JP3100582B2 - 走査型電子顕微鏡及びパターン測定方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡及びパターン測定方法

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JP3100582B2
JP3100582B2 JP11035063A JP3506399A JP3100582B2 JP 3100582 B2 JP3100582 B2 JP 3100582B2 JP 11035063 A JP11035063 A JP 11035063A JP 3506399 A JP3506399 A JP 3506399A JP 3100582 B2 JP3100582 B2 JP 3100582B2
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孝行 岩松
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株式会社半導体先端テクノロジーズ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体産業で用い
られるリソグラフイー技術に係わり、特に高分解能及び
微細化に関するパターン寸法測定装置及びパターン測定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のSEM(走査型電子顕微鏡)装置
では寸法測定の際、当該寸法測定部分に電子ビームを照
射する必要がある。しかし、この電子ビーム照射によ
り、主としてSEM試料室内のハイドロカーボンが原因
して寸法測定を行ないたい部分にコンタミネーションが
付着することが問題となっていた。
【0003】また微細レジストパターン、特に孤立系の
ホール或いはラインパターンの場合にあっては、測定の
さいにはこのコンタミネーションの付着に加えて電子ビ
ーム照射による測定パターン部分へのチャージアップ
(帯電)が生じ電子ビームの偏向という問題もあり、微
細パターン測定においてその寸法測定が非常に困難であ
った。
【0004】特に半導体集積回路においては、例えばウ
エハ上のレジスト寸法値は西暦2000年に100〜1
30nm程度と言われ、これは寸法測定においてはわず
か数nm程度の寸法変動も無視できないレベルであるこ
とを意味し、今後の生産・管理を行なう場合に大きな問
題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記の微
細パターン観測の際に生じるコンタミネーションの付着
及びチャージアップという問題について解決しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のSEM装置
は、パターン寸法を測定するためのSEM装置におい
て、当該SEM装置から照射される電子ビームを寸法測
定前に部分的に遮断することができる部分遮断アパーチ
ャーを具備することを特徴とする。
【0007】前記SEM装置に具備される部分遮断アパ
ーチャーは、形状が多角形若しくは線形若しくは円形若
しくはこれらの組み合わせ形状若しくはこれらの重ねあ
わせ形状からなると共に、これらの部分遮断アパーチャ
ーを複数枚有することを特徴とする。
【0008】前記SEM装置に具備される部分遮断アパ
ーチャーは、同一形状でサイズの異なる部分遮断アパー
チャーを複数枚有している。また、カメラの絞り構造の
ように、当該部分遮断アパーチャーの大きさが可変であ
ることを特徴とする。
【0009】前記SEM装置に具備される部分遮断アパ
ーチャーは、電子ビーム照射領域を中央を中心として回
転可能に配置でき、当該部分遮断アパーチャーが回転方
向に対して自由度を有することを特徴とする。
【0010】前記SEM装置に具備される部分遮断アパ
ーチャーにて遮断される領域は、少なくとも電子ビーム
照射領域の周辺部以外を含む(すなわち中心部分を含
む)ようにして配置されることを特徴とする。
【0011】この発明のパターン測定方法は、SEM装
置を用いて、パターンを測定する場合、電子ビームを部
分的に遮断する部分遮断アパーチャーを用いて測定パタ
ーンの周辺部分に対して電子ビーム寸法測定前に照射す
る工程を用いることにより微細パターン寸法測定或いは
管理を行なうことを特徴とする。
【0012】前記パターン測定方法は、寸法測定部分周
辺に電子ビームを照射し、周辺のチャージバランスがと
