JP2003181314A - 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造 - Google Patents

竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造

Info

Publication number
JP2003181314A
JP2003181314A JP2001386012A JP2001386012A JP2003181314A JP 2003181314 A JP2003181314 A JP 2003181314A JP 2001386012 A JP2001386012 A JP 2001386012A JP 2001386012 A JP2001386012 A JP 2001386012A JP 2003181314 A JP2003181314 A JP 2003181314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
rotary plate
crushed
guide surface
vertical impact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001386012A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakayama
弘志 中山
Hiroyasu Baba
紘保 馬場
Teruji Watajima
輝二 綿島
Minobu Watanabe
美信 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakayama Iron Works Ltd
Original Assignee
Nakayama Iron Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakayama Iron Works Ltd filed Critical Nakayama Iron Works Ltd
Priority to JP2001386012A priority Critical patent/JP2003181314A/ja
Publication of JP2003181314A publication Critical patent/JP2003181314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータの案内面の摩耗を減らし、また、流線形
にして、ロータの破砕効率を高める。 【解決手段】ロータ案内構造は、回転駆動され鉛直方向
に駆動軸5を配置し、この駆動軸5により回転駆動され
る回転板2を駆動軸5に固定し、この回転板2に被破砕
物を半径方向に案内し、放出するための底部案内面10
を設け、更に、回転板2の外周縁に、放出された被破砕
物を打撃するデッドストック7を設けたロータである。
ロータ2の底部案内面10の高さを、回転板2の中心域
から回転板の外周縁にかけて低くなるように構成した。
または、デッドストック7の側面の放出案内面9を連続
した流線形をなす曲線に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、竪型衝撃式破砕機
のロータに関する。さらに詳しくは、原料である天然岩
石、コンクリート等の被破砕物によるロータ案内の摩耗
を防止し、ロータ回転時の被破砕物と風の流れをスムー
スにするための竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート用骨材等のために、岩石等
の被破砕物を破砕する破砕機として遠心衝突式破砕機が
よく知られており、この遠心衝突式破砕機の構造は、本
発明の同一出願人は例えば特開平10−309484で
提案しており、公知である。このように従来から知られ
ている遠心衝突式破砕機による主な破砕は、ロータの中
心部分に破砕すべき岩石等の被破砕物を供給し、これを
遠心力で加速してロータの周縁から放出し、ロータの外
周に配置されたアンビル、又は被破砕物が堆積されたデ
ッドストック面に被破砕物を衝突させて行う原理であ
る。
【0003】これに対して、特開平10−137605
号公報では、被破砕物を加速するための案内面を比較的
短くして加速後に放出し、放出された被破砕物を同一ロ
ータ内に配置された打撃面で打撃して破砕する物質衝突
を同期的に行う方法及び装置が提案されている。この方
式の改良案として、同一出願人は特願平11−2442
38号公報で、回転駆動され鉛直方向に配置された駆動
軸と、この駆動軸に固定され駆動軸により回転駆動され
る回転板と、この回転板に設けられ被破砕物を半径方向
に案内し加速し放出するための案内面と、この案内面と
被連続な面で、案内面の外周に配置され前記案内面と同
