JP3090787U - 靴中敷 - Google Patents

靴中敷

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JP3090787U JP2002003664U JP2002003664U JP3090787U JP 3090787 U JP3090787 U JP 3090787U JP 2002003664 U JP2002003664 U JP 2002003664U JP 2002003664 U JP2002003664 U JP 2002003664U JP 3090787 U JP3090787 U JP 3090787U
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正明 木原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄型で通気性がよく、また履用時における履き
心地の優れた構造を有する靴中敷の提供。 【解決手段】通気性の高い織物地もしくは織物地からな
る表生地、樹脂モノフィラメントの織物地からなる1層
の中間材、及び樹脂モノフィラメントの織物地からなる
裏生地よりなる積層体からなる靴中敷であって、土踏ま
ず支持領域及び中足骨支持領域が形成され、そして前記
土踏まず支持領域及び前記中足骨支持領域には、ラテッ
クス生ゴムのゴム弾性材よりなる土踏まず部位支持パッ
ド及び中足骨部位支持パッドがそれぞれ挿入され、さら
に前記外周縁の内側において、靴中敷の外周縁にほぼ平
行して該外周縁の全周にわたって、第三の溶着線が実質
連続形成されていることを特徴とする靴中敷。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、薄型で通気性がよく、また履用時における履き心地の優れた構造を 有する靴中敷に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、靴の履き心地を良くする為や、吸湿性、防臭性等の向上の目的によ り、様々な靴中敷が開発されてきた。また最近になって、靴による障害、特に外 反母趾等の足の変形に対する関心が特に高まってきていることから、これら障害 を防止する効果を有する構造の靴中敷も市場に出回っている。 この種の靴中敷は既にいろいろなものが知られている。例えば実開平6−29 403号公報は、それぞれ塩化ビニリデン系等の熱溶着性および弾性回復力に優 れた織物からなる表地シートと裏地シートとの間に活性炭粉末、銅粉末、磁性体 粉末の一種ないし数種を塗布した不織布シートを挟んでなる靴中敷を開示してい る。この靴中敷は、前踏部と後踏部とに分けられ、その後踏部において、表地シ ートと不織布シートとの間にゴム或いはスポンジ等からなる3〜6mm程度の厚 みのクッション部材を介装し、さらに接地状態が連続する踵部と外側接地部分か らなる後踏部を第一区画区分とし、土踏まず部分の非接地部分を第二区画区分と して、両端が内側輪郭薄肉部による熱溶着手段による溶着ラインによって区画形 成したことを特徴とするものである。 さらに本発明者らによる提案として、実用新案登録番号第3074072号公 報には、表生地、織布または不織布よりなる少なくとも1層の中間材、および裏 生地よりなる積層体からなり、靴中敷形状に溶断されかつその周縁部が接着一体 化された靴中敷であって、足裏の土踏まず部に対応する靴中敷部分を第一の溶着 線によって区分けすることにより、土踏まず支持領域が形成され、また該土踏ま ず支持領域に隣接する部分であってヒトの第二中足骨ないし第四中足骨に当たる 足裏部位にほぼ対応する靴中敷部分を、前記第一の溶着線の一部および第二の溶 着線によって囲むことにより、中足骨支持領域が形成され、そして前記土踏まず 支持領域には、ゴム弾性材よりなる土踏まず部位支持パッドが挿入され、かつ前 記中足骨支持領域には、ゴム弾性材よりなる中足骨部位支持パッドが挿入され、 さらに、ヒトの中足指節関節に当たる足裏部位にほぼ対応する靴中敷部分におい て、靴中敷の外側から内側にわたって延びる第三の溶着線によって、通気路が形 成されていることを特徴とする靴中敷が開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
