JP3107578B2 - 縫合糸被覆用のε−カプロラクトン、グリコリドおよびグリコール酸の共重合体 - Google Patents

縫合糸被覆用のε−カプロラクトン、グリコリドおよびグリコール酸の共重合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の背景】本発明は ε-カプロラクトンとグリコリ
ドとの共重合体に、より特定的には、特に吸収性の多フ
ィラメント外科用縫合糸用の被覆剤としての使用に許容
される改良された性質を有するこの種の共重合体に関す
るものである。
【０００２】多フィラメント外科用縫合糸、たとえばビ
クリル（VicrylR）ポリ-(ラクチド−グリコリド）多フ
ィラメント縫合糸は、典型的には縫合糸の柔軟性と結節
特性とを改良するために、表面被覆を必要とする。近年
開発された縫合糸被覆剤としての有意の将来性を示す重
合体被覆剤は、ε-カプロラクトンを適当な有機溶媒に
溶解させた重合体溶液から誘導されたものである。この
被覆剤溶液は典型的には、通常の技術を用いて縫合糸の
表面に適用し、ついで溶媒を除去する。ポリカプロラク
トンは、良好な被覆特性にとって基本的な性質である比
較的低い融点を有する生体適合性の重合体である。加え
て、ポリカプロラクトンで被覆された縫合糸は改良され
た柔軟性と取り扱い特性とを示す。不幸なことに、ポリ
カプロラクトン単独重合体は生体内で多くの外科的な応
用には長すぎる１年までの期間、その質量と機械的完全
性との若干を保持するために基本的には非吸収性であ
る。ポリカプロラクトン被覆用重合体の生体適合性およ
び他の性質を改良するための努力において、重合体中に
共重合可能な単量体または潤滑剤を混入することによ
り、重合体組成物の改質がなされている。たとえば米国
特許 4,624,256 は、少なくとも 90 パーセントの ε-
カプロラクトンおよび生体分解性の単量体、ならびに任
意に潤滑剤の縫合糸被覆用共重合体を開示している。開
示されている生体分解性重合体用の単量体の例にはグリ
コール酸およびグリコシド、ならびに重合体繊維の製造
に、または多フィラメント縫合糸用被覆剤の製造に典型
的に使用される他の周知の単量体が含まれる。米国特許
4,791,929 は、少なくとも 50パーセントの ε-カプロ
ラクトンとグリコリドとの共重合体の生体吸収性被覆剤
を開示している。この種の共重合体で被覆された材料は
他の被覆剤で被覆された縫合糸より剛さが少ないことが
報告されており、被覆された縫合糸の物理的性質が許容
し得るものであることも報告されている。
【０００３】不幸なことに、縫合糸の被覆剤としての応
用面の ε-カプロラクトンの単独重合体および共重合体
の妥当な生体吸収性の問題はなお残存している。熟練し
た重合体化学者がこの問題の解決において対面した困難
の一つは、この種の重合体で被覆された多フィラメント
縫合糸の物理的性質を犠牲にすることのない、ε-カプ
ロラクトンのより速く吸収される重合体を開発すること
にある。公知技術のポリカプロラクトン被覆剤の欠陥の
視点からは、この目標を達成することが最も望ましいで
あろう。
【０００４】
【発明の概要】一つの態様において、本発明は大部分を
占める量の ε-カプロラクトンと残量のグリコリドおよ
びグリコール酸との共重合体である。この共重合体は、
ヘキサフルオロイソプロピルアルコール（ＨＦＩＰ）中
での共重合体の固有粘性が１グラムあたり約 0.15 ない
し約 0.60 デシリットル（dl／g）であるようなグリコ
ール酸濃度を特徴とするものである。
【０００５】他の一つの態様においては、本発明は外科
用縫合糸用の被覆剤である。この被覆剤は上記の共重合
体を有機溶媒に溶解させた溶液よりなるものである。
【０００６】驚くべきことには、本発明記載の共重合体
への共重合単量体としてのグリコール酸の使用は、本件
