JP3104715B2 - 可変波長フィルタ装置 - Google Patents

可変波長フィルタ装置

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JP3104715B2
JP3104715B2 JP03246218A JP24621891A JP3104715B2 JP 3104715 B2 JP3104715 B2 JP 3104715B2 JP 03246218 A JP03246218 A JP 03246218A JP 24621891 A JP24621891 A JP 24621891A JP 3104715 B2 JP3104715 B2 JP 3104715B2
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義孝 大礒
克彦 平林
義久 界
隆志 黒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として1.3〜1.
55μm帯波長多重(WDM)通信用あるいは周波数分
割多重(FDM)通信用として、波長選択を行うための
安定化液晶エタロン形などの可変波長フィルタ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた光通信は大容量の情
報を高速に伝送することが可能であり、近年広く普及す
るに至っている。しかしながら現時点の光通信では、あ
る特定波長の光パルスのみを伝送しているに過ぎない。
そこで最近、幾つもの異なった波長の光を同時に伝送す
るという、波長多重通信(WDM)が注目され、現在活
発に研究開発が行われている。この波長多重通信におい
ては、情報を伝送した後、任意の波長の光を選択的に取
り出す波長可変フィルタが必要となる。こういった状況
の中でメカニカルグレーティング、光導波路形マッハツ
ェンダ干渉計、半導体導波フィルタ、液晶可変波長フィ
ルタ等が現在活発に研究されている。これらの中で液晶
可変波長フィルタは可変帯域が広く、小型、低コストで
あるという優れた特徴を有している。
【0003】従来、可変波長フィルタにより波長選択さ
せるためには、既知であるフィルタの電圧−波長特性を
基にして印加電圧を動作させて行なっていた。しかしな
がら、液晶の屈折率は温度依存性が大きく、温度変動に
対してその透過光のピーク波長も変化してしまう。この
ため、波長多重通信,周波数分割多重通信において、1
つのチャネルに液晶フィルタの透過ピーク波長を合わせ
ても、温度変動によってそのチャネルからはずれてしま
うという欠点がある。更に、情報の送り手であるレーザ
の波長も温度に対して大きく波長が変動するため、例え
液晶フィルタの透過波長スペクトルが安定していても、
このレーザの波長の温度変動のために1つのチャネルを
長時間に渡って選択することが困難であるという欠点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光源である
レーザ光の波長が不安定な状態でも、液晶フィルタの透
過ピーク波長帯域が温度などにより変化しても、安定し
た波長選択が行える可変波長フィルタ装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、配向膜とミラーと透明電極と
基板で液晶を挟んだ構造を有する液晶フィルタと、この
液晶フィルタにレーザ光を入射するレーザ光源と、この
レーザ光源の光出力を検出して電気信号に変換する受光
器と、前記液晶フィルタの透過光を検出して電気出力に
変換する受光器と、前記透明電極に接続されて前記液晶
フィルタの透過光のピーク波長を調節する第1の発振器
と、前記第1の発振器に接続されて第1の発振器の出力