靴中敷は、靴の内部に装着したときの通気性、吸湿性、発散性、防臭性等、靴 内部の雰囲気に関する快適さと、良好なクッション性能、凹凸形状等ヒトの足裏 を支持する側面についての快適さとが求められる。しかしながら上記2つの公報 が開示する靴中敷はいずれも通気性の面について十分に考慮されておらず、なお 課題が残る。そこで本考案者らは、実用新案登録番号第3074072号公報が 開示する靴中敷を改良することを試み、すなわち、表生地と裏生地の間の中間材 の積層数を一層とし、かつ、その中間材を通気性に優れた織物地、例えば塩化ビ ニリデン系樹脂モノフィラメントの織物地のみで構成することによりさらに通気 性に優れた靴中敷の開発を試みた。 しかしながら、通気性の改良とは別として、次のような課題がなお残されてい た。一般に、靴中敷を靴の内部に装着した場合において、履用時、ヒトの歩行の 際の足指等の曲げ伸ばし動作に伴い、靴中敷のつま先部はヒトの足裏と激しく擦 れ、時にはつま先部の周縁が寄りめくれたりする。したがって、靴中敷のつま先 部、特に周縁部分はヒトの足の動きに対して強固な構造のものであることが求め られ、よってこの部分を従来の靴中敷よりもさらに補強することが望まれていた 。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の事情を考慮してなされたものであって、その具体的な構成は 、通気性の高い織物地もしくは織物地からなる表生地、樹脂モノフィラメントの 織物地からなる1層の中間材、及び樹脂モノフィラメントの織物地からなる裏生 地よりなる積層体からなり、靴中敷形状に溶断されかつその外周縁が接着一体化 された靴中敷であって、足裏の土踏まず部に対応する靴中敷部分を第一の溶着線 によって区分けすることにより、土踏まず支持領域が形成され、また該土踏まず 支持領域に隣接する部分であってヒトの第二中足骨ないし第四中足骨に当たる足 裏部位にほぼ対応する靴中敷部分を、第二の溶着線及び場合により前記第一の溶 着線の一部によって囲むことにより、中足骨支持領域が形成され、そして前記土 踏まず支持領域及び前記中足骨支持領域には、ラテックス生ゴムのゴム弾性材よ りなる土踏まず部位支持パッド及び中足骨部位支持パッドがそれぞれ挿入され、 さらに、前記外周縁の内側において、靴中敷の外周縁にほぼ平行して該外周縁の 全周にわたって、第三の溶着線が実質連続形成されていることを特徴とする靴中 敷に関する。その中で好ましい態様は、前記土踏まず部位支持パッドは、靴中敷 の内側寄りの部分がその外側寄りの部分よりもより盛り上がった形状をなすパッ ドであることを特徴とする前述の靴中敷に関する。さらに好ましい態様は、前記 中足骨部位支持パッドは、円形、楕円形、そら豆形、逆三角形もしくはこれらに 近い外形を有し、パッド中央部がパッド周縁部よりも盛り上がっている形状をな すパッドであることを特徴とする前述の靴中敷に関する。
【0005】
【考案の実施の形態】
本考案の靴中敷は基本的に、通気性の高い織物地もしくは織物地からなる表生 地、樹脂モノフィラメントの織物地からなる1層の中間材、及び樹脂モノフィラ メントの織物地からなる裏生地よりなる3層の積層体からなっている。これら3 層は全て通気性が高く、それにより構成される本靴中敷は従来品と比較してより 通気性に優れる。この観点から、表生地は通気性の高い織物地であることがもち ろん必要とされるが、足裏と直接接触するものであるので、履き心地の良い材質 で構成されることがより望ましい。裏生地の材質としては、表生地と同様の材質 に統一しても良いが、履き心地や審美性を問わずに通気性が最優先に選択されて も構わない。 表生地、中間材および裏生地を構成する素材は、これらに限定するものではな いが、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリ塩 化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。