JP3096649B2 - トルク検出装置および該装置を具えた補助動力付自転車 - Google Patents

トルク検出装置および該装置を具えた補助動力付自転車

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JP3096649B2
JP3096649B2 JP09036708A JP3670897A JP3096649B2 JP 3096649 B2 JP3096649 B2 JP 3096649B2 JP 09036708 A JP09036708 A JP 09036708A JP 3670897 A JP3670897 A JP 3670897A JP 3096649 B2 JP3096649 B2 JP 3096649B2
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英明 青木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライブ軸に作用
するトルクを検出する装置及び、該装置によって人力に
よる駆動の負荷の変化を検出し、人力を補助する補助動
力装置を制御する補助動力付自転車に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自転車の駆動輪にモータを連繋し、人力
による駆動の際、ペダルに加わる負荷の大きさに応じて
モータを駆動し、人力による自転車の駆動に補助動力を
作用させ、軽い人力駆動によって自転車を走行できる補
助動力付自転車が知られている。人力により加えられた
トルクを測定するトルク検出装置として、例えば特開平
4−100790号公報には、ドライブ軸にトーション
バーを用い、トーションバーの捩れ量をトーションバー
に配備されたポテンショメータ、歪ゲージ等で検出し、
回転トルクを測定する機構が開示されている。しかしな
がら、ポテンショメータ、歪ゲージは回転する軸に設け
られているため、これらの検出値は、スリップリング、
ブラシ等を用いて信号を外部に取り出す必要があり、摩
擦や摩耗によってノイズが混入し易く、回転トルクを正
確に検出することは難しかった。
【0003】そこで出願人は、図13、図14、図15
に示す如く、ペタル(56)の踏込みによって回転するドラ
イブ軸(30)と同芯に、該ドライブ軸と相対回転可能にホ
イール(32)を配備し、ホイールと自転車後輪をチエンで
連繋し、ドライブ軸(30)とホイール(32)の位相のずれを
非接触で検出するトルク検出装置を案出した(特願平8
−293802号)。ホイール(32)とドライブ軸(30)は
バネ(70)によって位相のずれが阻止されており、ホイー
ル(32)に対する負荷が増大すればバネ(70)に抗してドラ
イブ軸(30)とホイール(32)が相対回転し、即ち、両者の
間に位相のずれが生じる。上記ホイール(32)とドライブ
軸(30)の位相のずれを、ポテンショメータ、歪みゲージ
等のトランジューサ(72)によって刻々測定し、フレーム
上の固定コイル(78)と、該固定コイル(78)に非接触で対
向したホイール(32)上の回転コイル(76)との間で生じる
電気的な変化により、ペタル(56)の踏込みトルクを検出
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記トルク検出装置に
おいて、ホイール(32)とドライブ軸(30)を連繋するバネ
(70)はバネ力の強いものが必要であり、コイルバネを用
いる場合、大型のバネとするか、バネの数を増やすかの
何れかである。自転車のドライブ軸(30)近傍における部
品取付け有効空間は、該ドライブ軸に該軸と直交して突
設したペタルアーム(54)の回転平面の内側に規制される
ため、大型のコイルバネの取付けは困難である。又、小
型のコイルバネを複数個設けることは、部品点数が増
え、又、取付けに要する手間が掛って作業性が悪い。本
発明は、狭隘なスペースでも取付けできる様にバネの形
状と取付けに工夫を施すことにより、上記問題を解決で
きるトルク検出装置及び該装置を実施した補助動力付自
転車に関するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明のトルク検出装置は、ド
ライブ軸(30)と、該ドライブ軸と同芯に配備されドライ
