JP3090481U - 足踏式走行方向制御可能なミニカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】足だけで走行方向を制御できると共に、大人と
子供の両方が使用できるミニカーを提供する。 【解決手段】前フレーム３と後フレーム４が含まれ、前
フレーム３は前輪フォーク３１とペダルフォーク３５を
備え、前輪フォーク３１の下端に、前輪３０と従動ギヤ
５４が枢着されると共にペダルフォーク３５の下端が連
結され、クランク受３７に、駆動ギヤ５５が枢着される
と共に両側にクランクアーム３８とペダル３９が設けら
れ、前輪フォーク３１の上端にハンドル座３３が連結さ
れ、その両側にハンドル３４が連結され、後フレーム４
は外套円筒４１を介してハンドル座３３の立軸３３２に
枢着され、外套円筒４１にＬ字型のシートステー４３が
連接され、該ステー４３の上面にシート４４が取り付け
られると共に、その下端に一対の支承アーム４７の一端
が枢着され、支承アーム４７の他端に後輪４０が枢着さ
れ、支承アーム４７は支承アーム止め具４８によって固
定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、足踏式走行方向制御可能なミニカーに係り、特に足踏みで前進させ ると共に走行方向を制御でき、大人と子供が同時に使用できるミニカーに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

図１は周知の自転車１を示すものであり、これは、前輪と後輪を跨設したフレ ームを備えており、且つ前輪と後輪は、直径が約２６インチと大きいものであり 、フレームに取り付けたペダルを漕ぐことにより後輪を駆動させると共に、前輪 により走行方向を操舵する構成となっている。ところで、周知の自転車は、体積 が大きくて重量が重く、しかも大人、子供の身長や体型に応じて種々の異なるサ イズを要し、共用できない。このため、子供の成長に伴い、自転車の取り替えが 必要となり、材料の無駄を招き、且つ二輪自転車は、走行中に人と共に転倒しや すく、人に怪我をさせるという難点がある。

【０００３】 図２は、周知の幼児用の三輪車２を示すものであり、これは自転車の大車輪を 小型車輪に代替し、且つ二つの後輪を取り付けると共に、前輪を直接駆動し、前 輪の直上方に走行方向を操舵するハンドルを位置させることにより、幼児の使用 に適するように工夫されている。

【０００４】 一方、近年は、数種類の折り畳み式自転車が市販されており、これらは、周知 の二輪自転車の基本構造を変えることなく、単に体積を縮小したものが多く、し かも取り外しの手順がやや煩雑で、機械の知識を少々知る人々であれば、順調に 組立や分解を行えるが、折り畳みの後、持ち運びの過程で利便性に問題がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、一種の足踏式走行方 向制御可能なミニカーを提供することを課題とする。具体的に、本考案は、体積 が小さくて車体重量が軽く、携帯や持ち込みに優れ、室内に直接保管でき、盗難 を防止することができるミニカーを提供することを課題とする。また、本考案は 、シートの高さを調節することにより、大人と子供が同時に乗ることができ、子 供の年に見合ったものを取り替えるための費用を節約できるミニカーを提供する ことを課題とする。さらに本考案は、手で制御することができるだけでなく、足 でペダルを漕ぐことにより走行方向を制御することができるミニカーを提供する ことを最も重要な課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、請求項１の考案は、前フレームと後フレームが含 まれ、前フレームは前輪フォークとペダルフォークを備え、前輪フォークの下端 に前輪軸が固定され、前輪軸には前輪とこれに固定された従動部材が枢着されて おり、且つ前輪フォークより前方に位置されると共に、前輪フォークの下端にペ ダルフォークの下端が連結され、ペダルフォークの上端にクランク受が設けられ 、クランク受内にクランク軸が枢着され、クランク軸に駆動部材が固定され、駆 動部材と従動部材との間は伝動部材で連接され、クランク軸の両端にそれぞれの クランクアームの一端が連結され、クランクアームの他端にペダルが枢着され、 前輪フォークの上端側に立軸が設けられており、後フレームは前記立軸に枢着す る外套円筒を備え、外套円筒にＬ字型のシートステーが後方へ連接され、シート ステーの上面にシートが取り付けられ、シートステーの下端に一対の後輪が枢着 されることを特徴とする足踏式走行方向制御可能なミニカーである。

