーナル・オブ・ペディ
アトリックス(j.Pediatr.),88:931〜936(1976年6
月)において、乳児における温度感受性弱毒化生HRSVワ
クチンの評価を記載している。すべての血清陰性の乳児
を感染させるに十分に高い投与量レベルで投与した場
合、このワクチンは温和な上部呼吸器疾病を引き起こし
たが、その用量を低くすると許容しうるレベルの感染力
が得られなかった。また、該ウイルスは、あるワクチン
接種を受けた人で温度感受性を喪失した証拠があるよう
に、遺伝学的に不安定であった。このワクチンによる天
然疾病の強化およびワクチン接種を受けた人の間で生じ
る再感染を明らかにするものは何もない。
米国特許第4,517,304号は、培養中、増殖させた感受
性細胞の細胞膜上で免疫学的に活性なHRSV蛋白質を産生
する方法を開示している。これらの細胞は、ついで宿主
に注射されて免疫応答を顕在化させる。
HRSV蛋白質を含むサブユニットワクチンが提案されて
いる。このようなHRSV蛋白質からなるワクチンを患者に
投与し、抗体標的として有用な抗原を得ることができ
る。また、ワクシニアウイルス発現系を用いてHRSV蛋白
質を得、保護免疫応答用の抗原標的として供することが
できる。該ワクシニアウイルス発現系は、HRSVのGおよ
びF糖蛋白質を包含する数種のHRSV蛋白質を別々に発現
することが知られている。ボール(Ball)ら、ピー・エ
ヌ・エイ・エス・ユー・エス・エイ(P.N.A.S.USA)83:
246〜250(1986)およびオルムステッド(Olmsted)、
ピー・エヌ・エイ・エス・ユー・エス・エイ83:7462〜7
466(1986)。これらの2種の糖蛋白質が生HRSVウイル
ス攻撃に対して哺乳動物における免疫保護を誘発するこ
とが証明された:ストット(Stott)ら、ジャーナル・
オブ・バイロロジー(Journal of Virology)67:607〜6
13(1986);ワルシュ(Walsh)ら、ジャーナル・オブ
・インフェクシャス・ディシーズ(Journal of Inefcti
ous Diseases),1198〜1204(1987);ウエルツ(Wert
z)ら、ジャーナル・オブ・バイロロジー(Journal of
Virology),293〜301(1987);エランゴ(Elango)
ら;およびオルムステッド・アール・エイ(Olmsted,R.
A.)、ピー・エヌ・エイ・エス・ユー・エス・エイ83:2
46〜250(1986)。
各ケースにおいて、感染に拮抗する保護を付与する能
力を有するワクチンを得ようとする試みは、患者が暴露
され、結果的にその後の感染に対する免疫応答に基づく
抗体を開発する抗原性標的を提供することを包含する。
その免疫系は、HRSVのような細菌またはウイルス感染に
伴うウイルス等を包含する「外来性侵入物」を認識し、
排除するように機能する。リンパ球が該免疫系の構成要
因である。これらの細胞はB−リンパ球(B−細胞)ま
たはT−リンパ球(T−細胞)に分類することができ
る。B−細胞およびある種のT−細胞は、抗体、すなわ
ち、侵入感染物質により提示される特異的パターンを認
識し、それに結合する分子の生成に関与している。抗体
によって認識される特異的パターンは、エピトープ、抗
原決定基または抗原部位と称される。エピトープを示す
分子を抗原と称する。エピトープは、典型的には、蛋白
質分子の表面に見られる折りたたみ鎖の部分である。B
−細胞およびその後代細胞が抗体を分泌しうる。T−細
胞は抗体を分泌しないが、それにもかかわらずエピトー
プを認識する。
抗原が誘発しうる1つの活性はT−細胞の増殖であ
る。個別のエピトープに暴露されると、そのエピトープ
に対して特異的なT−細胞は、刺激されていないT−細
