JP3094193U - 収納物検知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、包装用箱等に収納物を収納
後、能書等を検知可能であるとともにその収納物に関す
る情報も検知することができる収納物検知装置を提供す
る。 【解決手段】 磁性体粉末を含むインキによる複数の印
刷パターン１４を能書１２に印刷し、能書１２を包装用
箱１０に収納した状態で、印刷パターン１４の数を認識
する磁界検知装置２４を備える。印刷パターン１４の数
や形状により、包装用箱１０内の収納物の有無やその他
収納物に関する情報を検知し識別する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、包装用箱に収納された薬品の能書等に磁性体インキで印刷を施し 、その印刷物を検出して収納物の検知を可能にした収納物検知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば医薬品の包装用箱には、その包装用箱内の医薬品の説明書である能書が 包装用箱毎に収納されている。この能書は、薬剤毎に必ず添付しなければならな いので、包装用箱に薬剤を収納し封緘した後、能書が包装用箱に入れられている か否かを確認する必要がある。

【０００３】 包装用箱に能書を収納し封緘後に能書を検知する方法として、従来、包装用箱 に外部からマイクロ波を照射し、入射波と反射波の干渉定在波の違いにより能書 の有無を検知する方法や、Ｘ線を照射して包装用箱の中の収納物の陰を検知する 方法があった。さらに、包装用箱の重量を調べて、能書のない包装用箱の重量が 能書の分だけ軽いことを検知するものもあった。

【０００４】 また、能書に磁性体インキによるマークを印刷し、マークを有した能書を包装 用箱に収納して、包装用箱の外からその能書に磁界をかけて中の磁性体インキの 強磁性体粒子を磁化し、包装用箱中の能書の磁化されたマークの微弱な磁界を検 知して確認する装置もある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術の収納物確認方法では、能書が収納されていることを検知でき るが、収納物に関する情報を読み取ることができるものではなかった。特に、多 種類の医薬品を扱う場合、包装用箱内の薬品毎に対応する能書が収納されていな ければならず、単に能書の存在を確認するだけでなく、収納物に関する情報も検 知可能な装置が求められていた。

【０００６】 収納物に関する情報も読み取ることができる手段として、ＩＣカード等に用い られているＲＦＩＤ技術を用いて、その包装箱内の収納物に関する情報を箱外か ら入手することが考えられるが、このシステムはコストが高く大量の商品に適用 できるものではない。また、収納物の情報をバーコード等で能書に記録して添付 する場合もあるが、バーコードは包装用箱の外で読み取らなければならず、バー コードにより収納物の種類等を確認したものであっても、包装後に包装用箱内に その能書が確実に収納されたか否かを確認することができるものではない。

【０００７】 この考案は上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成 で、包装用箱等に収納物を収納後、能書等を検知可能であるとともにその収納物 に関する情報も検知することができる収納物検知装置を提供することを目的とす る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、磁性体粉末を含むインキによる複数の印刷パターンを印刷物用紙 に印刷し、この印刷物を包装容器に収納した状態で、上記印刷パターンの数や大 きさまたはパターン間隔等の形状を認識する磁気センサを備え、上記印刷パター ンにより上記包装容器内の収納物の有無や収納物に関する情報を検知して、その 収納物を識別する収納物検知装置である。

【０００９】 また、上記印刷物は能書であり、上記印刷パターンの数や形状により上記包装 容器に収納した収納物に関する情報を検知し、その収納物の種類を識別するもの である。

【００１０】 この考案の収納物検知装置は、能書や商品その他の収納物を包装容器内に収納 後、その能書や収納物の種類等に関する情報を検知することができるようにした ものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態について説明する。この実施形態の収納物検知装 置は、図１〜図４に示すように、例えば商品１１を収容した包装用箱１０に収納 された能書１２を検知するものである。能書１２には、効能書きや注意書き等の 説明文１３とともに、磁性体粉末を含むインキによる１または複数の印刷パター ン１４が形成されている。磁性体粉末としては、Ｆｅ，Ｎｉ，Ｃｏやそれらの化 合物、または合金の粉末である。

【００１２】 この実施形態の収納物検知装置は、図２に示すように、商品１１を収納した包 装用箱１０を搬送するベルトコンベア２０の搬送方向に沿って、着磁装置２２と 磁界検知装置２４を備え、その下流側に、跳ね出し装置２６が設けられている。 跳ね出し装置２６は、能書１２が包装用箱１０内に収納されていない場合や、異 なる能書１２が包装用箱１０に収納されている場合、その包装用箱１０を跳ね出 すものである。

【００１３】 この実施形態の能書１２の磁性体インキによる印刷パターン１４は、図１に示 すように、例えば包装用箱１０に収納する薬剤の種類に合わせて、図１（Ａ）， （Ｂ），Ｃ）のように、印刷パターン１４の数を１から３に分けて印刷する。こ の状態で能書１２を薬剤の種類に合わせて包装用箱１０に収納後、着磁装置２２ で着磁して、磁界検知装置２４で検知すると、図１（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）のよ うに、３種類の印刷パターン１４の数に対応した３種類の検知波形がモニタ２６ に表れる。

【００１４】 これにより、複数種類の収納物に対応させて各々の能書１２を包装用箱１０内 に収納しても、包装後にその収納物毎に異なる能書１２が、各々正しく収納され ているか否かを確認することができる。

【００１５】 なお、この考案の収納物検知装置は、上記実施形態に限定されるものではなく 、磁性体インキ中の磁性体粉末は、適宜の強磁性体金属の粉末で良く、強磁性体 粉末の粒子形状や大きさも適宜設定可能である。さらに、磁性体インキの印刷パ ターンは検知可能なものであれば良く、大きさや形、数は適宜選択し得るもので あり、印刷パターンにより収納物を識別するものでも良い。また、検知対象の内 容物も、医薬品の能書の他、食品の説明書や、お菓子のおまけ、その他包装材に 収納される内容物に適宜利用される。

【００１６】

【考案の効果】

この考案の収納物検知装置は、包装用箱の収納物と能書等の他の収納物の対応 を、包装後に簡単に確認することができる。また、磁性体インキによる印刷も容 易に可能であり、新たな設備等を必要とせず、確実な検知が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施形態の収納物検知装置に用い
られる能書の印刷パターンと、検知状態を示す概略図で
ある。

【図２】この考案の一実施形態の収納物検知装置を示す
平面図である。

【図３】この考案の一実施形態の能書の平面図である。

【図４】この考案の一実施形態の能書を収納する包装用
箱の斜視図である。

【符号の説明】

１０ 包装用箱 １１ 商品 １２ 能書 １４ 印刷パターン ２０ ベルトコンベア ２２ 着磁装置 ２４ 磁界検知装置 ２６ モニタ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁性体粉末を含むインキによる複数の
   印刷パターンを印刷物用紙に印刷し、この印刷物を包装
   容器に収納した状態で上記印刷パターンの数や形状を認
   識する磁気センサを備え、上記印刷パターンにより上記
   包装容器内の収納物に関する情報を検知してその収納物
   を識別することを特徴とする収納物検知装置。
2. 【請求項２】 上記印刷物は能書であり、上記印刷パ
   ターンの数や形状により上記包装容器に収納した収納物
   に関する情報を検知し、その収納物の種類を識別するこ
   とを特徴とする請求項１記載の収納物検知装置。