JP3093718U - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JP3093718U
JP3093718U JP2002006870U JP2002006870U JP3093718U JP 3093718 U JP3093718 U JP 3093718U JP 2002006870 U JP2002006870 U JP 2002006870U JP 2002006870 U JP2002006870 U JP 2002006870U JP 3093718 U JP3093718 U JP 3093718U
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龍一 合川
幹男 笑喜
正 大山
敦史 高下
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延制御による定速期間での不具合を解消し
て定速期間中の印字品質を向上させる。また、定速期間
中であってもオーバーシュート期間は遅延制御を継続さ
せることにより、オーバーシュート期間の印紙品質も向
上させる。 【解決手段】 CPU12は、速度検出部20により検
出される一定の時間間隔ごとの検出速度を連続してサン
プリングし、サンプリングした2回の検出速度の変化量
が予め設定された基準値を超えている場合、及び変化量
が基準値内に1回だけ収まる場合には、印字ヘッドの移
動が定速期間中の移動であっても目標速度を超えたオー
バーシュート状態であると判断して遅延制御を継続す
る。一方、サンプリングした2回の検出速度の変化量が
基準値内に連続して2回以上収まる場合には、定速移動
中の印字ヘッドが目標速度に収束していると判断し、定
速期間中の実際の速度変動に対して目標速度の閾値を下
回らない遅延量に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、印字ヘッドを搭載したキャリッジの移動速度を検出する速度検出手 段と、この速度検出手段による検出速度に応じて印字ヘッドからインクを噴射す るタイミングを遅延制御することにより、印字ヘッドの定速期間のみならず加速 期間や減速期間においても記録紙に到達するインクのドット間隔をほぼ一定の間 隔に保つように制御する印字制御手段とを備えた印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェットプリンタにおいては、印字ヘッドを搭載したキャリッジ を駆動する駆動源として、DCモータを使用するタイプのものがある。
【0003】 このDCモータを使用したインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」 という)では、DCモータの回転を検出してキャリッジ(すなわち、印字ヘッド )の移動位置及び移動速度を検出するエンコーダ及びエンコーダの変化により増 減するポジションカウンタからなる検出手段を備えており、速度制御手段は、こ の検出手段によるポジションカウンタのカウント値と予め内部に設定されたキャ リッジの加速期間、定速期間、減速期間のそれぞれの目標速度及び目標とする停 止位置とに基づいて、DCモータの速度制御を行うようになっている。
【0004】 ところで、最近のプリンタは小型化傾向にあり、また、印字速度(スループッ ト)の向上を図る傾向にある。さらに、最近では、縁無し印刷のできるプリンタ が急速に普及しており、同じA4サイズでも、印字幅が従来より広くなっている 。すなわち、印字ヘッドによる印字領域を従来より広く設定する必要が生じてい る。
【0005】 このような条件を全てクリアすべく、最近のプリンタは、図6に示すように、 印字ヘッドの定速期間のみならず加速期間や減速期間も印字領域として使用し、 印字動作を行って記録紙に印字するようになっている。そのため、印字ヘッドの 速度制御だけでなく、印字ヘッドから記録紙に噴射するインクの噴射タイミング も、速度に応じて遅延制御する必要がある。
【0006】 すなわち、加速期間中において、印字ヘッドからのインクの噴射タイミングを 常に一定の遅延量にしていると、印字ヘッドの移動速度が速くなるに従って印字 間隔(記録紙に印字されるインクのドット間隔)がどんどん広がって行き、印字 品質の低下を招くことになる。一方、減速期間中において、印字ヘッドからのイ ンクの噴射タイミングを常に一定の遅延量にしていると、印字ヘッドの移動速度 が遅くなるに従って印字間隔(記録紙に印字されるインクのドット間隔)がどん どん狭くなって行き、同じく印字品質の低下を招くことになる。