胞よりも高速で複製するであろう。増殖T−細胞はその
エピトープに対して特異的であり、該エピトープに対す
る免疫応答において機能する。すなわち、個々のT−細
胞がエピトープに対する免疫原性応答にていかなる役割
を果たしている場合であっても、このような応答は、増
殖、すなわち、そのT−細胞の複製を引き起こす抗原に
暴露されることにより強化される。
T−細胞にはいくつかの異なった種類がある。あるT
−細胞はB−細胞活性を抑制する。他のT−細胞、ヘル
パーT−細胞は、B−細胞が刺激されるようになること
を補助する。増殖応答を示すヘルパーT−細胞は、ヘル
パーT−細胞を刺激するのと同一または類似のエピトー
プに対する抗体を産生するようにB−細胞を刺激するで
あろう。キラーまたは細胞毒性T−細胞(CTL)は、感
染に対する防御に基づく抗体に関与しない。それよりも
むしろ、CTLは癌細胞、移植組織またはウイルスに感染
した細胞のような他の細胞を認識し、攻撃して殺すもの
である。免疫応答を制御する分子機構は十分には理解さ
れておらず、ペプチドエピトープが免疫応答を誘導する
過程について解明すべきことが多くある。
ある種の蛋白質がヘルパーT−細胞活性を刺激するこ
とを証明するいくつかの研究が報告されている。オペン
ショウ・ピー・ジェイ(Openshaw,P.J.)らは、ジャー
ナル・オブ・ジェネラル・バイオロロジー(J.Gen.Viro
l.)69:305〜312(1988)において、ヘルパーT−細胞
のHRSVに対する蛋白質特異性を開示している。HRSVの融
合蛋白質がHRSVのG糖蛋白質よりも強いヘルパーT−細
胞応答を誘発することが判明した。
本発明はペプチド断片に関するものであり、それがHR
SV感染からヒトを保護するための改良手段を提供する。
本発明のペプチド断片に暴露されたヒトは、T−細胞活
性を刺激することによりHRSV感染から保護される。ウイ
ルス攻撃が生じた場合、刺激されたT−細胞活性によっ
て与えられる保護は体液性保護よりも早く活性化され
る。加えて、刺激されたCTL活性由来の保護は体液性保
護よりも長く続く。
本発明はHRSV感染に対する保護を付与しうるワクチン
において有用なペプチドを提供するものである。本発明
のペプチドは、HRSVからのF糖蛋白質のアミノ酸残基32
8〜355とその断片から誘導される。本発明に係るペプチ
ドからなるワクチンは、HRSV感染に対する免疫学的応答
にて活性なT−細胞の増殖を刺激する。
情報開示 PCT特許出願PCT/US86/02756は、F糖蛋白質を含む天
然構造ウイルス蛋白質からなる、HRSV感染に対する耐性
を付与するワクチンを開示している。さらに、ウイルス
蛋白質をコードするDNAの組換え発現によるその産生が
開示されている。その蛋白質を精製してワクチンに処方
する。
PCT特許出願PCT/US88/03784は、HRSVに対するウイル
ス特異的免疫応答を生成するのに有用である、新規なキ
メラ糖蛋白質をコードするDNA組成物を開示している。
その記載されているキメラ糖蛋白質は、HRSVのFおよび
G糖蛋白質の両方の部分の組み合わせである。その産生
されたキメラ糖蛋白質はHRSV感染に対する耐性を付与す
るワクチンを製造するのに有用である。
PCT特許出願PCT/US88/03623は、HRSVの1A蛋白質の残
基45〜64由来のペプチドを開示している。該ペプチドは
ヒトおよびウシHRSV感染に対するワクチンとして有用で
ある。該ペプチドはヘルパーT−細胞機能を刺激し、そ
れにより抗体応答が強化される。その開示されているペ
プチドはワクチンとして送達される。
オペンショウ・ピー・ジェイ(Openshoaw,P.J.)ら
は、ジャーナル・オブ・バイロロジー(J.Virol.)64