れた後に上記部分遮断アパーチャーを除いて寸法測定を
行なうことを特徴とする。
【0013】前記パターン測定方法は、寸法測定をする
場合、電子ビームを寸法測定試料に対して1回だけ照射
して当該電子ビーム照射により得られた画像を取り込
み、画像を取り込んだ後に試料に対する電子ビーム照射
を完全に遮断し、当該取り込み画面上で寸法測定を行な
うことを特徴とする。
【0014】前記パターン測定方法は、露光用マスクパ
ターンにおける遮光部分(例えば、クロム膜による遮光
膜)或いは半透明部分(例えば、ハーフトーンマスク、
位相シフトマスク)の寸法測定に対しても適用できるこ
とを特徴とする。
【0015】本発明は、試料に対して電子ビームを照射
する際に、微細寸法測定パターン形状に対応した部分的
に電子ビームを遮断する部分遮断アパーチャーをその手
前に設けることにより、試料に対して部分的に電子ビー
ムを照射することができる。このことにより、寸法測定
部分であるレジストエッジ部分或いは遮光膜エッジ部分
に対して電子ビームの照射を防止しているためこの部分
へのコンタミネーションの付着が防止される。また周辺
部分に電子ビームが照射されてこの部分ではコンタミネ
ーションの付着があるが、これはその後のレジスト剥離
等でレジストと共に除去される。また周辺部分にコンタ
ミネーションが付着することはその分SEM試料室内の
ハイドロカーボンの濃度を一時的に小さくすること、及
び、局所的に測定パターン付近のハイドロカーボンの量
が少なくなることを意味し、その直後に行なわれる測定
のための電子ビームの照射による測定パターンへのコン
タミネーションの付着を減少させることができる。
【0016】また、レジストパターン等にしばらく電子
ビームを照射することによってレジストに蓄積された電
荷が釣り合ってSEMにより取得される画像が安定する
という効果もある。このため、寸法測定試料に対して前
記のような電荷の釣り合いが得られるよう部分的に電子
ビームを遮断する部分遮断アパーチャーを設ける。
【0017】さらに、観察倍率に応じて部分遮断アパー
チャーの大きさ、形状等を選択することにより微細パタ
ーン寸法測定の際にコンタミネーション及びチャージア
ップの防止という効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.微細パターン寸法
を測定するための本SEM装置について説明する。図1
に本SEM装置の該略図を示す。1は電子銃、2はコン
デンサレンズ、3は偏向コイル、4は走査電源、5は対
物レンズ、6は試料室、7は電子ビームブランキングア
パーチャー、8は部分遮断アパーチャー、9は試料、1
0は2次電子検出器、11は増幅器、12はCRT(カ
メラ)、13は排気ポンプである。本SEM装置は、電
子ビームブランキングアパーチャー7以外に、部分的に
電子ビームを遮断する機能を有する部分遮断アパーチャ
ーをブランキング部分に設けている。具体的な部分的に
電子ビームを遮断する機能を有する部分遮断アパーチャ
ー形状について図2〜図17に示す。例えば、図2、図
3に示した部分的に電子ビームを遮断する部分遮断アパ
ーチャーは電子ビームの中心部分に矩形、円形の電子遮
断部分を有している。これにより、寸法測定試料に対し
て選択的に電子ビームを照射することが可能になる。前
記部分遮断アパーチャーを使用することにより、当該測
定パターン部分には電子ビームを照射せず、かつ当該測
定パターン周辺部分には電子ビームを照射することが可
能となる。
【0019】望ましい形態としては、上記部分遮断アパ
ーチャーは図2〜図17に示すように、多角形又は円形
等の異なる形状のものを数多く備えていること、また、
図18に示すように、同一形状でもサイズの異なるもの
を数多く備えていること、または、図19、図20に示
すように、異なる形状の部分遮断アパーチャーは2枚以
上組み合わせたり、重ね合わせて使用できること、また
は、図21に示すように、部分遮断アパーチャーは平行
移動して配置できること、または、図22に示すよう
に、上記部分遮断アパーチャーは、電子ビーム照射部の
中心部分を中心にして、回転可能に配置できること、ま
たは、部分遮断アパーチャーは電子ビーム照射部の中心
部分を含むようにして配置されること、または寸法測定
の際には、予め測定パターン部分を上記部分遮断アパー
チャーで覆い電子ビームを照射し、当該パターン部分に
照射されないようにした後、部分遮断アパーチャーを除
くことにより当該パターン部の寸法測定を行なうこと、
または、寸法測定部分周辺に電子ビームを照射し、周辺