ブ軸と相対回転可能な出力軸(3)と、ドライブ軸(30)と
出力軸(3)とを両者の位相のずれを阻止する様に作用す
るバネ(7c)と、出力軸(3)に作用する負荷によりドライ
ブ軸(30)と出力軸(3)に位相のずれが生じたときに該位
相のずれに応じた値を検出する検出部(8)とによって構
成され、バネ(7c)は、帯状板の両端を丸く湾曲させて内
向きに対向させ、該バネ(7c)の略中央部をドライブ軸(3
0)又はドライブ軸(30)と一体回転する部材に、バネ(7c)
の内向き両端を出力軸(3)又は出力軸(3)と一体回転す
る部材に係止されている。
【0006】本発明の補助動力付き自転車は、フレーム
に枢支され、人力によって駆動されるドライブ軸(30)の
外周に該ドライブ軸と相対回転可能にホイール(32)を設
け、該ホイールを駆動輪と連繋し、補助動力装置を前記
駆動輪の駆動系に連繋して、ホイール(32)に作用する負
荷によりドライブ軸(30)とホイール(32)に位相のずれが
生じたときに、該位相のずれに応じた値を検出する検出
部からの信号に応じて動力補助装置を制御するものであ
って、ドライブ軸(30)とホイール(32)とは両者の位相の
ずれを阻止する様に作用するバネ(7c)が連繋され、バネ
(7c)は、帯状板の両端を丸く湾曲させて内向きに対向さ
せ、バネ(7c)の略中央部をドライブ軸(30)又はドライブ
軸(30)と一体回転する部材に、バネ(7c)の内向き両端を
ホイール(32)又はホイール(32)と一体回転する部材に係
止されている。
【0007】
【0008】
【作用及び効果】請求項1におけるバネ(7c)は、バネ(7
c)に抗してドライブ軸(30)と出力軸(3)に位相のずれが
生じると、ドライブ軸(30)又はドライブ軸(30)と一体回
転する部材に係止された該バネ(7c)の略中央部がドライ
ブ軸(30)の回転方向にずれる。出力軸(3)に対する負荷
が消えれば、バネ(7c)は原形に復帰する。これにより、
バネ(7c)は、ドライブ軸(30)と出力軸(3)との間の僅か
なスペースに取付けできる。また、このバネ(7c)を補助
動力付自転車のドライブ軸(30)とホイール(32)との位相
のずれを阻止するためのバネとして用いれば、該バネ(7
c)をドライブ軸(30)の端部に連繋するペタルアーム(54)
の回転面内に、無理なく納めることができる。
【0009】
【0010】
【0011】
【実施例】本発明の実施例につき、図面に沿って詳述す
る。以下では、後輪(18)を駆動輪とする2輪の自転車(1
0)に本発明を適用した例について説明するが、前輪駆動
の自転車や、その他の人力駆動装置にも本発明は適用で
きる。なお、以下の説明でペタル(56)に連繋されたドラ
イブ軸(30)及び該ドライブ軸(30)によって従動回転する
出力軸(3)(実施例の自転車においては、ドライブ軸(3
0)と同芯に配備されたホイール(32)を示す)の正回転と
は自転車の進行時の回転方向をいう。
【0012】まず、補助動力付自転車(10)の全体的な説
明を行ない、その後で、トルク検出部(8)の実施例及び
バネの実施例について説明する。補助動力付自転車(10)
は、図1に示すように、メインフレーム(12)の前部に前
輪(14)及びハンドル(16)を具え、後部には駆動輪となる
後輪(18)を具えている。メインフレーム(12)のほぼ中央
には、上端にサドル(20)を具えるシートチューブ(22)が
配備され、シートチューブ(22)の下端には、ペダル機構
(24)を枢支した筒状フレーム(26)が配備されている。ペ
ダル機構(24)のドライブ軸(30)は、後述する通り、バネ
(7a)を介してホイール(32)に連繋しており、後輪(18)の
車軸(34)に嵌められたスプロケット(36)と、ホイール(3
2)との間に、無端状チェーン(38)が張設されて動力伝動
可能となっている。
【0013】後輪(18)の車軸(34)には、プーリ(41)が嵌
められ、該プーリ(41)は、フレーム(12)に配備された補
助動力装置となるモータ(40)とタイミングベルト(42)を
介して連繋される。モータ(40)はシートチューブ(22)に
取り付けたバッテリー(44)を電源とし、モータ(40)は回
転して後輪(18)を直接駆動する。モータ(40)の出力は、
後述のトルク検出部(8)からのトルク信号に基づいて制
