JP3103332B2 - 燃料電池発電設備 - Google Patents

燃料電池発電設備

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JP3103332B2
JP3103332B2 JP09291060A JP29106097A JP3103332B2 JP 3103332 B2 JP3103332 B2 JP 3103332B2 JP 09291060 A JP09291060 A JP 09291060A JP 29106097 A JP29106097 A JP 29106097A JP 3103332 B2 JP3103332 B2 JP 3103332B2
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下水汚泥からメタン
発酵処理により得られる消化ガスを燃料として発電する
燃料電池発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化が進められている燃料電池
発電設備は、燃料ガスとして都市ガス(13Aガス)を
使用することが一般的であるが、一部にはナフサやLP
ガスを燃料ガスとする例もある。
【0003】これらの燃料ガスは、運転中でのガス濃度
の変動が少なく、また発電に寄与しないガスや燃料電池
発電設備内の各機器の被毒ガスの含有量も微少であるこ
とから、運転中に供給される燃料ガスの濃度分析は実施
しておらず、予め決定された燃料ガス濃度によって運転
されている。
【0004】従って、以上のような都市ガス(13Aガ
ス)、ナフサ、LPガスを燃料ガスとして使用する場合
には、ガス濃度の安定性などの観点から特に問題はな
い。ところで、近年、省エネルギー化や汚泥の有効活用
などの観点から、下水汚泥をメタン発酵処理して得られ
る消化ガスを燃料とし、燃料電池発電を行うことが注目
されている。
【0005】このような消化ガスを燃料とする場合、発
生する消化ガス中のメタン系炭化水素の濃度が日時およ
び季節によって逐次変化する。因みに、消化ガス中のガ
ス組成は図3に示す通りであるが、その中でも主成分で
あるメタン系炭化水素は、日時,季節等によって最大1
5%も変化し、さらには発電に寄与しない炭酸ガスや酸
素,窒素,塩化分,硫黄分等のような燃料電池発電設備
にとって悪影響を与える被毒ガスも含まれ、これらもま
た日時や季節によって逐次変化する。
【0006】そのため、消化ガスを燃料とする場合には
予め決定されたメタン系炭化水素の濃度を一定に保った
状態により運転するのが非常に困難である。そこで、消
化ガスを燃料とする燃料電池発電設備においては、主成
分であるメタン系炭化水素の変動を抑えるために、前処
理装置を設置し、燃料電池に供給する前段階においてメ
タン系炭化水素を濃縮しメタン系炭化水素濃度を一定に
した後、燃料電池発電設備の燃料として供給する方法が
とられている。また、発電に寄与しない炭酸ガスや被毒
ガス成分である酸素,窒素,塩化分,硫黄分等も前処理
装置によって除去している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ように消化ガスを用いた燃料電池発電設備では、メタン
系炭化水素の濃縮のために、動力源や設置スペースが必
要となり、さらに保守員が定期的に供給する消化ガスの
組成を分析し、燃料ガス濃度に応じて運転状態を変更す
る方法が考えられるが、このためには保守員の人件費等
の面,ひいてはランニングコストの高騰などから現実的
でない。
【0008】このように消化ガスを燃料とする燃料電池
発電設備においては、設置スペース、イニシャルコスト
およびランニングコストの問題があり、さらに前処理装
置の故障等による消化ガス組成の異常時の対応手段が知
られていないのが現状である。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、消化ガス中のメタン系炭化水素を濃縮することなく