【0007】 従って、従来のプリンタでは、特に加速期間中や減速期間中において印字間隔 をほぼ一定の間隔に保つため、印字ヘッドの速度に応じて印字ヘッドからインク を噴射するタイミングを遅延制御する遅延制御手段を備えている。
【0008】 図7は、この遅延制御手段による遅延制御の基本的な考え方を示している。 例えば、20ips(inch per sec)を印字ヘッドの最終到達速 度(すなわち、定速期間での速度)とし、この20ipsの速度で移動している 印字ヘッドH1からタイミングT1でインクを噴射したときのそのインクの到達 地点を零基点P1とした場合、19ipsの速度で移動している印字ヘッドH2 から噴射するインクを同じ零基点P1に到達させるためには、インクの噴射タイ ミングT2を、20ipsの速度で移動している印字ヘッドH1からのインク噴 射タイミングT1に対してΔtだけ遅延させればよい。同様に、18ipsの速 度で移動している印字ヘッドH3から噴射するインクを同じ零基点P1に到達さ せるためには、インクの噴射タイミングT3を、20ipsの速度で移動してい る印字ヘッドH1からのインク噴射タイミングT1に対してΔ2tだけ遅延させ ればよい。
【0009】 このような加速期間中や減速期間中における遅延制御を考慮したものではない が、定速期間中における印字ヘッドの速度に応じてインクの噴射タイミングを制 御することにより、定速期間中における印字解像度の向上を図った技術は種々提 案されている(例えば、特許文献1、特記文献2、特許文献3参照)。
【0010】 この場合、上記のような遅延制御をリアルタイムに行えれば、加速期間中や減 速期間中においても印字間隔を常に一定の間隔に保つことができるが、実際には 、印字ヘッド(すなわち、キャリッジ)の移動速度や移動位置を検出する検出手 段の性能や、遅延制御を行う遅延制御手段の性能等により、リアルタイムに制御 することは困難である。そのため、従来は、印字ヘッドの移動速度を2msec 間隔でサンプリングし、そのサンプリング速度と予め設定されている目標速度と を比較し、その誤差が予め設定されている目標速度の上下の一定幅に設定されて いる閾値を超えているかどうかによって、その後の2msec間のインク噴射タ イミングの遅延量Δntを決めている。
【0011】
【特許文献1】 特開平5−24264号公報
【特許文献2】 特開平9−30046号公報
【特許文献3】 特開2000−71438号公報
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
上記のような遅延制御は、印字ヘッドの加速期間中や減速期間中における印字 動作では、極めて有効な制御であり、加速期間中及び減速期間中の印字品質の低 下を効果的に防止することができる。しかし、このような遅延制御を定速期間中 も引き続いて行うと、定速期間では逆に印字品質の低下を招くといった問題があ った。なお、上記特許文献1、特許文献2、特許文献3では、加速期間中や減速 期間中も印字動作を行うことが前提とはなっておらず、従って、上記問題は発生 しない。
【0013】 この問題を理解するために、印字ヘッドが定速期間に入っている状態での遅延 制御(すなわち、上記の遅延量Δntの決定方法)について、具体的に説明する 。
【0014】 図8は、定速期間における印字ヘッドHの速度変動を示している。 定速期間といっても、印字ヘッドは、実際には許容範囲内で僅かながら上下に 変動している。この場合、その速度変動が、図中一点鎖線で示すように、目標速 度(20ips)の上下一定幅に設定された閾値の範囲内で変動している場合に は、その範囲内においては遅延量は一定(図中では「0」となっている。)であ るため、その遅延量で噴射されたインクの印字ドット間隔も一定間隔に保たれる ことになる。