御部(48)によって制御される。なお、制御部(48)の構
成、動作については前掲の公知例に開示されているため
説明を省略する。
【0014】ペダル機構(24)は、図1乃至図3に示すよ
うに、シートチューブ(22)下端の筒状フレーム(26)に枢
支されたドライブ軸(30)と、該ドライブ軸(30)の両端か
ら該軸(30)に直交して夫々反対方向に突出し、ドライブ
軸(30)と一体に回転するペタルアーム(54)と、該ペタル
アーム(54)の先端に枢支されたペダル(56)、及びドライ
ブ軸(30)を回転自由に嵌めたホイール(32)とから構成さ
れる。
【0015】以下、トルク検出部(8)の構成について説
明する。実施例1(図2、図3、図4、図5) 実施例1は、ドライブ軸(30)とホイール(32)を座金状バ
ネ(70)にて一体回転可能に連繋し、ドライブ軸(30)とホ
イール(32)の回転方向の相対的な変位量をトランスデュ
ーサ(72)にて測定することにより、ドライブ軸(30)に加
わるトルクを測定するものである。公知構成のとおり、
ドライブ軸(30)の端部側面には、ペタルアーム(54)に嵌
まる角軸(31)が突設される。ペタルアーム(54)の基端に
はアーム方向し直交する方向に短く延びる丸軸部(53)を
突設し、該丸軸部(53)の端面に開設した角孔(55)に、前
記ドライブ軸(30)の角軸(31)を嵌合してネジ(59)によっ
てドライブ軸(30)を固定している。ペタルアーム(54)基
端の丸軸部(53)はドライブ軸(30)と略同径である。
【0016】ホイール(32)は、図2、図3に示すよう
に、ドライブ軸(30)の端部に固定された後記する回転コ
イルケース(65)のボス(62)とペタルアーム(54)の基端と
に跨がって、樹脂製軸受(68)を介して回転自由に配備さ
れる。ホイール(32)には周方向に複数の窓孔(66)が開設
され、1つの窓孔(66)に取付け座板(67)をネジ止め固定
する。ホイール(32)とペタルアーム(54)との間にて、ペ
タルアーム(54)の基端丸軸部(53)を余裕のある状態に略
一周して円弧状バネ(7a)が介装され、該バネ(7a)の一端
は前記座板(67)に、他端はペタルアーム(54)の略中央部
に夫々ネジ止め固定される。後記の如く、円弧状バネ(7
a)に径を縮める方向に力が作用して撓んでも、該バネが
ペタルアーム(54)の基端丸軸部(53)に接触することを防
止するために、円弧状バネ(7a)はペタルアーム(54)の基
端丸軸部(53)に余裕のある状態に嵌っている。円弧状バ
ネ(7a)の円弧角度は、特に限定はしないが、180゜以
上であることが望ましく、円弧の凹み側をドライブ軸(3
0)側に向けて取り付ける。実施例のバネ(7a)は、360
゜よりも少し小さい円弧状に湾曲し且つ両端が異なる平
面に位置する様に少し捩れたバネ座金状に形成され、バ
ネ(7a)の厚み方向の肉厚よりも半径方向の幅長さの方が
大である。
【0017】座板(67)のバネ取付け面の反対面に、変位
量に対してインピーダンスが変化するトランスデューサ
(72)を、ホイール(32)の回転遅れ方向に向けて取付け
る。実施例のトランジューサ(72)は直動式ポテンショメ
ータであり、変位を検出する検出ピン(74)を具え、該検
出ピン(74)の突出量に応じて電気抵抗値が比例的に又は
反比例して変わる。回転コイルケース(65)の外周にブラ
ケット(63)を突設して、上記トランジューサ(72)の検出
ピン(74)を支持する。
【0018】ペダル(56)を踏み込むと、回転コイルケー
ス(65)、ドライブ軸(30)は一体に回転し、バネ(7a)を介
して、ホイール(32)も従動回転する。ペダル(56)の踏み
込みの際、ホイール(32)に加わる負荷が小さいときに
は、バネ(7a)の変形量も小さいから、ドライブ軸(30)と
ホイール(32)とは、殆んど一体となって回転し、相対的
な回転変位も殆んど生じない。従って、トランスデュー
サ(72)の検出ピン(74)の軸方向の移動はない。ペダル(5
6)の踏み込みの際、ホイール(32)に加わる負荷が大きい
ときは、バネ(7a)は径が縮む方向に変形し、ドライブ軸
(30)に対して、ホイール(32)は相対的に逆方向に回転変
位する。このとき、一端が回転コイルケース(65)に支持
された検出ピン(74)のが押し込まれて、抵抗値を変え
る。
【0019】回転コイルケース(65)内には、回転コイル