一角速度で回転し放出された被破砕物を打撃するための
打撃面で構成された竪型衝撃式破砕機のロータとして提
案している。
【0004】一方、従来から知られている遠心力を被破
砕物に有効に与えるためのロータは、回転翼構造であ
る。原理的な回転翼構造は、円板に放射方向に延びる案
内体(ライナーともいう)が設けられ、この案内体から
周方向(回転方向)の速度を与えられる被破砕物は、遠
心力を与えられる。この被破砕物は周方向速度成分(接
線方向)と遠心方向成分が合成された速度でロータから
放出される。
【0005】被破砕物がデッドストックやアンビルの衝
突体に衝突するときの衝撃力を大きくするためには、ロ
ータの半径およびロータの回転角速度が大きくなるよう
に設計される。破砕効率を上げるのにロータの半径を大
きくすることは設計上の制限があるため、回転角速度を
大きくするようにしている。このため高速化が要求さ
れ、これに耐える剛性の大きい構造体が要望されてい
る。
【0006】高能率化が進められる最近の遠心衝突式破
砕機では、コリオリ力を無視できないほどの回転角速度
が与えられており、このコリオリ力は案内体が存在する
場合には、案内体と被破砕物との間に大きい摩擦力を生
じさせる。速度に比例する大きさをもつコリオリ力は案
内体のより外側寄りでより大きい摩擦力を生じさせる。
ロータ部材の摩耗を惹起するこのような摩擦力の存在
は、ロータの特定部分を侵食する。その侵食部分が等比
級数的に拡大しロータの一部分を破壊する。
【0007】遠心衝突式破砕機は、岩石等の破砕形式か
ら前述したようにアンビル方式とデッドストック方式と
に大別されているが、デッドストック方式のものは、破
砕機の中央上部の投入口から投入された岩石等の被破砕
物を回転するロータの回転翼により破砕するもので、破
砕される被破砕物を遠心力によりロータのデッドストッ
クに放出し、ロータの回転翼の高速な角速度によって破
砕させるものである。
【0008】前記ロータは正回転、又は逆回転が可能
で、どの方向に回転しても破砕できる構成になってい
る。このロータの外周縁に前述のとおり被破砕物と衝突
し破砕させるための被破砕物の集積したデッドストック
が形成されている。また、ロータの中心域からロータ外
周縁にかけての加速案内面および底部案内面は、ライナ
ーが貼り付けられて被破砕物の通過に伴って発生する摩
耗を防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ロータの中心
域からロータ外周縁にかけての底部案内面は、水平状態
であるので、破砕の使用頻度が多くなると、底部案内面
の摩耗が著しくなる傾向にあった。このため、ライナー
の交換をしているがその頻度が多くなる上、ロータの本
体そのものを損傷してしまうおそれも生じていた。ま
た、この底部案内面に対して側壁の案内構造を形成する
デッドストックの放出案内面は、被破砕物の衝突面であ
ると同時に、被破砕物および回転に伴って生じる空気流
の流路となっている。
【0010】この放出案内面は、両端が凹凸になってい
て必ずしもスムースに放出される形状にはなっていな
い。特に、回転の早い場合には、空気の流れが乱気流を
起こしロータの回転エネルギーを必要以上に要し、空気
の通過に伴う異常騒音が高くなる等、破砕効率を低下さ
せていた。この発明は上記のような技術的背景に基づき
なされたものであって、次の目的を達成するものであ
る。
【0011】本発明の目的は、ロータの底部案内面を被
破砕物の流れに合わせて段差又は傾斜させる構成にし
て、底部案内面の摩耗を減らすようにしたロータ案内構
造の提供にある。本発明の他の目的は、ロータの高速回
転を可能にし破砕効率を高めた竪型衝撃式破砕機のロー
タの案内構造の提供にある。
【0012】さらに本発明の他の目的は、底部案内面の
高さを変えることにより、被破砕物の通過をスムースに
させ破砕効率を高めた竪型衝撃式破砕機のロータの案内
構造の提供にある。更に、本発明の他の目的は、デッド
ストックの放出案内面を連続した流線形にして被破砕物
の放出および空気の流れをスムースにさせ、破砕効率を
高めた竪型衝撃式破砕機のロータの案内構造の提供にあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の竪型衝撃式破砕
機のロータ案内構造は、回転駆動され鉛直方向に配置さ
れた駆動軸と、前記駆動軸に固定され、前記駆動軸によ
り回転駆動される回転板と、前記回転板に設けられ、被
破砕物を半径方向に案内し、加速し放出するための案内
面と、前記回転板の外周縁に設けられ、前記案内面と同
一角速度で回転し、放出された前記被破砕物を打撃する
衝突体とからなる竪型衝撃式破砕機のロータであって、
前記底部案内面の高さは、前記回転板の中心部から前記
回転板の外縁にかけて低くなる構成になっている。
【0014】また、前記案内面は、前記回転板の中心部
に設けられたキャップ案内部材と前記回転板の外縁に前