【0015】 しかし、印字ヘッドの速度変動が、図中実線で示すように、上下いずれか一方 の閾値(この例では下側の閾値)の近傍で変動している場合には、移動速度がほ とんど一定であるにも係わらず、遅延量「0」の領域と遅延量「+1」の領域と にまたがることになる。そのため、先のサンプリングから2msecが経過して 次のサンプリングを行うタイミングが図中のT5()となった場合、その時点 でのサンプリング速度と予め設定されている目標速度(20ips)とを比較す ると、サンプリング速度が目標速度の閾値を下回っているため、遅延制御手段は 、その後の遅延量をそれまでの「0」から「+1」として、インク噴射の遅延制 御を行うことになる。
【0016】 図9は、この遅延制御をより具体的に示した図であり、図中の丸付き数字は、 図8の、、、に対応している。 すなわち、印字ヘッドの噴射タイミングは、、、において遅延量が「0 」と同じであるため、印字ドットの間隔Wは同じ間隔となっているが、におい ては、遅延量が「0」から「+1」に変更されるため、本来′のタイミングで インクを噴射すればよいにも係わらず、そこから+1分遅延したのタイミング でインクを噴射するため、印字ドットの間隔が、との間で2Wと広がってし まうことになる。因みに、この遅延量の「0」から「+1」への変更分とは、例 えば印字解像度を4800dpi(dot per inch)とすると、1/ 4800inchの距離だけ噴射タイミングを遅らせることを意味している。
【0017】 このような印字タイミングのずれは、定速期間中の印字ヘッドの速度変動が、 図8の実線で示す状態で変動していた場合には、サンプリングタイミングである 2msecごとに生じる可能性がある。そのため、最悪の場合には、定速期間中 の全範囲に渡って印字タイミングのずれによる印字ムラが発生する可能性がある 。つまり、加速期間や減速期間では効果的に作用していた遅延制御が、定速期間 では逆に印字タイミングのずれを生じ、印字品質の低下を招くことになる。
【0018】 本考案はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、遅延制御 による定速期間での不具合を解消して定速期間中の印字品質の向上を図ることに ある。また、他の目的は、定速期間中であっても印字ヘッドのオーバーシュート 期間は遅延制御を継続させることにより、定速期間中のオーバーシュート期間の 印紙品質も向上させることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本考案の印字装置は、印字ヘッドを搭載したキャリッジの移動速度を検出する 速度検出手段と、この速度検出手段による検出速度と予め設定された印字ヘッド の加速期間、定速期間、減速期間のそれぞれの目標速度とに基づいて前記印字ヘ ッドの速度制御を行う速度制御手段と、前記速度検出手段による検出速度に応じ て前記印字ヘッドからインクを噴射するタイミングを遅延制御することにより、 前記定速期間のみならず加速期間や減速期間においても記録紙に到達するインク のドット間隔をほぼ一定の間隔に保つように制御する印字制御手段とを備えた印 字装置を前提としている。すなわち、定速期間のみならず加速期間や減速期間に おいても印字動作を行うことにより、印字装置の小型化や縁無し印刷に対応した 印字装置が対象である。
【0020】 そして、このような印字装置において、本考案では、前記印字制御手段は、前 記印字ヘッドが前記定速期間を移動中は前記印字ヘッドの速度変動に係わらず前 記遅延制御を一定の遅延量に固定することを特徴としている。すなわち、定速期 間といっても、印字ヘッドは、実際には僅かながら上下に変動しているため、こ の変動によって遅延量が変更されないように、予め一定の遅延量に固定している 。これにより、定速期間中の印字ヘッドの僅かな速度変動に影響されることなく 、噴射されたインクの印字ドット間隔をほぼ一定間隔に保つことができ、印字品 質の低下を防止することができる。
【0021】 また、本考案では、前記印字制御手段は、前記印字ヘッドが定速期間中の移動 であっても、目標速度に収束するまでのオーバーシュート期間は遅延量を固定す ることなく遅延制御を継続することを特徴としている。これにより、定速期間中 であってもオーバーシュート期間は遅延制御が通常通り動作するので、オーバー シュート期間もインクの印字ドット間隔をほぼ一定間隔に保つことができ、印字 品質の低下を防止することができる。