に変調信号を重畳させる第2の発振器と、前記液晶フィ
ルタ側の受光器からの電気的な信号と前記第2の発振器
からの変調信号を比較して前記透過光を最大とするよう
に第1の発振器に負帰還をかけるとともに前記液晶フィ
ルタ側の受光器からの電気信号と前記レーザ光源側の受
光器からの電気信号とを比較して前記透過光を最大とす
るように第1の発振器に負帰還をかけるフィードバック
手段を有するものである。
【0006】
【0007】
【作用】液晶フィルタの透明電極にかける電圧を調節す
ることで液晶フィルタを通過する透過光の透過帯域が変
化し、透過光の透過ピーク波長が変化する。この性質を
利用し、液晶フィルタを通過した透過光を受光器で電気
信号に変換し、この電気信号と第2の発振器の変調信号
とを比較し、比較に応じて第1の発振器の信号に変調信
号を重畳することで液晶フィルタの透過ピーク波長を調
節することができ、これにより常に液晶フィルタから最
大出力の透過光が得られ、波長選択が安定化する。従っ
て温度に応じて液晶フィルタの透過光のピーク波長に変
動を生じてもその変動値に応じて第1の発振器から液晶
フィルタの透明電極に信号が付加されて液晶フィルタ自
身の透過光のピーク波長が調節されるので、常に安定し
た波長選択ができる。
【0008】また、レーザ光源の光出力を電気信号に変
える受光器からの電気信号と液晶フィルタの透過光を電
気信号に変える受光器からの電気信号とを比較し、差の
値に応じて第1の発振器の信号に変調信号を重畳するこ
とで液晶フィルタの透過ピーク波長を調節することがで
き、これにより光源側の光出力の変動を生じても液晶フ
ィルタを通過する透過光の出力を最大にすることができ
る。
【0009】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の可変波長フィルタ装置の第
1実施例を示すブロック図である。図1において、1は
レーザ光源、2は液晶フィルタ、3は光カプラ、4は第
1の発振器をそれぞれ示し、液晶フィルタ2には、第1
の発振器4を介して第2の発振器5と受光器6とロック
インアンプ7と加算器8を主体として構成された安定化
回路Aが接続されている。なお、安定化回路Aにおい
て、ロックインアンプ7と加算器8によりフィート゛バ
ック手段Bが構成される。
【0010】前記液晶フィルタ2の入射側には、前記レ
ーザ光源1に接続された光ファイバ1aの端部がレンズ
1bを介して対向され、液晶フィルタ2の出力側には、
前記光カプラ3が組み込まれた光ファイバ3aの端部が
レンズ3bを介して対向されている。
【0011】この実施例の液晶フィルタ2の詳細構造
は、図2に示すように、液晶10の表面側と裏面側をそ
れぞれ誘電体からなるミラー11と透明電極13と石英
などのガラス基板12とにより挟んだ構造になってい
る。なお、基板12、12の外面側にはそれぞれ無反射
コーティング層9が形成され、液晶10の表裏面側には
それぞれ配向膜14が形成されている。前記構造の液晶
フィルタ2は透明電極13、13に所定の電圧を印可す
ることで電圧の大きさによって液晶2の透過ピーク波長
を調節できるようになっている。
【0012】液晶フィルタ2の透明電極13にはそれぞ
れ第1の発振器4の出力側電極が接続され、この第1の
発振器4には加算器8が接続されるとともに、光カプラ
3の一方の出力端3cには受光器6が接続され、受光器
6にはロックインアンプ7と加算器8が接続されてい
る。また、ロックインアンプ7と加算器8には第2の発
振器5が接続されている。
【0013】第1の発振器4は、透明電極13、13に
所望の電圧であって所望の波長の電気信号を印可できる
ものであり、第2の発振器5は、第1の発振器4に所望
の電圧であって所望の波長の電気信号を重畳するもので