のチャージバランスがとれた後に上記部分遮断アパーチ
ャーを除いて寸法測定を行なうこと、またはこの際の寸
法測定はコンタミネーションの付着を最小限にするた
め、1回のみスキャンして画像取り込みを行ない、電子
ビームブランキングアパーチャー7により電子ビームを
完全に遮断して、当該取り込み画面上で寸法測定を行な
うこと等がある。
【0020】実施の形態2.Si(シリコン)ウエハ上
に形成された微細レジストパターンの寸法測定方法につ
いて説明する。Siウエハ(Si基板301)上に反射
防止膜302であるDUV30(Brewer社製)を
1600Å(オングストローム)程度の厚さに塗布・ベ
ーク後、ArFレジストであるZAF−001レジスト
(日本ゼオン製)を3000Åの厚さに塗布し、レジス
ト膜303を形成する(図23(a))。次に、ArF
露光装置によりSiウエハ上にマスクパターンを縮小転
写することで前記Siウエハ上に0.15μm孤立コン
タクトホールパターン20(寸法測定部20)を形成
し、レジストパターン304を形成した(図23
(b))。この寸法測定を前記実施の形態1での部分遮
断アパーチャー8を使用した場合と使用しなかった場合
とで比較を行なった。SEM装置での寸法測定条件は加
速電圧0.7KV(リターディングオプション使用:加
速電圧3KV、Siウエハに−2.3KV)、プローブ
電流密度3pA、観察倍率は120000倍で行った。
【0021】まず、部分遮断アパーチャー8を使用しな
い従来方法での測定の場合では、前記0.15μm孤立
コンタクトホールパターン寸法値は0.15μmに対し
て当該パターン部分を20回繰り返し測定した1回目と
20回目の寸法変動量が−30nmとなり、コンタミネ
ーションにより寸法測定精度が劣化していることがわか
った。
【0022】次に、部分遮断アパーチャー8を使用した
場合には、まず低倍(15000倍)にてパターンを確
認し、像を中心部分にセンタリングした後、例えば、図
3に示した部分遮断アパーチャー8に切り替え高倍率
(120000倍)とし、その状態で電子ビームを30
秒間照射した。図23(c)にこの時のコンタミネーショ
ン305の付着の様子について示す。次に、部分遮断ア
パーチャーを取り除き当該0.15μm孤立コンタクト
ホールパターン部分の寸法を20回繰り返し測定を行な
った(図18(d))。この時の寸法値は、0.15μ
mに対して1回目と20回目の寸法変動量は−30nm
であり、部分遮断アパーチャー8を使用しなかった場合
と比較して寸法変動量が減少していることがわかった。
【0023】この後、図23(e)に示すように、当該
パターン部分に対してイオン打ち込みあるいはCVD等
により不純物をドーピングし半導体デバイスを作製し
た。
【0024】上記のように、部分遮断アパーチャー8に
より、測定するパターン部分への電子ビームの照射が行
なわれないので、コンタミネーションの付着が防止され
るため、測定時における寸法変動が抑制されることが確
認された。また、観察時の寸法変動量が抑制されること
により、SEM装置を用いて寸法管理を行なう際のパタ
ーン寸法管理が容易となった。
【0025】今回は、コンタクトホール系について説明
したが、これに限らず、ラインパターン、ラインアンド
スペースパターン、スペースパターン等に対しても部分
遮断アパーチャー8を取り替えることにより、適用が可
能である。
【0026】また今回レジストとしてはポジ型ArFレ
ジストである日本ゼオン製ZAF−001を使用した
が、これに限らず他のフォトレジスト或いは電子直接描
画装置用の電子線レジストを使用してもよい。またネガ
レジストに対しても同様に適用可能である。また電子線
レジストを使用の際には電子線レジスト表面に電子直接
描画時のチャージング防止のために帯電防止膜を形成し
ていてもよい。
【0027】実施の形態3.Cr(クロム)マスク基板
上に形成された微細レジストパターン寸法測定方法につ
いて説明する。透明基板401にCrで遮光膜402を
形成し、6025Crマスク基板とする。次に、602
5Crマスク基板上に電子線レジスト膜403であるE
P−002(東京応化工業製)を3000Å程度の厚さ
に塗布・ベーク後(図24(a))、マスク用電子線描
画装置により描画を行ない、その後PEB(Post
Exposure Bake)現象をすることで602
5Crマスク上に0.4μm孤立コンタクトホールパタ
ーン20を形成し、電子線レジストパターン404を形
成した(図24(b))。この寸法測定を前記実施の形
