JP3100924U - 剣山 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本考案は上記課題を鑑みて考案されたものであり、花器の美観を損ねることなく、しかも使用の際に人体や環境に悪影響を及ぼすことなく、効率的な水の浄化作用を発揮し、さらに、生花に防腐効果を付与して長期的に鑑賞することができる剣山を提供することにある。
【解決手段】 花器8の底部に載置可能な台部2と、該台部2上に起立する多数の針3とからなる剣山であって、前記台部2及び針3は、錫で形成してあることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本考案は、おもに花器の底に置いて生花に使用する剣山に関するものである。
一般的な剣山は、鉛や真鍮で形成された台部に、真鍮製の針を多数起立して形成したものであり、その使用状態は、水を入れた花器の底に剣山を置いて、該剣山の針に生花の茎を刺して支持させるものであった。
特開平8−224135号公報(1頁目、図1) 特開2000−342414号公報(1頁目、図1)
しかしながら鉛や真鍮で形成された剣山は、使用の際に花器の中に入れた場合、錆となった金属屑が溶けだして水を汚し、花器に生けられた生花を早期に枯らすものであった。そこで前述の剣山と併用して、花器に満たされた水の中に防腐剤や炭を入れる措置が施されたが、まず防腐剤を入れた場合には、花器内からの排水時に人体や環境に対して悪影響を及ぼし、また、炭を入れた場合には、その比重が軽いことから花器の底に沈まず、効率的な生花の防腐効果を期待できない不都合があった。
本考案は上記課題を鑑みて考案されたものであり、花器の美観を損ねることなく、しかも使用の際に人体や環境に悪影響を及ぼすことなく、効率的な水の浄化作用を発揮し、さらに、生花に防腐効果を付与して長期的に鑑賞することができる剣山を提供することにある。
本考案のうち請求項1記載の考案は、花器の底部に載置可能な台部と該台部上に起立する多数の針とからなる剣山であって、前記台部及び針は、錫で形成してあることを特徴とし、また請求項2記載の考案では、前記花器の底部に載置可能な台部と、該台部上に起立する多数の針とからなる剣山であって、前記台部及び針は、その表面全体を錫で覆っていることを特徴とする。
台部及び針は、その全てを錫のみで形成してもよいが、花器内に満たされた水に対して錫の浄化作用を及ぼすには、花器内の水と接する箇所のみが前記錫で形成してあればよいから、台部の内部と針の芯部とを例えば、真鍮或いは樹脂等の別部材で形成し、さらに前記台部と針との表面全体を錫でメッキしてもよい。また、前述のように台部内及び針の芯部を別部材で形成し、各々の表面全体を錫で覆ってもよいが、例えば、錫で針の芯部の表面全体を覆い、台部の全てを錫製に形成したり、或いは針を全て錫で形成し、内部を別部材で形成した台部の表面全体を錫で覆ってもよい。また、剣山の内部を真鍮で形成することは強度面でのメリットを有し、また、樹脂で形成すれば製造コストの削減に寄与できる。
このように形成すると、花器の中に本考案の剣山を入れた場合、錫の重みで水面に浮かび上がることなく花器の底に沈み込み、さらに、剣山と水との接触部分は全て錫で形成してあることによって、該錫の作用によって花器内の水を浄化し、生花に対して効率的且つ確実に防腐効果を及すことができる。
本考案によれば、人体や環境に悪影響を及ぼすことなく、錫特有の浄化・防腐作用によって花器内の水を長期的に清浄に保つことができる。しかも、剣山そのものが多数の針を起立する形態であるから、木炭のように単なる塊状のものと比較しても表面積が格段に広く、これに伴って前記花器内の水との接触面積も広くなるので、浄化作用も飛躍的に高まることとなる。このことから、その花器内の水により育成された生花は、防腐効果が発揮されて瑞々しい状態を保ったまま長期間観賞できる。
さらに剣山のように、本来は生花を支持するための道具に、水の浄化作用及び生花の防腐作用を発揮する機能を兼ね備えさせたことで、花器の美観を損ねることなく、そこに生けられた生花を違和感無く鑑賞できる。
ここでまず、錫の特性についての説明を行う。
錫はスズ石という鉱石を炭素などで還元、電気分解をして得られる。そして融点が231.9℃と低く外観が美しいために青銅器時代から利用されており、その性質は柔らかく且つ外力によって変形しやすいので、他の金属との合金として使用されることが多く、例えば、青銅、ブリキ、ハンダ等として使用されている。また、錫は水の浄化作用を備えており、例えば、錫器の中に溜めた水は、長期間腐ることなく、美味な状態で飲むことができると言われている。
次に、各図面に基づいて前述した錫の性状を加味し、本考案による剣山の説明を以下に行う。
図1は本考案の剣山の一実施形態を示すものであり、この剣山は、円盤状をなす台部2と、該台部2の上に起立する多数の針3とからなっている。また剣山の表面5全体は錫で覆われており、詳しくは図2のように、針3は芯部4を真鍮で形成してあると共に、該芯部4の表面5全体を錫でメッキして覆っており、一方の台部2は、その全てを錫で形成しているので、剣山の表面全体が錫で覆われることとなる。
そして図3のように、前述の構成をなす剣山を、実際に水を満たした花器8の中に入れた場合、該剣山が錫の重みで花器8の底部に沈んでいき、該剣山の表面5を覆っている錫と花器8の中の水6とが接触し、錫が水6中において浄化作用を及ぼすこととなる。そして、剣山の針3に差し込まれた生花7は、花器8内の浄化された水を吸って生育されるので、防腐効果が発揮されて瑞々しい状態を長期間保って飾ることができる。
また、図4と図5に示すものは、本考案の他の実施形態を示すもので、まず図4のものは台部2の形状を多角形にしたものであり、次いで図5のものは、台部2の径を小さくし、例えば、一輪差しのような細長い形態の花器に対応したものである。
尚、図4や図5に示したものは本考案の花器8の類例を示したものであり、この他にも花器8の大きさや形態に合わせて、様々な形態に形成することも可能である。
本考案の剣山の斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 本考案の剣山の使用状態を示す一部を切欠した説明図である。 本考案の剣山の他の実施形態を示す斜視図である。 同じく、本考案の他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
2 台部
3 針
5 表面
8 花器

Claims (2)

  1. 花器(8)の底部に載置可能な台部(2)と、該台部(2)上に起立する多数の針(3)とからなる剣山であって、
    前記台部(2)及び針(3)は、錫で形成してあることを特徴とする剣山。
  2. 花器(8)の底部に載置可能な台部(2)と、該台部(2)上に起立する多数の針(3)とからなる剣山であって、
    前記台部(2)及び針(3)は、その表面(5)全体を錫で覆っていることを特徴とする剣山。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05216830A (ja) * 1992-02-06 1993-08-27 Sharp Corp ノート型コンピュータ装置
JP2015058943A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 株式会社エムトリップコーポレーション 飲料用抽出補助具

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