JP3095451B2 - 選択透過性逆浸透膜及びその製造方法 - Google Patents

選択透過性逆浸透膜及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選択透過性逆浸透膜及
びその製造方法に関し、特に、アルカリ金属塩を選択的
に透過し、遷移金属塩を分離するのに適したものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、遷移金属塩を選択的に分離する方
法としては、キレート樹脂を用いる吸着分離方法が知ら
れているが、吸着と樹脂の再生を繰り返す必要があり、
煩雑であるという欠点があった。
【0003】一方、膜分離方法は、連続的に物質を分離
できるという利点があるため、種々の逆浸透膜が脱塩に
用いられている。しかしながら、従来から使用されてき
た酢酸セルロースやポリアミドの非対象膜は、遷移金属
塩を十分に選択分離することができなかった。
【0004】本発明者等は、先に特願昭61- 173843号出
願において、ピリジンジカルボン酸および/またはその
誘導体と二塩基酸ジヒドラジドとの重縮合体に対して補
強架橋材としてジイソシアナートと無機塩を溶存させて
選択透過性に優れ、高い膜強度を有する選択透過膜を製
造する方法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の選択
透過膜とは化学構造の異なる重縮合体を用い、水溶液中
の遷移金属塩溶質を排除し、その他の成分を透過する選
択透過性に優れ、高い膜強度を有する選択透過性逆浸透
膜及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピリジンジカ
ルボン酸および/またはその誘導体とヒドラジンとの重
縮合体と、ポリ-4- ビニルピリジンとの混合物からなる
選択透過性逆浸透膜において、上記重縮合体がジイソシ
アナートで補強架橋されていることを特徴とする選択透
過性逆浸透膜、および、40重量%以上のピリジンジカル
ボン酸および/またはその誘導体とヒドラジンとの重縮
合体と、ポリ-4- ビニルピリジンとの混合物を濃度が 3
〜15重量%となるように溶液中に溶解させると共に、上
記重縮合体に対して10〜30重量%のジイソシアナートと
45重量%以下の無機塩を溶存させ、膜状にキャストして
後乾燥させて膜を得ることを特徴とする選択透過性逆浸
透膜の製造方法である。
【0007】ここで、ピリジンジカルボン酸および/ま
たはその誘導体とは、ピリジン環に2個のカルボキシル
基を有する化合物および/またはその誘導体並びにその
ハロゲン化物およびエステルをいう。
【0008】ピリジンジカルボン酸および/またはその
誘導体とヒドラジンとの重縮合体は、まず、ピリジンジ
カルボン酸および/またはその誘導体に塩化チオニルを
作用させて酸塩化物に変えた後、これとヒドラジンとの
界面重縮合を行うことにより得られる。界面重縮合で
は、該酸塩化物のキシレン溶液を水酸化ナトリウム、炭
酸カリウムなどの酸補足剤を含むヒドラジンの水溶液に
加え、この混合物を室温付近の温度で所定時間、例えば
2時間程度攪拌することより、重縮合体が生成、析出す
る。次いで遠心分離により該重縮合体を分離し、pH5
〜6 の希塩酸、熱水、メタノールで順次洗浄した後、減
圧乾燥したものを膜の製造に用いる。
【0009】該重縮合体とポリ-4- ビニルピリジンとの
混合比は、該重縮合体が40重量%以上にする必要があ
り、40重量%を下回ると選択透過性、透水性及び膜強度
が急激に低下する。好ましい範囲は、該重縮合体混合比
が50〜60重量%であり、60重量%付近で最も選択透過性
が高く、80重量%を越えると選択透過性が低下する。
【0010】膜強度は、該重縮合体混合比が大きくなる
ほど高くなり、酢酸セルロース膜より最高4.5 倍の強度
が得られるが、該重縮合体混合比が80重量%以上では変
化しない。
【0011】上記混合物の溶液濃度は、 3〜15重量%、
特に 5〜10重量%が好ましい。 3重量%を下回るとポリ
マーの粘度が低くなり、キャスト後に溶液自体が流れ出
して適度な膜厚を得ることができない。また、15重量%
を越えると、ポリマー溶液の粘度が高くなりすぎてキャ
ストできなくなる。溶媒としては、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホルアミド、N-メチル-2- ピロリ
ドンなどを用いることができる。
【0012】補強架橋剤として用いられるジイソシアナ
ートの代表的なものを挙げれば、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、2,2,4(または2,4,4)- トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアナート、ビス(2- イソシアナートエチ
ル) フマラート、メチルシクロヘキサン-2,4- ジイソシ
アナート、イソプロピリデンビス(4- シクロヘキシルイ
ソシアナート) 、3,3'- ジメチル-4,4' ビフェニルジイ