態1での部分遮断アパーチャー8を使用した場合と使用
しなかった場合とで比較を行なった。SEM装置での寸
法測定条件は加速電圧1KV(リターディングオプショ
ン不使用)、プローブ電流密度3pA、観察倍率は60
000倍で行なった。
【0028】まず、部分遮断アパーチャーを使用しない
従来方法での測定の場合では、前記0.4μm孤立コン
タクトホールパターン寸法値は0.4μmに対して当該
パターン部分を20回繰り返し測定した1回目と20回
目の寸法変動量が−7nmとなり、コンタミネーション
により寸法測定精度が劣化していることがわかった。
【0029】次に、部分遮断アパーチャー8を使用した
場合には、まず低倍(15000倍)にてパターンを確
認し、像を中心部分にセンタリングした後、例えば、図
3に示した部分遮断アパーチャーに切り替え高倍率(6
0000倍)とし、その状態で電子ビームを30秒間照
射した。図24(c)にこの時のコンタミネーション4
05の付着の様子について示す。次に、部分遮断アパー
チャーを取り除き、当該0.4μm孤立コンタクトホー
ルパターン部分の寸法を20回繰り返し測定を行なった
(図19(d))。この時の寸法値は0.4μmに対し
て1回目と20回目の寸法変動量は−2nmであり、こ
れは装置の測定繰り返し性とほぼ同等であった。この結
果より、部分遮断アパーチャーを使用した場合は、不使
用の場合と比較して寸法変動量が大幅に減少しているこ
とがわかった。
【0030】この後、図24(e)に示すように、当該
電子線レジストパターン404をマスクにしてドライエ
ッチングを行なうことで遮光膜であるCrをパターニン
グし、遮光膜Crパターン406を形成した後、図24
(f)に示すようにレジストを剥離することにより半導
体デバイス作製用マスクを作製した。このドライエッチ
ング時にレジストパターン上に形成されたコンタミネー
ションは当該レジストと共に剥離されるために最終的な
遮光膜であるCrパターンに対して寸法変動等の影響を
与えずに加工することができた。
【0031】このように、部分遮断アパーチャーによ
り、測定するパターン部分への電子ビームの照射が行な
われないので、コンタミネーションの付着が防止される
ため、測定時における寸法変動が抑制される。さらに、
マスク基板では基板材料がQuarzであるため導電性
がなく、またレジスト材料も導電性に乏しいため、チャ
ージアップしやすいが、周辺部分に均等に電子ビームを
照射することにより電位が一時的に安定することにより
チャージアップによる像の移動を防止することができ
る。
【0032】また、観察時の寸法変動量が抑制されるこ
とにより、SEM装置を用いて寸法管理を行なう際のパ
ターン寸法管理が容易となった。また、マスクパターン
寸法測定では問題となっていたチャージアップという問
題についても解決することができ、これにより、従来の
光学的手法では測定が困難であったパターンサイズが
0.5μm未満の微細パターンについてSEM装置によ
り管理が行なうことが可能となった。
【0033】今回コンタクトホール系について説明した
が、これに限らず、ラインパターン、ラインアンドスペ
ースパターン、スペースパターン等に対しても適用が可
能である。
【0034】ここでは、Crマスク基板での場合につい
て説明したが、これに限らずCr系および他の材料であ
るAlSi、MoSi、WSi、TiSi、NiSi、
ZrSi系の金属膜或いは金属シリサイド膜或いはこれ
らの酸化物、窒化物、炭化物、水酸化物、ハロゲン化物
の単体またはこれらの混合物を用いても同様の効果が得
られる。
【0035】また、今回レジストとして東京応化工業製
ポジ型電子線レジストEP−002を使用したが、これ
に限らず、他の電子線レジストまたはホトレジストを使
用してもよい。またネガレジストに対しても同様に適用
可能である。レジスト表面に電子線描画時のチャージン
グ防止のために帯電防止膜を形成していてもよい。
【0036】実施の形態4.Crマスク基板上に形成さ
れた遮光膜Crパターン寸法測定方法について説明す
る。6025Crマスク基板上に電子線レジストである
ZEP−7000(日本ゼオン製)を3000Å程度の
厚さに塗布・ベーク後(図25(a))、マスク用電子
線描画装置により描画を行ない、その後現象をすること
で6025Crマスク上に0.4μm孤立コンタクトホ
ールパターン20を形成し、電子線レジストパターン5
04を形成した(図25(b))。この後、図25
(c)に示すように、当該電子線レジストパターン50