共重合体の吸収速度を先行技術の ε-カプロラクトンと
グリコリドとの共重合体の吸収速度に対して増加させる
のである。この吸収速度の増加は、この種の共重合体で
被覆された縫合糸の物理的性質、たとえば組織を通して
被覆縫合糸を通過させることに伴う外傷の程度の目安と
なる組織牽引、結節特性および引っ張り特性を維持しな
がら達成される。
【０００７】本発明記載の共重合体およびそれから誘導
された被覆剤は、生体吸収性の多フィラメント外科用縫
合糸の被覆に使用することができる。
【０００８】
【発明の詳細な記述】大部分の量を占める ε-カプロラ
クトンとは一般に、本発明記載の共重合体を誘導する共
重合単量体組成物の 50 モルパーセントを超える量の
ε-カプロラクトンを言う。ε-カプロラクトンは、その
低融点とその被覆された多フィラメント縫合糸の物理的
性質を改良する能力とのために共重合体の大部分を占め
る成分となる。使用する ε-カプロラクトンの量は、好
ましくは約 80 ないし約 95、より好ましくは約 90 な
いし約 95 モルパーセントの範囲である。
【０００９】本発明記載の共重合体の残余の共重合単量
体はグリコリドおよびグリコール酸である。共重合体を
誘導する共重合単量体組成物中のグリコール酸の量は、
0.1g／dl の ＨＦＩＰ 溶液中、25℃における共重合体
の固有粘性が約 0.15 ないし約 0.60 dl／g となるよう
な量である。共重合体の固有粘性は、好ましくは約0.20
ないし約 0.50 dl／g である。共重合体の分子量を、
したがってその固有粘性を制御するためにグリコール酸
を部分的に使用することができ、また、グリコリド共重
合単量体との組合わせでは、共重合体の融点をポリカプ
ロラクトン単独重合体のそれに対して低下させるために
使用することもできる。共重合体の結晶融点は、有利に
は約 30 ないし約 60℃、好ましくは約 35 ないし約 50
℃ である。グリコール酸の使用に伴う、共重合体の結
合鎖に沿っての加水分解的に不安定な結合の頻度も、被
覆剤の吸収性能を増強する原因になる。
【００１０】グリコール酸の濃度を変えることによる共
重合体の固有粘性の調整は、縫合糸の外表面にフィルム
を形成するばかりでなく、多フィラメント繊維の間の空
間に均等に透過し、分布する共重合体被覆剤を得るのに
重要である。この透過およびこれに続く被覆剤重合体の
多フィラメントの個々の繊維への吸着は縫合糸の柔軟性
を増加させ、その結節特性を改良して、特に結節の容易
さは手術の過程における縫合糸の長さを低下させる。同
様に、固有粘性により有意の程度に制御される結晶融点
のグリコリドとグリコール酸との相対比率を変えること
による制御は、被覆縫合糸の性質の同様な改良を達成す
るのに重要である。
【００１１】共重合体を誘導して許容し得る固有粘性を
得、かつ吸収速度を先行技術の ε-カプロラクトンとグ
リコリドとの共重合体に対して増大させる共重合単量体
組成物中のグリコール酸の量は、有利には約１ないし約
15、好ましくは約 2 ないし約 10 モルパーセントの範
囲である。グリコリド共重合単量体は共重合体の融点を
低下させるのみでなく、グリコール酸と比較して小さな
程度ではあるが、吸収速度をも増大させ、好ましくは共
重合単量体組成物中に約 5 ないし約 20、より好ましく
は約 5 ないし約 10 モルパーセントの範囲の濃度で存
在する。所望の被覆剤特性を得るためのグリコリドのグ
リコール酸に対するモル比は、有利には約 20：80 ない
し約 95：5、好ましくは約 70：30 ないし約 90：10 で
ある。
【００１２】本発明記載の共重合体は、所望量の ε-カ
プロラクトン、グリコリドおよびグリコール酸を有機金
属触媒の存在下、高温、たとえば 160 ないし 190℃
で、所望の固有粘性を得るのに十分な時間重合させて製