(4):1683〜1689,1990年4月において、ポリクローナ
ルCTLを培養するに、標的細胞を感染させるのに用いたH
RSV22−K(Vac22K)蛋白質含有の組換えワクシニアウ
イルスを開示している。そのデータは、HRSV感染によっ
て初回抗原刺激を受けたH−2dマウスのHRSV特異的CTL
による主要標的抗原として22−K蛋白質を示唆してい
る。Vac22Kを用いてマウスを接種すると、HRSVに対する
最小限のCTL活性が誘発された。
ニコラス・ジェイ(Nicholas,J.)らは、ジャーナル
・オブ・バイロロジー(J.Virol.)64(9):4232〜424
1,1990年9月において、マウスHRSV特異的CTLが主要CTL
抗原としてのHRSV22K蛋白質を認識することを開示して
いる。
オルムステッド・アール・エイ(Olmsted,R.A.)ら
は、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイティッド・ス
テート・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)8
3:7462〜7466,1986において、ワクシニアウイルスプロ
モーターの制御下、構築され、ワクシニアウイルスのチ
ミジン・キナーゼ遺伝子に挿入される融合糖蛋白質
(F)ウイルスの配列をコードするmRNAを表すcDNAクロ
ーンを開示している。得られた組換えワクシニアウイル
ス、ワクシニアFは、細胞培養中、F糖蛋白質のF1およ
びF2分裂産生物を発現した。F1およびF2はその真正なHR
SV対照物と区別できなかった。ワクシニアFに皮内感染
したコトンラットはHRSVの感染力を中和する血清F−特
異的抗体を高力価で発達させた。
ワルシュ(Walsh)らは、ジャーナル・オブ・インフ
ェクシャス・ディーシーズ(J.Infect.Dis.),155:1198
〜1204,1987において、HRSVの精製された吸着蛋白質
(G)または融合蛋白質(F)で免疫処置した動物が、
HRSVによる攻撃に対して、鼻耐性は部分的にすぎない
が、完全な肺耐性を発達させたことを開示している。該
ウイルス糖蛋白質を精製し、動物に腹腔内的に導入し
た。
ウェルツ(Wertz)らは、ジャーナル・オブ・バイロ
ロジー(J.Viirol.)61:293−301,1987において、HRSV
の融合(F)蛋白質遺伝子の全長cDNAコピーを含有す
る、構築されたワクシニアウイルス組換え体を開示して
いる。ウサギをF発現の組換えベクターで接種し、HRSV
F蛋白質に特異的な抗血清の産生を得た。この抗血清は
ウイルス感染力を中和し、HRSV感染細胞における融合を
予防する能力を有した。
バンガム,シー・アール・エムおよびアスコナス,ビ
ー・エイ(Bangham,C.R.M.およびAskonas,B.A.)は、ジ
ャーナル・オブ・ジェネラル・バイオロロジー(J.gen.
Virol)67:623−629,1986で、マウス中のHRSVに対して
産生されたCTLが他の免疫化ウイルス菌株に対して特異
的であるかまたはウイルス菌株の間で交差反応性である
と開示している。
ペンベルトン,アール・エム(pemberton,R.M.)ら
は、ジャーナル・オブ・ジェネラル・バイオロロジー
(J.gen.Virol)68:2177−2182,1987において、HRSV蛋
白質に対するCTL特異性の点でF蛋白質が重要なT抗原
であると開示している。
発明の要約 本発明は、HRSVによる感染からの保護を提供するの
に、HRSV F糖蛋白質の断片を使用することに関する。加
えて、本発明は、免疫学的に活性なF糖蛋白質の断片の
アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を提供する
