JP3100673B2 - リン酸型燃料電池用電極のリン酸含浸方法 - Google Patents

リン酸型燃料電池用電極のリン酸含浸方法

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JP3100673B2 JP03157956A JP15795691A JP3100673B2 JP 3100673 B2 JP3100673 B2 JP 3100673B2 JP 03157956 A JP03157956 A JP 03157956A JP 15795691 A JP15795691 A JP 15795691A JP 3100673 B2 JP3100673 B2 JP 3100673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸型燃料電池に関
するものであり、更に詳しくはリン酸型燃料電池用電極
のリン酸含浸方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リン酸型燃料電池用電極のリン酸
含浸方法としては、電極を100℃前後に加熱してリン
酸を直接スプレーやはけ塗りなどで塗布したり、リン酸
をカーボンペーパーなどの多孔質体に保持させた後、電
極と接触させ、電極がリン酸と接触して100℃前後に
温度を保ちながら徐々にリン酸が電極触媒層細孔のポア
吸引力により吸収されるのを待った上で、電池を組み立
て、運転、休止を繰り返しながら徐々に負荷を上げてい
く方法が用いられていた。
【0003】また、特開昭64−41173号公報には、低濃
度のリン酸浴中に電極を浸す方法が開示されている。し
かし、いずれの方法にしても、リン酸は電極触媒層中の
0.5μm以下の細孔にはすぐには入らず、200℃近
い温度で、しかも空気雰囲気下で徐々に入って行く。触
媒層中のPtは、表面積の大きいこの0.5μm以下の
細孔に大部分が存在するので、リン酸が入ってくるまで
はPtは反応ガス雰囲気下にあっても反応することがで
きない。これは電解液的に孤立しているためである。
0.5μm以下の細孔にリン酸が入りにくいのは、触媒
層が40〜50重量%の0.3μm程度の直径のポリテ
トラフルオロエチレン粒子を有し、リン酸に対して強力
な撥水性を発揮するために、リン酸の細孔へのポア吸引
力を阻害しているためである。
【0004】図2は従来法によりリン酸型燃料電池用
のリン酸含浸を行った場合の触媒層で起こる現象を示
した触媒層の断面模式図である。図において、(1)は
電極触媒層、(3)は酸素分子、(5)は水分子、
(7)はプロトン、(8)は触媒担持カーボンの腐食に
よって生じた一酸化炭素と二酸化炭素分子、(9)は白
金触媒の溶出によって生じた白金イオン(リン酸との錯
体)、(10)はリン酸イオン(11)は反応ガス供
給側、(12)はマトリックス側で、電池が組み立てら
れた後、反応ガスを流し、負荷をとって運転している運
転初期の状況を示している。
【0005】運転初期にはマトリックス側と電解液的に
連絡できている白金粒子(21)よりも、むしろ電解液
的に孤立している白金粒子(22)の方がはるかに多
い。電解液的に連絡できている白金粒子(21)では、
マトリックス側(12)からプロトン(7)の供給を受
けることができるため、酸素(3)を還元して水を生成
する電池反応を行うことができる。ところが、電解液的
に孤立している白金粒子(22)では、マトリックス側
(12)からプロトン(7)の供給を受けることができ
ず、電位が酸素発生電位に近い電位に保持される。この
とき、電解液的に孤立している白金粒子(22)が全く
電解液に接触していなければ何の反応も起こらないが、
少しでもマトリックス側と孤立している電解液と接触し
ていると、電位が高いために白金が溶出したり白金イオ
ン(9)を発生したり、担持カーボンの腐食反応により
一酸化炭素や二酸化炭素分子(8)を発生したりする。
これらの反応により白金粒子や担持カーボンが消失し、
この部分にリン酸が引き込まれるので、全体的には電極
触媒層(1)にリン酸が引き込まれることになり、マト
リックス側(12)と連絡する白金粒子(21)の比率
が増加し、徐々にセル特性が上昇する。
【0006】しかしながら、電極触媒層(1)の細孔への
リン酸の含浸を完了するまでに、相当量の白金粒子や担
持カーボンが消失することになるので、本来、電極触媒
層(1)が保っている触媒性能を100%生かすことがで
きなかった。また、負荷をとることにより定常的にマト
リックス側(12)から電極触媒層(1)へのプロトン(7)の流
れが生じるが、電荷はプロトン(7)のみによって運ばれ
るのではなく、0.1程度の輸率をもつリン酸イオン(1
0)によっても運ばれる。従って、負荷電流の1割程度は
マイナスの電荷をもつリン酸イオンによって運ばれ、リ
ン酸イオンは触媒層(1)からマトリックス側(12)へ移動
する。これはすなわち定常的に電極触媒層(1)からマト
リックス側(12)へリン酸が排出されることを意味し、電
極触媒層(1)にリン酸を含浸するという目的からははな
はだ不都合な現象であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のリン酸型燃料電
池用電極のリン酸含浸方法では、以上のようにリン酸含
浸が完了するまでに著しく電極触媒層の性能低下を引き
起こすという大きな問題点があった。
【0008】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、リン酸含浸が完了するまでに著し
く触媒層の性能低下を引き起こさないリン酸型燃料電池
用電極のリン酸含浸方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るリン酸型燃
料電池用電極のリン酸含浸方法は、リン酸型燃料電池
組み立てる前に、空気極側または燃料極側の電極に対し