記キャップ案内部材より低い案内面高さを有し着脱可能
で高硬度な案内体を設けた構成であってもよい。高硬度
な部材を使用することにより、摩耗を少なくすることが
できる。更に、前記案内面の高さは、前記回転板の中心
域から前記回転板の外周縁側にかけて連続した直線、又
は曲線の形状をなすようにしてもよい。被破砕物をスム
ースに放出できる。更に、前記衝突体は、前記被破砕物
が堆積したデッドストックであってもよい。破砕効果を
高める。
【0015】次に本発明の竪型衝撃式破砕機のロータ案
内構造は、回転駆動され鉛直方向に配置された駆動軸
と、前記駆動軸に固定され、前記駆動軸により回転駆動
される回転板と、前記回転板に設けられ、被破砕物を半
径方向に案内し、加速し放出するための案内面と、前記
回転板の外周縁に設けられ、前記案内面と同一角速度で
回転し、放出された前記被破砕物を打撃する衝突体とか
らなる竪型衝撃式破砕機のロータであって、前記衝突体
の側面形状は、前記回転板の中心部から前記回転板の外
周縁側にかけて連続した流線形をなす曲線構成になって
いる。また、前記衝突体の側0面形状の連続した流線形
をなす曲線は、渦巻き曲線であってもよい。特に空気流
をスムースな流れにする効果がある。更に、前記衝突体
の側面形状に関わる部分は、前記被破砕物が堆積したデ
ッドストックであってもよい。破砕効果を高める。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]以下、本発明の
実施の形態を図面に従って説明する。図1はロータの軸
方向からの断面図で、衝撃破砕用工具1を取り付けたロ
ータ2(回転板)の平面図である。3ケ所等間隔に設け
られたロータ2の翼体3の外縁部に対称的に衝撃破砕用
工具1が設けられている。本発明と同様の従来の遠心衝
突式破砕機については、同一出願人の出願である特開平
10−309484号公報等に構造が記載され公知であ
り、かつ本発明の要旨でもないので、詳細な説明は省略
する。
【0017】竪型衝突破砕機の中央上部に図示していな
いが、原料である被破砕物を投入するための投入口が設
けられており、コンベア等で搬送された岩石等の被破砕
物はこの投入口から投入される。この投入口の下部に回
転自在のロータ2が設けられており、被破砕物はこのロ
ータ2中央部のセンターキャップ4(案内体、キャップ
案内部材)上に落下し、ロータ2の回転に伴ってロータ
2の外周デッドストック等に向かって放出される。この
ロータ2は図示していない駆動源より駆動される駆動軸
5と一体になり回転する。
【0018】一方、ロータ2の底板上に配置されたセン
ターキャップ4の外側には、原料原石等の被破砕物を加
速するための3個の加速案内面6が等角度間隔位置で、
かつ同一円周位置に配置されている。加速案内面6は、
駆動軸5の中心線を含む面と平行な面であり、ロータ2
上に立設された案内体に設けられている。この加速案内
面6はロータ2の回転に伴い被破砕物をこの加速案内面
6上で転動、又は摺動させて加速するための面である。
この加速時に被破砕物が描く曲線は、ロータ2の静止し
た慣性系からみて略アルキメデス曲線を描く。
【0019】この加速案内面6は、略台形形状をなして
おり、両サイドの2面が衝突又は摺動する部分であっ
て、超硬合金で作られた案内ライニング部材6aとして
着脱自在に設けられている。ロータ2の回転方向が変わ
る都度どちらかの案内ライニング部材6aに被破砕物は
衝突する。被破砕物がこの案内ライニング部材6aを転
動又は摺動し、移動幅(距離)の間を転動する時間だけ
被破砕物は加速されることになる。案内ライニング部材
6aの半径方向の移動幅、即ち加速できる長さ、時間は
従来の遠心ロータと比べると短い。この半径方向の案内
ライニング部材6aは、この破砕機の破砕に大きな役目
をなしている。このように、この加速案内面6は独立し
て形成される2つの面を有している。
【0020】この被破砕物に対する加速原理について
は、前述のとおり公知であるからその詳細な説明は省略
する(特開平10−137605号公報参照)。本発明
において、加速案内面6を構成する案内ライニング部材
6aは、耐摩耗性のある超硬合金で作られており、着脱
自在に形成されている。案内ライニング部材6aは、図
示していないが加速案内面6の基体にボルトで固定され
ている。従って、案内ライニング部材6aが摩耗したと
き等に、その部分のみを交換、又は摩耗が少ない他のも
のと交換することができる。この案内ライニング部材6
aは、ロータ2が正逆どちらに回転しても対応できるも
のであり、一体形としているので、交換は容易に行うこ
とができる。加速案内面6から放出された後、被破砕物
は翼体3に積層されたデッドストック7(衝突体)に衝
突し破砕される。
【0021】ロータ2には3つの翼体3があり、1つの
翼体3の外周縁に対称的に2つの勝手違いの衝撃破砕用
工具1が取り付けられている。翼体3の本体部分と周方