ものである。本発明は、F糖蛋白質の免疫原性断片を用
いてHRSV感染に対する保護を付与する方法に関する。
発明の詳細な記載 本発明は、HRSVのF糖蛋白質のアミノ酸残基328〜355
およびその断片に由来するアミノ酸配列を有するペプチ
ドを提供する。本明細書中で用いる場合、「Ffrag」
は、(328−355)のGlu−Gly−Ser−Asn−Ile−Cys−Le
u−Thr−Arg−Thr−Asp−Arg−Gly−Trp−Tyr−Cys−As
p−Asn−Ala−Gly−Ser−Val−Ser−Phe−Phe−Pro−Gl
n−Ala;のアミノ酸配列を有するペプチドおよびその断
片をいう。Ffragはペプチド合成法または組換えDNA法を
用いて製造することができる。HRSV感染に対する保護を
付与するにおいて効果的なワクチンは、当該分野におけ
る当業者であれば、Ffragを用いて製造することができ
る。
Ffragが保護を付与する機構は、T−細胞の増殖応答
の刺激を介している。したがって、Ffragと接触したT
−細胞は刺激されて複製する。かくして、その後代は、
より多数を利用してFfragエピトープを認識してそれに
応答できる。FfragエピトープはHRSVのF糖蛋白質に見
られる。したがって、Ffragによって刺激されたT−細
胞活性はHRSV攻撃に応答するのに有用であり、それによ
りHRSV感染に対する保護が得られる。
FfragによるT−細胞活性の刺激は、HRSVやFfragを含
めたF糖蛋白質の断片への暴露に対するT−細胞応答を
研究することにより証明される。HRSVで再刺激すること
で、8人の正常な成人ドナー由来のヒトT−細胞の応答
を評価した。応答性レベルはドナー間で変化したが、8
個人のうち7人はHRSVでの再刺激に対して有意なT−細
胞増殖応答を示した。
HRSVのF糖蛋白質の細胞外および細胞質ドメインにわ
たる一連の重複切形ペプチドの使用を介して、残基328
−355の範囲内に見られる、1の免疫優性形質のT−細
胞刺激エピトープを同定した。モノクローナル抗体(MA
b)遮断実験は、DR2が3個人にて免疫優性形質のFfrag
エピトープを提示するMHCクラスII制限因子であること
を明らかにした。本発明は、ヒトにおける天然HRSV感染
後のMHCクラスII DR2決定基によって示されるF糖蛋白
質上に位置する免疫優性形質のT−細胞エピトープに合
わせて設計されたペプチドに関する。
一連の第1の実験は、HRSVでの再刺激後の、ヒト細胞
のT−細胞増殖応答を評価した。このデータを用い、高
度レスポンダー(high responder)および中程度レスポ
ンダー(intermediate responder)のドナーを同定し
た。一連の第2の実験においては、その同定したレスポ
ンダーの一連のペプチドによる再刺激を用い、F糖蛋白
質の免疫優性形質のエピトープを同定した。
末梢血液単核細胞(PBMC)を、ロイカフェレーシス
(leukapheresis)を介し、1年を通じて8人の正常な
成人ドナーから得て、フィコール(ficoll)(ニュージ
ャージー州、ピスカタウェイ、ファーマシア(Pharmaci
a))上で精製し、採取し、使用まで10%DMSO/液体窒素
中にて凍結貯蔵した。パネル実験のすべてのドナーは、
その生涯の間にHRSVで数回天然感染した経験があると仮
定した。最近のHRSV感染が1個人にて確認され、その個
人からPBMCドネーションの2、3カ月前の入院の間にHR
SVを単離した。各ドナーからのPBMCをイン・ビトロにて
HRSVで再刺激し、得られた増殖応答を、培養を培地単独
で再刺激した場合に得られる応答と比較した。HRSV(A2
菌株)を、4%胎児ウシ血清(FBS、ニューヨーク州、