(76)がドライブ軸(30)と同軸に配置され、ドライブ軸(3
0)と一体となって回転する。該回転コイル(76)を含む回
路中には、前記トランスデューサ(72)が電気的に接続さ
れて、可変インピーダンス回路(50)を構成する。また、
前記回転コイル(76)と向かい合う位置の筒状フレーム(2
6)には、固定コイルケース(27)に支持して固定コイル(7
8)がドライブ軸(30)と同心に配置される。両コイル(76)
(78)の巻線比は任意であるが、1対1としてもよい。回
転コイル(76)は、ドライブ軸(30)上に被せて、回転コイ
ルケース(65)及びドライブ軸(30)と一体に回転するフェ
ライトコア(80)上に配置され、固定コイル(78)はフェラ
イトコア(80)に対し回転可能に配置され、2つのコイル
(76)(78)の鎖交磁束を高めている。
【0020】固定コイル(78)は、図6に示すように、一
端には直流電源(82)、トランジスタ(84)からなる電源回
路(52)が接続されて、固定側回路(81)を形成する。該電
源回路(52)は、トランジスタ(84)に制御されて、所定間
隔の矩形波電圧を固定コイル(78)に印加する。固定コイ
ル(78)の他端は抵抗(89)を介して接地されている。トラ
ンジスタ(84)のコレクタ側と接地回線との間は、ダイオ
ード(86)を介し、固定コイル(78)と並列に接地してい
る。固定コイル(78)の接地側端子には、検出手段(87)と
してのコンパレータ(88)が接続され、固定コイル(78)に
流れる電流による抵抗(89)両端の電圧降下と、後述する
基準電圧Vrefとの差電圧を出力して、これをローパス
フィルタ(85)によってノイズ除去し、制御部(48)に出力
する。
【0021】トランジスタ(84)のベースには、図7aに
示す所定間隔(約20kHz)のパルス矩形波が入力され、
直流電源(82)の電圧をオン・オフ制御して、固定コイル
(78)に印加する。固定コイル(78)には、脈流の電流が流
れ、固定コイル(78)と回転コイル(76)との相互誘導作用
によって、固定コイル(78)を流れる電流は、回転コイル
(76)を含む可変インピーダンス回路(50)のインピーダン
ス変化の影響を受ける。両コイル(76)(78)は、直接的な
接続はないから、互いに回転自由である。しかし、接近
して共通のフェライトコア(80)上に同心に配置されてい
るから、回転コイル(76)には、固定コイル(78)の相互誘
導によって誘導起電力が発生し、可変インピーダンス回
路(50)に誘導電流が流れる。また、可変インピーダンス
回路(50)を流れる誘導電流の自己誘導による起電力が、
回転コイル(76)に発生する。可変インピーダンス回路(5
0)には、相互誘導起電力と自己誘導起電力との和である
起電力に応じた誘導電流が流れ、この誘導電流は、固定
コイル(78)に相互誘導作用を及ぼして、固定コイル(78)
に誘導起電力を発生させる。
【0022】ペダル(56)を踏んでいない状態、又は、ペ
ダル(56)を踏んでいても、ホイール(32)にかかる負荷が
小さく、ホイール(32)が、ドライブ軸(30)に対して殆ん
ど変位することなく一体に回転している状態では、ドラ
イブ軸(30)とホイール(32)に回転方向のずれがないか
ら、回転コイル(76)に接続されたトランスデューサ(72)
の抵抗値は殆んど変化しない。また、回転コイル(76)
は、固定コイル(78)と同心に巻回されているため、筒状
フレーム(26)上に固定された固定コイル(78)に対して回
転コイル(76)が回転しても、鎖交磁束は変化しない。こ
のとき、固定コイル(78)を流れる電流は、図7bに実線
で示すように、固定コイル(78)の自己及び相互誘導によ
る電圧に応じた所定の波形となる。ホイール(32)とドラ
イブ軸(30)との間にずれがない場合には、抵抗(89)に現
われる電圧波形はトランジスタ(84)のベース入力信号の
波形及び位相と一致するように、トランジスタ(84)のベ
ースに加えるオン・オフ制御信号の一部を、積分回路
(図示せず)等を介して基準信号(Vref)とし、これをコ
ンパレータ(88)の基準電圧端子に印加しておく。
【0023】自転車(10)の始動時、加速時、登坂時等
に、ペダル(56)を踏み込むと、ホイール(32)に大きな負
荷がかかる。この負荷が、バネ(7a)のバネ力を越えて、