【0022】 具体的に説明すると、前記印字制御手段は、前記速度検出手段により検出され る一定の時間間隔ごとの検出速度を連続してサンプリングし、連続してサンプリ ングした2回の検出速度の変化量が予め設定された基準値を超えている場合、及 び前記変化量が前記基準値内に1回だけ収まる場合には、前記印字ヘッドの移動 が定速期間中の移動であっても目標速度を超えたオーバーシュート状態であると 判断して前記遅延制御を継続する。一方、サンプリングした2回の検出速度の変 化量が前記基準値内に連続して2回以上収まる場合には、定速移動中の前記印字 ヘッドが目標速度に収束していると判断し、定速期間中の実際の速度変動に対し て前記目標速度の閾値を下回らない遅延量に固定する。
【0023】
【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】 図1は、本考案の印字装置(プリンタ)のシステム構成図である。
【0025】 この印字装置10は、外部装置のドライバであるパソコン(上位のホストコン ピュータ)30から供給される各種コマンドと印字データとに基づいて、印字動 作を行う構成となっている。そのため、パソコン30と印字装置10とは、双方 向通信が可能な通信ケーブル40を介して接続されている。
【0026】 印字装置10は、プリンタ専用に構成された論理回路ICであるASIC11 と、これを制御するファームウェアであるCPU12とを備えている。CPU1 2には、印字動作を実行するプログラム等が格納されているROM13、及び各 種コマンドやデータを記憶するとともに印字動作時にはワークエリアとして働く RAM14がそれぞれ接続されている。
【0027】 ASIC11には、図示しない記録紙を印字位置まで給紙するフィードモータ 16を駆動制御するフィードモータ駆動部15、給紙された記録紙にインクを噴 射等してデータの印字を行う印字ヘッド19、この印字ヘッド19を搭載したキ ャリッジ2を記録紙の送り方向に対して直交する方向に往復移動させるためのD Cモータであるキャリッジモータ17を駆動制御するキャリッジモータ駆動部1 7、キャリッジ2(すなわち、印字ヘッド19)の移動位置及び移動速度を検出 する速度検出部20、及び電源キーや印字キー等(図示省略)を有するキー入力 部21がそれぞれ接続されている。
【0028】 図2は、印字及び給紙機構部の構造を概略的に示す斜視図である。 印字ヘッド19を搭載したキャリッジ2が、記録紙3を上方向(副走査方向) に送り出すための上流側ガイド手段である給紙ローラ4に対向配置されており、 キャリッジ2は、ガイドシャフト5に沿って主走査方向(図中、符号a及びbで 示す方向)に所定距離だけ往復移動可能に設けられている。このキャリッジ2は 、キャリッジモータ18が正回転または逆回転することにより、ギヤベルト6を 介して駆動されるようになっている。
【0029】 一方、給紙ローラ4は、変速ギヤ等によって構成された給紙機構部8を介して フィードモータ16に接続されており、このフィードモータ16によって、図中 符号cで示す方向に正回転駆動、または符号dで示す方向に逆回転駆動されるよ うになっている。そして、正回転駆動により、セットされた記録紙3を副走査方 向(上方向)に送り出す(給紙する)ようになっている。
【0030】 また、ガイドシャフト5と並行にエンコーダスリット20aが設けられており 、キャリッジ2の背面には、このエンコーダスリット20aに対向してエンコー ダ20bが設けられている。また、このエンコーダ20bの変化により増減する ポジションカウンタ20c(図中、破線により示す)が設けられており、これら エンコーダスリット20a、エンコーダ20b及びポジションカウンタ20cに よって図1に示す速度検出部20が構成されている。
【0031】 ASIC11は、CPU12からの制御により、フィードモータ駆動部15及 びキャリッジモータ駆動部17を制御してフィードモータ16及びキャリッジモ ータ18をそれぞれ駆動制御するとともに、印字ヘッド19による印字動作を制 御する。
【0032】 また、ASIC11には、所定のエリアにポジションカウンタ20cのカウン ト値が書き込まれるようになっている。そして、印字ヘッド19の速度制御時、 キャリッジ2の移動に伴うエンコーダ20bの変化により、このカウント値が随 時更新されるようになっている。例えば、エンコーダスリット20aのスリット 間隔が150分の1インチであった場合、キャリッジ2が20ipsで移動して いるときのポジションカウンタ20cのカウント値は333μsecごとに更新 され、ASIC11の所定のエリアに書き込まれることになる。