グランド・アイランド、ギブコ(Gibco))含有のイー
グルMEM(Eagle's MEM)(メリーランド州、ウォーカー
ズビル、ホワイタッカー・バイオプロダクツ(Whittake
r Bioproducts)中のHEp2細胞にて増殖させ、3%FBS含
有の5%アガロース下のプラーク検定により力価測定し
た。イン・ビトロにおける再刺激の場合、PBMCを最終濃
度10%のヒトAB血清(ペンシルベニア州(PA)、デンバ
ー(Denver)、ハズレトン(hazleton))含有のMLR培
地中、マイクロタイターにて1ウェルに付き4×105
胞で培養した。各ウェルにHRSウイルス希釈物含有の等
容量の培地を加えた。0.1〜1.0ウイルス粒子/細胞の感
染多重度でウイルスを加えた。培養を5日間インキュベ
ートし、ついで細胞を1μg/ウェルの3H−チミジン(カ
リフォルニア州、アーヴィン、ICNファーマシューティ
カルズ(ICN Pharmaceuticals))で6時間パルス標識
化した。ついで、細胞を収集し、T−細胞応答をCPM3H
−チミジン取り込みとして表すか、または刺激指数(S
I)+/−標準偏差として算定した;ここでSIは抗原の
存在下における平均cpm/培地単独の存在下における平均
cpmを意味する。チミジン取り込みの測定は、細胞複製
の標準的測定法であるDNA産生の相対的定量を可能とす
る。
HRSVでの再刺激に対するPBMC応答はドナー間で変化
し、3つのカテゴリー:高度レスポンダー(3)、中程
度レスポンダー(5)および1の低度レスポンダー(lo
w responder)に分けられる。HRSVの特異的増殖応答は
T−細胞の刺激と一致する。かくして、抗原またはその
個々のエピトープのいずれかでの再刺激に対して応答す
る細胞の母集団を、以下、T−細胞という。本明細書に
示すデータは、HRSVが健康な成人ドナーから得られる一
団のヒト末梢血液Tリンパ球の増殖を刺激したことを示
す。
次に示す一連の実験は、F糖蛋白質上のいずれのエピ
トープが応答するT−細胞により認識され、T−細胞の
細胞増殖を刺激するのかを測定するように設計した。F
糖蛋白質の一連の52個の重複ペプチドを合成して精製し
た。切形ペプチドの各々は、Ffrag(xxx−yyy)と称さ
れるFfragの断片であり、ここで(xxx−yyy)はそのペ
プチドの最初と最後の残基をいう。ペプチドは、0.1ミ
リモルのスケールで、ABI(アプライド・バイオシステ
ムズ・インコーポレイティッド)(Applied Biosystems
Inc.)のSmall Scale Rapid cycles(SSRC)を用いるA
BI430Aペプチド・シンセサイザー上での固相法により合
成した。SSRCは、標準的Boc化学での省略された単一の
カップリングサイクルを用いる。用いるt−Boc−L−
アミノ酸(1ミリモル)は標準的側鎖保護基を有してお
り、ABIより入手した。完成したペプチドを、側鎖保護
基と同時に、ペプチドのアミノ酸配列に依存する適当な
カチオン性スカベンジャー(10%v/vアニソール、p−
クレゾール+p−チオクレゾール、1,4−ブタンジチオ
ール+アニソールまたはDMS+アニソール)を用いる標
準HF操作により、支持PAM(フェニルアセトアミドメチ
ル)樹脂より取り外した。
HF切断後、粗ペプチドを、各相が0.1%TFA含有の水−
アセトニトリル勾配を用いるフェノメネックス(Phenom
enex)製C−18カラム(250×22.5mm)上の分取用逆相
クロマトグラフィーにより精製した。精製フラクション
(分析HPLCにより測定)をプールし、アセトニトリルを
蒸発させ、水溶液を凍結乾燥させた。すべての化合物を
高速原子衝撃マススペクトル法により分析し、予想され
る(M+H)を得た。