ソシアナートなどである。ジイソシアナートの使用量
は、該重縮合体の10〜30重量%の範囲で成膜可能であ
り、20重量%前後の添加が選択透過性に好適である。10
重量%を下回ると架橋による膜強度向上の効果が小さ
く、30重量%を越えると選択透過性が低下し、さらに多
く添加すると乾燥後に膜内に亀裂が入り製膜することが
できない。
【0013】また、透過流速増加剤としては、塩化リチ
ウム、硝酸リチウム、過塩素酸リチウムなどの無機塩を
使用することができる。無機塩の添加量は、該重縮合体
の20〜30重量%が好適であり、添加量の増加により選択
透過性と透水性及び膜強度が増加するが、添加量45重量
%以上では急速に膜強度が低下する。
【0014】上記混合ポリマー溶液を流延後乾燥する条
件としては、乾燥温度80℃で乾燥時間 1〜2 時間で製膜
を完了させることができる。乾燥時間を長くすると選択
透過性と透水性が低下するので、80分前後が望ましい。
乾燥温度80℃以上として乾燥時間を短縮することも可能
であるが、膜性能の制御が困難となる傾向がある。上記
の方法で製造された分離膜は、平膜、スパイラル膜ある
いは中空糸膜としてモジュール化し、適当な加圧下で微
量有価金属の濃縮や回収に利用することができる。
【0015】
【作用】本発明者等が先に提案した特願昭61- 173843号
出願の選択透過膜は、ピリジンジカルボン酸および/ま
たはその誘導体と二塩基酸ジヒドラジドとの重縮合体に
対して補強架橋材としてジイソシアナートと無機塩を溶
存させて製膜するものであるが、本発明者等は、二塩基
酸ジヒドラジドの代わりにヒドラジンを用いて重合させ
た重縮合体を単独で分離膜の生成を試みたが、選択透過
性能が不十分であった。そこで、ポリ-4- ビニルピリジ
ンを配合することにより、分離膜内部で相分離を生じさ
せ、選択透過性の高い分離膜を得ることができるように
なった。
【0016】即ち、本発明は、ピリジンジカルボン酸お
よび/またはその誘導体とヒドラジンとの重縮合体と、
ポリ-4- ビニルピリジンとの混合物を無機塩含有溶媒に
溶解し、架橋反応可能なジイソシアナート補強架橋剤を
添加した後製膜し、一定時間加熱乾燥中に補強を完了さ
せ、その後水に浸漬して添加無機塩を溶出させて分子サ
イズの細孔を多数形成させるものである。また、補強架
橋剤としてジイソシアナートを用いることにより、上記
混合ポリマーを酢酸セルロース膜より最高 4.5倍の強度
を示す高強度架橋膜とすることができた。
【0017】この膜の構成要素である、窒素を含む官能
基ピリジン環とヒドラジド基は、遷移金属と配位結合を
生ずる。従って、膜材料と相互作用する遷移金属等の溶
質は、膜の透過を阻止され、他の溶質は透過するという
優れた選択透過性を得ることが可能になった。上記分離
膜の非対称膜は、選択透過性が著しく高くなり、アルカ
リ金属塩と遷移金属塩の塩排除率は73%にも達し、透水
性は対称膜よりも 2桁大きくなる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)ピリジン-2,5- ジカルボン酸クロリドとヒ
ドラジンとの界面重縮合によって得られた重縮合体(IP)
0.600g(3.678mmol) とポリ-4- ビニルピリジン 0.400
g(3.804mmol) をジメチルスルホキシド(DMSO) 7.772g
に溶解させ、11.4wt%のポリマー溶液とした。次いで、
ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI) 0.124g(IP基
準で 20mol%) を添加し、キャスト溶液とした。このキ
ャスト溶液をガラス板上にアプリケターで 450μm の厚
さに流延し、80℃で 2時間乾燥した後、水中に浸漬する
と厚さ54.4μm の膜が得られた。この膜は、酢酸セルロ
ース膜の抗張力に比較して1.56倍の強さ(相対強度)を
示した。また、一晩水中に浸漬した後、80kg/cm2 の加
圧下、25℃での逆浸透試験を行ったところ、0.06mol/l
(0.35 %) 塩化ナトリウム(NaCl)水溶液の塩排除率(R)
が57.4%であり、また、0.06mol/l (0.78 %) 塩化コバ
ルト(CoCl2) 水溶液の塩排除率(R) が86.2%であり、塩
化ナトリウムと塩化コバルト塩の排除率(R) の差は28.8
%に達した。そして、透過流速(J1)は、塩化ナトリウム
が 0.1l/m2Hrであるのに対して塩化コバルトは0.061 l/
m2Hrであった。
【0019】(実施例2)ピリジン-2,5- ジカルボン酸
クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得られた
重縮合体(IP) 0.400g(2.452mmol) とポリ-4- ビニルピ
リジン 0.600g(5.707mmol) をジメチルスルホキシド(D
MSO) 9.081gに溶解させ、9.92wt%のポリマー溶液とし
た。次いで、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)0.