向部分には空間を構成する凹部が設けられている。この
凹部は、デッドストックスペース8を形成する。デッド
ストックスペース8に被破砕物が集積されて形成される
デッドストック7の外側面は、ロータ2の中心域寄りの
部分と衝撃破砕用工具1寄りとの間で、被破砕物および
空気の遠心流を案内する翼体3側の放出案内面9を形成
する。
【0022】このデッドストック7の集積物は、デッド
ストックスペース8に集積される一種の鉱滓のようなも
ので、硬度が高くデッドストックスペース8の翼体3の
壁面にへばりつき、前記翼体3の全体に亘って被破砕物
の流路形成部材を構成している。このような流路形成部
材は、投入された被破砕物をロータ2の中心域からロー
タ2の外周縁に向かう遠心流を形成している。
【0023】外周縁は、コリオリ力により被破砕物が押
し付けられる領域の面、又はこの面を含む流路形成部材
であり被破砕物が離脱する点を含み、この点の近傍の領
域又はこの領域を含む流路形成部材をいう。ロータ2の
中心域には、センターキャップ4が設けられ、このセン
ターキャップ4部分の上部が投入口となっていて、被破
砕物はこの投入口よりこのセンターキャップ4部分に投
入される。
【0024】このセンターキャップ4より外周縁方向に
かけてロータ2の底部は、底部案内面10となってい
て、被破砕物の放出案内のための通路面となっている。
この底部案内面10には、センターキャップ4より高さ
の低い内側プロテクタ11(案内体)が取り付けられて
いる。この内側プロテクタ11は、摩耗を軽減するため
硬度の高い材料が使用されていて、詳細は図示していな
いが、ロータ2の本体に対し3分割で着脱自在に取り付
けられる。この内側プロテクタ11のさらに外周縁寄り
に内側プロテクタ11より高さの低い外側プロテクタ1
2(案内体)が設けられている。この外側プロテクタ1
2も内側プロテクタ11同様に、硬度の高い材料が使用
され、着脱可能となっている。
【0025】このセンターキャップ4、内側プロテクタ
11、外側プロテクタ12は、段階的に外周縁側にかけ
て低くなるように構成されている。また、部品として
は、多少複雑になるが、センターキャップ4から外周縁
側にかけて内側プロテクタ11、外側プロテクタ12を
直線状にあるいは曲線状に低くなるように構成してもよ
い。更に、内側プロテクタ11と外側プロテクタ12と
は、一体のものであってもよい。
【0026】このように、被破砕物は図2の矢印のよう
に、放出方向S1と自重方向S2の合成した方向S3に
放出されるので、ロータ2中心域から外周縁にかけて底
部案内面10を低くすることにより、被破砕物が放出さ
れる過程で底部案内面10に到達する位置を外周縁寄り
にすることができる。このため、被破砕物の底部案内面
10に対する擦り長さを短くすることができ、従って、
結果的に底部案内面10の摩耗が減少することになる。
【0027】ロータ2は正逆回転可能であるが、図のX
方向に回転したとき被破砕物はC側のデッドストック7
に衝突し、ロータがYの方向に回転したとき被破砕物は
D側のデッドストック7に衝突する。即ち、図のX方向
に回転したときは、C側のデッドストックに対応するA
側の案内ライニング部材6a上を、被破砕物はロータ2
の中心より転動又は摺動して加速され、この案内ライニ
ング部材6a端部から外周縁方向に放出される。
【0028】被破砕物は空中に放出された状態なってい
るが、ロータ2は回転しているので、被破砕物はロータ
2の回転方向と被破砕物の放出方向での合成した方向の
軌跡を描き、図1の矢印のよにC側のデッドストック7
に衝突する。この原理の詳細は、前述の特開平10−1
37605号公報に記載されている。この衝突の状態
は、ロータ2が図のY方向に回転したときも同様で、被
破砕物はB側の案内ライニング部材6a上を転動又は摺
動して加速され、D側のデッドストック7に衝突する。
【0029】衝突により破砕され、あるいは擦って放出
された被破砕物は、翼体3間の底部案内面10上の空間
部から外方へはじき飛ばされる。この破砕された被破砕
物はデッドストック方式の場合、従来はケーシング本体
内のデッドストックに衝突させるが、本発明の場合は、
回転するロータ2上のデッドストック7に衝突されて、
被破砕物は互いに相手を破砕すると同時に互いに相手を
研磨して、砕砂となる。
【0030】運転開始後には、デッドストックスペース
8に被破砕物は集積する。デッドストック7の集積量が
限界に達すると、そのデッドストック7、及び流路形成
部材から直接に周方向の運動を与えられ被破砕物は遠心
力を受ける。デッドストック7は翼体3に形成される
が、この翼体3は外周縁寄りに構成され、ロータ2の回
転中心域スペースを広くとるようにしている。このスペ
ースの大きさは、投入された被破砕物が加速案内面6間
の空間をランダムに通過するスペースを含めると、略ロ
ータ2外周縁の放出口スペースに相当する。
【0031】このため、本発明においては、投入口から