【０００７】 請求項２の考案は、前輪フォークの上端にハンドル座が連結され、ハンドル座 の両側にそれぞれのハンドルが外へ延びて、折り曲げ可能に取り付けられ、ハン ドルに前輪のブレーキ用ブレーキレバーが取り付けられ、ハンドル座の両端には 嵌合溝が設けられ、各ハンドルの一端は嵌合片とされ、嵌合片を嵌合溝に挿入す ると共に、ハンドル座とハンドルとを締め付け金具で貫通させることにより、ハ ンドルはハンドル座に固定され、また、クランクアームとクランク軸との間には 、クランクアーム固定座が設けられ、クランクアーム固定座は軸孔と位置決め溝 とを備え、軸孔にクランク軸を挿入して固定ナットで位置決められ、位置決め溝 にクランクアームを挿入して回転ナットで位置決められ、またクランクアームは 折り曲げ可能であり、クランクアーム上に開孔が開設され、クランクアーム固定 座の位置決め溝に貫通孔が開設され、貫通孔の隣に外へ突起する枠体が貫通孔の 方向に設けられ、クランクアーム止め具が備えられ、枠体内にクランクアーム止 め具を通過させると、貫通孔と開孔を介してクランクアームを位置決めでき、ま た、クランクアーム止め具を引き抜くと共に、クランクアームを１８０度回転し た後、クランクアーム止め具を押し戻すと、再度クランクアームを位置決めでき 、且つシートステー上に把手が設けられることを特徴とする請求項１に記載の足 踏式走行方向制御可能なミニカーである。

【０００８】 請求項３の考案は、各後輪は支承アームの一端が枢着され、支承アームの他端 がシートステーに枢着され、シートステーの下端に連結アームが連結され、連結 アームの両端は支承アームを張り出すための開口とされ、連結アームの後側は下 向きに略コ字型に折り曲げられて支承アームの閉鎖側が形成され、連結アームの 前側は支承アームの開放側とされ、連結アームに一対の支承アーム止め具が取り 付けられ、支承アーム止め具にガイド孔が開設され、連結アーム上に一対のガイ ド棒を設け、そして、支承アーム止め具のガイド孔にガイド棒を挿入すると、支 承アーム止め具の下垂端によって、支承アームの開放側を止められ、支承アーム 止め具を上へ移動すると、支承アームをその開放側へ回転できるので、後輪を折 り曲げ可能にすることができ、また、駆動部材は駆動ギヤであり、従動部材は従 動ギヤであり、伝動部材はチェーンであることを特徴とする請求項１に記載の足 踏式走行方向制御可能なミニカーである。

【０００９】 請求項４の考案は、前輪を電力駆動式により駆動し、電動機構が、蓄電池、モ ーター、伝動部材及び従動輪により構成され、前輪軸に従動輪を軸支し、蓄電池 をモーターの駆動電力源とし、モーターの出力軸と従動輪とを伝動部材で連接す ると共に、モーターの作動によって、出力軸と駆動部材と従動輪とを連動するこ とにより、前輪を回転させることを特徴とする請求項１に記載の足踏式走行方向 制御可能なミニカーである。

【００１０】 請求項５の考案は、出力軸、伝動部材及び従動輪の連接方式をチェーンとギヤ の組合せ、又はベルトとベルトプーリの組合せとし、前輪にモーターを直接連結 し、またモーターをエンジンにより代替して実施すると共に、後輪を１輪又は複 数輪とすることを特徴とする請求項４に記載の足踏式走行方向制御可能なミニカ ーである。