最初の一連の実験におけるように、PBMCをロイカフェ
レーシス(leukapheresis)を介して正常な成人ドナー
から得て、フィコール(ficoll)(ニュージャージー
州、ピスカタウェイ、ファーマシア(Pharmacia))上
で精製し、採取し、使用まで10%DMSO/液体窒素中にて
凍結貯蔵した。これらの研究では、2つの代表的なドナ
ーである、中程度レスポンダーおよび高度レスポンダー
を選択した。イン・ビトロにおけるペプチドでの再刺激
では、PBMCを、最終濃度10%のヒトAB血清(ペンシルベ
ニア州、デンバー、ハズレトン(Hazleton))含有のML
R培地中、マイクロタイターにて4×105細胞/ウェルで
培養した。各ウェルに等容量の適当な合成ペプチドまた
はHRSV希釈物含有の培地を加えた。HRSVを0.1〜10ウイ
ルス粒子/細胞の感染多重度で加えた。ペプチドを0.01
〜100μg/mlの濃度で培地に加えた。各ウェルにこの培
地0.2mlを加えた。培養を5日間インキュベートし、つ
いで細胞を1μg/ウェルの3H−チミジン(カリフォルニ
ア州、アーヴィン、ICNファーマシューティカルズ(ICN
Pharmaceuticals))で6時間パルス標識化した。つい
で、細胞を収集し、T−細胞応答をCPM3H−チミジン取
り込みとして表すか、または刺激指数(SI)+/−標準
偏差として算定した;ここで、SIは抗原の存在下におけ
る平均cpm/培地単独の存在下における平均cpmを意味す
る。
中程度レスポンスドナー(intermediate response do
nor)からのT−細胞を、完全な一連の切形Fペプチド
で再刺激した。1のペプチドのFfrag(338-355)だけが、
有意で再現可能なこのドナーT−細胞の再刺激を誘発し
た。高度レスポンスドナーからのT−細胞は、一貫し
て、Ffrag(328-342)またはFfrag(338-355)での再刺激に
対して応答した。最も驚くべきことに、両ドナーからの
T−細胞は、Ffrag(338-355)での再刺激に対して強く応
答した。そこで、この応答をさらに特徴付けるために、
以下のMAb遮断研究を行った。
単一形のヒトクラスII組織適合決定基、ヒトCD4およ
び胸腺細胞CD1抗原の各々に対して特異性を有する精製
されたMAbs抗−HLA−DR、Leu3aおよびLeu6を、カリフォ
ルニア州、マウンテン・ビュー、ベクトン・ディッキン
ソン(Becton Dickinson)から購入した。すべての抗体
を1000倍容量のPBSに対して透析し、ナトリウムアジド
を除去した。遮断研究では、最終濃度0.51g/mlの精製さ
れたMAbが、ペプチド再刺激の初期での増殖検定中に含
まれる。結果を以下のようにペプチド誘発増殖の%抑制
として表す: 2つのドナーのHLA特性の比較は、両者が共にDR2およ
びDQw1 MHCクラスII決定基を有することを明らかにし
た。両ドナーからのT−細胞を、DRMHCクラスII決定
基、CD4または胸腺細胞CD1抗原に対して指向された精製
MAbの存在下でFfrag(338-355)で再刺激し、Ffrag
(338-355)がDR2またはDQw1と組み合わせて提示されてい
るかどうかを測定した。後者のCD1に対するMAbを非特異
的遮断対照として供した。中程度レスポンスドナーから
のT−細胞におけるFfrag(338-355)誘発の増殖を抑制す
るこれらMAbの能力が明らかにされた。抗−DR抗体がFfr
ag(338-355)誘発増殖を有意に遮断し、抗−CD4抗体もま
たFfrag(338-355)誘発増殖を適度に遮断するという結果
が示された。抗−CD1では、わずかな遮断効果が高ペプ
チド濃度で認められたが、低ペプチド濃度では遮断は全
く観察されなかった。同様に、高度レスポンスドナーか
