JP3100200B2 - 堅型破砕機における破砕方法 - Google Patents

堅型破砕機における破砕方法

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JP3100200B2
JP3100200B2 JP03287128A JP28712891A JP3100200B2 JP 3100200 B2 JP3100200 B2 JP 3100200B2 JP 03287128 A JP03287128 A JP 03287128A JP 28712891 A JP28712891 A JP 28712891A JP 3100200 B2 JP3100200 B2 JP 3100200B2
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輝二 綿島
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株式会社中山鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、竪型破砕機に関す
る。更に詳しくは、岩石、鉱石等を破砕するための竪型
の回転軸を備えたロータを有する竪型破砕機における破
砕方法に関する。更に詳しくは、岩石、鉱石等を破砕、
整粒、角取りして土木、建築、セメント製造用に最適な
骨材をえるための竪型破砕機における破砕方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】砂利、砕石、砂などの骨材は、セメントコ
ンクリートやアスファルト混合物を作るために用いられ
る。この骨材の生産には、竪型又は横型のインパクトク
ラッシャが利用されている。このなかで、竪型のインパ
クトクラッシャは、粒形の補正に使用されている。本出
願人は、上下2段のローターよりなる竪型破砕機を提案
した(米国特許4,844,354号明細書)。これ
は、ローターより放出された原料は、1段目はアンビル
(特殊な鋼)に衝突して破砕され、再び2段目のロータ
に入った原料は再び加速され、デッドストックに衝突さ
せることにより粒形の補正が行われるものである。
【0003】一方、上下2段以上で被破砕物を強制流動
させて、被破砕物を過粉砕せずに天然骨材に近い丸みを
帯びた粒形に調節するための粒形調整方法及び調整機が
提案されている(特開昭62−197157、特開昭6
2−197158等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した破砕機は、1
段用のアンビルで破砕した後のエネルギは必ずしも有効
に利用されていない。すなわち、1段目のアンビルに衝
突した後の原料(石)は、必ずしもアンビルの衝突面に
垂直に衝突していないので、このアンビルですべての速
度エネルギを消失するものではない。また、仮にアンビ
ルの衝突面に垂直に衝突したとしても反撥係数もあり、
そのすべてが破砕エネルギに消費されるわけではない。
したがって、従来のものは、衝突後の原料の速度エネル
ギは摩擦熱、音などに変化し無駄に消費されている。本
発明は、ここに着目したものである。
【0005】また、原料がアンビルの衝突面に垂直に衝
突すると反撥し、アンビルに衝突後破砕された一部の原
料は入射した経路と同じ経路で戻るものもある。この原
料の戻りと入射原料が衝突して、原料のスムーズな流れ
を妨げる。結局、この妨げは原料の流れを阻害し破砕効
率を低下させることになる。この発明は、以上のような
技術的背景で発明されたものであり、次の目的を達成す
る。
【0006】本発明の目的は、アンビルに衝突後のエネ
ルギを有効に利用しようとする堅型破砕機における破砕
方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、原料の流れをスムー
ズにした堅型破砕機における破砕方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に次のような手段を採る。
【0009】第1の手段は、回転される第1円盤上に第
1翼が設けられ、この第1翼に沿って被破砕物が移動し
て加速され、前記第1翼の外周から加速された前記被破
砕物が飛び出すための上段ロータと、前記上段ロータの
外周に配置され、前記被破砕物を受け止める第1アンビ
ルと、前記上段ロータと同軸で下段に配置され前記被破
砕物を受け取り、回転される第2円盤上に第2翼が設け
られ、この第2翼に沿って被破砕物が移動して加速さ
れ、前記第2翼の外周から加速された前記被破砕物が飛
び出すための下段ロータとからなる竪型破砕機におい
