JP3102012B2 - 波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ - Google Patents
波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタInfo
- Publication number
- JP3102012B2 JP3102012B2 JP02081037A JP8103790A JP3102012B2 JP 3102012 B2 JP3102012 B2 JP 3102012B2 JP 02081037 A JP02081037 A JP 02081037A JP 8103790 A JP8103790 A JP 8103790A JP 3102012 B2 JP3102012 B2 JP 3102012B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- polarizers
- bandpass filter
- crystal cell
- sandwiched
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Description
り、特に、偏光子間に液晶セルをサンドイッチ状に配置
した波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタに関
する。
フィルタとしてリオ・フィルタ(Lyot−Filter)が知ら
れている。このリオ・フィルタは、今から50年程前にフ
ランスの天文学者リオ(Lyot)が考案したナロー・バン
ドパスフィルタであり、太陽単色像の研究等に利用され
ている。このリオ・フィルタは、2枚の平行偏光子で挟
んだ一軸性結晶を多段に積層することによって、特定の
波長の比較的鋭い透過スペクトルを有するバンドパスフ
ィルタを構成することができる。即ち、このリオ・フィ
ルタは、第3図に示すように、厚さ2id(i=0,1,2,
…)の複屈折板(一軸性結晶)B1,B2,…と平行偏光子P,
P,…から構成される。
の位相差)、Δnは屈折率異方性、dは複屈折板の厚
さ、kは積層した複屈折板の数である。ここで、 Δnd=λ0 …(2) とすると、平行偏光子Pで挟んだすべての複屈折板B1,B
2,…の透過スペクトルのピークは、次の波長で重なるこ
とになる。
た場合の透過率を、λ/λ0で表したものである。
減少する。
は、複屈折板(一軸性結晶)を用いるため、透過スペク
トルは特定の波長に固定されてしまい、任意に変化させ
ることができない。また、一般に複屈折板の屈折率異方
性Δnが正の波長分散を有するために、可視領域に隣接
する透過バンドが含まれてしまい、バンドパスフィルタ
としての機能が損なわれてしまうといった問題があっ
た。
液晶と、該液晶に印加される電圧源とを有する波長可変
型オプティカル・バンドパスフィルタが、特開昭49−96
748号として開示されてるが、かかる波長可変型オプテ
ィカル・バンドパスフィルタの場合には、偏光子以外
に、別部品としての色ガラスフィルタを配置して、可視
領域に残る2つの単色光のうち一方を除去するようにし
ていた。
印加電圧を適当に設定することにより、波長を可変する
ことができるとともに、簡便な構成で波長可変型オプテ
ィカル・バンドパスフィルタを供することにある。
し、可視領域に2つの透過帯域が含まれることのない波
長可変型バンドパスフィルタを提供することにある。
ルと、この液晶セルに印加される電圧源とを有する波長
可変型オプティカル・バンドパスフィルタにおいて、前
記複数の偏光子のうち偏光子がクロスして配置されるク
ロスニコル間の液晶セル1枚と平行偏光子を挟んだ液晶
セル2枚とを組み合わせ、可視領域に残る2つの単色光
のうち一方を除去するように構成するとともに、前記電
圧源の調整によって透過スペクトルの波長を任意に制御
するようにしたものである。
ドパスフィルタにおいて、前記偏光子がクロスして配置
されるクロスニコルで挟んだ液晶セルを入力側に1枚配
置し、平行偏光子で挟んだ液晶セルを出力側に2枚重ね
て配置するようにしたものである。
ドパスフィルタにおいて、平行偏光子で挟んだ液晶セル
を入力側に2枚配置し、偏光子がクロスして配置される
クロスニコルで挟んだ液晶セルを出力側に1枚配置する
ようにしたものである。
ドパスフィルタにおいて、平行偏光子で挟んだ液晶セル
を入力側及び出力側に1枚配置し、偏光子がクロスして
配置されるクロスニコルで挟んだ液晶セルを中間に1枚
配置するようにしたものである。
タの透過スペクトルが急峻な、狭帯域特性を得ることが
できるとともに、簡便な構成とすることができる。
り、容易に透過スペクトル波長を変化させることができ
る。
に2つの透過帯域が含まれることはなくなる。
高い色純度を得ることができる。
細に説明する。
ル・バンドパスフィルタの構成図である。
折板に代えて液晶LC1,LC2,LC3を用い、ECB(Electrical
ly Controlled Birefringence)型液晶セルで置き換
えると、実効的なΔnの値は印加電圧によって変化させ
ることができる。従って、積層したECBセルのΔnの値
を上記(2)式の条件を満足させるように変化させる。
即ち、(Δnd)j=2j-1・λ0(j=1,2,3…)を満足
させながら変化させると、ピーク波長λ0を任意に選択
することができる。
照)のΔndの値である。これを液晶リオ・フィルタと呼
ぶことにする。液晶としては、株式会社チッソ製のLIXO
N−GR41を用いるものとして、いくつかの代表的なピー
ク波長λ0の値に対する可視領域の範囲(400〜700nm)
を第4図の上部に実線で示している。但し、液晶のΔn
の値は波長550nmの値を用い、400〜700nmの範囲でこの
値は波長によって変化しない(波長分散をもたない)も
のとした。これより、セルの枚数を3枚以上にすると、
可視領域において特性のよいバンドパスフィルタを得る
ことができる。
程大きく、例えば今回用いた前記LIXON−GR41は第5図
に示すような典型的な波長特性を持っている。この場合
には、ΔnをΔn(λ)と置き、第4図の横軸は、λ/
λ0を、Δn(λ)・λ0/Δn(λ0)・λで書き換え
