JP3091318U - 消防用ホース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】消防用ホースの視認性が増し、消防隊員が消火
活動を行なう場合においても、被災者が避難する場合に
おいても、路上、階段、フロア等に敷き回された消防用
ホースに足をつまずく虞もなく、安全な消防用ホースを
提供することにある。 【解決手段】ジャケット２と、このジャケット２の内周
面にライニングされたライニング層３とからなるホース
本体１と、このホース本体の端部に装着された接続金具
または送水ノズルとからなる消防用ホースにおいて、前
記ホース本体１を扁平状に折って折り目７を付け、この
折り目７を蓄光糸８、反射糸の少なくとも一方の糸で縫
製したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、消防車に搭載された送水ポンプに接続される消防ホースや消火栓 に接続される消防ホース等の消防用ホースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

消防用ホースは、ジャケットと、このジャケットの内周面にライニングされた ライニング層とからなるホース本体が構成されている。通常は、ホース本体の一 端部に雌型の接続金具が装着され、他端部には雄型の接続金具が装着され、雌型 と雄型の接続金具を接続することにより複数本の消防用ホースを延長できるよう になっている。また、一端部に送水ノズルを有したホース本体においては、その 他端部に雌型の接続金具が装着され、前記延長した消防用ホースの先端部に接続 できるようになっている。

【０００３】 消防用ホースは、蛇行状に折り畳んだ状態あるいはドラムに巻回された状態で 消防車に搭載されており、火災時の消火活動の際には消防用ホースを消防車から 降ろして引き延ばし、あるいはドラムから繰り出して接続金具相互を接続して延 長した後、送水ポンプから消防用ホースに送水することにより、消火活動を行な っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、昼間の火災の場合には、路上やビルのフロア、階段に敷かれた消防 用ホースが目視できるが、夜間や地下の暗所の視界が悪い状況下においては消防 用ホースが視認しにくい。従って、消防隊員が消火活動を行なう場合においても 、被災者が避難する場合においても、敷き回された消防用ホースに足をつまずく ことがあり、危険性を伴う。

【０００５】 この考案は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、 夜間や地下の暗所の視界が悪い状況下においては消防用ホースの視認性が増し、 消防隊員が消火活動を行なう場合においても、被災者が避難する場合においても 安全な消防用ホースを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記目的を達成するために、請求項１は、ジャケットと、このジ ャケットの内周面にライニングされたライニング層とからなるホース本体と、こ のホース本体の端部に装着された接続金具または送水ノズルとからなる消防用ホ ースにおいて、前記ホース本体を扁平状に折って折り目を付け、この折り目を蓄 光糸、反射糸の少なくとも一方の糸で縫製したことを特徴とする。

【０００７】 請求項２は、請求項１の前記縫製は、ホース本体の長手方向に連続または断続 であることを特徴とする。

【０００８】 請求項３は、請求項１または２の前記縫製箇所は、前記折り目の少なくとも一 方であることを特徴とする。

【０００９】 前記構成によれば、ホース本体の折り目を縫製した蓄光糸が暗所で光を放出す るため、また反射糸は夜間に照明光を受けて反射するため、消防用ホースの視認 性が増し、消防隊員が消火活動を行なう場合においても、被災者が避難する場合 においても安全である。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１及び図２は第１の実施形態を示し、図１（ａ）は消防用ホースの平面図、 （ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿う断面図、図２は図１のＢ部を拡大した平面図で ある。図１及び図２に示すように、消防用ホースのホース本体１は、ジャケット ２とこのジャケット２の内周面にライニングされたゴムまたは合成樹脂からなる ライニング層３とから構成されている。このホース本体１の一端部には雌型の接 続金具（図示しない）が装着され、他端部には雄型の接続金具（図示しない）が 装着されている。

【００１２】 このホース本体１は延長用であって、雌型の接続金具を他の消防用ホースの雄 型の接続金具と接続することにより延長することができ、また、先端部に送水ノ ズル（図示しない）を有する消防用ホースの基端部の雌型の接続金具を前記雄型 の接続金具に接続できるようになっている。従って、複数本の消防用ホースを接 続した最も基端側の雌型の接続金具を消防車に搭載されたポンプ（図示しない） に接続して消火水を送水することにより、送水ノズルから消火水が噴出し、消火 活動を行なうことができる。

【００１３】 前述のように構成されたホース本体１を扁平状に折り畳むと、両側に折り目７ ができ、この折り目７を蓄光糸８で縫製する。この場合、折り目７を蓄光糸８に よって複数回往復縫い、あるいはジグザグ縫いすることにより、蓄光面積が増え 、視認性が向上する。

【００１４】 また、縫製は、ホース本体１の長手方向の全長に亘って連続的でも断続的でも よく、また、両側の折り目７を縫製することに限定されず、片側だけ縫製しても よい。

【００１５】 また、蓄光糸８は、昼間に太陽光や照明光などの光を蓄え、夜間の暗所におい ても光を放出するものであるが、夜間に照明光を受けて反射する反射糸を前記蓄 光糸８に代わって縫製してもよく、また蓄光糸８と反射糸とを組合わせて縫製し てもよい。なお、折り目７の部分９をジャケット強度を確保するために糸で縫製 してもよい。

【００１６】 ここで、蓄光糸８は通常の繊維糸に蓄光剤を添加処理したものであるが、消防 用ホースは、路面や階段等を引き摺るため、蓄光糸８は、耐摩耗性、耐外傷性を 有する繊維材料が望ましい。

【００１７】 この蓄光糸８は、昼間に太陽光や照明光などの光を蓄え、夜間の暗所において も光を放出しているため、夜間等においても、路上、階段、フロア等に敷き回さ れた消防用ホースの存在が解かるため、消防用ホースに足をつまずくことはなく 、消防隊員が消火活動を行なう場合においても、被災者が避難する場合において も安全である。

【００１８】 なお、前記実施形態においては、消防車に搭載される消防用ホースについて説 明したが、消火栓用ホース等にも適用できる。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、ホース本体の折り目を縫製した蓄光 糸または反射糸が暗所で光を放出するため、消防用ホースの視認性が増し、消防 隊員が消火活動を行なう場合においても、被災者が避難する場合においても、路 上、階段、フロア等に敷き回された消防用ホースに足をつまずく虞もなく、安全 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１の実施形態を示し、（ａ）は消
防用ホースの平面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿う
断面図。

【図２】同実施形態を示し、図１のＢ部を拡大した平面
図。

【符号の説明】

１…ホース本体 ２…ジャケット ３…ライニング層 ７…折り目 ８…蓄光糸

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ジャケットと、このジャケットの内周面
   にライニングされたライニング層とからなるホース本体
   と、このホース本体の端部に装着された接続金具または
   送水ノズルとからなる消防用ホースにおいて、 前記ホース本体を扁平状に折って折り目を付け、この折
   り目を蓄光糸、反射糸の少なくとも一方の糸で縫製した
   ことを特徴とする消防用ホース。
2. 【請求項２】 前記縫製は、ホース本体の長手方向に連
   続または断続であることを特徴とする請求項１記載の消
   防用ホース。
3. 【請求項３】 前記縫製箇所は、前記折り目の少なくと
   も一方であることを特徴とする請求項１または２記載の
   消防用ホース。