造することができる。この有機金属触媒は、好ましくは
スズベースの触媒、好ましくはオクタン酸スズ(II) で
あり、反応混合物中に 10,000 ないし 90,000 対１の、
好ましくは 15,000 ないし 30,000 対１の単量体対触媒
モル比で存在する。
【００１３】本発明記載の重合体被覆剤用の有機溶媒
は、有利には 120℃ を超えない正常沸点を有する溶媒
である。適当な有機溶媒の例には塩素化脂肪族溶媒たと
えば1,1,2-トリクロロエタン、芳香族溶媒たとえばトル
エン、および脂肪族ケトンたとえばアセトンが含まれる
が、これに限定されるものではない。
【００１４】本件被覆剤は、本発明記載の共重合体を単
に適当な有機溶媒に溶解させて、容易に製造することが
できる。溶液中の共重合体の濃度は、望ましくは約１な
いし約 20、好ましくは約 10 ないし約 15 重量パーセ
ントの範囲である。一般に、20 重量パーセントを超え
る重合体濃度は、繊維間の空間への被覆剤溶液の十分な
透過を達成するにはあまりに粘稠な被覆剤溶液を与え、
１重量パーセント未満の濃度は、十分量の共重合体で縫
合糸を適当に被覆するには不十分であり、2 段階または
3 段階以上の被覆段階を使用して共重合体に関する十
分な被覆剤濃度を得ることは可能ではあろうが、不便で
ある。共重合体の溶液を製造すれば、縫合糸は通常の被
覆技術、たとえば浸漬、スプレー等を用いて被覆するこ
とができる。被覆剤を適用したのちに、空気中での乾燥
により、または他の当業界で周知の技術により、たとえ
ば真空下の高温での溶媒除去により溶媒を除去すること
ができる。
【００１５】被覆すべき縫合糸は単フィラメント縫合糸
であっても多フィラメント縫合糸であってよい。好まし
くは組紐、捩糸、かぎ編、編糸または外被形状の多フィ
ラメント縫合糸を使用する。好ましくは、この縫合糸は
吸収性の多フィラメント組紐縫合糸である。好ましい吸
収性縫合糸は、１種のラクトンの重合体または 2 種以
上のラクトンの共重合体より製造したものである。縫合
糸の製造に最も広く使用されるラクトンの例は、ラクチ
ド、グリコリドおよび ε-カプロラクトンである。最も
好ましい縫合糸はビクリル（VicrylR）ポリ-(ラクチド
−グリコリド）多フィラメント組紐縫合糸である。多く
の外科的応用面には、縫合糸は１本または 2 本以上の
針を付属させている。
【００１６】以下の実施例は特許請求した発明を説明す
るものであって、いかなる様式でもその範囲を限定する
ことを意図したものではない。
【００１７】
【実施例１】ε-カプロラクトン／グリコリド／グリコ
ール酸のモル比0.90／0.05／0.10 の共重合体 火炎乾
燥した 250 ml の丸底単首フラスコに ε-カプロラクト
ン 102.73 g（0.9 モル）、グリコリド 5.80 g（0.05
モル）、グリコール酸 7.61 g（0.10 モル）およびオク
タン酸スズ(II)（トルエン中 0.33 モル濃度）0.121 ミ
リリットルを装入する。このフラスコに火炎乾燥した機
械的撹拌機を装着する。窒素を用いる通気の前にこの反
応器を窒素で 3 回パージする。反応混合物を 160℃ に
加熱し、24 時間、この温度に保つ。共重合体を単離
し、特定し、吸収性を試験する。その結果は表１に報告
してある。
【００１８】
【実施例２】ε-カプロラクトン／グリコリド／グリコ
ール酸のモル比0.90／0.08／0.04 の共重合体 反応フ
ラスコにグリコリド 9.29 g（0.08 モル）およびグリコ
ール酸 3.04 g（0.04 モル）を装入することを除き、実
施例１の方法を繰り返す。
【００１９】
【比較例１】ε-カプロラクトン／グリコリドの重量比
90／10（モル比 90／10）の共重合体火炎乾燥した 250
ml の丸底単首フラスコに ε-カプロラクトン 90 g（0.