4をマスクにして遮光膜Cr502をドライエッチング
を行なうことで遮光膜であるCrをパターニングした
後、図25(d)に示すようにレジストを剥離すること
により遮光膜Crパターン506を形成し半導体デバイ
ス作製用マスクを作製した。
【0037】この遮光膜Crパターン506の寸法測定
を、前記実施の形態1での部分遮断アパーチャー8を使
用した場合と使用しなかった場合とで比較を行なった。
SEM装置での寸法測定条件は加速電圧1KV(リター
ディングオプション不使用)、プローブ電流密度3p
A、観察倍率は60000倍で行なった。
【0038】まず、部分遮断アパーチャー8を使用しな
い従来方法での測定の場合では、前記0.4μm孤立コ
ンタクトホールパターン寸法値は0.4μmに対して当
該パターン部分を20回繰り返し測定した1回目と20
回目の寸法変動量が−7nmとなり、コンタミネーショ
ンにより寸法測定精度が劣化していることがわかった。
【0039】次に、部分遮断アパーチャー8を使用した
場合には、まず低倍(15000倍)にてパターンを確
認し、像を中心部分にセンタリングした後、例えば、図
3に示した部分遮断アパーチャーに切り替え高倍率(6
0000倍)とし、その状態で電子ビームを30秒間照
射した。図25(e)にこの時のコンタミネーション5
05の付着の様子について示す。次に、部分遮断アパー
チャーを取り除き、当該0.4μm孤立コンタクトホー
ルパターン部分の寸法を20回繰り返し測定を行なった
(図25(f))。この時の寸法値は0.4μmに対し
て1回目と20回目の寸法変動量は−2nmであり、こ
れは装置の測定繰り返し性とほぼ同等であった。この結
果より、部分遮断アパーチャー8を使用した場合は、不
使用の場合と比較して寸法変動量が大幅に減少している
ことがわかった。
【0040】このように、部分遮断アパーチャーにより
測定するパターン部分への電子ビームの照射が行なわれ
ないので、コンタミネーションの付着が防止されるた
め、測定時における寸法変動が抑制される。また、マス
ク基板ではでは基板材料がQuarzであるため導電性
がなく、またレジスト材料も導電性に乏しいため、チャ
ージアップしやすいが、周辺部分に均等に電子ビームを
照射することにより電位が一時的に安定することにより
チャージアップによる像の移動を防止することができ
る。
【0041】また、観察時の寸法変動量が抑制されるこ
とにより、SEM装置を用いて寸法管理を行なう際のパ
ターン寸法管理が容易となった。また、マスクパターン
寸法測定では問題となっていたチャージアップという問
題についても解決することができ、これにより、従来の
光学的手法では測定が困難であったパターンサイズが
0.5μm未満の微細パターンについてSEM装置によ
り管理が行なうことが可能となった。
【0042】今回はコンタクトホール系について説明し
たが、これに限らず、ラインパターン、ラインアンドス
ペースパターン、スペースパターン等に対しても適用が
可能である。
【0043】ここでは、Crマスク基板での場合につい
て説明したが、これに限らずCr系および他の材料であ
るAlSi、MoSi、WSi、TiSi、NiSi、
ZrSi系の金属膜或いは金属シリサイド膜或いはこれ
らの酸化物、窒化物、炭化物、水酸化物、ハロゲン化物
の単体またはこれらの混合物を用いても同様の効果が得
られる。
【0044】また、今回レジストとして日本ゼオン製ポ
ジ型電子線レジストZEP−7000を使用したが、こ
れに限らず、他の電子線レジストまたはホトレジストを
使用してもよい。またネガレジストに対しても同様に適
用可能である。またレジスト表面に電子線描画時のチャ
ージング防止のために帯電防止膜を形成していてもよ
い。また遮光膜Cr上のコンタミネーションは洗浄装置
或いはドライエッチング装置或いはプラズマアッシング
装置等により当該コンタミネーション及びダストについ
て除去してからマスクを使用してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電子ビ
ームを寸法測定前に部分的に遮断することができる部分
遮断アパーチャーを具備することにより、試料の寸法測
定部分及びその周辺領域とについて選択的に電子ビーム
を照射することが可能となるために、コンタミネーショ
ンの付着も選択的に行なわれるという効果を有する。
【0046】さらに、寸法測定部分周辺に電子ビームを
照射し、周辺のチャージバランスがとれた後に部分遮断
アパーチャーを取り除いて寸法測定を行なうことによ
り、寸法測定中にチャージアップにより生じる像のシフ