供給可能とし、人件費を含めたランニングコスト、設備
全体のコンパクト化および従来のような前処理装置の故
障による影響をなくする燃料電池発電設備を提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、消化ガス中に
含まれるガス成分から消化ガスの流量または改質用流体
流量を調整し、結果として消化ガス中のメタン系炭化水
素を濃縮することなく供給可能とし、人件費を含めたラ
ンニングコスト、設備全体のコンパクト化および従来の
ような前処理装置の故障による影響をなくする燃料電池
発電設備を提供することにある。さらに、本発明の他の
目的は、設備全体の長期的な安全性を確保し、ひいては
信頼性の向上を図る燃料電池発電設備を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、下水汚泥からメタン発酵処理により得ら
れる消化ガスを燃料とする燃料電池発電設備において、
供給される消化ガス中のメタン系炭化水素の成分濃度を
検出し、この検出成分濃度に応じて、消化ガスである燃
料ガスの流量を調整する構成である。
【0012】このような手段とすることにより、従来の
ようにメタン系炭化水素を濃縮する前処理装置が不要と
なるので、濃縮用動力が不要になり、設置スペースの削
減化によるコンパクト化および無人による自動化によっ
てランニングコストの低減化を実現できる。また、常時
監視された燃料ガス濃度から、燃料ガス流量を算出し、
燃料ガスである消化ガス流量を調整することにより、消
化ガス中のメタン系炭化水素の日時的変化や季節的な濃
度変化に対しても適切に対応しつつ燃料ガス流量を適
切、かつ、安定に燃料電池本体に供給できる。
【0013】また、別の発明においては、消化ガスを改
質用流体で反応させて改質し出力する改質手段と、前記
消化ガス中のメタン系炭化水素の成分濃度を検出し、こ
の検出成分濃度に応じて、前記改質用流体の流量を調整
する調整手段とを設けたものである。
【0014】このような手段を講じたことにより、メタ
ン系炭化水素の検出成分濃度から改質用流体の流量を決
定し、消化ガスに対して触媒反応させる改質用流体,つ
まり蒸気流量を調整するので、蒸気流量を適切に供給で
き、よって消化ガス中のメタン系炭化水素の日時的変化
や季節的な濃度変化に対しても、効率よく、かつ、安定
に燃料ガスを取り出すことができ、ひいては消化ガスか
ら適切、かつ、安定に電力を取り出すことができる。
【0015】さらに、別の発明として、消化ガス中に含
まれる炭酸ガスの濃度からも同様に燃料ガスである消化
ガス流量を調整でき、さらに改質用流体の流量を調整で
き、前述と同様の作用を得ることができる。
【0016】さらに、別の発明は、前記何れの発明の構
成に新たに、供給される消化ガス中に含まれる燃料電池
発電設備を構成する各機器の被毒ガスとなる一酸化炭
素、硫黄、塩類、酸素、窒素のうち、少くとも1つの被
毒ガスの成分濃度を検出する検出手段を設けたものであ
る。
【0017】このような手段を講じたことにより、被毒
ガスの濃度を的確に把握することができる。さらに、別
の発明は、前記何れの発明の構成に新たに、供給される
消化ガス中に含まれる燃料電池発電設備を構成する各機
器の被毒ガスとなる一酸化炭素、硫黄、塩類、酸素、窒
素のうち、少くとも1つの被毒ガスの成分濃度を検出す
る検出手段と、この検出手段により検出される被毒ガス
の成分濃度が許容値を越えたとき、前記燃料電池発電設
備を停止する設備停止手段を設けたものである。
【0018】このような手段を講じたことにより、消化
ガス中に含まれる被毒ガスの濃度を検出し、その検出濃
度が予め定めた許容値を越えたとき、燃料電池発電設備
を停止するので、消化ガスの日時的変化や季節的な濃度
変化や前処理装置の故障等による消化ガス組成の異常に
対しても無人化で対応でき、プラント全体の長期にわた
って安全,ひいては信頼性を向上できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる燃料電池発