ホイール(32)に作用すると、クランクアーム(62)はバネ
(7a)を径が縮む方向に変形させ、ホイール(32)が、ドラ
イブ軸(30)に対して相対的に逆向きに回転変位する。ホ
イール(32)とドライブ軸(30)との間に変位が生じると、
その変位量に応じて、トランスデューサ(72)の検出ピン
(74)がブラケット(54)に押し込まれて抵抗値が大きくな
り、回転コイル(76)の誘導電流が変化する。従って、コ
イル(78)を流れる電流は、インピーダンス変化の影響を
受け、図7bに破線で示すように、前記所定の波形(図
7bの実線)から変形する。
【0024】コンパレータ(88)は、固定コイル(78)に流
れる電流を抵抗(89)の電圧降下として検出し、検出され
た電圧波形と、基準電圧波形Vrefとの差を測定して差
電圧信号を出力する。コンパレータ(88)で検出された差
電圧信号は、ローパスフィルタ(85)を介してノイズを除
去されて、制御部(48)に送信される。制御部(48)は、予
め、図8に示すように、前記電圧の差(トルク信号)と、
ドライブ軸(30)に加わるトルクとの関係を測定して、メ
モリ(図示せず)に記憶しており、差電圧信号に応じた駆
動力でモータ(40)を駆動して、後輪(18)に補助駆動力を
供給することにより、人力の補助を行なうことができ
る。
【0025】なお、補助動力付自転車(10)に、速度検出
装置(図示せず)を設け、車速が所定値を越えると、モー
タ(40)による補助駆動力の供給を停止する構成とするこ
ともできる。上記実施例では、ドライブ軸(30)とホイー
ル(32)の位相のずれによりトルク検出を行なっている
が、図4、図5に示す如く、バネ座金状のバネ(7a)の形
状とその変形を利用して、基準面例えばホイール(32)の
面から、バネ(7a)のペタルアーム(54)固定側迄の距離の
変化を変位センサー(200)で検出し、トルクに換算する
こともできる。尚、バネ(7a)は、両端が同じ平面に位置
するフラット形状とすることができ、この場合、バネの
端部に、取付け高さ調整用のスペーサ(図示せず)を介し
て、ホイール(32)及びペタルアーム(54)に固定すればよ
い。上記実施例では、ドライブ軸(30)に回転コイル(76)
を設けたが、ホイール(32)に回転コイルを設けることも
できる。
【0026】実施例2(図9、図10) 実施例2は、ペタルアーム(54)とホイール(32)との位相
のずれを阻止するバネの他の実施例を示しており、バネ
(7b)は、帯状板を略U字状に湾曲して形成され、該バネ
(7b)の一端側はドライブ軸(30)連繋されドライブ軸(30)
と一体回転するペタルアーム(54)に、他端側はホイール
(32)に係止されている。バネ(7b)に抗してドライブ軸(3
0)と出力軸(3)に位相のずれが生じると、ドライブ軸(3
0)上に係止されたバネ(7b)の一端が、他端に対してドラ
イブ軸(30)の回転方向にずれる。ホイール(32)に対する
負荷が消えれば、バネ(7b)は原形に復帰する。上記バネ
(7b)は、前記座金状のバネ(7a)の様に、ペタルアーム(5
4)の基端をを略一周するためのスペースは必要ではな
く、ドライブ軸(30)とペタルアーム(54)との間の僅かな
スペースに取付けできる。
【0027】実施例3(図11) 実施例3は、実施例3の変形であり、バネ(7c)は、帯状
板の両端を丸く湾曲させて内向きに対向させ、該バネ(7
c)の略中央部をペタルアーム(54)に、バネ(7c)の内向き
両端をホイール(32)に係止されている。実施例2よりも
バネ力を強くできる。
【0028】実施例4(図12) トランジューサ(72)の他の実施例を示している。ホイー
ル(32)上の座板(67)に磁気抵抗素子(100)を固定し、回
転コイルケース(65)の外周面に、位相差検知用磁性体(1
01)を磁気抵抗素子(100)に対向して配備している。位相
差検知用磁性体(101)は、回転コイルケース(65)とホイ
ール(32)の位相のずれが生じる方向とは逆方向に高さが
徐々に低くなっており、位相のずれの大きさに応じて磁
気抵抗素子(100)と位相差検知用磁性体(101)との間の隙
間が変化し、これによる磁気抵抗の変化でトルクを検出
するものである。
【0029】上記した本発明の補助動力付自転車(10)に
よれば、ドライブ軸(30)に加わるトルクを、回転側のド
