JP3106223U - ベニス風ブラインド用スラット構造 - Google Patents

Abstract

【課題】 大量生産ができ、製造コストを削減でき、廃棄処分する場合に環境汚染を引き起すことなく容易かつ迅速に土中に埋めて廃棄できるようにしたベニス風ブラインド用スラット構造を提供する。
【解決手段】 竹材や木片のような天然素材の水平ロッドを複数本それぞれ平行に配置し、結合紐を用いて隣接する水平ロッドの上下を互い違いに織り上げて通風用の隙間領域Ｂを形成するようにしながら、水平ロッドを互いに組み合わせて１つの大きな半製品にし、この半製品を使用目的の寸法に合わせてカットして適切な長さのブラインドを形成できるようにすると共に、異なった色彩模様の結合紐を用いることで、ブラインド使用時に変化を持たせるようにした。
【選択図】 ５図

Description

本考案は、ベニス風のすだれを模したブラインドに関し、更に具体的に説明すると、ブラインドに水平スラット（細長い薄板）を用いて製造したベニス風ブラインド用スラット構造（Venetian Blind Slat）に関するものである。

図１は、プラスチック製の材料で形成した羽根状の薄板（スラット）１で形成した従来のベニス風ブラインド用のスラット構造を示す図である。
このスラット１の製造工程としては、まずプラスチック材料を細長い型板に型入れして射出成形し、適切な強度及び硬度のある細長い薄板状のスラット構造を製造してから、その表面に印刷や加熱圧着で模様２を付設し、スラットの両端部に紐通し穴を形成したものでる。

しかし、このような従来のベニス風ブラインド用スラットの構造には幾つかの欠点がある。
第１に、スラット１は細長い板状の型枠で射出成形して製造しなければならず、これは製造工程が複雑で、大量生産するのが難しい。
第２に、スラットに付設する模様２は、スラット１の表面に印刷や加熱圧着で付けられるのであるが、これが構造コストを引き上げる要因になっている。
第３に、前述のようなプラスチック製のスラットを廃棄処分して、燃やした場合には、プラスチック燃焼時に大気中に放散される有毒ガスが環境汚染を引き起こし、土中に埋めた場合にあっても、土中で自ら分解することができないために、いつまでもゴミとなって残り、これもまた環境汚染を引き起こす原因となる。

本考案は、複数本の水平ロッド及び結合紐からなるベニス風ブラインド用スラット構造において、前記水平ロッドをそれぞれ平行に配置し、該隣接するロッド毎に結合紐を編み込んで通風用の隙間領域を形成しながら、この複数本の結合紐を相互に縛り上げ１つの大きな半製品にし、結合紐に締結用接着剤を塗って結合力を強め、この大きな半製品にした水平ロッドをカットして、使用するのに適切な長さのブラインド用スラットに形成し、その両端にそれぞれ紐通し穴を形成すると共に、異なった色や模様の結合紐を使うことで、ブラインド用スラットがいろいろと変化に富んで美しく展示できるようにしたベニス風ブラインド用スラット構造を提供することをその主要な目的とする。

また、本考案は、水平ロッドを竹材或いは木片のような細長い天然素材で製造するので、製品廃棄処分時の燃焼において、有毒ガスなどの煙害が防止できるようにする共に、土中に埋める廃棄処理にあっても素材が分解するため、環境汚染を引き起こすことなく短時間に容易に処分できるベニス風ブラインド用スラット構造を提供することを第２の目的とする。

更にまた、水平ロッドを結合紐で縛ってそれぞれのロッドを結合し、紐に締結用接着剤を塗って強度を高めた１つの大きな半製品にして、これを適切な長さのブラインド用スラットにカットし、その両端に紐通し穴をあけるという構造にしたので、大量生産が可能であり経済的に安価に製造することができるベニス風ブラインド用スラット構造を提供することを目的とする。

本考案のベニス風ブラインド用スラット構造は、水平に配置された複数本の水平ロッド有し、隣接する水平ロッド毎に結合紐を上下互い違いに織り込んで、隙間領域を形成しながら縛り上げて、水平ロッドを一体化させて一つの大きな半製品にしてから、使用する製品の寸法に合わせて適切な長さに切断するようにしたので、大量生産ができると共に、経済的で効率よくブラインド用のスラット構造を製造することができる。