電設備の実施の形態について説明する。図1は全請求項
の発明に係わる燃料電池発電設備の実施の形態を示す構
成図、図2は燃料電池発電設備の一部である燃料電池本
体の構成概念図である。
【0020】この燃料電池発電設備は、下水汚泥からメ
タン発酵処理により得られる消化ガスを導く燃料配管1
と、この燃料配管1を通して供給される消化ガス中に含
まれる硫黄成分を除去する脱硫器2と、この脱硫器2に
より硫黄成分の除去された消化ガスを例えば水蒸気で触
媒反応させることにより一酸化炭素と水素ガスに改質す
る改質器3と、この改質器3から出力される一酸化炭素
および水素ガスのうち、被毒ガス成分となる一酸化炭素
を二酸化炭素に変成するために、当該一酸化炭素を例え
ば水蒸気などで触媒反応させて二酸化炭素と水素ガスに
変成する変成器4と、燃料電池本体5とが設けられてい
る。
【0021】この燃料電池本体5は、図2に示すように
燃料極51および空気極52を有し、後記するように変
成器4から出力される水素ガスH2 に大気中の酸素O2
を反応させて燃料極側から直流電力を取り出す構成であ
り、さらには当該直流電力をインバータ53にて交流電
力に変換し出力する構成を含めることもできる。図2で
は、説明の便宜上、燃料極51、空気極52の他、イン
バータ53を含めて燃料電池本体5と呼ぶ。
【0022】前記燃料配管1には消化ガス中のガス濃度
を検出する検出器6が設置されている。消化ガスには図
3で説明したように多数のガス成分組成からなるが、消
化ガス中にはおおよそメタン系炭化水素および炭酸ガス
の濃度の割合が分かるので、1つの検出器6によりガス
濃度を検出すれば、メタン系炭化水素の濃度や炭酸ガス
の濃度を把握することができる。
【0023】しかし、より正確に検出する場合には、消
化ガス中のメタン系炭化水素の成分濃度、消化ガス中に
含まれる炭酸ガス濃度その他消化ガス中に含まれる種々
の被毒ガス成分濃度を検出する検出器6を個別に設けて
もよく、或いはメタン系炭化水素の成分濃度および消化
ガス中に含まれる炭酸ガスの濃度を検出する検出器6の
何れか一方または両方を設置してもよい。さらに、被毒
ガス成分として、例えば一酸化炭素、硫黄、窒素、塩
類、酸素等が上げられるが、これら全ての濃度検出器を
もつものでもよく、或いは炭化水素、炭酸ガスを含めて
幾つかの検出器の出力から演算により、所要のガス濃度
を検出する構成であってもよい。検出器の設置個数を削
減する面からは、幾つかの検出器の出力の組み合わせ演
算により、所要のガス濃度を求める方が望ましい。
【0024】また、燃料配管1の所要とする位置に燃料
ガス入口遮断弁7および燃料ガス流量調整弁8が介在さ
れ、さらに前記改質器3の入力側に触媒を反応させるた
めに例えば水蒸気を供給する水蒸気供給ライン9が設け
られ、この水蒸気供給ライン9には水蒸気の流量を調整
供給するための改質用流体流量調整弁10が設置されて
いる。
【0025】さらに、検出器6の出力側には消化ガスに
含まれる所要のガス濃度を評価演算するガス濃度評価演
算部11が設けられている。このガス濃度評価演算部1
1は、検出器6の出力である各種のガス濃度データを収
集するガス濃度収集手段12と、ガス濃度収集手段12
により収集された消化ガス中のメタン系炭化水素の成分
濃度から総発電量を算出し、この総発電量から必要とな
る燃料ガス流量を決定し、燃料ガス流量調整弁8を調整
する燃料流量演算手段13と、この燃料流量演算手段1
3によって決定される燃料ガス流量から改質用蒸気流量
を決定し、改質用流体流量調整弁10を調整する改質用
蒸気流量演算手段14と、被毒成分である一酸化炭素、
硫黄、窒素、塩類、酸素等のうち少なくとも1つ以上の
被毒成分濃度が許容範囲を越えたとき、燃料電池発電設
備を構成する機器のうち必要な機器を停止させる設備停
止手段15とによって構成されている。
【0026】なお、ガス濃度収集手段12は、後続の演
算に適するようなデータ例えば各検出器6の出力をディ