ある。前記受光器6は、光ファイバ3の出力端3cから
入射された光の強さを電気信号に変換してロックインア
ンプ7に伝えるものである。ロックインアンプ7は、受
光器6からの電気信号と第2の発振器5からの電気信号
を比較して後述するように加算器8を介して所定の電気
信号を第1の発振器4の信号に重畳し、これにより第1
の発振器4から所望の重畳信号を液晶フィルタ2の透明
電極13に加えるものである。
【0014】次に、前記液晶フィルタ2の光透過特性に
ついて説明する。液晶フィルタ2に光を入射する場合に
おいて、液晶の屈折率をn、光の共振波長をλ、キャビ
ティ長をL、任意の整数をmとすると、λ=2nL/m
なる関係を満足する共振波長λの光だけが液晶フィルタ
2を透過できる。この液晶フィルタ2の透明電極13、
13に電圧を印加すると液晶10の屈折率nはその電圧
の大きさによって変化するため、透過ピーク波長も変化
していくことになる。図3に液晶フィルタ2の透過ピー
ク波長の電圧依存性を示す。図3から、液晶フィルタを
通過する光の透過ピーク波長は、約15Vの電圧の印加
により、短波長側に約50nm程度シフトすることが明
らかである。また、この例で使用した液晶フィルタ2の
透過スペクトルの半値幅は0.5nmであった。
【0015】次に、前記のように構成された本実施例の
装置を作動させる場合ついて説明する。この例において
は第1の発振器4の発振周波数を10kHz、第2の発
振器5の発振周波数を10Hzに設定した場合を例にと
って説明する。まず、波長λ=1.540μmからλ=
1.558μmまで、2nmおきの波長を有する10本
のレーザ光をレーザ光源1から出して光ファイバ1aを
介して液晶フィルタ2に入射する。そして、液晶フィル
タ2の透過特性に従い、その中のλ=1.550μmの
波長を選択するように、約4V付近に電圧を調整して透
明電極13、13に電圧を印可する。前記4V付近に電
圧を設定したのは、図3に示す液晶フィルタ2の電圧依
存性から逆算したものである。
【0016】液晶フィルタ2を通過した光は、レンズ3
bを介して光ファイバ3aに入り、その一部は出力端3
cから受光器6に入射され、電気信号に変換される。こ
の電気信号はロックインアンプ7に入力され、第2の発
振器5からの電気信号と比較される。この比較がなされ
ると、ロックインアンプ7は加算器8により第1の発振
器4に信号を重畳して液晶フィルタ2に付加する電気信
号を変化させ、液晶フィルタ2の透過帯域を振動させ、
液晶フィルタ2を通過するレーザ光が常に最大出力にな
るように調節する。
【0017】ここで以下に、ロックインアンプ7がどの
ように信号比較を行なってレーザ光の出力を最大とする
かについて説明する。レーザ光源1から放出された光を
液晶フィルタ2に通過させた場合の透過ピーク波長の変
化を図4(a)〜(i)に示す。図4(a)〜(c)
は、液晶フィルタ2の透過ピーク波長とレーザ光源1か
ら出されたレーザのピーク波長との位置関係を示し、図
4(d)〜(f)は、図4(a)〜(c)に示す各位置
関係において、液晶フィルタ2に印加している電圧の波
形を示し、図4(g)〜(i)は、図4(a)〜(c)
の各位置関係において、受光器6から出された電気信号
の波形を示す。
【0018】図4(a)に示すように液晶フィルタ2の
透過ピーク波長がレーザのピーク波長よりも長波長側
(図の右側)に位置しているときは、受光器6からの電
気出力は10Hzで、第2の発振器5の出力に対して同
位相の出力が得られる。図4(b)に示すように液晶フ
ィルタ2の透過波長ピークが光源のピーク波長よりも短
波長側(図の左側)に位置しているときは、受光器6か
らの電気出力は10Hzで、第2の発振器5の出力に対
して逆位相の出力が得られる。図4(c)に示すように