表生地の材質としては、ポリ エステルまたはポリプロピレンを主材とする織物地が好ましく、中間材及び裏生 地の材質としてはポリ塩化ビニリデンのモノフィラメントが好ましい。表生地及 び裏生地用のその他の生地としては、例えば羊毛、木綿、麻、レーヨンや、上記 ポリエステル、ポリアミドとこれらの繊維との混紡材よりなる織物地もしくは編 物地などが適用されうる。また、これらの生地に使用される織物地の織り方、編 物地の編み方は特に限定されるものではなく、例えばダブルラッシェル織りの織 布、蜂巣織り、トリコット編み、メッシュ編みなどの編物地が利用され得る。ダ ブルラッシェル織りの織布は例えばポリエステル繊維よりなり、蜂巣織りの織物 地は例えば、ポリプロピレンのモノフィラメントよりなる。靴中敷の生地に所謂 メラミン加工を行うことにより、生地の着色、黄変を抑制することもできる。メ ラミン加工は、例えば弾反撥硬仕上げ加工材(主成分:自己架橋型アクリル酢酸 ビニル共重合樹脂)を使用して、ポリエステル繊維の生地をメラミン樹脂溶液に 浸漬する処理(所謂ドブヅケ)を行い、続いておよそ160℃で乾燥することに よりなされる。 さらに、表生地の場合、材料として使用する繊維は細菌の増殖を抑えて防臭性 を高める抗菌加工、制菌加工等の特殊加工がされたものを用いてもよい。抗菌、 制菌加工されたポリエステル繊維は、安全性に優れた抗菌剤、制菌剤をポリエス テル繊維表面から繊維内部にかけて染料のように深く固着させることによって高 度な抗菌性を付与された繊維である。
【0006】 表生地、中間材及び裏生地からなる積層体は熱により靴中敷形状に溶断されて おり、また溶断の際に靴中敷の外周縁が接着(溶着)して一体化されている。本 靴中敷においては、足裏の土踏まず部に対応する靴中敷部分を第一の溶着線によ って又は第一の溶着線と第三の溶着線とによって区分けすることにより土踏まず 支持領域が形成され、一方では、該土踏まず支持領域に隣接する部分であってヒ トの第二中足骨ないし第四中足骨に当たる足裏部位にほぼ対応する靴中敷部分を 第二の溶着線によって又は前記第一の溶着線の一部と第二の溶着線とによって囲 むことにより、中足骨支持領域が形成されている。さらに該土踏まず支持領域及 び中足骨支持領域においては、その中間材と裏生地との間に、ゴム弾性材よりな る土踏まず部位支持パッド及び中足骨部位支持パッドがそれぞれ挿入されている 。従って、該パッドが挿入された部分においては、上記3層の積層体にさらに1 層加わった構造をとる。これら土踏まず部位支持パッド及び中足骨部位支持パッ ドの利点としては、靴中敷表面に隆起を与え、足裏を支持して靴の履き心地を改 善する点にある。特に、土踏まずを支持することによって靴履用時の疲労を減少 させることは従来より良く知られているが、本靴中敷は中足骨部位にも支持パッ ドが挿入されている為、中足骨に相当する部分をアーチ型に支えることができる 。その為、最近主に女性に多い外反母趾を有効に防止することも可能である。
【0007】 土踏まず支持領域に挿入される土踏まず部位支持パッドは、靴中敷の内側寄り の部分がその外側寄りの部分よりもより盛り上がった形状をなすものがより好ま しい。また、その外形は半円形、部分円形、弓形等の慣用のいずれの形状であっ てよい。一方、土踏まず支持領域に隣接する中足骨支持領域に挿入される中足骨 部位支持パッドは、足裏の第一ないし第五中足骨に相当する部分をアーチ型に支 持し、もって外反母趾の防止を目的に使用されるものである。したがって、この 中足骨部位支持パッドは円形、楕円形、そら豆形、逆三角形、雨滴もしくはこれ らに近い外形を有し、パッド中央部がパッド周縁部よりも盛り上がっている形状 をなすことが好ましい。さらにまた、この中足骨支持領域が支持する、第二中足 骨ないし第四中足骨に当たる足裏部位に対応する領域は、足裏のツボである「湧 泉」の位置にもほぼ対応しているので、靴履用中にこの「湧泉」が刺激され、疲 労回復にも役立つ。