ジタルデータに変換するとか、変換したデータをメモリ
に一時保管するなどの手段が設けられている。前記許容
範囲は、各被毒成分および燃料電池発電設備の設計条件
等によって決定される。また、設備停止手段15により
停止させる機器としては、例えば燃料ガス入口遮断弁7
を閉止し消化ガスの供給を停止することが上げられる。
【0027】図1において16は水蒸気分離器であっ
て、水から蒸気を分離し水蒸気供給ライン9に供給す
る。この蒸気を得る手段は、水蒸気分離器16である必
要はなく、従来周知の種々の方法によって得ることがで
きる。17は燃料電池本体5を構成する空気極52から
出力される排気を水に熱交換する熱交換機、18はタン
ク、19はポンプである。
【0028】次に、以上のように構成された燃料電池発
電設備の動作について説明する。下水汚泥からメタン発
酵処理により得られる消化ガスが燃料配管1から供給さ
れると、この燃料配管1に設置される検出器6によって
例えば消化ガス中のメタン系炭化水素の成分濃度、さら
に必要に応じて、消化ガス中に含まれる炭酸ガス濃度、
被毒ガス成分である一酸化炭素、硫黄、塩類、酸素、窒
素等のうち必要なガス濃度を検出し、ガス濃度評価演算
部11に送出する。
【0029】このガス濃度評価演算部11においては、
検出器6により検出されるガス濃度をガス濃度収集手段
12にて収集した後、この収集された消化ガス中のメタ
ン系炭化水素の成分濃度に基づき、燃料流量演算手段1
3が下記式により総発熱量を算出する。
【0030】今、メタン系炭化水素がCH4 1%/h
につき発熱量約87Kcal/hであり、かつ、ガス濃
度のうちCH4 がA%程度(一般的には60%程度)含
有するとすれば、 総発熱量=87×A=87・A Kcal/h ……(1) となる。
【0031】よって、燃料流量演算手段13は、前記
(1)式を満たすような燃料流量を決定し、燃料ガス流
量調整弁8を調整する。なお、メタン系炭化水素の成分
濃度に代えて、消化ガス中に含まれる炭酸ガスの濃度か
ら総発熱量を算出できる。通常、消化ガスの中にCH4
が55%〜64%、CO2 が35〜45%の割合で含有
されていることから、上記2つの成分が大半を占めてい
る。
【0032】ゆえに、発電に寄与しないCO2 濃度の検
出ちがEであるとすると、メタン系炭化水素の成分濃度
は、 100(CH4 +CO2 )−E ……(2) なる式から求めることができる。この(2)式から得ら
れるメタン系炭化水素の成分濃度に基づき、前記(1)
式を用いて総発熱量を算出できる。
【0033】さらに、改質用蒸気流量演算手段14では
次のような処理を行う。今、メタン分子1個に対する発
熱量をB Kcal/molとすると、 CH4 …… (87・A Kcal/h)/(B Kcal/mol) =C mol/h ……(3) となる。この(3)式を予め定められる所定の倍数例え
ば2倍したのが水の量と考えられるので、 H2 O …… 2・C mol/h ……(4) となる。
【0034】ここで、H2 O・1mol=18kg/h
・molであるので、必要とする蒸気流量Dは、 D=2・C mol/h ・18 kg/h・mol =2・C・18 kg/h ……(5) となる。そこで、改質用蒸気流量演算手段14は、前記
(5)式に相当する流量の蒸気を供給するように改質用
蒸気流量調整弁10を調整する。
【0035】以上のようにして消化ガスが燃料ガス流量
調整弁8によって調整された後、脱硫器2を通すことに
より、消化ガス中に含まれる硫黄成分を取り除く。ここ
で、硫黄成分が除去された消化ガスであるCH4 は、改
質用蒸気流量調整弁10で調整された蒸気H2 Oととも
に改質器3に導入され、ここで以下の反応式で示される
スチーム・リフォーミング反応によって水素リッチガス
に改質する。
【0036】 CH4 +H2 O → CO+3H2 ……(6) そして、以上のようにして改質器3により改質された成
分のうちCOが被毒ガスであることから、COを例えば