て、前記第1アンビルで反撥された前記被破砕物を、前
記上段ロータを駆動するロータ軸を交差するように落下
させて、前記第1アンビルで破砕された後の残速度エネ
ルギを前記下段ロータが受け取り、この残速度エネルギ
ーを前記下段ロータの略半径方向の初速度として入力す
ることを特徴とする竪型破砕機における破砕方法であ
る。
【0010】
【0011】
【作 用】回転される堅型破砕機のロータに翼が設けら
れている。この翼に沿って投入された被破砕物である原
料が移動して加速され、ロータの外周から加速された原
料が飛び出してアンビルに衝突する。このとき、前記被
破砕物に円盤の中心方向から半径方向に初速度を与えて
円盤に投入する。
【0012】[本発明の原理]以下、本発明の原理を説
明するために、竪型破砕機の原料の挙動を解析するため
に原料の運動モデルを考えてこれを解析する。竪型破砕
機は、円盤状の回転ロータに原料を投入し、この原料を
ロータに設けられた翼で加速してロータの外側に放出す
るものである。放出された原料は、ロータを収容してい
るハウジングの内側に配置されたアンビルに衝突し、破
砕される。まず、ロータ内で原料が加速される挙動を解
析するために運動方程式を求めてこれを解いてみる。 (1)摩擦を考慮しない場合 図1は、ロータの平面を示し、原料の速度線図である。
原料と壁面及び円盤との間の摩擦を一切考慮しないとき
のものである。ロータを構成する下部の円盤は、角速度
ωで回転駆動されている。この円盤上に質量mの原料
(石)が上方から投入されると、質量mの原料は翼の壁
面に沿って移動する。原料は角速度ωで等速円運動をし
ているので、動径(半径の意味)方向には遠心力が働き
rω2の加速度が生じる。よって動径方向の運動方程式
は次式のようになる。
【0013】
【数1】 また壁面に垂直な方向には加速度がないので、壁面から
原料を押す反力をSと、コリオリ力2mωdr/dt とが釣
合い次式が成り立つ。
【0014】
【数2】 よって、二つの運動方程式,が成り立つ(以下、
(A)という。)。但し、m:原料の質量、ω:円盤の
角速度、S:壁面が原料を押す反力、初期条件として時
刻t=0で、半径r=a,V=dr/dt=0 のとき、方程
式(A)を解けば、時刻tにおける原料の半径位置r
は、次式(B)が成り立つ。
【0015】
【数3】 また動径方向の速度Vは式(B)をtで微分した式、
すなわち次式(C)で与えられる。
【0016】
【数4】 今、動径方向に垂直、言い換えると円盤の接線方向の速
度をVφとすれば、Vφ=rωで表される。
【0017】すなわち、速度Vφは次式(1)が成り立
つ。
【0018】
【数5】 図1に示すように今、原料が円盤から打ち出される速度
をV、動径方向の速度Vとすれば、VとVとのなす
角度θは、tanθ=Vφ/Vとなり次式(2)が成
り立つ。
【0019】
【数6】 結局、原料から飛び出す角度は、円盤の角速度、原料の
円盤内への滞留時間によって決まる。ここで時間tが
大、すなわち円盤の半径が充分に大きくかつ角速度ωが
大きいと仮定すれば、tanθが1が近づくので次式
(3)となり、結局はθ=45度に近づくことになる。
【0020】
【数7】 このときの合成速度、すなわち円盤から原料が打ち出さ
れる速度をVとすれば、V2 =Vφ 2 +V 2 となり
(4)が成り立つ。
【0021】
【数8】 結局、原料が円盤から放出される速度Vは、円盤の角速
度ω、原料の円盤への滞留時間tによって決まる。ま
た、原料の放出角度θは、原料の円盤への滞留時間と、
円盤の角速度によって決まる。滞留時間tは、円盤の半
径の関数であるので、円盤が大きくかつ角速度が大であ
れば、45度に近づく。
【0022】(2)壁面の抗力による摩擦力だけを考慮
した場合。
【0023】前記(1)ではすべての摩擦を無視した場
合であった。次に、壁面からの反力による動径方向の摩
擦力(転がり摩擦と推定される。)を考慮したときの原
料の挙動を解析する。図1は、ロータの平面を示し、原
料と翼の壁面との間の摩擦力を考慮したときの原料の速
度線図である。図2においては、質量mの原料は角速度
ωの等速円運動をしているので動径方向には、rω2
加速度がある。また原料の運動方向と反対の向きに、壁
面が原料を押す反力Sによって原料には加速度と反対の
向きに摩擦力μSが働き、原料の動径方向の運動にブレ
ーキとして働くので動径方向の運動方程式は次式とな
る。
【0024】
【数9】 また壁面に垂直な方向には加速度がないので、壁面が原
料を押す反力Sと、コリオリ力2mωdr/dt が釣合い前
記した方程式(A)と同様の式が成り立つ。
【0025】