て、リン酸を接触させた状態で、酸素と水素を含むガス
を供給して電極触媒層内で酸素と水素から水を生成する
反応を起こさせてリン酸を触媒層細孔内に含浸させるこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明におけるリン酸含浸方法は、電極触媒層
内で局部的に水の生成反応を起こさせることで高電位に
なるのを防止し、また、リン酸が希釈されるので、リン
酸の濃度差で触媒層細孔内にリン酸が引き込まれる。従
って、電極触媒層にダメージを与えることなく、リン酸
を含浸することができる。
【0011】
【実施例】実施例1 以下、本発明の一実施例を図について説明する。図1は
実施例において、触媒層で起こる現象を示した触媒層の
断面模式図である。図において、(6)はリン酸分子の
動きを示している。供給された酸素と水素は電極触媒層
内に拡散して白金粒子(2)に達し、ここでもし少しで
も電解液に接していれば、水の生成反応が起こる。この
反応は局部的なクローズド(閉鎖的な)電極反応であ
り、同じ白金粒子(2)の上で水素からプロトンになる
反応と、このプロトンと酸素が反応して水が生成する反
応が起こる。従って、マトリックス側からのプロトンの
供給は不要であり、白金粒子(2)はマトリックス側と
電解液で連絡していても、連絡していなくてもどうでも
よい。また、反応により分極を起こすために電位は酸素
の発生電位ほど高電圧には至らない。このことは触媒層
内のすべての白金粒子(2)にあてはまるため、触媒の
ダメージすなわち白金の溶出や担持カーボンの消失を確
実に防止することができる。更に、触媒層細孔内での水
の発生によって、この近傍のリン酸濃度が低くなり、濃
度差により周囲のリン酸を電極触媒層内へ引き込む。こ
のことが電極触媒層内の至るところで起こるので、結
局、電極触媒層が接している外部のリン酸を引き込み、
リン酸の含浸が速やかに進行する。このとき、電流負荷
をとる必要がないので、図2の場合のようなリン酸イオ
ン(10)の排出は起こらない。ただ、別に電流負荷を
とっても多少含浸に要する時間が長くなるだけのことで
あり、電極触媒層にダメージを与えずに、リン酸を含浸
するという目的は充分に達成できる。なお、電流をとる
必要がないので、リン酸の含浸は組み立て前に電極単独
で行う。
【0012】実施例では、まず、空気極及び燃料極を1
20℃のリン酸浴に電極触媒層を下にして浮かべ、上か
らO210%、H24%、残りN2とCO2からなる混合ガ
スを24時間にわたって供給した後、これらを電極とし
て有効面積100cm2の単セルとして210℃、30
0mA/cm2での燃料ガス(80%H2+20%CO2)
利用率80%、空気利用率60%の条件下で運転し、特
性を調べた。この単セルは初期から高いセル電圧を出
し、安定に動作した。図2の従来法だと、630mV前
後のセル電圧なのに対してこの実施例ではこれよりも1
0mV程高い、640mVの電圧が得られた。
【0013】
【0014】なお、上記実施例では、O210%、H2
%、残りN2とCO2とからなる混合ガスを用いたが、O
2とH2を含むガスであれば、どのような組成であっても
よい。ただし、安全の面から水素の爆発限界を考慮する
必要がある。また、O2の分圧が高すぎると水の生成反
応が起こっても電位が高く維持される恐れが生じるが、
この場合には少し負荷電流を取れば電圧を低く保つこと
ができる。
【0015】また、上記実施例では空気極、燃料極の両
方の電極について同時にしかも同じ組成の混合ガスを用
いてリン酸の含浸を行ったが、同時である必要はなく、
また、特性を主として支配している空気極側のみに行っ
てもよい。また、空気極と燃料極とで混合ガス組成を変
更しても差し支えない。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、リン酸
と接触している電極に酸素と水素を含むガスを供給し、
触媒層内で水の生成反応を起こさせてリン酸を触媒層内
細孔に含浸させるようにしたので、電極触媒層にダメー
ジを与えることなく、リン酸を含浸させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において触媒層で起こる現象を示した触
媒層の断面模式図である。
【図2】従来のリン酸含浸方法の場合の触媒層の断面模
式図である。
【符号の説明】
1 電極触媒層 2 白金粒子 3 酸素分子 4 水素分子 5 水分子 6 リン酸分子 7 プロトン 8 一酸化炭素と二酸化炭素分子 9 白金イオン 10 リン酸イオン 11 反応ガス供給側 12 マトリックス側 21 電解液的にマトリックスと連絡している白金粒子 22 電解液的にマトリックスと連絡していない白金粒子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−216174(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/86 - 4/98 H01M 8/00 - 8/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸型燃料電池を組み立てる前に、空
    気極側または燃料極側の電極に対して、リン酸を接触さ
    せた状態で、酸素と水素を含むガスを供給して電極触媒
    層内で酸素と水素から水を生成する反応を起こさせてリ
    ン酸を触媒層細孔内に含浸させることを特徴とするリン
    酸型燃料電池用電極のリン酸含浸方法。
JP03157956A 1991-06-28 1991-06-28 リン酸型燃料電池用電極のリン酸含浸方法 Expired - Fee Related JP3100673B2 (ja)

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