液晶フィルタ2の透過ピーク波長が光源のピーク波長と
一致しているときは、受光器6からの電気的出力は第2
の発振器5の周波数の2倍である20Hzの信号が得ら
れる。そこでこの例では、ロックインアンプ7に前記2
0Hzの信号を除去するフィルタを内蔵させておく。
【0019】そこで、前記受光器6からの信号出力をロ
ックインアンプ7に入力し、第2の発振器5との位相を
検出させ、同相のときはプラスの電気出力を、逆相のと
きはマイナスの電気出力をそれぞれロックインアンプ7
から第1の発振器4に負帰還させる。これにより、プラ
スの電気出力を加えた場合は、液晶フィルタ2の透過ピ
ーク波長が図3から明らかなように減少するので、図4
(a)に示す状態からレーザのピーク波長に接近するよ
うに液晶フィルタ2の透過ピーク波長が変化する。ま
た、マイナスの電気出力を加えた場合は、液晶フィルタ
2の透過ピーク波長が図3から明らかなように上昇する
ので、図4(b)に示す状態からレーザの波長に接近す
るように液晶フィルタ2の透過ピーク波長が変化する。
なお、図4(c)に示すように液晶フィルタ2の透過ピ
ーク波長が光源のピーク波長と一致している場合は、2
0Hzの周波数成分はロックインアンプ7のフィルタに
よりカットさせるので、ロックインアンプ7からの出力
は保持される。
【0020】以上説明したような動作原理により、液晶
フィルタ2の透過光のピーク波長が変化した場合であっ
ても、ロックインアンプ7が液晶フィルタ2の透過ピー
ク波長をそれに追従させて変化させるので、液晶フィル
タ2を通して得られる光出力を常に最大値とすることが
でき、これにより液晶フィルタ2のフィルタ特性が安定
化する。
【0021】図1に示す装置を用い、安定化回路Aを動
作させずに、常に一定の電圧を液晶フィルタ2に印加し
た状態で、液晶フィルタ2の透過光の波長を測定した。
室温から40℃まで液晶フィルタ2の周囲の温度を上
昇させると、温度上昇による液晶フィルタ2の屈折率変
化により、液晶フィルタ2の透過ピーク波長は、約7n
mだけ長波長側にシフトした。
【0022】次に、安定化回路Aを動作させ、波長選択
する範囲内に電圧を印加させた。このときレーザの発振
波長λ=1.5500μmに液晶フィルタ2の透過ピー
ク波長を合わせた。更に、透過ピーク波長の選択動作中
に液晶フィルタ2の外部の温度を変化させ、温度による
液晶の屈折率変化により液晶フィルタ2の透過特性を変
化させた。室温から40℃に温度を上昇させた場合、液
晶フィルタ2に印加される電圧は約100mV増加し
た。
【0023】このときの結果を図5に示す。図5の下段
の曲線は時間の経過に対する周囲の温度の変化を示し、
図5の中段の曲線は、時間の経過とともに変化する液晶
2の透過ピーク波長の変化、図5の上段の曲線は、液晶
フィルタ2を通過したレーザ光の出力の変化を示す。図
5から明らかなように、安定化回路Aを作動させた場
合、液晶フィルタ2を通過したレーザ光の出力は、常に
約100μWで安定し、その変動率は5%以内であっ
た。これにより本実施例装置の安定化動作を確認するこ
とができた。また、このとき、安定化回路Aを作動させ
ずに光出力を測定した結果を図5の上段の鎖線で示す。
安定化回路Aを作動させずに温度変化を与えると液晶フ
ィルタ2を通過するレーザ光の出力は急激に低下するこ
とが明らかになった。
【0024】(実施例2)次に、レーザ光源1からのレ
ーザ光の波長が、動作時に変化した場合の試験結果を図
6に示す。この試験に用いた装置は、図1に示す構成の
装置とほぼ同等の構成のものであるが、レーザ光源1に
その温度を調節する温度コントローラを付設してある。
まず、レーザ光源1の温度コントローラを20℃に設定
し、レーザのピーク波長を図6の下段に示すように1.