【数10】 よって運動方程式(,)が成り立つ(以下、(D)
という。)。但し、m:原料の質量、ω:角速度、S:
壁面が原料を押す反力、μ:原料と円盤との摩擦係数を
表す。そこで方程式を方程式に代入し、計算をすれ
ば次式(E)が成り立つ。
【0026】
【数11】 この方程式の一般解は、次式(F)で与えられる。
【0027】
【数12】 但し、A,Bは任意定数。これを初期条件時刻t=0
で、原料の円盤の半径方向位置r=a,V=dr/dt=0
として解けば、A=(G),B=(H)となり、次式
(I)が成り立つ。
【0028】
【数13】 そこで式(I)をtで微分すれば次式(J)が成り立
つ。
【0029】
【数14】 これは動径方向、すなわち円盤の半径方向の速度V
与える。一方、動径方向に垂直な速さをVφとすれば、
φ=rωで表されることより次式(5)が成り立つ。
【0030】
【数15】 図2に示すように今、原料が打ちだされる速度をVとす
ればVとVrとのなす角度をθとすれば、tanθ=V
φ/Vrより次式(6)が成り立つ。
【0031】
【数16】 すなわち、角度θは、原料と円盤の摩擦係数μ、円盤の
角速度ω、原料の円盤内での滞留時間tによって決めら
れる。ここでtが大、すなわち円盤の半径が充分に大き
く、かつ角速度ωが大きいと仮定にすれば次式(7)が
成り立つ。
【0032】
【数17】 ゆえに、大きな速度のときは角度θは、主に摩擦係数に
依存する。今、合成速度をVとすればV2 =Vφ 2 +V
2 より次式(8)が成り立つ。結局、原料が円盤から
放出される速度は、円盤の角速度ω、原料と円盤との摩
擦係数μ、原料の円盤内での滞留時間t言い換えると円
盤の径によって決まる。原料の質量には関係しないこと
がわかる。
【0033】
【数18】 (3)重力による摩擦力も壁面の反力による摩擦力も考
慮した場合 図3は、原料と壁面との摩擦、原料と円盤との摩擦を考
慮したときの速度線図である。図3において、質量mの
原料に重力による摩擦力、すなわち円盤表面との間の摩
擦力μmgが加わると考えたとき、原料は角速度ωの等
速円運動をしているので、動径方向には、rω2 の加速
度が働く。また原料の運動方向と反対の向きに、壁面が
原料を押す反力Sによって原料には加速度と反対の向き
に摩擦力μSと、重力による摩擦力μmgがはたらくの
で、動径方向の運動方程式は次式となる。
【0034】
【数19】 また壁面に垂直な方向には加速度がないので、壁面が原
料を押す反力Sとコリオリ力2mωdr/dt が釣合い前式
が成り立つ。よって二つの運動方程式(O)が成り立
つ。但し、m:原料の質量、ω:角速度S:壁面が原料
を押す抗力、μ:原料と円盤との摩擦係数、g:重力定
数とより計算すれば次式(P)が成り立つ。
【0035】
【数20】 方程式(P)の一般解は、次式(Q)で与えられる。
【0036】
【数21】 但し、A、Bは任意定数。これを初期条件時刻t=0で
r=a,V=dr/dt=0 で解けば、次式(R)が得られ
る。
【0037】
【数22】 これをtで微分すれば次式(S)が得られる。
【0038】
【数23】 これは動径方向の速度Vを与える。一方、動径方向に
垂直な速度をVφとすれば。Vφ=rωで表されること
より次式(T)が成り立つ。
【0039】
【数24】 図に示すように今、原料が打ちだされる速度をVとすれ
ば、VとVとのなす角度をθとすれば、tanθ=V
φ/Vとなり、次式(U)が成り立つ。
【0040】
【数25】 原料の円盤への滞留時間t及び円盤の角速度ωが充分に
大きいとすれば次式(V)が成り立つ。
【0041】
【数26】 結局、原料が円盤から放出される速度は、円盤の角速度
ω、原料の円盤への滞留時間t及び原料と壁面との摩擦
係数μとによって決まる。充分に原料の円盤への停滞時
間t、円盤の角速度ωが大きいときの原料の飛び出し角
度θは、原料と円盤との摩擦係数μのみによって決ま
る。
【0042】(4)半径方向に原料に初速度を与えて加
速する場合(摩擦を考慮しないとき) 前記した(1),(2),(3)の場合は、いずれも原
料に初速度を与えずに初期条件t=0のときV=dr/d
t=0 として解いた。そこで、t=0で、原料の半径方向
位置r=a,dr/dt=V0 のとき、すなわち円盤に原料を
投入するとき初速度V0 を与えるとき原料がどのように
挙動するか以下考察する。
【0043】前記した(1)の場合の方程式(A)で初
期条件として時刻t=0でr=a,dr/dt=V0 、すなわ
ちV0 の初速度を与えたとして、方程式(A)を解け
ば、
【0044】
【数27】 となる。
【0045】また、半径方向の速度Vは、