トが起こりにくくなるために寸法測定信頼性が向上する
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のSEM装置概略図。
【図2】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図3】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図4】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図5】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図6】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図7】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図8】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図9】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図10】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図11】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図12】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図13】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図14】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図15】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図16】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図17】 電子ビーム部分遮断アパーチャー概略図。
【図18】 サイズの異なる部分遮断アパーチャー概略
図。
【図19】 組み合わせによる部分遮断アパーチャー概
略図。
【図20】 重ね合わせによる部分遮断アパーチャー概
略図。
【図21】 平行移動配置による部分遮断アパーチャー
概略図。
【図22】 回転移動配置による部分遮断アパーチャー
概略図。
【図23】 Siウエハパターンの作製方法及びレジス
ト寸法測定方法を示す図。
【図24】 Crマスクパターンの作製方法及びレジス
ト寸法測定方法を示す図。
【図25】 Crマスクパターンの作製方法及びCrパ
ターン寸法測定方法を示す図。
【符号の説明】
1 電子銃、2 コンデンサレンズ、3 偏向コイル、
4 走査電源、5 対物レンズ、6 試料室、7 電子
ビームブランキングアパーチャー、8 部分遮断アパー
チャー、9 試料、10 2次電子検出器、11 増幅
器、12 CRT(カメラ)、13 排気ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−206244(JP,A) 特開 昭54−27371(JP,A) 特開 昭59−153154(JP,A) 特開 昭56−38757(JP,A) 特開 昭48−85069(JP,A) 特開 昭61−116606(JP,A) 特開 昭64−15604(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/09 G01B 15/00 H01J 37/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを試料に照射してパターン
    寸法を測定する走査型電子顕微鏡において、上記パターンの寸法測定部分の形状に対応した形状を有
    する電子遮断部分を有しこの電子遮断部分により寸法測
    定部分の形状に対応して 試料に照射される電子ビームを
    部分的に遮断する部分遮断アパーチャーを寸法測定部分
    の形状に対応して選択可能に複数種類備え、 パターンの寸法測定前に、複数種類の部分遮断アパーチ
    ャーの中から寸法測定部分の形状に対応した電子遮断部
    分を有する部分遮断アパーチャーを選択し、この選択し
    た部分遮断アパーチャーを使用して電子ビームを試料に