ライブ軸(30)又はホイール(32)に設けた回転コイル(76)
を含む可変インピーダンス回路(50)と、回転しないフレ
ーム(26)に取り付けられた固定コイル(78)を含む回路と
によって、非接触で測定できる。従って、トルク信号の
取り出しにスリップリングなどを必要とせず、摩擦、摩
耗によるノイズの混入を防止できる。さらに、ホイール
(32)は、大きな負荷が加わると、ドライブ軸(30)に対し
相対的に回転変位するだけで、ドライブ軸の方向には移
動しないから、軸方向への可動スペースを必要としな
い。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】補助動力付自転車の正面図である。
【図2】実施例1のペダル機構の断面図である。
【図3】実施例1のペダル機構の分解図である。
【図4】実施例1のバネの取付け状態の側面図である。
【図5】実施例1のバネの撓み状態の側面図である。
【図6】実施例1の回転トルクを検出する回路図であ
る。
【図7】aは、固定コイルに加えられる電圧の制御信号
波形を示すグラフ、bは固定コイルを流れる電流波形を
示すグラフであり、無負荷時を実線、過負荷時を破線で
示す。
【図8】ドライブ軸に加わる回転トルクと、コンパレー
タ(88)の出力との関係を示すグラフである。
【図9】実施例2のバネの取付け状態の側面図である。
【図10】実施例2のバネの取付け状態の正面図であ
る。
【図11】実施例3のバネの取付け状態の側面図であ
る。
【図12】磁気抵抗素子を用いた検出部の他の実施例の
取付け状態の正面図である。
【図13】出願人が以前提案したペタル機構の分解斜面
図である。
【図14】同上のホイールとバネの取付け状態の正面図
である。
【図15】同上の断面図である。
【符号の説明】
(10) 自転車 (26) 筒状フレーム (30) ドライブ軸 (32) ホイール (7a) バネ (7b) バネ (7c) バネ (72) トランジューサ (76) 回転コイル (78) 固定コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 3/10 - 3/14 B62M 23/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライブ軸(30)と、該ドライブ軸と同芯
    に配備されドライブ軸と相対回転可能な出力軸(3)と、
    ドライブ軸(30)と出力軸(3)とを両者の位相のずれを阻
    止する様に作用するバネ(7c)と、出力軸(3)に作用する
    負荷によりドライブ軸(30)と出力軸(3)に位相のずれが
    生じたときに該位相のずれに応じた値を検出する検出部
    (8)とによって構成され、 バネ(7c)は、帯状板の両端を丸く湾曲させて内向きに対
    向させ、該バネ(7c)の略中央部をドライブ軸(30)又はド
    ライブ軸(30)と一体回転する部材に、バネ(7c)の内向き
    両端を出力軸(3)又は出力軸(3)と一体回転する部材に
    係止されているトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 フレームに枢支され、人力によって駆動
    されるドライブ軸(30)の外周に該ドライブ軸と相対回転
    可能にホイール(32)を設け、該ホイールを駆動輪と連繋
    し、補助動力装置を前記駆動輪の駆動系に連繋して、ホ
    イール(32)に作用する負荷によりドライブ軸(30)とホイ
    ール(32)に位相のずれが生じたときに、該位相のずれに
    応じた値を検出する検出部からの信号に応じて動力補助
    装置を制御する補助動力付自転車において、 ドライブ軸(30)とホイール(32)とは両者の位相のずれを
    阻止する様に作用するバネ(7c)が連繋され、バネ(7c)
    は、帯状板の両端を丸く湾曲させて内向きに対向させ、
    バネ(7c)の略中央部をドライブ軸(30)又はドライブ軸(3
    0)と一体回転する部材に、バネ(7c)の内向き両端をホイ
    ール(32)又はホイール(32)と一体回転する部材に係止さ
    れている補助動力付自転車。
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