【0008】 これらパッドはまた、その隆起により生じる表生地の凹凸によって足が固定さ れる為、足裏がつま先側へ滑ることを防ぐ効果を有する。特に本靴中敷を踵の高 い靴に使用した場合、靴のつま先部分へ足が押し込まれるのを防ぐ役割を果たす 。 土踏まず部位支持パッド及び中足骨部位支持パッドは、通常は中間材と裏生地 との間に挿入されるが、表生地、中間材及び裏生地が重ね合わされ、その後の靴 中敷形状に溶断される工程においてそれらパッドの挿入位置がずれるようなこと がなければ、表生地と中間材との間に挿入されていても構わない。 これらパッドの材質は、その支持機能を充分発揮させる為、足裏を自然な形で 適度に支持できる硬さを持つゴム弾性材であることが望ましい。その材質として 例えば、天然ゴム、半合成ゴム、合成ゴムであり、その中でもラテックス生ゴム 、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ポリオレフィン系、ポリウ レタン系、ポリエステル系、ポリアミド系または1,2−ポリブタジエン系の熱 可塑性エラストマー等々の、ゴム弾性を有するものであれば特に制限なく使用で きるが、靴中で体重を支えて履き心地よくするため、適度な硬さを有するものが よい。好ましいものはラテックス生ゴムである。 土踏まず部位支持パッド及び中足骨部位支持パッドの高さは3mmないし5m m程度が好ましく、また隆起を与えるパッドの高さ方向の形状はその断面が最も 高い部分から最も低い部分へなだらか傾斜を有する形状が好ましい。
【0009】 本考案の靴中敷のさらなる特徴として、第一及び第二の溶着線の他に、外周縁 の内側において、靴中敷の外周縁にほぼ平行して該周縁の全周にわたって第三の 溶着線が実質連続して形成されていることにある。この第三の溶着線は、つま先 部の周縁部分のさらなる強化を目的としている。溶着された外周縁に加えて、そ の内側の第三の溶着線の存在によって、表生地、中間材及び裏生地はより強く溶 着され、たとえ表生地、中間材及び裏生地に薄い織物地のみを使用したとしても 、履用中における特につま先部の周縁部分の弱化、表生地、中間材及び裏生地の 寄れ、ずれ、履き心地の悪化を防止することができる。さらにまた、第三の溶着 線は、踵部の周縁部分をも強化する効果を与える。 なお、溶着線が実質連続して形成されるとは、溶着線が切れ目なく連続して形 成しているものの他、点状の多数の溶着部位が断続的に線形に配列している態様 、並びに途中で複数箇所、未溶着の部分を残して溶着線が形成される態様を含む ものとする。
【0010】 上述したように、本考案の靴中敷は、足裏を適当な部分において支持するので 、足裏との密着性が高く、履き心地、外反母趾防止の効果等の面で有用であると 共に、その一方で上述したように、中間材には一層のフィラメント織物地のみを 使用する為、通気性が非常に良い。しかも、第一、第二及び第三の溶着線は、そ の周囲部より凹んだ部位となって溝を形成し、靴を履いた場合に足裏と靴中敷の 間に隙間が生じる為に効果的な通気路ともなる。
【0011】 本考案の靴中敷における溶着線は、基本的には第一、第二及び第三の溶着線の 3本から構成されるが、溶着線は3本に限定する必要はなく、さらなる溶着線が 形成されていても良い。例えば、前述した第一ないし第三の溶着線に加えて、第 二ないし第四基節骨にほぼ対応する部位において、踵からつま先の方向に、およ そ基節骨の長さを有する3本の溶着線が並行して形成されてなる構造をとっても 構わない。
【0012】 本靴中敷の製造は、慣用の方法にて容易に行われ、例えば特公昭39−632 8号公報などに示されるように、高周波加熱が可能な装備を備えた靴中敷の製造 装置を使用して、まず、表生地、パッド、中間材、裏生地を重ね合わせた積層体 を、平面盤状の下部電極の上に載せ、続いてその上に靴中敷形の型で外周縁を尖 らせた上部電極、ならびに各溶着線を形成させるための電極を押し当て、そして ,加圧しながら、高周波電流を上部電極と下部電極の間に通電し、それらの電極 の間の積層体を加熱し、これにより、該積層体を靴中敷形状に溶断し、同時にそ の外周縁を接着し、さらに溶着線を形成する方法により作られる。第一ないし第 三の溶着線の形状は特に指定されず、一般に連続した線状のものでも破線状のも のでもよい。 また本考案の靴中敷にあっては、ポリアミド系成分を含むホットメルト粉末を 、表生地と中間材の間、中間材の各層の間そして中間材と裏生地の間にそれぞれ 介在させ、そして、得られた積層体を高周波電流の通電によって靴中敷形状に溶 断し同時にその外周縁を接着するという方法により、靴中敷を作り上げることも 可能である。