544μmで安定させた。次に、液晶フィルタ2の透過
ピーク波長を透明電極13、13に付加する電圧を調整
することで調整し、前記のレーザ光のピーク波長に合わ
せた。その後、安定化回路Aを作動させ、レーザ光源1
の温度コントローラの設定温度を約10℃上昇させ、光
源1のレーザの発振ピーク波長を約1nmだけ図6の下
段の曲線で示すように長波長側に徐々にシフトさせた。
【0025】このとき、安定化回路Aの作用により、液
晶フィルタ2への印加電圧もレーザのピーク波長の変化
に追従し、印加電圧が約10mV減少した。これによ
り、液晶フィルタ2の透過ピーク特性が変化し、結果的
に図6の上段の実線に見られるように液晶フィルタ2を
通過したレーザの出力を約100μWで常に一定値にす
ることができた。
【0026】次に安定化回路Aを止めて液晶フィルタ2
の安定化動作を止めると、常に液晶フィルタ2には定電
圧が印加されるようになり、図6の上段の鎖線で示すよ
うにレーザの出力は変動し減少した。
【0027】(実施例3)次に、光源1のレーザ光の出
力が変化する場合に対応させた実施例について図7を基
に説明する。図7に示す構成の装置は、図1に示す構成
の装置に第2の受光器24を付加し、ロックインアンプ
7の作用を変更したロックインアンプ22を設け、光フ
ァイバ1aに光カプラ16を付加した構成である。ま
た、他の構成要素において同一の部分には同一の符号を
付してそれらの説明は省略する。
【0028】図7に示す装置において、光源1に接続さ
れた光ファイバ1aには光カプラ16が設けられ、この
光カプラ16の一方の出力端に第2の受光器24が接続
され、この第2の受光器24がロックインアンプ22に
接続されている。前記受光器24は常時レーザ光源1の
レーザ出力を検出しておくものである。ロックインアン
プ22は前記実施例のロックインアンプ7と同一の機能
を有する上に、以下の機能を付加したものである。即
ち、ロックインアンプ22は、受光器24の電気信号と
受光器6の電気信号の比較を行ない、その比較に基づい
て液晶フィルタ2に付加する電圧を変更するものであ
る。
【0029】この例の装置は、光源1のレーザ光の出力
が変化しても、受光器24からの電気信号と受光器6か
ら出される電気信号の差を22のロックインアンプで検
出することにより、液晶フィルタ2の透過ピーク波長と
レーザ光源1の発振ピーク波長との差の関係を検出し、
これにより第1の発振器4に負帰還を働かせることがで
きるものである。
【0030】図7に示す構成の装置を作動させるととも
に、レーザ光源1のレーザ出力を変化させ、かつ、レー
ザ光源1のレーザの発振波長を変化させたときの測定例
を図8に示す。まず、レーザ光源1の出力を100μ
W、レーザ光源1の温度コントローラの温度を20℃に
設定した。このときの発振波長λ=1.544μmであ
った。そこで液晶フィルタ2に電圧を印加し、透過ピー
ク波長を前記波長に合わせた。その後、安定化回路Aを
働かせ、レーザ光源1は注入電流を約2mA減少させる
ことで、光出力を100μWから約90μWに変化さ
せ、同時に温度コントローラにより設定温度を約10℃
上昇させることで、図8の上段の実線に示すようにレー
ザの波長を約1nmだけ長波長側にシフトした。
【0031】ここで図8の下段の実線から、レーザ光源
1のレーザ光の出力が変化してもレーザの波長変化に伴
い、液晶フィルタ2に印加される電圧が変化し、またレ
ーザ光源1の出力の10%の変化に従い、液晶フィルタ
2を通過する光出力の変化も10%であることから、液
晶フィルタ2からの光出力が常に最大になるように変化
していることが確認された。次に安定化回路Aを止めて
液晶フィルタ2に印加する電圧を一定にすると、液晶フ
ィルタ2を通過したレーザ光の出力は急激に減少した。
【0032】ところで、前記各実施例で使用した第1の
発振器4と第2の発振器5の周波数は10Hzあるいは
10kHzに限るものではなく、必要に応じて他の周波
数のものを用いても良い。また、前記実施例で設定した
電圧は、図3に示す透過ピーク波長特性を示す液晶フィ
ルタ2を用いた場合に有効であるので、他の特性を示す
液晶フィルタを用いた場合は、電圧設定値をそれぞれの
液晶フィルタに合わせて適宜変更するものとする。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、液晶フィルタの透過ピーク波長を付加電
圧の大小によって調節できる性質を利用し、レーザ光源
からの光であって、液晶フィルタを通過した光を受光器
で電気信号に変えて液晶フィルタの透過ピーク波長を求
め、これを第2の発振器の変調信号と比較し、この比較
に基づいてフィードバック手段により透明電極に付加す
る電圧を調節し、液晶フィルタの透過ピーク波長を調節