    対して照射することにより寸法測定部分のへの電子ビー
    ムの照射を遮断しながら寸法測定部分の周辺部分への電
    子ビームの照射を行い、上記寸法測定部分の周辺部分に
    コンタミネーションを付着させ、 上記コンタミネーションを付着させた後に、上記部分遮
    断アパーチャーを取り除き、上記寸法測定部分に電子線
    を照射して上記寸法測定部分の寸法を測定する ことを特
    徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】 上記走査型電子顕微鏡は、異なる形状の
    電子遮断部分を有する部分遮断アパーチャーを備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の走査型電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】 上記走査型電子顕微鏡は、上記異なる形
    状の電子遮断部分を有する部分遮断アパーチャーを重ね
    あわせてひとつの部分遮断アパーチャーとして使用する
    ことを特徴とする請求項2記載の走査型電子顕微鏡。
  4. 【請求項4】 上記走査型電子顕微鏡は、同一形状で異
    なるサイズの若しくはサイズが可変の電子遮断部分を有
    する部分遮断アパーチャーを備えていることを特徴とす
    る請求項1〜3いずれかに記載の走査型電子顕微鏡。
  5. 【請求項5】 上記走査型電子顕微鏡は、部分遮断アパ
    ーチャーの電子遮断部分の配置角度を変更できることを
    特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の走査型電子顕
    微鏡。
  6. 【請求項6】 上記部分遮断アパーチャーの電子遮断部
    は、電子ビームが照射される領域の中心部分の電子ビ
    ームを遮断することを特徴とする請求項1〜5いずれか
    に記載の走査型電子顕微鏡。
  7. 【請求項7】 レジストパターンを有するレジスト膜
    を、透明基板上に形成された遮光膜上に備えたマスク基
    板の上記レジストパターンの寸法を測定するパターン測
    定方法において、レジストパターンの寸法測定部分の形状に対応した形状
    を有する電子遮断部分を有しこの電子遮断部分により寸
    法測定部分の形状に対応してレジスト膜に照射される電
    子ビームを部分的に遮断する部分遮断アパーチャーを用
    いて、上記寸法測定部分には電子線を照射せず上記寸法
    測定部分の周辺部分には電子線を照射して上記レジスト
    パターンの寸法測定部分の周辺部分にコンタミネーショ
    ンを付着させるコンタミネーション付着工程と、 上記コンタミネーション付着工程の後に、部分遮断アパ
    ーチャーを取り除き、上記寸法測定部分に電子線を照射
    して上記寸法測定部分の寸法を測定する寸法測定工程と
    を備えたことを特徴とするパターン測定方法。
  8. 【請求項8】 遮光膜パターンを有する遮光膜を透明基
    板上に備えたマスク基板の上記遮光膜パターンの寸法を
    測定するパターン測定方法において、 遮光膜パターンの寸法測定部分の形状に対応した形状を
    有する電子遮断部分を有しこの電子遮断部分により寸法
    測定部分の形状に対応して遮光膜に照射される電子ビー
    ムを部分的に遮断する部分遮断アパーチャーを用いて、
    上記遮光膜パターンの寸法測定部分には電子線を照射せ
    ず上記遮光膜パターンの寸法測定部分の周辺部分には電
    子線を照射して上記の寸法測定部分の周辺部分にコンタ
    ミネーションを付着させるコンタミネーション付着工程
    と、 上記コンタミネーション付着工程の後に、部分遮断アパ
    ーチャーを取り除き、上記寸法測定部分に電子線を照射
    して上記寸法測定部分の寸法を測定する寸法測定工程と
    を備えたことを特徴とするパターン測定方法。
  9. 【請求項9】 上記請求項7又は8記載のパターン測定
    方法を用いて寸法測定部分の寸法を測定してマスク基板
    を作成することを特徴とするマスク基板の作 成方法。
  10. 【請求項10】 上記請求項7又は8記載のパターン測
    定方法を用いて寸法測定部分の寸法を測定することによ
    り作成されたことを特徴とするマスク基板。
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