【0033】 一方、このASIC11に書き込まれたカウント値は、ファームウェアである CPU12により随時読み出し可能となっている。CPU12は、例えば2ms ecごとにキャリッジモータ18の速度制御を行っている。そのため、ASIC 11に書き込まれたポジションカウンタ20cのカウント値を2msecごとに 読み出している。
【0034】 キャリッジモータ駆動部17は、このようなCPU12及びASIC11の制 御により、速度検出部20の検出結果(ポジションカウンタ20cのカウント値 )に基づいてキャリッジモータ18をPWM電圧制御により駆動制御するように なっている。なお、PWM電圧制御自体については、従来周知の制御方法である ので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0035】 本実施の形態では、ファームウェアであるCPU12及びASIC11は、印 字動作開始時、速度検出部20により2msec間隔で検出される印字ヘッド1 9の検出速度と、印字ヘッド19の加速期間、定速期間、減速期間のそれぞれに おてい設定されている目標速度とをその都度比較し、その誤差が予め目標速度の 上下の一定幅に設定されている閾値を超える場合には、印字ヘッド19からのイ ンクの噴射タイミングの遅延量を、予め設定された既定量(印字解像度を480 0dpiとした場合には、1/4800inch)分増減変更するように遅延制 御することにより、定速期間のみならず加速期間や減速期間においても印字動作 を行っている。そして、このような印字動作を行った結果、定速期間では上記し た問題が発生するため、本実施の形態では、この点を改善した印字ヘッド19か らのインク噴射タイミングの遅延制御を行っている。
【0036】 次に、上記構成の印字装置10において、印字動作時における印字ヘッド19 からのインク噴射タイミングの遅延制御について、実施例1、実施例2に分けて 説明する。
【0037】 [実施例1] 本実施例1のインク噴射タイミングの遅延制御について、図3に示すフローチ ャート、及び図6ないし図9に示した従来の遅延制御の説明図を適宜参照して説 明する。
【0038】 印字動作を開始すると、CPU12は、速度検出部20によりASIC11に 書き込まれるポジションカウンタ20cのカウント値を一定時間(例えば、2m sec)経過するごとに読み出し、この読み出したカウント値(すなわち、印字 ヘッド19の移動速度)と、印字ヘッド19の加速期間、定速期間、減速期間の それぞれにおてい設定されている目標速度とに基づいて、印字ヘッド19の加速 動作、定速動作、減速動作をそれぞれを制御して、1スワス分の印字動作を実行 することになる。このとき、CPU12は、印字ヘッド19の加速期間及び減速 期間では、従来通りのインク噴射タイミングの遅延制御うことになる。
【0039】 すなわち、印字動作を開始すると、CPU12は、印字ヘッド19の加速期間 において、印字ヘッド19が印字開始位置(図6に示すP位置)に到達したか否 かを監視する(ステップS1)。そして、印字開始位置に到達すると、その時点 で従来通りのインク噴射タイミングの遅延制御を開始する(ステップS2)。
【0040】 これと同時に、CPU12は、印字ヘッド19が加速期間から定速期間に入っ たか否かを監視する(ステップS3)。そして、定速期間に入った場合(ステッ プS3でYesと判断された場合)には、ポジションカウンタ20cのカウント 値に基づき、定速期間での印字ヘッド19の移動速度を検出する(ステップS4 )。
【0041】 CPU12は、この検出速度に基づき、印字ヘッド19の定速期間中の実際の 速度変動に対して、目標速度の閾値を下回らない遅延量に固定する(ステップS 5)。そして、定速期間の全期間のインク噴射タイミングを、この遅延量によっ て制御する。
【0042】 具体的には、例えば印字ヘッド19の速度変動が、図8に実線で示す状態であ った場合には、遅延量「0」の領域と遅延量「+1」の領域とにまたがっている が、その下の遅延量「+2」までは達していないので、この場合には、その後の 定速期間の全期間に渡って遅延量を「+1」に固定する。これにより、図9に示 すようなインク噴射タイミングがから′にずれるといった不具合は発生しな い。つまり、、、、において、印字ドット間隔を全て同じWとすること ができる。
