JP3101196B2 - 高電圧発生装置 - Google Patents

高電圧発生装置

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JP3101196B2
JP3101196B2 JP07306315A JP30631595A JP3101196B2 JP 3101196 B2 JP3101196 B2 JP 3101196B2 JP 07306315 A JP07306315 A JP 07306315A JP 30631595 A JP30631595 A JP 30631595A JP 3101196 B2 JP3101196 B2 JP 3101196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、バランス型コッ
ククロフトウオルトン回路を用いた高電圧発生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】 バランス型コッククロフトウオルトン
回路を用いた高電圧発生装置においては、トランス及び
多段式高電圧整流回路の電気的,機械的な不平衡によっ
て、高電圧出力にリップル電圧が重畳されるが、図1は
このリップル電圧を小さくする構成を備えた従来の高電
圧発生装置を示したものである。図中T1 及びT2 は高
周波電源V0 に接続された絶縁トランスで、高周波電源
0 からの交流電圧はトランスT1 及びT2 で昇圧され
る。このトランスT1 及びT2の2次コイルの一端同士
はリップル補正用抵抗R1 により接続され、抵抗R1
は抵抗R1 上を摺動可能な接地端子Aが取り付けられて
いる。一方、トランスT1 及びT2 の2次コイルの他端
には多段式高電圧整流回路1の入力端が接続されてお
り、トランスT1 及びT2 で昇圧された電圧は多段式高
電圧整流回路1で整流される。この多段式高電圧整流回
路1の出力端には高電圧取り出し抵抗R2 ,R3 が接続
されており、高電圧は抵抗R2 とR3 の間に設けられた
高電圧出力ターミナルTから取り出される。
【0003】このような構成において、高電圧出力に重
畳されているリップル電圧を小さくする調整は、前記接
地端子Aを抵抗R1 上を摺動させて整流回路1へ供給さ
れる電圧の配分を変え、トランスT1 の電圧とトランス
2 の電圧の振幅を合わせると共に、前記高電圧出力タ
ーミナルTの位置を機械的に移動させて高電圧取り出し
抵抗R2 ,R3 の各々に並列に存在する分布容量C2
3 の配分を調整することにより行なわれる。
【0004】図2はリップル電圧を小さくする構成を備
えた従来の他の高電圧発生装置を示しており、図1と同
一符号を記したものは同一構成を示している。図2の高
電圧発生装置においては、トランスT1 及びT2 の出力
の一端同士はリップル補正用可変抵抗R1 ´とリップル
補正用可変リアクトルL1 が直列接続され、その中点は
接地されている。
【0005】このような構成において、高電圧出力に重
畳されているリップル電圧を小さくする調整は、リップ
ル補正用可変抵抗R1 の抵抗値を変えてトランスT1
電圧とトランスT2 の電圧の振幅を合わせると共に、前
記リップル補正用可変リアクトルL1 のリアクトルを変
えてトランスT2 の電圧の位相を変えることにより行わ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、図1,2
に示した高電圧発生装置においては、整流回路1の容量
成分により整流回路1の入力端間に電流ICが流れてト
ランスT1 ,T2 の2次側の電流が上昇し、それに誘導
されて1次側の電流が上昇して高周波電源V0 の消費電
力が増加してしまい、高周波電源V0の効率が低下して
しまう。
【0007】また、図1に示した高電圧発生装置におい
ては、超高圧の中に配置された高電圧ターミナルTの位
置を調整する際には、装置の電源を切って高圧タンクを
開けなければならず、その調整作業は非常に煩しいもの
である。一方、図2に示した高電圧発生装置において
は、バランスのずれ具合によってはリップル補正用可変
抵抗R1 ´とリップル補正用可変リアクトルL1 を繋ぎ
換えて各々を調整しなければリップル電圧を小さくでき
ないことがあり、リップル補正用可変抵抗R1 ´とリッ
プル補正用可変リアクトルL1 の繋ぎ換えの作業は非常
に煩しいものである。
【0008】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、高周波電源の効率が良く、高電圧出
力に重畳されたリップル電圧を容易に小さくすることが
できる高電圧発生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】 そのため本発明の高電
圧発生装置は、交流電源からの電圧を昇圧する第1,第
2のトランスと、該第1及び第2のトランスの出力の一
端同士を接続する抵抗と、該抵抗の任意の位置を接地電
位とする第1の接地手段と、前記第1及び第2のトラン