【００１１】 請求項６の考案は、電動機構が制御機構により制御され、制御機構は、ペダル 上に設置されたペダル前輪スイッチ、ペダル後退若しくはブレーキスイッチ、又 はハンドル上に設置された前進スイッチ、後退スイッチ、速度制御ハンド及びブ レーキ機構により構成されることを特徴とする請求項４に記載の足踏式走行方向 制御可能なミニカーである。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案の足踏式走行方向制御可能なミニカーは、前フレームと、前フレームと 枢設された後フレームとが含まれ、前フレームは前輪フォークとペダルフォーク を備えており、前輪フォークの下端に前輪と従動ギヤが枢着され、且つ前輪フォ ークより前方に位置されると共に、前輪フォークの下端にペダルフォークの下端 が連結されており、ペダルフォークの上端にクランク受が固定され、これにクラ ンク軸が枢着され、クランク軸の両側にクランクアームとペダルが折り曲げ可能 に設けられており、前輪フォークの上端にハンドル座が連結され、ハンドル座の 両側にハンドルが折り曲げ可能に連結され、ハンドルに前輪用ブレーキが取り付 けられており、後フレームは、外套円筒を介してハンドル座の立軸に枢着されて おり、外套円筒とＬ字型のシートステーとが連接され、シートステーの上面にシ ートが取り付けられ、シートステーの下端に一対の後輪が枢着されており、後輪 に支承アームの一端が枢設され、支承アームの他端がシートステーに枢設され、 且つ支承アーム止め具によって位置決め固定される構成となっている。

【００１３】

【実施例１】 図３乃至図５に示すように、本考案の足踏式方向制御可能なミニカーは、主と して前フレーム３と、該前フレーム３に枢設された後フレーム４から成る。前フ レーム３は、前輪フォーク３１、ハンドル座３３、ペダルフォーク３５、クラン ク受３７、前輪フォーク３１下端の両凹溝３１１に跨設された前輪軸３２、前輪 軸３２に枢設された前輪３０と従動部材（従動ギヤ５４）によって、主要部が構 成される。従動ギヤ５４の一側面は、前輪３０の一側面に隣接されており、従動 ギヤ５４の回転に伴って、前輪３０は回転するようになっている。前輪軸３２の 両端には、側面から見ると略Ｖ字型になるように、前輪フォーク３１の下端とペ ダルフォーク３５の下端とが外ねじ３２１とナット３２２の螺合により固定され ている。

【００１４】 前輪フォーク３１の上端には、ハンドル座３３が設けられ、ハンドル座３３の 両側にそれぞれのハンドル３４が連結されている。また、図６に示すように、各 ハンドル３４は、ハンドル座３３と一体に形成してよい。また、ハンドル３４は 、折り曲げ可能であり、図５に示すように、ハンドル３４は、ハンドル座３３の 両側に締め付け金具５０を介して外向きに取り付けられ、ハンドル座３３の両側 にそれぞれの嵌合溝３３１が設けられ、ハンドル３４の一端が嵌合片３４１とさ れる。そして、嵌合片３４１を嵌合溝３３１内に挿入すると共に、締め付け金具 ５０の止めピン５１を、ハンドル座３３の貫通孔と嵌合片３４１の貫通孔に貫通 させて、止めピン５１端部の外ねじ５３にナット５３１を螺合することにより、 ハンドル座３３にハンドル３４を固定する。なお、止めピンの一端に止めレバー ５２が連結され、これにより、ナット５３１を緩めたり、締め付けたりする。一 方、ハンドル座３３の中央部に立軸３３２が立設されている。なお、立軸３３２ の上端にハンドル座３３を設けると共に、立軸３３２の下端を前輪フォーク３１ の上端に取り付けてもよい。

【００１５】 図７は、ハンドル３４を折り曲げて収納した状態を示す。締め付け金具５０に よりハンドル３４の位置を調整することができる。この調整は、垂直に上向きか ら下向きまでの間の任意位置で行えるので、使用者の所望角度に応えることがで きる。さらに、図１３と図１４には、ハンドル３４の位置を変化した実施例を示 す。その内の図１３は、両脚の上方にハンドル３４を位置させた場合、図１４は 、ハンドル３４の傾斜角を相当に下げた場合を示すものである。また、図５に示 すように、ハンドル３４には、前輪３０用ブレーキレバー５７が設置され、ハン ドル座３３にブレーキ５８が固定されている。

【００１６】 図５に示すように、ペダルフォーク３５の上端に位置されるクランク受３７に は、クランク軸３６が枢設され、クランク軸３６に駆動ギヤ５５（駆動部材）が 固定されており、駆動ギヤ５５と従動ギヤ５４との間は、チェーン５６（伝動部 材）で連接されている。クランク軸３６の両端には、それぞれのクランクアーム ３８の一端が連結され、他端がペダル３９と連結されている。また、図６に示す ような、クランクアーム３８はクランク軸３６に直接連結され、固定式として使 用する。

【００１７】 一方、図５に示すようなクランクアーム３８は折り曲げ可能である。すなわち 、クランクアーム３８とクランク軸３６との間には、クランクアーム固定座６０ が設けられる。クランクアーム固定座６０には、軸孔６１と位置決め溝６２が設 けられ、軸孔６１にクランク軸３６を挿入して、固定ピン６３によって固定され る。位置決め溝６２にクランクアーム３８を挿入して、回転ピン６４によって固 定される。また、クランクアーム３８には、開孔３８１があり、更にクランクア ーム固定座６０の位置決め溝６２には、貫通孔６５が設けられると共に、貫通孔 ６５に枠体６６が外向きに突設される。さらに、枠体６６内を通過させると共に 、貫通孔６５と開孔３８１を介して、クランクアーム３８を固定するクランクア ーム止め具６８が設けられる。

【００１８】 図８に示すように、まずクランクアーム止め具６８を引き抜いてクランクアー ム３８に対する固定を解除すると共に、クランクアーム６８を１８０度回転させ た後、再びクランクアーム止め具６８を押し戻することにより、クランクアーム ３８の位置決めを行うことができる。また、図８に示すように、クランクアーム 固定座６０にはガイド孔６９が設けられると共に、ガイド孔６９に挿嵌できるガ イド棒６７がクランクアーム止め具６８に取り付けられる。そして、ガイド棒６ ７の上下移動に伴って、クランクアーム止め具６８は、移動すると共に、ガイド 棒６７外端の固定部材（符号省略）によって、脱落が防止される。

【００１９】 図５に示すように、後フレーム４は、外套円筒４１でハンドル座３３の立軸３ ３２に枢着されており、外套円筒４１の上端は、固定ナット４２によって固定さ れる。外套円筒４１の後方には、Ｌ字型のシートステー４３が連接されており、 シートステー４３の上面にシート４４がシートフレーム４３１を介して取り付け られると共に、シート４４に把手４４１が設置される。シートステー４３の下端 には、一対の後輪４０が取り付けられる。図６に示すように、シートステー４３ の下端には、横跨アーム４５が連接されており、横跨アーム４５の下折端４５１ に穿孔４５２が開設され、穿孔４５２に後輪軸４６が枢接される。この場合は、 後輪を固定式とされる。

【００２０】 後輪部分は、折り曲げて収納可能である。図５に示すように、各後輪４０は、 それぞれの支承アーム４７の一端に枢接され、支承アームの下折端４７１に穿孔 ４７２が開設され、穿孔４７２に後輪軸４６を貫通させるとともに、後輪軸４６ の外ねじ４６１にナット４６２を螺合して固定される。また、支承アーム４７の 他端には、突出パイプ４７３が上向きに突設され、突出パイプ４７３にシートス テー４３下端のパイプ部４３２が外挿状態で枢支される。シートステー４３の下 端には、連結アーム４９が取り付けられ、連結アーム４９の両端に支承アーム４ ７を張り出すための開口４９１が設けられ、連結アーム４９の後側が下向きに略 コ字型に折り曲げられて閉鎖側４９２が形成され、連結アームの前側が開放側４ ９３とされる。さらに連結アーム４９には、一対の支承アーム止め具４８が取り 付けられ、支承アーム止め具４８にガイド孔４８１があり、連結アーム４９上に 一対のガイド棒４９４がある。そして、支承アーム止め具４８のガイド孔４８１ にガイド棒４９４を挿入すると共に、支承アーム止め具４８の下垂端４８２によ って、開放側４９３に位置される支承アーム４７の側面が止められる（図３と図 ４を参照）。図９に示すように、支承アーム止め具４８をガイド棒４９４に沿っ て上へ移動させると、支承アーム４７が前方側へ回転できる。また、支承アーム 止め具４８を支承アーム４７の外側に位置決めにすると、支承アーム４７の回動 が制限される。

【００２１】 そして、図７乃至図９に示すような動作を総合すると、本考案は、図１０に示 すような折り畳んだ状態で収納できる。この収納動作を説明すると、まずハンド ル３４とクランクアーム３８を順次折り曲げて収納する。その後、後フレーム４ を前側へ１８０度回転すると共に、前フレーム３の上方部に跨って、前後フレー ム３、４を相互に折り畳んだ状態を形成する。次に、支承アーム４７を折り曲げ て収納すると共に、二つの後輪４０を前輪３０の両側に納める。そして、全体の 占める空間が半分縮小される。なお、クランクアーム、ハンドル及び後輪は、折 り曲げて収納可能であり、しかも収納後、ブッロク状になる。また、把手４４１ によって、持ち込みや携帯が可能である。

【００２２】 以上述べたように、本考案は、前フレームと後フレームとを枢着するとともに 、駆動用ペダルを最前方に取り付けて構成される。図１１に示すように、子供が シートの前側に座るときは、ペダルに両足を届け、両手でハンドルを握り操作し ながら前進できる。一方、大人がシートの後側に座るときは、脚が収縮するよう に運動でき、ペダルを漕ぐと共に、足踏みで走行方向を制御できる。 また、図１２に示すように、ペダルに両足を乗せる際は、例えば、左足より右 足で強くペダルを踏むと、クランク受３７と外套円筒４１間の距離に比例するモ ーメントが作用するので、後フレームに対して前フレームが左側へ曲がる。その 逆の場合は、前フレームが右側へ曲がる。 そして、本考案は、通常の自転車と異なり、クランクを身体直下に設置せず、 また幼児用三輪車とも異なり、クランクを外套円筒の軸延長線上に設けず、外套 円筒の軸延長線の前方にクランクを設けることにより、使用者が足でペダルを踏 み制御して走行方向を転換できる。

【００２３】 一方、身長の高い人が乗る場合は、シートステーの底面の上下収縮機構により 、高さを調節して使用できる（図１３を参照）。また、本考案の駆動機構は、チ ェーンとギヤの組合せだけでなく、ベルトプーリとベルトの組合せ、プーリと連 結棒の組合せ等により構成してもよい。また、本考案は、フレーム体の回転軸が 身体に近いため、手、又は足で走行方向を制御できる二つの使用形態を提供でき る。さらに本考案は、固定式と折り畳み式を有し、全体がコンパクト且つ軽量で 、特に収納後、携帯や持ち込みが可能で、徒歩を代替できる交通用具となれる。

【００２４】

【実施例２】 本考案は、前述した足踏みによる人力駆動方式の代わりに、電力駆動方式を採 用してもよい。図１５乃至図１７には、本考案の第二実施例を示す。第二実施例 は、第一実施例を基にして、特に電動機構とそれを制御する制御機構を付設する ものである。制御機構は、手または足で制御でき、電動機構は、ミニカーの前進 、後退、加速、減速及び制止などの駆動効能を有する。これにより、ミニカーの 省力化、実用性、利便性及び操作の簡易化を図ることができる。

【００２５】 図１５と図１６に示すように、本考案の電動機構７は、蓄電池７１、モーター ７２、駆動部材７３、従動輪７４により構成される。従動輪７４は、前輪９１の 輪軸９０に取り付けることにより、前輪９１の一側面に装着される。蓄電池７１ は、駆動用電力を貯めると共に、モーター７２へ電力を供給する。モーター７２ の出力軸７２１は、駆動部材７３と噛み合うように取り付けられている。そして 、モーター７２の作動時は、出力軸７２１、駆動部材７３、従動輪７４の３者が 共に連動されるとともに、前輪９１が回転駆動される。なお、電動機構７は、前 輪９１の前方に設置するだけでなく、ミニカーの適宜な位置に取り付けることが できる。また、蓄電池７１の位置は、これに限定されるものではなく、例えば、 シート９３の下面に設置できる。さらに出力軸７２１、駆動部材７３及び従動輪 ７４の実施形態は、チェーンとギヤ、又はベルトとベルトプーリ等に変更しても よい。また、必要に応じて、駆動部材７３をなくして、例えば、モーター７２と 前輪９１とを直接連結する駆動方式を採用してもよい。

【００２６】 一方、電動機構７の動作を制御するには、ミニカーに制御機構８が設置される 。制御機構８は、主に公知の電気回路を電動機構７に接続することにより、制御 目的を達成する。制御機構８は、ミニカーの前輪９１の両前側にあるペダル８１ の片方に取り付けられる。具体的には、制御機構８は、ペダル前進スイッチ８１ １、ペダル後退又はブレーキスイッチ８１２を備え、ペダル前進スイッチ８１１ は、ミニカーを前進させるもので、ペダル後退又はブレーキスイッチ８１２は、 ミニカーを後退させたり、ブレーキをかけたりするものである。さらに制御機構 ８には、周波数を変えることができる変周波制御スイッチを増設することにより 、モーター７２の回転速度を制御し、その結果、走行速度を制御する。

【００２７】 制御機構８はハンドル９６に取り付けてもよい。即ち、ハンドル９６には、ミ ニカーを前進させるための前進スイッチ８５１が、ミニカーを後退させるための 後退スイッチ８５２が、又はモーターの回転速度、即ち走行速度を制御するため の速度制御ハンド８５３が付設される。また、ハンドル９６にはブレーキ装置９ ６２が設けられ、ブレーキ装置９６２は、従来の自転車の手握り式のブレーキと 類似する構成を採用してもよい。また、本考案の第２実施例では、シート９３の 後方に可動式背もたれ９５が前方に倒れて収納できるように付加される。さらに モーター７２は、必要に応じてエンジンに変更してよい。

【００２８】

【考案の効果】

以上の内容を総合すると、本考案の効果と産業上の利用価値は、以下の通りで ある。 （ａ）本考案のミニカーは、従来の自転車に比べて、同様の全体強度と効能を有 すると共に、造型が異なり、走行速度が受け入れられ、且つより軽量小型で、通 勤用、レジャーやスポーツ用に供することができる。 （ｂ）本考案のミニカーは、大人、子供の両方が共用できるので、親子が一緒に 楽しく乗ることができ、シートステーの上下伸縮により多数の人々が乗用できる 。また、子供の成長に伴い、新車購入の必要がなくなり、費用を節約でき、しか も標準化や大量生産に対応できる。更に、大人が通常の小型自転車に乗る場合は 、脚膝がハンドルに接触し易いため乗り難いが、本考案のミニカーは、ハンドル を身体の前方又は下方に位置できるようにし、前記不都合を解消することができ るので、大人、子供を問わず、乗用中のハンドル接触の発生がなく、且つハンド ルの操作が便利で、全体として人間工学の設計思想に適合する。 （ｃ）本考案のミニカーは、固定式と折り畳み式を有するため、空間を有効に利 用でき、容積が精巧で、使用の利便性に富む。停車時は脚で支える必要がなく、 停車後は折り畳んで収納でき、収納後は軽量小型で、室内と車内への携帯や持ち 込みが可能である。 （ｄ）本考案のミニカーは、三つの車輪を有するため、静止時の転倒がなく、走 行時の転倒も発生し難く、特に練習をせずに簡単に乗用でき、且つ緊急時に転倒 の発生や怪我する恐れがなく、素早く下車でき、高い安全性を有する。 （ｅ）本考案のミニカーは、ただ足で前進方向を制御できるので、手や腕に障害 ある人々の徒歩代替用具とすることができ、走行中にハンドルから両手が離れざ るを得ない場合でも、走行を失う危険性がなく、ハンドルを併用すれば、操作の 安定性がより良く、しかも足と手で同時に制御することにより、使用中の娯楽や 新感覚をもたらす。 （ｆ）本考案のミニカーは、巧妙且つコンパクトで、低コストで、しかも室外に 随意に放置できるので、駐輪の問題がない。 （ｇ）本考案のミニカーは、電動機構を増設できるので、省力化、実用性及び利 便性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の自転車の斜視図である。

【図２】周知の三輪車の斜視図である。

【図３】本考案のミニカーの一実施例を示す斜視図であ
る。

【図４】図３のミニカーの異なる視角から見た斜視図で
ある。

【図５】図３のミニカーの分解斜視図である。

【図６】本考案のミニカーの固定式の実施例の斜視図で
ある。

【図７】ハンドル部分を折り曲げた状態の斜視図であ
る。

【図８】クランクアーム部分を折り曲げた状態の斜視図
である。

【図９】後輪部分を折り曲げて収納した状態の斜視図で
ある。

【図１０】全体を折り畳んで収納した状態の斜視図であ
る。

【図１１】大人または子供が乗った状態を示す側面図で
ある。

【図１２】足で前進方向を制御する状態を説明する平面
図である。

【図１３】本考案のミニカーの第１使用状態を説明する
背面図である。

【図１４】本考案のミニカーの第２使用状態を示す背面
図である。

【図１５】本考案のミニカーの第２実施例の斜視図であ
る。

【図１６】第２実施例の側面図である。

【図１７】第２実施例におけるハンドルに制御機構を取
り付けた場合の斜視図である。

【符号の説明】

１ 自転車 ２ 三輪車 ３ 前フレーム ３０ 前輪 ３１ 前輪フォーク ３１１ 凹溝 ３２ 前輪軸 ３２１ 外ねじ ３２２ ナット ３３ ハンドル座 ３３１ 嵌合溝 ３３２ 立軸 ３４ ハンドル ３４１ 嵌合片 ３５ ペダルフォーク ３６ クランク軸 ３７ クランク受 ３８ クランクアーム ３８１ 開孔 ３９ ペダル ４ 後フレーム ４０ 後輪 ４１ 外套円筒 ４２ 固定ナット ４３ シートステー ４３１ シートフレーム ４３２ パイプ部 ４４ シート又はサドル ４４１ 把手 ４５ 横跨アーム ４５１ 下折端 ４５２ 穿孔 ４６ 後輪軸 ４６１ 外ねじ ４６２ ナット ４７ 支承アーム ４７１ 下折端 ４７２ 穿孔 ４７３ 突出パイプ ４８ 支承アーム止め具 ４８１ 外套孔 ４８２ 下垂端 ４９ 連結アーム ４９１ 開口 ４９２ 閉鎖側 ４９３ 開放側 ４９４ ガイド棒 ５０ 締め付け金具 ５１ 止めピン ５２ 止めレバー ５３ 外ねじ ５３１ ナット ５４ 従動ギヤ ５５ 駆動ギヤ ５６ チェーン ５７ ブレーキレバー ５８ ブレーキ ６０ クランクアーム固定座 ６１ 軸孔 ６２ 位置決め溝 ６３ 固定ピン ６４ 回転ピン ６５ 貫通孔 ６６ 枠体 ６７ ガイド棒 ６８ クランクアーム止め具 ６９ ガイド孔 ７ 電動機構 ７１ 蓄電池 ７２ モーター ７２１ 出力軸 ７３ 伝動部材 ７４ 従動軸 ８ 制御機構 ８１ ペダル ８１１ ペダル前進スイッチ ８１２ ペダル後退又はブレーキスイッチ ８５１ 前進スイッチ ８５２ 後退スイッチ ８５３ 速度制御ハンド ９０ 輪軸 ９１ 前輪 ９３ シート ９５ 可動式背もたれ ９６ ハンドル ９６１ ブレーキレバー ９６２ ブレーキ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前フレームと後フレームが含まれ、前フ
   レームは前輪フォークとペダルフォークを備え、前輪フ
   ォークの下端に前輪軸が固定され、前輪軸には前輪とこ
   れに固定された従動部材が枢着されており、且つ前輪フ
   ォークより前方に位置されると共に、前輪フォークの下
   端にペダルフォークの下端が連結され、ペダルフォーク
   の上端にクランク受が設けられ、クランク受内にクラン
   ク軸が枢着され、クランク軸に駆動部材が固定され、駆
   動部材と従動部材との間は伝動部材で連接され、クラン
   ク軸の両端にそれぞれのクランクアームの一端が連結さ
   れ、クランクアームの他端にペダルが枢着され、前輪フ
   ォークの上端側に立軸が設けられており、上記後フレー
   ムは前記立軸に枢着する外套円筒を備え、外套円筒にＬ
   字型のシートステーが後方へ連接され、シートステーの
   上面にシートが取り付けられ、シートステーの下端に一
   対の後輪が枢着されることを特徴とする足踏式走行方向
   制御可能なミニカー。
2. 【請求項２】 前輪フォークの上端にハンドル座が連結
   され、ハンドル座の両側にそれぞれのハンドルが外へ延
   びて、折り曲げ可能に取り付けられ、ハンドルに前輪の
   ブレーキ用ブレーキレバーが取り付けられ、ハンドル座
   の両端には嵌合溝が設けられ、各ハンドルの一端は嵌合
   片とされ、嵌合片を嵌合溝に挿入すると共に、ハンドル
   座とハンドルとを締め付け金具で貫通させることによ
   り、ハンドルはハンドル座に固定され、また、クランク
   アームとクランク軸との間にはクランクアーム固定座が
   設けられ、クランクアーム固定座は軸孔と位置決め溝と
   を備え、軸孔にクランク軸を挿入して固定ナットで位置
   決められ、位置決め溝にクランクアームを挿入して回転
   ナットで位置決めされ、またクランクアームは折り曲げ
   可能であり、クランクアーム上に開孔が開設され、クラ
   ンクアーム固定座の位置決め溝に貫通孔が開設され、貫
   通孔の隣に外へ突起する枠体が貫通孔の方向に設けら
   れ、クランクアーム止め具が備えられ、枠体内にクラン
   クアーム止め具を通過させると、貫通孔と開孔を介して
   クランクアームを位置決めでき、また、クランクアーム
   止め具を引き抜くと共に、クランクアームを１８０度回
   転した後、クランクアーム止め具を押し戻すと、再度ク
   ランクアームを位置決めでき、且つシートステー上に把
   手が設けられることを特徴とする請求項１に記載の足踏
   式走行方向制御可能なミニカー。
3. 【請求項３】 各後輪は支承アームの一端に枢着され、
   支承アームの他端がシートステーに枢着され、シートス
   テーの下端に連結アームが連結され、連結アームの両端
   は支承アームを張り出すための開口とされ、連結アーム
   の後側は下向きに略コ字型に折り曲げられて支承アーム
   の閉鎖側が形成され、連結アームの前側は支承アームの
   開放側とされ、連結アームに一対の支承アーム止め具が
   取り付けられ、支承アーム止め具にガイド孔が開設さ
   れ、連結アーム上に一対のガイド棒を設け、そして、支
   承アーム止め具のガイド孔にガイド棒を挿入すると、支
   承アーム止め具の下垂端によって、支承アームの開放側
   を止められ、支承アーム止め具を上へ移動すると、支承
   アームをその開放側へ回転できるので、後輪を折り曲げ
   可能にすることができ、また、駆動部材は駆動ギヤであ
   り、従動部材は従動ギヤであり、伝動部材はチェーンで
   あることを特徴とする請求項１に記載の足踏式走行方向
   制御可能なミニカー。
4. 【請求項４】 前輪を電力駆動式により駆動し、電動機
   構が、蓄電池、モーター、伝動部材及び従動輪により構
   成され、前輪軸に従動輪を軸支し、蓄電池をモーターの
   駆動電力源とし、モーターの出力軸と従動輪とを伝動部
   材で連接すると共に、モーターの作動によって出力軸と
   駆動部材と従動輪とを連動することにより、前輪を回転
   させることを特徴とする請求項１に記載の足踏式走行方
   向制御可能なミニカー。
5. 【請求項５】 出力軸、伝動部材及び従動輪の連接方式
   をチェーンとギヤの組合せ、又はベルトとベルトプーリ
   の組合せとし、前輪にモーターを直接連結し、また、モ
   ーターをエンジンにより代替して実施すると共に、後輪
   を１輪又は複数輪とすることを特徴とする請求項４に記
   載の足踏式走行方向制御可能なミニカー。
6. 【請求項６】 電動機構が制御機構により制御され、制
   御機構は、ペダル上に設置されたペダル前輪スイッチ、
   ペダル後退若しくはブレーキスイッチ、又はハンドル上
   に設置された前進スイッチ、後退スイッチ、速度制御ハ
   ンド及びブレーキ機構により構成されることを特徴とす
   る請求項４に記載の足踏式走行方向制御可能なミニカ
   ー。