【0043】 この後、CPU12は、印字ヘッド19が定速期間から減速期間に入ったか否 かを監視する(ステップS6)。そして、減速期間に入った場合(ステップS6 でYesと判断された場合)には、遅延量の固定を解除し、従来通りのインク噴 射タイミングの遅延制御に戻して減速期間での印字動作を制御する(ステップS 7)。
【0044】 [実施例2] 本実施例2のインク噴射タイミングの遅延制御について、図4に示すフローチ ャート、図5に示す印字ヘッドの速度制御例、及び図6ないし図9に示した従来 の遅延制御の説明図を適宜参照して説明する。
【0045】 上記実施例1では、印字ヘッド19が加速期間から定速期間に移行するときの オーバーシュート部分については考慮されていない。すなわち、図5に示すよう に、印字ヘッド19は、加速期間から定速期間に移行するとき、オーバーシュー トしてから定速期間の目標速度に収束する。そのため、定速期間であっても、目 標速度に収束するまでは、加速期間と同様に印字速度が変動する。本実施例2で は、このオーバーシュート部分も考慮した遅延制御となっている。
【0046】 印字動作を開始すると、CPU12は、速度検出部20によりASIC11に 書き込まれるポジションカウンタ20cのカウント値を一定時間(例えば、2m sec)経過するごとに読み出し、この読み出したカウント値(すなわち、印字 ヘッド19の移動速度)と、印字ヘッド19の加速期間、定速期間、減速期間の それぞれにおてい設定されている目標速度とに基づいて、印字ヘッド19の加速 動作、定速動作、減速動作をそれぞれを制御して、1スワス分の印字動作を実行 することになる。このとき、CPU12は、印字ヘッド19の加速期間及び減速 期間では、従来通りのインク噴射タイミングの遅延制御うことになる。
【0047】 すなわち、印字動作を開始すると、CPU12は、印字ヘッド19の加速期間 において、印字ヘッド19が印字開始位置(図6に示すP位置)に到達したか否 かを監視する(ステップS11)。そして、印字開始位置に到達すると、その時 点で従来通りのインク噴射タイミングの遅延制御を開始する(ステップS12) 。
【0048】 これと同時に、CPU12は、速度検出部20により検出される2msec間 隔ごとの検出速度を連続してサンプリングし(ステップS13)、その連続して サンプリングした2回の検出速度の変化量Δvが、予め設定された基準値v0を 超えているか否かを判断する(ステップS14)。
【0049】 その結果、変化量Δvが基準値v0を超えている場合(ステップS14でNo と判断された場合)、及び変化量Δvが基準値v0内に1回だけ収まる場合(ス テップS14でYes、ステップS15でNoと判断された場合)には、印字ヘ ッド19の移動が定速期間中の移動であっても目標速度(例えば、20ips) を超えたオーバーシュート状態であると判断して、従来通りの遅延制御をそのま ま継続する(ステップS16)。
【0050】 ここで、変化量Δvが基準値v0内に収まっても、それが1回だけであれば、 オーバーシュート状態であると判断するのは次の理由による。すなわち、オーバ ーシュートの山の部分では速度の変化量Δvが小さく、基準値v0内に収まる可 能性があるからである。また、この山部分を超えたあとは、目標速度に収束させ るために再び減速するので、変化量Δvは再び基準値v0を超えることになる。 従って、変化量Δvが基準値v0内に収まっても、それが1回だけであれば、そ れはオーバーシュートの山部分であると判断することによって、印字ヘッド19 が目標速度に収束したと誤って判断することを防止している。
【0051】 一方、連続してサンプリングした2回の検出速度の変化量Δvが基準値v0内 に連続して2回以上収まる場合(ステップS15でYesと判断された場合)に は、定速期間を移動中の印字ヘッド19が目標速度に収束したと判断し、ポジシ ョンカウンタ20cのカウント値に基づき、定速期間での印字ヘッド19の移動 速度を検出する(ステップS17)。
【0052】 CPU12は、この検出速度に基づき、印字ヘッド19の定速期間中の実際の 速度変動に対して、目標速度の閾値を下回らない遅延量に固定する(ステップS 18)。そして、定速期間の全期間のインク噴射タイミングを、この遅延量によ って制御する。