蒸気を用いて触媒反応させることにより、以下のような
二酸化炭素と水素に変成する。
【0037】 CO+H2 O → CO2 +H2 ……(7) そして、この変成器4で得られる水素ガスH2 と大気で
あるO2 とを燃料電池本体5に供給し電気出力を取り出
す。この燃料電池本体5では、水素ガスH2 が燃料極5
1に供給され、ここで、 H2 → 2H+ +2e- ……(8) を生成し、そのうち電子2e- をインバータ53を経由
し空気極52に移動されることにより直流電力を取り出
し、このとき直流電力をインバータ53で交流電力に変
換し出力する。一方、空気極52側では、以下のような
式により蒸気H2Oを取り出し、排気ラインから出力
し、熱交換機16により水に変換される。
【0038】 (1/2)O2 +2e- +2H+ →H2 O ……(9) さらに、設備停止手段15においては、検出されたガス
濃度のうち被毒ガスが発電設備に悪影響を与えるので、
被毒ガスである一酸化炭素、硫黄、塩類、酸素、窒素等
の何れか1つ以上の濃度のうち1つでも被毒ガス濃度が
予め定められた許容値内であるか否かを判定し、許容値
を越えたとき、燃料ガス入口遮断弁7を閉とし、燃料電
池発電設備を停止する。
【0039】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、従来のようにメタン系水素を濃縮する前処理装置が
不要となるので、濃縮用動力が不要になり、これによっ
て設置スペースおよびランニングコストの低減化を実現
できる。また、常時監視された燃料ガス濃度から、燃料
ガス流量、改質用蒸気流量を算出するので、消化ガス中
のメタン系炭化水素の日時的変化や季節的な濃度変化に
対しても適切に対応しつつ燃料ガス流量および改質用蒸
気流量を調整でき、消化ガスから適切、かつ、安定に電
力を取り出すことができる。さらに、被毒ガス濃度を監
視し、被毒ガス濃度が予め定めた許容値を越えたとき、
燃料電池発電設備を停止するので、消化ガスの日時的・
季節的な濃度変化や設備の故障等による消化ガス組成の
異常に対して無人で対応でき、プラント全体の長期にわ
たって安全,ひいては信頼性を向上できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。請求項1の発明によれ
ば、消化ガス濃度からメタン系炭化水素成分濃度を測定
し、このメタン系炭化水素成分濃度から総発熱量を算出
するとともに、この総発熱量から燃料電池発電設備の運
転に適した燃料ガス流量を取り出すので、消化ガス中の
メタン系炭化水素の日時的変化や季節的な濃度変化に対
しても、消化ガスを効率よく利用しつつ電力を取得で
き、消化ガスから適切、かつ、安定な電力を取り出すこ
とができる。
【0041】請求項2の発明によれば、燃料ガス流量か
ら改質用蒸気流量を決定し、改質用蒸気流量を調整する
ので、消化ガス中のメタン系炭化水素の日時的変化や季
節的な濃度変化に対しても、効率よく、かつ、安定に水
素を取り出すことができる。
【0042】請求項3の発明によれば、消化ガス中に含
まれる炭酸ガスの濃度からも燃料電池発電設備の運転に
適した燃料ガス流量を取り出すことができ、請求項1と
同様の効果を奏する。
【0043】請求項4の発明によれば、消化ガス中に含
まれる炭酸ガスの濃度から得られる燃料ガス流量から改
質用蒸気流量を決定し、改質用蒸気流量を調整するの
で、請求項2と同様な効果を奏する。
【0044】請求項5,6の発明によれば、消化ガス中
に含まれる被毒ガスの濃度を検出し、その検出濃度が予
め定めた許容値を越えたとき、燃料電池発電設備を停止
するので、消化ガスの日時的変化や季節的な濃度変化や
前処理装置の故障等による消化ガス組成の異常に対して
も無人で対応でき、プラント全体の長期にわたって安
全,ひいては信頼性を向上できる。よって、燃料電池発
電設備全体のコンパクト化、イニシャルコストおよびラ
