JP3107860U - ジェットエンジンへの鳥進入をブロックし、鳥を吸気エリアより排除する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鳥のエンジン吸気口からの進入による事故、トラブルのリスクが増大しています。現在のジェット機はエンジンの吸気口より空気を高圧で吸気し、飛行している。鳥の衝突後も充分な吸気の確保を図る為には鳥の進入をブロックすると共に、吸気エリアから鳥を排除する事が不可欠です。
【解決手段】この問題の解決の為、クシブロック1を吸気口5前部に設置し、吸気口5からの鳥の進入をブロックすると共に、センサー4にて鳥を感知し、油圧シリンダー2の力によりクシブロック1の傾きを変え、クシブロックの内側11からの機体後方への気流10を鳥に当て、鳥を吸気口より排除し、吸気の確保を図るものです。
【選択図】図1

Description

本装置は、ジェット機の飛行中における鳥のエンジンへの吸い込みを防止、鳥をエンジン吸気口より排除する装置に関するものです。
現在のジェット機は機体前方の空気を吸気し、高速飛行を実現しています。
その為、鳥が飛行軌道に侵入すると、鳥がエンジン吸気口より吸気され、吸気ファンの破損等のエンジントラブル、墜落等の事態が想定されます。パイロットの人命が危機にさらされる上、多額の修理費等の経済的な損失のリスクが発生します。ジェット機メーカーは、吸気ファンの強度向上等の取り組みを進めていますが、吸気口前で鳥をブロックする、鳥を排除する取り組みは見られない。
鳥のジェットエンジンの吸気口からの吸気による事故、トラブルのリスクが増大しております。現在のジェット機は、エンジン前部の空気を吸気し、圧縮し、燃焼機関へ送り込み、高速飛行を実現しています。鳥が飛行機のエンジン部の飛行軌道に進入すると、吸気ファンやエンジンへ衝突します。 このような事故が起こった場合、吸気ファンやコンプレッサーの破損等、エンジンへのダメージも大きく、多額の修理費は元より、墜落等、墜落先の住宅地への経済的補償、パイロットの生命を危険にさらす事態が想定されます。
ジャンボジェットに代表される航空機の場合は、両翼の離れた位置に合計4台のエンジンが搭載されており、バードストライクにより万一1台が故障、停止しても、残りのエンジンでのフライトは可能です。しかし、小型ジェット機や戦闘機の場合は1台又は2台のエンジンで構成されており、バードストライクのダメージは相対的に大きいと言わざるを得ない。また、高速飛行を行っている戦闘機において、鳥の群れを回避出来なかった場合、2台のエンジンを搭載していても、機体の両側に吸気口が接近して配置されていることから、両方のエンジンにトラブルを発生する可能性が高く、またエンジン1台のみ停止した場合も左右のバランスを失い、墜落事故につながる恐れが大です。仮に、エンジン前部に金網を設置、カバーするだけでは、鳥のエンジンへの衝突は避けられたとしても、鳥が風圧により金網に吸着し、鳥が排除されない為、安全なフライトのため必要不可欠な吸気面積の確保を図ることは困難です。この問題の抜本的な解決を図るためには、エンジンへの鳥進入のブロックに加え、吸気エリアからの鳥の排除が不可欠です。
本装置は、この問題の解決の為、エンジン吸気口前部に、クシ状の金属部品のクシブロック1を設置し、鳥の進入をブロックします。本実施例の場合、図3の様に、クシブロックは20枚のクシ歯16と、これらを固定・一体化する為の金属製のプレート14と金属製のシャフト15から組み立てられています。クシブロックは、ジェット機の吸気口の固定部13に回転軸3を介して固定され、クシブロックの傾きは変えられる構造になっています。また、クシブロック部には、クシブロックに加わる圧力を感知するセンサーが設置されており、センサーが鳥衝突を感知すると、コンピュータ制御により、油圧シリンダーが動作してクシブロックの角度を図1の様に鳥排除時の角度8まで傾けます。
このようにクシブロックを傾ける事により、クシブロックの内側11から鳥に気流10を当てる事により、鳥は機体後方へと飛ばされます。4秒経過するとコンピュータ制御により自動的に油圧シリンダーによりクシブロックは鳥進入防止時の角度7に戻されます。その時点で圧力センサーが依然鳥の衝突を感知した場合、コンピュータは油圧シリンダーに再度クシブロックの角度を傾ける指示を出します。