0824g(IP基準で 20mol%) を添加し、キャスト溶液と
した。このキャスト溶液を実施例1と同じ方法で製膜し
た後、水中に浸漬すると厚さ40.3μm の膜が得られた。
この膜は、相対強度が0.61であった。また、一晩水中に
浸漬した後、実施例1と同じ条件で逆浸透試験を行った
ところ、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液の塩排除率(R) が
86.7%であり、また、塩化コバルト(CoCl2) 水溶液の塩
排除率(R) が97.7%であり、透過流速(J1)は、塩化ナト
リウムが0.468 l/m2Hrであるのに対して塩化コバルトは
0.088 l/m2Hrであった。
【0020】(実施例3)ピリジン-2,5- ジカルボン酸
クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得られた
重縮合体(IP) 0.800g(4.904mmol) とポリ-4- ビニルピ
リジン 0.200g(1.902mmol) をジメチルスルホキシド(D
MSO) 9.214gに溶解させ、9.79wt%のポリマー溶液とし
た。次いで、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)0.
1650g(IP基準で 20mol%) を添加し、キャスト溶液と
した。このキャスト溶液を実施例1と同じ方法で製膜し
た後、水中に浸漬すると厚さ42.5μm の膜が得られた。
この膜は、相対強度が4.28であり高い膜強度を有してい
た。また、一晩水中に浸漬した後、実施例1と同じ条件
で逆浸透試験を行ったところ、塩化ナトリウム(NaCl)水
溶液の塩排除率(R) が90.9%であり、また、塩化コバル
ト(CoCl2) 水溶液の塩排除率(R) が98.3%であり、透過
流速(J1)は、塩化ナトリウムが0.060 l/m2Hrであるのに
対して塩化コバルトは0.032 l/m2Hrであった。
【0021】(比較例1)塩化リチウム(LiCl2)0.312g
(IP基準で120mol%,31.2 %)をジメチルスルホキシド
(DMSO) 8.960gに溶解させた後、ピリジン-2,5-ジカル
ボン酸クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得
られた重縮合体(IP) 1.000g(6.130mmol)を加え、 10.0
4wt%のポリマー溶液とした。次いで、ヘキサメチレン
ジイソシアナート(HMDI)0.206 g(IP基準で 20mol%)
を添加し、キャスト溶液とした。このキャスト溶液を実
施例1と同じ方法で製膜した後、水中に浸漬すると厚さ
46.5μm の膜が得られた。この膜は、相対強度が6.27で
あり高い膜強度を有していた。また、一晩水中に浸漬し
た後、実施例1と同じ条件で逆浸透試験を行ったとこ
ろ、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液の塩排除率(R) が89.4
%であり、また、塩化コバルト(CoCl2) 水溶液の塩排除
率(R) が98.7%であり、透過流速(J1)は、塩化ナトリウ
ムが2.78l/m2Hrであるのに対して塩化コバルトは1.90l/
m2Hrであった。
【0022】(比較例2)塩化リチウム(LiCl2)0.442g
(IP基準で170mol%,44.2 %)をジメチルスルホキシド
(DMSO) 9.050gに溶解させた後、ピリジン-2,5-ジカル
ボン酸クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得
られた重縮合体(IP) 1.000g(6.130mmol)を加え、9.95w
t%のポリマー溶液とした。次いで、ヘキサメチレンジ
イソシアナート(HMDI)0.206 g(IP基準で 20mol%) を
添加し、キャスト溶液とした。このキャスト溶液を実施
例1と同じ方法で製膜した後、水中に浸漬すると厚さ4
6.3μm の膜が得られた。この膜は、相対強度が3.48で
あり高い膜強度を有していた。また、一晩水中に浸漬し
た後、実施例1と同じ条件で逆浸透試験を行ったとこ
ろ、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液の塩排除率(R) が78.8
%であり、また、塩化コバルト(CoCl2) 水溶液の塩排除
率(R) が99.0%であり、透過流速(J1)は、塩化ナトリウ
ムが4.36l/m2Hrであるのに対して塩化コバルトは1.44l/
m2Hrであった。
【0023】(実施例4)塩化リチウム(LiCl2)0.353g
(IP基準で170mol%,44.2 %)をジメチルスルホキシド
(DMSO) 9.050gに溶解させた後、ピリジン-2,5-ジカル