ンニングコストの低減化、異常に対する適切な対応を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる燃料電池発電設備の一実施の
形態を示す構成図。
【図2】 燃料電池発電設備に用いられる燃料設備本体
の構成概念図。
【図3】 消化ガスの組成図。
【符号の説明】
2…脱硫器 3…改質器 4…変成器 5…燃料電池本体 6…濃度検出器 7…燃料ガス入口遮断弁 8…燃料ガス流量調整弁 10…改質用蒸気流量調整弁 11…ガス濃度そ評価演算部 13…燃料流量演算手段 14…改質用蒸気流量演算手段 15…設備停止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 雅己 神奈川県秦野市尾尻450−22 (72)発明者 銭元 秀延 神奈川県横浜市鶴見区上の宮1−6−17 (56)参考文献 特開 平9−320628(JP,A) 特開 平9−97622(JP,A) 特開 平7−169495(JP,A) 特開 平4−177013(JP,A) 特開 平6−260203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/00 - 8/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥からメタン発酵処理により得
    られる消化ガスを燃料とする燃料電池発電設備におい
    て、 供給される消化ガス中のメタン系炭化水素の成分濃度を
    検出し、この検出成分濃度に応じて、消化ガスである燃
    料ガスの流量を調整することを特徴とする燃料電池発電
    設備。
  2. 【請求項2】 下水汚泥からメタン発酵処理により得
    られる消化ガスを燃料とする燃料電池発電設備におい
    て、 前記消化ガスを改質用流体で反応させて改質し出力する
    改質手段と、前記消化ガス中のメタン系炭化水素の成分
    濃度を検出し、この検出成分濃度に応じて、前記改質用
    流体の流量を調整する調整手段とを備えたことを特徴と
    する燃料電池発電設備。
  3. 【請求項3】 下水汚泥からメタン発酵処理により得
    られる消化ガスを燃料とする燃料電池発電設備におい
    て、 供給される消化ガス中に含まれる炭酸ガスの濃度を検出
    し、この検出成分濃度に応じて、消化ガスである燃料ガ
    スの流量を調整することを特徴とする燃料電池発電設
    備。
  4. 【請求項4】 下水汚泥からメタン発酵処理により得
    られる消化ガスを燃料とする燃料電池発電設備におい
    て、 前記消化ガスを改質用流体で反応させて改質し出力する
    改質手段と、前記消化ガス中に含まれる炭酸ガスの濃度
    を検出し、この検出成分濃度に応じて、前記改質用流体
    の流量を調整する調整手段とを備えたことを特徴とする
    燃料電池発電設備。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の何れか1つ
    に記載する燃料電池発電設備において、 供給される消化ガス中に含まれる燃料電池発電設備を構
    成する各機器の被毒ガスとなる一酸化炭素、硫黄、塩
    類、酸素、窒素のうち、少くとも1つの被毒ガスの成分
    濃度を検出する検出手段を設けたことを特徴とする燃料
    電池発電設備。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載される燃料電池発電設
    備において、 前記検出手段により検出される被毒ガスの成分濃度が許
    容値を越えたとき、前記燃料電池発電設備を停止する設
    備停止手段を設けたことを特徴とする燃料電池発電設
    備。
JP09291060A 1997-10-23 1997-10-23 燃料電池発電設備 Expired - Lifetime JP3103332B2 (ja)

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