また、複数本の水平ロッドを組み付ける結合紐は、同一色彩或いは異なった色彩のものにそれぞれ所望の模様をつけられるようにしたので、ブラインドの用途に合わせて色を変えたり模様を変えたりして、見た目に美しく吊下げ展示することができる。

更に、本考案のブラインド用スラットは、竹材や木片のような天然素材で製造されるので、ブラインドの廃棄処分時に、環境汚染の心配がなく簡単に処分できる。

以下に、添付図面を参照しながら本考案の好適な実施の形態を詳細に説明するが、それらの具体的な構造は単に本考案の実施可能な実施例に過ぎず、本考案の実用新案登録請求の範囲を狭義的に定義するものではないことが言うまでもないことである。

図２に示すように、本考案のベニス風ブラインド用スラット構造は、複数本の水平ロッド１０およびこれら水平ロッドを互いに連結する結合紐２０から構成されている。水平ロッド１０は竹材や木片のような細長い天然素材で作られており、結合紐２０は、同一色彩のものを用いても良いが、異なった色彩や模様をつけたものを用いている。複数本の水平ロッド１０は互いに平行に配置され、結合紐２０を隣接する水平ロッド毎に上下互い違いに織り込んで、通風用の隙間領域を形成しながら、等距離間隔で巻き付け縛り上げて、複数本の水平ロッドを組み合わせて１つの大きな半製品にする。

その後、図３に示すように、締結用接着剤Ａを結合紐２０に塗って、水平ロッド１０と結合紐２０との組合せの強度を高める。

図４に示すように、複数本の水平ロッド１０はそれぞれ隣接する水平ロッド１０同士を結合紐２０で織り上げて通風用の隙間領域Ｂを形成するようにしているので、この隙間領域Ｂには結合紐２０は全く使用されていない。

図５に示すように、結合紐２０によって水平ロッド１０を結合してできた半製品状態の大きな物品は、使用目的の寸法に合わせてブラインド用スラットを適切な長さに切り揃えて、その両端部にそれぞれ紐通し穴３０を設ける。ブラインド用スラットの結合紐２０は、ブラインドを美しく飾るために、色彩も模様もいろいろと変えられるようになっている。その上、ブラインド用スラットは、天然素材で作られた水平ロッド１０が環境への汚染を引き起こすことなく土中で素早く分解することができるので、使用しなくなった場合に簡単に廃棄処分することができる。

前記に開示した構造は、単に本考案の実施可能な実施例を具体的に詳細に説明したものであり、本考案の実施形態に示す構成に限らず、本考案の実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲において、種々に変更し変形できることは言うまでもない。

従来のベニス風ブラインド用スラット構造の斜視図。 本考案の半製品状態のベニス風ブラインド用スラット構造の斜視図。 本考案の結合紐と水平ロッドとの組合せ状態を示す断面図。 本考案の部分底面図。 本考案のベニス風ブラインド用スラット構造完成状態を示す部分斜視図。

符号の説明

１０ 水平ロッド
２０ 結合紐
Ａ 締結用接着剤
Ｂ 隙間領域

Claims (4)

1. 複数本の水平ロッド及び結合紐から成る水平なベニス風ブラインド用スラット構造であって、前記複数本の水平ロッドをそれぞれ平行に配置し、結合紐を、隣接する水平ロッドの上下を互い違いに織り上げて通風用の隙間領域Ｂを形成するようにしながら、等距離間隔で巻き付けたり織り込んだりして水平ロッドを互いに組み合わせ、かつ結合紐に締結用接着剤を塗って結合力を強めた半製品となし、該半製品を適切な長さのブラインド用スラットにカット形成し、その両端にそれぞれ紐通し穴を形成したことを特徴とするベニス風ブラインド用スラット構造。
2. 前記水平ロッドは天然素材で作られていることを特徴とする請求項１記載のベニス風ブラインド用スラット構造。
3. 前記水平ロッドは、竹材、木片のうちから選ばれたもので作られていることを特徴とする請求項１記載のベニス風ブラインド用スラット構造。
4. 結合紐は同一色彩或いは異なった色彩で作られ、その上に様々な模様が施されるようにしたことを特徴とする請求項１記載のベニス風ブラインド用スラッ
   ト構造。