スの出力の他端に接続された整流回路と、該整流回路の
入力端に該整流回路に並列に接続されたリアクトルと、
該リアクトルの任意の位置を接地電位とする第2の接地
手段とを備えている。
【0010】
【発明の実施の形態】 以下、図面を参照して本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0011】図3は本発明の高電圧発生装置の一例を示
しており、図中前記図1と同一符号を付したものは同一
構成を示している。図3の構成において、多段式高電圧
整流回路1の入力端には整流回路に並列にリアクトルL
2 が接続され、このリアクトルL2 にはa,b,…,
m,nの複数のタップが立てられている。Bは接地電位
に保たれた接地端子で、接地端子Bは前記タップa,
b,…,m,nの1つと接続され、その切り換えは可能
である。また、前記高電圧出力ターミナルの位置は固定
である。
【0012】さて、前記リアクトルL2 として、前記整
流回路1の入力端間に流れる電流IC を相殺する電流I
L をその入力端間に流すものが選ばれているので、トラ
ンスT1 ,T2 の2次側の電流は増加しない。このよう
に、図3の構成においては、多段式高電圧整流回路1の
入力端に接続されたリアクトルL2 と多段式高電圧整流
回路1の容量成分とを共振させることにより高周波電源
0 の効率が改善される。
【0013】また、図3の構成において、高電圧出力に
重畳されているリップル電圧を小さくする調整は、前記
接地端子Aを抵抗R1 上を摺動させることにより、整流
回路1へ供給されるトランスT1 の電圧とトランスT2
の電圧の振幅を合わせると共に、接地端子Bを切り換え
てタップa,b,…,m,nの1つに接続してリアクト
ルL2 上での接地位置を変え、トランスT1 の電圧とト
ランスT2 の電圧の位相を変えることにより行われる。
なお、リアクトルL2 上での接地位置を変えてもリアク
トルL2 に流れる共振電流は変わらないので、電源の効
率が低下することはない。
【0014】このように、本発明においては、高周波電
源の効率が改善されると共に、接地電位に保たれた接地
端子A,Bを調整するだけで高電圧出力に重畳されたリ
ップル電圧を小さくすることができ、従来のような高電
圧出力ターミナルの位置を機械的に調整する煩しい作業
や、リップル補正用可変抵抗とリップル補正用可変リア
クトルを繋ぎ換える煩しい作業は不要となる。
【0015】
【発明の効果】 本発明においては、整流回路の入力端
に該整流回路に並列にリアクトルを接続し、整流回路の
容量成分により整流回路の入力端間に流れる電流を相殺
する電流を前記リアクトルに流すようにしたので、交流
電源の効率が改善される。また、第1及び第2のトラン
スの2次コイルの一端に接続された抵抗の接地位置と、
整流回路の入力端に該整流回路に並列に接続されたリア
クトルの接地位置とを調整するだけで容易に高電圧出力
に重畳したリップル電圧を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高電圧発生装置を示した図である。
【図2】従来の高電圧発生装置を示した図である。
【図3】本発明の高電圧発生装置の一例を示した図であ
る。
【符号の説明】
1 多段式高電圧整流回路 V0 高周波電源 T1 ,T2 絶縁トランス R1 リップル補正用抵抗 A,B 接地端子 L1 リップル補正用可変リアクトル R1 ´ リップル補正用可変抵抗 L2 リアクトル R2 ,R3 高電圧取り出し抵抗 T 高電圧出力ターミナル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源からの電圧を昇圧する第1,第
    2のトランスと、該第1及び第2のトランスの出力の一
    端同士を接続する抵抗と、該抵抗の任意の位置を接地電
    位とする第1の接地手段と、前記第1及び第2のトラン
    スの出力の他端に接続された整流回路と、該整流回路の
    入力端に該整流回路に並列に接続されたリアクトルと、
    該リアクトルの任意の位置を接地電位とする第2の接地
    手段とを備えたことを特徴とする高電圧発生装置。
JP07306315A 1995-11-27 1995-11-27 高電圧発生装置 Expired - Fee Related JP3101196B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101069397B1 (ko) * 2010-12-14 2011-09-30 주식회사 에프티랩 위상중첩형 전압전원장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101069397B1 (ko) * 2010-12-14 2011-09-30 주식회사 에프티랩 위상중첩형 전압전원장치

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