【0013】 本考案の靴中敷が適用され得る靴としては、男性用、女性用及び子供用靴、例 えば通勤、通学用革靴、パンプス、サンダル、ブーツ、ウォーキングシューズ、 運動靴、スニーカー等が挙げられ、一般的な種々の靴に特に制限なく使用できる 。また、本考案の靴中敷は靴内に挿入して使用する他、靴の材料として靴の製造 の際に直接中底として組み付けることも可能である。この場合には、上記一般的 な靴の他、踵のないサンダル、草履、スリッパ等にも適用が可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本考案を限定しない実施例において図面により説明する。実施例1 図1は本実施例の女性用靴中敷1の表面の正面図を示し、図2は靴中敷1の裏 面図を示し、図3には図1に示す切断線A−A’において切断した靴中敷1の断 面図を示す。これら図に示すように、本実施例の靴中敷1は三層の基本構造の積 層体を靴中敷形状に溶断し、かつその外周縁2を接着一体化し、また同時に第一 の溶着線3、第二の溶着線4及び第三の溶着線5において溶着するという方法に より製造されている。図1に示すように、本実施例の靴中敷1において、土踏ま ず支持領域bが第一の溶着線3と第三の溶着線5の一部によって形成され、そし て中足骨支持領域aが第二の溶着線4と第一の溶着線3の一部によって形成され ている。ここで、外周縁2のやや内側において、第三の溶着線5が外周縁2にほ ぼ平行して該外周縁の全周にわたって破線状に形成されており、つま先部及び踵 部の溶着部分の強化に寄与している。 図3から明らかなように、本実施例の靴中敷1の基本構造は、表生地6、裏生 地7並びに中間材8を積層してなる三層構造よりなる。ただし、前記中足骨支持 領域aと前記土踏まず支持領域bとには、中間材8の下側に、ゴム弾性材よりな る中足骨部位支持パッド9aと土踏まず部位支持パッド9bとがそれぞれ挿入さ れており、この部分では四層構造となっている。本実施例では、表生地6として 、吸湿性の優れたポリエステル繊維のダブルラッシェル織りの織物地(織目を拡 大して図1の拡大図Xに示す)を使用し、中間材8として、塩化ビニリデン系樹 脂モノフィラメントの網状スクリーン模様の織物地を使用し、裏生地7として通 気性、発散性の優れた塩化ビニリデン系樹脂モノフィラメントの蜂巣織りの織物 地(織目を拡大して図2の拡大図Yに示す)を使用している。このように靴中敷 1は表生地6裏生地7及び中間材8全てが織物地からなり、かつ三層のみで構成 されている為に薄型で通気性に優れる。 前記中足骨支持領域aと前記土踏まず支持領域bとには、それぞれの領域に相 当する外形をもつラテックス生ゴムよりなる中足骨部位支持パッド9aと土踏ま ず部位支持パッド9bが挿入されているので、中足骨支持領域aと前記土踏まず 支持領域bを適度な弾力で支持することができる。前記中足骨部位支持パッド9 aは、パッド中央部がその最も盛り上がる形状であるため、足裏の中足骨に相当 する部分をアーチ型に支持するが、異物感なく自然な形で支持できるようにその パッド9aの中央部から周縁部にかけてなだらかな斜面を有する形状になってい る。このパッド9aによって、この靴中敷を装着した靴を履用した場合には、中 足骨に相当する足裏部分がアーチ型に支えられるため、外反母趾を予防できる。 さらに、パッド9aは足裏のつぼである「涌泉」を刺激するので足の疲労を軽減 することができる。なお、本実施例においては、第二の溶着線4と第一の溶着線 3の一部によって中足骨支持領域aを角の丸い逆三角形(風船形)に形取ったが 、形状はこれに限らず、円形、楕円形もしくはそら豆形であっても何ら差し支え ない。前記土踏まず部位支持パッド9bは、靴中敷の内側寄りの部分が外側寄り の部分よりも盛り上がった形状をなしており、内側寄りから外側寄り(即ち中敷 中央部)にかけてなだらかな斜面を有する形状となっていて足裏の土踏まず部を 自然な形で支持するため、靴履用時の足の疲労を軽減する効果を有する。