【0046】
【数28】 となる。
【0047】円盤から放出される接線方向の速度V
φは、
【0048】
【数29】 原料の放出方向の角度θは、
【0049】
【数30】 となる。
【0050】また、円盤から放出される原料の速度V
は、
【0051】
【数31】 となる。
【0052】(5)半径方向に原料に初速度V0 を与え
て加速するときの効果(摩擦を考慮しないとき) ここで、「(4)半径方向に原料に初速度を与えて加速
する場合(摩擦を考慮しない)」の効果について考察す
る。
【0053】前記(1)の場合、初速度V0 を与えない
ときの円盤から飛び出す速度をV1 、前記(4)の場
合、初速度を与えたときの速度をV2 とすれば、
【0054】
【数32】 となる。
【0055】したがって、V1 2 /V2 2 の比は、t及
びωが充分に大、すなわち充分に加速した場合、1より
大きい。結論的には原料に対して初速度V0 を与える
と、円盤から飛び出す速度も増大することが言える。
【0056】まとめ 以上の詳記した点をまとめると次
のようなことが概略言える。 (1)入れられた原料は、摩擦を全く考慮しない場合に
おいても、充分に加速した場合、原料は動径方向と約4
5度の角度で出ていく。 (2)円盤の半径が充分に大きく、かつ角速度が大きい
ときは、原料の円盤からの飛び出し角度は、原料と円盤
との摩擦係数によって主に決まる。 (3)原料が円盤から放出される速度は、円盤の角速
度、原料と円盤の摩擦係数、原料の円盤への滞留時間に
よって決まり、原料の質量には関係しない。 (4)原料に対して初速度V0 を与えると、円盤から放
出される速度は増大する。
【0057】
【実施例】図4に示すものは、本発明の原理を用いた2
段式の堅型衝撃式破砕機における破砕方法の概略を示す
断面図である。堅型破砕機は、概略円筒状のハウジング
2でカバーされている。ハウジング内の中心には、ロー
タ軸3が軸受4,4で回転自在に支持されている。ロー
タ軸3の上端には、上段ロータ5が固定されている。上
段ロータ軸5には2枚の翼6,6が設けられている。翼
6,6は、原料を加速するためのものである。ロータ軸
3の中間には、下段ロータ7が固定されている。下段ロ
ータ7には、2枚の翼8,8が設けられている。翼8,
8は、原料を加速するためのものである。
【0058】ロータ軸3の下端には、プーリ9が固定さ
れている。プーリ9は、ベルト10を介して駆動モータ
(図示せず)により回転駆動される。上段ロータ5とハ
ウジング2との間には、上部破砕室11を形成し、下段
ロータ6とハウジング2との間は下部破砕室12を形成
する。上段ロータ5の外周でハウジング2の内周面に
は、アンビル13が設けられている。アンビル13は、
上段ロータ5の翼6,6によって加速された原料を衝突
させて破砕するための特殊鋼製の被衝突部材である。
【0059】下段ロータ7の外周のハウジング2には、
デッドストック室14が形成されている。デッドストッ
ク室14は、破砕された原料をストックしておくための
ものである。このストックされた砕石に下段ロータ7の
翼8,8で加速された原料を衝突された原料を整粒する
ものである。上段ロータ5と下段ロータ7との間には、
円錐状の案内板15が配置されている。案内板15は、
アンビル13で破砕された原料を案内して、下段ロータ
7に案内するためのものである。この原料の案内は、ロ
ータ軸3を越えた反対側の位置に誘導する。
【0060】作 動 以上詳記した実施例は、以下のように作動する。上段
ロータ5に投入された原料石は、上段ロータ5の翼で前
記した論理で加速される。加速された原料は、アンビル
13にVの速度で入射角iで衝突される。なお、この入
射角iは、前記した原理で円盤からの原料の放出角度が
決まるが、この角度は一義的に決まらないのでi=0と
は通常はならない。
【0061】この衝突により原料は破砕される。アンビ
ル13と原料との反撥係数をE(0<E<1)とすれ
ば、反撥係数の定義より、
【0062】
【数33】 となる。
【0063】結局、原料は破砕された後、その細片は、
反射角jで速度V´で反射される。破砕された細片は、
高さhだけ落下して下段ロータ7に落下する。この落下
は、図4,図6に示すように下段ロータ7のロータ軸3
を交差するように落下される。したがって、原料の流れ
はスムーズに下段ロータ7に流れる。この落下された原
料は、V1 ´で下段ロータ7の略半径方向に投入され
る。これは、下段ロータ7に初速度V1 ´で入力したこ
とになる。
【0064】下段ロータ7に初速度を与えた場合は、前
記した本発明の原理(4),(5)で論じたように、下