ボン酸クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得
られた重縮合体(IP) 0.800g(4.904mmol)とポリ-4- ビ
ニルピリジン0.200 g(1.902mmol) をジメチルスルホキ
シド(DMSO)9.214gに溶解させ、9.61wt%のポリマー溶
液とした。次いで、ヘキサメチレンジイソシアナート(H
MDI)0.1650g(IP基準で 20mol%) を添加し、キャスト
溶液とした。このキャスト溶液をガラス板上でアプリケ
ータを用いて450 μm の厚さで流延し、80℃で30分間乾
燥した後、水中に浸漬すると厚さ 152.5μm の非対称膜
が得られた。この非対称膜は、相対強度が1.26であっ
た。また、一晩水中に浸漬した後、実施例1と同じ条件
で逆浸透試験を行ったところ、塩化ナトリウム(NaCl)水
溶液の塩排除率(R) が20.9%であり、また、塩化コバル
ト(CoCl2) 水溶液の塩排除率(R) が94.1%であり、塩化
ナトリウムと塩化コバルトの塩排除率の差は73.2%にも
達し、優れた選択透過性を示した。透過流速(J1)も、塩
化ナトリウムが33.6l/m2Hrと塩化コバルトが18.5l/m2Hr
となり、大幅に透過流速を増加した。
【0024】(比較例3)ピリジン-2,5- ジカルボン酸
クロリドとヒドラジンとの界面重縮合によって得られた
重縮合体(IP) 1.000g(6.130mmol) をジメチルスルホキ
シド(DMSO)10.290gに溶解させ、8.86wt%のポリマー溶
液とした。次いで、ヘキサメチレンジイソシアナート(H
MDI)0.210 g(IP基準で 20mol%) を添加し、キャスト
溶液とした。このキャスト溶液を実施例1と同じ方法で
製膜した後、水中に浸漬すると厚さ26.9μm の膜が得ら
れた。この膜は、相対強度が4.49であり高い膜強度を有
していた。また、一晩水中に浸漬した後、実施例1と同
じ条件で逆浸透試験を行ったところ、塩化ナトリウム(N
aCl)水溶液の塩排除率(R) が98.3%であり、また、塩化
コバルト(CoCl2)水溶液の塩排除率(R) が98.5%であ
り、透過流速(J1)は、塩化ナトリウムが0.076 l/m2Hrで
あるのに対して塩化コバルトは0.037 l/m2Hrであった。
【0025】上記実施例及び比較例の塩排除率(R) 、透
過流速(J)、塩排除率の差、及び、相対強度を表1にま
とめて示した。実施例2及び3では、製膜するときに透
過流速増加剤として無機塩を添加していないので、透過
流速がかなり小さい値における塩排除率の差を示してい
るが、無機塩を添加した実施例4は、透過流速が大き
く、塩排除率の差も大きな値を示していることが分か
る。
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明は、ピリジン環とヒドラジンとを
主鎖に有する重縮合高分子とポリビニルピリジンを用い
ることにより、高い膜強度を有し、かつ、透過流速の大
きな選択透過膜を製造することができるようになった。
この選択透過膜は、水溶液中の遷移金属塩溶質を排除
し、他を透過するという優れた選択透過性を有するもの
である。
フロントページの続き (72)発明者 弦巻 茂 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱 重工業株式会社基盤技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−171618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 71/44 B01D 71/62 WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピリジンジカルボン酸および/またはそ
    の誘導体とヒドラジンとの重縮合体と、ポリ-4- ビニル
    ピリジンとの混合物からなる選択透過性逆浸透膜におい
    て、上記重縮合体がジイソシアナートで補強架橋されて
    いることを特徴とする選択透過性逆浸透膜。
  2. 【請求項2】 40重量%以上のピリジンジカルボン酸お
    よび/またはその誘導体とヒドラジンとの重縮合体と、
    ポリ-4- ビニルピリジンとの混合物を濃度が3〜15重量
    %となるように溶液中に溶解させると共に、上記重縮合
    体に対して10〜30重量%のジイソシアナートと45重量
    %以下の無機塩を溶存させ、膜状にキャストして後乾燥
    させて膜を得ることを特徴とする選択透過性逆浸透膜の
    製造方法。
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