789モル）、グリコリド 10 g（0.0862 モル）、蒸留 1-
ドデカノール 7.96 ml（全単量体１モルあたり 40 ml）
およびオクタン酸スズ(II)（トルエン中 0.33 モル濃
度）0.121 ミリリットルを装入する。窒素を用いる通気
の前にこの反応器を窒素で 3 回パージする。反応混合
物を 180℃に加熱し、4.5 時間、この温度に保つ。共重
合体を単離し、特定し、吸収性を試験する。その結果は
表１に報告してある。
【００２０】 表１ 被覆剤共重合体の特定と吸収性 実施例番号 １ ２ 比較例１ 特定 共重合体組成 カプロラクトン／ 90／5／10 90／8／4 90／10／0（重量比） グリコリド／ＧＡ1 （モル比） （モル比） （モル比 90／10／0） ＨＦＩＰ 中の共重合体の 固有粘性（dl／g） 0.19 0.31 0.28 融点2 41−44℃ 42−40℃ 35−45℃吸収性 100℃ における試験管内 加水分解（滅菌水） 加水分解されない共重合体の 百分率3 2 日 19.79 25.76 77.23 2 日（反復） 15.82 35.23 81.801 グリコール酸2 熱段階顕微鏡により決定3 示した日数後における共重合体の重量損失の測定により決定 表１のデータは本発明記載の共重合体の加水分解速度
の、先行技術のε−カプロラクトンとグリコリドとの共
重合体との比較での、有意の増加を示す。合成共重合体
は加水分解により分解するので、加水分解速度は吸収速
度の目安である。実施例１および２、ならびに比較例１
の各々の１０および１５パーセントの被覆剤トルエン溶
液を製造する。通常の実験室用被覆装置を用いて、サイ
ズ２／０（ＵＳＰ 標準）のビクリル（VicrylR）ポリ-
(ラクチド−グリコリド) 組紐多フィラメント縫合糸を
各被覆剤溶液で被覆する。被覆した縫合糸の物理的性質
を評価に、その結果はそれぞれ実施例１、２、および比
較例１に相当する実施例３、４、および比較例２として
表２に報告してある。
【００２１】 表２ 共重合体で被覆した縫合糸の物理的性質 実施例 番号 ３ ４ 比較例２ 10 ％溶液 15 ％溶液 10 ％溶液 15 ％溶液 10 ％溶液 15 ％溶液 カプロラクトン／グリ カプロラクトン／グリ カプロラクトン／グリ コリド／ＧＡ1共重合体 コリド／ＧＡ1共重合体 コリド／ＧＡ1共重合体 90／5／10（モル比） 90／8／4（モル比） 90／10／0（重量比） （モル比 90／10／0） ＩＶ ＝ 0.19 dl／g ＩＶ ＝ 0.31 dl／g ＩＶ ＝ 0.28 dl／g 直径 （ミル） 12.6 12.7 12.8 12.7 12.9 12.9 組織牽引2（g） 18.34 22.13 22.13 17.00 32.25 14.54 湿式粗大 結索3（g） 310.32 353.98 137.89 113.41 149.66 124.40 ％伸長度4 17.7 18 16.6 17.3 17.6 17.3 乾式結節 張力4（psi） 73,800 72,600 73,800 69,500 71,900 68,800 湿式結節 張力4（psi） 75,400 71,800 73,000 71,000 71,900 70,400 乾式線形 張力4（psi） 124,300 121,600 116,600 119,200 112,500 113,2001 グリコール酸2 組織牽引は組織を通過する際の縫合糸の相対的平滑
さの目安であり、インストロン引っ張り試験機および記
録手段を用いて測定する。
【００２２】3 米国特許第 3,942,532 号の記載と同様
にしてテーブル型インストロン引っ張り試験機で測定し
た結索。
【００２３】4 引っ張り特性および伸長度は米国特許
第 4,836,267号に概括された方法に従って一般的に測定
した。湿式引っ張り特性は被覆縫合糸を 25℃ で 24 時
間水中に浸漬したのちに測定した。
【００２４】表２のデータは、本発明記載の共重合体で
被覆した縫合糸で得られる、先行技術の ε-カプロラク
トンとグリコリドとの共重合体で被覆した縫合糸の物理
的性質と同等の物理的性質を示す。
【００２５】共重合体の各共重合単量体のモル比を変更
しても、同様の顕著な結果が得られる。適当な多フィラ
メント縫合糸と所望の被覆剤共重合体とを選択すれば、
独特の性質を有する被覆縫合糸を製造することができ
