JP3097384B2 - 電気自動車用冷却装置 - Google Patents

電気自動車用冷却装置

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JP3097384B2 JP05089146A JP8914693A JP3097384B2 JP 3097384 B2 JP3097384 B2 JP 3097384B2 JP 05089146 A JP05089146 A JP 05089146A JP 8914693 A JP8914693 A JP 8914693A JP 3097384 B2 JP3097384 B2 JP 3097384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気自動車に搭載され
る電気部品の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気自動車におけるパワート
ランジスタ等の発熱部品を含む電気部品の冷却方法とし
ては、空気冷却が一般的である。ところがこの空気冷却
は、例えば外気温度の高い夏場の始動時等で、半導体素
子ユニット等の重要機能を有する電気部品を速やかに冷
却する場合には不十分である。このため、図6に示すよ
うな液冷却式の冷却装置が提案されている。この冷却装
置は、銅等の熱伝導性に優れた金属厚板100と、この
金属厚板100内に配管されたパイプ101より構成さ
れている。パイプ101内に冷却液を循環させること
で、金属厚板100の外表面に接触して取り付けられた
電気部品102を冷却する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
冷却装置は、冷却液が流れるパイプ101に電気部品1
02を直接接触させて冷却するものでなく、パイプ10
1と電気部品102との間に金属厚板100が介在され
るとともに、パイプ101自体の伝熱面積も小さいこと
等から冷却効率が悪い。また、冷却対象となる電気部品
102の数が増加すると、図7に示すように金属厚板1
00や取り付け用のブラケット103が大型化して重量
が増大するため、軽量化、耐久強度が特に要求される電
気自動車への適用は実用的でない。本発明は上記に事情
に鑑みてなされたもので、冷却効率及び搭載性に優れた
電気自動車用冷却装置を提供することを目的とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電気自動車用冷却装置は、内部に冷却液の流路
を形成し、外表面に電気自動車に搭載される電気部品の
放熱面を接触させた冷却ブロックと、内部に冷却液の流
路を形成し、外表面に放熱面を形成した放熱ブロックと
を、ジョイントブロックにより連結するとともに、前記
冷却液を前記冷却ブロックと前記放熱ブロックとの間で
強制循環させる冷却液循環ポンプを配設したことを特徴
とする。
【0005】
【作用】上記電気自動車用冷却装置は、ジョイントブロ
ックで連結した冷却ブロックと放熱ブロックとの間で、
冷却液循環ポンプにより冷却液を強制循環させ、循環す
る冷却液により冷却ブロックでは電気部品の放熱面に接
触する外表面を介して吸熱して電気部品の冷却を行い、
放熱ブロックでは外表面の放熱面から大気へ放熱する。
【0006】
【実施例】本発明の電気自動車用冷却装置の実施例を図
面に基づいて説明する。図1は電気自動車用冷却装置
(以下冷却装置という)Aの一部切欠斜視図である。冷
却装置Aは電気自動車に搭載される電気部品(例えば発
熱量の大きなインバータの半導体スイッチ群等)5を冷
却するもので、冷却ブロック1、放熱ブロック11、ジ
ョイントブロック21,22及び冷却液循環ポンプ25
等から構成される。
【0007】冷却ブロック1は、アルミニウムの押出成
型品で偏平中空形状とし、その中空内部に一体成型した
長手方向の区画壁2により、冷却液の流路3が複数形成
されている。冷却ブロック1の偏平な外表面4の一方に
は、電気部品5が複数個固定されている。電気部品5は
図2に示すように、その放熱板6の放熱面6aを高熱伝
導性のシリコングリス7を介して、冷却ブロック1の外
表面4に密着させ、ユニットカバー8とともにボルト9
により固定される。シリコングリス7により放熱面6a
と外表面4との間に空気層が形成されるのを防止する。
尚、冷却ブロック1の偏平な外表面4の他方にも、上記
と同一構成で電気部品5を固定することもできる。
【0008】放熱ブロック11は上記冷却ブロック1と
同様、アルミニウムの押出成型品で偏平中空形状とし、
その中空内部に一体成型した長手方向の区画壁12によ
り、冷却液の流路13が複数形成されている。放熱ブロ
ック11の偏平な外表面14の一方には、放熱面15が
形成されている。放熱面15には、放熱フィンを形成し
て放熱を促進させることもできる。
【0009】上記冷却ブロック1と放熱ブロック11
は、両端にろう付け固定されるジョイントブロック2
1,22により一体的に連結される。ジョイントブロッ
ク21,22には、冷却ブロック1及び放熱ブロック1
1の両端開口をそれぞれ連通させる連通路23,24が
形成されている。そして、一方のジョイントブロック2
1には冷却液循環ポンプ25が配設される。冷却液循環
ポンプ25は、電動のベーンポンプやロータリポンプを
用いる。冷却装置A内に封入される冷却液は、ジョイン
トブロック21の連通路23→冷却ブロック1の流路3
→ジョイントブロック22の連通路24→放熱ブロック