らのT−細胞をFfrag−(338-355)で再刺激すると、ペプ
チド特異的増殖は抗−DRまたは抗−CD4抗体のいずれに
よっても効果的に遮断された。これらのデータはFfrag
(338-355)がこれらの2個人にてDR2決定基と一緒に提示
されることを示唆しており、応答細胞集団がCD4+T−細
胞からなることを確認した。さらなる研究にて、Ffrag
(328-342)による高度レスポンスドナーT−細胞のペプ
チド誘発増殖がまた抗−DRまたは抗−CD4抗体によって
効果的に遮断されることが証明された。第3のドナー由
来のPBMCを用いる実験は、高度レスポンスドナーで行わ
れた実験の結果を確認した。第3のドナーはFfrag
(328-342)およびFfrag(338-355)に暴露されると刺激さ
れたT−細胞増殖活性を示した。
かくして、F糖蛋白質の細胞外および細胞質ドメイン
にわたる一連の重複ペプチドを用い、HRSVに対する高度
レスポンダーおよび中程度レスポンダーにおけるT−細
胞刺激エピトープをマップした。両ドナーからのT−細
胞は、残基338〜355にわたるペプチドの存在下、強く刺
激されて増殖した。加えて、残基328〜342にわたるペプ
チドは高度レスポンスドナーからのT−細胞を刺激し
た。これら2人のドナー由来のEBV形質転換Bリンパ芽
球の組織分類は、それらがクラスII MHC遺伝子複合体の
2つの対立遺伝子、DR2およびDQw1を共に有しており、
そのいずれも338〜355のペプチドの提示に関与しうるこ
とを明らかにした。非−多形性DR決定基に対して指向さ
れたモノクローナル抗体は両ドナーにおけるこのペプチ
ドに対する増殖応答を遮断し、これはDR2が抗原提示因
子であると示唆している。これらのデータは、残基328
〜355にわたるペプチドが、DR2を発現するヒトではF糖
蛋白質の主要な免疫優性形質のT−細胞エピトープの全
部または一部を含むことを示している。
本発明は、HRSV F糖蛋白質の328〜355残基に従って設
計されたアミノ酸配列またはそのサブユニットを有する
ペプチドおよびそのようなペプチドからなるワクチンを
提供するものである。本発明に係るペプチドは、以下
の: さらには、本発明は前記のペプチドからなるワクチンを
包含する。加えて、本発明は前記のペプチドからなるワ
クチンを投与することを特徴とするHRSVに対してヒトを
免疫処置する方法を包含する。本発明に係る方法におい
ては、該ワクチンを鼻腔内、筋肉内、皮下内または舌下
的に、患者の体重1kgに付き0.015μg〜0.15mgの範囲に
及ぶ用量にて投与することができる。
意図する均等物はこのようなアミノ酸配列からなり、
前記のペプチドにより付与されるようなT−細胞増殖応
答を提供する機能を有する、より大型のペプチド、ポリ
ペプチドおよび蛋白質を包含する。さらには、意図する
均等物は、同様のT−細胞増殖応答を提供する機能を有
し、Ffragペプチドに従って設計され、アミノ酸挿入お
よび/または欠失および/または保存的置換を有するア
ミノ酸ペプチドからなる同様の大きさのペプチド、より
大型のペプチド、ポリペプチドおよび蛋白質を包含す
る。
実施例1 Ffrag(328-355)の生成 Ffrag(328-355)ペプチドは、Glu−Gly−Ser−Asn−Il
e−Cys−Leu−Thr−Arg−Thr−Asp−Arg−Gly−Trp−Ty
r−Cys−Asp−Asn−Ala−Gly−Ser−Val−Ser−Phe−Ph
e−Pro−Gln−Alaのアミノ酸配列からなる。ワクチン使
用のペプチドを製造するのに、該ペプチドを0.1ミリモ
ルの規模にて、ABI(アプライド・バイオシステムズ・
インコーポレイティッド(Applied Biosystems Inc.)