して常に透過光が最大となるように第1の発振器により
負帰還をかけるようにできるので、温度変化などの外部
要因により液晶フィルタの透過ピーク波長が変化した場
合、あるいは、温度変化などの外部要因によりレーザ光
源のピーク波長が変化した場合であっても常に安定した
波長選択ができる効果がある。
【0034】更に本発明は、先の構成に加え、レーザ光
源の出力変動を電気信号に変換する受光器を備え、この
受光器からの電気信号と液晶フィルタ側の受光器からの
電気信号とを比較してその差異により液晶フィルタの透
明電極に付加する電気信号を変更することで、液晶フィ
ルタを通過する透過光の出力を常に最大にすることがで
き、温度変化によりレーザ光源の出力変動を来しても安
定した波長選択ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の可変波長フィルタ装置の一実施
例を示す構成図である。
【図2】図2は液晶フィルタの一構造例を示す断面図で
ある。
【図3】図3は液晶フィルタの透過ピーク波長の電圧依
存性を示す図である。
【図4】図4(a)は液晶フィルタの透過ピーク波長が
光源のピーク波長よりも長波長側に位置する状態を示す
図、図4(b)は液晶フィルタの透過ピーク波長が光源
のピーク波長よりも短波長側に位置する状態を示す図、
図4(c)は液晶フィルタの透過ピーク波長と光源のピ
ーク波長が一致している状態を示す図、図4(d)は図
4(a)に示す状態において液晶フィルタに印可してい
る電圧の波形を示す図、図4(e)は図4(b)に示す
状態において液晶フィルタに印可している電圧の波形を
示す図、図4(f)は図4(c)に示す状態において液
晶フィルタに印可している電圧の波形を示す図、図4
(g)は図4(a)に示す状態において受光器から出さ
れた電気信号の波形を示す図、図4(h)は図4(b)
に示す状態において受光器から出された電気信号の波形
を示す図、図4(i)は図4(c)に示す状態において
受光器から出された電気信号の波形を示す図である。
【図5】図5は温度変動により液晶フィルタの特性が変
動した場合に安定化回路により得られた効果を示す図で
ある。
【図6】図6は温度変動により光源の波長が変化した場
合に安定化回路により得られた効果を示す図である。
【図7】図7は本発明の可変波長フィルタの他の例を示
す構成図である。
【図8】図8は光源の光出力が変動し、かつ波長変化が
生じた場合に安定化回路により得られた効果を示す図で
ある。
【符号の説明】
A、A’安定化回路 B、B’フィート゛バック手段 1 光源 2 液晶フィルタ 4 第1の発振器 5 第2の発振器 6 受光器 7 ロックインアンプ 8 加算器 10 液晶 11 誘電体ミラー 12 基板 13 透明電極 22 ロックインアンプ 24 受光器
フロントページの続き (72)発明者 黒川 隆志 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−141026(JP,A) 米国特許5113275(US,A) 国際公開93/1516(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/13 505 G02F 1/133

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向膜とミラーと透明電極と基板で液晶
    を挟んだ構造を有する液晶フィルタと、この液晶フィル
    タにレーザ光を入射するレーザ光源と、このレーザ光源
    の光出力を検出して電気信号に変換する受光器と、前記
    液晶フィルタの透過光を検出して電気出力に変換する受
    光器と、前記透明電極に接続されて前記液晶フィルタの
    透過光のピーク波長を調節する第1の発振器と、前記第
    1の発振器に接続されて第1の発振器の出力に変調信号
    を重畳させる第2の発振器と、前記液晶フィルタ側の受
    光器からの電気的な信号と前記第2の発振器からの変調
    信号を比較して前記透過光を最大とするように第1の発
    振器に負帰還をかけるとともに前記液晶フィルタ側の受
    光器からの電気信号と前記レーザ光源側の受光器の電気
    信号とを比較して前記透過光を最大とするように第1の
    発振器に負帰還をかけるフィードバック手段を有するこ
    とを特徴とする可変波長フィルタ装置。
JP03246218A 1991-09-25 1991-09-25 可変波長フィルタ装置 Expired - Lifetime JP3104715B2 (ja)

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