【0053】 具体的には、例えば印字ヘッド19の速度変動が、図8に実線で示す状態であ った場合には、遅延量「0」の領域と遅延量「+1」の領域とにまたがっている が、その下の遅延量「+2」までは達していないので、この場合には、その後の 定速期間の全期間に渡って遅延量を「+1」に固定する。これにより、図9に示 すようなインク噴射タイミングがから′にずれるといった不具合は発生しな い。つまり、、、、において、印字ドット間隔を全て同じWとすること ができる。
【0054】 この後、CPU12は、印字ヘッド19が定速期間から減速期間に入ったか否 かを監視する(ステップS19)。そして、減速期間に入った場合(ステップS 18でYesと判断された場合)には、遅延量の固定を解除し、従来通りのイン ク噴射タイミングの遅延制御に戻して減速期間での印字動作を制御する(ステッ プS20)。
【0055】
【考案の効果】
本考案の印字装置によれば、印字制御手段は、印字ヘッドが定速期間を移動中 は印字ヘッドの速度変動に係わらず遅延制御を一定の遅延量に固定する構成とし ている。これにより、加速期間中や減速期間中の印字品質の向上には極めて効果 的であった遅延制御を、定速期間中も引き続いて行うと、定速期間では逆に印字 品質の低下を招くといった問題を解消することができる。すなわち、定速期間中 の印字ヘッドの僅かな速度変動に影響されることなく、インク噴射タイミングの 遅延量を一定の遅延量に固定するため、定速期間の全期間に渡って印字ドット間 隔をほぼ一定間隔に保つことができるので、印字品質の低下を防止することがで きる。 また、本考案の印字装置によれば、印字制御手段は、印字ヘッドが定速期間中 の移動であっても、目標速度に収束するまでのオーバーシュート期間は遅延量を 固定することなく遅延制御を継続する構成としている。これにより、定速期間中 であってもオーバーシュート期間は遅延制御が通常通り動作するので、オーバー シュート期間もインクの印字ドット間隔をほぼ一定間隔に保つことができ、印字 品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の印字装置(プリンタ)のシステム構成
図である。
【図2】印字及び給紙機構部の構造を概略的に示す斜視
図である。
【図3】実施例1のインク噴射タイミングの遅延制御を
説明するためのフローチャである。
【図4】実施例2のインク噴射タイミングの遅延制御を
説明するためのフローチャである。
【図5】加速期間から定速期間に移行するときに印字ヘ
ッドがオーバーシュートする様子を示す説明図である。
【図6】印字動作時の印字ヘッド(キャリッジ)の速度
制御例を示す説明図である。
【図7】本考案に係わる遅延制御の基本的な考え方を示
す説明図である。
【図8】定速期間における印字ヘッドの速度変動の様子
を示す説明図である。
【図9】本考案に係わる遅延制御をより具体的に示した
説明図である。
【符号の説明】 2 キャリッジ 10 印字装置 11 ASIC 12 CPU 13 ROM 14 RAM 16 フィードモータ 17 フィードモータ駆動部 18 キャリッジモータ(DCモータ) 19 キャリッジモータ駆動部 20 速度検出部 21 キー入力部 30 外部装置(パソコン) 40 通信ケーブル
フロントページの続き (72)考案者 高下 敦史 大阪府大東市中垣内7丁目7番1号 船井 電機株式会社内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字ヘッドを搭載したキャリッジの移動
    速度を一定の時間間隔で検出する速度検出手段と、この
    速度検出手段により検出される印字ヘッドの検出速度と
    予め設定された印字ヘッドの加速期間、定速期間、減速
    期間のそれぞれの目標速度とに基づいて前記印字ヘッド
    の速度制御を行う速度制御手段と、前記速度検出手段に
    より検出される印字ヘッドの検出速度に応じて前記印字
    ヘッドからインクを噴射するタイミングを遅延制御する
    印字制御手段とを備え、前記印字制御手段は、前記速度
    検出手段により一定の時間間隔で検出される印字ヘッド
    の検出速度と前記目標速度とをその都度比較し、その誤
    差が予め目標速度の上下の一定幅に設定されている閾値