のSmall Scale Rapid Cycles(SSRC)を用いるABI430A
ペプチドシンセサイザー上での固相法により合成した。
SSRCは標準的Boc化学での省略された単一カップリング
サイクルを用いる。用いるt−Boc−L−アミノ酸(1
ミリモル)は、標準的な側鎖保護基を有しておりABIよ
り入手した。完成したペプチドを、側鎖保護基と同時
に、該ペプチドのアミノ酸配列に依存する適当なカチオ
ン性スカベンジャー(10%v/vアニソール、p−クレゾ
ール+p−チオクレゾール、1,4−ブタンジチオール+
アニソールまたはDMS+アニソール)を用いる標準的HF
操作により、支持PAM(フェニルアセトアミドメチル)
樹脂から取り外した。
HF切断後、粗ペプチドを、各相が0.1%TFAを含有する
水−アセトニトリル勾配を用いるフェノメネックス(Ph
enomenex)製C−18カラム(250×22.5mm)上の分取用
逆相クロマトグラフィーにより精製した。純粋なフラク
ション(分析HPLCにより測定)をプールし、アセトニト
リルを蒸発させ、水溶液を凍結乾燥させた。そのペプチ
ドを高速原子衝撃質量分光学法により分析し、得られた
(M+H)を予想した(M+H)と比較した。
実施例2 他のFfragペプチドの生成 本明細書の発明の詳細な記載部に列挙した他のFfrag
ペプチドはいずれも、当業者であれば実施例1の開示に
従って生成して精製することができる。
実施例3 Ffrag(328−355)からなるワクチン Ffrag(328-355)ペプチドは周知操作によりワクチン投
与形にて製造することができる。該ワクチンは舌下的、
筋肉内、皮下内または鼻腔内に投与することかできる。
筋肉内注射のような非経口投与の場合、その免疫原は適
当な担体と組み合わされていてもよく、例えば、該免疫
原は、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸
アルミニウムカリウムミョウバン、硫酸ベリリウム、シ
リカ、カオリン、炭素、油中水型エマルジョン、ムラミ
ルジペプチド、細菌性内毒素、リピドX、コリネバクテ
リウム・パルバム(Corynebacterium parvum)(プロピ
オノバクテリウム・アクネス(Propionobacterium acne
s))、ボルデテラ・ペルタスシス(Bordetella pertus
sis)、ポリリボヌクレオチド、アルギン酸ナトリウ
ム、ラノリン、リゾレシチン、ビタミンA、サポニン、
リポソーム、レバミソール、DEAE−デキストラン、遮断
コポリマーまたは他の合成アジュバントのような種々の
アジュバントまたは免疫調節剤と共にまたはそれなし
で、水、生理食塩水または緩衝ビヒクル中にて投与する
ことができる。このようなアジュバントは種々の供給源
から商業上入手可能である;例えば、メルク・アジュバ
ント65(Merck Adjuvant65)(メルク・アンド・カンパ
ニー,インコーポレイテッド(Merck and company,In
c.),ラーウエイ(Rahway)、ニュージャージー州)。
免疫原とアジュバントの比率は、両者が有効量にて存
在する限り、広範にわたって変化させることができる。
例えば、水酸化アルミニウムは、ワクチン混合物(Al2O
3主成分)の約0.5%の量にて存在しうる。1用量当た
り、免疫原濃度を約0.015μg〜約1.5mg/kg/患者の体重
の範囲とすることができる。好ましい用量範囲は患者の
体重1kgに付き約1.5μg〜約0.15mgである。ヒトにおけ
る適当な用量サイズは約0.1〜1ml、好ましくは約0.1ml
である。従って、例えば、筋肉内注射用の1回用量は、
0.5%水酸化アルミニウムを含む混合物中に免疫原を含
有する0.1mlからなる。
ワクチンはまた、他の疾患用の他のワクチンと組み合
わされ、多価ワクチンを製造してもよい。さらに、それ
を抗生物質のような他の医薬と組み合わせてもよい。
実施例4 Ffragペプチドからなるワクチン 本明細書の発明の詳細な記載部に列挙した他のFfrag
ペプチドはいずれも、当業者であれば実施例3の開示に
従ってワクチンを製造するのに用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/135 MEDLINE(STN) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、R1は、 からなる群より選択され;および R2は、 からなる群より選択される] で示されるペプチド。
  2. 【請求項2】R1がGlu−Gly−Ser−Asn−Ile−Cys−Leu
    −Thr−Arg−Thr−Aspである請求項1記載のペプチド。
  3. 【請求項3】式: で示される請求項2記載のペプチド。
  4. 【請求項4】式: で示される請求項2記載のペプチド。
  5. 【請求項5】式: で示される請求項1記載のペプチド。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5いずれか1項記載のペプ
    チドを含むワクチン。
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