しかし、クシブロックを数回傾けても鳥がクシブロックより排除できない場合は、パイロットによる手動操作により、図1の様にクシブロックを鳥排除時の角度8のままで空港周辺まで飛行し、着陸寸前にクシブロックを鳥進入防止時の角度7に戻し、着陸することも可能です。
下記の仕様・設計により従来の吸気効率を維持しつつ、鳥問題の解決を図ります。図1の様にクシ状の金属部品のクシブロック1をエンジンの吸気口前部に設置する事により、大きなロス無しにエンジンの吸気の確保を図ると共に、エンジン吸気口5への鳥の進入をブロックする事が可能。
鳥のクシブロックへの衝突がセンサーにより感知された時点で、油圧シリンダーにより図1の様にクシブロックの傾きを鳥排除時の角度8まで傾け、クシブロックの内側11から強い気流10を鳥に当てることにより鳥を機体後方へ飛ばし、排除する。
クシブロックに加わる圧力を感知する圧力センサーが設置されています。センサーから出力された信号は、コンピュータにて鳥衝突時の波形パターンと比較分析され、鳥衝突時の波形と判断された場合は、油圧シリンダーによりクシブロック1を鳥排除時の角度8まで傾けます。
クシブロックが鳥排除時の角度8に傾けられてから3秒間は、そのクシブロックの角度は保持されますが、4秒後には自動的に油圧シリンダーにより元の鳥進入防止時の角度7に戻されます。しかし、その時点で、鳥の排除が完全に為されず、圧力センサーが圧力を検出した場合は、油圧シリンダーによるクシブロックの回転動作が繰り返され、鳥の排除運動が繰り返されます。
衝突した鳥が排除された時点では、圧力センサーの圧力が低い値に戻る為、油圧シリンダーにより、クシブロックはエンジンを鳥からブロックする鳥進入防止時の角度7に留まります。
本装置は、クシブロック、油圧シリンダー、センサー、エンジン開口部への固定軸等から構成されており、シンプルな構造をしており、低コストで実現できます。
ジェット機は、機体下部に吸気口を設置したタイプと、吸気口を機体の左右側面に配置したタイプに大別されます。図1〜5、図6〜9にて本装置の具体的な実施例について説明します。
機体下部に吸気口を配置したジェット機の側面図にて本装置の説明を行う。 機体下部に吸気口を配置したジェット機の正面図にて本装置の説明を行う。 クシブロックの側面図、下面図にて本装置の構造の説明を行う。 クシブロック、油圧シリンダーの図面にて本装置の基本構造の説明を行う。 クシブロック、油圧シリンダーの断面図にて本装置の動作原理の説明を行う。 吸気口を機体の左右に配置したジェット機・その1の側面図で、実施例の説明を行う。 吸気口を機体の左右に配置したジェット機・その1の下面図で、実施例の説明を行う。 吸気口を機体の左右に配置したジェット機・その2の側面図で、実施例の説明を行う。 吸気口を機体の左右に配置したジェット機・その2の下面図で、実施例の説明を行う。
符号の説明
1 クシブロック
2 油圧シリンダー
3 回転軸
4 センサー
5 ジェット機の吸気口
6 先端部
7 鳥進入防止時の角度
8 鳥排除時の角度
9 気流
10 気流
11 クシブロックの内側
12 油圧シリンダーによるクシブロックの回転
13 クシブロックの吸気口への固定部
14 クシ歯を一体化させる為の金属プレート
15 クシ歯を一体化させる為の金属シャフト
16 クシ歯

Claims (1)

  1. ジェットエンジン吸気口前部にクシ状の金属部品のクシブロック1を設置し、吸気口5からの鳥進入をブロックすると共に、油圧シリンダー2によりクシブロック1の傾きを変え、強い気流10を鳥にクシブロック1の内側11から当て、鳥を排除し、吸気エリアの確保を図ります。
JP2004003781U 2004-06-01 2004-06-01 ジェットエンジンへの鳥進入をブロックし、鳥を吸気エリアより排除する装置 Expired - Fee Related JP3107860U (ja)

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