て考える必要がある。LIXON−GR41について、第4図の
上部に実線で示した可視領域を、Δnの波長特性を考慮
して補正すると、可視領域は点線の部分も含むことにな
る。
きCauchyの分散式を用いて次のように計算している。
などの長波長に設定すると、可視領域において、隣接す
る透過域が一部含まれてしまい、バンドパスフィルタと
しての正常な機能を果たせなくなる。
Bセルを、第1図に示すように、液晶リオ・フィルタに
付加する。これを修正型液晶リオ・フィルタと呼ぶこと
にする。
だECBセルのΔndを意味し、 (Δnd)c=(m+1/2)λ0 …(5) となるように設定する。この場合は、すべてのECBセル
の透過スペクトルのピークは、 λ=λ0,λ0/3,λ0/5, …(6) で重なることになる。第2図(a),(b)の実線は、
それぞれm=1,2とした場合(平行偏光込で挟んだ液晶
の数kは2とした)の修正型液晶リオ・フィルタの透過
特性の計算値を示したものである。この場合は、λ0を
どのような値に設定しても、可視領域の範囲に隣接する
透過域が含まれることはない。
特性を測定した。第2図(a),(b)にそれぞれλ0
を470nm及び518nmとした場合の測定結果を一点鎖線で示
している。
られており、また、その表示色を色度図において評価し
た結果、高い色純度が得られることが確認された。
ィカル・バンドパスフィルタの構成図である。
ECBセル(P,LC3,P)を2組(k=2)の平行偏光子で挟
んだ液晶(P,LC1、P,LC2)に付加した。つまり、出力側
にクロスニコルで挟んだECBセル1枚を配置した。
2(すべてk=2)とした場合の修正型液晶リオ・フィ
ルタの透過特性を示している。
領域の範囲に隣接する透過域が含まれることはない。
スニコルで挟んだもの1枚で特性が良好な狭帯域バンド
パスフィルタを得ることができる。
態様を挙げることができる。
て配置されるクロスニコルで挟んだ液晶セルを重ねて配
置する。即ち、平行偏光子で挟んだ液晶セルを2枚配置
し、偏光子がクロスして配置されるクロスニコルで挟ん
だ液晶セルを1枚配置するように構成することができ
る。
んだ液晶セルを入力側に1枚配置し、平行偏光子で挟ん
だ液晶セルを2枚出力側に重ねて配置するように構成す
ることができる。
し、偏光子がクロスして配置されるクロスニコルで挟ん
だ液晶セルを出力側に1枚配置するように構成すること
ができる。
に配置し、偏光子がクロスして配置されるクロスニコル
で挟んだ液晶セルを中間に1枚配置するように構成する
ことができる。
プのマルチカラーディスプレイとして用いて好適であ
る。
く、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、
これらを本発明の範囲から排除するものではない。
ような効果を奏することができる。
を得ることができるとともに、簡便な構成とすることが
できる。
とにより、透過スペクトルの波長を可変にすることがで
きる。
2つの透過帯域が含まれることがない。
色純度を得ることができる。
・バンドパスフィルタの構成図、第2図はそのオプティ
カル・バンドパスフィルタの透過特性を示す図、第3図
は従来のオプティカル・バンドパスフィルタの構成図、
第4図は液晶を用いたオプティカル・バンドパスフィル
タの透過特性を示す図、第5図はLIXON−GR41の波長分
散を示す図、第6図は本発明の他の実施例を示す波長可
変型オプティカル・バンドパスフィルタの構成図、第7
図は本発明の他の実施例を示す波長可変型オプティカル
・バンドパスフィルタの透過特性を示す図を示す図であ
る。 P……偏光子、LC1,LC2,LC3……液晶セル。
Claims (4)
- 【請求項1】複数の偏光子と、該偏光子間に挟まれる液
晶セルと、該液晶セルに印加される電圧源とを有する波
長可変型オプティカル・バンドパスフィルタにおいて、 前記複数の偏光子のうち偏光子がクロスして配置される
クロスニコル間の液晶セル1枚と平行偏光子を挟んだ液
晶セル2枚とを組み合わせ、可視領域に残る2つの単色
光のうち一方を除去するように構成するとともに、前記
電圧源の調整によって透過スペクトルの波長を任意に制
御することを特徴とする波長可変型オプティカル・バン
ドパスフィルタ。 - 【請求項2】前記偏光子がクロスして配置されるクロス
ニコルで挟んだ液晶セルを入力側に1枚配置し、平行偏
光子で挟んだ液晶セルを出力側に2枚重ねて配置してな
る請求項1記載の波長可変型オプティカル・バンドパス
フィルタ。 - 【請求項3】平行偏光子で挟んだ液晶セルを入力側に2
枚配置し、偏光子がクロスして配置されるクロスニコル
で挟んだ液晶セルを出力側に1枚配置してなる請求項1
記載の波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ。 - 【請求項4】平行偏光子で挟んだ液晶セルを入力側及び
出力側に1枚配置し、偏光子がクロスして配置されるク
ロスニコルで挟んだ液晶セルを中間に1枚配置してなる
請求項1記載の波長可変型オプティカル・バンドパスフ
ィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02081037A JP3102012B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02081037A JP3102012B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03282417A JPH03282417A (ja) | 1991-12-12 |
JP3102012B2 true JP3102012B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=13735254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02081037A Expired - Fee Related JP3102012B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3102012B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009265196A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Epson Toyocom Corp | 波長フィルタ |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5863504A (en) * | 1995-03-16 | 1999-01-26 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Fluorescence imaging instrument utilizing fish |