    を超える場合には、インクの噴射タイミングの遅延量を
    予め設定された既定量分増減変更するように遅延制御す
    ることにより、前記定速期間のみならず加速期間や減速
    期間においても記録紙に到達するインクのドット間隔を
    ほぼ一定の間隔に保つように印字動作を行う印字装置に
    おいて、 前記印字制御手段は、 前記速度検出手段により検出される一定の時間間隔ごと
    の検出速度を連続してサンプリングする手段と、 連続してサンプリングした2回の検出速度の変化量が予
    め設定された基準値を超えている場合、及び前記変化量
    が前記基準値内に1回だけ収まる場合には、前記印字ヘ
    ッドの移動が定速期間中の移動であっても目標速度を超
    えたオーバーシュート状態であると判断して前記遅延制
    御を継続する遅延制御継続手段と、 連続してサンプリングした2回の検出速度の変化量が前
    記基準値内に連続して2回以上収まる場合には、定速移
    動中の前記印字ヘッドが目標速度に収束していると判断
    し、定速期間中の実際の速度変動に対して前記目標速度
    の閾値を下回らない遅延量に固定する遅延制御固定手段
    とを備えたことを特徴とする印字装置。
  2. 【請求項2】 印字ヘッドを搭載したキャリッジの移動
    速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段によ
    る検出速度と予め設定された印字ヘッドの加速期間、定
    速期間、減速期間のそれぞれの目標速度とに基づいて前
    記印字ヘッドの速度制御を行う速度制御手段と、前記速
    度検出手段による検出速度に応じて前記印字ヘッドから
    インクを噴射するタイミングを遅延制御することによ
    り、前記定速期間のみならず加速期間や減速期間におい
    ても記録紙に到達するインクのドット間隔をほぼ一定の
    間隔に保つように制御する印字制御手段とを備えた印字
    装置において、 前記印字制御手段は、前記印字ヘッドが前記定速期間を
    移動中は前記印字ヘッドの速度変動に係わらず前記遅延
    制御を一定の遅延量に固定することを特徴とする印字装
    置。
  3. 【請求項3】 前記印字制御手段は、前記印字ヘッドが
    定速期間中の移動であっても、目標速度に収束するまで
    のオーバーシュート期間は遅延量を固定することなく遅
    延制御を継続することを特徴とする請求項2に記載の印
    字装置。
  4. 【請求項4】 印字ヘッドを搭載したキャリッジの移動
    速度を一定の時間間隔で検出する速度検出手段と、この
    速度検出手段により検出される印字ヘッドの検出速度と
    予め設定された印字ヘッドの加速期間、定速期間、減速
    期間のそれぞれの目標速度とに基づいて前記印字ヘッド
    の速度制御を行う速度制御手段と、前記速度検出手段に
    より検出される印字ヘッドの検出速度に応じて前記印字
    ヘッドからインクを噴射するタイミングを遅延制御する
    印字制御手段とを備え、前記印字制御手段は、前記速度
    検出手段により一定の時間間隔で検出される印字ヘッド
    の検出速度と前記目標速度とをその都度比較し、その誤
    差が予め目標速度の上下の一定幅に設定されている閾値
    を超える場合には、インクの噴射タイミングの遅延量を
    予め設定された既定量分増減変更するように遅延制御す
    ることにより、前記定速期間のみならず加速期間や減速
    期間においても記録紙に到達するインクのドット間隔を
    ほぼ一定の間隔に保つように印字動作を行う印字装置に
    おいて、 前記印字制御手段は、前記印字ヘッドが定速期間を移動
    中は前記印字ヘッドの速度変動に係わらず前記目標速度
    の遅延量に固定して遅延制御を行うことを特徴とする印
    字装置。
  5. 【請求項5】 固定する遅延量は、前記印字ヘッドの定
    速期間中の実際の速度変動に対して、前記目標速度の閾
    値を下回らない遅延量に固定することを特徴とする請求
    項4に記載の印字装置。
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