段ロータ7から飛び出す速度を加速することになる。こ
のため、下段ロータ7で加速された原料は、デッドスト
ック14に高速で衝突される。このため、破砕、整粒を
効率良くできる。また、上段ロータ5の速度エネルギを
ロスすることなく下段ロータ7の破砕に利用できる。
【0065】
【第2実施例】図7は、第2実施例を示す破砕機の断面
図である。前記第1実施例の破砕機は、上段5の外周に
配置したアンビル13で主に、破砕した、下段ロータ7
の外周のデッドストック14で主に整粒している。第2
実施例に示すものは、下段ロータ7の外周にもアンビル
21を配置したものである。また、上段ロータ5と下段
ロータ7との中間には、デッドストック20を配置した
ものである。
【0066】デッドストック20は、原料を案内するた
めに設けたものであり、砕石のデッドストック20であ
るから磨耗することがない利点がある。この第2実施例
の破砕機は、アンビル13,21を上段ロータ5と、下
段ロータ7の外周に配置したので破砕効率が良い。すな
わち、一台で2台の破砕機の役割を果たす。
【0067】
【その他の実施例】前記した実施例は、2段式のロータ
があったが2段式でなくとも3段以上でも良い。また、
前記実施例のアンビル13の衝突面は、垂直であった
が、この衝突面13aは下面に向けて角度θ(図4参
照)に形成しても良い。この角度θを設けると、下段ロ
ータ7に円滑に原料が流れる。
【0068】前記実施例では、上段ロータ5に投入する
原料は加速していないが、これに投入するときエア、重
力落下式などで加速しても良い。また、前記実施例で
は、上段のアンビル13から下段ロータ7に直接投入し
ているが途中でデッドストック14、案内板15を設け
て方向転換させて高さ方向のエネルギを速度エネルギに
変換し、加速させても良い。
【0069】
【発明の効果】以上詳記したように、この発明の堅型破
砕機は、原料に与えたエネルギを無駄なく使用するので
効率の良い破砕ができる。取り分け、2段式の破砕機の
下段のロータは、上段のロータで破砕に使用されない速
度エネルギを使用して破砕するので破砕又は整粒効率が
極めて良い。また、上段ロータから下段ロータへの原料
の流れがスムーズである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は堅型破砕機の円盤上の原料の挙動を示す
平面図であり、摩擦を想定していない場合の速度線図を
示す。
【図2】図2は堅型破砕機の円盤上の原料の挙動を示す
平面図であり、コリオリ力による壁面の摩擦力を考えた
場合の速度線図を示す。
【図3】図3は破砕機の円盤上の原料の挙動を示す平面
図であり、コリオリ力による壁面の磨耗と重力による摩
擦力を考慮したときの速度線図を示す。
【図4】図4は本発明の堅型破砕機の第1実施例の概略
を示す断面図である。
【図5】図5は上段のアンビルに原料が衝突したときの
反撥の原理を示す速度線図である。
【図6】図6は図4のVI−VI線で切断した断面図を示す
平面図である。
【図7】図7は本発明の堅型破砕機の第2実施例の概略
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…堅型破砕機、2…ハウジング、3…ロータ軸、5…
上段ロータ、6…翼、7…下段ロータ、12…下部破砕
室、13…アンビル、14…デッドストック室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転される第1円盤上に第1翼が設けら
    れ、この第1翼に沿って被破砕物が移動して加速され、
    前記第1翼の外周から加速された前記被破砕物が飛び出
    すための上段ロータと、前記上段ロータの外周に配置され、 前記被破砕物を受け
    止める第1アンビルと、前記 上段ロータと同軸で下段に配置され前記被破砕物を
    受け取り、回転される第2円盤上に第2翼が設けられ、
    この第2翼に沿って被破砕物が移動して加速され、前記
    第2翼の外周から加速された前記被破砕物が飛び出すた
    めの下段ロータとからなる竪型破砕機において、 前記第1アンビルで反撥された前記被破砕物を、前記上
    段ロータを駆動するロータ軸を交差するように落下させ
    て、前記第1アンビルで破砕された後の残速度エネルギ
    を前記下段ロータが受け取り、この残速度エネルギーを
    前記下段ロータの略半径方向の初速度として入力するこ
    とを特徴とする竪型破砕機における破砕方法。
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