従って 、これら2つのパッド、すなわち中足骨部位支持パッド9a及び土踏まず部位支 持パッド9bによって表面に隆起を有する本考案の靴中敷は、靴の履き心地をよ り快適にする。 また本実施例では、第二ないし第四基節骨にほぼ対応する部位において、踵か らつま先の方向に、およそ基節骨の長さを有する3本の溶着線10がそれぞれほ ぼ平行して形成されてなる構造をとっている。該構造によって表生地5、裏生地 6並びに中間材8がさらに強く溶着されると共に、それらが左右にずれたり、よ れたりするのを防止することもできる。 これらの構成により、靴中敷1は通気性が非常に良好になると共に、軽く、柔 軟で容易に折曲げられるため、様々な形の靴に適用することが可能である。また 、本実施例の靴中敷1は、履用時の足にかかる衝撃を吸収でき、履用時の足の負 担を緩和する。さらに本実施例の靴中敷1は、積層体にもかかわらずその厚みに おいて最も高いパッドを含む部分で約7mm、それ以外の部分で平均2mmとき わめて薄い構造のものとすることができる。従って、靴中底に敷いたときにも靴 が極端に窮屈に感じられず、履き心地が良好である。
【0015】
【考案の効果】
本考案の靴中敷は、従来の靴中敷と比較して通気性により優れるものである。 したがって、従来の靴中敷を使用した場合よりも足蒸れを防ぐ効果が大きい。し かも、足裏の土踏まず部は土踏まず支持パッドによって支持される構造をとるた め、足の疲労が軽減され、また、足裏の中足骨に相当する部分は中足骨支持パッ ドによってアーチ型に支えられるため、外反母趾を予防できる。また中足骨支持 領域は、足裏のつぼである「涌泉」を包含するため、その支持パッドによって足 裏が刺激されて足の疲労を軽減する効果をもまた有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の靴中敷を示す正面図である。
【図2】本考案の靴中敷を示す裏面図である。
【図3】図1の靴中敷を線A−A’で切断した断面図で
ある。
【符号の説明】
1 靴中敷 2 周縁部 3
第一の溶着線 4 第二の溶着線 5 第三の溶着線 6
表生地 7 裏生地 8 中間材 9a、
9b 支持パッド 10 溶着線

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性の高い織物地もしくは織物地からな
    る表生地、樹脂モノフィラメントの織物地からなる1層
    の中間材、及び樹脂モノフィラメントの織物地からなる
    裏生地よりなる積層体からなり、靴中敷形状に溶断され
    かつその外周縁が接着一体化された靴中敷であって、 足裏の土踏まず部に対応する靴中敷部分を第一の溶着線
    によって区分けすることにより、土踏まず支持領域が形
    成され、また 該土踏まず支持領域に隣接する部分であってヒトの第二
    中足骨ないし第四中足骨に当たる足裏部位にほぼ対応す
    る靴中敷部分を、第二の溶着線及び場合により前記第一
    の溶着線の一部によって囲むことにより、中足骨支持領
    域が形成され、そして 前記土踏まず支持領域及び前記中足骨支持領域には、ラ
    テックス生ゴムのゴム弾性材よりなる土踏まず部位支持
    パッド及び中足骨部位支持パッドがそれぞれ挿入され、
    さらに、 前記外周縁の内側において、靴中敷の外周縁にほぼ平行
    して該外周縁の全周にわたって、第三の溶着線が実質連
    続形成されていることを特徴とする靴中敷。
  2. 【請求項2】前記土踏まず部位支持パッドは、靴中敷の
    内側寄りの部分がその外側寄りの部分よりもより盛り上
    がった形状をなすパッドであることを特徴とする請求項
    1記載の靴中敷。
  3. 【請求項3】前記中足骨部位支持パッドは、円形、楕円
    形、そら豆形、逆三角形もしくはこれらに近い外形を有
    し、パッド中央部がパッド周縁部よりも盛り上がってい
    る形状をなすパッドであることを特徴とする請求項1記
    載の靴中敷。
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