投入される被破砕物は、センターキャップ4上に投入さ
れた後、滞ることなく広くなった空間部をロータ2の外
周縁に向かって、加速案内面6をスムースに転がり又は
摺動してデッドストック7に衝突される。デッドストッ
ク7の側面は、ロータ2中心域から衝撃破砕用工具1に
かけて連続した流線形をなす曲線を描いて放出案内面9
を形成している。被破砕物はロータ2の回転に伴い、こ
の放出案内面9に沿ってスムースにデッドストック7側
面上を衝突しながら、同時に底部案内面10を自重で転
動又は擦りながらロータ2外に放出される。
【0032】また、ロータ2の回転によって生じる空気
流も、投入口からロータ2の中心域を通って、このデッ
ドストック7の流線形をなす放出案内面9に沿ってスム
ースに乱気流を起こすことなく流れ、ロータ2外に放流
される。この放出案内面9の流線形状は、渦巻き曲線で
あってもよい。この渦巻き曲線は、送風機等の羽根に適
用され、実績がある。特にターボ送風機に準じた羽根形
状の構成であってもよい。ロータ2の回転が高速化され
れば、尚効果がある。
【0033】図3は、ロータ構成を示し、特に被破砕物
が集積されたデッドストック7の構成を示す外観図であ
り、ロータ2が矢印Y方向に回転したとき、主に被破砕
物はa方向に、また、空気はbの方向に放出案内面9に
沿って流れる。被破砕物は、ロータ2外に放出される
と、ロータ2を支持する破砕機のケーシング13に固定
されているアンビル14に衝突し再度破砕される。破砕
された被破砕物はケーシング13の下方に落下しコンベ
ア等により回収される。
【0034】また、被破砕物が外方に放出され衝撃破砕
用工具1に接すると、この衝撃破砕用工具1の超硬チッ
プは摩耗を生じるが、前述のようにこの衝撃破砕用工具
1は対称に翼体3の両側に配置されている。このため、
各々の衝撃破砕用工具1の超硬チップをロータ2の正逆
回転により均等に摩耗させることが可能で、破砕機の稼
働時間を延ばすことができる。また摩耗した衝撃破砕用
工具1の超硬チップは交換することができる。
【0035】次に被破砕物の破砕方法について説明す
る。駆動軸5により回転駆動されるロータ2中心域に投
入された被破砕物は、回転に伴う遠心力で外方へ案内さ
れ加速案内面6に達する。案内ライニング部材6aに達
した被破砕物は、この案内ライニング部材6aを転動し
ながら、あるいは摺動しながら移動し加速されて外周縁
へ放出される。放出された被破砕物は図の矢印のような
軌跡を描き、翼体3のデッドストック7に衝突する。
【0036】この衝突原理については前述したように引
例特開平10−137605に詳細が記載されているの
で、その説明は省略する。前記加速案内面6はこの原理
に基づき形状が設定されている。また、ロータ2の回転
を正転又は逆転させることで、ロータ2内に対称的に形
成されたどちらかのデッドストック7に衝突させるよう
にしている。また、衝撃板式にした場合、即ち衝撃破砕
用工具に衝突させる場合は、摩耗の状態をみて交互に衝
突させるようにしているので、一方のみの衝撃破砕用工
具に衝突させた場合に比べ、前述のように破砕機の稼働
時間を延ばすことができ、工具交換の頻度も大幅に縮小
でき、その結果メンテナンスの周期を大幅に延ばすこと
が可能である。
【0037】また、衝撃破砕用工具1側とデッドストッ
ク7側とで破砕能力は異なるので、所望の粒径を選択で
きることにもなる。従って、粒径補正能力の向上が図ら
れる。一方の回転方向で衝撃破砕用工具側による従来か
らの衝撃板方式とし、他方の回転方向のときは、本発明
のデッドストック方式を採用すれば、1台で2種類の破
砕効果を得ることになり、被破砕物の性状の変化や採取
製品の種類にも対応できることになる。
【0038】更に、ロータ2の底部案内面10を外周縁
側にかけて低くしたことは、被破砕物の擦りが軽減さ
れ、底部案内面10の摩耗が少なくなり、プロテクタ1
1,12等の案内体の交換頻度が少なくなる。デッドス
トック7の放出案内面9を連続した流線形をなす曲面に
したことで、底部案内面10の傾斜面と相乗的に被破砕
物および空気の流れをスムースにさせている。特に従来
のように工具等の凸部があると、空気は乱気流を起し、
空気送風音は不快な騒音となる。本発明の案内構成はこ
れを解消するものである。
【0039】更に、加速案内面6で加速されない被破砕
物は、通常の遠心式ロータのようにデッドストック7上
を転動し、加速されロータ2の外周に配置された、デッ
ドストック、又は、アンビルで破砕される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ロータ
の底部案内面をロータ中心域から外周縁側にかけて低く
なるように構成したので、被破砕物の通過による底部案
内面の摩耗は軽減される。また、デッドストックの側面
案内面、即ち放出案内面をロータ中心域から外周縁側に
かけて連続した流線形をなす曲線としたので、被破砕物
および空気の流れがスムースになり、破砕効率を高める
こととなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の竪型衝撃破砕機のロータ構成
を示す平面断面図である。
【図2】図2は、図1のA−A断面図である。
【図3】図3は、ロータ構成を示す外観図である。
【符号の説明】
1…衝撃破砕用工具 2…ロータ(回転板) 3…翼体 4…センターキャップ(案内体、キャップ案内部材) 5…駆動軸 6…加速案内面 7…デッドストック(衝突体) 9…放出案内面 10…底部案内面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綿島 輝二 佐賀県武雄市朝日町大字甘久2246番地の1 株式会社中山鉄工所内 (72)発明者 渡邊 美信 佐賀県武雄市朝日町大字甘久2246番地の1 株式会社中山鉄工所内 Fターム(参考) 4D065 AA12 BB01 BB20 EB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動され鉛直方向に配置された駆動軸
    と、 前記駆動軸に固定され、前記駆動軸により回転駆動され
    る回転板と、 前記回転板に設けられ、この回転板の中心域に投入され
    た被破砕物を半径方向に案内し、放出するための底部案
    内面と、 前記回転板の外周縁に設けられ、前記底部案内面の側壁
    をなし、前記回転板の中心域から前記回転板の外周縁側
    に放出された前記被破砕物を回転により打撃する衝突体
    とからなる竪型衝撃式破砕機のロータであって、 前記底部案内面の高さは、前記回転板の中心域から前記
    回転板の外周縁側にかけて低くなる構成になっているこ
    とを特徴とする竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の竪型衝撃式破砕機のロー
    タ案内構造において、 前記底部案内面は、前記回転板の中心域にキャップ案内
    部材を設け、前記回転板の外周縁側に前記キャップ案内
    部材より低い案内面高さを有し着脱可能で高硬度な案内
    体を設けた構成になっていることを特徴とする竪型衝撃
    式破砕機のロータ案内構造。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の竪型衝撃式破砕機のロー
    タ案内構造において、 前記底部案内面の高さは、前記回転板の中心域から前記
    回転板の外周縁側にかけて連続した直線、又は連続した
    曲線の形状をなしていることを特徴とする竪型衝撃式破
    砕機のロータ案内構造。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の竪型衝撃式破砕機のロー
    タ案内構造において、 前記衝突体は、前記被破砕物が堆積したデッドストック
    であることを特徴とする竪型衝撃式破砕機のロータ案内
    構造。
  5. 【請求項5】回転駆動され鉛直方向に配置された駆動軸
    と、 前記駆動軸に固定され、前記駆動軸により回転駆動され
    る回転板と、 前記回転板に設けられ、この回転板の中心域に投入され
    た被破砕物を半径方向に案内し、放出するための底部案
    内面と、 前記回転板の外周縁に設けられ、前記底部案内面の側壁
    をなし、前記回転板の中心域から前記回転板の外周縁側
    に放出された前記被破砕物を回転により打撃する衝突体
    とからなる竪型衝撃式破砕機のロータであって、 前記衝突体の側面形状は、前記回転板の中心域から前記
    回転板の外周縁側にかけて連続した流線形をなす曲線構
    成になっていることを特徴とする竪型衝撃式破砕機のロ
    ータ案内構造。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の竪型衝撃式破砕機のロー
    タ案内構造において、 前記衝突体の側面形状の連続した流線形をなす曲線は、
    渦巻き曲線であることを特徴とする竪型衝撃式破砕機の
    ロータ案内構造。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の竪型衝撃式破砕機のロー
    タ案内構造において、 前記衝突体は、前記被破砕物が滞積したデッドストック
    であることを特徴とする竪型衝撃式破砕機のロータ案内
    構造。
JP2001386012A 2001-12-19 2001-12-19 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造 Pending JP2003181314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386012A JP2003181314A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386012A JP2003181314A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003181314A true JP2003181314A (ja) 2003-07-02

Family

ID=27595278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001386012A Pending JP2003181314A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003181314A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100428999C (zh) * 2006-05-19 2008-10-29 洛阳大华重型机械有限公司 高效立式复合破碎机
JP2011098254A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Nakayama Iron Works Ltd 竪型衝撃式破砕機
CN104722358A (zh) * 2015-03-27 2015-06-24 浙江浙矿重工股份有限公司 立轴冲击制砂机
CN105170242A (zh) * 2015-09-11 2015-12-23 中信重工机械股份有限公司 一种立式冲击破碎机

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100428999C (zh) * 2006-05-19 2008-10-29 洛阳大华重型机械有限公司 高效立式复合破碎机
JP2011098254A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Nakayama Iron Works Ltd 竪型衝撃式破砕機
CN104722358A (zh) * 2015-03-27 2015-06-24 浙江浙矿重工股份有限公司 立轴冲击制砂机
CN105170242A (zh) * 2015-09-11 2015-12-23 中信重工机械股份有限公司 一种立式冲击破碎机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3970257A (en) Apparatus for reducing the size of discrete material
CN105536957B (zh) 一种叶轮及超细粉磨机、超细粉磨系统
US9855560B2 (en) Hammer for shredding machines
CN104941769B (zh) 一种固体物料研磨方法及固体物料研磨机
CN105170242A (zh) 一种立式冲击破碎机
JP2004524133A (ja) 反転可能および非反転性の二次ハンマミルおよび三次ハンマミルにおける改良
US2991949A (en) Rock crushing machine
CN106000544A (zh) 连续进行冲击破碎和打击破碎的破碎方法
JP2003181314A (ja) 竪型衝撃式破砕機のロータ案内構造
CN105797813A (zh) 双转子对击式立轴破碎机
JP4693230B2 (ja) 竪型衝撃式破砕機のロータ
US6783092B1 (en) Rock crushers
JP5567398B2 (ja) 粉砕装置
JP2011098254A (ja) 竪型衝撃式破砕機
US20090184187A1 (en) Concrete crusher
KR20080062346A (ko) 경사투입부를 갖는 연질재료의 전단분쇄기
US20040113002A1 (en) Device and method for comminuting materials
CN207126637U (zh) 一种立式冲击破碎机涡动破碎腔用反击棒
CN106076560A (zh) 一种立式冲击破碎机
JPS6136463B2 (ja)
CN107008541B (zh) 一种超微粉碎机的粉碎盘
CN102145314B (zh) 高速节能磨机
CN201949908U (zh) 高速节能磨机
JP2001062321A (ja) 竪型衝撃式破砕機のロータ
CN212596043U (zh) 一种高效细碎机转子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041004

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20080310

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081104