11の流路13の順に流れ、再びジョイントブロック2
1の連通路23に戻る循環経路xに従い強制循環され
る。尚、冷却液は不凍液やシリコンオイル等が適当であ
る。
【0010】上記冷却装置Aの作動を以下に説明する。
冷却液循環ポンプ25が駆動されると、冷却液は上記循
環経路xを循環する。電気部品5の通電による発熱は、
放熱板6及び高熱伝導性のシリコングリス7を介して冷
却ブロック1の外表面4に伝わる。そして、区画壁2に
伝わり該区画壁2で形成される流路3を流れる冷却液に
吸熱される。これにより、電気部品5は速やかに冷却さ
れる。吸熱により加熱された冷却液は、ジョイントブロ
ック22の連通路24を通って放熱ブロック11の流路
13に流入する。冷却液の熱量は、流路13を形成する
区画壁12から放熱ブロック11の放熱面15に伝わ
り、外気に放熱される。放熱により冷却された冷却液
は、冷却液循環ポンプ25により再び冷却ブロック1へ
流入して、上記吸熱と放熱の作動を繰り返す。
【0011】上記した冷却装置Aは、冷却ブロック1及
び放熱ブロック11が偏平形状のため、放熱板6を接触
させる吸熱面積及び放熱面の面積を大きくすることがで
きる。また、各流路3,13が冷却ブロック1及び放熱
ブロック11と一体成型された各区画壁1,12により
複数形成されているから、冷却液との接触面積が大きく
なり伝熱効率が向上する。さらに、冷却ブロック1と放
熱ブロック11とがジョイントブロック21,22によ
り一体的に連結され、冷却液循環ポンプ25が配設され
たことにより、機能上纏まりのある一ユニットに構成さ
れているから、冷却液の配管を必要とすることもなく、
電気自動車への搭載自由度が高まる等の利点がある。
【0012】上記冷却装置Aの電気自動車への搭載態様
を図3に示す。冷却装置Aは、放熱ブロック11の放熱
面15が、電気自動車のエンジンルーム31を構成する
フェンダ32とフロントグリル33の間の開口34に配
設した電動ファン35の後側に位置するように配設され
る。冷却ブロック1、電気部品5及び冷却液循環ポンプ
25は、防水カバー36を被せて水や埃から保護されて
いる。電動ファン35は、電気自動車の通常走行時は駆
動させないで、開口34から流入する走行風を直接放熱
面15に当てて放熱を促進させる。低速走行時には、電
動ファン35を駆動して放熱を促進させる。
【0013】
【他の実施例】前記実施例では、冷却ブロック1と放熱
ブロック11を一平面内で横並び状に配置したが、図4
に示すようにジョイントブロック55を用いて、冷却ブ
ロック1と放熱ブロック11を間隔を置いて背中合わせ
に配置し、電気自動車への搭載性をより優れたものとす
ることができる。また、図5に冷却ブロック内に形成さ
れる冷却液の流路の変形実施例を示す。偏平中空形状の
冷却ブロック41内に、ジグザグ形に屈曲したインナフ
ィン42を挿入して、複数の流路43を形成したもので
ある。放熱ブロックに於いても同様の構成で複数の流路
を形成できる。
【0014】
【発明の効果】本発明は上記したように、ジョイントブ
ロックで連結した冷却ブロックと放熱ブロックとの間
を、冷却液循環ポンプにより冷却液を強制循環させ、循
環する冷却液により冷却ブロックでは電気部品の放熱面
に接触する外表面を介して吸熱して電気部品の冷却を行
い、放熱ブロックでは外表面の放熱面から大気へ放熱す
るもので、冷却装置として機能上纏まりのある一ユニッ
トとしたから、電気自動車への搭載性に優れるととも
に、冷却効率の高い冷却装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却装置の一部切欠斜視図である。
【図2】冷却ブロックの断面図である。
【図3】電気自動車への搭載態様を示した断面図であ
る。
【図4】冷却装置の変形実施例を示す断面図である。
【図5】冷却ブロックの変形実施例を示す断面図であ
る。
【図6】従来例を示す斜視図である。
【図7】従来例の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A...冷却装置 1,41...冷却ブロック 3,13,43...流路 5...電気部品 6a...放熱面 11...放熱ブロック 15...放熱面 21,22,55...ジョイントブロック 25...冷却液循環ポンプ x...循環経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 貴英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−100987(JP,A) 特開 平6−24279(JP,A) 実開 昭54−151173(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 9/00 H05K 7/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に冷却液の流路を形成し、外表面に
    電気自動車に搭載する電気部品の放熱面を接触させた冷
    却ブロックと、内部に冷却液の流路を形成し、外表面に
    放熱面を形成した放熱ブロックとを、ジョイントブロッ
    クにより一体的に連結するとともに、前記冷却液を前記
    冷却ブロックと前記放熱ブロックとの間で強制循環させ
    る冷却液循環ポンプを配設したことを特徴とする電気自
    動車用冷却装置。
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