る。
【００２６】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【００２７】１．大部分を占める量の ε-カプロラクト
ンと残量のグリコリドおよびグリコール酸との、ＨＦＩ
Ｐ 中での共重合体の固有粘性が約 0.15 ないし約 0.60
dl／g であるようなグリコール酸濃度の共重合体。
【００２８】２．ε-カプロラクトンの量が約 80 ない
し約 95 モルパーセントであることを特徴とする上記１
記載の共重合体。
【００２９】３．ε-カプロラクトンの量が約 90 ない
し約 95 モルパーセントであることを特徴とする上記２
記載の共重合体。
【００３０】４．上記の共重合体の固有粘性が約 0.20
ないし約 0.50 dl／g であることを特徴とする上記３記
載の共重合体。
【００３１】５．上記の共重合体の融点が約 35 ないし
約 50℃ であることを特徴とする上記４記載の共重合
体。
【００３２】６．グリコール酸の量が約１ないし約 15
モルパーセントであることを特徴とする上記５記載の共
重合体。
【００３３】７．グリコリドの量が約 2 ないし約 10
モルパーセントであることを特徴とする上記６記載の共
重合体。
【００３４】８．上記１または７記載の共重合体を有機
溶媒に溶解させた溶液よりなる外科用縫合糸用の被覆
剤。
【００３５】９．溶液中の共重合体の量が約１ないし約
20 重量パーセントであることを特徴とする上記８記載
の被覆剤。
【００３６】１０．上記の縫合糸が、付属する針の有無
を問わず、吸収性のモノフィラメント縫合糸または多フ
ィラメント縫合糸であることを特徴とする上記９記載の
被覆剤。
【００３７】１１．上記の縫合糸が吸収性の多フィラメ
ント縫合糸であることを特徴とする上記 10 記載の被覆
剤。
【００３８】１２．上記の吸収性の多フィラメント縫合
糸が組み紐の形状であることを特徴とする上記 11 記載
の被覆剤。
【００３９】１３．上記の縫合糸が１種のラクトンの重
合体または 2 種以上のラクトンの重合体から製造した
ものであることを特徴とする上記 12 記載の被覆剤。
【００４０】１４．上記の多フィラメント縫合糸がポリ
-(ラクチド−グリコリド）組み紐多フィラメント縫合糸
であることを特徴とする上記 13 記載の被覆剤。
【００４１】１５．上記１記載の共重合体で被覆した吸
収性の多フィラメント縫合糸。
【００４２】１６．上記７記載の共重合体で被覆した吸
収性の多フィラメント縫合糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アラステア・ダブリユー・ハンター アメリカ合衆国ニユージヤージイ州 08807ブリツジウオーター・スプリング バレイドライブ516 (72)発明者 シヤラビイ・ダブリユー・シヤラビイ アメリカ合衆国ニユージヤージイ州 08833レバノン・ロングビユーロード238 エイ (56)参考文献 米国特許4791929（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08G 63/08 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ヘキサフルオロイソプロピルアルコール
    （ＨＦＩＰ）中での共重合体の固有粘性が０.１５ない
    し０.６０ｄｌ／ｇであるようなグリコール酸濃度を有
    する、大部分を占める量のε-カプロラクトンと残量の
    グリコリドおよびグリコール酸との共重合体。
  2. 【請求項２】 請求項１記載の共重合体を有機溶媒に溶
    解させた溶液よりなる外科用縫合糸用の被覆剤。
  3. 【請求項３】 請求項１記載の共重合体で被覆した吸収
    性の多フィラメント縫合糸。
  4. 【請求項４】 ε-カプロラクトンの量が９０ないし９
    ５モルパーセントであり、上記の共重合体の固有粘性が
    ０.２０ないし０.５０ｄｌ／ｇであり、上記の共重合体
    の融点が３５ないし５０℃であり、グリコリドの量が２
    ないし１０モルパーセントである請求項１記載の共重合
    体で被覆した吸収性の多フィラメント縫合糸。
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