JP3893533B2 (ja) | 2001-02-09 | 2007-03-14 | 株式会社日立製作所 | 液晶表示装置 |
US20090028555A1 (en) * | 2007-07-27 | 2009-01-29 | Azea Networks Limited | Optical filter |
CN106547124B (zh) * | 2016-12-07 | 2019-04-30 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种Lyot型液晶可调滤光片的带宽调整方法 |
CN107039886A (zh) * | 2017-04-01 | 2017-08-11 | 上海理工大学 | 基于液晶调谐滤波装置的扫频激光光源 |
EP3388885A1 (en) * | 2017-04-11 | 2018-10-17 | Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd. | Multiple band pass liquid crystal tunable filter |
JP2022039717A (ja) | 2020-08-28 | 2022-03-10 | キヤノン株式会社 | 撮像装置およびその制御方法ならびにプログラム |
-
1990
- 1990-03-30 JP JP02081037A patent/JP3102012B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009265196A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Epson Toyocom Corp | 波長フィルタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03282417A (ja) | 1991-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9933631B2 (en) | Electro-optic guest-host liquid crystal variable transmission filter with wide viewing angle | |
US10012884B2 (en) | High contrast electro-optic liquid crystal camera iris providing angle independent transmission for uniform gray shades | |
US5680184A (en) | Color liquid crystal display device | |
US5548422A (en) | Notch filters with cholesteric polarizers with birefringent film and linear polarizer | |
US10401700B2 (en) | High contrast electro-optic liquid crystal camera iris including liquid crystal material mixed with a dye to improve achromatic performance | |
KR970022450A (ko) | 액정표시장치 | |
EP3049864B1 (en) | High contrast electro-optic liquid crystal camera iris | |
JP3102012B2 (ja) | 波長可変型オプティカル・バンドパスフィルタ | |
EP0459554B1 (en) | Liquid crystal display device | |
JP2940031B2 (ja) | 液晶表示素子 | |
JP4143202B2 (ja) | ネマティック液晶を用いた波長可変カラーフィルタ | |
KR20020079821A (ko) | 색 스위치 | |
GB2314641A (en) | Liquid crystal devices | |
JP2892101B2 (ja) | フルカラー液晶表示装置 | |
JP4708710B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
US7289189B2 (en) | Birefringent filter-based color generation scheme for a passive matrix display device | |
KR940006984B1 (ko) | 액정표시장치 | |
JPS5866917A (ja) | 電界効果型液晶セル | |
KR100720919B1 (ko) | 액정표시장치용 광학필름 | |
JP2002014333A (ja) | 液晶表示素子 | |
JPH0750269B2 (ja) | 液晶装置 | |
JPH02197816A (ja) | 液晶表示装置 | |
JPH04131824A (ja) | 液晶表示装置 | |
KR100887666B1 (ko) | 액정표시장치 | |
JP2943062B2 (ja) | 電気光学素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080825 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |